トップ :: B 処理操作 運輸 :: B07 固体相互の分離;仕分け

【発明の名称】 部品検査装置
【発明者】 【氏名】林 浩一

【要約】 【課題】部品検査装置において、部品の複数の方向からの外観検査の作業効率を高める。

【解決手段】部品検査装置1は、棒状のワークを検査するための装置であって、ワークを載置して搬送可能な第1搬送ユニット12と、第1搬送ユニット12に載置されて搬送されるワークを検査する第1検査ユニット13と、第1検査ユニット13の検査結果に応じてワークを良品と不良品を選別する第1選別ユニット14とを備えている。第1搬送ユニット12は、ワークが保持される複数の溝が形成されたテーパー形状の部品載置面を有するテーパーディスク17と、テーパーディスク17を回転駆動するモータとを有している。テーパーディスク17の回転軸は鉛直方向に対して傾斜している。溝は、部品載置面上をテーパー円盤半径方向に延び両端が開いた溝であって、ワークの両端面がテーパー円盤半径方向に向くようにワークを保持可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸状の被検査部品を検査するための部品検査装置であって、
前記被検査部品を載置して搬送可能な搬送体と、
前記搬送体に載置されて搬送される被検査部品を検査する検査ユニットと、
前記検査ユニットの検査結果に応じて前記被検査部品を良品と不良品に選別する選別ユニットとを備え、
前記搬送体は、前記被検査部品が保持される複数の保持部が形成されたテーパー形状の部品載置面を有するテーパー円盤と、前記テーパー円盤を回転駆動する駆動部とを有しており、前記テーパー円盤の回転軸は鉛直方向に対して傾斜しており、
前記保持部は、前記部品載置面上を前記テーパー円盤半径方向に延び両端が開いた溝であって、前記被検査部品の両端面が前記テーパー円盤半径方向に向くように前記被検査部品を保持可能である、
部品検査装置。
【請求項2】
前記テーパー円盤の最上部付近に前記被検査部品を供給する供給部と、
前記テーパー円盤の最下部付近から前記被検査部品が排出される排出部とをさらに備えている、請求項1に記載の部品検査装置。
【請求項3】
前記被検査部品は軸部と前記軸部から直径方向に突出する突出部とを有しており、
前記保持部は、前記被検査部品の突出部を支持するための支持部を有しており、
前記被検査部品は、前記テーパー円盤の最上部付近で前記突出部が前記支持部に支持された状態で前記保持部に保持されることが可能であり、前記テーパー円盤の最下部付近で前記突出部が前記支持部の下方に位置して前記保持部から離脱することが可能である、請求項2に記載の部品検査装置。
【請求項4】
前記テーパー円盤の外周側に配置され、前記被検査部品が前記テーパー円盤から脱落するのを防止するためのガイド部材をさらに備えている、請求項2又は3に記載の部品検査装置。
【請求項5】
前記テーパー円盤の回転軸の傾斜角度は、前記テーパー円盤の最下部において前記テーパー円盤の保持部が鉛直に延びるように設定されている、請求項1〜4のいずれかに記載の部品検査装置。
【請求項6】
前記検査ユニットは、前記テーパー円盤に載置された前記被検査部品の端面に対向するカメラを有している、請求項1〜5のいずれかに記載の部品検査装置。
【請求項7】
前記選別ユニットは、前記カメラより前記テーパー円盤回転方向前側に配置されており、前記被検査部品の不良品を前記テーパー円盤の保持部から取り除く、請求項6に記載の部品検査装置。
【請求項8】
前記検査ユニットは、前記テーパー円盤に載置された前記被検査部品の第1端面及び第2端面にそれぞれ対向する第1及び第2カメラを有している、請求項1〜5のいずれかに記載の部品検査装置。
【請求項9】
前記選別ユニットは、前記第1及び第2カメラより前記テーパー円盤回転方向前側に配置されており、前記被検査部品の不良品を前記テーパー円盤の保持部から取り除く、請求項8に記載の部品検査装置。
【請求項10】
前記テーパー円盤から排出された披検査部品の起立状態での側面を検査する第2検査ユニットをさらに備えている、請求項1〜9のいずれかに記載の部品検査装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、各種部品の検査を行う部品検査装置に関し、特に、ねじやリベット等の部品を検査する部品検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ねじやリベット等の機械部品を検査するための従来の部品検査装置は、例えば、被検査部品を搬送する搬送ユニットと、搬送過程において被検査部品の外観検査(傷、寸法計測、形状確認等)を行って良否を判断する検査ユニットとを有している。搬送ユニットとしては、例えば直進フィーダやベルトコンベアが用いられる。検査ユニットとしては、エリアセンサやラインセンサ等のCCDカメラが用いられる。
