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【発明の名称】 容器破損装置及び容器破損方法並びに容器検査装置及び容器検査方法
【発明者】 【氏名】小原 健司

【氏名】水野 宏祐

【要約】 【課題】破損可能性のある容器を予め破損させる容器破損装置及び容器破損方法を提供する。また、破損可能性のある容器を事前に検出可能な容器検査装置及び容器検査方法を提供する。

【解決手段】内容物が充填された複数の壜BTが収納された搬送用ケースCを搬送するコンベア2と、複数の壜BTのうち、時間が経ってから破損する可能性のある壜BTを予め破損させる衝撃部3とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が充填された複数の容器が収納されたケースを搬送する搬送手段と、
前記複数の容器のうち、時間が経ってから破損する可能性のある容器を予め破損させる破損手段と、
を備えたことを特徴とする容器破損装置。
【請求項2】
前記ケースには、前記複数の容器のそれぞれが互いに接触しないように仕切りが設けられ、前記破損手段は、前記時間が経ってから破損する可能性のある容器のみを破損させることを特徴とする請求項1に記載の容器破損装置。
【請求項3】
前記破損手段は、前記ケースに対して衝撃力を付与し、前記ケースは、前記複数の容器のそれぞれに前記衝撃力を分散させることを特徴とする請求項2に記載の容器破損装置。
【請求項4】
前記破損手段は、前記搬送手段によって構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器破損装置。
【請求項5】
前記破損手段は、前記ケースを搬送する第一のコンベアと、
前記第一のコンベアの下流側に設けられ、前記第一のコンベアで搬送された前記ケースを連続して搬送する第二のコンベアと、を備え、
前記第二のコンベアは前記第一のコンベアよりも搬送高さが低く設定され、前記ケースが前記第一のコンベアから前記第二のコンベアへ移動したときに、前記ケースに衝撃力を付与することを特徴とする請求項4に記載の容器破損装置。
【請求項6】
前記第二のコンベアの下方に配置され、前記第二のコンベアにて搬送されているケースからの落下物を受け面で受け止める受け部材を有する水受けをさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の容器破損装置。
【請求項7】
前記受け部材の前記受け面には、前記内容物を吸収可能であるとともに前記内容物を吸収した部分に視覚的変化が生じるシート部材が敷かれることを特徴とする請求項6に記載の容器破損装置。
【請求項8】
前記受け部材は、前記受け面が略水平になる水平位置と前記受け面が傾斜する傾斜位置とに切り替え可能に設けられることを特徴とする請求項6又は7に記載の容器破損装置。
【請求項9】
前記受け部材は、前記受け面が前記第二のコンベアの搬送方向と交差する方向に引き出し可能に設けられることを特徴とする請求項6又は7に記載の容器破損装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の容器破損装置と、
前記破損手段により破損した容器を検出する検出手段と、
を備えたことを特徴とする容器検査装置。
【請求項11】
内容物が充填された複数の容器のそれぞれが互いに接触しないように仕切りに区切られて収納されたケースを搬送する搬送工程と、
前記複数の容器のうち、時間が経ってから破損する可能性のある容器を予め破損させる破損工程と、を備え、
前記ケースを搬送しながら前記破損する可能性のある容器を破損させることを特徴とする容器破損方法。
【請求項12】
請求項11に記載の容器破損方法と、
前記破損工程で破損した容器を検出する検出工程と、
