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【発明の名称】 建材撤去装置
【発明者】 【氏名】酒井 憲司

【氏名】宮谷 利平

【要約】 【課題】撤去作業における利便性を向上させることができ、迅速かつ容易に撤去作業を行うことができる建材撤去装置を提供すること。

【構成】建材を撤去するための建材撤去装置1であって、前記建材を覆う本体部2と、この本体部2に設けられた本体開口部15と、この本体開口部15に着脱可能に連結され、前記本体開口部15に連結された状態で前記本体開口部15を介して前記本体部2の内部に連通する袋体20と、を備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建材を撤去するための建材撤去装置であって、
前記建材を覆う本体部と、
この本体部に設けられた本体開口部と、
この本体開口部に着脱可能に連結され、前記本体開口部に連結された状態で前記本体開口部を介して前記本体部の内部に連通する袋体と、
を備えることを特徴とする建材撤去装置。
【請求項2】
前記本体開口部に前記袋体を取り付けるための取り付け手段を備え、
前記取り付け手段により前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記本体開口部を開閉する本体開閉部が設けられ、
前記取り付け手段により前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記袋体に形成された袋体開口部を開閉する袋体開閉部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建材撤去装置。
【請求項3】
前記本体部又は前記袋体の少なくともいずれか一方のうち、前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態での前記本体開閉部と前記袋体開閉部との間に、内部から外部への空気の流通を許容し、外部から内部への空気の流通を規制する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建材撤去装置。
【請求項4】
前記袋体のうち前記袋体開閉部よりも前記袋体の底部側に、内部から外部への空気の流通を許容し、外部から内部への空気の流通を規制する袋体逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建材撤去装置。
【請求項5】
前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記袋体開閉部により前記袋体開口部が閉じられた後、前記本体開閉部により前記本体開口部が閉じられて、さらに前記袋体が前記本体開口部から取り外されることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の建材撤去装置。
【請求項6】
前記袋体が、矩形箱型に形成され、
前記袋体の内部に、前記建材の一部又は全部が収容される収容部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の建材撤去装置。
【請求項7】
前記本体部により前記建材が覆われた状態で、前記本体部の内部を負圧にする吸引装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の建材撤去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物内に設置される建材を撤去するための建材撤去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物内に設置される建材にアスベストなどが利用されていた。しかし、近年、アスベストが発ガン性を有することが判明したため、それら建材の撤去作業が行われている。
これら建材の撤去作業において、アスベストなどの粉塵が飛散することを防止するため、撤去する建材をあらかじめ覆うシート部を備える建材撤去装置が利用されている(例えば、特許文献1参照。)。この建材撤去装置によれば、建材をシート部で覆うことにより、建材に設けられたアスベストなどの粉塵の飛散を防止することができる。
【特許文献1】特開平2−132268号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のような建材撤去装置では、建材を覆うシート部ごとにそれら建材を撤去する必要があるため、建材を小分けしてその小分けした部品ごとに分けて撤去することができないという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、撤去作業における利便性を向上させることができ、建材を分別しながら迅速かつ容易に撤去作業を行うことができる建材撤去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る建材撤去装置は、建材を撤去するための建材撤去装置であって、前記建材を覆う本体部と、この本体部に設けられた本体開口部と、この本体開口部に着脱可能に連結され、前記本体開口部に連結された状態で前記本体開口部を介して前記本体部の内部に連通する袋体と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この発明における建材撤去装置によれば、撤去する建材を本体部によって覆い、袋体を本体開口部に連結する。そして、建材を取り外してから、その建材を袋体に移動させる。なお、必要に応じて建材類を分別して、それら分別した部品を袋体に移動させる。