【0003】
部品検査装置は、さらには、検査ユニットの検査結果に応じて被検査品を良品と不良品に選別する選別ユニットを備えている。選別ユニットは、例えば、不良品を搬送ユニットから排除する。
【0004】
部品検査装置には、搬送ユニットとして回転円盤を用いたものが知られている。その装置では、部品は円盤上に拘束されない状態で載置される。検査ユニットとしてのCCDカメラは、例えば、部品の側面と上面を撮影可能な位置にそれぞれ配置されている。選別ユニットは、間欠回転可能な羽根車を有している(例えば、特許文献1を参照。)。
【特許文献1】特開平2001−246520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の部品検査装置では、頭部付きの円柱形状の被検査部品は逆立ち姿勢(頭部が下の状態)で回転円盤上に移載されて、移載状態での上面及び側面を検査される。一方、この被検査部品については、移載状態での底面(ねじであれば、頭部上面)、頭付き中空軸部品の内径寸法を検査することも要請されている。
【0006】
この要請に対しては、ねじの頭部上面や中空軸部品の内径を検査可能な別の部品検査装置を用意して、その部品検査装置に前記検査後の部品を供給して2度目の検査を行うことが考えられる。しかし、上記検査方法では、部品の検査装置への再投入の作業、部品の姿勢制御機構の重複等があるため、作業効率が悪く、その結果検査費用が高くなってしまう。
【0007】
本発明の課題は、部品検査装置において、部品の複数の方向からの外観検査の作業効率を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の部品検査装置は、軸状の被検査部品を検査するための装置であって、被検査部品を載置して搬送可能な搬送体と、搬送体に載置されて搬送される被検査部品を検査する検査ユニットと、検査ユニットの検査結果に応じて被検査部品を良品と不良品に選別する選別ユニットとを備えている。搬送体は、被検査部品が保持される複数の保持部が形成されたテーパー形状の部品載置面を有するテーパー円盤と、テーパー円盤を回転駆動する駆動部とを有している。テーパー円盤の回転軸は鉛直方向に対して傾斜している。保持部は、部品載置面上をテーパー円盤半径方向に延び両端が開いた溝であって、被検査部品の両端面がテーパー円盤半径方向に向くように被検査部品を保持可能である。ここで、「円盤」とは、いわゆるディスクのことをいい、円状や環状を含み、少なくとも回転方向に延びる部品搭載面を有するものをいう。
【0009】
この装置では、被検査部品は、搬送体のテーパー円盤の保持部に保持されてテーパー円盤の回転とともに移動される。被検査部品は、テーパー円盤のテーパー円盤半径方向に延び両端が開いた溝に保持されているため、軸方向の両端面が検査可能である。さらに、テーパー円盤の回転軸が鉛直方向に対して傾斜しているため、テーパー円盤の保持部から離脱する際、被検査部品の姿勢を起立姿勢とすることが可能となる。したがって、次工程で被検査部品の起立状態での側面部の検査が容易となる。つまり、この装置では、被検査部品を部品検査装置の供給口に投入するだけで、被検査部品の軸方向端面と起立状態での側面とを連続して検査可能となっている。
【0010】
請求項2に記載の部品検査装置は、請求項1において、テーパー円盤の最上部付近に被検査部品を供給する供給部と、テーパー円盤の最下部付近から被検査部品が排出される排出部とをさらに備えている。
【0011】
この装置では、被検査部品は、テーパー円盤の回転と共にテーパー円盤の最上部付近の供給部から最下部付近の排出部まで移動して、排出部においてテーパー円盤から離脱する。
【0012】
請求項3に記載の部品検査装置では、請求項2において、被検査部品は軸部と軸部から直径方向に突出する突出部とを有しており、保持部は、被検査部品の突出部を支持するための支持部を有している。被検査部品は、テーパー円盤の最上部付近で突出部が支持部に支持された状態で保持部に保持されることが可能であり、テーパー円盤の最下部付近で突出部が支持部の下方に位置して保持部から離脱することが可能である。
