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【発明の名称】 選別装置及び物品検査システム
【発明者】 【氏名】西尾 裕幸

【要約】 【課題】管理操作がなされる物品検査位置等の上位の指令装置から下流側の振分け位置まで数メートル以上離れた場合でも、振分け手段の作動タイミングを容易に微調整することのできる選別装置及び物品検査システムを提供すること。

【解決手段】搬送路1aに沿って搬送される物品Wを所定の搬送方向に振り分ける振分け手段21と、搬送中の物品Wについて上位の指令装置10から所定のタイミングで出力される選別指令信号RJに含まれる振分け開始信号及び振分け終了信号に基づいて振分け部21を駆動する振分け駆動手段22とを備えた選別装置において、前記所定のタイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を上位の指令装置10に対して出力するパラメータ変更要求手段24を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路(1a)に沿って搬送される搬送中の物品(W)を所定の搬送方向に振り分ける振分け手段(21)と、
前記搬送中の物品について上位の指令装置から所定のタイミングで出力される選別指令信号に含まれる振分け開始信号及び振分け終了信号に基づいて前記振分け手段を駆動する振分け駆動手段(22)と、を備えた選別装置において、
前記所定のタイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を前記上位の指令装置に対して出力するパラメータ変更要求手段(24)を備えたことを特徴とする選別装置。
【請求項2】
手動操作入力に応じ、前記上位の指令装置に対して前記選別指令信号に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する擬似指令要求手段(23)を備えたことを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項3】
前記上位の指令装置からモード設定信号を受信し、該信号に基づいて前記制御パラメータの変更を有効とする有効モード及び前記制御パラメータの変更を無効とする無効モードを切替え設定するパラメータ変更モード切替部(85)を備え、
前記パラメータ変更モード切替部の設定状態に応じて、前記有効モードに設定されているときに、前記パラメータ変更要求手段から前記パラメータ変更要求信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項4】
前記パラメータ変更要求手段が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方の出力タイミングを変更することを要求するための手動操作入力がされる変更要求操作部(24)を有することを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項5】
搬送路に沿って搬送される物品を検査し、該検査の結果を出力する物品検査装置(10)と、
前記搬送路における前記物品検査装置より下流側に配置され、前記搬送中の物品を選択的に所定の振分け方向に振り分ける振分け手段(21)と、
前記検査結果を受信して前記振分け手段を駆動するとともに、前記検査結果の受信時点から所定の振分け開始時間(tn)が経過したとき前記振分け方向を設定し、該検査結果の受信時点から所定の振分け終了時間(tn+ha)が経過したときに前記振分け方向の設定を解除する振分け駆動手段(30)と、を備える物品検査システムにおいて、
前記振分け開始時間若しくは前記振分け終了時間を増加又は減少させるための手動操作入力がなされ、該手動操作入力に応じて前記振分け開始時間と前記振分け終了時間とのうちいずれかを決定する制御パラメータの変更を前記振分け駆動手段に対して要求する信号を出力するパラメータ変更要求手段(24)と、を備えたことを特徴とする物品検査システム。
【請求項6】
手動操作入力に応じ、前記物品検査装置に対して前記検査の結果に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する選別指令要求手段(23)を備えたことを特徴とする請求項5に記載の物品検査システム。
【請求項7】
前記制御パラメータの変更を有効とする有効モード及び前記制御パラメータの変更を無効とする無効モードを切替え設定するパラメータ変更モード切替部(25)を備え、
前記パラメータ変更モード切替部の設定状態に応じて、前記有効モードに設定されているときに、前記パラメータ変更要求手段からの前記パラメータ変更要求信号を出力することを特徴とする請求項5に記載の物品検査システム。
【請求項8】
前記物品検査装置が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方を決定する制御パラメータを設定するとともに、前記パラメータ変更要求手段からの前記パラメータの変更要求信号を受信し、該制御パラメータの設定値を更新するパラメータ設定手段(15)を有することを特徴とする請求項5に記載の物品検査システム。
【請求項9】
前記パラメータ変更要求手段が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方の出力タイミングを変更することを要求するための手動操作入力がされる変更要求操作部(24)を有することを特徴とする請求項5に記載の物品検査システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、選別装置及び物品検査システム、特に、物品検査結果に対応して搬送路上の物品を選択的に搬送路外に排出するのに好適な選別装置及び物品検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送手段上の物品のサイズや重量、あるいは品質の良否等を検査し、その検査結果に応じて物品の搬送方向を振分け手段により振り分け、選択的に搬送路外に排出したり搬送経路を切り替えたりするようにした物品検査システムが多用されている。
【0003】
この物品検査システムにおいては、前段の物品検査装置での検査が済んだ物品をシステム後段に設けられて選別装置によって検査結果に応じた所定方向に振り分けて選別するようになっており、選別装置は物品検査装置から検査結果として出力されるOK、NG等の適否を表す信号やランクI、II、III等の等級を表す選別制御信号を受けて、選別のための振分け手段を作動させる。
【0004】
