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スリットバーによる篩分け方法および篩分け装置 - 特開2008−194640 | j-tokkyo
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【発明の名称】 スリットバーによる篩分け方法および篩分け装置
【発明者】 【氏名】品川 和之

【氏名】島川 義明

【氏名】佐原 祐二

【要約】 【課題】簡易な機構でスリットバーへの石質原料の付着を抑制、更には防止し、従来よりも篩分け精度を向上できるスリットバーによる篩分け方法および篩分け装置を提供する。

【解決手段】上流側から下流側へかけて隙間11を有して複数本設けられたスリットバー12を使用し、複数本のスリットバー12上で石質原料を傾斜滑降させて篩分けるスリットバーによる篩分け方法において、スリットバー12は、その表層部がゴム状弾性体13で構成され、ゴム状弾性体13の内部に金属製ワイヤー14が配置されたものであり、スリットバー12の外径が8mm以上20mm以下、かつゴム状弾性体13の厚みが2.5mm以上である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側から下流側へかけて隙間を有して複数本設けられたスリットバーを使用し、該複数本のスリットバー上で石質原料を傾斜滑降させて篩分けるスリットバーによる篩分け方法において、
前記スリットバーは、その表層部がゴム状弾性体で構成され、該ゴム状弾性体の内部に金属製ワイヤーが配置されたものであり、前記スリットバーの外径が8mm以上20mm以下、かつ前記ゴム状弾性体の厚みが2.5mm以上であることを特徴とするスリットバーによる篩分け方法。
【請求項2】
請求項1記載のスリットバーによる篩分け方法において、前記ゴム状弾性体は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法に用いる硬さ試験機を使用して得た硬さが60以上、前記試験方法に用いる反発弾性試験機を使用して得た反発弾性が45%以上であることを特徴とするスリットバーによる篩分け方法。
【請求項3】
請求項1および2のいずれか1項に記載のスリットバーによる篩分け方法において、前記石質原料は、0.5mmアンダーの粒径を20質量%以上含有する鉄鉱石であることを特徴とするスリットバーによる篩分け方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のスリットバーによる篩分け方法において、前記石質原料は、含有水分が3質量%を超え12質量%以下であることを特徴とするスリットバーによる篩分け方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のスリットバーによる篩分け方法において、前記スリットバーへの1時間あたりの前記石質原料の供給量を、該スリットバーの長手方向1mあたり200トン以上1100トン以下とすることを特徴とするスリットバーによる篩分け方法。
【請求項6】
上流側から下流側へかけて隙間を有して設けられた複数本のスリットバーを備え、該複数本のスリットバー上を傾斜滑降させた石質原料を篩分ける篩分け装置において、
前記スリットバーは、その表層部がゴム状弾性体で構成され、該ゴム状弾性体の内部に金属製ワイヤーが配置されたものであり、前記スリットバーの外径が8mm以上20mm以下、かつ前記ゴム状弾性体の厚みが2.5mm以上であることを特徴とする篩分け装置。
【請求項7】
請求項6記載の篩分け装置において、前記ゴム状弾性体は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法に用いる硬さ試験機を使用して得た硬さが60以上、前記試験方法に用いる反発弾性試験機を使用して得た反発弾性が45%以上であることを特徴とする篩分け装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、微粉を含む石質原料、特に鉄鉱石の篩分けに適したスリットバーによる篩分け方法および篩分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、焼結鉱の製造方法として、石質原料である鉄鉱石をドワイトロイド式焼結機のパレットに装入する方法がある。この焼結鉱の製造に際しては、鉄鉱石中に含まれる微粉(例えば1mmアンダー)の割合が増加した場合、この微粉が隣り合う鉄鉱石の間に形成される隙間に侵入していた。このため、通気抵抗が増加して鉄鉱石の焼結が進みにくくなり、焼結鉱の歩留りと生産性が悪化する問題があった。なお、他の石質原料の例としては、鉱滓と砕石があるが、いずれも微粉を取り除くことが必要な場合がある。
【0003】
このような鉄鉱石において、従来では、鉄鉱石中の微粉粒を篩分けし、取り出した微粉粒を単独で造粒、あるいは所定量の粗粒とともに造粒している。これにより、微粉粒が単独で焼結機パレット内に存在する量を減少させ、焼結機の生産性の低下を抑制し、更には向上させている。