【0013】
この装置では、被検査部品は、テーパー円盤の最上部付近で突出部が支持部に支持された状態で保持部に保持され、テーパー円盤の最下部付近で突出部が支持部の下方に位置して保持部から離脱する。つまり、被検査部品は、テーパー円盤の保持部に自ら保持されて、さらに起立状態で保持部から自ら解放される。このため、吸着装置等の特別な保持機構が不要となり、装置の構成が簡単である。
【0014】
請求項4に記載の部品検査装置は、請求項2又は3において、テーパー円盤の外周側に配置され、被検査部品がテーパー円盤から脱落するのを防止するためのガイド部材をさらに備えている。
【0015】
この装置では、被検査部品はガイド部材によってテーパー円盤から脱落するのを防止されながら、排出部に向かって移動する。
【0016】
請求項5に記載の部品検査装置では、請求項1〜4のいずれかにおいて、テーパー円盤の回転軸の傾斜角度は、テーパー円盤の最下部においてテーパー円盤の保持部が鉛直に延びるように設定されている。
【0017】
この装置では、テーパー円盤の最下部においてテーパー円盤の保持部が鉛直方向に延びているため、被検査部品は鉛直方向に起立した姿勢でテーパー円盤の保持部から離脱する。したがって、被検査部品が確実に起立した姿勢で排出部に排出される。
【0018】
請求項6に記載の部品検査装置では、請求項1〜5のいずれかにおいて、検査ユニットは、テーパー円盤に載置された被検査部品の端面に対向するカメラを有している。
【0019】
請求項7に記載の部品検査装置では、請求項6において、選別ユニットは、カメラよりテーパー円盤回転方向前側に配置されており、被検査部品の不良品をテーパー円盤の保持部から取り除く。
【0020】
請求項8に記載の部品検査装置では、請求項1〜5のいずれかにおいて、検査ユニットは、テーパー円盤に載置された被検査部品の第1端面及び第2端面にそれぞれ対向する第1及び第2カメラを有している。
【0021】
請求項9に記載の部品検査装置では、請求項8において、選別ユニットは、第1及び第2カメラよりテーパー円盤回転方向前側に配置されており、被検査部品の不良品をテーパー円盤の保持部から取り除く。
【0022】
請求項10に記載の部品検査装置は、請求項1〜9において、テーパー円盤から排出された被検査部品の起立状態での側面を検査する第2検査ユニットをさらに備えている。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る部品検査装置では、テーパー円盤の回転軸が鉛直方向に対して傾斜しているため、被検査部品はテーパー円盤の保持部から離脱する際の姿勢が起立姿勢となる。したがって、次工程で被検査部部品の起立状態での側面部の検査が容易となる。つまり、この装置では、被検査部品を部品検査装置の供給口に投入するだけで被検査部品の軸方向端面と起立状態での側面とを連続して検査可能となっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1に、本発明の一実施形態としての部品検査装置1を示す。部品検査装置1は、例えばボルト、カラー等のワークWの外観検査を行うための装置である。より具体的には、この実施形態では、ワークWは頭部付き棒状又は円筒形状の部材であり、部品検査装置1はワークWの軸方向端面と側面を検査するための装置である。
【0025】
部品検査装置1は、主に、ボウルフィーダ2と、第1直進フィーダ3と、第1ディスク検査装置4と、第2直進フィーダ5と、第2ディスク検査装置6とを備えている。
【0026】
ボウルフィーダ2は、ワークWを整列供給するための装置である。ボウルフィーダ2は、複数のワークWを貯留可能な円筒形状の貯留部を有しており、ボルト等の頭部(軸部より径が大きい部分)と軸部とを有するワークWが多数投入される。第1直進フィーダ3は、ボウルフィーダ2から第1ディスク検査装置4にワークWを給送するための装置である。図2に示すように、第1直進フィーダ3は、一方向に長く延びる部品搬送面11を有しており、ワークWは部品搬送面11の長手方向(図の矢印Y1方向)に移動可能となっている。部品搬送面11は、ワークWの搬送方向をテーパーディスク17(後述)の回転方向に合わせるように、テーパーディスク17の最上部接線方向に一致するように延びている。