これにより、建材を本体部によって覆ったまま、分別しながら袋体ごとに建材を撤去することができる。
【0007】
また、本発明に係る建材撤去装置は、前記本体開口部に前記袋体を取り付けるための取り付け手段を備え、前記取り付け手段により前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記本体開口部を開閉する本体開閉部が設けられ、前記取り付け手段により前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記袋体に形成された袋体開口部を開閉する袋体開閉部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
この発明における建材撤去装置によれば、取り付け部を介して袋体を本体開口部に取り付けて、撤去する建材を本体部によって覆う。この状態で、本体開閉部により本体開口部を開き、袋体開閉部により袋体開口部を開く。それから、建材を袋体に移動させて、本体開口部及び袋体開口部を閉じる。さらに、建材ごと袋体を取り外す。
これにより、袋体ごとに建材を分別しながら撤去することができるだけでなく、アスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0009】
本発明に係る建材撤去装置は、前記本体部又は前記袋体の少なくともいずれか一方のうち、前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態での前記本体開閉部と前記袋体開閉部との間に、内部から外部への空気の流通を許容し、外部から内部への空気の流通を規制する逆止弁が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この発明における建材撤去装置によれば、袋体を本体開口部に取り付けた状態で、袋体開閉部と本体開閉部との間の空気を、逆止弁を介してフィルタなどを通して外部に流出させる。
これにより、袋体開閉部と本体開閉部との間に配されるアスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0011】
本発明に係る建材撤去装置は、前記袋体のうち前記袋体開閉部よりも前記袋体の底部側に、内部から外部への空気の流通を許容し、外部から内部への空気の流通を規制する袋体逆止弁が設けられていることを特徴とする。
【0012】
この発明における建材撤去装置によれば、袋体に建材を移動させてから、袋体逆止弁を介して袋体の内部の空気を、フィルタなどを通して外部に流出させる。
これにより、建材を収納したまま袋体を収縮させることができることから、袋体の搬送を容易に行うことができ、アスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0013】
本発明に係る建材撤去装置は、前記袋体が前記本体開口部に取り付けられた状態で、前記袋体開閉部により前記袋体開口部が閉じられた後、前記本体開閉部により前記本体開口部が閉じられて、さらに前記袋体が前記本体開口部から取り外されることを特徴とする。
【0014】
この発明における建材撤去装置によれば、袋体が本体開口部に取り付けられた状態で、袋体開閉部により袋体開口部が閉じられる。この状態で、袋体開口部と本体開口部との間に配されたアスベストを本体部側に移動させる。それから、本体開閉部により本体開口部が閉じられる。次いで、袋体が本体開口部から取り外される。
これにより、袋体開口部と本体開口部との間に配されたアスベストを本体部内に残すことができ、アスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0015】
本発明に係る建材撤去装置は、前記袋体が、矩形箱型に形成され、前記袋体の内部に、前記建材の一部又は全部が収容される収容部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
この発明における建材撤去装置によれば、建材の一部又は全部が収容部に収容されて、矩形箱型の袋体ごと撤去され搬送される。
これにより、建材の撤去作業を迅速かつ容易に行うことができる。
【0017】
本発明に係る建材撤去装置は、前記本体部により前記建材が覆われた状態で、前記本体部の内部を負圧にする吸引装置を備えることを特徴とする。
【0018】
この発明における建材撤去装置によれば、本体部により建材が覆われた状態で、吸引装置により、本体部の内部が負圧になる。さらに、袋体が本体開口部に取り付けられ、かつ、本体部の内部に連通した状態で、吸引装置により本体部を吸引すると、本体部だけでなく、本体開口部を介して袋体の内部も負圧になる。
これにより、アスベストの飛散を確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、建材を本体部によって覆ったまま、袋体ごとに建材を撤去することができることから、撤去作業における利便性を向上させることができ、迅速かつ容易に建材を分別しながら撤去作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態における建材撤去装置について、図面を参照して説明する。