鉄鉱石の篩分けの方法としては、例えば、特許文献1に開示されたバースクリーン、または特許文献2に開示されたグリズリ装置などのように、スリットバーを用いた方法がある。
また、特許文献3には、篩棒を用いて篩分ける方法が開示されており、目詰まりを除去する爪を篩棒の隙間に挿入して、篩棒に付着した原料を除去する方法が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−267010号公報
【特許文献2】特開平6−134398号公報
【特許文献3】特開昭54−112067号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の方法には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
特許文献1は、スリットバーの材質として、例えば、鉄筋または炭素鋼等の金属、またはセラミックスのように、十分に剛性を有するものを用いている。従って、この方法では、スリットバーに原料中の0.5mmアンダーの微粉が付着して堆積し、篩分け中のスリットバーの直径が増加するため、篩総合効率が悪化する問題がある。
ここで、篩総合効率とは、下記の式(3)で示されるように、式(1)、(2)で示される篩上効率と篩下効率を加算した数値から100を減算した数値であり、篩分けの精度を表す指標となる。鉄鋼業等において、高炉に装入される焼結鉱を製造するに際し、必要とされる80%以上の焼結歩留りを得るためには、篩総合効率を55%以上、好ましくは65%程度、更にはそれ以上とする。なお、式(1)、(2)は、分級点(篩分けの閾値)を3mmとしている場合の例である。
(篩上効率)=(篩上中の粒径3mm以上の重量)/(全体中の粒径3mm以上の重量)×100(%) ・・・(1)
(篩下効率)=(篩下中の粒径3mm以下の重量)/(全体中の粒径3mm以下の重量)×100(%) ・・・(2)
(篩総合効率)=(篩上効率)+(篩下効率)−100(%) ・・・(3)
【0006】
また、特許文献2の方法では、スリットバーとして柔軟なワイヤーロープを用いており、篩分けに際しては、ワイヤーロープが揺動することにより、微粉が付着しない旨を記載している。この方法を、石質原料を傾斜滑降させる篩分け方法に適用する場合、石質原料が継続的にワイヤーロープへ落下し衝突するため、ワイヤーロープが弛んだままとなり、その揺動が起こりにくく、ワイヤーロープ表面に原料中の微粉が付着して堆積する。このため、特許文献1と同様、篩分け中にワイヤーロープの直径が増加するため、前記した篩総合効率が悪化する問題がある。
そして、特許文献3の方法では、篩分け装置そのもの以外にも、爪ならびにこれを駆動する機構が新たに必要となるため、この方法を微粉の篩分け装置に適用すると、例えば、爪の駆動機構に頻繁に故障が発生する等の問題がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、簡易な機構でスリットバーへの石質原料の付着を抑制、更には防止し、従来よりも篩分け精度を向上できるスリットバーによる篩分け方法および篩分け装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的に沿う第1の発明に係るスリットバーによる篩分け方法は、上流側から下流側へかけて隙間を有して複数本設けられたスリットバーを使用し、該複数本のスリットバー上で石質原料を傾斜滑降させて篩分けるスリットバーによる篩分け方法において、
前記スリットバーは、その表層部がゴム状弾性体で構成され、該ゴム状弾性体の内部に金属製ワイヤーが配置されたものであり、前記スリットバーの外径が8mm以上20mm以下、かつ前記ゴム状弾性体の厚みが2.5mm以上である。
【0009】
第1の発明に係るスリットバーによる篩分け方法において、前記ゴム状弾性体は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法に用いる硬さ試験機を使用して得た硬さが60以上、前記試験方法に用いる反発弾性試験機を使用して得た反発弾性が45%以上であることが好ましい。
第1の発明に係るスリットバーによる篩分け方法において、前記石質原料は、0.5mmアンダーの粒径を20質量%以上含有する鉄鉱石であることが好ましい。
【0010】
第1の発明に係るスリットバーによる篩分け方法において、前記石質原料は、含有水分が3質量%を超え12質量%以下であることが好ましい。
第1の発明に係るスリットバーによる篩分け方法において、前記スリットバーへの1時間あたりの前記石質原料の供給量を、該スリットバーの長手方向1mあたり200トン以上1100トン以下とすることが好ましい。
【0011】
前記目的に沿う第2の発明に係る篩分け装置は、上流側から下流側へかけて隙間を有して設けられた複数本のスリットバーを備え、該複数本のスリットバー上を傾斜滑降させた石質原料を篩分ける篩分け装置において、
前記スリットバーは、その表層部がゴム状弾性体で構成され、該ゴム状弾性体の内部に金属製ワイヤーが配置されたものであり、前記スリットバーの外径が8mm以上20mm以下、かつ前記ゴム状弾性体の厚みが2.5mm以上である。