ワークWは部品搬送面11上では軸部の軸線が上方から見た場合には搬送方向に対して直交するように並んでいる。より詳細には、図2に示すように、部品搬送面11は、第1長辺部11aの鉛直方向の高さが第2長辺部11bの鉛直方向の高さに比べて高い位置となるよう、角度θ1(図4)傾斜しており(具体的には10°の傾斜)、ワークWは頭部が第1長辺部11aに引っかけられた状態(吊り状態)で移動するようになっている。言い換えると、第1直進フィーダ3において、ワークWは、横倒しとなった横姿勢ではあるが頭部が部品搬送面11に係合した状態で保持されており、部品搬送面11からの脱落や姿勢の変化が生じにくい。また、図2に示すように、第1直進フィーダ3は、さらにワークWの頭部上面を支持する第1保持板25と、ワークWの頭部底面を支持する第2保持板26を有している。
【0027】
第1ディスク検査装置4は、ワークWの端面を検査するともに、ワークWを起立した状態で第2ディスク検査装置6に供給するための装置である。第1ディスク検査装置4は、ワークWを搬送する第1搬送ユニット12と、ワークWを検査するための第1検査ユニット13と、ワークWを良品と不良品に選別するための第1選別ユニット14とを備えている。
【0028】
第1搬送ユニット12は、主に、テーパーディスク17と、それを回転駆動するためのサーボモータ(図示せず)とから構成されている。テーパーディスク17は、円板状部材であり、その外周部分に環状の部品載置面19を有している。部品載置面19はテーパー形状となっており、テーパー角度は本例では片側50°である。また、部品載置面19には、ワークWを保持するための保持部の一例として、半径方向に延びる複数の溝20が形成されている。溝20は円周方向に等間隔で形成されている。溝20は、断面V字形状の切欠きであり、両端が部品載置面の内周縁と外周縁にそれぞれ開口している。図4に示すように、テーパーディスク17の回転中心軸Oは、鉛直方向に対して傾斜しており、傾斜角度θ2(水平面となす角度)は本例では40°である。以上の構成により、最上部81に位置する部品載置面19及び溝20は第1直進フィーダ3の部品搬送面11と同じ角度θ1に傾斜し、また最下部86に位置する部品載置面19及び溝20は鉛直になっている。図2に示すように、テーパーディスク17の最上部には、第1直進フィーダ3の部品搬送面11の先端が近接しており、そのためワークWは第1直進フィーダ3からスムーズに溝20に移行する。なお、サーボモータ(図示せず)にはロータリエンコーダ(図示せず)が設けられており、テーパーディスク17の回転はロータリエンコーダによって検出される。
【0029】
以上の構成によって、テーパーディスク17は、サーボモータの駆動を受けて図の矢印Y2方向に等速回転するようになっている。なお、テーパーディスク17は、ボウルフィーダ2及び第1直進フィーダ3の供給速度や第1ディスク検査装置4における検査速度に適した速度で回転させることが可能である。また、ワークWはテーパーディスク17の回転に従って第1直進フィーダ3から速やかに分離可能である。以上より、ワークWの検査を高速に行うことができる。
【0030】
図3に第1検査ユニット13の概要を示す。第1検査ユニット13は、主に、ワークWの軸方向一端面を撮影するための第1カメラ31と、ワークWの軸方向他端面を撮影するための第2カメラ32と、各カメラからの画像情報に基づいてワークWの良否を判断するための判断ユニット(図示せず)を備えている。第1カメラ31は、ワークWの外周側端面(例えば、ボルトの頭部上面)を撮影するための装置であり、テーパーディスク17の最上部の搬送方向下流側の第1撮像ポイント82を外周側から撮影可能なように配置されている。なお、第1カメラ31とテーパーディスク17との間にはリングライト34が配置されている。第2カメラ32は、ワークWの内周側端面(例えば、ボルトの軸部先端面)を撮影するための装置であり、テーパーディスク17の第1撮像ポイント82より搬送方向下流側の第2撮像ポイント83を撮影可能なように配置されている。なお、第2カメラ32の撮影方向の先には、バックライト35が配置されている。判断ユニット(図示せず)は、第1カメラ31と第2カメラ32からの画像に基づいてワークWの良否を判断するための装置であり、CPU、RAM、ROMからなるコンピュータを含んでいる。なお、以上に述べた第1検査ユニット13では、ワークWの軸方向のシルエット画像が得られるため、中空部品の内径及び頭部形状の検査が可能である。
