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【発明の名称】 青果物選別装置
【発明者】 【氏名】平井 宏典

【氏名】下村 義一

【氏名】高田 咲子

【氏名】中川 久美子

【氏名】田中 伸明

【氏名】山田 久也

【要約】 【課題】未選別のさくらんぼなど青果物を、人手に頼らずに、自動的、正確で、傷をつけることなく搬送部に供給できる、作業性を向上させた青果物選別装置を提供する。

【解決手段】未選別物を貯留する供給部3と、供給部3の未選別物を計測する測定部4と、測定部4の計測情報に基づいて未選別物を選別する選別部と、供給部3の未選別物を供給部3近傍から選別部まで搬送する搬送部2とを備え、供給部3の未選別物を吸着する供給部3の設定位置aと、吸着した未選別物を放出する搬送部2の設定位置bとの間を往復動する、吸着部を有する移送装置30を備える。吸着部は、供給部3の設定位置aと、搬送部2の設定位置bとで上下昇降かつ、上昇位置間で往復動し、未選別物を弾性的に支持するとともに、弾性変形可能であり、未選別物の載置部8aが、搬送部2の設定位置bに位置したことを検出する検出器を、搬送部2近傍に備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
未選別物を貯留する供給部と、
前記供給部の前記未選別物を計測する測定部と、
前記測定部の計測情報に基づいて前記未選別物を選別する選別部と、
前記供給部の前記未選別物を前記供給部近傍から前記選別部まで搬送する搬送部と、
を備える青果物選別装置において、
前記供給部の未選別物を吸着する前記供給部の設定位置と、前記吸着した未選別物を放出する前記搬送部の設定位置と、の間を往復動する、前記未選別物を吸着および放出する吸着部を有する移送装置を備えることを特徴とする青果物選別装置。
【請求項2】
前記吸着部は、前記供給部の設定位置と、前記搬送部の設定位置とで上下昇降するとともに、それぞれの上昇位置間で往復動することを特徴とする、請求項1に記載の青果物選別装置。
【請求項3】
前記吸着部は、前記未選別物を弾性的に支持するとともに、弾性変形可能であることを特徴とする、請求項1に記載の青果物選別装置。
【請求項4】
前記搬送部により搬送される未選別物の載置部が、前記搬送部の設定位置に位置したことを検出する検出器を、前記搬送部近傍に備えることを特徴とする、請求項1に記載の青果物選別装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、未選別物を貯留する供給部と、供給部の前記未選別物を計測する測定部と、測定部の計測情報に基づいて未選別物を選別する選別部と、供給部の未選別物を供給部近傍から選別部まで搬送する搬送部とを備える青果物選別装置に関し、より詳細には、供給部の未選別物を吸着する供給部の設定位置と、吸着した未選別物を放出する搬送部の設定位置との間を往復動する、未選別物を吸着および放出する吸着部を有する移送装置を備えることに関する。
【背景技術】
【0002】
図7に示すように、従来の青果物選別装置100には、例えば、さくらんぼなどの小粒の果実や農作物が、コンベア装置101の入口側において適宜、人手によりコンベア装置101の表面の発泡シートに形成された凹部または穴に1つずつ載せられて、この状態でコンベア装置101により出口側端部まで移動され、凹部真下に有する無端状チェーン102に取付けられた、それぞれに天秤を有する複数の受皿103に落下載置される。そして、設定された重量に該当する位置で、受皿103上のさくらんぼが、テコの回動によりシュート104から放出され、これらさくらんぼなどを重量選別する(特許文献1)ものがある。
【0003】
【特許文献1】実用新案公開平5−3226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような従来の青果物選別装置では、前記したように、収穫された未選別物である大量のさくらんぼなどを収穫箱などから、人手により搬送速度の速いコンベア装置上の載置部に1つずつ載置させなければならず、この移し替え作業に手間がかかるほか、載置ミスにより載置されない部分が多く生じたり、載置を慌てるためにさくらんぼなどをコンベア装置上にこぼしてしまい、それらを拾い集めたり、落としたさくらんぼに傷が入ってしまうなどのロスを生じてしまうとともに、作業者の疲労が著しく、このようなことから、作業性が低下するという問題があった。