を備えたことを特徴とする容器検査方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物が充填された容器のうち、破損可能性のあるものを破損させる容器破損装置及び容器破損方法、あるいは破損可能性のある容器を検査する容器検査装置及び容器検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料やアルコール飲料等の製品は、その製造工程において、充填機により壜等の容器に内容物が充填されて、ケーサーにより複数の容器がケースに収納される。その後、パレタイザにより複数のケースがパレットに積載されて、パレット単位で倉庫に保管され、市場に出荷される。これら内容物が充填された容器に破損が発生していないかどうかを検査するために、充填機による充填後の容器単体での検査、ケーサーによるケース収納後のケース単位での検査、パレタイザによるパレット積載後のパレット単位での検査等が実施される。このような、内容物が充填された容器の破損を検査する装置としては、以下の装置が知られている(特許文献1及び2参照)。
【特許文献1】特開昭52−73084号公報
【特許文献2】特開平03−43397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
内容物が充填された容器のうち、製造工程内では破損せずに、市場に出荷されてから破損するものがある。このような破損可能性のある容器に対して、特許文献1では、まだ破損はしていないが亀裂が入っている壜を事前に検出可能であるが、騒音計を使用していることから設備が高価になる。また、容器毎の検査となることから、効率的でない。特許文献2では、検出対象がすでに破損した容器であり、破損可能性のある容器は検出できない。
【0004】
そこで、本発明は破損可能性のある容器を予め破損させる容器破損装置及び容器破損方法を提供することを目的とする。また、本発明は破損可能性のある容器を事前に検出可能な容器検査装置及び容器検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の容器破損装置は、内容物が充填された複数の容器(BT)が収納されたケース(C)を搬送する搬送手段(2)と、前記複数の容器のうち、時間が経ってから破損する可能性のある容器を予め破損させる破損手段(3)と、を備えたことにより上記課題を解決する。
【0006】
内容物が充填された容器のなかには、時間が経ってから破損する可能性のある容器が潜在していることがある。破損可能性のある容器を含む複数の容器をケースに収納して搬送している段階で、破損可能性のある容器を予め破損させることで、製品出荷前の倉庫保管時や、出荷後の容器の破損を未然に防ぐことができる。
【0007】
本発明の容器破損装置の一形態において、前記ケースには、前記複数の容器のそれぞれが互いに接触しないように仕切り(Ca)が設けられ、前記破損手段は、前記時間が経ってから破損する可能性のある容器のみを破損させてもよい。この形態によれば、ケースに設けられた仕切りによって、収納された容器同士の接触による正常な容器の破損を防ぎ、破損する可能性のある容器のみを破損させることができる。
【0008】
ケースに仕切りが設けられた形態において、前記破損手段は、前記ケースに対して衝撃力を付与し、前記ケースは、前記複数の容器のそれぞれに前記衝撃力を分散させてもよい。この形態によれば、ケースに衝撃力を付与することで、収納された複数の容器のそれぞれにケースの仕切りを介して衝撃力を分散させて付与する。従って、破損可能性のある容器のみを破損させ、正常な容器には影響のないようにすることができる。
【0009】
本発明の容器破損装置の一形態において、前記破損手段は、前記搬送手段によって構成されてもよい。容器が収納されたケースを搬送する搬送手段により、破損手段が構成されることにより、簡易な構成で破損手段を実現できる。
【0010】
破損手段が搬送手段により構成されている形態において、前記破損手段は、前記ケースを搬送する第一のコンベア(2a)と、前記第一のコンベアの下流側に設けられ、前記第一のコンベアで搬送された前記ケースを連続して搬送する第二のコンベア(2b)と、を備え、前記第二のコンベアは前記第一のコンベアよりも搬送高さが低く設定され、前記ケースが前記第一のコンベアから前記第二のコンベアへ移動したときに、前記ケースに衝撃力を付与してもよい。第一のコンベアと第二のコンベアに段差(h)を設け、ケースが段差を通過するときに衝撃力が付与される。従って、簡易な構成で、衝撃力を付与することができる。
【0011】
