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【発明の名称】 振動スクリーン
【発明者】 【氏名】田中 正道

【要約】 【課題】振動スクリーンの運搬時や走行時にフレームに対して篩装置が振動するのを確実に抑える。

【解決手段】固定フレーム3に対して作業位置と運搬位置との間で回動可能に支持された可動フレーム4を備え、この可動フレーム4にラバースプリング12を介して篩装置8が振動可能に支持された振動スクリーン1において、固定フレーム3にはフレーム側固定具14を設け、篩装置8には篩側固定具15を設ける構成とする。これにより、可動フレーム4が作業位置から運搬位置へと回動するときに、篩側固定具15がフレーム側固定具14に上方から係合するので、篩装置8は、ラバースプリング12によって支持されることなく、篩側固定具15及びフレーム側固定具14を介して固定フレーム3に固定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体をなすフレームと、該フレームに振動可能に支持され、加振部材によって篩部材に振動を与えることにより選別対象物を選別する篩装置とを備えてなる振動スクリーンにおいて、
前記フレームにはフレーム側固定具を設け、前記篩装置には該フレーム側固定具に少なくとも上方または下方のうち一方から係合することにより前記篩装置を前記フレームに対して固定する篩側固定具を設ける構成としたことを特徴とする振動スクリーン。
【請求項2】
前記フレームは、ベースとなる固定フレームと、該固定フレームに対し作業位置と運搬位置との間で上,下方向に回動可能に取付けられ前記篩装置を振動可能に支持する可動フレームと、該可動フレームを前記固定フレームに対して回動させるアクチュエータとにより構成し、
前記フレーム側固定具は前記固定フレームに設け、前記篩側固定具は前記アクチュエータによって前記可動フレームが作業位置から運搬位置へと回動するときに前記フレーム側固定具に係合する構成としてなる請求項1に記載の振動スクリーン。
【請求項3】
前記フレームは前記篩装置を一定の傾きをもって振動可能に支持する固定フレームにより構成し、該固定フレームには、前記フレーム側固定具を前記固定フレームに対して上,下方向に移動させることにより前記篩側固定具に係合または離脱させる固定具移動機構を設ける構成としてなる請求項1に記載の振動スクリーン。
【請求項4】
前記固定具移動機構は、前記固定フレームに取付けられたシリンダと、該シリンダと前記フレーム側固定具との間に設けられ前記シリンダの伸縮に応じて前記フレーム側固定具を上,下方向に移動させる楔部材とにより構成してなる請求項3に記載の振動スクリーン。
【請求項5】
前記固定具移動機構は、前記固定フレームに設けられ前記フレーム側固定具を上,下方向に移動可能に保持するガイド部材と、長さ方向の途中部位が前記固定フレームに対して回動可能に支持され長さ方向の一端側が前記フレーム側固定具に接続されると共に他端側が操作端となったリンクとにより構成し、該リンクの操作端を操作することにより前記フレーム側固定具を前記ガイド部材に沿って上,下方向に移動させる構成としてなる請求項3に記載の振動スクリーン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば土砂、砕石、木材チップ等の選別対象物を、粒の大きさ(粒度)に応じて選別するのに好適に用いられる振動スクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設工事、土木工事等の作業現場では、土砂、砕石等を含んだ大量の掘削残土が発生する。そして、発生した掘削残土を埋戻し材、基礎地盤材として再利用するため、この掘削残土に生石灰、セメント等の土質改良材を混合して改良土を生成する土質改良機が知られている。
【0003】
この場合、土質改良機によって掘削残土と土質改良材とを混合する前作業として、掘削残土に含まれる砕石、土砂等の大きさ(粒度)を選別する必要がある。そして、これら砕石、土砂等の選別対象物を篩いにかけることにより、一定の粒度よりも大きいものと一定の粒度以下のものとに選別する振動スクリーンが好適に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−99339号公報
【0005】
この従来技術による振動スクリーンは、クローラ式の走行体に設けられた支持構造体をなすフレームと、該フレームにばねを介して振動可能に支持された篩装置とからなり、該篩装置は、選別対象物を粒度の大きさに応じて選別する篩部材と、該篩部材に振動を与える加振部材とを備えて構成されている。
【0006】
そして、振動スクリーンは、ばねによって支持された篩装置に対し加振部材からの振動を付与することにより、篩部材に投入された土砂(選別対象物)を篩いにかけ、一定の粒度よりも大きい土砂と一定の粒度以下の土砂とを選別するものである。
【0007】
ところで、従来技術による振動スクリーンは、篩装置がばねを介してフレームに振動可能に支持されている。このため、振動スクリーンをトレーラ等の運搬車両に積載して作業現場に運搬するときの振動、あるいは振動スクリーンが走行体によって作業現場を自走するときの振動により、篩装置がフレームに対して不用意に振動してしまい、フレームと篩装置とが衝突して損傷してしまうという問題がある。
【0008】
このような問題に対し、従来では、例えば篩装置側に円筒状のボス部材を設け、フレーム側にはシリンダによって横方向(水平方向)に突出する固定ピンを設け、振動スクリーンを運搬するとき、あるいは振動スクリーンを自走させるときには、フレーム側の固定ピンを篩装置側のボス部材に挿通することにより、ばねを介して振動可能に支持された篩装置をフレームに対して固定し、篩装置とフレームとが衝突するのを防止する方法が採用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述した従来技術では、フレーム側に設けられたシリンダによって固定ピンを横方向に突出させ、この固定ピンを篩装置側に設けたボス部材の内周側に挿通するため、固定ピンとボス部材との間には適度な隙間を形成する必要がある。
【0010】
このため、固定ピンをボス部材内に挿通したとしても、ばねを介してフレームに振動可能に支持された篩装置は、固定ピンとボス部材との隙間の範囲で振動を生じてしまい、この振動によって篩装置やフレームが損傷してしまうという問題がある。
【0011】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、運搬時や走行時にフレームに対して篩装置が振動するのを確実に抑えることができるようにした振動スクリーンを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するため本発明は、支持構造体をなすフレームと、該フレームに振動可能に支持され、加振部材によって篩部材に振動を与えることにより選別対象物を選別する篩装置とを備えてなる振動スクリーンに適用される。
