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【発明の名称】 作物選別装置
【発明者】 【氏名】石田 伊佐男

【氏名】小田切 元

【氏名】高木 真吾

【氏名】岩部 孝章

【氏名】稲田 誠生

【要約】 【課題】ベルト4aの弛むのを利用して作物の重量を計測する装置であるが、従来より、より正確に作物の重量を測定して重量基準で作物を選別することができる作物選別装置4を提供すること。

【解決手段】前後一対のローラ4cなどに搬送ベルト4aを弛めて巻き掛けて搬送装置4を構成し、該搬送装置4の搬送ベルト4aの下面に、前後一対のローラ6aなどに駆動ベルト6cを巻き掛けた駆動装置6を設け、駆動ベルト6cの上面を搬送ベルト4aの下面に接当させることで、搬送ベルト4aを駆動ベルト6cで駆動させる。搬送ベルト4aが作物に付着した水分等で濡れても案内フレーム8に張り付きにくく、また張り付いても駆動装置6が強制的に搬送ベルト4aを駆動させるため、搬送ベルト4aの回転の停止が防止されるので作業能率が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転体(4c)に弛んだ状態で無端帯(4a)を巻き掛けて構成し、無端帯(4a)の上面に作物を載せて搬送する搬送装置(4)と、
該搬送装置(4)の無端帯(4a)を支持して案内する案内フレーム(8)と、
前記搬送装置(4)で搬送中の作物の重量を判別する複数の重量判別装置(7)と、
該重量判別装置(7)の判別結果に基づき、作物を搬送装置(4)上から排出する複数の排出装置(9)と、
該排出装置(9)より排出された作物を回収する複数の回収部(5)と、
搬送装置(4)の無端帯(4a)の搬送方向に沿って、該搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に接当させて搬送装置(4)を駆動させる無端帯(6c)を有する搬送装置駆動用の駆動装置(6)と
を設けたことを特徴とする作物選別装置。
【請求項2】
搬送装置駆動用の駆動装置(6)の無端帯(6c)は、複数の重量判別装置(7)を設置する区間全体にわたって設けたことを特徴とする請求項1記載の作物選別装置。
【請求項3】
案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に接当する突起体(8a、7a1)又は搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に接当する突起体(4a1)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作物選別装置。
【請求項4】
搬送装置(4)の前端部に作物を一列に並べて搬送する整列装置(3)を設け、
該整列装置(3)の搬送終端部に整列装置(3)の搬送速度よりも速く作物を後方へ送り出す回転体(3a)を設けたことを特徴とする請求項1記載の作物選別装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、収穫した野菜などの作物の重量に基づき自動的に選別する作物選別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
果実、野菜などの収穫した作物を搬送中に重量基準に選別する装置が知られている。その中で、ベルトコンベアで搬送中の作物の自重でベルトが弛むのを利用して作物の重量を計測して、重量基準で自動的に作物を選別する装置が特開2001−198531号公報に開示されている。
【特許文献1】特開2001−198531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記特許文献1記載の装置はベルト搬送中の作物の重量を測定することができる優れた自動選別装置であるが、コンベアベルトは作物を搬送方向に移動させるために所定の張力が必要であるので、ベルトの弛むのを利用して作物の重量を計測するためには前記ベルトの張力が不利に作用して、正確に作物の重量を測定できるとはいえないものであった。
【0004】