第2の発明に係る篩分け装置において、前記ゴム状弾性体は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法に用いる硬さ試験機を使用して得た硬さが60以上、前記試験方法に用いる反発弾性試験機を使用して得た反発弾性が45%以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
請求項1〜5記載のスリットバーによる篩分け方法、および請求項6、7記載の篩分け装置は、表層部がゴム状弾性体で構成され、その内部に金属製ワイヤーが配置されたものをスリットバーとして使用するので、スリットバーを金属製ワイヤーのみで構成した場合と比較して、スリットバーの表層部に弾性を持たせることができる。これにより、石質原料の衝突時にスリットバーを振れ回らせることができ、石質原料中に含まれる微粉粒がスリットバーへ付着することを抑制できるとともに、石質原料の篩分け精度を従来よりも向上できる。
なお、スリットバーに金属製ワイヤーを使用しているので、スリットバーの破断強度を高めることができ、また、スリットバーをゴム状弾性体のみで構成した場合と比較して、その過剰な弾性伸びを抑制できる。これにより、スリットバーの長寿命化を図ることができるとともに、石質原料の篩分け精度の低下も抑制できる。
また、スリットバーの外径は石質原料の篩分け精度に影響を及ぼすものであり、その外径を規定することにより、石質原料を目標とする粒度に容易に篩分けできる。更に、ゴム状弾性体の厚みを規定するので、スリットバーへの微粉の付着を抑制できるとともに、篩分け精度の悪化が顕著とならない振れ回り量を満足することができる。
【0013】
特に、請求項2記載のスリットバーによる篩分け方法、および請求項7記載の篩分け装置は、ゴム状弾性体の硬さを規定するので、スリットバーの磨耗を抑制でき、これに伴う金属製ワイヤーの露出も抑制できる。このため、金属製ワイヤーの損傷が抑制でき、スリットバーの交換頻度を低減できるので、経済的であるとともに、交換に伴う作業性の悪化も防止できる。
また、ゴム状弾性体の反発弾性を規定するので、スリットバーの反発力により、石質原料中に含まれる微粉がスリットバーへ付着することを防止できる。
【0014】
請求項3記載のスリットバーによる篩分け方法は、従来篩分けが難しかった石質原料の構成を規定しているが、この場合でも、スリットバーへの石質原料の付着を抑制、更には防止し、従来よりも篩分け精度を向上でき、前記した改善効果がより顕著となる。
請求項4記載のスリットバーによる篩分け方法は、石質原料の含有水分量を規定するので、含有水分に伴う篩分け精度の悪化を抑制でき、前記した改善効果がより顕著となる。
請求項5記載のスリットバーによる篩分け方法は、石質原料の供給量を規定するので、供給量不足に伴うスリットバーへの石質原料の付着を抑制しながら、スリットバーの磨耗も抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1(A)は本発明の一実施の形態に係る篩分け装置の側断面図、(B)は同篩分け装置に使用したスリットバーの断面図、(C)は同篩分け装置の部分断面図である。
【0016】
以下、まず本発明の一実施の形態に係る篩分け装置10について説明した後、本発明の一実施の形態に係るスリットバーによる篩分け方法について説明する。
図1(A)〜(C)に示すように、本発明の一実施の形態に係る篩分け装置10は、上流側から下流側へかけて隙間11を有して設けられた複数本のスリットバー12を備え、この複数本のスリットバー12上を傾斜滑降させた石質原料を篩分ける装置であり、このスリットバー12の表層部がゴム状弾性体13で構成され、このゴム状弾性体13の内部に金属製ワイヤー14が配置されている。
【0017】
図1(A)〜(C)に示すように、篩分け装置10は、複数(ここでは、4台)の篩分け手段15(例えば、幅が500mm以上1000mm以下)を幅方向に並列に並べた構成のものであり、例えば、幅Wが2m以上4m以下(本実施の形態では3m)、石質原料の滑走長さLが10m以上25m以下(本実施の形態では13.5m)のものである。
この各篩分け手段15は、前記した特許文献1に開示された篩分け装置のように、平面視して矩形状の枠体16を、上下方向に多段(ここでは、3段)に設けたものである。この枠体16内の上流側端部には、金属製の平板の助走部材17(石質原料の滑走方向の長さが1〜3m程度)が設けられている。この助走部材17の斜め下方には、枠体16の幅方向両側にその端部が接続される複数(通常、枠体16の1個あたり50〜150本程度、篩分け手段15の1台あたり150〜450本程度)のスリットバー12が、枠体16の上流側から下流側にかけて、隙間11を有して配置されている。また、最下段を除く段に設けられたスリットバー12の下流側には、隙間を有して衝突部材18が設けられている。
【0018】