選別装置の振分け手段を作動させるタイミングは、一般に検査装置に装備された制御部で制御され、物品の形状(例えば、物品の搬送方向長さ)、搬送条件(例えば物品の搬送速度や投入間隔)、ラインの設置条件(例えば検査装置と選別装置の距離)に基づいて算出され、自動設定される。
【0005】
また、この選別タイミングは、物品検査装置の制御部で検査条件等と共に一括管理され、物品検査装置を主装置とし選別装置を従装置とすることで、構成を簡素化するだけでなく、各種パラメータの設定を物品検査装置側で一括操作することができ、生産ラインを効率的に管理できるという利点がある(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2004−230376号公報
【特許文献2】特開2005−10341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の選別装置及び物品検査システムにあっては、生産ラインの構成上、選別装置が必ずしも物品検査装置の直後に配置されるとは限らず、例えば物品を所定の重量範囲ごとにランク分けするような場合、複数の振分け部(振分け手段)若しくはそれぞれ振分け部を有する複数の選別装置が直列に並べられるため、物品検査システム全体の最後部は前段の物品検査装置から数メートル離れた位置となり、物品検査装置から直後の振分け部若しくは選別装置に搬送された物品は、更にその下流側の振分け部若しくは選別装置へと複数の搬送手段によって搬送される。
【0007】
このような場合、搬送速度のばらつきや変動、搬送される物品のスリップ等が発生し易いため、実際の搬送条件で生産ラインを稼動させ、物品の検査及び選別が確実になされているか否かをオペレータが目視確認した上で、選別装置の振分け部の作動タイミングを微調整する必要が生じる。
【0008】
しかし、各種パラメータの設定を物品検査装置側で一括操作するようなシステム構成を採りながら、数メートル離れた最後部までの複数の振分け部や選別装置での振分け動作をオペレータが目視確認するという作業は容易ではなく、上述したタイミングの微調整が困難であった。
【0009】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、管理操作がなされる物品検査位置等の上位の指令装置から下流側の振分け位置まで数メートル以上離れた場合でも、振分け手段の作動タイミングを容易に微調整することのできる選別装置及び物品検査システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の選別装置は、上記目的達成のため、(1)搬送路に沿って搬送される搬送中の物品を所定の搬送方向に振り分ける振分け手段と、前記搬送中の物品について上位の指令装置から所定のタイミングで出力される選別指令信号に含まれる振分け開始信号及び振分け終了信号に基づいて前記振分け手段を駆動する振分け駆動手段と、を備えた選別装置において、前記所定のタイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を前記上位の指令装置に対して出力するパラメータ変更要求手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成により、振分け手段の振分け位置が上位の指令装置から離れる場合でも、選別指令信号の出力タイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号が選別装置のパラメータ変更要求手段から上位の指令装置に送られることから、オペレータは振分け手段の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け手段の作動タイミングが容易に微調整可能となる。
【0012】
本発明の選別装置は、好ましくは、(2)手動操作入力に応じ、前記上位の指令装置に対して前記選別指令信号に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する擬似指令要求手段を備えたものである。
【0013】
この構成により、オペレータは、手動操作入力によって上位の指令装置に擬似選別指令信号を要求することができ、振分け手段の作動タイミングを必要時に即座に確認することができる。
【0014】
本発明の選別装置においては、(3)前記上位の指令装置からモード設定信号を受信し、該信号に基づいて前記制御パラメータの変更を有効とする有効モード及び前記制御パラメータの変更を無効とする無効モードを切替え設定するパラメータ変更モード切替部を備え、前記パラメータ変更モード切替部の設定状態に応じて、前記有効モードに設定されているときに、前記パラメータ変更要求手段から前記パラメータ変更要求信号を出力するのが好ましい。
【0015】
この構成により、パラメータ変更モードについての上位の指令装置からのモード設定が可能になり、パラメータ変更モードが無効モードに設定されているときに、不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。
【0016】
さらに、本発明の選別装置は、(4)前記パラメータ変更要求手段が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方の出力タイミングを変更することを要求するための手動操作入力がされる変更要求操作部を有するのがよい。
【0017】
この構成により、振分け手段の振分け開始タイミング及び振分け終了タイミングのうち少なくとも一方のタイミングを、その振分け手段の振分け位置で目視しながら調整することができる。
【0018】
一方、本発明の物品検査システムは、(5)搬送路に沿って搬送される物品を検査し、該検査の結果を出力する物品検査装置と、前記搬送路における前記物品検査装置より下流側に配置され、前記搬送中の物品を選択的に所定の振分け方向に振り分ける振分け手段と、前記検査結果を受信して前記振分け手段を駆動するとともに、前記検査結果の受信時点から所定の振分け開始時間が経過したとき前記振分け方向を設定し、該検査結果の受信時点から所定の振分け終了時間が経過したときに前記振分け方向の設定を解除する振分け駆動手段と、を備える物品検査システムにおいて、前記振分け開始時間若しくは前記振分け終了時間を増加又は減少させるための手動操作入力がなされ、該手動操作入力に応じて前記振分け開始時間と前記振分け終了時間とのうちいずれかを決定する制御パラメータの変更を前期振分け駆動手段に対して要求する信号を出力するパラメータ変更要求手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成により、物品検査位置から下流側の振分け位置まで数メートル離れた場合でも、振分け開始時間と振分け終了時間とのうちいずれかを決定する制御パラメータの変更を要求するパラメータ変更要求信号がパラメータ変更要求手段から振分け駆動手段に送られることから、オペレータは下流側の振分け手段の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け手段の作動タイミングが容易に微調整可能となる。また、通常運転時に物品検査装置側での各種制御パラメータの一括管理が可能で、振分け手段の構成が簡素な物品検査システムとなる。