そこで、この発明の目的は、未選別のさくらんぼなど青果物を、人手に頼らずに、自動的、かつ正確であって、さらに傷をつけることなく搬送部に供給できる、作業性を向上させた青果物選別装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、未選別物を貯留する供給部と、前記供給部の前記未選別物を計測する測定部と、前記測定部の計測情報に基づいて前記未選別物を選別する選別部と、前記供給部の前記未選別物を前記供給部近傍から前記選別部まで搬送する搬送部とを備える青果物選別装置において、前記供給部の未選別物を吸着する前記供給部の設定位置と、前記吸着した未選別物を放出する前記搬送部の設定位置と、の間を往復動する、前記未選別物を吸着および放出する吸着部を有する移送装置を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の青果物選別装置において、前記吸着部は、前記供給部の設定位置と、前記搬送部の設定位置とで上下昇降するとともに、それぞれの上昇位置間で往復動することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の青果物選別装置において、前記吸着部は、前記未選別物を弾性的に支持するとともに、弾性変形可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の青果物選別装置において、前記搬送部により搬送される未選別物の載置部が、前記搬送部の設定位置に位置したことを検出する検出器を、前記搬送部近傍に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、未選別物を貯留する供給部と、供給部の未選別物を計測する測定部と、測定部の計測情報に基づいて未選別物を選別する選別部と、供給部の未選別物を供給部近傍から選別部まで搬送する搬送部とを備える青果物選別装置において、供給部の未選別物を吸着する供給部の設定位置と、吸着した未選別物を放出する搬送部の設定位置との間を往復動する、未選別物を吸着および放出する吸着部を有する移送装置を備えるので、未選別のさくらんぼなど青果物を、人手に頼らず自動的にホッパーからトレイに載置することができる。従って、作業性を向上させた青果物選別装置を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、吸着部は、供給部の設定位置と、搬送部の設定位置とで上下昇降するとともに、それぞれの上昇位置間で往復動するので、ホッパー内に投入されたさくらんぼなどの青果物を、1つずつ確実にトレイに載置することができる。従って、作業性を向上させた青果物選別装置を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、吸着部は、未選別物を弾性的に支持するとともに、弾性変形可能であるので、ホッパー内に投入されたさくらんぼなどの青果物を、傷つけることなくトレイに移し替えることができる。従って、作業性を向上させた青果物選別装置を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、搬送部により搬送される未選別物の載置部が、搬送部の設定位置に位置したことを検出する検出器を、搬送部近傍に備えるので、移送装置の吸着部がホッパー内から吸着したさくらんぼなどの青果物を、トレイの載置部に、確実、かつ正確に放出することができる。従って、作業性を向上させた青果物選別装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の青果物選別装置の一例を示す右側模式図であり、図2は青果物選別装置の測定部および選別部付近を拡大して示した平面模式図である。
【0014】
