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【発明の名称】 骨材選別装置
【発明者】 【氏名】佐々木 英人

【氏名】井上 哲也

【要約】 【課題】骨材の長径が基準値より大きい大塊骨材のみを選別・除去することができ、しかも機械装置の変更なしに、基準値を極めて容易に変更することができる骨材選別装置を提供する。

【解決手段】少なくとも、搬送される骨材を照明する照明手段1と、照明された骨材を撮影する撮影手段2と、撮影によって得られた2値画像のエッジ部分を膨張処理することによって大塊骨材を抽出した画像を得、該画像から大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定する画像処理手段6と、判定された大塊骨材の大きさ及び/または面積とそれぞれの基準値とを比較し、基準値より大きい場合に除去信号を出す検出手段6と、除去信号に従って基準値より大きい大塊骨材を除去する除去手段とから構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2値画像のエッジ部分を膨張処理することによって大塊骨材を抽出した画像を得、該画像から大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定することによって、基準値より大きい大塊骨材を検出除去することを特徴とする骨材選別装置。
【請求項2】
少なくとも、搬送される骨材を照明する照明手段と、照明された骨材を撮影する撮影手段と、大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定する画像処理手段と、判定された骨材の大きさ及び/または面積とそれぞれの基準値とを比較し、基準値より大きい場合に除去信号を出す検出手段と、除去信号に従って基準値より大きい大塊骨材を除去する除去手段とから構成されることを特徴とする請求項1記載の骨材選別装置。
【請求項3】
照明された骨材を撮影する撮影手段が、CCDカメラであることを特徴とする請求項2記載の骨材選別装置。
【請求項4】
照明手段の照射光中心軸の角度が、仰角60〜70度であることを特徴とする請求項2及び請求項3記載の骨材選別装置。
【請求項5】
除去手段が、排出用ダンパー装置、ドロップアウトコンベア装置、押出装置、掻き出し装置、圧縮空気噴射装置、ピックアップ装置の何れか1つの装置であることを特徴とする請求項2〜請求項4に記載された骨材選別装置。
【請求項6】
骨材がコンクリート用石灰石粗骨材、コンクリート用砕石粗骨材、コンクリート廃材からの再生粗骨材、または砕石原石であることを特徴とする請求項1〜請求項5に記載された骨材選別装置。



【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、採掘した石灰石や砕石、コンクリート廃材等のコンクリート用骨材をその大きさ及び/または面積を比較して、所定の基準値以上の大塊骨材を自動的に選別・除去する骨材選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
骨材は,コンクリート体積の約70%を占め,その骨材の特性がコンクリートの諸物性に大きく影響を及ぼす。即ち、骨材には、コンクリートの組織を緻密にする、水和熱を抑制する等の役割を果たす。
このためよい品質のコンクリートを作るためには、堅硬かつ物理的・化学的に安定であり、適度な粒度・粒形を有し、有害量の不純物・塩分等を含まない良質の骨材を使用する必要がある。
【0003】
コンクリート用砕石・砕砂の品質はJISで規定されており、例えば、実績率(粒形判定実績率)は、砕石で55%以上、砕砂で53%以上と規定されている。
実績率が大きい程、適度な粒形・粒度を持って折り、良い骨材と判断されている。なお実績率が大きい骨材は、粒形が丸い。実績率が大きい程、同一スランプを得るためのコンクリートの単位水量を小さくすることができる。
即ち、粒径がより均一で、しかも粒形がより丸い骨材程、良い骨材となる。
【0004】
従来使用されていた川砂利、川砂は採取が禁止され、かわって砕石と海砂が使用されてきた。しかしながら、海砂は塩害の原因となり、それ故砕石やコンクリート廃材の利用が益々増大して来ている。特にコンクリート廃材からの骨材は、従来の川砂利が使用されており、良質な骨材と成り得るものであり、また資源の有効利用からも活用が望まれており、JIS A 5021として規定された。
【0005】
従来、コンクリート用骨材は砕石原石やコンクリート廃材を所定の大きさに破砕機等で破砕して生成した砕石を、篩で篩い分けされて使用されていた。しかしながら従来の篩による篩い分けでは、必ずしも粒径が均一とは言い難かった。これは、骨材上限径の篩目よりも長径が大きくても、短径が短ければ、この篩目を通過してしまうためである。