【0020】
本発明の物品検査システムにおいては、好ましくは、(6)手動操作入力に応じ、前記物品検査装置に対して前記検査の結果に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する選別指令要求手段を備えたものであるのがよい。
【0021】
この構成により、オペレータは、手動操作入力によって物品検査装置に擬似選別指令信号を要求することができ、振分け手段の作動タイミングを必要時に即座に確認することができる。
【0022】
本発明の物品検査システムにおいては、(7)前記制御パラメータの変更を有効とする有効モード及び前記制御パラメータの変更を無効とする無効モードを切替え設定するパラメータ変更モード切替部を備え、前記パラメータ変更モード切替部の設定状態に応じて、前記有効モードに設定されているときに、前記パラメータ変更要求手段からの前記パラメータ変更要求信号を出力するのが好ましい。
【0023】
この構成により、パラメータ変更モードが無効モードに設定されているときには、不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。さらに、パラメータ変更要求手段が有効モードで如何に操作されたとしても、検査条件や搬送条件に関する他の制御パラメータが誤って変更されることがない。なお、パラメータ変更モード切替部は任意の場所に、例えば物品検査装置側又は振分け手段側の一方に又は双方に配置することができる。
【0024】
また、本発明の物品検査システムにおいては、(8)前記物品検査装置が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方を決定する制御パラメータを設定するとともに、前記パラメータ変更要求手段からの前記パラメータの変更要求信号を受信し、該制御パラメータの設定値を更新するパラメータ設定手段を有するのがよい。
【0025】
この場合、物品検査装置は、既存の制御プログラムにパラメータ変更要求手段からのパラメータの変更要求信号を受信したときに制御パラメータの設定値を更新する機能を付加した程度の制御プログラム搭載する程度で済み、この物品検査装置をパラメータ変更要求手段を装備した振分け手段側の構成と併用することで、構成の簡素な物品検査システムを構築することができる。
【0026】
さらに、本発明の物品検査システムは、(9)前記パラメータ変更要求手段が、前記振分け開始信号及び前記振分け終了信号のうち少なくとも一方の出力タイミングを変更することを要求するための手動操作入力がされる変更要求操作部を有するのがよい。
【0027】
この構成により、振分け手段の振分け開始タイミング及び振分け終了タイミングのうち少なくとも一方のタイミングを、その振分け手段の振分け位置で目視しながら調整することができる。
【発明の効果】
【0028】
請求項1の発明の選別装置によれば、振分け手段の振分け位置が上位の指令装置から離れる場合でも、選別指令信号の出力タイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号がパラメータ変更要求手段から上位の指令装置に送られるようにしているので、オペレータが振分け手段の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け手段の作動タイミングを容易に微調整可能にすることができる。
【0029】
請求項2の発明によれば、オペレータは手動操作入力によって上位の指令装置に擬似選別指令信号を要求することができ、振分け手段の作動タイミングを必要時に即座に確認することができる。
【0030】
請求項3の発明によれば、パラメータ変更モードが無効モードに設定されているときに不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。
【0031】
請求項4の発明によれば、振分け手段の振分け開始タイミング及び振分け終了タイミングのうち少なくとも一方のタイミングを、その振分け手段の振分け位置で目視しながら調整することができる。
【0032】
請求項5の発明の物品検査システムによれば、物品検査位置から下流側の振分け位置まで数メートル離れた場合でも、振分け開始時間と振分け終了時間とのうちいずれかを決定する制御パラメータの変更を要求するパラメータ変更要求信号がパラメータ変更要求手段から振分け駆動手段に送られるようにしているので、オペレータが下流側の振分け手段の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け手段の作動タイミングを容易に微調整可能にすることができる。また、通常運転時に物品検査装置側での各種制御パラメータの一括管理が可能で、振分け手段の構成が簡素な物品検査システムとすることができる。
【0033】
請求項6の発明によれば、オペレータは手動操作入力によって物品検査装置に擬似選別指令信号を要求することができ、振分け手段の作動タイミングを必要時に即座に確認することができる。
【0034】
請求項7の発明によれば、任意の場所に設置したパラメータ変更モード切替部を操作することで、必要時にパラメータ変更モードを無効モードに設定し、不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。さらに、検査条件や搬送条件に関する他の制御パラメータが誤って変更されるのを防止することができる。
【0035】
請求項8の発明によれば、物品検査装置は既存の制御プログラムにパラメータの変更要求信号を受信したときに制御パラメータの設定値を更新する機能を付加する程度で構成することができ、この物品検査装置をパラメータ変更要求手段を装備した振分け手段側の構成と併用することで、構成の簡素な物品検査システムを構築することができる。
【0036】
請求項9の発明によれば、振分け手段の振分け開始タイミング及び振分け終了タイミングのうち少なくとも一方のタイミングを、その振分け手段の振分け位置で目視しながら調整することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0038】
[第1の実施の形態]