【0013】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記フレームにはフレーム側固定具を設け、前記篩装置には該フレーム側固定具に少なくとも上方または下方のうち一方から係合することにより前記篩装置を前記フレームに対して固定する篩側固定具を設けたことにある。
【0014】
請求項2の発明は、前記フレームは、ベースとなる固定フレームと、該固定フレームに対し作業位置と運搬位置との間で上,下方向に回動可能に取付けられ前記篩装置を振動可能に支持する可動フレームと、該可動フレームを前記固定フレームに対して回動させるアクチュエータとにより構成し、前記フレーム側固定具は前記固定フレームに設け、前記篩側固定具は前記アクチュエータによって前記可動フレームが作業位置から運搬位置へと回動するときに前記フレーム側固定具に係合する構成としたことにある。
【0015】
請求項3の発明は、前記フレームは前記篩装置を一定の傾きをもって振動可能に支持する固定フレームにより構成し、該固定フレームには、前記フレーム側固定具を前記固定フレームに対して上,下方向に移動させることにより前記篩側固定具に係合または離脱させる固定具移動機構を設ける構成としたことにある。
【0016】
請求項4の発明は、前記固定具移動機構は、前記固定フレームに取付けられたシリンダと、該シリンダと前記フレーム側固定具との間に設けられ前記シリンダの伸縮に応じて前記フレーム側固定具を上,下方向に移動させる楔部材とにより構成したことにある。
【0017】
請求項5の発明は、前記固定具移動機構は、前記固定フレームに設けられ前記フレーム側固定具を上,下方向に移動可能に保持するガイド部材と、長さ方向の途中部位が前記固定フレームに対して回動可能に支持され長さ方向の一端側が前記フレーム側固定具に接続されると共に他端側が操作端となったリンクとにより構成し、該リンクの操作端を操作することにより前記フレーム側固定具を前記ガイド部材に沿って上,下方向に移動させる構成としたことにある。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の発明によれば、フレームに設けたフレーム側固定具と、篩部材に設けた篩側固定具とが少なくとも上方または下方のうち一方から係合することにより、篩装置をフレームに対して固定することができる。この場合、篩装置はフレームに対して上,下方向に振動可能に支持されているので、この篩装置の振動方向(上,下方向)においてフレーム側固定具と篩側固定具とが係合することにより、フレームに対する篩装置の振動を禁止することができる。この結果、振動スクリーンの運搬時や走行時に、フレームに対して篩装置が振動するのを確実に抑えることができ、フレームや篩装置の寿命を延ばすことができる。
【0019】
請求項2の発明によれば、アクチュエータによって可動フレームを固定フレームに対して作業位置から運搬位置へと回動させると、可動フレームに振動可能に支持された篩装置の篩側固定具が、固定フレームに設けられたフレーム側固定具に上,下方向から係合し、篩装置を固定フレームに対して固定することができる。従って、可動フレームを作業位置から運搬位置へと回動させるときに、篩装置を固定フレームに対して自動的に固定することができるので、その作業性を高めることができる。
【0020】
請求項3の発明によれば、固定具移動機構によってフレーム側固定具を上方に移動させたときには、フレーム側固定具が篩側固定具に下側から係合してこれを持上げることにより、篩装置を固定フレームに対して固定することができる。一方、固定具移動機構によってフレーム側固定具を下方に移動させたときには、フレーム側固定具が篩側固定具から離脱することにより、篩装置を固定フレームに対して振動可能に支持することができる。
【0021】
請求項4の発明によれば、固定フレームに取付けられたシリンダを伸縮させると、このシリンダの伸縮が楔部材を介してフレーム側固定具に伝わり、フレーム側固定具が上,下方向に移動することにより、このフレーム側固定具を篩側固定具に係合または離脱させることができる。
【0022】
請求項5の発明によれば、固定フレームに回動可能に支持されたリンクの操作端を操作すると、リンクの長さ方向の一端側に接続されたフレーム側固定具が、ガイド部材に沿って上,下方向に移動することにより、このフレーム側固定具を篩側固定具に係合または離脱させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る振動スクリーンの実施の形態を、定置式の振動スクリーンを例に挙げ、図1ないし図18を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
まず、図1ないし図6は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は定置式の振動スクリーンを示し、この振動スクリーン1は、例えば土木作業によって発生した掘削残土に含まれる砕石、土砂等の選別対象物を篩いにかけることにより、これら土砂等を一定の粒度よりも大きいものと一定の粒度以下のものとに選別するものである。そして、振動スクリーン1は、後述のフレーム2、篩装置8、フレーム側固定具14、篩側固定具15等により構成されている。
【0025】
2は地面上に固定して設けられた振動スクリーン1のフレームで、該フレーム2は、例えば角パイプ等の鉄鋼材料を用いて形成され、強固な支持構造体をなしている。そして、フレーム2は、後述の固定フレーム3と、可動フレーム4と、昇降シリンダ6とにより大略構成されている。
【0026】
3はベースとなる固定フレームで、該固定フレーム3は、地面上に配置され前,後方向に延びた長方形状の下枠部3Aと、該下枠部3Aに固着して設けられ上方に向けて垂直に立上った複数本の支柱3B,3B,…と、これら各支柱3Bの上端部に固着され前,後方向に延びた長方形状の上枠部3Cとにより大略構成されている。また、下枠部3Aには、後述する排出コンベヤ16の基端側を支持するコンベヤ支持台3Dが設けられている。
【0027】
4は固定フレーム3上に設けられた可動フレームで、該可動フレーム4は、固定フレーム3に対して上,下方向に回動可能となり、後述の篩装置8を振動可能に支持するものである。ここで、可動フレーム4は、前,後方向に延びる長方形の枠状をなし、固定フレーム3の上枠部3C上に配置されている。そして、可動フレーム4の長さ方向の一端側は、固定フレーム3を構成する上枠部3Cの上面側に回動軸5を用いて上,下方向に回動可能に支持されている。また、可動フレーム4の上面側には、後述のホッパ13を支持する複数のホッパ支持脚4A,4A,…が立設されている。
【0028】
6は固定フレーム3と可動フレーム4との間に設けられたアクチュエータとしての昇降シリンダで、該昇降シリンダ6は、ボトム側が固定フレーム3の上枠部3Cに接続され、ロッド側が可動フレーム4の長さ方向の他端側に接続されている。従って、昇降シリンダ6を伸縮させることにより、可動フレーム4の長さ方向の他端側は、回動軸5を中心として上,下方向に回動(昇降)する。これにより、可動フレーム4は固定フレーム3に対し、図3に示す如く後述の篩装置8を作動させるときの作業位置と、図4に示す如くトレーラ等に積載して運搬するときの運搬位置との間で回動する構成となっている。