本発明の課題は、ベルトの弛むのを利用して作物の重量を計測する装置であるが、従来よりも正確に作物の重量を測定して重量基準で作物を選別することができる作物選別装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記課題は次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、複数の回転体(4c)に弛んだ状態で無端帯(4a)を巻き掛けて構成し、無端帯(4a)の上面に作物を載せて搬送する搬送装置(4)と、該搬送装置(4)の無端帯(4a)を支持して案内する案内フレーム(8)と、前記搬送装置(4)で搬送中の作物の重量を判別する複数の重量判別装置(7)と、該重量判別装置(7)の判別結果に基づき、作物を搬送装置(4)上から排出する複数の排出装置(9)と、該排出装置(9)より排出された作物を回収する複数の回収部(5)と、搬送装置(4)の無端帯(4a)の搬送方向に沿って、該搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に接当させて搬送装置(4)を駆動させる無端帯(6c)を有する搬送装置駆動用の駆動装置(6)とを設けた作物選別装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、搬送装置駆動用の駆動装置(6)の無端帯(6c)は、複数の重量判別装置(7)を設置する区間全体にわたって設けた請求項1記載の作物選別装置である。
請求項3記載の発明は、案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に接当する突起体(8a、7a1)又は搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に接当する突起体(4a1)を設けた請求項1記載の作物選別装置である。
【0007】
請求項4記載の発明は、搬送装置(4)の前端部に作物を一列に並べて搬送する整列装置(3)を設け、該整列装置(3)の搬送終端部に整列装置(3)の搬送速度よりも速く作物を後方へ送り出す回転体(3a)を設けた請求項1記載の作物選別装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、搬送装置(4)を駆動装置(6)によって回転させることにより、搬送装置(4)の無端帯(4a)が作物に付着した水分等で濡れても案内フレーム(8)に張り付きにくくなり、また張り付いても駆動装置(6)の回転が搬送装置(4)の無端帯(4a)を強制的に回転させるので搬送装置(4)の回転が止まることを防止でき、作業能率が向上する。
【0009】
そして、搬送装置(4)の無端帯(4a)を弛んだ状態で巻き掛けて搬送装置(4)を構成していることによって、搬送装置(4)の無端帯(4a)が作物の重量を受けてたわみ、搬送装置(4)の無端帯(4a)の下方に設けられる重量判別装置(7)が作物の重量を的確に判別することができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて搬送装置(4)の無端帯(4a)を複数の重量判別装置(7)を設置する区間にわたって設けたことによって、作物の重量判別を行う区間での作物の搬送姿勢が安定するので、重量判別装置(7)が作物の重量を的確に判別でき、作物の選別精度が向上する。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に接当する突起体(8a、7a1)を設け、又は搬送装置(4)の無端帯(4a)の下面に案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)の上面に接当する突起体(4a1)設けることによって、搬送装置(4)の無端帯(4a)が作物などに付着した水分で濡れても案内フレーム(8)及び重量判別装置(7)に張り付いて回転抵抗となり、搬送装置(4)の無端帯(4a)の回転が止まるような不具合を防止できるため、作業能率が向上する。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて整列装置(3)で作物を一列に整列させて搬送し、整列装置(3)の搬送終端部に備える回転体(3a)で、整列装置(3)の搬送速度よりも速く作物を搬送装置(4)に送り出すことによって、作物同士の搬送間隔が広がり、複数の作物が重なって重量判別されることが少なくなり、重量判別装置(7)の誤判別が防止されるので、作物の選別精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施例について以下図面とともに説明する。
図1と図2に本実施例の作物選別装置の全体側面図と全体平面図を示す。