図1において、符号1は建材撤去装置を示している。
建材撤去装置1は、撤去する建材を覆う本体部2を備えている。
本体部2は、矩形状に形成された本体フレーム3と、ビニールなどの透明部材からなるシート4とを備えている。
【0021】
本体フレーム3は、矩形フレーム状の天井部7を備えている。天井部7には、梁部8が複数設けられるようになっている。また、天井部7の四隅には、それぞれ脚部10が取り付けられるようになっている。
この本体フレーム3に、シート4が取り付けられるようになっている。すなわち、本体フレーム3にシート4を配した状態で、本体フレーム3とシート4とにわたって取付テープ9を貼り付けることによって、シート4が本体フレーム3によって支持されるようになっている。そして、シート4を本体フレーム3に取り付けることにより、シート4内が負圧になったときに、シート4が支えられるようになっている。
【0022】
シート4には、一対の作業凹部13が設けられている。作業凹部13は、撤去作業者の手が入れられるように手形形状にして形成されている。作業凹部13とシート4とは気密状態が保持されるようになっている。
【0023】
さらに、本実施形態におけるシート4には、シート4の外方に向けて筒状に延びる本体案内口16が設けられている。本体案内口16とシート4とは気密状態が保持されるようになっている。本体案内口16の先端には、本体開口部15が形成されている。また、本体案内口16には、本体開口部15を開閉させる本体ビニールファスナ(本体開閉部)17が設けられている。そして、本体ビニールファスナ17を開けると、本体開口部15が開き、本体ビニールファスナ17を閉じると、本体開口部15が閉じられたまま本体部2内の気密状態が保持されるようになっている。
本体ビニールファスナ17は、本体開口部15よりも本体案内口16の基端側に設けられている。
【0024】
また、本体開口部15には、図2に示すように、ビニールなどの透明部材からなる袋体20が取り付けられるようになっている。袋体20の先端側には、袋体案内口21が設けられており、袋体案内口21の先端には、袋体開口部22が形成されている。袋体案内口21の後端側には、袋体開口部22を開閉させる袋体ビニールファスナ(袋体開閉部)23が設けられている。そして、袋体ビニールファスナ23を開けると、袋体開口部22が開き、袋体ビニールファスナ23を閉じると、袋体開口部22が閉じられたまま袋体20内の気密状態が保持されるようになっている。
【0025】
この袋体20は、図3に示すように、本体開口部15を介して本体案内口16内に袋体案内口21を挿入させた状態で、本体開口部15の縁を全周にわたってテープ(取り付け手段)26を貼り付けることにより、本体開口部15に着脱可能に取り付けられるようになっている。そして、袋体20が本体開口部15に取り付けられると、テープ26によって本体部2と袋体20との間の気密状態が保持されるようになっている。さらに、袋体20が本体開口部15に取り付けられた状態で、本体開口部15及び袋体開口部22を開けると、気密状態を保持したまま、本体開口部15及び袋体開口部22を介して、本体部2内と袋体20内とが連通するようになっている。さらに、袋体20が本体開口部15に取り付けられると、袋体ビニールファスナ23は本体ビニールファスナ17の近傍に配されるようになっている。
また、テープ26を剥がすことにより、袋体20を取り外すことができるようになっている。
【0026】
さらに、本実施形態における建材撤去装置1は、図1に示すように、本体部2の内部を吸引する吸引装置28を備えている。吸引装置28は、吸引本体部30と、この吸引本体部30から延びる吸引ホース31とを備えている。これら吸引本体部30内部には、フィルタ(不図示)が設けられており、このフィルタにより、吸引ホース31を介して吸引される空気が吸引本体部30からはき出されるときに、空気中の粉塵が取り除かれるようになっている。
また、シート4には、吸引ホース31が挿入される吸引口27が設けられている。
このような構成のもと、吸引ホース31を吸引口27に挿入して、吸引本体部30を駆動すると、吸引ホース31を介して本体部2の内部の空気が吸引されて、本体部2内が負圧状態になる。さらに、袋体20が、本体開口部15に取り付けられ、かつ、本体部2の内部に連通した状態で、吸引装置28により本体部2内を吸引すると、本体部2だけでなく、本体開口部15を介して袋体20の内部も負圧になる。
【0027】
さらに、本実施形態におけるシート4には、空気の流入口34が設けられている。流入口34には、フィルタ(不図示)が設けられており、このフィルタにより本体部2内の粉塵が外部に飛散しないようになっている。
【0028】
次いで、本実施形態における建材撤去装置1の使用方法について説明する。
ここでは、撤去する建材が、図4に示すように、建物内の床の開口部38に設置される床閉鎖体(建材)37であるものとする。なお、床閉鎖体37は、矩形箱型に形成されており、その中に充填材39が充填されている。また、床閉鎖体37を構成する板部材はアスベストを含む建材である。これらアスベストを含む板部材がボルトなどにより固定されている。
【0029】