この形態においては、前記第二のコンベアの下方に配置され、前記第二のコンベアにて搬送されているケースからの落下物を受け面(32a)で受け止める受け部材(32)を有する水受け(30)をさらに備えていてもよい。この場合、破損した容器の破片が散乱することを防止できる。また、前記受け部材の前記受け面には、前記内容物を吸収可能であるとともに前記内容物を吸収した部分に視覚的変化が生じるシート部材(34)が敷かれてもよい。この場合、破損した容器から漏れた内容物をシート部材に吸収させることができる。シート部材は内容物を吸収するとその部分に視覚的変化が生じるため、例えばこの変化の有無を調べることにより破損した容器の有無を判断することができる。
【0012】
前記受け部材は、前記受け面が略水平になる水平位置(P1)と前記受け面が傾斜する傾斜位置(P2)とに切り替え可能に設けられてもよいし、前記受け部材は、前記受け面が前記第二のコンベアの搬送方向と交差する方向に引き出し可能に設けられてもよい。これらの場合、受け面を傾斜位置に切り替えたり、受け面を引き出したりすることにより、受け面にて受け止められた落下物を容易に除去することができる。
【0013】
本発明の容器検査装置(1)は、上述した容器破損装置と、前記破損手段により破損した容器を検出する検出部と、を備えたことにより上記課題を解決する。
【0014】
破損手段により破損可能性のある容器を破損させることができる。この破損した容器を検出することで、内容物が充填された容器で時間が経ってから破損する可能性のあるものを事前に検出することができる。従って、製品出荷前の倉庫保管時や出荷後に容器が破損することを未然に防ぐことができる。
【0015】
本発明の容器破損方法は、内容物が充填された複数の容器(C)のそれぞれが互いに接触しないように仕切り(Ca)に区切られて収納されたケース(C)を搬送する搬送工程と、前記複数の容器のうち、時間が経ってから破損する可能性のある容器を予め破損させる破損工程と、を備え、前記ケースを搬送しながら前記破損する可能性のある容器を破損させることにより上記課題を解決する。
【0016】
破損可能性のある容器を含む複数の容器は、仕切りに区切られてケースに収納されている。そのケースを搬送しながら、時間が経ってから破損する可能性のある容器を破損させることにより、簡易な方法で破損可能性のある容器を破損させることができる。
【0017】
本発明の容器検査方法は、上述した容器破損方法と、前記破損工程で破損した容器を検出する検出工程と、を備えたことにより上記課題を解決する。
【0018】
破損工程にて破損した容器を検出することにより、内容物が充填された容器で時間が経ってから破損する可能性のあるものを事前に検出することができる。
【0019】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0020】
以上に説明したように、本発明の容器破損装置及び容器破損方法によると、破損可能性のある容器を含む複数の容器をケースに収納して搬送している段階で、破損可能性のある容器を予め破損させる。簡易な構成かつ方法で破損可能性のある容器を予め破損させることができる。また、本発明の容器検出装置及び容器検出方法によると、破損手段により破損した容器を検出することで、内容物が充填された容器で時間が経ってから破損する可能性のあるものを事前に検出することができる。よって、製品出荷前の倉庫保管時や出荷後に容器が破損することを未然に防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の一形態に係る容器破損装置及び容器検査装置が適用された生産ラインの一部を示す上面図であり、図2は、図1の生産ラインで搬送される、飲料等の内容物が充填された容器としての壜が複数収納されたケースとしての搬送用ケースを示す図である。図1の生産ラインでは、搬送手段としてのコンベア2で搬送される搬送用ケースCに複数収納された内容物充填後の壜BTが、容器検査装置1にて検査される。搬送用ケースCには、壜BTを互いに接触させないように仕切りCaが設けられている。搬送用ケースCは、搬送方向に壜BTを所定の数量(図示例では5本)、搬送方向と直交する向きに壜BTを所定の数量(図示例では4本)収納した向きで搬送される。容器検査装置1は、搬送用ケースCを搬送する上流側コンベア2a及び下流側コンベア2bで構成される破損手段としての衝撃部3と、衝撃部3の下流側に設けられ、壜BTの破損を検出する破損検出部4とを備える。