【0006】
既存の篩分け技術としては、櫛状のグリズリバーユニットを段差をもって複数段直列に配設した一床目スクリーンと、その下方位置において、前記グリズリバーの間隔より小さい間隔を有する櫛状のロッドバーユニットを段差をもって複数段直列に配設した二床目スクリーンとから構成された振動ふるい分け装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、供給岩石を大塊と細粒に選別しつつ移送するスクリーンと振動フィーダからなるスクリーン付き振動フィーダにおいて、該スクリーンは複数個の同一面積の透孔を略全面に配列した有孔平板をフィーダトラフの内部に固定するとともに、該有孔平板の上部に載置され該有孔平板の透孔と同一面積および同一配列の透孔を有する第2の有孔平板を前記振動フィーダの振動進行方向と直角に進退動自在に配設し、かつ、該第2有孔平板の進退動手段を備えた構成としたスクリーン付き振動フィーダが開示されている(特許文献2)。
更に、砕石等の岩石を大量に連続的に分別し大きさを揃える技術としては、一定間隔で平行に配置した複数の「く」の字形に屈曲された棒状部材、該棒状部材の上側直線部によって形成される傾斜したふるい面、及び棒状部材の屈曲部によって形成されるふるい面終端部を有するふるい部と、該ふるい部を振動させるための振動モータとから構成される岩石分別装置が開示されている(特許文献3参照)。
【0007】
また、コンクリート廃材を材料とするものについては、所定のサイズより小さい規格内破砕石を所定サイズ孔から落し、所定のサイズより大きい規格外破砕石を下流側縁から落す振動ふるい板を備えた構成により、二つのサイズ品を一緒に得ることができるコンクリート廃棄材リサイクルプラントにおける選別装置が開示されている(特許文献4参照)
【特許文献1】特開平09−085173号公報
【特許文献2】特開平10−066938号公報
【特許文献3】特開2000−334383号公報
【特許文献4】特開平09−173980号公報
【0008】
しかしながら、これらの技術はいずれも所定サイズの隙間(間隔や孔)を通過するか否かによって分別するものであり、例えば、形状が矩形状や棒状等の場合は充分に分別されるものではないし、粒形も揃ったものではないとういう問題点を依然有している。
即ち、骨材上限径の篩目よりも長径が大きくても、短径が短ければ、上記隙間を通過してしまうし、骨材下限径の篩目よりも短径が小さくても、長径が大きければ、この隙間を通過してしまわない場合もあるためである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、上記問題点を改善すべく、鋭意研究の結果、骨材の長径が基準値より大きい大塊骨材のみを選別・除去することができ、しかも機械装置の変更なしに、基準値を極めて容易に変更することができる骨材選別装置を完成するに至った。
【0010】
即ち、ベルトコンベア等の搬送手段によって100m/分〜300m/分で搬送される骨材の中から、骨材の長径が基準値以上の大塊骨材を系外に排出し基準値内の骨材のみを選別することができ、しかも搬送される骨材の大きさが変わっても自動的に基準値以上の大塊骨材のみを除去することができる骨材選別装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、光学的手法により大塊骨材を検出することを見出し、本発明である、骨材を搬送する搬送手段と、搬送される骨材を照明する照明手段と、照明された骨材を撮影する撮影手段と、撮影された画像を基に大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定する画像処理手段と、基準値以上の大塊骨材を除去する除去手段とから構成されることを特徴とした骨材選別装置を完成させたのである。
【0012】
即ち、本発明は、2値画像のエッジ部分を膨張処理することによって大塊骨材を抽出した画像を得、該画像から大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定することによって、基準値より大きい大塊骨材を検出除去することを特徴とする骨材選別装置である(請求項1)。
次に、少なくとも、搬送される骨材を照明する照明手段と、照明された骨材を撮影する撮影手段と、大塊骨材の大きさ及び/または面積を判定する画像処理手段と、判定された骨材の大きさ及び/または面積とそれぞれの基準値とを比較し、基準値より大きい場合に除去信号を出す検出手段と、除去信号に従って基準値より大きい大塊骨材を除去する除去手段とから構成されることを特徴とする請求項1記載の骨材選別装置である(請求項2)。
