トップ :: B 処理操作 運輸 :: B07 固体相互の分離;仕分け

【発明の名称】 搬送装置
【発明者】 【氏名】高橋 剛

【氏名】高橋 英人

【氏名】佐藤 誠

【要約】 【課題】簡便な構造で、転倒した物品のみならず、破損した物品をも搬送経路から排斥する搬送装置を提供する。

【解決手段】本発明の搬送装置は、搬送経路を通って物品が移動するように物品を搬送するコンベアと可動部材とを備える。可動部材は、搬送経路においてコンベアによって搬送されてくる物品から所定値以上の力を受けたときは物品が搬送経路を通って移動することを許容し、物品から所定値以上の力を受けないときは物品が搬送経路から排斥するように移動する。搬送装置は、搬送経路の側方に沿ってガイドをさらに備えることができる。ガイドは可動部材が配置される部分において途切れており、ガイドが途切れている部分の側方下部に、可動部材によって排斥された物品を回収する回収部を備えることが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路を通って物品が移動するように該物品を搬送するコンベアと、
前記搬送経路において前記コンベアによって搬送されてくる物品から所定値以上の力を受けたときは該物品が前記搬送経路を通って移動することを許容し、当該物品から前記所定値以上の力を受けないときは該物品が前記搬送経路から排斥するように移動する可動部材と、
を備えることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記可動部材は、前記コンベア上においてほぼ水平な面内で回動可能な部材であることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送経路はコーナー部を有し、前記可動部材は前記コーナー部に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記搬送経路の側方に沿って配置されるガイドをさらに備え、前記ガイドは前記可動部材が配置される部分において途切れていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記ガイドが途切れている部分の側方下部には、前記可動部材によって排斥された前記物品を回収する回収部が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記物品は、飲料が充填された容器であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記搬送経路の前記可動部材より上流側に、前記容器を熱収縮性ラベルで包装するシュリンクトンネルが配置されていることを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば飲料が充填された容器等の物品を搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ビールが充填された瓶容器、清涼飲料水等が充填されたPETボトル等の飲料容器の外周に筒状の熱収縮性ラベル(シュリンクラベル)を装着し、包装することが広く行われている。熱収縮性ラベルによる包装は、熱収縮性ラベルを加熱可能な例えば水蒸気噴出ノズルを備えたシュリンクトンネル内で行われる。シュリンクトンネル内は80℃前後と高温に維持されており、例えば使用するビール瓶が劣化したり、傷があったりすると、ビール瓶がシュリンクトンネル内で暴発し、破瓶となる場合がある。シュリンク包装を終了したビール瓶は、ベルトコンベアによって例えばアキュームテーブル部等へと搬送される。
【0003】
ベルトコンベア2が図4のようにカーブしている場合、ベルトコンベア2のカーブ部分の外周部にはビール瓶1の転倒を防止するためにガイド7を設けている。しかし、ビール瓶1がシュリンクトンネル6内で暴発して破瓶となったり、カーブ部分にさしかかる前に転倒して倒立瓶となったりした場合、ベルトコンベア2のカーブ部分で詰まりが生じてしまう。また、ベルトコンベア2のカーブ部分で詰まりが生じなくても、搬送先のアキュームテーブル部等で詰まりが発生し、大量に不合格品を発生する事態を引き起こすおそれがある。
【0004】
特許文献1には、搬送経路上において容器が倒れたときに転倒した容器を搬送経路外に排出案内する容器排出装置が開示されている。図5、図6に特許文献1に開示の容器排出装置13を示す。容器排出装置13は、ベルトコンベア11上に下流側に向けて張り出して設けられた第1ゲート部材13b及び第2ゲート部材13cを有する。第1、2ゲート部材は13b,13cは基台13aに立設した支軸13dに水平な面内で揺動可能に軸支され、バネ13eによって通常は搬送路を遮る状態に維持されている。第1ゲート部材13bは、第2ゲート部材13cより水平位置で搬送方向上流側に位置するように設定されている。第1,2ゲート部材13b,13cの背面には、側面ほぼV字状の揺動阻止体13fが上下回動可能に取り付けられている。高寸の正立容器が搬送されてくると、容器は第1ゲート部材13bに衝合するので、第1ゲート部材13bは揺動阻止体13fを回動させて、第1ゲート部材13b、第2ゲート部材13c及び揺動阻止体13fを図6の点線で示す容器を通過させる退避状態にする。一方、低寸の倒立容器が搬送されてくると、倒立容器は第2ゲート部材13cに衝合するが、図6の実線で示すように、揺動阻止体13fを回動させず、第2ゲート部材13cは容器の通過を阻止する阻止位置を保持する。このとき、低寸の倒立容器は、第2ゲート部材13cに沿ってベルトコンベア側方に案内されガイドレール11の下位に設けた開口12aから外部へ排出される。
【特許文献1】実開昭59−64818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の容器排出装置は、転倒容器を排出するものの、第1ゲート部材13b及び第2ゲート部材13cの水辺面内での揺動機構と揺動阻止体13fの回動機構とによって転倒容器を識別し、正立容器を通過させるものであるため、その構造が複雑である。また、当該容器排出装置は、シュリンクトンネル内の暴発によって先端部のみが破損した容器が搬送されてきた場合、当該容器が高寸であれば、破損容器であるにもかかわらず通過させてしまうという問題を抱えている。
【0006】