図1〜図5は本発明に係る選別装置及び物品検査システムの第1の実施形態を示す図である。
【0039】
まず、その構成について説明する。
【0040】
図1において、ベルトコンベア1(以下、単にコンベアという)は、所定のコンベア搬送路1aに沿って物品Wを搬送する搬送手段であり、このコンベア1の搬送方向所定位置に物品検査装置10の検査部11が、その下流側に選別装置20の振分け部21がそれぞれ配置されている。
【0041】
物品検査装置10は、コンベア1により搬送される各物品Wに対し所定の検査(例えば、金属検出、X線検査、重量選別、サイズ検出等)を実行し、その物品Wについての検査結果(例えば等級が上位のランクI、中位のランクII及び下位のランクIII、あるいは品質状態の良否であるOK(良品)、NG(不良品))に対応して例えばランクI、II、IIIのいずれかとなる選別制御信号(所定の入力信号)を発生し、選別装置20に出力するようになっている。
【0042】
選別装置20は、コンベア搬送路1aに沿って搬送される搬送中の物品Wを所定の搬送方向に振り分ける振分け部21(振分け手段)と、搬送中の各物品Wについて上位の指令装置である物品検査装置10から所定のタイミングで出力される選別指令信号を入力し、その選別指令信号に含まれる振分け開始信号及び振分け終了信号に基づいて振分け部21を駆動する駆動部22(振分け駆動手段)と、を備えている。
【0043】
振分け部21は、詳細を図示しないが、例えば公知のドロッパ式のもので、図2に示すように、ドロッパに相当する可動コンベア21aと、この可動コンベア21aを上下方向に回動させるエアーシリンダ等のアクチュエータ21bとを含んで構成され、そのアクチュエータ21bが駆動部22により前記振分け開始信号及び振分け終了信号に基づいて駆動されることで、コンベア搬送路1aに沿って搬送される搬送中の物品Wが搬送方向の所定位置である選別位置Prjの近傍に達したときに、その物品Wがその位置より下流側のコンベア搬送路1a上を通過するのを許容する可動コンベア21aの第1の振分け動作(図2中に実線で示す動作状態)と、搬送中の物品Wがコンベア搬送路1aの所定位置に達したときその物品Wをコンベア搬送路1a上から外れる方向に移動させる可動コンベア21aの第2の振分け動作(図2中に仮想線で示す動作状態)とのうち任意の振分け動作が可能になっている。
【0044】
すなわち、可動コンベア21aは、その上流側端部を回動中心として下流側端部を上下方向に揺動させることができ、所定の検査結果のときに下流側端部62bを下方に揺動させて物品Wをコンベア搬送路1aの外部に振分け搬送する。このようなドロッパ方式の振分け手段自体は公知であるので、詳述しないが、可動コンベア21aは、例えばその内部の複数のローラを回転自在に支持し上下方向に揺動する回動フレームを有しており、このフレームが駆動部22によって上下回動方向に駆動される。なお、振分け部21がいわゆるフリッパ方式やプッシャ方式等の他方式の機械的振分け手段であってもよいことはいうまでもない。
【0045】
駆動部22は、詳細を図示しないが、例えばコンベア1の図示しない支持フレームに揺動可能に支持され、可動コンベア21aの前記回動フレームを上下回動方向に駆動し又は保持する前記エアーシリンダへの圧空(作動流体)の給排を制御してエアーシリンダを伸縮させる伸縮制御部を有しており、可動コンベア21aを図2中に実線で示す水平姿勢位置と、図2中に仮想線で示すドロップ姿勢位置とに、択一的に位置させることができる。なお、振分け部21がいわゆるフリッパ方式の場合であれば、駆動部22は、例えばロータリソレノイド又はエアーシリンダを含んで、フリッパ回転軸を所定角度範囲内で往復回動させ得るように構成してもよい。
【0046】
選別装置20の振分け部21の入り口付近には、物品Wが振分け部21に進入するときに遮光される公知の光電センサからなる物品検知センサ26が設けられており、この物品検知センサ26の物品検査装置10側の選別制御部12に取り込まれる。物品検知センサ26は、搬送中の物品Wがコンベア搬送路1a上の所定位置Prjに達したことを検出し、物品検査装置10に物品検出信号を出力するようになっている。
【0047】
選別制御部12は、検査部11からの検査結果信号に基づいて選別装置20を制御する振分け制御手段として機能するとともに、検査部11からの検査結果信号と物品検知センサ26からの物品検知情報とに基づいて、検査済みの各物品Wがその検査結果信号に対応する振分け方向に振り分けられるように選別装置20の駆動部22に前記振分け開始信号及び振分け終了信号を含む選別指令信号を所定のタイミングで出力し、振分け部21の振分け方向とその切替えのタイミングを制御するようになっている。
【0048】
選別制御部12は、具体的なハードウェア構成を図示していないが、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェース回路に加えて、不揮発性メモリとしてのEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)やハードディスク等を含んでおり、ROMやハードディスク等に格納された所定の振分け制御や判定のプログラムに従って、EEPROMに保持された設定値情報、物品検知センサ26からの検知情報及び検査部11からの判定結果情報等に基づいて、物品Wの振分け方向の制御手段としての機能を発揮する。なお、選別制御部12は、検査部11での検査の制御及び検査データの統計処理等を実行する制御部と共に、共通のコントローラで構成されてもよい。
【0049】
一方、選別制御部12には、物品検知センサ26による物品検知からの経過時間で特定される振分け開始タイミング及び振分け終了タイミングを決定し、前記振分け開始信号及び振分け終了信号を含む選別指令信号を生成するための制御パラメータを記憶するパラメータ記憶部13と、その制御パラメータを操作部14からの設定入力情報に基づいて設定するパラメータ設定部15(パラメータ設定手段)が付設されており、振分け部21の作動タイミングに対応する前記振分け開始タイミンング及び振分け終了タイミングの少なくとも一方、例えば双方がそれぞれ可変設定できるようになっている。
【0050】
具体的には、パラメータ記憶部13は、駆動部22が物品検知センサ26による物品検知時点から振分け部21を作動させるまでの遅延時間tnと、駆動部22が前記選別指令信号の受信に対応して振分け部21の第1又は第2の振分け動作を継続させる選別動作保持時間hnとのうち、少なくともいずれか一方、例えば双方をそれぞれ書換え可能に記憶する遅延時間記憶部13a及び選別動作保持時間記憶部13bを有しており、これらの記憶部13a、13bは例えば選別制御部12の前記EEPROMの一分のメモリ領域によって構成されている。