更に、照明された骨材を撮影する撮影手段が、CCDカメラであることを特徴とする請求項2記載の骨材選別装置である(請求項3)。
更に、照明手段の照射光中心軸の角度が、仰角60〜70度であることを特徴とする請求項2及び請求項3記載の骨材選別装置である(請求項4)。
更に、除去手段が、排出用ダンパー装置、ドロップアウトコンベア装置、押出装置、掻き出し装置、圧縮空気噴射装置、ピックアップ装置の何れか1つの装置であることを特徴とする請求項2〜請求項4に記載された骨材選別装置である(請求項5)。
また、骨材がコンクリート用石灰石粗骨材、コンクリート用砕石粗骨材、コンクリート廃材からの再生粗骨材、または砕石原石であることを特徴とする請求項1〜請求項5に記載された骨材選別装置である(請求項6)。
【0013】
尚、本発明で用いられる骨材とは、コンクリート用石灰石粗骨材、コンクリート用砕石粗骨材、コンクリート廃材から製造した再生粗骨材、および採掘切羽で採掘され一次クラッシャで破砕した砕石原石をいう。

【発明の効果】
【0014】
本発明の骨材選別装置は、搬送される骨材の中から周囲の骨材よりも大きな大塊骨材を自動的に検出・除去して、必要な骨材のみを回収することができる。
また、本発明の骨材選別装置は、必要とする骨材の上限径を基準値として設定することによって、この基準値より大きい大塊骨材のみを選択的に検出除去して、基準値以下の骨材のみを回収することができる。
尚、本発明の骨材選別装置は、骨材の粒径の最大径を自動的に長径として判断して計測するので、短径の長さに係わらず、即ち形状が矩形状や棒状であっても、長径が基準値を上回っていれば、大塊骨材として除去するものである。
また、本発明の骨材選別装置は、基準値を変更入力するだけで、機械装置の変更を伴うことなく、容易に指定した粒径の骨材を選別することができるので、極めて効率的・経済的である。
さらに、骨材選別時の画像処理データは電磁気的記録データであるため、データ保存が極めて容易であり、骨材の品質管理上も極めて優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明について説明する。
本発明で用いる骨材の搬送手段は、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベアの中から任意のものを適宜選択して使用することができる。
【0016】
本発明で用いる照明手段の光源は、白熱電球やハロゲン電球等の白熱灯、水銀灯、ナトリュウム灯、キセノン灯、メタルハライド灯等の放電灯、キセノンフラッシュ、発光ダイオード、蛍光灯、プロジェクター照明の中から任意に選択できる。光量の大きいものが好ましく、高輝度プロジェクター照明が特に好ましい。
本発明で用いる照明手段の照射方法としては、ストロボ照射が好ましく、発光時間は50μsec〜200μsecが好ましい。
【0017】
また、本発明で用いる照明手段の照射角度は、照射光中心軸の角度が、仰角60〜70度が好ましく、特に63〜66度が好ましい。
70度以上だと、骨材の影が小さくなって検出精度が落ちてしまう。また、他の骨材表面が波打っていた場合、該表面上にできた骨材の影は少なくなってしまい検出精度が落ちてしまう。
一方、60度以下だと、小さい大塊骨材がある場合は、この小さい大塊骨材がこれより大きい他の大塊骨材の影の中に隠れてしまうため、小さい大塊骨材の検出が難しくなってしまう。また、骨材の照明逆側表面上の凹凸やその他の模様に基づく影が出来てしまい、誤差が生じてしまう。
尚、照射方向は、骨材搬送方向川上から川下に向けての照射が好ましい。
【0018】
本発明で用いる撮影手段は、デジタル画像が得られるCCDカメラ、CMOSカメラ、FEVONカメラ、ビデオカメラであれば種類は問わないが、CCDカメラ、CMOSカメラが好ましく、単焦点レンズを装着したモノクロCCDカメラが特に好ましい。
【0019】
本発明で用いる画像処理手段は、搬送手段によって搬送されてきた骨材を、照明手段で照射し、照射された骨材の影の部分の反射輝度をCCDカメラで映像化し、画像解析により得た2値画像から大塊骨材の大きさと位置情報を検出するものである。
そのため、拡散が少なく、光量の大きい照明装置を使用することによって、骨材表面の凹凸やその他の模様に基づく影を消して、骨材そのものを白く撮影されるようにしたものである。
【0020】
本発明で用いる画像処理は、先ず、CCDカメラで検出した輝度分布から、搬送手段の部分に基づく輝度を削除するために、ヒストグラム処理及びエッジ・線検出処理を行って粒径判定しきい値を決定し、再度輝度変換を行うことにより骨材のみが抽出された2値画像を得る。