この例の青果物選別装置1は、図1〜2に示すように、機体の前端部(図1に示す左側)から後端部(図1に示す右側)まで横設される搬送部2と、この搬送部2の前部に連設される供給部3と、搬送部2の中途部に覆設される測定部4と、搬送部2の後部に備えられる選別部5などから構成される。
【0015】
まず、搬送部2は、架台6長手方向面上に、無端状のベルトコンベア7が巻回され、このベルトコンベア7上には、等間隔に複数のトレイ8が取付けられる。これらそれぞれのトレイ8は、上部のプラスチックなどからなる傾倒自在な載置部8aと、下部のプラスチックまたは金属からなる取付部8bとから構成され、載置部8aの平面視中央部には、例えば略角錐状の窪みなどからなる凹部9を設けてもよい。なお、トレイ8の材質は上記に限定されない。また、凹部9の形状は上記に限定されず、青果物の果肉部などが安定的に載置される形状であればよい。
【0016】
そして、架台6の下部などに設置された駆動モータ10を駆動させることにより、この駆動モータ10に連係したベルトコンベア7が、右側面視時計周りに回転され、このベルトコンベア7に追従して、複数のトレイ8が機体の前部と後部との間を循環移送される。なお、ベルトコンベア7の駆動によるトレイ8の搬送速度は、駆動モータ10の設定を後述の制御部21などで変更することにより、調節できる構成にしてもよい。
【0017】
次に、供給部3は、底面が広いステンレスなどからなる上面が開放された容器であるホッパー11から成り、架台6の図1に示す奥側である前部左側方(図1に示す手前側である前部右側端でもよい)などに不図示のステーを介して立設される。なお、ホッパー11の材質や設置位置は上記に限定されない。
【0018】
次に、測定部4は、搬送部2の中途部であって、架台6上面の左右幅で、ベルトコンベア7およびトレイ8を覆うように設けられた測定ボックス12内の、左右内壁面などには、青果物の糖度や果肉部の直径などを計測するための近赤外線などを青果物に照射する光源13およびその透過光を受光する受光部14などが設けられる。そして、この測定ボックス12の入口部12a(機体前部側)および出口部12b(機体後部側)は、トレイ8が出入りし易くするための図示しないスリットなどが設けられたゴム製などのカーテン15が取付けられ、測定ボックス12内部が遮光される。なお、カーテン15の材質は上記に限定されない。
【0019】
また、測定ボックス12の上部などには、青果物選別装置1の駆動/停止スイッチ16や主電源17、非常停止ボタン18、光源交換表示ランプ19、後述する選別部5に連係される選別設定ダイヤル20などを配した制御部21が備えられる。
【0020】
次いで、選別部5は、架台6後部の左側端部に、測定ボックス12内などに有する不図示のコントローラに連結される1個以上複数個、例えば4個(選別等級数により適宜決定)のトレイ傾斜装置22が、等間隔に設置される。このトレイ傾斜装置22は、例えば、ケースなどに覆われた図示しないソレノイドにアーム23を連結させ、測定部4の近赤外線などによる青果物の計測情報に基づいて、トレイ8の計測順に前記コントローラが該当するトレイ傾斜装置22に信号を送る。また、トレイ傾斜装置22のケース右側面および各トレイ8の取付部の左側面などには、赤外線センサなどの検出器24が設けられる。この場合、トレイ傾斜装置22の架台6の右側面には、赤外線受光部24bと、各トレイ8の取付部の左側面に赤外線送信部24aとが設けられるとともに、赤外線受光部24bは前記コントローラに接続される。なお、検出器24の設置位置は、上記に限定されない。
【0021】
そして、計測を終えて測定部4の出口部12bから搬出され、ベルトコンベア7上を移送中の青果物を載置した当該トレイの赤外線送信部24aから送信される赤外線を赤外線受光部24bで受信(当該トレイ傾斜装置22の側方に並んで位置した)した検出情報に基づいて、前記コントローラの指示により、トレイ傾斜装置22がソレノイドによってアーム23を回動させて、トレイ8の載置部8a下部に有する図示しないステーなどを回動させることにより、載置部8aを機体右側方に大きく傾斜させる構成とされる。なお、アーム23の回動はソレノイドに限定されず、モータなどを用いてもよい。