【0022】
図3は、衝撃部3を示す図である。上流側コンベア2a及び下流側コンベア2bは、ローラコンベアで構成され、互いに接続されて連続的に搬送用ケースCを搬送する。搬送用ケースCは、直接各コンベア2a、2b上に載せられて搬送される。下流側コンベア2bは、上流側コンベア2aよりも搬送高さが低くなるように設置されている。このため、上流側コンベア2aと下流側コンベア2b間で段差hが生じている。この段差hにより、上流側コンベア2aから下流側コンベア2bへ移動するときに、搬送用ケースCに衝撃力を付与する。この段差hは、破損可能性のある壜(傷等により、破損可能性のない正常な壜と比べて衝撃力に弱い壜)を破損させ、かつ正常な壜は破損させるおそれがない衝撃力を与える程度に適宜設定することができる。段差hと衝撃力の関係については、壜やケースの重量、コンベア速度等の要因により決まる。
【0023】
図4は、破損検出部4を示す図である。破損検出部4は、コンベア2の上方に、コンベア2の搬送方向と直交する方向に水平に延びる架台10に設置される。破損検出部4は、壜BTを検出する検出手段としてのセンサ11と、破損検出部4を操作する操作ボックス12とを備える。センサ11は、コンベア2の搬送方向に直交する向きに並べられた壜BTの頭部にそれぞれ対向するように、ケース内の搬送方向と直交する向きに収納される壜BTの本数と同数(図示例では4つ)設けられている。センサ11は、近接センサであり、金属に反応する。つまり、壜BTの頭部に取り付けられた金属製の王冠Wを検出する。近接センサは、市販のものを利用してもよい。操作ボックス12は、架台10の側面に設置され、破損検出を開始する検査開始ボタン12aと、搬送される壜BTの種類に対応して予め設定された高さに切替える高さ位置切替えスイッチ12bと、を有する。
【0024】
破損検出部4は、制御部20をさらに備える。制御部20には、入力対象としてのセンサ11と、出力対象としての監視装置21とがそれぞれ接続されている。センサ11は、壜BTの王冠Wを検出すると王冠検出信号を制御部20に出力する。監視装置21は、モニタ、ランプ、スピーカ等を単独又は組み合わせて構成され、制御部20から王冠検出信号に基づく破損検出信号が入力されると、破損検出部4の検出状況を示す情報をオペレータに通知する。
【0025】
次に、容器検査装置1の動作を説明する。上流側コンベア2aに沿って搬送された搬送用ケースCは、図3に示すように、衝撃部3でコンベア2a、2b間の段差hにより衝撃力が付与される。この衝撃力は、搬送用ケースCを介して個々の壜BTに分散して付与される。このため、破損可能性のある壜BTは、壜の傷等により破損可能性のない正常な壜と比べて衝撃力に弱いので、この衝撃力により破損する。一方、正常な壜BTは、衝撃力が付与されても許容範囲内であり、衝撃による影響はない。よって、破損可能性のある壜BTのみを破損させることができる。衝撃部3の通過後、搬送用ケースCは、破損検出部4に搬送される。
【0026】
破損検出部4では、搬送される壜BTの種類に応じて高さ位置切替えスイッチ12bを操作する。オペレータにより検査開始ボタン12aが押されると、センサ11は予め定められた位置に移動される。なお、高さ位置切替えスイッチ12bに代えて制御部20からの高さ切替え信号を、検査開始ボタン12aに代えて制御部20からの検査開始信号を、それぞれ用いてもよい。図5を参照して、破損検出部4の制御部20が実行する破損検出処理を説明する。破損検出処理は、検査開始ボタン12aがオンされると実行される。まず、制御部20は、ステップS1にて、各センサ11の検出回数をカウントする。コンベア2の搬送方向に4つ設けられたセンサ11は、搬送用ケースCに搬送方向と直交する向きに4本収納された壜BTの王冠Wを検出する。搬送用ケースCの全ての壜BTが、破損しておらず正常であれば、各センサ11は王冠Wを、ケース内の搬送方向に収納される壜BTの本数と同数(この場合は5回)検出することになる。
【0027】
ステップS2にて、制御部20は、各センサ11のカウント数がそれぞれ、ケース内の搬送方向に収納される壜BTの本数と同数(この場合は5)であるか否かを判断する。衝撃部3で壜BTが破損している場合や、他の原因によって壜BTが破損している場合は、センサ11で検出可能な範囲に壜BTの王冠Wが位置していないので王冠Wが検出されない。よって、壜に破損が生じている場合には、いずれかのセンサ11でカウント数がケース内の搬送方向に収納される壜BTの本数と同数に達しないため、これにより壜の破損を検出することができる。