【0051】
また、選別装置20側には、前記選別指令信号を出力する所定のタイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を物品検査装置10に対して出力するパラメータ変更要求部24(パラメータ変更要求手段)と、オペレータの手動操作入力に応じ、物品検査装置10に対して前記選別指令信号に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する擬似指令要求部23(擬似指令要求手段)とが設けられている。
【0052】
パラメータ変更要求部24(変更要求操作部)は、前記遅延時間tn及び選別動作保持時間hnのうちいずれかの時間(以下、単に前記いずれかの時間という)を増加又は減少させるための手動操作入力がなされ、その操作に応じ、物品検査装置10に対して前記いずれかの時間を特定する制御パラメータの変更を要求する信号として、前記パラメータ変更要求信号を出力するようになっており、例えばそれぞれ手動操作によりON、OFF切替えされるスイッチからなる各一対のパラメータ選択用の要求操作部24a及び設定値加減用の要求操作部24bを有している。
【0053】
図3(a)に示すように、パラメータ選択用の要求操作部24aは、左右逆向きの一対の矢印キーからなり、複数の制御パラメータの種別を一方は昇順に、他方は降順に順次切替える機能を有している。また、図3(b)に示すように、設定値加減用の要求操作部24bは、上下逆向きの一対の矢印キーからなり、パラメータ選択用の要求操作部24aで選択された制御パラメータについて、その設定値を上向きキーで増加させ、下向きキーで減少させる機能を有する。なお、これらパラメータ選択用の要求操作部24a及び設定値加減用の要求操作部24bを単一のジョイスティックキー様に一体的に構成してもよいし、要求操作部24a、24bの中央部にプッシュ操作により選択内容を確定する確定キーを配置してもよく、パラメータ変更要求部24の入力操作部の形態は特に限定されるものでないことはいうまでもない。
【0054】
物品検査装置10側のパラメータ設定部15は、パラメータ変更要求部24の操作部24a、24bのうちいずれが操作され、例えばその設定値加減用の要求操作部24bの操作(押下)時間が所定時間に達するたびに、パラメータ記憶部13に記憶された制御パラメータ、例えば現在の遅延時間tnを、これに調整時間ta(増加要求時は正、減少要求時は負の時間)を加えた新たな時間(=tn+ta)に変更するか、現在の選別動作保持時間hnを、これに新たな調整時間ha(増加要求時は正、減少要求時は負の時間)を加えた新たな保持時間(=hn+ha)に変更するといった処理を実行する。
【0055】
すなわち、パラメータ設定部15は、前記いずれかの時間を特定する制御パラメータの変更を要求する信号を受信し、その制御パラメータの設定値tn、hnを更新することができるようになっており、例えば前記コントローラのROMに格納されたパラメータ設定処理プログラムと前記RAMの一部である作業メモリ領域とを有している。
【0056】
一方、選別制御部12は、パラメータ記憶部13に記憶された最新の遅延時間tn及び選別動作保持時間hnを基に、物品検知センサ26による物品検知時点から遅延時間tnが経過する時点で立ち上がり、その立上り時点から選別動作保持時間hnが経過する時点で立ち下がる選別制御信号RJを生成し、選別装置20の駆動部22に出力する。ここで、選別制御信号RJの立ち上がりが前記振分け開始信号に相当し、選別制御信号RJの立下りが振分け終了信号に相当するものとなる。
【0057】
また、選別制御部12は、パラメータ変更要求部24から物品検査装置10へのパラメータ変更要求を有効とする有効モードと、パラメータ変更要求部24から物品検査装置10へのパラメータ変更要求を無効とする無効モードとを切替える要求モード切替え手段の機能を併有しており、パラメータ変更要求部24に対してパラメータ変更モード切替信号を出力することができ、その機能は操作部14からのモード設定入力に応じて有効モードか無効モードのいずれかに可変設定されるようになっている。
【0058】
さらに、パラメータ変更要求部24は、物品検査装置10からパラメータ変更モード切替信号を受信して、前記有効モード及び前記無効モードのいずれか一方に切替え設定されるようになっており、パラメータ変更モードが前記無効モードに設定されているときには、操作部24a、24bの操作とは無関係にパラメータ変更要求信号の出力を常時停止するようになっている。
【0059】
なお、上述の物品検査システムを含む生産ラインの構成上、選別装置20は物品検査装置10の直後に配置されておらず、例えば物品Wを所定の重量範囲ごとにランク分けするために、複数の振分け部若しくはそれぞれ振分け部を有する複数の他の選別装置が直列に並べられた後の最後部に位置しており、選別装置20が前段の物品検査装置10から数メートル離れた位置に設置されている。したがって、物品検査装置10から直後の振分け部若しくは選別装置に搬送された物品Wが、更にその下流側の選別装置20へと複数の搬送手段によって搬送されるようになっている。
【0060】
次に、動作について説明する。
【0061】
本実施形態では、コンベア1で搬送される個々の物品Wがその上流側で物品検査装置10の検査部11によって所定の検査方式で検査され、その検査結果信号が選別制御部12に入力されるとともに、検査済みの物品Wがコンベア1により順次下流側に搬送され、物品Wが選別位置Prj近傍の物品検知位置に達したことが物品検知センサ26により検知される。
【0062】
図4は、このような状態において、検査部11から出力される検査結果信号(同図(a)参照)と、その検査結果信号に対応する物品Wが物品検知位置に達するまでの搬送距離L[m]とコンベア1の搬送速度Vc[m/sec]とから算出される搬送時間Tc(=L/Vc)を基準として設定される有効到達期間Pw(同図(b)参照)と、物品検知センサ26の物品検知信号(同図(c)参照;便宜上、反転信号として物品Wによる遮光時をONとしている)と、検査部11での検査結果信号(例えば上位のランクI、中位のランクII若しくは下位のランクIII、又は品質状態のOK、NG)に対応して変化し、検査結果が例えば下位のランクIII(又は不良NG)であるときにHIGHレベル(ON)となる選別制御信号RJ(同図(d)参照;RJ信号と記す)とを示している。
【0063】