収穫した作物は一旦ホッパ1に入れられ、複数のバスケット(図示せず)を連結したベルトコンベア2の各バスケットに移される。そして、該ベルトコンベア2の搬送終端から落下する作物は、ベルトコンベア2の搬送終端部に取り付けられた振り分け板3rによってベルト式の整列装置3、3に送られる。このとき、整列装置3、3に載らなかった作物は、リターンシュータ3s、3sによってホッパ1へと戻される。また、整列装置3、3の搬送終端部には、作物を挟んで送り出す回転ブラシ3a、3aを設ける。
【0014】
整列装置3の一対の回転ブラシ3a、3aは鉛直軸周りに回転し、この一対の回転ブラシ3a、3a間に挟まれた作物が、例えばニンジンの場合は、その長手方向が搬送方向に沿うように整列配置される。該整列装置3、3を出た作物はそれぞれ作物搬送装置4、4に送られる。一対の作物搬送装置4、4の間には重量選別された作物が落下して回収される落下回収部5が設けられている。
【0015】
まず、整列装置3について要部底面図を図3に示し要部側面図を図4に示す。
整列装置3は、ベルトコンベア2側に回動軸3eに軸着した駆動プーリ3cと、作物搬送装置4側に回動軸3fに軸着した従動プーリ3dとの間に搬送ベルト3bを無端状に巻き掛けて構成する。
【0016】
また、該整列装置3の搬送終端部の左右両側に整列装置3の搬送方向に対して鉛直方向姿勢の左右回動軸3g、3gを軸着した左右スプロケット3h、3hを設け、搬送始端部の左右両側に整列装置3の搬送方向に対して鉛直方向姿勢の左右回動軸3i、3iを軸着した左右スプロケット3j、3jを設ける。そして、該左右スプロケット3j、3jと左右スプロケット3h、3hとの間に左右チェーン3k、3kを無端状に巻き掛け、左右回動軸3i、3iの上部に左右ベベルギア3m、3mを取り付けると共に、左右回動軸3g、3gの上部に左右押出し回転ブラシ3a、3aを取り付ける。さらに、前記回動軸3eに左右ベベルギア3n、3nを軸着し、該左右ベベルギア3n、3nを左右ベベルギア3m、3mに咬合させることによって、回転ブラシ3a、3aが回転する。なお、前記左右スプロケット3j、3jと左右スプロケット3h、3hの径は、同径または左右スプロケット3j、3jが大径とし、左右スプロケット3h、3hが小径とする。
【0017】
整列装置3の搬送終端部に整列装置3の搬送ベルト3bの搬送速度と同速以上の速度で回転して作物を後方へ送り出す回転ブラシ3a、3aを設けることによって、搬送方向に隣接して搬送される2つの作物同士の搬送間隔が広がり、複数の作物が重なって重量判別されることが少なくなり、後述する重量判別装置7の誤判別が防止されるので、作物の選別精度を向上させることができる。
【0018】
なお、この回転ブラシ3a、3aをスポンジ等吸水性のある素材で構成することによって、作物に付着している水分を重量判別装置7の上の搬送ベルト4aに送る前に吸収させることができ、搬送ベルト4aの水濡れが防止されるので、搬送ベルト4aが案内フレーム8に張り付いて作物搬送装置4を停止させることを防止できる。
【0019】
以下、作物搬送装置4、4などは一対設けられるが、説明を簡単にするために一方の作物搬送装置4とそれに関連する装置だけについて述べる。
作物搬送装置4には搬送ベルト4aとその両脇に一対の案内(機体)フレーム8が設けられている。作物搬送装置4は、搬送ベルト4aと案内フレーム8とその下方に設けられた搬送ベルト駆動装置6及び重量判別装置7の判別板7a、重量(作物)選別後の作物を搬送ベルト4aからはじき落とす跳ね出し板9aなどから構成されている。
【0020】
図5に整列装置3の回転ブラシ3a、3aの平面図に示すように整列装置3の搬送ベルト3bの搬送速度と同速以上の速度で作物を後方へ送り出す一対の回転ブラシ3a、3aは回転軸3gに偏心させた状態で取り付け、その回転と共に一対のブラシ間隔が広がったり狭くなったり変化するようにしてニンジンのサイズの大小にかかわりなく対応可能としても良い。
さらに図6に図5の回転ブラシ3a部分の側面図を示すように、押し出し回転ブラシ3a、3aの間隔が狭くなると、前方のニンジンを押し出すとともに後方のニンジンを堰き止めることができる。
【0021】
次に作物搬送装置4の構成について説明する。
図7には作物搬送装置4の一実施例の側面図を示し、図8にはその平面図を示す。作物搬送装置4は前後一対のローラ4cと複数のテンションローラ4bに搬送ベルト4aを弛めて巻き掛けて構成し、該搬送装置4の搬送ベルト4aの外側端下面に、前後一対のローラ6aに駆動ベルト6cを巻き掛けた搬送ベルト駆動装置6を設け、前記駆動ベルト6cの上面を搬送ベルト4aの下面に接当させる。そして、この駆動装置6の後部ローラ6aから延出させる回動軸6dにスプロケット6fを取り付け、該スプロケット6fと駆動モータ6eに取り付けたスプロケット6gの間にチェーン6hを巻き掛けている。
