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【発明の名称】 表面清掃装置
【発明者】 【氏名】勝目 一郎

【要約】 【課題】製品清掃ローラーおよび製品ローラー清掃用ローラーを容易に交換できるようにするとともに、製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーの組み合わせ方を自由に設定することのできる、安価でコンパクトな表面清掃装置を提供する。

【構成】製品8の表面に接触して製品8が搬送されることにより回転せしめられる製品清掃ローラー5、6と、製品清掃ローラー5、6に転接する製品ローラー清掃用ローラー7とを備えた表面清掃装置。製品清掃ローラー5、6と製品ローラー清掃用ローラー7を軸受けしガイドするための上端が解放し下端が閉じている複数組の溝またはスリット2、3、4が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品表面に接触して製品が搬送されることにより回転せしめられる製品清掃ローラーと、該製品清掃ローラーに転接する製品ローラー清掃用ローラーとを備えた表面清掃装置において、前記製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーを軸受けしガイドするための上端が解放し下端が閉じている複数組の溝またはスリットを設けたことを特徴とする表面清掃装置。
【請求項2】
前記複数組の溝またはスリットは3組であり、前記溝またはスリットのうち、中央の1組はストレート形状、両側の2組は夫々前記中央の1組と平行な下部部分と前記中央の1組から離れる方向へ延びた上部部分を有していることを特徴とする請求項1に記載の表面清掃装置。
【請求項3】
前記複数組の溝またはスリットは3組であり、前記溝またはスリットのうち、中央の1組の下端は、両側の2組の下端より下に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面清掃装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、製品表面を清掃する表面清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表面清掃装置は、通常2種類のローラーを備えており、帯状あるいは板状の製品に押し当てられる製品清掃ローラー(1次ローラー)と、製品清掃ローラーに押し当てられる製品ローラー清掃用ローラー(2次ローラー)があって、製品に付着するゴミ類が、先ず製品清掃ローラーに付着し、次いで製品ローラー清掃用ローラーへ移行されるようになっている。従って、製品に付着したゴミ・水分等を製品清掃ローラーで除去し、除去したゴミ・水分等が製品ローラー清掃用ローラーに取り込まれるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような表面清掃装置は、生産ラインの一部として設置され、製品ローラー清掃用ローラーにゴミ類が累積した時、一旦生産ラインを停止し、累積したゴミ類を取り除いた後、再稼動するものや、製品ローラー清掃用ローラーを交換することで、除去したゴミ・水分等が再び製品に付着しないようにしている。
【特許文献1】実開平5−49084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種従来の表面清掃装置は、製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーの軸を保持部に固定した方式や保持部の穴に挿入した方式あるいは製品清掃ローラーを回転させるための駆動部が直結した方式となっており、累積したゴミ類を取り除く作業や製品ローラー清掃用ローラーを交換する作業は手間のかかる作業であるうえ、装置が停止する時間が長くなることで、生産効率を悪化させる要因となっていた。
また、従来は大きな装置が多く、既存の生産ラインの限られたスペースに新たに表面清掃装置を設置するためには生産ラインの一部改造が必要となったり、金額的にも高価な装置であったりした。
【0005】