選別制御部12では、検査部11からの検査結果信号と、物品検知センサ26による物品検知信号とに基づいて、検査部11からの検査結果信号が例えば検査結果が例えば下位のランクIIIであるとき、図4(c)、(d)に示すように、物品検知信号の立上り時点toから予め設定された遅延時間tnが経過する時点で立ち上がり、その立上り時点から予め設定された選別動作保持時間hnが経過する時点(物品検知信号の立上り時点toから遅延時間tn+選別動作保持時間hnが経過する時点)に立ち下がる選別制御信号RJを出力する。
【0064】
そして、選別装置20の駆動部22が、物品検査装置10の検査部11から検査後の所定のタイミングで出力される選別指令信号RJを入力し、その選別指令信号RJの立上りのタイミング(振分け開始信号)及び立下りのタイミング(振分け終了信号)に基づいて、振分け部21を駆動する。
【0065】
すなわち、まず、選別指令信号RJの立上りのタイミングで振分け部21が前記第1の振分け動作(図2中に実線で示す動作状態)から前記第2の振分け動作(図2中に仮想線で示す動作状態)の状態に切替え駆動され、次いで、選別指令信号RJがONに保持される選別動作保持時間hnの間は、振分け部21が前記第2の振分け動作の状態で保持され、選別指令信号RJの立下りのタイミングで振分け部21が前記第2の振分け動作の状態から前記第1の振分け動作の状態に切替え駆動される。これにより、選別指令信号RJがONとなる期間中のみ、その選別指令信号RJに対応する検査結果が下位のランクIIIである物品Wがコンベア搬送路1a上の選別位置Prjでコンベア搬送路1a上から外れる選別排出方向に振り分けられる。
【0066】
なお、検査部11からの検査結果信号が例えば上位のランクI又は中位のランクIIを表すランク分け信号であるとき、物品検知信号の立上り時点toから予め設定された遅延時間tnが経過しても選別指令信号RJはOFF(LOWレベル)のままであり、選別装置20の振分け部21が前記第1の振分け動作の状態に維持される。さらに、物品検知信号の立上り時点toから遅延時間tn+選別動作保持時間hnが経過する時点でも、振分け部21が前記第1の振分け動作の状態で保持されたままで、振分け部21が不良品の選別排出のための前記第2の振分け動作の状態に切替え駆動されることはない。これにより、選別指令信号RJがOFFとなる期間中は、検査結果が優良な等級の物品Wがコンベア搬送路1a上の選別位置Prjをそのまま通過して、コンベア搬送路1a上の更に下流側へ搬送される。
【0067】
ところで、本実施形態では、生産ラインの構成上、選別装置20が物品検査装置10の直後に配置されず、物品検査装置10から数メートル離れた位置に設置されているので、コンベア1を構成する複数のコンベア部の搬送速度のばらつきや変動が生じ、搬送される物品Wのコンベア1上、例えば複数のコンベア部間の受け渡し部分でのスリップ等が発生し易いので、実際の搬送条件で生産ラインを稼動させ、物品Wの検査及び選別が確実になされているか否かをオペレータが目視確認した上で、選別装置20の振分け部21の作動タイミングを微調整する必要が生じることがある。
【0068】
このとき、物品検査装置10側では、各種パラメータの設定を操作部14で一括操作するようなシステム構成を採りながら、数メートル離れた最後部までの複数の振分け部や選別装置20等での振分け動作をオペレータが目視確認し、作動タイミングの微調整を行う必要が生じ得る。
【0069】
このような場合、本実施形態では、作動タイミングの微調整を行う必要がある場合、選別装置20のパラメータ変更要求部24が操作され、その操作内容に応じて、選別制御部12からの選別指令信号RJの出力タイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号R1が、パラメータ変更要求部24から物品検査装置10に送られる。
【0070】
このとき、パラメータ設定部15では、例えば図5(a)に示すように、物品検知センサ26の物品検知時点から初期の遅延時間tnが経過したときに立ち上がり、その立上り時点から初期の選別動作保持時間hnが経過した時点で立ち下がる選別制御信号RJが出力されていた初期状態から、例えば、パラメータ変更要求部24での遅延時間tnの変更要求操作に応じて、図5(b)に示すように、物品検知センサ26の物品検知時点から新たな遅延時間(tn+ta)が経過したときに立ち上がり、その立上り時点から初期の選別動作保持時間hnが経過した時点で立ち下がる選別制御信号RJが出力される状態に移行する。あるいは、図5(c)に示すように、物品検知センサ26の物品検知時点から初期の遅延時間tnが経過したときに立ち上がり、その立上り時点から新たな選別動作保持時間(hn+ha)が経過した時点で立ち下がる選別制御信号RJが出力される状態、若しくは、物品検知センサ26の物品検知時点から新たな遅延時間(tn+ta)が経過したときに立ち上がり、その立上り時点から新たな選別動作保持時間(hn+ha)が経過した時点で立ち下がる選別制御信号RJが出力される状態に移行する。
したがって、オペレータは振分け部21の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら、必要に応じてパラメータ変更要求部24の操作部24a、24b等を選択し、増加又は減少が必要な時間分その操作を継続するか繰り返すことで、振分け部21の作動タイミングを物品検知センサ26の物品検知時点を基準とした選別制御信号RJの立上りのタイミング及び立下りのタイミングの変化としてそれぞれ調整することができ、振分け部21の作動タイミングが容易に微調整可能となる。
【0071】
しかも、オペレータは、擬似指令要求部23の手動操作入力によって、物品検査装置10側に対して擬似選別指令信号を要求することができることから、振分け部21の作動タイミングを必要時に即座に確認することができる。例えば、振分け部21が不良品を排出するように設定されている場合に、物品検査装置10側の検査結果にかかわらず振分け部21を作動させることで、次の不良品が搬送されて来るのを待つことなく、即座に駆動タイミンングを確認することができる。
【0072】
また、物品検査装置10の操作部14でパラメータ変更モードが無効モードに設定されているときには、パラメータ変更要求部24が操作されたとしても、パラメータ変更要求信号R1がパラメータ設定部15に有効な信号として取り込まれず、不意に制御パラメータが変更されるような事態が防止される。さらに、パラメータ変更要求部24が操作されたとしても、検査条件や搬送条件に関する他の制御パラメータが誤って変更される可能性も抑えることができる。
【0073】
その結果、管理操作がなされる物品検査装置10の検査位置から下流側の選別装置20の振分け部21まで数メートル以上離れた場合でも、振分け部21の作動タイミングを容易に微調整することのできる選別装置及び物品検査システムを提供することができる。
【0074】