【0029】
7は昇降シリンダ6の近傍に位置して固定フレーム3と可動フレーム4との間に設けられた角度調整機構で、該角度調整機構7は、固定フレーム3に対する可動フレーム4の傾斜角度を調整するものである。ここで、角度調整機構7は、図3及び図4に示すように、固定フレーム3を構成する上枠部3Cの上面側から上方に延びる下側ブラケット7Aと、可動フレーム4の下面側に設けられた上側ブラケット7Bと、これら下側ブラケット7Aと上側ブラケット7Bとに挿通されるピン7Cとにより構成されている。
【0030】
そして、例えば昇降シリンダ6によって可動フレーム4を図3に示す作業位置に回動させた状態、または図4に示す運搬位置に回動させた状態において、角度調整機構7のピン7Cを下側ブラケット7Aと上側ブラケット7Bとに挿通することにより、可動フレーム4を作業位置または運搬位置に位置決めすることができる構成となっている。
【0031】
8は可動フレーム4に振動可能に支持された篩装置で、該篩装置8は、例えば砕石、土砂、木材チップ等の選別対象物を篩いにかけ、当該選別対象物を、例えば一定の粒度よりも大きなもの(夾雑物)と一定の粒度以下のもの(選別物)とに選別するものである。
【0032】
ここで、篩装置8は、左側板9Aと、右側板9Bと、左,右の側板9A,9B間を連結する複数の梁材9Cとにより前,後方向に延びる長方形の箱状に形成された篩枠体9を有している。また、篩枠体9の内側には、前,後方向に延びる網目状の篩部材10が設けられ、篩枠体9の左側板9Aには、偏心ウエイト(図示せず)を備えた加振部材としての加振モータ11が設けられ、該加振モータ11を回転させることにより、篩枠体9を介して篩部材10に振動を与える構成となっている。
【0033】
12は可動フレーム4と篩装置8との間に設けられたラバースプリングで、該ラバースプリング12は、可動フレーム4上で篩装置8を振動可能に支持するものである。ここで、ラバースプリング12は、篩枠体9の左側板9Aと可動フレーム4との間、篩枠体9の右側板9Bと可動フレーム4との間に、それぞれ前,後に離間して2個ずつ、合計4個設けられている。なお、篩装置8を振動可能に支持する部材としては、ラバースプリング12に限らず、例えばコイルばね等の弾性体を用いることができる。
【0034】
このように、篩装置8は、各ラバースプリング12を介して可動フレーム4上に振動可能に支持されており、昇降シリンダ6を伸縮させることにより、可動フレーム4と一体となって作業位置(図3の位置)と運搬位置(図4の位置)との間で回動する構成となっている。
【0035】
そして、篩装置8は、図1及び図3に示す作業位置となった状態で、加振モータ11を回転させて篩枠体9と篩部材10を振動させることにより、篩部材10上に投入された土砂等の選別対象物を篩いにかけ、この選別対象物を、篩部材10を通過できる粒度の小さなもの(選別物)と通過できない粒度の大きなもの(夾雑物)とに選別し、選別物は後述の排出コンベヤ16へと落下させ、夾雑物は後述のサイドコンベヤ17へと送り出すものである。
【0036】
13は篩装置8の上側に設けられたホッパで、該ホッパ13は、土砂等の選別対象物を篩装置8の篩部材10上に案内するものである。ここで、ホッパ13は、可動フレーム4の上面側に立設されたホッパ支持脚4A上に取付けられ、篩装置8から上方に向けて漏斗状に拡開している。これにより、例えば油圧ショベル等を用いて篩装置8の上方から投下された土砂等の選別対象物は、ホッパ13によって篩部材10上に案内される構成となっている。
【0037】
14は固定フレーム3に設けられたフレーム側固定具で、該フレーム側固定具14は、後述する篩側固定具15が係合するものである。この場合、フレーム側固定具14は、図3ないし図6に示すように、固定フレーム3を構成する上枠部3Cの左,右の側面に、それぞれ前,後に離間して2個ずつ、合計4個設けられている。
【0038】
ここで、フレーム側固定具14は、上枠部3Cの側面に溶接等の手段を用いて固着され上方に延びた支柱14Aと、該支柱14Aの上端部に設けられた平坦な当接面部14Bと、該当接面部14Bの中央部から上方に向けて突出し上方に向けて徐々に先細りとなるテーパ状(円錐台状)の係合突部14Cとにより構成されている。そして、フレーム側固定具14の係合突部14Cは、後述する篩側固定具15の透孔15Bに係合する構成となっている。
【0039】
15は篩装置8に設けられた篩側固定具で、該篩側固定具15は、各フレーム側固定具14に上方から係合することにより、篩装置8を固定フレーム3に対して固定するものである。この場合、篩側固定具15は、図3ないし図6に示すように、篩枠体9の左側板9Aと右側板9Bとに、それぞれ前,後に離間して2個ずつ、合計4個設けられ、フレーム側固定具14と上,下方向で対向している。
【0040】
ここで、篩側固定具15は、篩枠体9の左,右の側板9A,9Bに溶接等の手段を用いて固着され水平方向に突出した平板部15Aと、該平板部15Aの突出端側に上,下に貫通して設けられた透孔15Bとにより構成されている。
【0041】
そして、可動フレーム4が図3に示す作業位置にあるときには、篩装置8に設けられた篩側固定具15は、図3及び図5に示すように固定フレーム3に設けられたフレーム側固定具14から上方に離間している。従って、可動フレーム4が作業位置にあるときには、篩装置8は、各ラバースプリング12により可動フレーム4上で振動可能に支持される構成となっている。
【0042】
一方、昇降シリンダ6によって可動フレーム4が図3に示す作業位置から図4に示す運搬位置へと回動するときには、図4及び図6に示すように、篩側固定具15の透孔15Bがフレーム側固定具14の係合突部14Cに上方から係合し、篩側固定具15の平板部15Aがフレーム側固定具14の当接面部14Bに当接する。これにより、篩側固定具15がフレーム側固定具14によって下側から押上げられ、各ラバースプリング12は、図3の状態よりも上,下方向に伸長する。従って、可動フレーム4が運搬位置に回動したときには、篩装置8は、ラバースプリング12によって支持されることなく、篩側固定具15及びフレーム側固定具14を介して固定フレーム3に固定される構成となっている。
【0043】
16は固定フレーム3に取付けられた排出コンベヤで、該排出コンベヤ16は、篩装置8によって選別された選別物を外部に排出するものである。ここで、排出コンベヤ16は、図1及び図2に示すように、基端側が固定フレーム3のコンベヤ支持台3Dに支持され篩装置8の下側から斜め上向きに延びたコンベヤフレーム16Aと、コンベヤフレーム16Aの先端側に設けられた駆動ローラ16Bと基端側に設けられた従動ローラ16Cとに巻装されたベルト16Dと、ベルト16Dを周回駆動させるモータ16Eとにより大略構成されている。そして、排出コンベヤ16は、篩装置8の篩部材10を通過した選別物をベルト16Dによって受取り、定められた排出場所まで搬送して排出するものである。
【0044】