【0022】
また、選別部5である架台6後部の右側端部(トレイ傾斜装置22の反対側)には、トレイ傾斜装置22における載置部8aの傾斜方向に沿ってトレイ傾斜装置22の設置数分だけの区画に仕切られた、(例えば4等分された)ステンレスなどからなるシュータ26が取付けられる。このシュータ26は、架台6側の高さが高く、架台6から離れた側の高さが低い適宜角度で傾斜させて設けられる。なお、シュータ26の材質は上記に限定されない。
【0023】
ここで、青果物として、さくらんぼを糖度別に選別する場合、まず収穫した軸部と果肉部とから成るさくらんぼを、供給部3のホッパー11に貯留し、制御部21の主電源17および駆動/停止スイッチ16を押して青果物選別装置1を駆動させる。そして、後述する本願発明の要部である載置方法でホッパー11内のさくらんぼが、ベルトコンベア7によって移送中であるトレイ8の載置部8aに1つずつ載せられる。
【0024】
次いで、青果物を載置したトレイ8が、測定部4に測定ボックス12の入口部12aから搬入され、測定ボックス12内において、光源13より照射されている近赤外線が、さくらんぼの果肉部を透過し、受光部14でこの透過光が受光される。その結果、不図示の解析部において、得られた近赤外吸収スペクトルから果肉部の糖分含有量、および果肉部の直径などが算出され、これら情報に基づいて前記コントローラは、予め設定された選別モードに従い当該トレイ傾斜装置22に信号を送る。この選別モードは例えば、果肉部が一定以上の直径を有し、糖度の高い範囲順に秀、優、良、可などの品質規格ランクに分け、秀ランクである場合はトレイ傾斜装置22a、優ランクである場合はトレイ傾斜装置22b、良ランクである場合はトレイ傾斜装置22c、可ランクである場合はトレイ傾斜装置22dがそれぞれ作動するように、前記コントローラとトレイ傾斜装置22とが連結される。
【0025】
そして、当該果肉部の計測により当該トレイ8に載置されたさくらんぼの品質が、秀ランクであることが算出されると、前記コントローラはトレイ傾斜装置22aに作動信号を送り、測定ボックス12の出口部12bから搬出され、赤外線送信部24aから送信される赤外線を赤外線受光部24bで受信し、トレイ傾斜装置22aの側方を選別部5を搬送中の当該トレイ8が通過していることがこれら検出器24で検出されると、前記コントローラによりトレイ傾斜装置22aのアームが作動して、当該トレイ8の載置部8aが側方に傾倒される。
【0026】
その結果、当該トレイ8の載置部8aに載置されるさくらんぼが、シュータ26の秀ランクの区画26aに落とされ、区画26aに沿って転がりながらシュータ26の下部に移動される。また、さくらんぼが優、良、可の品質ランクである場合も、シュータ26の品質ランク別に適宜設けられた他の区画に選別される。なお、果肉部の計測により設定された、例えば可ランクに満たない糖度を有するさくらんぼ、もしくは設定された直径に満たない小さなさくらんぼなどは、当該さくらんぼを載置したトレイ8が各トレイ傾斜装置22a,22b,22c,22dの横を通過し、選別部5であるベルトコンベア7の後端部(架台6の後端部)から、トレイ8がベルトコンベア7に追従して架台6の前端部に循環して戻るため上下方向が逆転したときに、当該トレイ8の載置部8aから転落させ、不図示の受箱などに回収される。
【0027】
なお、さくらんぼの果肉部の糖度および直径などによる品質規格ランクは、制御部21の選別設定ダイヤル20などで任意に変更することができる。また、上述した直径の規格やランク名、規格ランクに対応して作動するトレイ傾斜装置の順番およびシュータ26の区画位置は限定されない。また、測定部4でのさくらんぼの測定項目は上記に限定されない。
【0028】
次に、本願発明の特徴である供給部のホッパーについて、その具体的構成を説明する。図3は、移送装置を設けた青果物選別装置を模式的に示す右側面方向から見た斜視図、図4はアーム内部を模式的に示した斜視図、図5は、アームの底面図(a)および右側面図(b)、図6は移送装置を設けた青果物選別装置を模式的に示す平面図である。
【0029】