【0031】
図4及び図5に第1選別ユニット14の概要を示す。第1選別ユニット14は、第1検査ユニット13の判断結果に基づいて、ワークWを良品と不良品に選別するための機構であり、具体的には、不良品をテーパーディスク17の部品載置面19から排除するための部材である。第1選別ユニット14は、テーパーディスク17の第2撮像ポイント83より搬送方向下流側に配置されている。第1選別ユニット14は、ワークWをはじき出すための羽根車37と、羽根車37を所定角度毎回転させるためのサーボモータ38とから構成されている。羽根車37は、テーパーディスク17の上方に配置されており、複数枚の羽根37aを有している。各羽根37aは先端がテーパーディスク17の部品載置面19直上を通過可能であり、これらの回転移動路84にワークWが位置している場合はワークWの頭部に当接可能である。具体的には、判断ユニットによる判定が「不良」である場合は、該当するワークWが羽根車37の回転移動路に達すると、サーボモータ38が羽根車37を所定角度回転させる。これにより、不良判定を受けたワークWはテーパーディスク17から排除され、不良品排出路(図示せず)を通って不良品回収ボックス(図示せず)に収容される。このようにして、第1選別ユニット14においては、羽根車37が、検査によって不良と判断されたワークWをテーパーディスク17から取り除く。なお、ワークWはテーパーディスク17の溝20によって位置決めされており、かつテーパーディスク17の回転角度(溝20の回動位置)はロータリエンコーダの信号から把握できるため、第1選別ユニット14の不良品除去精度は高くなっている。
【0032】
なお、部品検査装置1のコントローラ(図示せず)は、前述の判断ユニットを含み、さらに、テーパーディスク17の回転や第1選別ユニット14の動作を制御している。第1選別ユニット14において不良品の排除を失敗した場合は、コントローラは、ボウルフィーダ2,第1直進フィーダ3、第1ディスク検査装置4等の動作を停止させる。
【0033】
第1ディスク検査装置4は、さらに、ガイド39を有している。ガイド39は、ワークWがテーパーディスク17から脱落・落下するのを防止するための部品である。図4に示すように、ガイド39は第1ガイド39aと第2ガイド39bとから構成されており、両ガイド39a,39bは第1選別ユニット14とテーパーディスク17の最下部86との間に延びる弧状の板部材である。第1ガイド39aは、テーパーディスク17の外周側において外周面22に沿い、かつ溝20の外周側開口端を覆うように配置されており、これによりワークWの頭部上面を支持することが可能である。第2ガイド39bはテーパーディスク17の部品載置面19の上方にこれと所定の間隔を置いて平行に配置されており、部品載置面19との間でワークWの軸部を案内する。したがって、ワークWは、第1選別ユニット14より搬送方向下流側では頭部が軸部に対して下側に位置するが、図4及び図5に示すように、頭部および軸部がガイド39に支持されることで、溝20から脱落することなく搬送方向下流側に移動していくことができる。なお、図6に示すように、ガイド39の回転方向前側端は、テーパーディスク17の最下部86よりワークWの頭部1個分程度手前で途切れている。したがって、ワークWは最下部86に到達すると、ガイド39から外れて下側に落下可能となる。このように、テーパーディスク17が回転してワークWが軸線鉛直な姿勢となる箇所で、ワークWがテーパーディスク17から解放される。
【0034】
第2直進フィーダ5は、ワークWを第1ディスク検査装置4から受け取って、第2ディスク検査装置6に給送するための装置である。第2直進フィーダ5は、一方向に長く延びる部品搬送面40と、第1及び第2保持板41,42とを有している。図6に示すように、部品搬送面40の一端は、テーパーディスク17の最下部86の下方に配置されている。ここから部品搬送面40は一方向(図の矢印Y3方向)に長く延びている。また、第1及び第2保持板41,42は、部品搬送面40の上方で部品搬送面40と所定の隙間43をおいて平行に延びて配置された板部材である。図6に示すように、第1及び第2保持板41,42の第1ディスク検査装置4側の一端は、テーパーディスク17の最下部86に近接して配置されている。そのため、ワークWは、テーパーディスク17の最下部86に至ってガイド39から解放されると、頭部が部品搬送面40に載置され、そして、第1及び第2保持板41,42の隙間43側に移動して、頭部が部品搬送面40に載って軸部が第1及び第2保持板41,42の隙間から上側に飛び出した状態となる。この状態で、ワークWは、第1及び第2保持板41,42によって逆立ち姿勢を維持されたまま、部品搬送面40がバイブレータ(図示せず)によって振動することで第2ディスク検査装置6側に移動される。つまり、ワークWは第2直進フィーダ5において縦姿勢給送される。第1及び第2保持板41,42の構造によって、ワークWが第1ディスク検査装置4から第2直進フィーダ5に対して確実に縦姿勢で移行する。