これにより、助走部材17上に供給された石質原料が、滑降落下しながら加速された後、石質原料中の微粒粉が、隣り合うスリットバー12の間に形成された隙間11から落下し、落下しなかった石質原料が複数のスリットバー12上を傾斜滑走する。そして、この石質原料が衝突部材18に衝突した後、下流側のスリットバー12上へ落下する。
なお、篩分け装置は、枠体を上下方向に多段に設けることなく1段とし、その長さを長く(例えば、20〜25m程度)してもよい。
この隣り合うスリットバー12の間に形成される隙間11は、篩総合効率を高く得るため、石質原料の滑走方向に、通常、15〜45mmの範囲内で調整される。
なお、隣り合うスリットバー12の間隔(隙間11の大きさ)は、篩分け手段15の上流側から下流側へかけて一定とするが、石質原料の滑走速度に応じて、例えば、上流側から下流側へかけて徐々に広げることもできる。ここで、石質原料の滑走速度は、水平面に対する篩分け手段15の傾斜角度θ(通常、40°〜55°の範囲内)で決まる。
【0019】
スリットバー12の構成は、以下に示すスリットバーへの微粉粒(単に、微粉ともいう)の付着防止のメカニズムに基づき設定した。
篩分けを必要とする石質原料には、通常水分が含まれ、この水の表面張力により、スリットバーへ微粉粒(例えば、0.5mmアンダー)が最大11mm程度付着し堆積する。このため、微粉粒の付着力を上回る力でスリットバーを振動させれば、微粉粒がスリットバーへ付着することを防止できる。
そこで、本願発明者らは、スリットバーに弾性を持たせ、石質原料の落下衝突を利用してスリットバーを振れ回らせる(例えば、長さ750mmのスリットバーが中央で5〜10mm程度の振れ回り量)ことに想到した。
【0020】
また、スリットバーに弾性を持たせると、スリットバーが破断し易くなる問題と、その振れ回りにより篩総合効率が悪化する問題が新たに生じるため、スリットバー内部に金属製ワイヤーを配置して、これらの問題の解決を図ることに想到した。
上記した篩総合効率とは、前記した従来技術の特許文献1に開示されているものであり、石質原料の篩分け精度を表す指標となる。ここで、スリットバーの振れ回り量が大き過ぎると、予め設定した篩総合効率の設計値と比較して、実績値が悪化する恐れがある。即ち、スリットバーに弾性を持たせるのみでは、スリットバーへの微粉付着は抑制できるが、篩総合効率が悪化する。
従って、スリットバーへの付着を抑制する振れ回り量を満足し、かつ篩総合効率の悪化が顕著とならない振れ回り量を満足させる必要がある。
【0021】
以上のことから、図1(B)に示すように、スリットバー12の表層部をゴム状弾性体13で構成し、このゴム状弾性体13の内部に金属製ワイヤー14を配置した。このスリットバー12は、断面円形となっている。
なお、ゴム状弾性体と金属製ワイヤーとは、例えば、接着剤等を使用して接着させてもよいが、筒状のゴム状弾性体の内部に金属製ワイヤーを挿入し、金属製ワイヤーを中心としてゴム状弾性体が回転可能な(隙間があってもよく、またなくてもよい)構成としてもよい。このように、ゴム状弾性体が回転することにより、スリットバー上を石質原料が滑降する際に、石質原料に対するゴム状弾性体の抵抗力を低減でき、ゴム状弾性体の損耗を抑制できる。
【0022】
スリットバーを構成するゴム状弾性体は、例えば、ゴム、プラスチック、熱可塑性樹脂、またはウレタン類(カルバミン酸(NHCOOH)のエステルの総称:例えば、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー)などであるが、特にウレタン類は、脆さが少ないため好適である。
また、金属製ワイヤーには、例えば、鉄筋または炭素鋼等の金属、またはセラミックスのように、十分に剛性を有するものを用いる。
【0023】
ゴム状弾性体は、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの試験方法に用いる硬さ試験機を使用して得た硬さが60以上とすることが好ましい。この試験方法は、JIS K 7311に規定される方法であり、具体的には、以下に示す方法で測定した結果である。
試験片は、その厚みが6mm以上のものであり、その測定面は平滑なものである。
硬さ試験機は、JIS K 7215に規定するタイプAデュロメータを用い、この試験機による硬さが95以上のときは、JIS K 7215に規定する圧子形状の異なるタイプDデュロメータを用いる。
試験に際しては、試験機を垂直に保ち、圧子が試験片測定面に垂直になるように加圧面を接触させ、試験片に9.8N(1kgf)の荷重をかけて圧子を押し付けた後、直ちに硬さ試験機の目盛を読むことで得た。なお、硬さは、複数箇所測定した平均値である。
【0024】
ここで、ゴム状弾性体の硬さが60未満の場合、ゴム状弾性体の硬さが柔らかくなり、スリットバーへの石質原料の付着は抑制される。しかし、ゴム状弾性体の硬さが柔らか過ぎとなり、石質原料の落下衝突によるスリットバーの磨耗が顕著となる傾向があり、その結果、金属製ワイヤーが露出してスリットバーの破断に繋がる場合があり、極めて短期間でのスリットバー交換が必要となる。