さて、このような床閉鎖体37を撤去しようとすると、板部材に含まれるアスベストが飛散するおそれがある。そこで、まず、床閉鎖体37を囲むようにして本体フレーム3を矩形状に組み立てる。そして、この本体フレーム3に取付テープ9によってシート4を取り付ける。このとき、ドライバーや湿潤スプレーなど、撤去作業に使用する工具を本体部2内に置いておく。それから、本体ビニールファスナ17を閉じて本体開口部15を閉じる。これにより、床閉鎖体37が本体部2によって覆われ、本体部2内が気密状態となる。
【0030】
次いで、撤去作業者が作業凹部13に手を入れて、本体部2内にあらかじめ置いておいた工具を利用して床閉鎖体37を以下のように解体する。
まず、床閉鎖体37の板部材を止めているボルトなどに湿潤スプレーを吹き付け、ボルトやその周辺を湿潤化する。このように湿潤化するのは、ボルトなどを湿らすことにより、アスベストの飛散を防止するためである。
【0031】
それから、吸引口27に吸引ホース31を挿入して本体部2の内部を吸引する。これにより、本体部2内が負圧状態となる。このとき、負圧によってシート4が本体部2の内方につぶれ易くなるが、シート4に流入口34が設けられていることから、シート4がつぶれることが防止される。すなわち、本体部2内を負圧状態としたとき、本体部2内が所定の圧力を超えると、本体部2の外部から流入口34を介して空気が流入し、これにより本体部2内が所定の圧力以上にならないように調整される。なお、本体部2内が所定の圧力以上にならないように、吸引装置28の吸引力や吸引時間をあらかじめ調整しておけば、流入口34を設けなくてもシート4がつぶれることはない。
【0032】
次いで、袋体開口部22を介して、本体案内口16を袋体案内口21内に挿入する。そして、袋体開口部22の縁の全周をテープ26によってシート4に貼り付ける。これにより、袋体20が本体開口部15に取り付けられる。
それから、湿潤スプレーによって湿潤化されたボルトを外して、床閉鎖体37の天板41を取り外す。そして、本体ビニールファスナ17及び袋体ビニールファスナ23を開ける。すると、気密状態が保持されたまま、本体開口部15及び袋体開口部22を介して、本体部2の内部と袋体20の内部とが連通する。そして、本体部2内が、吸引装置28により負圧になっていることから、本体開口部15及び袋体開口部22を介して、袋体20内も負圧になる。
【0033】
そこで、図5に示すように、本体部2内の天板41(建材の一部)を、本体開口部15及び袋体開口部22を介して、袋体20の内部へ移動させる。このとき、必要な工具は本体部2内に残しておく。天板41を移動させると、まず、袋体ビニールファスナ23を閉じる。それから、本体案内口16及び袋体案内口21などに存するアスベストの粉塵などを本体部2内に移動させる。このとき、吸引本体部30によって吸引ホース31を介して本体部2内を吸引しているため、粉塵を本体部2内に移動させ易くすることができる。それから、本体ビニールファスナ17を閉じる。これにより、本体部2と袋体20との連通が遮断されるが、本体ビニールファスナ17により本体部2内は気密状態が保持され、袋体ビニールファスナ23により袋体20内も気密状態が保持される。それから、テープ26を剥がして、袋体20を本体開口部15から取り外す。そして、天板41を袋体20ごと所定の場所に搬送する。
【0034】
さらに、別の袋体20を本体開口部15に取り付ける。そして、充填材、側板部及び底板部をそれら部材ごとに分別しながら袋体20に移動させて、袋体20がいっぱいになったら、上記と同様にして、気密状態を保持したまま袋体20を取り外し、さらに別の袋体20を本体開口部15に取り付ける。このようにして、床閉鎖体37を解体して、各部材ごとに袋体20に分別しながら移動させて、袋体20ごとに撤去していく。なお、撤収作業の途中で、他の工具が必要になったときには、別の袋体20を取り付けるときに、別の袋体20内にそれら他の工具を入れておく。そして、本体部2の内部と袋体20の内部とを連通させた状態で、他の工具を袋体20から本体部2内へ移動させればよい。また、工具が不要となったときは、本体部2から袋体20に工具を移動させて、それら工具を袋体20ごと撤去する。
【0035】
そして、床閉鎖体37のすべての部材及び工具を袋体20によって撤去したら、シート4を本体フレーム3から取り外し、シート4を最後に袋体20に入れる。これによって、床閉鎖体37の撤去作業が完了する。
【0036】
以上より、本実施形態における建材撤去装置1によれば、建材を本体部2によって覆い、本体部2内を気密状態に保持したまま、袋体20ごとに建材を撤去することができる。そのため、建材の形状や構造、設置状況などに応じて建材を撤去することができることから、撤去作業における利便性を向上させることができ、迅速かつ容易に撤去作業を行うことができる。
また、テープ26、本体ビニールファスナ17及び袋体ビニールファスナ23が設けられていることから、本体部2や袋体20を気密状態に保持することができ、アスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0037】
また、袋体20が本体開口部15に取り付けられた状態で、袋体ビニールファスナ23が本体ビニールファスナ17の近傍に配されることから、袋体ビニールファスナ23と本体ビニールファスナ17との間に配されるアスベストの量を抑えることができ、袋体20を取り外すとき、アスベストが飛散することを防止することができる。