【0022】
従って、駆動モータ6eを駆動することで駆動ベルト6cが動き、該駆動ベルト6cの上面を接当している搬送ベルト4aが動く。このように搬送ベルト4aが駆動ベルト6cの搬送力によって回転するため、搬送ベルト4a上の作物に付着した水分等で搬送ベルト4aが濡れても案内フレーム8は作物が張り付きにくく、また例え案内フレーム8に張り付いても駆動ベルト6cが強制的に搬送ベルト4aを搬送方向に動かすため、搬送ベルト4aの動きが停止されることが防止されるので作業能率が向上する。なお、駆動装置6の駆動ベルト6cを重量判別用の判別板7aのベルト搬送方向に向かって左右両側に設けると、搬送ベルト4aの回転をより安定させることができる。
【0023】
作物搬送装置4及び搬送ベルト駆動装置6のベルト搬送始端側の各ローラ4c、6aの回動軸4d、6dをそれぞれ延出させ、これらの回動軸4d、6dにそれぞれプーリ4e、6iを取り付け、前記プーリ4e、6i間にベルト4fを巻き掛ける。
搬送ベルト駆動装置6の駆動ベルト6cの駆動力を受けて搬送装置4の搬送ベルト4aが駆動し、さらに搬送ベルト駆動装置6のプーリ6iから駆動力がベルト4f、プーリ4eを介して搬送ベルト4aを回転させているので、搬送ベルト4aがよりスムーズに回転させられる。そのため、搬送ベルト4aが水に濡れて案内フレーム8に張り付いても搬送ベルト4aの回転が止まりにくくなり、作業能率が向上する。
【0024】
また、搬送装置4の搬送ベルト駆動用ローラ4cと駆動装置6の駆動ベルト6cで駆動されるプーリ4eを一つの回動軸4dに軸着させることによって、部品数を減らすことができ、コストダウンを図ることができる。
なお、搬送装置4の搬送ベルト4aは駆動装置6の駆動ベルト6cの駆動始端側で駆動されることにより、搬送ベルト4aが引っ張られないので、搬送ベルト4aにたわみが生じやすく、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0025】
また、上記実施例とは別の実施例を図9の側面図に示す。
搬送装置4の搬送ベルト4aの搬送始端部に駆動回動軸4dに軸着した、搬送ベルト4aと同程度の幅の駆動ローラ4cを取付け、該回動軸4dに駆動平ギア4jを軸着する。また、該駆動回動軸4dの上方に従動回動軸4mを取り付け、該従動回動軸4mに搬送ベルト4aと同程度の幅の従動ローラ4nと従動平ギア4kを軸着し、該従動平ギア4kを駆動平ギア4jと咬合させる。そして、搬送装置4の搬送始端部下方にスプロケット4pを出力軸に装着した駆動モータ4oを取り付け、前記駆動回動軸4dにスプロケット4qを軸着すると共に、該スプロケット4p、4q間にチェーン4rを無端状に巻き掛けて構成する。なお、従動ローラ4nは整列装置3の搬送終端部に取り付けるシュータ3tの下方に配置するため、作物の搬送を妨げない。
【0026】
上記のように構成することによって、駆動ローラ4cと従動ローラ4nが対向して回転し、搬送ベルト4aを駆動ローラ4cと従動ローラ4nが押さえ付けるので、搬送ベルト4aの送り出しが安定し、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0027】
なお、本構成は搬送ベルト4aを駆動ローラ4cと従動ローラ4nが押さえ付けており、搬送ベルト4aが水に濡れても案内フレーム8に張り付きにくいので、駆動ベルト6cを省略し、搬送ベルト4aを直接駆動する構成としても作業能率を維持することができる。
前記従動ローラ4nの代わりに、図10の側面図に示すように搬送装置4の搬送始端部の駆動ローラ4aの下方にテンションローラ4sを取り付けて、搬送ベルト4aを押さえ付ける構成としてもよい。
【0028】
図11には重量判別装置7部分の拡大平面図を示し、図12には図11のA−A線断面矢視図を示し、図13には図12の矢印A方向から見た跳ね出し装置9の側面図(跳ね出し装置9の側板を図示していない)を示す。
【0029】
重量判別装置7の重量判別板7aの側方には跳ね出し装置9が設けられている。跳ね出し装置9は重量判別板7aで計測した作物の重量が設定重量であると、跳ね出し板9aを作動させて搬送ベルト4a上から作物を中央の落下回収部5に向けて跳ね出す構成である。
【0030】
次に重量判別板7aと跳ね出し装置9の連動関係を説明する。