【0035】
ワークWの第1ディスク検査装置4から第2直進フィーダ5への乗り移り動作について詳細に説明する。第1保持板41はテーパーディスク17によるワーク搬送方向上流側から延びて配置されており、第2保持板42はテーパーディスク17によるワーク搬送方向下流側から延びて配置されている。第1保持板41の先端は第2保持板42の先端より第1ディスク検査装置4の最下部側に延びている。このため、テーパーディスク17の最下部に達して解放されたワークWの頭部は、最初は部品搬送面40と第1保持板41との間に案内され、続いて第2直進フィーダ5の搬送方向に移動して第1保持板41と第2保持板42の間の隙間43内に移動する。この時、ワークWは、テーパーディスク17から離れると同時に回転するテーパーディスク17に押されることにより、第1保持板41に沿って第2保持板42に案内される位置まで円滑に移行することができる。なお、第2保持板42の先端のテーパーディスク17対向面は、テーパーディスク17との干渉を避けるために、傾斜部になっている。
【0036】
図7に第2ディスク検査装置6の概要を示す。第2ディスク検査装置6は、倒立姿勢のワークWの側面を検査するための装置である。第2ディスク検査装置6は、ワークWを搬送する第2搬送ユニット52と、ワークWを検査するための第2検査ユニット53と、ワークWの良品と不良品に選別するための第2選別ユニット54とを備えている。
【0037】
第2搬送ユニット52は、主に、ディスク57と、それを回転駆動するためのサーボモータ(図示せず)とから構成されている。ディスク57は、円板状部材であり、外周部分に環状の部品載置面59を有している。部品載置面59は平面形状となっている。なお、サーボモータ(図示せず)にはロータリエンコーダ(図示せず)が設けられており、ディスク57の回転角度はロータリエンコーダによって検出される。
【0038】
以上の構成によって、ディスク57は、サーボモータの駆動を受けて図の矢印Y4方向に等速回転するようになっている。なお、ディスク57は、第2直進フィーダ5の供給速度や第2ディスク検査装置6における検査速度に適した速度で回転させることが可能である。以上より、ワークWの検査を高速に行うことができる。
【0039】
第2検査ユニット53は、主に、ワークWの側面を撮影するための第3カメラ61と、ワークWを斜め上方から撮影するための第4カメラ62と、各カメラからの画像情報に基づいてワークWの良否を判断するための判断ユニット(図示せず)を備えている。第3カメラ61は、ディスク57の外周側に配置されている。なお、第3カメラ61の撮影方向の先には、バックライト63が配置されている。第4カメラ62は、ディスク57の第1カメラ31の撮像ポイントより搬送方向下流側を撮影可能なようにディスク57の上方に配置されている。第4カメラ62とディスク57との間にはリングライト64が配置されている。判断ユニット(図示せず)は、第3カメラ61と第4カメラ62からの画像に基づいてワークWの良否を判断するための装置であり、CPU、RAM、ROMからなるコンピュータを含んでいる。判断ユニットは、具体的には、ワークWの側面画像を解析して、これにより得られた部品各部の寸法データを予め設定された基準寸法データと比較してそのワークWが良品か不良品かを判断する。なお、第1ディスク検査装置4のコントローラ(判断ユニットを含む)と第2ディスク検査装置6のコントローラ(判断ユニットを含む)は共通であっても良いし、別個独立であっても良い。さらに複数台のカメラを配置してワーク側面の外観傷検査を行うことも可能である
【0040】