一方、ゴム状弾性体の硬さが高いほど、ゴム状弾性体の耐磨耗性が向上するため、硬さの上限については特に規定していないが、本実施の形態で用いたウレタンでは、一般的に100程度である。
以上のことから、ゴム状弾性体の硬さを60以上としたが、70以上とすることが好ましく、更には75以上とすることが好ましい。
【0025】
なお、前記した特許文献1に開示された鋼製スリットバーは、石質原料が落下衝突するため鋼製といえども磨耗が顕著であり、篩総合効率を維持するために、3カ月程度で新品に交換する必要がある。
一方、ゴム状弾性体を使用したスリットバーは、前記した鋼製スリットバーと比較して磨耗し易いため、その寿命が大幅に短くなるものと考えられるが、鋼製スリットバーの8割以上の寿命を持たせることができた。
【0026】
これは、石質原料の落下エネルギーがゴム状弾性体の磨耗に費やされるが、石質原料の落下エネルギーの一部がスリットバーの振れ回りに費やされるため、鋼製スリットバーと比較して、磨耗に費やされる落下エネルギーの量が減少するためだと考えられる。
更に、ゴム状弾性体を使用したスリットバーは、篩総合効率を悪化させない程度の不可避的な微粉の付着が発生するが、微粉の付着が耐磨耗性の低下抑制に効果があるものと推定される。鋼製スリットバーは、その硬さが極めて高く、付着した微粉が落下原料の衝突を受けると鋼製スリットバーの表面を滑り、磨耗させる働きを持つものと考えられる。
【0027】
ゴム状弾性体は、前記した試験方法に用いる反発弾性試験機を使用して得た反発弾性を45%以上とすることが好ましい。この試験方法も、JIS K 7311に規定される方法であり、具体的には、以下に示す方法で測定した結果である。
試験片は、縦20〜30mm、横20〜30mm、厚さ10〜15mmのものである。
反発弾性試験機は、4本のつり糸によって水平に懸垂された鉄棒(長さ:約356mm、直径:12.7mm、質量:350g、打撃端:12.7mmの直径をもつ半球形)を有するものである。
試験に際しては、鉄棒を、その落下高さが100mmとなる高さ位置まで上昇移動させた後、この位置から自由落下させ、試験片に衝突して反発したときの鉄棒の高さの目盛りを測定した。この操作を繰り返し、4回目の打撃時の反発高さを読み取り、この反発高さの数値を反発弾性(%)とした。なお、反発弾性は、複数個の試験片の平均値である。
【0028】
本実施の形態では、スリットバーの振れ回りにより、微粉の付着防止を図っているが、スリットバー両端の固定部分では、その振れ回り量が必然的に小さくなる。このため、反発弾性を所定値以上とし、振れ回り量が小さなスリットバー両端部分について、微粉の付着防止を図ることも重要である。即ち、反発弾性を所定値以上とすることで、スリットバーに石質原料が落下衝突する際に、スリットバー自体の反発力によって、微粉の付着を防止できる。
ここで、反発弾性が45%未満の場合、スリットバー両端部の微粉付着が、篩総合効率が悪化する程度に発生する。
一方、反発弾性が大きいほど微粉付着が抑制できるため、反発弾性の上限値を特に規定していないが、本実施の形態で用いたウレタンでは、一般的に65%程度である。
以上のことから、ゴム状弾性体の反発弾性を45%以上としたが、50%以上とすることが好ましく、更には55%以上とすることが好ましい。
【0029】
更に、ゴム状弾性体は、前記した試験方法に用いる引張試験機を使用して得た伸び(破断時の伸び)を400%以上1200%以下とすることが好ましい。この試験方法も、JIS K 7311に規定される方法であり、具体的には、以下に示す方法で測定した結果である。
試験に際しては、長さ100mm、最大幅25mm(くびれ部の幅5mm)のダンベル状の試験片を、引張試験機のつかみ具でつかみ、試験片が切断に至るまでの最大荷重を読み取ることにより得た。なお、伸びは、以下の式により求めた。
=(L−L)/L×100
ここで、E:伸び(%)、L:標線距離(mm)、:L切断時の標線間距離(mm)である。
ゴム状弾性体の伸びが過少の場合、石質原料の落下衝突により、ゴム状弾性体が局部的に破断する可能性がある。このため、ゴム状弾性体の伸びが少なくとも400%程度あれば、局部的な破断は抑制できるものと考えられる。
一方、上記した理由により、ゴム状弾性体の伸びの上限を特に制限してはいないが、本実施の形態で用いたウレタンでは、一般的に1200%程度である。
【0030】
スリットバー12の外径dは、篩総合効率に影響を及ぼすため、8mm以上20mm以下(本実施の形態では、10mm)にした。スリットバーでの分級点(分級する閾値)は、一般に3mm以上6mm以下程度であり、これらの閾値を目標として分級するには、スリットバーの直径8mm以上20mm以下が最適だからである。
ここで、スリットバーの直径が8mm以上20mm以下の範囲外の場合、隣り合うスリットバーの間隔と、複数本のスリットバーを並設する傾斜面の角度を調整しても、石質原料の付着を抑制できるスリットバーの振れ回り量を考慮したときに、篩総合効率が悪化する。具体的には、スリットバーの直径が8mm未満の場合、粗粒が篩下に多く混入し、スリットバーの直径が20mmを超える場合、微粉が篩上に多く混入する。