重量判別板7aは一対の案内フレーム8、8の間に配置された重量判別板フレーム7bの頂部に支持固定されており、該重量判別板フレーム7bは跳ね出し装置9側の一方の案内(機体)フレーム8の外側に設けられた重り皿フレーム7cとの間で一対の重量判別板アーム7d、7dにより回動自在に連結されている。また、重り皿フレーム7cの頂部には重り皿7eが固定されており、重り皿フレーム7cの中央部にはバランスウエイト軸7fと該バランスウエイト軸7fの螺子部に噛合するバランスウエイト7gが設けられ、該バランスウエイト7gはその両側のナット7hでバランスウエイト軸7f上の固定位置を変更可能であり、重量判別板7aで感知する作物の重さの基準値を変更可能になっている。
【0031】
一対の重量判別板アーム7dは案内フレーム8に揺動自在に支持されているので、搬送ベルト4a上の作物が重量判別板アーム7dを作動させる所定の重さであると、搬送ベルト4aを弛ませた作物が重量判別板7aを介して重量判別板アーム7dを下方に沈ませる。該重量判別板アーム7dの下方への移動で、重量判別アーム7dが重り皿7eを上方に移動させる。重り皿7eの上方への移動があると、後述する接触センサ7jの作用により跳ね出し装置9が跳ね出し板9aを回動支点9bを中心に揺動させる。
【0032】
該跳ね出し装置9の跳ね出し板9aの揺動は次のような機構で行われる。
鉛直方向断面がコ字状の跳ね出し装置フレーム9cの内部のほぼ中央にはソレノイド9dが該フレーム9cに支持されている。該ソレノイド9dは水平方向に伸びた第1リンクアーム9eに連結しており、該第1リンクアーム9eはソレノイド9dにより水平方向(矢印B方向)に移動可能な構成である。そして、第1リンクアーム9eの先端には上下一対の第2リンクアーム9f、9fの先端が回動軸9hを介して回動自在に連結されている。また、該第2リンクアーム9f、9fの他端は跳ね出し板9aの回動支点9bの上下端部に回動自在に連結されている。
【0033】
従って、ソレノイド9dにより第1リンクアーム9eが図13の右方向(矢印C方向;搬送ベルト4aの搬送方向(矢印E方向))に移動すると、第2リンクアーム9f、9fが図11に示す矢印D方向に移動して跳ね出し板9aを図11の仮想線方向に移動させ、作物を搬送ベルト4a上から落下回収部5へと跳ね出すことができる。
【0034】
ソレノイド9dが作物の重さが設定値以上であると作動を開始する機構は次の通りである。
重量判別板フレーム7bの中央部には案内フレーム8に達する接触センサアーム7iを固定している。前記接触センサアーム7iの近傍には前記案内フレーム8に設けられた接触センサ7jと該接触センサ用のケーブル7kが配置されているので、所定量の作物の重さで重量判別板フレーム7bの上下動すると接触センサアーム7iが接触センサ7jに接することでソレノイド9dが作動を開始する。
【0035】
なお、重量判別板7aは搬送ベルト4aの側面にある複数の落下回収部5のほぼ中間部にあり、跳ね出し板9aが作物を搬送ベルト4a上から跳ね出したときに作物が落下回収部5に落ちるようになっている。従って隣接位置にある2つの重量判別板7a、7aの間にはスライダー板5aが案内フレーム8の内側に固定されている。また隣接位置にある2つの跳ね出し板9a、9aの間に跳ね出し装置フレーム9cの側面部に支持されて固定板9jが設けられている。
【0036】
案内フレーム8の頂部と重量判別板7aにおける搬送ベルト4aとの接当箇所には突起8a、7a1をそれぞれ設けている。該突起8a、7a1により搬送ベルト4aが作物に付着した水分などで濡れても、搬送ベルト4aと案内フレーム8及び重量判別板7aとの間に間隔が生じるため、搬送ベルト4aが案内フレーム8と重量判別板7aに張り付きにくくなり、また、搬送ベルト4aの動きも止まりにくいので搬送、選別作業能率が落ちない。
【0037】
なお、案内フレーム8の頂部との重量判別板7aに多数の小さな突起8a、7a1からなる突起群をそれぞれ設けると、該突起群と搬送ベルト4aとの接触点が増えるため、搬送ベルト4aの摩耗を抑えることができる。また、搬送ベルト4aの搬送方向中央部に対応する重量判別板7aには突起を設けていない。これは、作物が搬送ベルト4aの中央部に作物が載りやすくなり、作物の搬送姿勢が安定するため、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別でき、作物の重量判別の精度が良くなる。
【0038】