【0028】
各センサ11のカウント数が全て5である場合、制御部20は、ステップS3に進み、検出回数をカウントするカウンタをリセットして、次に搬送される搬送用ケースCのために待機する。各センサ11のカウント数が全て5でなかった場合、制御部20は、ステップS4へ進み、破損検出信号を出力して、監視装置21に指示を出す。監視装置21からの情報により、オペレータは壜BTに破損が生じていることを知らされる。そして、ステップS5にて、検出回数をカウントするカウンタをリセットして、次に搬送される搬送用ケースCのために待機する。
【0029】
以上の処理によれば、衝撃部3で、破損可能性のある壜BTが破損した場合、破損検出部4で、センサ11により破損した壜BTが検出される。衝撃部3で破損可能性のある壜BTを予め破損させることにより、生産ライン内で事前に検出することができる。よって、市場に出荷されてからの壜の破損を未然に防ぐことができる。
【0030】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、破損検出部4は、衝撃部3で破損した壜BTを検出したが、これに限定されず、複数のケースをパレットに積載するパレタイザの手前にも破損検出部を設置してもよい。衝撃部3で衝撃力を付与された破損可能性のある壜のなかには、破損可能性は高まったが破損に至らない壜も存在する。この壜は、破損検出部4では破損した壜BTとして検出されないまま破損検出部4を通過する。しかし、破損可能性が高まっているので、パレタイザの手前までの搬送で割れてしまうことがある。よって、パレタイザの手前にも破損検出部を設置することにより、このような破損可能性が高まった壜を検出することができ、市場に出荷されてからの壜の破損をより確実に防ぐことができる。
【0031】
破損検出部4では金属に反応する近接センサを利用したが、これに限定されず、各種のセンサを利用してもよい。例えば、反射式赤外線近接センサ等を用いて、非金属製のものを検出するようにしてもよい。破損した壜BTを検出する他の周知の技術を利用してもよい。
【0032】
上述の形態では、衝撃部3は、上流側コンベア2a及び下流側コンベア2bで構成されたが、これに限定されない。例えば、コンベアに突起を設けて、搬送用ケースCに衝撃力を付与してもよい。また、ローラコンベアのローラに段差hを設けてもよい。また、衝撃部3は、コンベアで構成される必要はなく、例えば、搬送用ケースCの搬送経路上に衝撃力を付与する部材を設けてもよい。
【0033】
搬送用ケースCの仕切りCaは、壜BTのそれぞれが互いに接触しないように設けられているが、これに限定されず、例えば、搬送用ケースCに壜BTを固定するものであってもよい。この場合においても、搬送用ケースCに衝撃力が付与されれば、搬送用ケースCを介して収納された壜BTに衝撃力が分散するので、破損可能性のある壜BTのみを破損させ、正常な壜BTには影響のないようにすることができる。
【0034】
上述の形態では、検査対象を壜としたが、これに限定されない。壜等のガラス容器以外にも、例えば、金属容器やプラスチック容器、樹脂容器、陶器容器等でもよい。破損可能性のある容器であれば、本発明の容器検査装置を適用可能である。
【0035】
図6及び図7に示したように下流側コンベア2bの下方には、水受け30が設けられていてもよい。なお、図6は下流側コンベア2bの衝撃部3から破損検出部4までの区間を図1の側面から見た図であり、図7はその区間の下流側コンベア2bの斜視図である。図6に示したように、この下流側コンベア2bは搬送経路を横断する方向に設けられる複数のローラ50と、それら複数のローラ50を駆動するモータ51とを備えた周知のローラコンベアである。また、下流側コンベア2bは、複数のローラ50にて形成される搬送経路からケースCが外に出ないようにケースCを誘導するガイド52を備えている。なお、ケースCは、これら複数のローラ50上を図6の左から右に搬送される。図6に示したように水受け30は、下流側コンベア2bを支持する脚部L及び支持部材31によって下流側コンベア2bのケースCの搬送経路とほぼ平行になるように下流側コンベア2bに取り付けられている。また、水受け30は、下流側コンベア2bの下面の全体に亘って設けられる。