本発明は、製品清掃ローラーおよび製品ローラー清掃用ローラーを容易に交換できるようにするとともに、製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーの組み合わせ方を自由に設定することで、製品表面の清掃方法を変更することができる、安価でコンパクトな表面清掃装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明による表面清掃装置は、製品表面に接触して製品が搬送されることにより回転せしめられる製品清掃ローラーと、該製品清掃ローラーに転接する製品ローラー清掃用ローラーとを備えた表面清掃装置において、前記製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーをガイドするため、上端が解放し下端が閉じている3組の溝またはスリットを設けたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明による表面清掃装置は、前記複数組の溝またはスリットは3組であり、前記溝またはスリットのうち、前記複数組の溝またはスリットは3組であり、前記溝またはスリットのうち、中央の1組はストレート形状、両側の2組は夫々前記中央の1組と平行な下部部分と前記中央の1組から離れる方向へ延びた上部部分を有していることを特徴とする。
【0008】
また、本発明による表面清掃装置は、3組設けられた前記溝またはスリットのうち、中央の1組の下端は、両側の2組の下端より下に位置していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、製品清掃ローラーおよび製品ローラー清掃用ローラーの組み換え時間は、約1分程度で対処できるようになった。また、製品の両面あるいは片面の表面を1本の製品清掃ローラーが清掃するシングル清掃と、2本の製品清掃ローラーが清掃するダブル清掃を、装置を交換することなく1台の装置で行うことが可能となり、製品によって清掃面が変わる場合であっても、製品清掃ローラーと製品ローラー清掃用ローラーの組み合わせ方を変更することによって、容易に対応が可能となった。そして、大きさが製品清掃ローラーあるいは製品ローラー清掃用ローラー2、3本分が占める程度(ローラー直径の2〜3倍程度)の幅で済む表面清掃装置となり、既存設備の狭い部分にも設置が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図示した実施例に基づき説明する。
図1は本発明に係る表面清掃装置の一実施例の斜視図である。図2はローラー保持部の正面図である。この実施例では、対向して設けられた一対のローラー保持部1,1にそれぞれ形成された3組のガイド溝2,3および4のうち、外側のガイド溝3,4には製品清掃ローラー5,6が、中央のガイド溝2には製品ローラー清掃用ローラー7がそれぞれ組み込まれている。中央の1組のガイド溝2,2は、垂直に延びたストレート形状で、上端が開放されて横断面が凹形である。両側の2組のガイド溝3,3および4,4は、上端が開放されたスリットとして形成されており、中央のガイド溝2,2と平行な下部部分3a,3aおよび4a,4aと、途中から中央のガイド溝2,2から離れる方向へ延びた上部部分3b,3bおよび4b,4bとをそれぞれ有している。なお、ガイドスリット3および4の深さは、図2に符号Dで示すように、中央のガイド溝2と比べて浅く形成されている。また、ガイドスリット3および4は、横断面が凹形の溝として形成されてもよいし、ガイド溝2はスリットとして形成されてもよい。
【0011】
本発明装置は、上記のように構成されているから、製品清掃ローラー5,6と製品ローラー清掃用ローラー7の回転軸を、ローラー保持部1,1に形成されたガイド溝またはスリット2,2、3,3および4,4に落とし込むだけで装置を組み立てることができ、また、落とし込みの順番、本数を変えることで、製品の表面または裏面あるいは表裏両面を、シングル清掃あるいはダブル清掃できるように構成することができる。図3乃至図5は、その各種実施例を示している。これらの実施例では、ガイド溝2,3および4が総てストレート形状のスリット2’,3’および4’として形成されているが、これらは、上述の実施例で説明したように、スリット3’および4’の形状も含め、適宜選択して横断面が凹形の溝として形成されてもよい。図中、8は製品である。
【0012】
図3(a)は製品8の両面を、図3(b)および図3(c)は製品8の片面を、それぞれシングル清掃する場合の各ローラー5,6および7の組み込み例を示している。3組のガイドスリットの内、中央の1組2’を用いて各ローラー5,6および7を組み込んでいるが、これらを外側のガイドスリット3’または4’に組み込むことも可能であることはいうまでもない。
【0013】