17は排出コンベヤ16と直交する方向に延びて設けられたサイドコンベヤで、該サイドコンベヤ17は、篩装置8によって選別された夾雑物を外部に排出するものである。ここで、サイドコンベヤ17は、図1及び図2に示すように、基端側が篩装置8の前端部よりも下側に配置され左,右方向に延びたコンベヤフレーム17Aと、コンベヤフレーム17Aの先端側に設けられた駆動ローラ17Bと基端側に設けられた従動ローラ(図示せず)とに巻装されたベルト17Cと、ベルト17Cを周回駆動させるモータ17Dとにより大略構成されている。そして、サイドコンベヤ17は、篩装置8の篩部材10を通過できずに該篩部材10上を傾斜に沿って流下してくる夾雑物をベルト17Cによって受取り、定められた排出場所まで搬送して排出するものである。
【0045】
本実施の形態による振動スクリーン1は上述の如き構成を有するもので、この振動スクリーン1を用いて土砂等の選別対象物を選別する場合には、図3に示すように、昇降シリンダ6を伸長させて可動フレーム4を作業位置に回動させる。このとき、篩装置8に設けた篩側固定具15は、固定フレーム3に設けたフレーム側固定具14から上方に離間しているので、篩装置8はラバースプリング12によって可動フレーム4上で振動可能に支持されている。
【0046】
そして、篩装置8の加振モータ11、排出コンベヤ16、サイドコンベヤ17を作動させた状態で、油圧ショベル等(図示せず)によって掘削した土砂を、ホッパ13を通じて篩装置8の篩部材10上に投入する。これにより、篩部材10上に投入された土砂は、加振モータ11によって振動が与えられた篩部材10によって篩われ、篩部材10を通過する所定の粒度以下の選別物と、篩部材10を通過できない所定の粒度よりも大きな夾雑物とに選別される。
【0047】
このようにして、篩部材10を通過した選別物は、排出コンベヤ16のベルト16D上に落下し、該ベルト16Dによって所定の排出場所に排出される。一方、篩部材10を通過できない夾雑物は、篩部材10上を流下してサイドコンベヤ17のベルト17C上に落下し、該ベルト17Cによって所定の排出場所に排出される。
【0048】
次に、土砂等の選別作業が終了した後、例えば振動スクリーン1をトレーラ等に積載して他の作業現場等に運搬する場合には、図4に示すように、昇降シリンダ6を縮小させて可動フレーム4を運搬位置へと回動させる。
【0049】
このように、可動フレーム4が回動軸5を中心として図3に示す作業位置から図4に示す運搬位置へと回動するときには、図4及び図6に示すように、篩側固定具15の透孔15Bがフレーム側固定具14の係合突部14Cに上方から係合し、篩側固定具15の平板部15Aがフレーム側固定具14の当接面部14Bに当接する。これにより、篩側固定具15がフレーム側固定具14によって下側から押上げられ、各ラバースプリング12は、図3の状態よりも上,下方向に伸長する。
【0050】
この場合、篩装置8は可動フレーム4に対して上,下方向に振動可能に支持されているので、この篩装置8の振動方向(上,下方向)においてフレーム側固定具14と篩側固定具15とが係合することにより、固定フレーム3に対する篩装置8の振動を禁止することができる。
【0051】
従って、可動フレーム4が運搬位置に回動したときには、篩装置8は、ラバースプリング12によって支持されることなく、篩側固定具15及びフレーム側固定具14を介して固定フレーム3に固定することができる。しかも、各ラバースプリング12が伸長することにより篩側固定具15に対して下向きのばね力が作用するので、篩側固定具15をフレーム側固定具14に確実に係合させ、篩装置8を固定フレーム3に対して強固に固定することができる。
【0052】
かくして、本実施の形態によれば、振動スクリーン1をトレーラ等に積載して運搬する場合には、可動フレーム4を運搬位置に回動させて篩側固定具15をフレーム側固定具14に上方から係合させることにより、篩装置8を固定フレーム3に対して固定することができる。この結果、篩装置8がフレーム2上で不用意に振動して両者が衝突するのを確実に抑えることができ、フレーム2や篩装置8の寿命を延ばすことができる。
【0053】
この場合、篩装置8は可動フレーム4に対して上,下方向に振動可能に支持されているので、この篩装置8の振動方向(上,下方向)においてフレーム側固定具14と篩側固定具15とが係合することにより、固定フレーム3に対する篩装置8の振動を禁止することができる。
【0054】
しかも、昇降シリンダ6によって可動フレーム4を作業位置から運搬位置へと回動させるだけで、篩側固定具15がフレーム側固定具14に係合することにより、篩装置8を固定フレーム3に対して自動的に固定することができるので、篩装置8を固定するときの作業性、安全性を高めることができる。
【0055】
次に、図7ないし図10は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、可動フレームの長さ方向の途中部位を、固定フレームに対して上,下方向に回動可能に支持したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0056】
図中、21は本実施の形態による定置式の振動スクリーンで、該振動スクリーン21は、後述のフレーム22、篩装置8、後述のフレーム側固定具28,29、篩側固定具30,31等により構成されている。
【0057】
22は地面上に固定して設けられた振動スクリーン21のフレームで、該フレーム22は、例えば角パイプ等の鉄鋼材料を用いて形成され、強固な支持構造体をなしている。そして、フレーム22は、後述の固定フレーム23と、可動フレーム24と、昇降シリンダ26とにより大略構成されている。
【0058】
23はベースとなる固定フレームで、該固定フレーム23は、地面上に配置された長方形状の下枠部23Aと、該下枠部23A上に立設された複数本の支柱23Bと、各支柱23Bの上端部に固着された長方形状の上枠部23Cとにより大略構成されている。また、下枠部23Aにはコンベヤ支持台23Dが設けられ、該コンベヤ支持台23Dには排出コンベヤ16の基端側が支持される構成となっている。
【0059】
24は固定フレーム23上に上,下方向に回動可能に取付けられた可動フレームで、該可動フレーム24は、ラバースプリング12を介して篩装置8を振動可能に支持するものである。ここで、可動フレーム24は前,後方向に延びる長方形の枠状をなし、該可動フレーム24の長さ方向の途中部位は、固定フレーム23を構成する上枠部23Cの上面側に回動軸25を用いて上,下方向に回動可能に支持されている。また、可動フレーム24の上面側には複数のホッパ支持脚24Aが立設され、該各ホッパ支持脚24A上にはホッパ13が取付けられている。
【0060】
26は固定フレーム23と可動フレーム24との間に設けられたアクチュエータとしての昇降シリンダで、該昇降シリンダ26は、ボトム側が固定フレーム23の上枠部23Cに接続され、ロッド側が可動フレーム24のホッパ支持脚24Aに接続されている。従って、昇降シリンダ26を伸縮させることにより、可動フレーム24は、回動軸25を中心として図7に示す作業位置と図8に示す運搬位置との間で回動する構成となっている。