さらに、吸引装置28により、本体部2内を負圧にすることから、アスベストの飛散を確実に防止することができる。さらに、本体部2を介して袋体20内をも負圧にすることから、より効果的にアスベストの飛散を防止することができる。
【0038】
また、まず袋体ビニールファスナ23を先に閉じてから、本体ビニールファスナ17を閉じ、それから袋体20を取り外すことから、袋体ビニールファスナ23を閉じ、かつ本体ビニールファスナ17を開いた状態で、本体案内口16及び袋体案内口21に存するアスベストの粉塵を本体部2内に移動させることができる。そして、アスベストの粉塵を本体部2内に移動させてから本体ビニールファスナ17を閉じて袋体20が取り外される。そのため、袋体20を取り外すときに、アスベストが飛散することを防止することができる。
さらに本実施形態においては、吸引装置28が設けられていることから、袋体ビニールファスナ23を閉じ、かつ本体ビニールファスナ17を開いた状態で、本体案内口16及び袋体案内口21に存するアスベストの粉塵を負圧により本体部2内に確実に移動させることができる。そのため、袋体20を取り外すときのアスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0039】
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図6において、図1から図5に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
【0040】
本実施形態においては、袋体20が取り付けられた状態での袋体ビニールファスナ23と本体ビニールファスナ17との間に、第一の逆止弁(逆止弁)43が設けられている。すなわち、袋体案内口21のうち、袋体ビニールファスナ23と袋体開口部22の開口端46との間に第一の逆止弁43が設けられている。第一の逆止弁43は、袋体案内口21の内部から外部への空気の流通を許容し、反対に外部から内部への空気の流通を規制するようになっている。
また、袋体20のうち、袋体ビニールファスナ23よりも袋体20の底部側に第二の逆止弁(袋体逆止弁)44が設けられている。第二の逆止弁44は、袋体20の内部から外部への空気の流通を許容し、反対に外部から内部への空気の流通を規制するようになっている。
さらに、袋体20が取り付けられた状態での袋体ビニールファスナ23と本体ビニールファスナ17との間に、本体側逆止弁(逆止弁)45が設けられている。すなわち、本体案内口16のうち、本体ビニールファスナ17と本体開口部15との間に、本体側逆止弁45が設けられている。本体側逆止弁45は、本体案内口16の内部から外部への空気の流通を許容し、反対に外部から内部への空気の流通を規制するようになっている。
【0041】
このような構成のもと、袋体20を本体開口部15に取り付けた状態で、吸引ホース31を第二の逆止弁44に挿入して、袋体20の内部を吸引する。これにより、袋体20の内部を負圧にすることができ、アスベストの飛散を防止することができる。また、袋体20を取り外し、袋体ビニールファスナ23を閉じた状態で、第二の逆止弁44を介して袋体20を吸引することにより、袋体20を圧縮することができる。そのため、袋体20の容積を小さくすることができ、袋体20を搬送し易くすることができるだけでなく、袋体20からのアスベストの飛散を確実に防止することができる。
さらに、袋体20を本体開口部15に取り付けて、第一の逆止弁43及び本体側逆止弁45に吸引ホース31を挿入し、袋体ビニールファスナ23を閉じた状態で、袋体案内口21内を吸引する。これにより、袋体20を取り外す前に、本体案内口16及び袋体案内口21に存するアスベストの粉塵を吸引することができる。そのため、袋体20を取り外すときにアスベストの飛散を確実に防止することができる。
【0042】
なお、本実施形態において、第一の逆止弁43及び第二の逆止弁44を設けることとしたが、これに限ることはなく、少なくともいずれか一方を設ければよい。
また、第一の逆止弁43、第二の逆止弁44及び本体側逆止弁45に対応させて、上記第1実施形態の流入口34と同様の逆止弁付きの流入口を設けてもよい。これにより、袋体20内、袋体案内口21及び本体案内口16内のアスベストの粉塵を簡単かつ確実に吸引することができる。
【0043】
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態を示したものである。
図7において、図1から図6に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
【0044】
本実施形態においては、袋体20´が矩形箱型に形成されている。すなわち、袋体20´は、矩形状のフレーム部50を備えている。フレーム部50はシート部51に覆われている。シート部51は、ビニールなどの透明部材からなっている。袋体20´の底部には、所定の板厚を有する補強用の底板部53が設けられている。底板部53の上面には、矩形の収容部52が設けられている。収容部52は、高さ方向に複数の収容スペースが配列されており、それら各スペースに建材や建材部品を収容することができるようになっている。
また、袋体20´の天面には、取手56が設けられている。