なお、本実施形態では、選別装置20の上位の指令装置として物品検査装置10を用い、この上位の物品検査装置10側に選別制御部12、パラメータ記憶部13、操作部14及びパラメータ設定部15が装備されたシステム構成となっていたが、本発明の選別装置においては、これら選別制御部12、パラメータ記憶部13、操作部14及びパラメータ設定部15を物品検査装置から独立した制御部とすることができるし、選別装置内に装備することもでき、例えば検査部11からの検査結果信号を選別装置内の選別制御部に取り込んで選別制御を実行させることができる。その場合、パラメータ変更要求部24からのパラメータ変更要求信号は、選別装置内の選別制御部に取り込まれることになる。ただし、擬似指令要求部23の出力は検査部11側の制御部に送って、擬似指令信号を発生させるのが好ましい。また、選別制御信号RJの立上り、立下りのタイミング設定の基準を物品検知センサ26の検知タイミングを基準としたが、検査結果信号(NG信号)の立上り時点を基準として選別制御信号RJの立上り及び立下りのタイミングを設定することもできる。
【0075】
[第2の実施の形態]
図6及び図7は本発明に係る選別装置及び物品検査システムの第2の実施形態を示す図である。なお、本実施形態のうち上述の実施形態と同一又は類似の構成部分については図1〜図5中のそれらと同一符号で図6及び図7中に示し、特に相違する点について以下に説明する。
【0076】
本実施形態の物品検査システムにおいては、選別制御部12、パラメータ記憶部13、パラメータ設定部15及び駆動部22によって、振分け駆動手段30が構成されており、この振分け駆動手段30により、選別制御信号RJの立上り及び立下りのタイミングが、物品検査装置10の検査部11から出力される検査結果信号、例えばNG信号の立上りの時点を基準として、設定されるようになっている。
【0077】
具体的には、振分け駆動手段30を構成する選別制御部12及び駆動部22が、物品検査装置10の検査結果を受信して振分け部21を駆動するとともに、前記検査結果の受信時点tr(図7参照)から所定の振分け開始時間tnが経過したとき振分け部21の振分け方向を第1の振分け動作(図7(d)中では「通常」と記す;図2の実線位置に相当する)の方向と、第2の振分け動作(図7(d)中では「排出」と記す;図2の仮想線位置に相当する)の方向とのうちいずれか一方に設定し、前記検査結果の受信時点trから所定の振分け終了時間(tn+hn)が経過したときに振分け部21の前記振分け方向の設定を解除するようになっている。
【0078】
より具体的には、図7(a)に示すように、物品検査装置10の検査部11から例えばNG信号が出力されると、その立上り時点trを基準として、不良の検査結果信号の立上り時点trから予め設定された遅延時間tnが経過する時点で立ち上がり、その立上り時点から予め設定された選別動作保持時間hnが経過する時点(すなわち、不良の検査結果信号の立上り時点trから振分け終了時間(tn+hn)が経過する時点)に立ち下がる選別制御信号RJが出力され、この選別制御信号RJに応じて振分け部21の可動コンベア21aの振分け方向が、前記第1の振分け動作の方向と前記第2の振分け動作の方向とに切り替えられる。すなわち、前記振分け開始時間tnと前記振分け終了時間(tn+hn)とのうちいずれかを決定する制御パラメータの変更を要求するパラメータ変更要求信号が、前記振分け開始時間tn若しくは前記振分け終了時間(tn+hn)を増加又は減少させるための手動操作入力がなされたパラメータ変更要求部24から振分け駆動手段30の一部を構成するパラメータ設定部15に送られる。
【0079】
さらに、本実施形態においては、前記制御パラメータの変更を有効とする有効モードと、前記制御パラメータの変更を無効とする無効モードとを切替え設定するパラメータ変更モード切替部25を、選別装置20側に備えている。そして、パラメータ変更要求部24は、パラメータ変更モード切替部25の設定状態に応じて、有効モード及び無効モードのうちいずれか一方から他方に切替えられ、有効モードに設定されているときにパラメータ変更要求信号のパラメータ設定部15側への出力が可能となるようになっている。なお、パラメータ変更モード切替部25は、任意の場所に配置することができ、物品検査装置10側と選別装置20側のいずれか一方側又は双方に配置することできるが、振分け部21の近傍であるのがよい。また、パラメータ変更モード切替部25は、例えばその切替操作入力部25aを手動によりON/OFF操作するスイッチで構成される。
【0080】
このように構成された本実施形態の物品検査システムでは、オペレータは下流側の振分け部21の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け部21の作動タイミングが容易に微調整可能となる。また、通常運転時に物品検査装置10側での各種制御パラメータの一括管理が可能で、選別装置20の構成が簡素な物品検査システムとなる。
【0081】
また、パラメータ変更モード切替部25の設定状態に応じて、パラメータ変更モードが有効モード又は無効モードに切替えられ、図7(b)の左半部に示すように無効モードに設定されているときには、パラメータ変更要求部24からパラメータ設定部15側へのパラメータ変更要求信号の出力が許容されない。一方、図7(b)の右半部に示すように有効モードであるときには、パラメータ変更要求部24が操作されると、例えば検査結果信号の立上り時点trから新たな遅延時間tn+taが経過する時点で立ち上がり、その立上り時点から新たな選別動作保持時間hn+haが経過する時点に立ち下がる選別制御信号RJが出力される。
【0082】
したがって、パラメータ変更モードが無効モードに設定されているときには、不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。
【0083】
[第3の実施の形態]
図8は本発明に係る選別装置の第3の実施形態を示す図である。なお、本実施形態のうち上述の実施形態と同一又は類似の構成部分については図1〜図7中のそれらと同一符号で図8に示し、特に相違する点について詳細に説明する。
【0084】
本実施形態の選別装置120は、コンベア搬送路1aに沿って搬送される搬送中の物品Wを所定の搬送方向に振り分ける振分け部21と、搬送中の物品Wについて上位の指令装置82から所定のタイミングで出力されるパルス状の選別指令信号RJを入力し、その選別指令信号RJの立上りのタイミング(振分け開始信号)及び立下りのタイミンング(振分け終了信号)に基づいて、若しくは、ある時間幅を持って前後する複数の選別指令信号RJ(振分け開始信号及び振分け終了信号)に基づいて、振分け部21を駆動する駆動部22とを備えている。