以上のことから、スリットバーの直径を8mm以上20mm以下としたが、下限を9mmとすることが好ましく、また上限を15mm、更には12mmとすることが好ましい。
【0031】
また、スリットバー12の表層部を構成するゴム状弾性体13の厚みtは、2.5mm以上(本実施の形態では、金属製ワイヤーの径は3mm)とする。
前記したように、金属製ワイヤーは、スリットバーの破断防止と、ゴム状弾性体の過剰な弾性伸びによる篩総合効率の悪化抑制のために必要である。金属製ワイヤーが破断しなければ、スリットバーは破断せず、ゴム状弾性体の過剰な弾性伸びを防止できるからである。なお、石質原料をスリットバーで篩分けるに際し、ゴム状弾性体の被覆がある前提では、金属製ワイヤーの径が1mmあれば破断しない。一方、上限は、スリットバーの外径とゴム状弾性体の必要厚さから決定される。
【0032】
ここで、ゴム状弾性体の厚みが2.5mm以上あれば、ゴム状弾性体の弾性によるスリットバーの振れ回りと、スリットバーに付着する微粉粒がスリットバーに衝突する際にゴム状弾性体の弾性により生じる微粉粒の「跳ね返り」とが起こり、スリットバーへの微粉粒の付着を抑制できる。また、ゴム状弾性体の不可避的な磨耗の発生を考慮すると、2.5mm以上は必要である。
以上のことから、ゴム状弾性体の厚みを2.5mm以上としたが、好ましくは3mm以上、更には3.5mm以上とすることが好ましい。
【0033】
なお、各スリットバー12の枠体16への固定は、スリットバー12を弛ませることなく水平になるようにして行ってもよいが、弛むようにして行ってもよい。
ここで、スリットバー12を弛ませる場合、図1(C)に示すように、例えば、篩分け手段15の幅方向に配置されるスリットバー12の長さが750mmであれば、スリットバー12の長手方向中央部における最大弛み量Xが、例えば、2mm以上10mm以下(例えば、スリットバーの長さの0.1%以上2%以下程度)、好ましくは、5mm以上10mm以下の範囲内になるようにして行う。
このように構成することで、スリットバー12の表層部に配置されたゴム状弾性体13の弾性により、スリットバー12が2〜10mmの範囲で振れ回るため好ましい。
【0034】
次に、本発明の一実施の形態に係るスリットバーによる篩分け方法について説明する。
篩分ける石質原料は、特に鉄鉱石が好ましいが、他の石質原料、例えば、鉱滓または砕石でもよい。
石質原料が鉄鉱石の場合、0.5mmアンダーが20質量%以上の鉄鉱石を篩分ける。
従来の篩分け装置を使用した場合、スリットバーに付着する微粉粒の直径は、0.5mm以下のものが多く見られた。従って、石質原料として鉄鉱石を用いる場合、0.5mmアンダーが20質量%以上含まれる場合に、スリットバーへの微粉の付着による篩総合効率の悪化がより顕著になる傾向が見られた。
以上のことから、石質原料として0.5mmアンダーが20質量%以上の鉄鉱石を篩分けたが、上記した効果をより顕著に得るには、0.5mmアンダーが30質量%以上の鉄鉱石を篩分けることが好ましく、更には、0.5mmアンダーが35質量%以上の鉄鉱石を篩分けることが好ましい
【0035】
石質原料の含有水分(即ち、石質原料への付着水分であり、結晶水は含まない)は、3質量%を超え12質量%以下の場合に、篩分けの効果が顕著に現れる。
ここで、石質原料の含有水分が3質量%程度では、スリットバーへの微粉の顕著な付着が見られない場合があり、3質量%を超えることで、篩総合効率が悪化していく場合がある。
このため、石質原料の含有水分が、3質量%を超える石質原料に、本願発明の篩分け方法を適用することで、篩分けの改善効果がより顕著になるが、好ましくは5質量%以上、更に好ましくは7質量%以上とする。
一方、石質原料の含有水分が12質量%を超える場合、石質原料の含有水分が多過ぎ、篩構造部品への石質原料の付着が顕著となる傾向があり、石質原料を傾斜滑降させることができない。
このため、石質原料の含有水分は12質量%以下であることが望ましいが、更には10質量%以下であることが好ましい。
【0036】
以上に示した石質原料を、篩分け装置に連続的(断続的でもよい)に供給する。なお、石質原料の供給に際しては、スリットバーへの1時間あたりの石質原料の供給量を、スリットバーの長手方向1mあたり200トン以上1100トン以下とする。
ここで、石質原料の供給量が200トン未満の場合、その供給量が少なくなり過ぎ、スリットバー上を滑走する石質原料の速度が速くなり過ぎて、スリットバーへ衝突し落下する石質原料の量が不足する傾向にある。このため、スリットバーの振れ回り量が不足して、スリットバーへの石質原料の付着がより顕著になる傾向が見られた。
一方、石質原料の供給量が1100トンを超える場合、ゴム状弾性体の磨耗が顕著になる傾向があり、スリットバーの取り替え頻度が増え、経済性と作業性が悪化する。
以上のことから、スリットバーへの1時間あたりの石質原料の供給量を、スリットバーの長手方向1mあたり200トン以上1100トン以下としたが、下限を400トン、更には500トンとすることが好ましく、上限を1000トン、更には900トンとすることが好ましい。