即ち、図3(a)に示すように両面清掃の場合は、製品ローラー清掃用ローラー7、製品清掃ローラー5、製品清掃ローラー6、製品ローラー清掃用ローラー7の順番に、同じガイドスリットに各ローラーを組み込み、製品清掃ローラー5,6間を製品8が通ることで製品の両面を清掃することができる。また、図3(b)に示すように上面清掃の場合は、製品清掃ローラー5、製品ローラー清掃用ローラー7の順番に、同じガイドスリットに各ローラーを組み込む。また、図3(c)に示すように下面清掃の場合は、製品ローラー清掃用ローラー7、製品清掃ローラー6の順番に、同じガイドスリットに各ローラーを組み込めばよい。
【0014】
図4(a)は製品8の両面を、図4(b)および図4(c)は片面を、それぞれダブル清掃する場合の製品清掃ローラー5,6と製品ローラー清掃用ローラー7の組み込み例を示している。即ち、両側のガイドスリット3’および4’にそれぞれ製品清掃ローラー5,5および6,6を、中央のガイドスリット2’に製品ローラー清掃用ローラー7,7を組み込むことで、ダブル清掃が可能になる。この場合当然のことながら、各ローラーを組み込む順番は、下方側になるローラーから先に組み込まれる。
【0015】
図5は、製品8の両面のダブル清掃を複数台並べて多段清掃を行うようにした例を示している。即ち、この場合は、図4(a)に示した組み込み例を1ユニットとして複数台連設し、各ユニットの製品清掃ローラー5,5および6,6間に共通の製品8を通すようにする。
【0016】
このように各ローラーの回転軸をガイド溝またはスリットに落とし込む構造を採用することにより、製品清掃ローラー5,6および製品ローラー清掃用ローラー7の着脱が容易になり、ゴミ類が累積して製品ローラー清掃用ローラーを交換する必要が生じた場合における、装置の停止時間を短縮することができる。
【0017】
特に、中央の1組のガイド溝またはスリット2,2はストレート形状であり、両側の2組のガイドスリット3,3、4,4は、中央の1組のガイドスリット2,2と平行な下部部分3a,4aと、途中から中央の1組のガイドスリット2,2から離れる方向へ延びた上部部分3b,4bとを有している構成を採用すれば、各ローラーの着脱がより容易に行うことが可能となる。
【0018】
そして、3組設けられたガイド溝またはスリットのうち、中央の1組のガイドスリットの下端を、両側の2組のガイド溝またはスリットの下端よりも下方に位置するように選定することにより、両側のガイド溝またはスリットの深さが浅くなり、両側のローラーの着脱が、より容易となる。
【0019】
また、ダブル清掃の場合には、2本の製品清掃ローラー5,6に対して、1本の製品ローラー清掃用ローラー7を用いることが可能となり、製品ローラー清掃用ローラー7を共通に使うことができるようになり、経済的である。
【0020】
以上説明したように、各ローラーの軸をガイドする3組のガイド溝あるいはスリットのうち1組から3組を適宜使い分けることで、製品の表面または裏面の清掃あるいは表裏両面の清掃を、シングル清掃あるいはダブル清掃できるようになる、極めて便利なこの種表面清掃装置を提供することができる
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る表面清掃装置の一実施例の斜視図である。
【図2】本発明装置のローラー保持部の正面図である。
【図3】本発明装置によるシングル清掃の場合の各種ローラーの組合せ例を示す説明図である。
【図4】本発明装置によるダブル清掃の場合の各種ローラーの組合せ例を示す説明図である。
【図5】本発明装置による多段清掃の場合の各種ローラーの組合せ例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0022】
1 ローラー保持部
2、2’、3、3’、4、4’ ガイド溝またはスリット
3a、4a ガイド溝またはスリットの下部部分
3b、4b ガイド溝またはスリットの上部部分
5,6 製品清掃ローラー
7 製品ローラー清掃用ローラー
8 製品
D ガイド溝またはスリット2,2'とガイド溝また
はスリット3,3'、4,4'との深さの差
【出願人】 【識別番号】503100979
【氏名又は名称】住友金属鉱山パッケージマテリアルズ株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100065824
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 泰司

【識別番号】100104983
【弁理士】
【氏名又は名称】藤中 雅之


【公開番号】 特開2008−6324(P2008−6324A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176437(P2006−176437)