本発明は、簡便な構造で、転倒した物品のみならず、破損した物品をも搬送経路から排斥する搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の搬送装置は、搬送経路を通って物品が移動するように物品を搬送するコンベアと、搬送経路においてコンベアによって搬送されてくる物品から所定値以上の力を受けたときは物品が搬送経路を通って移動することを許容し、物品から所定値以上の力を受けないときは物品が搬送経路から排斥するように移動する可動部材と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の実施形態によれば、可動部材は、コンベア上においてほぼ水平な面内で回動可能な板状部材でありうる。また、搬送経路はコーナー部を有し、可動部材はコーナー部に設けられうる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、搬送経路の側方に沿って配置されるガイドをさらに備えることができる。ガイドは可動部材が配置される部分において途切れている。ガイドが途切れている部分の側方下部には、可動部材によって排斥された物品を回収する回収部が配置されうる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、物品は、飲料が充填された容器でありうる。また、搬送経路の可動部材より上流側に、当該容器を熱収縮性ラベルで包装するシュリンクトンネルが配置されうる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡便な構造で、転倒した物品のみならず、破損した物品をも搬送経路から排斥する搬送装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図1〜2を用いて本発明の搬送装置の一例を示す実施形態を説明する。この実施形態では、搬送される物品はビール瓶1である。ビールが充填されたビール瓶1は、シュリンクトンネル6内で熱収縮性ラベル(シュリンクラベル)を包装される。シュリンクトンネル6はコンベア2によって例えばケース詰めの前のアキュームテーブル部等と接続されている。搬送経路の途中には、コンベア2上を搬送されるビール瓶1の移動を遮る板状の可動部材5aが設置されている。可動部材5aは、コンベア2の一側に設けられた基台5dにその一端が軸5Cで軸支され、基台5dと可動部材5aとの間に可動部材5aをビール瓶1の移動を遮る状態に付勢するバネ5cが張設されている。
【0013】
コンベア1上を移動するビール瓶1aが、破砕されることなく正立した状態で可動部材5aに及ぼす力をF1、破砕されていないが転倒した状態で可動部材5aに及ぼす力をF2、破砕された状態で可動部材5aに及ぼす力をF3とする。転倒瓶1bは転がりやすく、ベルトコンベア2との摩擦力が小さくなっているため、F1>F2となる。また、破瓶1cは、破砕によって瓶内に充填されたビールが一部こぼれ、しかも瓶の一部が欠落しているため、破砕されていないビール瓶よりも軽量であるため、F1>F3となる。そこで、バネ5cによる付勢力も含め可動部材を軸5bの回りにほぼ水平な面内で回動させるのに要する力Fが、F1>F>F2,F3を満たすように、可動部材5aの重量、バネ5cの付勢力を設定するとする。そうすると、可動部材5aは、破砕されていない正立瓶1aが搬送されてきた場合、図2の矢印方向に水平な面内で回動し、正立瓶1aを通過させる。一方、倒立瓶1bや破瓶1cが搬送されてきた場合には、可動部材5aは回動せず、倒立瓶1b、破瓶1cの搬送経路に沿った移動を阻止する。
【0014】
本発明の可動部材5aは、従来技術では阻止し得ない、先端部のみが破損した高寸の破瓶1cであってもその移動を阻止する。
【0015】
基台5dが設けられた側とは反対側における搬送経路の側方に沿って、ビール瓶1をコーナーに沿って案内するガイド3が立設されている。ガイド3は可動部材5aが配置される部分において途切れている。ガイド3が途切れている部分の側方下部にはビール瓶の回収部4が設置されている。したがって、可動部材5aの回動前の姿勢を、例えば図1に示すように設定しておけば、倒立瓶1b、破瓶1cはガイド3の途切れた方に誘導され、コンベア外に排斥され、回収部4内に落下する。
【0016】
この実施形態では、可動部材5aを搬送経路のコーナー部に設けているが、搬送経路の直線部に設けることも可能である。その場合、ガイドを省略することができる。また、ガイド3が途切れている部分に、図3のように、正立瓶1aのみをガイドする丸棒ガイド3aを設置してもよい。丸棒ガイド3aとコンベア1の表面との間は途切れているため、倒立瓶1b及び破瓶1cは丸棒ガイド3aの下から回収部4に誘導される。
【0017】
可動部材5aを回動する機構、設置する機構は、この実施形態に示したものに限定されないことはいうまでもない。さらに、搬送される物品が、ビール瓶以外の飲料容器、飲料容器以外のものであっても本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る搬送装置の斜視図である。
【図2】図1を上方から見た図である。
【図3】本発明で使用しうるガイドの別例を示す図である。
【図4】従来技術に係る搬送装置を示す図である。
【図5】従来技術に係る別の搬送装置を上方から見た図である。
【図6】図5に示す搬送装置の側断面図である。
【符号の説明】
【0019】
1:ビール瓶(物品)、1a:正立瓶、1b:転倒瓶、1c:破瓶、
2:コンベア、3:ガイド、4:回収部、5a:可動部材、5b:軸、5c:バネ、
5d:基台、6:シュリンクトンネル、7:ガイド、
11:ベルトコンベア、12:ガイドレール、12a:開口、13:容器排出装置、
13a:基台、13b:第1ゲート部材、13c:第2ゲート部材、13d:支軸、
13e:付勢バネ、13f:揺動阻止体
【出願人】 【識別番号】000000055
【氏名又は名称】アサヒビール株式会社
【出願日】 平成19年1月22日(2007.1.22)
【代理人】 【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳

【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎

【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘

【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二

【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光


【公開番号】 特開2008−173613(P2008−173613A)
【公開日】 平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願番号】 特願2007−11946(P2007−11946)