【0085】
さらに、選別装置120は、所定のタイミングの変更を要求するパラメータ変更要求信号を上位の指令装置82に対して出力するパラメータ変更要求部24と、手動操作入力に応じ、上位の指令装置82に対して選別指令信号に相当する擬似選別指令信号を要求する信号を出力する擬似指令要求部23と、上位の指令装置82からのモード設定信号SLを受信する受信部85aを有し、そのモード設定信号SLに基づいて制御パラメータの変更を有効とする有効モードと制御パラメータの変更を無効とする無効モードとを切替え設定する、例えばリレースイッチからなるパラメータ変更モード切替部85とを備えている。
【0086】
上位の指令装置82は、例えば上述の実施の形態における選別制御部12と同様なものであるが、複数の検査装置や包装装置等の他システムからの振分け要求新信号Cを取り込んで振分け制御を実行するものであってもよい。
【0087】
この上位の指令装置82においては、選別制御信号RJの立上り及び立下りのタイミングが、他のシステムからの振分け要求信号Cに応じ、その振分け要求信号Cの立上りの時点を基準として設定されるようになっており、擬似指令要求部23からの擬似選別指令信号を受信したときには、上位の指令装置82はその擬似選別指令信号を振分け要求信号Cとしてその立上りの時点を基準とする選別制御信号RJを出力するようになっている。また、この上位の指令装置82側にモード設定信号を有効モードの設定にするか無効モードの設定にするかの切替えスイッチ82aが設けられており、この切替えスイッチ82aが切り替え操作されたときには、パラメータ変更モード切替部85にモード設定信号を送信するようになっている。そして、パラメータ変更モード切替部85が有効モードに設定されているときに、パラメータ変更要求部24から上位の指令装置82へのパラメータ変更要求信号の出力が可能になる。
【0088】
このように構成された本実施形態の選別装置では、パラメータ変更モードについての上位の指令装置82側からのモード設定が可能になり、パラメータ変更モードが有効モードであれば、オペレータは下流側の振分け部21の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け部21の作動タイミングが容易に微調整可能となる。また、パラメータ変更モードが無効モードに設定されているときには、パラメータ変更要求部24から上位の指令装置82へのパラメータ変更要求信号の出力が許容されないので、誤操作等によって不意に制御パラメータが変更されるような事態が発生するのを防止することができる。
【0089】
なお、本実施形態においては、選別制御信号RJの立上り及び立下りのタイミングを他のシステムからの振分け要求信号Cの立上りの時点を基準として設定するのに加えて、駆動部22に選別制御信号RJの立上りに応動するときの遅れ時間を加減調節することができる調節手段を設けて、粗調と微調を行ったり調整範囲を拡げたりすることができる。
【0090】
以上説明したように、本発明は、オペレータが下流側の振分け手段の振分け位置でその作動タイミングを目視確認しながら調整することができ、振分け手段の作動タイミングを容易に微調整可能にすることができ、しかも、通常運転時に物品検査装置側での各種制御パラメータの一括管理が可能にして振分け手段の構成が簡素な物品検査システムを提供することができるという効果を奏するものであり、選別装置及び物品検査システム、特に、物品検査結果に対応して搬送路上の物品を選択的に搬送路外に排出するのに好適な選別装置及び物品検査システム全般に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明に係る選別装置及び物品検査システムの第1の実施の形態を示すその概略ブロック構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る物品検査システムの要部構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る物品検査システムにおけるパラメータ変更を要求する操作部の操作方法を説明する説明図である。
【図4】第1の実施の形態に係る物品検査システムにおける検査結果信号、物品到達期間、物品検知信号及び選別制御信号の発生タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る物品検査システムにおける選別制御信号の立上り及び立下りのタイミングを可変設定する調整工程の説明図である。
【図6】本発明に係る選別装置及び物品検査システムの第2の実施の形態を示すその概略ブロック構成図である。
【図7】第2の実施の形態に係る物品検査システムにおける検査結果信号、モード変更信号、選別制御信号の発生タイミング及び振分け部の振分け方向の変化を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明に係る選別装置の第3の実施の形態を示すその概略ブロック構成図である。
【符号の説明】
【0092】
1 ベルトコンベア(搬送手段)
1a コンベア搬送路(搬送路)
10 物品検査装置(上位の指令装置)
11 検査部(物品検査装置)
12 選別制御部
13 パラメータ記憶部
13a 遅延時間記憶部
13b 選別動作保持時間記憶部
14 操作部(設定入力部)
15 パラメータ設定部(パラメータ設定手段)
20、120 選別装置
21 振分け部(振分け手段)
21a 可動コンベア
22 駆動部(振分け駆動手段)
23 擬似指令要求部(擬似指令要求手段、選別指令要求手段)
24 パラメータ変更要求部(パラメータ変更要求手段、変更要求操作部)
24a パラメータ選択用の一対の要求操作部
24b 設定値加減用の一対の要求操作部
25 パラメータ変更モード切替部(パラメータ変更モード切替手段)
26 物品検知センサ(物品検知手段)
30 振分け駆動手段
82 上位の指令装置
85 パラメータ変更モード切替部
hn 選別動作保持時間
R1 パラメータ変更要求信号
tn 遅延時間、所定の振分け開始時間
tn+hn 所定の振分け終了時間
【出願人】 【識別番号】302046001
【氏名又は名称】アンリツ産機システム株式会社
【出願日】 平成19年1月5日(2007.1.5)
【代理人】 【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎


【公開番号】 特開2008−161853(P2008−161853A)
【公開日】 平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願番号】 特願2007−533(P2007−533)