【0061】
27は昇降シリンダ26の近傍に位置して固定フレーム23と可動フレーム24との間に設けられた角度調整機構で、該角度調整機構27は、固定フレーム23の上枠部23Cから上方に延びる下側ブラケット27Aと、可動フレーム24の下面側に設けられた上側ブラケット27Bと、これら下側ブラケット27Aと上側ブラケット27Bとに挿通されるピン27Cとにより構成されている。そして、角度調整機構27は、ピン27Cを下側ブラケット27Aと上側ブラケット27Bとに挿通することにより、可動フレーム24を図7に示す作業位置、または図8に示す運搬位置に位置決めするものである。
【0062】
28は固定フレーム23の長さ方向他端側に設けられたフレーム側固定具で、該フレーム側固定具28は、図9に示すように、固定フレーム23を構成する上枠部23Cの左,右の側面に1個ずつ合計2個設けられている。ここで、フレーム側固定具28は、上枠部23Cから上方に延びた支柱28Aと、該支柱28Aの上端部に固着された平坦な当接面部28Bと、該当接面部28Bの中央部から上方に向けて突出したテーパ状の上向き係合突部28Cとにより構成されている。
【0063】
29は固定フレーム23の長さ方向一端側に設けられた他のフレーム側固定具で、該フレーム側固定具29は、上述したフレーム側固定具28と同様に、固定フレーム23を構成する上枠部23Cの左,右の側面に1個ずつ合計2個設けられている(1個のみ図示)。そして、フレーム側固定具29は、上枠部23Cから上方に延びた支柱29Aと、該支柱29Aの上端部に固着された平坦な当接面部29Bと、該当接面部29Bの中央部から下方に向けて突出したテーパ状の下向き係合突部29Cとにより構成されている。
【0064】
30はフレーム側固定具28に対応して篩装置8に設けられた篩側固定具で、該篩側固定具30は、図9に示すように、篩枠体9の左側板9Aと右側板9Bとに1個ずつ合計2個設けられ、フレーム側固定具28と上,下方向で対向している。ここで、篩側固定具30は、篩枠体9の左,右の側面9A,9Bに固着され水平方向に突出したブラケット30Aと、該ブラケット30Aの突出端部に固着され、フレーム側固定具28の上向き係合突部28Cに上方から係合する円筒部30Bとにより構成されている。
【0065】
31はフレーム側固定具29に対応して篩装置8に設けられた他の篩側固定具で、該篩側固定具31は、上述した篩側固定具30と同様に、固定フレーム23を構成する上枠部23Cの左,右の側面に1個ずつ合計2個設けられている(1個のみ図示)。ここで、篩側固定具31は、篩枠体9の左,右の側板9A,9Bに固着されたブラケット(図示せず)と、該ブラケットに固着されフレーム側固定具29の下向き係合突部29Cに下方から係合する円筒部31Aとにより構成されている。
【0066】
そして、可動フレーム24が図7及び図9に示す作業位置にあるときには、篩装置8に設けられた篩側固定具30,31は、固定フレーム23に設けられたフレーム側固定具28,29から上,下に離間している。従って、可動フレーム24が作業位置にあるときには、篩装置8は、各ラバースプリング12により可動フレーム24上で振動可能に支持される構成となっている。
【0067】
一方、昇降シリンダ26により、可動フレーム24が図7に示す作業位置から図8に示す運搬位置へと回動するときには、図8及び図10に示すように、篩側固定具30の円筒部30Bがフレーム側固定具28の上向き係合突部28Cに上方から係合し、円筒部30Bの下端部がフレーム側固定具28の当接面部28Bに当接する。これにより、篩側固定具30がフレーム側固定具28によって下側から押上げられ、篩側固定具30の近傍に位置するラバースプリング12は、図7の状態よりも上,下方向に伸長する。
【0068】
また、これと同時に、篩側固定具31の円筒部31Aがフレーム側固定具29の下向き係合突部29Cに下方から係合し、円筒部31Aの上端部がフレーム側固定具29の当接面部29Bに当接する。これにより、篩側固定具31がフレーム側固定具29によって上側から押え込まれ、篩側固定具31の近傍に位置するラバースプリング12は、図7の状態よりも上,下方向に縮小する。
【0069】
従って、可動フレーム24が運搬位置に回動したときには、篩装置8は、ラバースプリング12によって支持されることなく、篩側固定具30,31及びフレーム側固定具28,29を介して固定フレーム23に固定される構成となっている。
【0070】
なお、32はフレーム側固定具28の上向き係合突部28Cと篩側固定具30の円筒部30Bとに挿通された固定ピンで、該固定ピン32は、フレーム側固定具28と篩側固定具30とを係合状態に固定するものである。33はフレーム側固定具29の下向き係合突部29Cと篩側固定具31の円筒部31Aとに挿通された固定ピンで、該固定ピン33は、フレーム側固定具29と篩側固定具31とを係合状態に固定するものである。
【0071】
本実施の形態による振動スクリーン21は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、可動フレーム24が回動軸25を中心として図7に示す作業位置から図8に示す運搬位置へと回動するときには、篩側固定具30の円筒部30Bがフレーム側固定具28の上向き係合突部28Cに上方から係合すると共に、篩側固定具31の円筒部31Aがフレーム側固定具29の下向き係合突部29Cに下方から係合する。
【0072】
従って、可動フレーム24が運搬位置に回動したときには、篩装置8を、ラバースプリング12によって支持することなく、篩側固定具30,31及びフレーム側固定具28,29を介して固定フレーム23に固定することができる。この結果、振動スクリーン21の運搬時に篩装置8がフレーム22上で不用意に振動して両者が衝突するのを確実に抑えることができ、フレーム22や篩装置8の寿命を延ばすことができる。
【0073】
次に、図11ないし図14は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、フレーム側固定具を上,下方向に移動させて篩側固定具に係合または離脱させる固定具移動機構を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0074】
図中、41は本実施の形態による定置式の振動スクリーンで、該振動スクリーン41は、後述の固定フレーム42、篩装置43、固定具移動機構48、フレーム側固定具53、篩側固定具54等により構成されている。
【0075】
42は地面上に固定して設けられた振動スクリーン41の固定フレームで、該固定フレーム42は、後述の篩装置43を一定の傾きをもって振動可能に支持するものである。ここで、固定フレーム42は、地面上に配置された長方形状の下枠部42Aと、該下枠部42A上に立設された複数本の支柱42Bと、各支柱42Bの上端部に固着された長方形状の上枠部42Cとにより大略構成されている。また、下枠部42Aにはコンベヤ支持台42Dが設けられ、該コンベヤ支持台42Dには排出コンベヤ16の基端側が支持される構成となっている。さらに、上枠部42Cの長さ方向一端側には、後述のコイルばね47が取付けられるばね受台座42Eが設けられ、上枠部42Cの長さ方向他端側には、後述の固定具移動機構48を支持する支持台座42Fが設けられている。