【0021】
次に、本発明で用いる骨材の画像から基準値よりも大きい大塊骨材を検出する方法について説明する。
骨材のみが抽出された2値画像(図6参照)を画像処理によって、エッジ部分(骨材の影の部分)を膨張させる。この膨張によって基準値以下の骨材の白い部分が先に潰されて、基準値以上の大塊骨材の白い部分のみが抽出された画像(図7参照)が得られる。
【0022】
次に、大塊骨材の白い部分のみが抽出された画像から大塊骨材の大きさを求める方法について説明する。
先ず、大塊骨材のみの画像の各画素を画素ピッチ毎に横1ラインづつスキャンして一番長い画素列の長さ(Lx)を計測する。次に同様に縦1ラインづつスキャンして一番長い画素列の長さ(Ly)を計測する。そして、このうちの長い方を骨材長径測定値(長径)、短い方を骨材短径測定値(短径)とする。
尚、基準値との差があまりない場合には、前記長径と短径から骨材大塊の面積を計算し、基準値から計算した面積と比較することもできる。
【0023】
本発明で用いる検出手段は、予め選別すべき骨材(必要とする骨材)について前述の方法で直近の複数の画像を処理し、該画像処理で求めた骨材の粒径の長径と短径のそれぞれの平均値を求め、更に、それぞれの平均値に許容できる範囲の値を加味して上限径と下限径を決めて基準値としても良い。
また、基準値として特定の値を決めて用いても良い。例えば、砕石2005の場合は、上限径を20mm、下限径を5mmとする。
【0024】
そして、搬送手段上の骨材を撮影・画像処理して得られた骨材径測定値(長径)が基準値より大きい場合、または面積が基準値よりも大きい場合に除去信号を除去手段に送信するものである。
【0025】
また、本発明で用いる検出手段は、前述の映像から異物の位置情報も併せて検出し、該位置情報を除去手段に送信するため、除去手段によって基準値から外れる大塊骨材を正確に除去することができるのである。
【0026】
本発明では、画像処理手段による画像処理、検出手段による基準値以上の大塊骨材の検出、及び基準値から外れる大塊骨材の位置情報は、コンピューターで処理される。
また、撮影手段によって撮影された撮影画像、画像処理によって処理された2値画像、骨材径測定値等の各種データをモニター上に表示されるようにしても良い。
尚、これらの各種データは、検出日時や出荷先データ等品質管理上必要なデータとともに、コンピューターまたはその他の電磁気的記録媒体に保管される。
【0027】
本発明で用いる除去手段は、ダンパー装置、ドロップアウトコンベア装置、押出装置、掻き出し装置、圧縮空気噴射装置、ピックアップ装置の何れかのうちの一つから選ばれる。
これらの除去手段は、撮影手段が配置された搬送手段の位置よりも川下に設けられている。
【0028】
除去手段がダンパー装置の場合について説明する。
撮影された画像により測定された大塊骨材径測定値が設定基準値を上回った場合に、検出手段から除去信号が除去手段に送信され、該除去信号を発信する原因となった大塊骨材がダンパー装置に搬送されて来た時に、ダンパー駆動装置を駆動し、羽を回動して該大塊骨材を規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に送り込む。
尚、除去信号が発信されなかった場合の骨材は、回動していない状態のダンパー装置を通過し、そのまま搬送手段によって搬送されて、骨材サイロ、骨材ヤード、あるいは出荷施設に送り込まれる。
【0029】
次に、除去手段がドロップアウトコンベアの場合について説明する。
撮影された画像により測定された大塊骨材径測定値が設定基準値を上回った場合に、検出手段から除去信号が除去手段に送信され、該除去信号を発信する原因となった大塊骨材がドロップコンベア上には搬送されて来た時に、ドロップアウトコンベア駆動装置を駆動し、ドロップアウトコンベアを回動して該大塊骨材を規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に送り込む。
尚、ドロップアウトコンベアが稼動し始めてから初期の水平状態に戻る迄の時間は、ドロップアウトコンベアの搬送時間や検出時間等を考慮して任意に設定することができる。
そして、除去信号が発信されなかった場合の骨材は、ドロップアウトコンベアを通過し、そのまま次の搬送手段で搬送されて、骨材サイロ、骨材ヤード、あるいは出荷施設に送り込まれる。
【0030】
次に、除去手段が押出装置の場合について説明する。
搬送手段の脇にエアーシリンダーまたは油圧シリンダーが搬送方向と垂直方向に伸縮する用に設けられていて、該シリンダーの先端には、大塊骨材を押出すための矩形状の板が取り付けられている。該板はシリンダーの伸長によって搬送手段上の大塊を搬送手段上から押出して除去できる状態に設置されている。