また、図14(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を、図14(b)に図14(a)平面図をそれぞれ示し、図12で説明した部材と同一機能を奏する部材には同一番号を付した。
案内フレーム8上に設ける突起8aを高くし、重量判別装置7の判別板7aに設ける突起7a1を低くすることもできる。この場合は、搬送ベルト4aの中央部がたわみやすくなり、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0039】
また、図15(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図15(b)に図15(a)の平面図を示したが、案内フレーム8上に設ける突起8aを複数の細かい突起とし、重量判別装置7の判別板7aに設ける突起7a1も複数の細かい突起として、ベルト4aの摩耗に少なくすることができる。
【0040】
なお、図16(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図16(b)に図16(a)の平面図を示すように、搬送ベルト4aの下部に、案内フレーム8と接する側に高い突起4a1を取り付け、重量判別装置7の重量判別板7aに接する側に低い突起4a2を取り付けることによっても同様の効果が得られる。
【0041】
また、図17(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図17(b)に図17(a)の平面図を示すが、搬送ベルト4aの表面側に突起4a3を設けた構成としても良い。この構成では、作物に付着している水分が突起4a3に遮られて搬送ベルト4aの裏面に回りにくくなるため、搬送ベルト4aの裏面が濡れて案内フレーム8に張り付くのを防止できる。このため、搬送ベルト4aの回転が止まりにくくなり、作業能率が向上する。
【0042】
なお、図18(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図18(b)に図18(a)の平面図を示すが、搬送ベルト4aの表裏両面に突起4a3と突起4a1をそれぞれ設けることによって、上記と同様の効果を得られると共に、片面が摩擦により傷んでも搬送ベルト4aを裏返すことによって、裏面を新しい搬送ベルト4aとして使用することができるため、ベルト4aを交換する回数が減り、経済的である。
【0043】
また、図19(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図19(b)に図19(a)の平面図を示すように、搬送ベルト4aの表裏両面に多数の細かい突起4a3と突起4a1をそれぞれ設けることによって、搬送ベルト4aに接触する機体フレーム8の頂部及び重量判別板7aの接触点が増えるため、ベルト4aの摩耗を抑えることができると共に、片面が摩擦により傷んでも搬送ベルト4aを裏返すことによって、裏面を新しい搬送ベルト4aとして使用することができるため、ベルト4aを交換する回数が減り、経済的である。
【0044】
図20(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示すが、搬送ベルト4aの幅を重量判別板7aとスライダー板5aの幅より広くし、該ベルト4aの幅方向の両側端部にガイド耳4a4を設け、該ガイド耳4a4で重量判別板7aとスライダー板5aの両端部と接当させるようにして搬送ベルト4aが重量判別板7aとスライダー板5aから外れないようにしてもよい。
【0045】
また図21(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図21(b)に図21(a)の平面図を示すように、搬送ベルト4aの幅方向中央で搬送ベルト4aをその長手方向に2つに分割する構成としても良い。
このような構成にすると、搬送ベルト4aのたわみが大きくなり、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0046】
また図22(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図22(b)に図22(a)の平面図を示すが、搬送ベルト4aの幅方向中央で、その長手方向に2つに分割した左右の搬送ベルト4a、4a同士を、中央部で互いに重なり合うように設けても良い。
この構成では、下側になる方の分割ベルト4aが上側になる方の分割ベルト4aを移動させるため、搬送が止まりにくくなり、搬送能力が向上する。
【0047】