第2選別ユニット54は、第2検査ユニット53の判断結果に基づいて、ワークWを良品と不良品に選別するための機構であり、具体的には、不良品をディスク57の部品載置面59から排除するための装置である。第2選別ユニット54は、ディスク57の第4カメラ62の撮像ポイントより搬送方向下流側に配置されている。第2選別ユニット54は、ワークWをはじき出すための羽根車67と、羽根車67を所定角度毎回転させるためのサーボモータ68とから構成されている。羽根車67は、ディスク57の上方に配置されており、複数枚の羽根67aを有している。各羽根67aは先端が部品載置面59のワーク搬送軌道直上を通過可能であり、これらの回転移動路上にワークWが位置している場合はワークWの軸部に当接可能である。なお、羽根車67が設けられる位置のディスク57外周側には不良品排出路(図示せず)が近接して設けられている。
【0041】
判断ユニットによる判定が「不良」である場合は、該当するワークWが羽根車67の回転移動路上に達すると、サーボモータ68が羽根車67を所定角度回転させる。これにより、不良判定を受けたワークWはディスク57から排除され、不良品排出路(図示せず)を通って不良品回収ボックス(図示せず)に収容される。このようにして、第2選別ユニット54においては、羽根車67が、検査によって不良と判断されたワークWをディスク57から取り除く。
【0042】
第2ディスク検査装置6は、さらに、第2選別ユニット54より搬送方向下流側に排出プレート及び良品排出路(共に図示せず)を有している。排出プレートは、ワークWをディスク57から良品排出路に案内するための案内面を有している。良品排出路は、良品回収ボックス(図示せず)につながっており、良品のワークWは良品回収ボックスに収容される。
(動作)
【0043】
部品検査装置1の動作について説明する。なお、各装置の詳細の構成及び動作についてはすでに説明しているため、ここでは概略についてのみ説明する。
【0044】
ワークWは、ボウルフィーダ2によって整列供給され、さらに第1直進フィーダ3によって第1ディスク検査装置4に供給される。部品Wは、第1ディスク検査装置4では、テーパーディスク17の部品載置面19に載置された状態でテーパーディスク17と共に回転移動する。このとき、ワークWの両端面は、第1検査ユニット13の第1カメラ31と第2カメラ32によって撮影され、不良品は第1選別ユニット14によってテーパーディスク17から排除される。
【0045】
良品と判定されたワークWは、その後、第1選別ユニット14から第2直進フィーダに移行し、これによって、倒立姿勢で第2ディスク検査装置6に供給される。そして、ワークWは、ディスク57の部品載置面59に載置された状態で、ディスク57の回転に伴って移動する。このとき、ワークWは、第2検査ユニット53の第3カメラ61及び第4カメラ62によって撮影され、不良品は第2選別ユニット54によってディスク57から排除される。そして、良品であるワークWだけが、良品排出路(図示せず)から良品回収部(図示せず)に回収される。
(ワークWの第1ディスク検査装置4における搬送姿勢変化)
【0046】
ワークWは、テーパーディスク17の回転と共に姿勢を変化させながら、テーパーディスク17の最上部81から最下部86に移動する。具体的には、図3に示すように、ワークWは、最上部81では、頭部の鉛直方向位置が軸部の鉛直方向位置より高くなるように傾斜して供給される(図2及び図3のワークW1)。つまり、ワークWの頭部はテーパーディスク17の外周面22に引っかかった状態(吊り状態)で溝20に保持される。次に、搬送方向下流側に進むに従って、ワークWの頭部の鉛直方向位置が軸部の鉛直方向位置に接近していく。以上の移動中に、ワークWは、第1撮像ポイント82及び第2撮像ポイント83を連続して通過する。そして、図4及び図5に示すように、ワークWは第1選別ユニット14の回転移動路84付近では水平姿勢になっている。さらに、ワークWは、図6に示すように、第1選別ユニット14より搬送方向下流側では頭部の鉛直方向位置が軸部の鉛直方向位置より下側に位置しており、さらに搬送方向下流側に移動するにつれて逆立ち姿勢に近づいていき、テーパーディスク17の最下部86ではワークWが軸線鉛直な姿勢で排出される(図6のW2)。以上より、ワークWは、第1ディスク検査装置4において、供給姿勢は横姿勢(具体的には、頭部の鉛直方向位置が軸部先端の鉛直方向位置よりわずかに上にある傾斜姿勢)であるが、排出姿勢は縦姿勢(具体的には、頭部が軸部の真下にある倒立姿勢)である。
(発明の効果)
【0047】