撮影された画像により測定された大塊骨材径測定値が設定基準値を上回った場合に、検出手段から除去信号が除去手段に送信され、該除去信号を発信する原因となった大塊骨材が除去手段が設置されている搬送手段上に搬送されて来た時に、上記シリンダーを伸長し、該大塊骨材を搬送手段上から押出し、搬送手段脇に設けられた規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に送り込む。そして該大塊骨材を押出すために伸長したシリンダーは直ぐに収縮し元の状態に戻る。
尚、除去信号が発信されなかった場合の骨材は、除去手段によって押出されることなく、そのまま搬送手段によって搬送されて、骨材サイロ、骨材ヤード、あるいは出荷施設に送り込まれる。
【0031】
次に、除去手段が掻き出し装置の場合について説明する。
搬送手段の上方に設けられた回転軸に、その先端に掻き出し用装置が取り付けられた掻き出し用装置固定軸が一つまたは複数接続されている。該回転軸は、搬送手段の幅方向に回転するように設けられている。そして掻き出し用装置は、上記回転軸が回転することによって、搬送手段上の大塊骨材を掻き出し、搬送装置上から除去するものである。
即ち、撮影された画像により測定された大塊骨材径測定値が設定基準値を上回った場合に、検出手段から除去信号が除去手段に送信され、該除去信号を発信する原因となった大塊骨材が除去手段が設置されている搬送手段上に搬送されて来た時に、上記回転軸を回転し、該大塊骨材を搬送手段上から掻き出し、搬送手段脇に設けられた規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に送り込む。
尚、除去信号が発信されなかった場合の骨材は、除去手段によって掻き出されることなく、そのまま搬送手段によって搬送されて、骨材サイロ、骨材ヤード、あるいは出荷施設に送り込まれる。
【0032】
次に、除去手段が圧縮空気噴射装置の場合について説明する。
搬送手段の脇に搬送方向と垂直方向に圧縮空気が噴出するように圧縮空気噴出し用ノズルが設けられている。圧縮空気噴出し用ノズルは、コンプレッサーや高圧空気ボンベ等に接続されている。圧縮空気噴出し用ノズルは、除去信号の有無によって開閉弁が開閉する。
そして、撮影された画像により測定された大塊骨材径測定値が設定基準値を上回った場合に、検出手段から除去信号が除去手段に送信され、該除去信号を発信する原因となった大塊骨材が除去手段が設置されている搬送手段上に搬送されて来た時に、除去信号によって前記開閉弁を開弁し、圧縮空気噴出し用ノズルから圧縮空気が噴出し、該大塊骨材を搬送手段上から噴出・押出し、搬送手段脇に設けられた規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に送り込む。
尚、除去信号が発信されなかった場合の骨材は、圧縮空気によって噴出・押出されることなく、そのまま搬送手段によって搬送されて、骨材サイロ、骨材ヤード、あるいは出荷施設に送り込まれる。
【0033】
次に、除去手段がピックアップ装置の場合について説明する。
ピックアップ装置は、大塊骨材をすくい上げるツメまたは矜持するツメと、ツメを固定・回動するフレキシブルに折り曲げ可能なア−ムとから構成されており、除去信号を発信する原因となった大塊骨材をすくい上げる、あるいは矜持し、そして、該搬送手段脇に備えられた規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱上に回動し、該骨材を規格外骨材回収ラインまたは規格外骨材回収箱に落とすものである。
【実施例】
【0034】
次に、本発明の実施例の1例について詳細に説明するが、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
〔実施例1〕
5号骨材サイロ(砕石2015)に貯蔵されていた砕石骨材をベルトコンベアによって250m/分で搬送した。
そして、ベルトコンベア上の砕石骨材にストロボ照明灯具によって光を照明し、該ストロボ照明灯具と連動したモノクロCCDカメラによって砕石骨材を撮影した。
撮影した砕石骨材の画像は、画像処理によって、大塊砕石骨材長径測定値(長径)を計算した。
次に、基準値を22mmに設定した。
そして、撮影した大塊砕石骨材がドロップアウトコンベア上に移動した時に、大塊砕石骨材径測定値(長径)が基準値を超えていた場合に、検出手段が除去手段へ除去信号を送信した。
この除去信号に基づいて、ドロップアウトコンベアの駆動装置が稼動し、ドロップアウトコンベア上の大塊砕石骨材がドロップアウトコンベア先端の下方に設置されている規格外骨材回収箱に落下・収容した。