【0076】
43は固定フレーム42に一定の傾きをもって振動可能に支持された篩装置で、該篩装置43は、例えば砕石、土砂、木材チップ等の選別対象物を、例えば一定の粒度よりも大きなもの(夾雑物)と一定の粒度以下のもの(選別物)とに選別するものである。
【0077】
ここで、篩装置43は、前,後方向に延びる長方形の箱状に形成された篩枠体44と、該篩枠体44の内側に設けられた網目状の篩部材45と、篩枠体44に取付けられた加振部材としての加振モータ46とにより大略構成されている。また、篩枠体44の側面部には、後述のコイルばね47を受けるばね受板44Aが、前,後方向に離間して2個設けられている。そして、篩装置43は、加振モータ46を回転させることにより、篩枠体44を介して篩部材45に振動を与える構成となっている。
【0078】
47は固定フレーム42と篩装置43との間に設けられたコイルばねで、該コイルばね47は、固定フレーム42上で篩装置43を一定の傾きをもって振動可能に支持するものである。ここで、コイルばね47は、固定フレーム42のばね受台座42Eと篩枠体44のばね受板44Aとの間、後述する固定具移動機構48のケーシング49と篩枠体44のばね受板44Aとの間にそれぞれ設けられている。
【0079】
48は固定フレーム42に設けられた固定具移動機構で、該固定具移動機構48は、後述のフレーム側固定具53を上,下方向に移動させて篩側固定具54に係合または離脱させるものである。ここで、固定具移動機構48は、固定フレーム42の上枠部42Cの長さ方向の途中部位と、固定フレーム42の支持台座42Fとに配置され、図13及び図14に示すように、後述のケーシング49、シリンダ50、駆動楔部材51、従動楔部材52等により構成されている。
【0080】
49は固定具移動機構48のケーシングで、該ケーシング49は、その内部に後述のシリンダ50、駆動楔部材51、従動楔部材52を収容するものである。ここで、ケーシング49は、例えば底板49A,上板49B,前板49C,後板49D,側板49Eによって囲まれた前,後方向に延びる直方体の箱状に形成され、上板49Bの前端側には、後述のフレーム側固定具53が挿通される開口部49Fが形成されている。そして、ケーシング49の底板49Aは、固定フレーム42の上枠部42C、支持台座42Fの上面側にボルト等を用いて固着されている。
【0081】
50はケーシング49内に収容されたシリンダで、該シリンダ50は、例えば油圧シリンダからなり、ボトム側がケーシング49の後板49Dに回動可能にピン結合されている。そして、シリンダ50のロッド50Aは、後述の駆動楔部材51に回動可能にピン結合されている。
【0082】
51はシリンダ50のロッド50Aに取付けられた駆動楔部材で、該駆動楔部材51は、後述の従動楔部材52と協働して、シリンダ50の伸縮に応じて後述のフレーム側固定具53を上,下方向に移動させるものである。ここで、駆動楔部材51は、ほぼ三角形状をなすブロック体からなり、その上面側は後端部から前端部へと下向きに傾斜する傾斜面51Aとなっている。また、駆動楔部材51の後端部には取付アイ51Bが固着され、該取付アイ51Bにはシリンダ50のロッド50Aがピン結合されている。そして、駆動楔部材51は、シリンダ50のロッド50Aを伸縮させることにより、ケーシング49の底板49A上を前,後方向に移動する構成となっている。
【0083】
52は駆動楔部材51と後述のフレーム側固定具53との間に設けられた従動楔部材で、該従動楔部材52は、ほぼ三角形状をなすブロック体からなり、駆動楔部材51の傾斜面51Aに摺接する傾斜面52Aを有している。また、従動楔部材52の上面側には、後述のフレーム側固定具53が固着されている。そして、従動楔部材52は、その傾斜面52Aが駆動楔部材51の傾斜面51Aに摺接することにより、駆動楔部材51が前,後方向に移動するのに伴って、ケーシング49の前板49C等に沿って上,下方向に移動する構成となっている。
【0084】
53は従動楔部材52に設けられたフレーム側固定具で、該フレーム側固定具53は、固定具移動機構48によって上,下方向に移動することにより、後述の篩側固定具54に係合または離脱するものである。ここで、フレーム側固定具53は、従動楔部材52の上面側に溶接等によって固着されケーシング49の開口部49Fを通じて上方に延びた支柱53Aと、該支柱53Aの上端部に固着された平坦な当接面部53Bと、該当接面部53Bの中央部から上方に向けて突出したテーパ状の係合突部53Cとにより構成されている。
【0085】
54は篩装置43に設けられた篩側固定具で、該篩側固定具54は、フレーム側固定具53が下方から係合することにより、篩装置43を固定フレーム42に対して固定するものである。この場合、篩側固定具54は、篩枠体44の側面部に前,後に離間して2個設けられ、フレーム側固定具53と上,下方向で対向している。
【0086】
ここで、篩側固定具54は、篩枠体44の側面部に溶接等の手段を用いて固着され水平方向に突出した平板部54Aと、該平板部54Aの突出端側に上,下に貫通して設けられた透孔54Bとにより構成されている。
【0087】
そして、図11及び図13に示すように、固定具移動機構48のシリンダ50が縮小したときには、従動楔部材52に固着されたフレーム側固定具53は下限位置となり、篩側固定具54から離脱した状態を保持する。従って、シリンダ50が縮小した状態では、篩装置43は、各コイルばね47によって固定フレーム42上で振動可能に支持される構成となっている。
【0088】
一方、図12及び図14に示すように、固定具移動機構48のシリンダ50が伸長したときには、駆動楔部材51の傾斜面51Aによって従動楔部材52が上方に持上げられることにより、従動楔部材52に固着されたフレーム側固定具53は上限位置へと移動する。これにより、フレーム側固定具53の係合突部53Cが、篩側固定具54の透孔54Bに下方から係合し、フレーム側固定具53の当接面部53Bが、篩側固定具54の平板部54Aに当接する。
【0089】
この結果、篩側固定具54がフレーム側固定具53によって下側から押上げられ、各コイルばね47は、図11の状態よりも上,下方向に伸長する。従って、シリンダ50が伸長した状態では、篩装置43は、コイルばね47によって支持されることなく、篩側固定具54、フレーム側固定具53、固定具移動機構48を介して固定フレーム42に固定される構成となっている。
【0090】
本実施の形態による振動スクリーン41は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態によれば、固定具移動機構48のシリンダ50を伸長させることにより、駆動楔部材51と従動楔部材52とによってフレーム側固定具53を上限位置へと移動させ、該フレーム側固定具53を篩側固定具54に係合させることができる。
【0091】