この部品検査装置1では、被検査部品であるワークWは、テーパーディスク17の溝20に保持されてテーパーディスク17の回転とともに移送される。ワークWは、テーパーディスク17の半径方向に延び両端が開いた溝20に保持されているため、軸方向端面及び中空軸部品であればその筒部内径の検査が可能である。さらに、テーパーディスク17の回転軸が鉛直方向に対して傾斜しているため、ワークWはテーパーディスク17の溝20から離脱する際の姿勢が逆立ち姿勢となる。したがって、次工程でワークWの起立状態での側面部の検査が容易となる。つまり、この装置ではワークWの軸方向端面と起立状態での側面との検査を部品検査装置1のボウルフィーダ2に投入するだけで連続して検査可能となっている。
【0048】
また、ワークWは、テーパーディスク17の最上部付近で頭部がテーパーディスク17の外周面22に支持された状態で溝20に保持され、テーパーディスク17の最下部付近で頭部が外周面22の下方に位置して溝20から離脱する。つまり、ワークWは、テーパーディスク17の溝20に自ら保持されて、さらに起立状態で溝20から自ら解放される。このため、吸着装置等の特別な保持機構が不要となり、装置の構成が簡単である。
(他の実施例)
【0049】
前記実施形態は本発明の一実施例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0050】
第1直進フィーダ3の部品搬送面11の傾斜角度θ1は前記実施形態に限定されないし、部品搬送面11は水平であってもよい。この場合、テーパーディスク17のテーパー角度は45°、テーパーディスク17の水平面からの傾斜角度θ2は45°とすると、テーパー面が最上部で部品搬送面11に沿い、最下部で鉛直方向に一致する。
【0051】
テーパーディスク17の最下部の部品載置面19の向きは、ワークWが倒立姿勢を維持できれば、必ずしも鉛直方向でなくても良い。
【0052】
ワークWの形状は前記実施形態の形状に限定されない。ワークWは頭部やフランジ等の直径方向への突出部を有していることが好ましいが、突出部をもたない円柱形状のワークも本発明に係る部品検査装置で検査可能である。
【0053】
また、部品検査装置は、ワークの種類によっては、第1ディスク検査装置を単独で用いて、第1ディスク検査装置で良品と判定されたワークを最終的な良品とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、部品検査装置、特に、部品を連続して検査する検査装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態としての部品検査装置の全体構成の斜視図。
【図2】図1の部分拡大図であり、部品の上端乗り移り部を示す図。
【図3】図1の部分拡大図であり、検査ユニットの概略斜視図。
【図4】本発明の一実施形態としての部品検査装置の上半分側面図。
【図5】図1の部分拡大図であり、部品検査装置の第1検査ユニットの斜視図。
【図6】図1の部分拡大図であり、部品の下端乗り移り部を示す図。
【図7】部品検査装置の第2検査ユニットの斜視図。
【符号の説明】
【0056】
1 部品検査装置
2 ボウルフィーダ
3 第1直進フィーダ
4 第1ディスク検査装置
5 第2直進フィーダ
6 第2ディスク検査装置
11 部品搬送面
12 第1搬送ユニット(搬送体)
13 第1検査ユニット
14 第1選別ユニット
17 テーパーディスク(テーパー円盤)
19 部品載置面
20 溝(保持部)
22 外周面(支持部)
31 第1カメラ
32 第2カメラ
39 ガイド(ガイド部材)
40 部品搬送面
52 第2搬送ユニット
53 第2検査ユニット
54 第2選別ユニット
57 ディスク
59 部品載置面
61 第3カメラ
62 第4カメラ
W ワーク(被検査部品)
【出願人】 【識別番号】000227467
【氏名又は名称】日東精工株式会社
【出願日】 平成18年9月25日(2006.9.25)
【代理人】 【識別番号】100121120
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 尚


【公開番号】 特開2008−73653(P2008−73653A)
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願番号】 特願2006−258212(P2006−258212)