基準値以上の大塊砕石骨材が除去されると、ドロップアウトコンベアは初期の水平状態に戻り、除去信号が出力されなかった砕石骨材を、ドロップアウトコンベアの次に続くベルトコンベアに送り、更にその先の出荷施設に搬送した。
【0035】
次に、規格外骨材回収箱及び出荷施設に搬送された砕石骨材の大きさについて検証した。
規格外骨材回収箱に収容された大塊砕石骨材の最小長径は23mmであった。また、出荷施設に搬送された砕石骨材の最大長径は21mmであった。
このように、本願発明の方法によって、設定値22mm以上の大塊砕石骨材が除去されていることが検証された。
【0036】
〔実施例2〕
採掘切羽で採掘され一次クラッシャで破砕した砕石原石(130mm以下)をベルトコンベアによって250m/分で搬送した。
そして実施例1と同様にして、大塊砕石原石長径測定値(長径)を計算した。
次に、基準値を130mmに設定した。
そして、撮影した砕石原石がドロップアウトコンベア上に移動した時に、大塊砕石原石長径測定値(長径)が基準値を超えていた場合に、検出手段が除去手段へ除去信号を送信した。
この除去信号に基づいて、排出用ダンパー装置の駆動装置が稼動し、排出用ダンパー装置の羽が回動し、大塊砕石原石を排出ラインへ誘導した。基準値以上の大塊砕石原石が除去されると、排出用ダンパー装置の羽は初期の状態に戻り、除去信号が出力されなかった砕石原石を、砕石原石ヤードへ続くベルトコンベアに誘導し、その先の砕石原石ヤードに搬送した。
【0037】
次に、排出ラインに誘導された大塊砕石原石及び砕石原石ヤードに搬送された砕石原石の大きさについて検証した、
排出ラインに誘導された大塊砕石原石の最小長径は133mmであった。また、砕石原石ヤードに搬送された砕石原石の最大長径は130mmであった。
このように、本願発明の方法によって、設定値130mm以上の大塊砕石原石が除去されていることが検証された。
【0038】
以上説明したように、本発明によれば、選別対象となる骨材の上限径と下限径とからなる基準値を設定することによって、対象骨材が矩形状あるいは棒状であるか否かに係わらず、長径が設定基準値以上になった大塊骨材を選別除去することができ、設定基準値以下の骨材だけを選別することができる。
また、基準値を変更入力するだけで、機械装置の変更を伴うことなく、容易に指定した粒径の骨材を選別することができる。
【0039】
また、基準値を設定しない場合は、大塊骨材の白い部分のみが抽出された画像の大塊骨材全てを除去するようにプログラムを設定しておけば良い。
このようにすれば、一旦、骨材を搬送し始めれば、全ての骨材を搬送し終わる迄、何等人手を必要とするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施に係わる骨材選別装置の一例を示す要部概略図である。
【図2】本発明の実施に係わる骨材選別装置の一例を示す全体概略図である。
【図3】本発明の実施に係わる骨材選別装置を破砕原石選別ラインに組み込んだ一例を示す概略図である。
【図4】本発明の実施に係わる骨材選別装置により、ベルトコンベア上の骨材と基準値以上の大塊骨材を撮影した撮影画像である。
【図5】図4の撮影画像を画像処理して得た輝度画像である。
【図6】図5の輝度画像を2値化処理した2値画像である。
【図7】図6の2値画像をエッジ検出・膨張処理し、基準値以上の大塊骨材のみを抽出した画像である。
【符号の説明】
【0041】
1:ストロボ照明灯具
2:モノクロCCDカメラ
3:ドロップアウトコンベア駆動装置
4:ベルトコンベア
5:ストロボ照明灯具用電源
6:画像処理手段及び検出手段を有したコンピューター
7:ドロップアウトコンベア
8:砕石骨材
9:基準値以上の大塊砕石骨材
10:規格外骨材回収箱
11:骨材ヤード
21:砕石骨材の影
31:トンネル
41:6号サイロ
42:5号サイロ
43:7号タンク
51:シップローダー
61:輸送船
71:採掘切羽
72:油圧ショベル
73:ダンプトラック
74:グリズリ振動フィーダ
75:クラッシャ
76:砕石原石ヤード
77:砕砂原石サイロ
78:コーンクラッシャ

【出願人】 【識別番号】000000240
【氏名又は名称】太平洋セメント株式会社
【識別番号】592256667
【氏名又は名称】パシフィックシステム株式会社
【出願日】 平成19年2月28日(2007.2.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−212778(P2008−212778A)
【公開日】 平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願番号】 特願2007−50057(P2007−50057)