この例の移送装置30は、図3に示すように、青果物選別装置1の前端と、ホッパー11との間であって、さらにホッパー11の前方と、架台6右側方との間を架台6に対して直角、かつ架台6を横切るように架台6上方を背面視略コ字の、金属またはプラスチック、樹脂など(材質は限定されない)からなる移送枠31が架橋される。
【0030】
次に、移送枠31の上板32底部には、移送枠31のステー33などに固設された不図示のサーボモータなどの駆動源34により、青果物選別装置1の左右方向であって、ホッパー11の供給口11a上方と、トレイ8の載置部8a上方との間を往復駆動される不図示のスチェーンコンベアなどが取付けられ、さらに、該チェーンコンベアには、さくらんぼを吸着、放出するためのホッパー11の供給口11a直上まで長さを有する矩形の筒などから成る金属またはプラスチックなどから構成したアーム35が取付けられる。なお、ホッパー11における供給口11aの青果物選別装置1前後方向である幅は、ホッパー11の後部11cに対して狭く、供給口11a近傍の設置高さを後部11cの設置高さより低くなるようにホッパー11を傾斜させて設けることが好ましい。
【0031】
そして、アーム35は、前記チェーンコンベアの駆動に追従して上板32の長手方向である青果物選別装置1の左右方向であって、ホッパー11の供給口11a上方の設定位置aと、トレイ8の載置部8a上方の設定位置bとの間を往復動するとともに、上板32上面などに固設されたサーボモータなどの駆動源36で駆動される不図示のチェーンコンベアなどにより、ホッパー11の供給口11a直上位置において供給口11aに有するさくらんぼの直上から設定位置aである上板32の底部および、トレイ8の載置部8a直上から設定位置bである上板32の底部それぞれの位置で、アーム35が上下昇降される。なお、アーム35の形状および、往復や上下昇降の駆動方法は上記に限定されない。
【0032】
また、図4〜5に示すように、アーム35の後端近傍底面には、アーム35内に挿入される、一端が不図示のコンプレッサに接続されるエアノズル37の他端が連結された、このエアノズル37の先端部の直径に略等しい穴部を形成した吸着部38が備えられる。さらに、この吸着部38の先端には、吸着部38を塞がないリング状の弾性部材39が取付けられる。なお、弾性部材39は、さくらんぼの吸着・移送時にさくらんぼの表面もしくは全体に傷をつけない、軟質ゴムやスポンジ(限定されない)などのクッション性を有する部材から構成される。
【0033】
さらに、例えば、アーム35における吸着部38の往復動する青果物選別装置1左右方向位置の下方である、架台6の側端近傍と、各トレイ8の外側部とに、赤外線センサなどの検出器40が設けられる。この場合、各トレイ8の外側部に送信部40aおよび架台6の側端近傍には、不図示のコントローラに接続された受信部40bが取付けられる。なお、検出器40の種類や設置位置は限定されない。
【0034】
ここで、ホッパー11に投入されたさくらんぼを、トレイ8の載置部8aに自動的に載置させる場合には、図3および図6に示すように、まず、制御部21などの駆動/停止スイッチ16の入操作に伴い稼働される移送装置30のアーム35が、ホッパー11における供給口11a上方の設定位置aに摺動した後、供給口11a内に有するさくらんぼの直上まで下降する。そして、前記コンプレッサでエアノズル37先端から空気を吸引させることにより、この吸引力で1個のさくらんぼを吸着部38に吸着させる。この際、さくらんぼは、弾性部材39を介して吸着部38に吸着されるため、弾性部材39の弾性変形により、さくらんぼの表面や全体がエアノズル37の吸引力により吸着部38で傷つくことはない。
【0035】
また、吸着部40にさくらんぼが有するか否か(吸着されたか否か)を確認するための前記コントローラに接続された図示しない検出器を設けることもできる。この場合、図4に示すように、エアノズル37内の中途部に設置した圧力センサなどの検出器41の検出値が低い値を示すと、吸着部38にさくらんぼが吸着されており、検出器41の検出値が高い値を示すと、吸着部38にさくらんぼが吸着されていないことが示され、これら情報に基づいて前記コントローラは、吸着部38にさくらんぼが吸着されるまでアーム35を供給口11a直上に待機させる構成にしてもよい。