これにより、篩装置43を、コイルばね47によって支持することなく、篩側固定具54、フレーム側固定具53、固定具移動機構48を介して固定フレーム42に固定することができる。この結果、振動スクリーン41の運搬時に篩装置43が固定フレーム42上で不用意に振動して両者が衝突するのを確実に抑えることができ、固定フレーム42や篩装置43の寿命を延ばすことができる。
【0092】
次に、図15ないし図18は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、固定具移動機構をガイド部材とリンクとにより構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0093】
図中、61は本実施の形態による定置式の振動スクリーンで、該振動スクリーン61は、後述の固定フレーム62、篩装置63、固定具移動機構68、フレーム側固定具72、篩側固定具74等により構成されている。
【0094】
62は地面上に固定して設けられた振動スクリーン61の固定フレームで、該固定フレーム62は、後述の篩装置63を一定の傾きをもって振動可能に支持するものである。ここで、固定フレーム62は、下枠部62A,複数本の支柱62B,上枠部62Cとにより大略構成され、下枠部62Aには、排出コンベヤ16の基端側を支持するコンベヤ支持台62Dが設けられている。また、上枠部62Cには、短尺なばね受台座62Eと長尺なばね受台座62Fとが前,後に離間して設けられている。
【0095】
63は固定フレーム62に一定の傾きをもって振動可能に支持された篩装置で、該篩装置63は、長方形の箱状に形成された篩枠体64と、該篩枠体64の内側に設けられた篩部材65と、篩枠体64に取付けられた加振部材としての加振モータ66とにより大略構成されている。また、篩枠体64の側面部には、後述のコイルばね67を受けるばね受板64Aが、前,後方向に離間して2個設けられている。
【0096】
67は固定フレーム62と篩装置63との間に設けられたコイルばねで、該コイルばね67は、固定フレーム62のばね受台座62E,62Fと篩枠体64のばね受板64A,64Aとの間にそれぞれ設けられ、固定フレーム62上で篩装置63を一定の傾きをもって振動可能に支持するものである。
【0097】
68は固定フレーム62に設けられた固定具移動機構で、該固定具移動機構68は、後述のフレーム側固定具72を上,下方向に移動させて篩側固定具74に係合または離脱させるものである。ここで、固定具移動機構68は、固定フレーム62の上枠部62C上に前,後に離間して2個設けられている。そして、固定具移動機構68は、図16ないし図18に示すように、後述のガイド部材69、リンク70等により構成されている。
【0098】
69は固定具移動機構68のガイド部材で、該ガイド部材69は、後述するフレーム側固定具72を上,下方向に移動可能に保持するものである。ここで、ガイド部材69は、前板69A,後板69B,左,右の側板69Cによって囲まれた上,下方向に延びる直方体の箱状に形成され、前板69Aと後板69Bの上,下方向の中間部位には、前,後方向で対面する張出し板部69Dがそれぞれ設けられている。そして、ガイド部材69の下端側は、溶接等の手段を用いて固定フレーム62の上枠部62C上に固着され、ガイド部材69の上端側は、後述のフレーム側固定具72が上,下方向に移動可能に挿通される開口端となっている。
【0099】
70はガイド部材69の張出し板部69Dに回動可能に支持されたリンクで、該リンク70は、後述するフレーム側固定具72に接続され、該フレーム側固定具72をガイド部材69に沿って上,下方向に移動させるものである。ここで、リンク70は、図16ないし図18に示すように、ほぼ長方形状をなす板体からなり、その長さ方向の途中部位には長孔70Aが形成されている。また、リンク70の長さ方向一端側は後述のフレーム側固定具72に接続され、リンク70の長さ方向他端側は、例えば作業者等が操作する操作端70Bとなっている。
【0100】
そして、リンク70の長孔70Aには回動軸71が挿通され、該回動軸71の両端部はガイド部材69の各張出し板部69Dに固定されている。従って、リンク70は、ガイド部材69に対し、回動軸71を中心として上,下方向に回動可能に支持され、リンク70の操作端70Bは、ガイド部材69の外部に突出する構成となっている。
【0101】
72はガイド部材69に上,下方向に移動可能に保持されたフレーム側固定具で、該フレーム側固定具72は、リンク70の長さ方向一端側に接続され、該リンク70によって上,下方向に移動することにより、後述の篩側固定具74に係合または離脱するものである。ここで、フレーム側固定具72は、ガイド部材69内に挿通された支柱72Aと、該支柱72Aの上端部に固着された平坦な当接面部72Bと、該当接面部72Bの中央部から上方に向けて突出したテーパ状の係合突部72Cとにより構成されている。また、支柱72Aの下端側には、リンク70を前,後方向から挟む二又部72Dが形成され、支柱72Aの長さ方向の途中部位には、後述の固定ピン75が挿通される上ピン孔72Eと下ピン孔72Fとが、上,下に離間して穿設されている。
【0102】
そして、フレーム側固定具72の支柱72Aはガイド部材69内に挿通され、支柱72Aの下端側に形成された二又部72Dは、ガイド部材69内でリンク70の一端側を挟込んだ状態で、該リンク70の一端側に連結ピン73を介して回動可能にピン結合されている。従って、例えば作業者がリンク70の操作端70Bを手動操作し、リンク70が回動軸71を中心として上,下方向に回動することにより、フレーム側固定具72は、ガイド部材69に案内された状態で、図17に示す上限位置と図18に示す下限位置との間で上,下方向に移動する構成となっている。
【0103】
74は篩装置63に設けられた篩側固定具で、該篩側固定具74は、フレーム側固定具72が下方から係合することにより、篩装置63を固定フレーム62に対して固定するものである。この場合、篩側固定具74は、篩枠体64の側面部に前,後に離間して2個設けられ、フレーム側固定具72と上,下方向で対向している。
【0104】
ここで、篩側固定具74は、篩枠体64の側面部に溶接等の手段を用いて固着され水平方向に突出した平板部74Aと、該平板部74Aの突出端側に上,下に貫通して設けられた透孔74Bとにより構成されている。
【0105】
そして、図18に示すように、リンク70によってフレーム側固定具72を下限位置に移動させたときには、フレーム側固定具72は篩側固定具74から離脱した状態を保持する。従って、フレーム側固定具72を下限位置に移動させた状態では、篩装置63は、各コイルばね67によって固定フレーム62上で振動可能に支持される構成となっている。
【0106】
一方、図17に示すように、リンク70によってフレーム側固定具72を上限位置に移動させたときには、フレーム側固定具72の係合突部72Cが、篩側固定具74の透孔74Bに下方から係合し、フレーム側固定具72の当接面部72Bが、篩側固定具74の平板部74Aに当接する。
【0107】