【0037】
このように、篩分け装置10のスリットバー12上で石質原料を傾斜滑降させることにより、スリットバー12への石質原料の付着を抑制しながら、隣り合うスリットバー12の間に形成される隙間11を介して、石質原料中の微粉を篩下へ落下させ分離できる。
これにより、簡易な機構でスリットバー12への石質原料の付着を抑制、更には防止し、従来よりも篩分け精度を向上できる。
【実施例】
【0038】
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
使用した篩分け装置は、以下に示す仕様である。
(1)篩分け装置の幅:3m(750mmの長さのスリットバーを備える篩分け手段を4個並列で設置)
(2)隣り合うスリットバーの間隔(隙間):22mm
(3)篩分け装置の長さ:全長13.5m(シュート部(助走部材)長さ1.5m+スリットバー領域の長さ3m=4.5mを1段とし、これを3段設置)
【0039】
(4)篩分け手段のスリットバーの設置本数:270本(篩分け手段(750mm幅を一つ)を構成する1段あたりのスリットバーの本数を90本とし、これを3段設置)
(5)篩分け装置の篩傾斜角度θ:50°
(6)スリットバーのゴム状弾性体の材質:ウレタン(ポリウレタン系熱可塑性エラストマー)
(7)石質原料:水分を3質量%以上含有する鉄鉱石を使用。なお、3質量%以上の水分を含有する鉄鉱石は、微粉を多く含有するため、篩分けの際にスリットバーへの微粉粒の付着問題となり易い。
【0040】
上記した条件に基づき、スリットバーの構成が篩総合効率に及ぼす影響について、表1を参照しながら説明する。ここで、実施例1、2、比較例1、2は、スリットバーの外径を本願発明の適正範囲である8mm以上20mm以下の範囲内に設定したものである。また、実施例1、2、比較例1は、スリットバーの表層部をゴム状弾性体で構成し、比較例2は、スリットバーを炭素鋼製の棒で構成している。そして、実施例1、2は、ゴム状弾性体の厚みが、本願発明の適正範囲である2.5mm以上の結果であり、比較例1は、この下限値未満の結果である。
【0041】
【表1】


【0042】
表1に示す実施例1、2から明らかように、スリットバーの表層部をゴム状弾性体で構成し、しかもその厚みを2.5mm以上とすることにより、比較例1、2と比較して、篩総合効率が高められることを確認できた。これは、ゴム状弾性体により、スリットバーが振れ回り、スリットバーへの微粉の付着を抑制できたことに起因するものと考えられる。
一方、比較例1は、ゴム状弾性体の厚みが薄くなり過ぎ、使用に伴って金属製ワイヤーが露出し、損傷したことにより破断したものと考えられる。
また、比較例2については、スリットバーを炭素鋼製の棒で構成しているため、その強度は大きいが、スリットバーが振れ回らないため、スリットバーへの微粉の付着が発生し、篩総合効率が低下したものと考えられる。
【0043】
ここで、ゴム状弾性体の硬さが篩総合効率に及ぼす影響について、図2を参照しながら説明する。なお、この試験は、ゴム状弾性体の硬さを変更すること以外、前記表1に示した実施例1と同じ条件で行った。
図2から明らかように、ゴム状弾性体の硬さが硬くなるに伴って(前記した試験方法で60以上)、篩総合効率を長期間高いレベルに維持できることを確認できた。
【0044】
次に、スリットバーを構成するゴム状弾性体の反発弾性が、スリットバーへの微粉粒付着に及ぼす影響について、表2を参照しながら説明する。ここで、実施例1は、反発弾性が適正な範囲の下限を上回った(45%以上)ときの結果であり、実施例3は、反発弾性が適正な範囲の下限のときの結果であり、実施例4は、反発弾性が適正な範囲の下限から外れたときの結果である。
【0045】
【表2】


【0046】
表2から明らかなように、実施例1、3、4のいずれについても、スリットバー中央部での微粉粒の付着は、目視で確認されなかった。これは、スリットバーの振れ回りが良好に行われた結果であると考えられる。
しかし、スリットバーの振れ回りが生じにくい、スリットバーの両端部では、反発弾性が適正な範囲から外れることで、微粉粒の付着が確認された(実施例4)。しかし、スリットバー中央部での微粉粒の付着はないため、篩総合効率は60%程度に維持できるため、問題なく使用できる。
【0047】
次に、スリットバーの表層部を構成するゴム状弾性体の伸びが、スリットバーの表面剥離に及ぼす影響について、表3を参照しながら説明する。ここで、実施例1は、ゴム状弾性体の伸びが適正な範囲を上回った(400%以上)ときの結果であり、実施例5は、伸びが適正な範囲の下限のときの結果である。
【0048】
【表3】


【0049】
表3から明らかなように、ゴム状弾性体の伸びを高めることで、ゴム状弾性体の柔軟性が高められ、スリットバー表面の剥離を抑制できることを確認できた。ここで、実施例5については、表面剥離が多少発生しているものの、その剥離の程度は、スリットバーを使用可能な範囲内であった。
【0050】