なお、作物の排出側のベルト4aを下方にすることによって、作物排出時に作物が2つに分割したベルト4a、4a同士の重なった部分に引っ掛かりに難くなるため、選別精度が向上する。
搬送ベルト4a、4aの裏面に突起4a3、4a3を設けることによって、搬送ベルト4a、4aと案内フレーム8の頂部との接触点が増えるため、搬送ベルト4aの摩耗を抑えることができる。
【0048】
また図23(a)(図11のA−A線断面矢視図)に図12の変形例の要部を示し、図23(b)に図23(a)の平面図を示すように、搬送ベルト駆動用プーリ(図示せず)の中心部を左右両端部よりも小径とすることで、搬送ベルト4aの中央部のたわみが大きくなり、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0049】
また、図23(b)に示すように、搬送ベルト4aに重量判別装置7の判別板7aの長さ(L)よりも短い間隔(P)の切れ目4a5を設けることで、搬送ベルト4a中央部のたわみが大きくなり、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0050】
また、図24に搬送ベルト4aの変形例の要部断面図(図24(b)のA−A線断面矢視図)(図24(a))と、平面図(図24(b))を示すように、切れ目4a5を搬送方向に対して中央部から両方に斜め後ろ向きの傾斜状にすると、判別板7aや案内フレーム8に切れ目4a5が引っ掛かり難くなる。
【0051】
図25に搬送ベルト4aの変形例の要部断面図(図25(b)のA−A線断面矢視図)(図25(a))と、平面図(図25(b))を示すように、搬送ベルト4aを2つに分割しないで、搬送ベルト4aに重量判別装置7の判別板7aの長手方向の幅よりも短い間隔で切れ目4a5を斜めに設けることで、搬送ベルト4aの中央部のたわみが横に切れ目4a5を設けるよりも大きくなり、重量判別装置7が作物の重量をより的確に判別できるようになり、重量判別の精度をさらに向上させることができる。
【0052】
なお、図26に搬送ベルト4aの変形例の要部断面図(図26(b)のA−A線断面矢視図)(図26(a))と、平面図(図26(b))を示すように、複数の斜めの切れ目4a5、4a5の傾斜方向をベルト長手方向に交互に反対向きの角度にすることにより、さらに高い効果を得ることができる。
【0053】
また、図27に搬送ベルト4aの変形例の要部断面図(図27(b)のA−A線断面矢視図)(図27(a))と、平面図(図27(b))を示すように、搬送ベルト4aを平面視でジグザグ状に2分割した構成とすることで搬送ベルト4aの中央部のたわみが大きくなり、重量判別装置7が作物の重量を的確に判別できるので、重量判別の精度を向上させることができる。
【0054】
なお、ジグザグ状に2分割してできる搬送ベルト4aの中央部の凹凸形状の隙間が平面視で波型になるので、2分割し搬送ベルト4a、4aの端部同士が絡み合うことによる搬送ベルト4aのずれや外れを防止することができる。
また図示しないが、平面視でジグザグ状の2分割線がなだらかに波状となるようにすると、搬送ベルト4aの分割線側の端部のほつれが少なくなる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明によれば、ベルトを用いて作物に限らず対象物の重量を計測しながら重さにより正確に対象物を分別する選別装置として利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施例の作物選別装置の全体側面図である。
【図2】図1の作物選別装置の全体平面図である。
【図3】図1の整列装置の要部底面図である。
【図4】図1の整列装置の要部側面図である。
【図5】図1の作物選別装置の整列装置の回転ブラシ部分の平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図1の作物選別装置の作物搬送装置の一実施例の側面図である。
【図8】図7の作物搬送装置の平面図である。
【図9】図1の作物選別装置の作物搬送装置の一実施例の側面図である。
【図10】図1の作物選別装置の作物搬送装置の一実施例の側面図である。
【図11】図1の作物選別装置の重量判別装置の一実施例の部分拡大平面図である。
【図12】図11のA−A線断面矢視図である。
【図13】図12の矢印A方向から見た跳ね出し装置の側面図である。
【図14】図14(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図14(b)は図14(a)の平面図である。