【0045】
以上より、本実施形態における建材撤去装置1によれば、フレーム部50によって袋体20´が矩形箱型に形成され、収容部52が設けられていることから、建材の一部又は全部を袋体20´に容易に収納することができる。また、袋体20´の運搬を容易に行うことができる。さらに、取手56が設けられていることから、袋体20´をさらに持ち運び易くすることができる。
【0046】
なお、上記第1から第3の実施形態においては、建物の床の開口部を塞ぐ床閉鎖体37に、建材撤去装置1を設置しているが、これに限ることはなく、建材撤去装置1を設置する箇所は適宜変更可能である。例えば、図8(a)に示すように、壁に形成された開口部に設置してもよい。また、図8(b)に示すように、壁に形成された開口部の左右両側の領域にわたって設置してもよい。また、図8(c)に示すように、床の開口部の上下両側の領域にわたって設置してもよい。
【0047】
また、上記第1から第3の実施形態においては、撤去する建材を床閉鎖体37としているが、これに限ることはなく、建材としては適宜変更可能である。
なお、袋体ビニールファスナ23と本体ビニールファスナ17とが近傍に配されるとしたが、それらをより近傍に配するために、本体ビニールファスナ17を本体開口部15の開口端に設けるようにしてもよい。
また、本体案内口16に袋体案内口21を挿入するとしたが、これに代えて、袋体案内口21に本体案内口16を挿入するようにしてもよい。この場合、袋体ビニールファスナ23と本体ビニールファスナ17とをより近傍に配するために、袋体ビニールファスナ23を袋体開口部22の開口端に設けるようにしてもよい。
【0048】
また、本体開閉部及び袋体開閉部としてビニールファスナを設けるとしたが、これに限ることはなく、内部を気密に保持することができるものであれば適宜変更可能である。
さらに、取り付け手段としてテープ26を貼り付けるとしたが、これに限ることはなく、袋体20が着脱可能に取り付けられるものであれば、適宜変更可能である。
また、シート4を本体フレーム3に取付テープ9によって取り付けるとしたが、これに限ることはなく、その取り付け手段は適宜変更可能である。例えば、紐やプラスチックなどにより取り付けてもよい。
また、本発明の技術範囲は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る建材撤去装置の第1の実施形態を示す図であって、全体を組み立てた様子を示す斜視図である。
【図2】図1の袋体が本体開口部に着脱される様子を拡大して示す説明図である。
【図3】図1の袋体が本体開口部に取り付けられた様子を拡大して示す平面図である。
【図4】本実施形態における建材撤去装置を建材に設置した様子を示す説明図である。
【図5】本実施形態において、本体部内の建材を袋体内に移動させる様子を示す説明図である。
【図6】本発明に係る建材撤去装置の第2の実施形態を示す図であって、袋体が本体開口部に取り付けられた様子を示す平面図である。
【図7】本発明に係る建材撤去装置の第3の実施形態を示す図であって、袋体を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る建材撤去装置の設置のバリエーションを示す図であって、(a)は壁に形成された開口部に設置した様子を示す説明図、(b)は壁に形成された開口部の左右両側の領域に設置した様子を示す説明図、(c)は床に形成された開口部の上下両側の領域に設置した様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0050】
1 建材撤去装置
2 本体部
15 本体開口部
17 本体ビニールファスナ(本体開閉部)
20 袋体
22 袋体開口部
23 袋体ビニールファスナ(袋体開閉部)
26 テープ(取り付け手段)
28 吸引装置
37 床閉鎖体(建材)
43 第一の逆止弁(逆止弁)
44 第二の逆止弁(袋体逆止弁)
45 本体側逆止弁(逆止弁)
52 収容部
【出願人】 【識別番号】593063161
【氏名又は名称】株式会社NTTファシリティーズ
【識別番号】000128083
【氏名又は名称】株式会社 NTTファシリティーズ総合研究所
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武

【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男

【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆

【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和

【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義

【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉

【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦


【公開番号】 特開2008−12427(P2008−12427A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−185644(P2006−185644)