続いて、0.5mmアンダーの粒径である微粉粒の配合量が篩総合効率に及ぼす影響について、表4を参照しながら説明する。ここで、実施例1、6は、スリットバーの表層部がゴム状弾性体で構成された場合の結果であり、また比較例2〜4は、スリットバーとして炭素鋼製の棒を使用した場合の結果である。なお、実施例1は、微粉粒の配合量を高く設定した結果であり(45質量%)、実施例6は、その配合量を低く設定した結果である(10質量%)。ここで、比較例2〜4の微粉粒の配合量は、実施例1の配合量未満で実施例6の配合量以上に設定してある。
【0051】
【表4】


【0052】
表4から明らかなように、実施例1は、実施例6と比較して、微粉粒を多く含んでいる結果であるが、微粉粒の配合量が少ない実施例6と同等の篩総合効率を得ることができることを確認できた。これは、スリットバーの表層部をゴム状弾性体で構成したことに起因する。
一方、比較例2〜4のように、微粉粒の配合量を増加させることにより、篩総合効率が低下する結果が得られた。これは、スリットバーを炭素鋼製の棒で構成することにより、スリットバーの振れ回りが小さくなり、スリットバーへ微粉粒が付着した結果、篩総合効率が低下したことによるものである。
【0053】
また、鉄鉱石の含有水分量が篩総合効率に及ぼす影響について、表5を参照しながら説明する。ここで、実施例1、7は、スリットバーの表層部がゴム状弾性体で構成された場合の結果であり、比較例2、5は、スリットバーを炭素鋼製の棒で構成した場合の結果である。なお、実施例1と比較例2は、鉄鉱石の含有水分量を高く設定した結果であり(7.2質量%)、実施例7と比較例5は、その含有水分量を低く設定した結果である(実施例7:3.1質量%、比較例5:3.0質量%)。また、比較例2、5については、実施例1、7と比較して微粉粒の配合量を少なくした結果である。
【0054】
【表5】


【0055】
表5の実施例1、7から明らかなように、スリットバーの表層部がゴム状弾性体で構成された場合、鉄鉱石の含有水分量が多くなって、スリットバーへの微粉粒の付着が生じ易い状態となっても、篩総合効率は同等の値を得ることができた。これは、スリットバーの表層部をゴム状弾性体で構成したことに起因する。
一方、比較例2、5のように、スリットバーを炭素鋼製の棒で構成した場合は、スリットバーの振れ回りが小さくなるため、鉄鉱石の含有水分量が多くなったときに、スリットバーへ微粉粒が付着して、篩総合効率が低下していた。
【0056】
次に、スリットバーへの鉄鉱石の供給量が篩総合効率に及ぼす影響について、表6を参照しながら説明する。ここで、実施例1、8〜10は、スリットバーの表層部がゴム状弾性体で構成された場合の結果であり、スリットバーへの鉄鉱石の供給量を変更した結果である。なお、実施例1、8〜10は、いずれも鉄鉱石中に占める微粉粒の配合量が多く、また含有水分量も高く設定してあり、篩総合効率が低くなり易い場合の結果を示している。
【0057】
【表6】


【0058】
鉄鉱石の供給量が少なくなるに伴って、篩総合効率が低下する傾向はあるが、鉄鉱石中に占める微粉粒の配合量が多く、また含有水分も高い場合にしては、篩総合効率を十分に高めることができることを確認できた。
以上の結果から、簡易な機構でスリットバーへの石質原料の付着を抑制、更には防止し、従来よりも篩分け精度を向上できることを確認できた。
【0059】
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部または全部を組合せて本発明のスリットバーによる篩分け方法および篩分け装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】(A)は本発明の一実施の形態に係る篩分け装置の側断面図、(B)は同篩分け装置に使用したスリットバーの断面図、(C)は同篩分け装置の部分断面図である。
【図2】スリットバーの表層部を構成するゴム状弾性体の硬さが篩総合効率に及ぼす影響について示した説明図である。
【符号の説明】
【0061】
10:篩分け装置、11:隙間、12:スリットバー、13:ゴム状弾性体、14:金属製ワイヤー、15:篩分け手段、16:枠体、17:助走部材、18:衝突部材
【出願人】 【識別番号】000006655
【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
【識別番号】000253226
【氏名又は名称】濱田重工株式会社
【出願日】 平成19年2月14日(2007.2.14)
【代理人】 【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男

【識別番号】100139262
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 和昭


【公開番号】 特開2008−194640(P2008−194640A)
【公開日】 平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願番号】 特願2007−33833(P2007−33833)