【図15】図15(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図15(b)は図15(a)の平面図である。
【図16】図16(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図16(b)は図16(a)の平面図である。
【図17】図17(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図17(b)は図17(a)の平面図である。
【図18】図18(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図18(b)は図18(a)の平面図である。
【図19】図19(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図19(b)は図19(a)の平面図である。
【図20】図11のA−A線断面矢視図の変形例である。
【図21】図21(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図21(b)は図21(a)の平面図である。
【図22】図22(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図22(b)は図22(a)の平面図である。
【図23】図23(a)は図11のA−A線断面矢視図の変形例、図23(b)は図23(a)の平面図である。
【図24】図7の作物搬送装置の一実施例の搬送ベルトの変形例の要部断面図(図24(a))と、平面図(図24(b))である。
【図25】図7の作物搬送装置の一実施例の搬送ベルトの変形例の要部断面図(図25(a))と、平面図(図25(b))である。
【図26】図7の作物搬送装置の一実施例の搬送ベルトの変形例の要部断面図(図26a))と、平面図(図26(b))である。
【図27】図7の作物搬送装置の一実施例の搬送ベルトの変形例の要部断面図(図27(a))と、平面図(図27(b))である。
【符号の説明】
【0057】
1 ホッパ 2 ベルトコンベア
3 整列装置 3a、3a 回転ブラシ
3b 搬送ベルト 3c プーリ
3d 従動プーリ 3f 回動軸
3g 左右回動軸 3h 左右スプロケット
3i 左右回動軸 3j 左右スプロケット
3k 左右チェーン 3m 左右ベベルギア
3n 左右ベベルギア 3r 振り分け板
3s リターンシュータ 3t シュータ
4 作物搬送装置 4a 搬送ベルト
4a1、4a2、4a3 突起 4a4 ガイド耳
4a5 切れ目 4b テンションローラ
4c 搬送ベルト駆動用ローラ 4d 駆動用回動軸
4e プーリ 4j 駆動平ギア
4o 駆動モータ 4f ベルト
4k 従動ローラ 4m 従動回動軸
4n 従動ローラ 4p、4q スプロケット
4r チェーン 4s テンションローラ
5 落下回収部 5a スライダー板
6 搬送ベルト駆動装置 6a ローラ
6b テンションローラ 6c 駆動ベルト
6d 回動軸 6e 駆動モータ
6f、6g スプロケット 6h チェーン
6i プーリ 7 重量判別装置
7a 重量判別板 7a1 突起
7b 重量判別板フレーム 7c 重り皿フレーム
7d 重量判別板アーム 7e 重り皿
7f バランスウエイト軸 7g バランスウエイト
7h ナット 7i 接触センサアーム
7j 接触センサ 7k ケーブル
8 案内(機体)フレーム 8a 突起
9 跳ね出し装置 9a 跳ね出し板
9b 跳ね出し板回動支点 9c 跳ね出し装置フレーム
9d ソレノイド 9e 第1リンクアーム
9f 第2リンクアーム 9h 回動軸
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年11月16日(2006.11.16)
【代理人】 【識別番号】100096541
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 孝義

【識別番号】100133318
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 向日子


【公開番号】 特開2008−126091(P2008−126091A)
【公開日】 平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願番号】 特願2006−310036(P2006−310036)