【0036】
そして、アーム35は、吸着部38にさくらんぼを吸着したまま、移送枠31の上板32底部である設定位置aまで上昇した後、青果物選別装置1の右方向であって、ベルトコンベア7のトレイ8上方である設定位置bに摺動し、さらに載置部8aの搬送路直上である設定位置まで下降される。
【0037】
次いで、ベルトコンベア7上を搬送されている、さくらんぼがまだ載置されていない各トレイ8の送信部40aから送信される赤外線を、架台6側端近傍の赤外線受光部40bが受信した(当該設定位置であるアーム36の下方にトレイ8の載置部8aが有する)検出情報に基づいて、前記コントローラの指示で、前記コンプレッサによりアーム35のエアノズル37から空気を排気させて、吸着部38に有するさくらんぼを放出して載置部8a上に載置させる。なお、各トレイ8の載置部8aには、吸着部38に有する弾性部材39と同様な材質からなる不図示の弾性部材などを備えることにより、載置部8a上に載置されるさくらんぼを傷つけることなく選別することができる。
【0038】
また、アーム35における吸着部38の、設定位置aおよび設定位置bでの上下昇降は、ホッパー11およびトレイ8や架台6などを含む搬送部2の設置高さを調節することにより、これら上下昇降の動作を省略することもできる。
【0039】
以上のような構成にすることで、未選別のさくらんぼなどの青果物を、人手に頼らず自動的にホッパー11から1つずつ確実、かつ傷つけることなくトレイ8の載置部8aに載置可能である、作業性を向上させた青果物選別装置1を提供することができる。
【0040】
以上詳述したように、この例の青果物選別装置1は、未選別物を貯留する供給部3(ホッパー11)と、供給部3の未選別物を計測する測定部4と、測定部4の計測情報に基づいて未選別物を選別する選別部5と、供給部3の未選別物を供給部3近傍から選別部5まで搬送する搬送部2とを備え、供給部3の未選別物を吸着する供給部3の設定位置aと、吸着した未選別物を放出する搬送部2の設定位置bとの間を往復動する、未選別物を吸着および放出する吸着部38を有する移送装置30を備えるものである。加えて、吸着部38は、供給部3の設定位置aと、搬送部2の設定位置bとで上下昇降かつ、それぞれの上昇位置間で往復動し、未選別物を弾性的に支持するとともに、弾性変形可能である。さらに搬送部2により搬送される未選別物の載置部8aが、搬送部2の設定位置bに位置したことを検出する検出器40を、搬送部2近傍に備える。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の青果物選別装置の一例を示す右側面模式図である。
【図2】青果物選別装置の測定部および選別部付近を拡大して示した平面模式図である。
【図3】移送装置を設けた青果物選別装置を模式的に示す右側面方向から見た斜視図である。
【図4】アーム内部を模式的に示した斜視図である。
【図5】アームの底面図(a)および右側面図(b)である。
【図6】移送装置を設けた青果物選別装置を模式的に示す平面図である。
【図7】従来の青果物選別装置を示す である。
【符号の説明】
【0042】
1 青果物選別装置
2 搬送部
3 供給部
4 測定部
7 ベルトコンベア
8 トレイ
8a 載置部
11 ホッパー
11a 供給口
11c 後部
30 移送装置
31 移送枠
32 上板
33 ステー
34,36 駆動源
35 アーム
37 エアノズル
38 吸着部
39 弾性部材
40,41 検出器
40a 送信部
40b 受信部
a,b 設定位置
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成19年3月6日(2007.3.6)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏


【公開番号】 特開2008−212876(P2008−212876A)
【公開日】 平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願番号】 特願2007−56221(P2007−56221)