この結果、篩側固定具74がフレーム側固定具72によって下側から押上げられ、各コイルばね67は、図18の状態よりも上,下方向に伸長する。従って、フレーム側固定具72を上限位置に移動させた状態では、篩装置63は、コイルばね67によって支持されることなく、篩側固定具74、フレーム側固定具72、固定具移動機構68を介して固定フレーム62に固定される構成となっている。
【0108】
なお、75はガイド部材69とフレーム側固定具72の上ピン孔72Eまたは下ピン孔72Fとに挿通される固定ピンである。そして、フレーム側固定具72を上限位置(図17の位置)に移動させたときには、フレーム側固定具72の下ピン孔72Fとガイド部材69とに固定ピン75を挿通することにより、フレーム側固定具72を上限位置に保持することができる。一方、フレーム側固定具72を下限位置(図18の位置)に移動させたときには、フレーム側固定具72の上ピン孔72Eとガイド部材69とに固定ピン75を挿通することにより、フレーム側固定具72を下限位置に保持することができる構成となっている。
【0109】
本実施の形態による振動スクリーン61は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態によれば、固定具移動機構68を構成するリンク70の操作端70Bを操作し、回動軸71を中心としてリンク70を回動させることにより、該リンク70に接続されたフレーム側固定具72を上限位置へと移動させ、該フレーム側固定具72を篩側固定具74に係合させることができる。
【0110】
これにより、篩装置63を、コイルばね67によって支持することなく、篩側固定具74、フレーム側固定具72、固定具移動機構68を介して固定フレーム62に固定することができる。この結果、振動スクリーン61の運搬時に篩装置63が固定フレーム62上で不用意に振動して両者が衝突するのを確実に抑えることができ、固定フレーム62や篩装置63の寿命を延ばすことができる。
【0111】
なお、上述した第1の実施の形態では、篩装置8に設けた篩側固定具15が、フレーム側固定具14に上方から係合する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばフレーム側固定具に下方から係合する篩側固定具を設ける構成としてもよい。即ち、第2の実施の形態による篩側固定具31の円筒部31Aのように、フレーム側固定具29の下向き係合突起29Cに下方から係合する構成としてもよい。
【0112】
また、上述した第3の実施の形態では、篩装置43に設けた篩側固定具54に対し、フレーム側固定具53の係合突部53Cが下方から係合する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば篩側固定具に対し、フレーム側固定具の係合突部が上方から係合する構成としてもよい。即ち、第1の実施の形態による篩側固定具15のように、フレーム側固定具14に上方から係合する構成としてもよい。
【0113】
また、上述した第1の実施の形態では、フレーム2を地面上に配置した定置式の振動スクリーン1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばクローラ式の下部走行体上にフレーム2を取付けた自走式の振動スクリーンにも適用することができる。このことは、第2,第3,第4の実施の形態についても同様である。
【0114】
また、上述した第1の実施の形態では、篩枠体9内に網目状の篩部材10を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばグリズリ等のくし歯状に配列された多数の棒状の篩部材を用いる構成としてもよい。このことは、第2,第3,第4の実施の形態についても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の第1の実施の形態による振動スクリーンを排出コンベヤ、サイドコンベヤと共に示す正面図である。
【図2】振動スクリーン、排出コンベヤ、サイドコンベヤを示す平面図である。
【図3】図1中の振動スクリーンを拡大して示す正面図である。
【図4】振動スクリーンをフレーム側固定具と篩側固定具とが係合した状態で示す正面図である。
【図5】篩装置、フレーム側固定具、篩側固定具、排出コンベヤ等を図3中の矢示V−V方向からみた断面図である。
【図6】フレーム側固定具に篩側固定具が係合した状態を示す図5と同様の断面図である。
【図7】第2の実施の形態による振動スクリーンを示す正面図である。
【図8】振動スクリーンをフレーム側固定具と篩側固定具とが係合した状態で示す正面図である。
【図9】篩装置、フレーム側固定具、篩側固定具、排出コンベヤ等を図7中の矢示IX−IX方向からみた断面図である。
【図10】フレーム側固定具に篩側固定具が係合した状態を示す図9と同様の断面図である。
【図11】第3の実施の形態による振動スクリーンを示す正面図である。
【図12】振動スクリーンをフレーム側固定具と篩側固定具とが係合した状態で示す正面図である。
【図13】図11中の固定具移動機構、フレーム側固定具、篩側固定具等を拡大して示す一部破断の要部拡大図である。
【図14】フレーム側固定具が篩側固定具に係合した状態を示す図13と同様の一部破断の要部拡大図である。
【図15】第4の実施の形態による振動スクリーンを示す正面図である。
【図16】図15中の固定具移動機構、フレーム側固定具、篩側固定具等を拡大して示す要部拡大図である。
【図17】篩装置、フレーム側固定具、篩側固定具、固定具移動機構等を図15中の矢示XVII−XVII方向からみた断面図である。
【図18】フレーム側固定具が篩側固定具から離脱した状態を示す図17と同様の断面図である。
【符号の説明】
【0116】
1,21,41,61 振動スクリーン
2,22 フレーム
3,23,42,62 固定フレーム
4,24 可動フレーム
5,25 回動軸
6,26 昇降シリンダ(アクチュエータ)
8,43,63 篩装置
9,44,64 篩枠体
10,45,65 篩部材
11,46,66 加振モータ(加振部材)
14,28,29,53,72 フレーム側固定具
15,30,31,54,74 篩側固定具
16 排出コンベヤ
17 サイドコンベヤ
48,68 固定具移動機構
49 ケーシング
50 シリンダ
51 駆動楔部材
52 従動楔部材
69 ガイド部材
70 リンク
70B 操作端
71 回動軸
73 連結ピン
【出願人】 【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
【出願日】 平成19年1月31日(2007.1.31)
【代理人】 【識別番号】100079441
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 和彦


【公開番号】 特開2008−183547(P2008−183547A)
【公開日】 平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願番号】 特願2007−21850(P2007−21850)