【0036】
図7に示したように水受け30は、底面32aの周囲に枠33が設けられ、かつ上方が開放している受け皿状に形成された受け部材としてのパン32を複数備えている。パン32の奥行きには、下流側コンベア2bの幅と略同じ長さが設定される。パン32は、例えば樹脂、アルミ、又はスチールなどで形成される。また、パン32の重量には、オペレータが片手で開閉操作可能な程度の重さ、例えば1〜1.5kgが設定される。パン32は、下流側コンベア2bの脚部Lの間にそれぞれ設けられる。そして、パン32の底面32aには、その全面を覆うようにシート34が敷かれる。シート34は、壜BTに充填されている飲料などの内容物を吸収可能であり、かつ内容物を吸収した部分に視覚的変化が生じる材質をシート状にしたものである。シート34としては、例えば紙、布、又はスポンジなどをシート状にしたものが使用される。また、紙としては例えば再生紙などが使用される。例えば、底面32aにシート34として再生紙を敷いておくことにより、このシート34で飲料などの内容物を吸収できる。また、再生紙に内容物が吸収されるとその部分に染みが生じるので、内容物を吸収した部分に視覚的変化を生じさせることができる。なお、内容物を吸収した際のシート34の視覚的変化は、染みなどによる変色に限らない。例えば、内容物を吸収した部分が膨らむなどその部分の形状が変化する材質をシート状に加工してシート34として使用してもよい。
【0037】
パン32は、底面32aが略水平になる水平位置P1と下流側コンベア2bの搬送方向と平行に配置される一方の側部が下方に開いて底面32aが傾斜する傾斜位置P2とに切り替えることができるように一方の側部と対向する他方の側部において蝶番(不図示)を介して支持部材31に取り付けられている。一方、図7に示したようにパン32の一方の側部には、パン32が水平位置P1に保持されるようにパン32の一方の側部を支持部材31に固定したり、その固定を解除することが可能な錠35が設けられている。この場合、錠35の固定を解除することによりパン32を傾斜位置P2に切り替えることができる。一方、パン32を水平位置P1に移動させ錠35にて固定することにより、パン32を水平位置P1に保持することができる。パン32には、このような操作時にオペレータが操作する場所としてハンドル36が設けられている。なお、傾斜位置P2では、パン32の底面32aの傾斜によって底面32a上にある落下物をパン32の一方の側部に移動させることが可能な程度に底面32aが傾けばよい。そのため、蝶番の開き角度としては、例えば40°が設定される。
【0038】
このように下流側コンベア2bの下方に複数のパン32を設けることにより、下流側コンベア2bにて搬送されているケースCから落下した落下物、例えば壜BTの破片や壜BTから漏れた内容物などをこれらパン32の底面32aで受け止めることができる。そのため、衝撃部3で壜BTが破損した場合、その破損した壜BTの破片を底面32aで受け止め、破片の散乱を防止できる。また、パン32の底面32aにシート34が敷かれるので、衝撃部3で破損した壜BTから漏れた内容物をこのシート34に吸収させることができる。この場合、シート34の視覚的変化の有無、例えば染みの有無を調べることにより、破損した壜BTの有無を容易に判断できる。パン32はその位置を傾斜位置P2に切り替えることができるので、底面32aにて受け止めた落下物を底面32aから容易に除去することができる。この際、例えばパン32の一方の側部をゴミ袋などの袋の内側に入れてしまうことにより、床面を汚すことなく落下物を袋に移すことができる。このように落下物を受け止めることにより、底面32aが本発明の受け面に相当する。
【0039】
図8及び図9を参照して下流側コンベア2bに設けられる水受け30の他の例を説明する。なお、図8において図6又は図7と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示したようにこの例では、パン32が下流側コンベア2bの搬送方向と交差する方向すなわち下流側コンベア2bの側方に引き出す、いわゆるスライドさせることが可能なように設けられる。パン32を引き出すことが可能な距離としては、例えば底面32aの半分以上が下流側コンベア2bの下から出すことが可能な距離が設定される。なお、この他の例においてもパン32の底面32aには、その全面を覆うようにシート34が敷かれる。図8に示したように下流側コンベア2bの脚部Lには、パン32をスライドさせることが可能なようにパン32を支持するレール部材40が設けられている。図9に拡大して示したようにレール部材40は、その上面41が中央41aから左右に傾斜するように設けられている。このように上面41を形成することにより、レール部材40の上部に落ちた落下物を左右のパン32に速やかに誘導することができる。
【0040】
図8及び図9に示した例においても、複数のパン32にて落下物を受け止めることができるので、破片の散乱を防止できる。また、パン32の底面32aにシート34が敷かれるので、破損した壜BTの有無を容易に判断できる。さらに、パン32を下流側コンベア2bの側方に引き出し可能に設けたので、パン32にて受け止めた落下物を容易に除去することができる。
【0041】
図10は、水受け30のさらに他の例を示す図である。なお、図10において図7又は図8と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図10に示したように、この例では、パン32の底面32aが左右の端から中央部32bに向かって漸次深くなるように、すなわち中央部32bが最も低くなるように傾斜している。なお、底面32aの傾斜角度としては、落下物を重力で底面32aの中央部32bに集めることが可能な角度が設定される。このような角度としては、例えば15°が設定される。そして、この例においても図8に示した例と同様にパン32が下流側コンベア2bの側方に引き出し可能に設けられる。また、このパン32の底面32aにも全面を覆うようにシート34が敷かれる。
【0042】
この例においても、落下物をパン32で受け止めることができるので、破片の散乱を防止できる。また、パン32の底面32aにシート34が敷かれるので、破損した壜BTの有無を容易に判断できる。パン32は、下流側コンベア2bの側方に引き出し可能であるため、落下物を容易に除去できる。さらにこの例では、パン32の底面32aが中央部32bに向かって傾斜しているので、落下物をその中央部32bに集めることができる。そのため、パン32からの落下物の除去を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一形態に係る容器検査装置が適用された生産ラインの一部を示す上面図。
【図2】飲料等の内容物が充填された容器としての壜が複数収納された搬送用ケースを示す図。
【図3】衝撃部を示す図。
【図4】破損検出部を示す図。
【図5】破損検出部の制御部が実行する破損検出処理を示すフローチャート。
【図6】水受けが設けられた下流側コンベアを図1の側面から見た図。
【図7】下流側コンベアの一部を示す斜視図。
【図8】水受けの他の例を示す図。
【図9】図8のレール部材を拡大して示す図。
【図10】水受けのさらに他の例を示す図。
【符号の説明】
【0044】
1 容器検査装置
2 コンベア(搬送手段)
3 衝撃部(破損手段)
4 破損検出部(検出手段)
11 センサ
20 制御部
30 水受け
32 パン(受け部材)
32a 底面(受け面)
34 シート(シート部材)
BT 壜(容器)
C 搬送用ケース(ケース)
W 王冠
P1 水平位置
P2 傾斜位置
【出願人】 【識別番号】307027577
【氏名又は名称】麒麟麦酒株式会社
【出願日】 平成19年10月11日(2007.10.11)
【代理人】 【識別番号】100099645
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 晃司

【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人


【公開番号】 特開2008−178861(P2008−178861A)
【公開日】 平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願番号】 特願2007−265333(P2007−265333)