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【発明の名称】 掻き出しブラシ
【発明者】 【氏名】古屋 正二

【氏名】山田 浩之

【要約】 【課題】スクエアシフターの篩ユニットの受板上の篩網通過物の排出効率を向上させる掻き出しブラシを提供すること。

【解決手段】平面形状が略4角形でありかつその辺部の1つ又は2つ以上が内側に凹んでいることを特徴とする掻き出しブラシである。また、凹みが滑らかな円弧形状となっている前記掻き出しブラシである。さらに、小麦粉製粉工程で使用する質量が58g〜130gである前記掻き出しブラシである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面形状が略4角形でありかつその辺部の1つ又は2つ以上が内側に凹んでいることを特徴とする掻き出しブラシ。
【請求項2】
凹みが滑らかな円弧形状となっている請求項1に記載の掻き出しブラシ。
【請求項3】
小麦粉製粉工程で使用する質量が58g〜130gである請求項1又は請求項2に記載の掻き出しブラシ。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、掻き出しブラシ、特に小麦粉製粉工程で使用する掻き出しブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
小麦粉などの製粉工程において、篩分けにスクエアシフターが使用されている。
スクエアシフターは、篩ユニットを積層して篩装置としている。
一般的な篩ユニットは、篩網及びクリンプ網を張設した内枠を受板及び粉の排出経路を形成している枠体とからなる外枠に嵌合して形成されている。
受板は篩網を通過した粉体を受けて排出経路に導くため設けられている。
この受板上の粉の排出を助けるために掻き出しブラシが使用されている。
掻き出しブラシは米国ではパンクリーナー(pan cleaner)と呼ばれており、例えば、図13に示すように平面形状が4角形で孔を有するものが知られている(例えば非特許文献1参照)。
また、従来使用されている掻き出しブラシとしては、図14に示す平面形状が3角形のものが知られている。
一方、クリンプ網を使用せずシーブクリーナーと掻き出しブラシを一体化したものが知られている(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特表平6−507119号公報
【非特許文献1】エリーザー.S.ポスナー(Elieser S Posner)及び アーサー N. ヒブス( Arthur N.Hibbs)著、「ホイート フラワー ミリング(WHEAT FLOUR MILLING)」、米国、第2版、アメリカンアソシエーション オブ シリアル ケミスツ (American Association of Cereal Chemists Inc.)、2005年、p.233
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来使用していた掻き出しブラシは受板上の粉の排出をある程度助ける効果はあったが十分ではなく、さらに効率のよい掻き出しブラシが求められていた。
従って、本発明の目的は、排出効率のよい掻き出しブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、掻き出しブラシの辺部を内側に凹ませることにより排出効率が大きく向上すること、小麦粉の製粉工程において使用する掻き出しブラシはその質量が排出効率に影響することを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は 平面形状が略4角形でありかつその辺部の1つ又は2つ以上が内側に凹んでいることを特徴とする掻き出しブラシである。
また、凹みが滑らかな円弧形状となっている前記掻き出しブラシである。
凹みを滑らかな円弧形状とすることで掻き出しブラシが破損し難くなる効果がある。
さらに、小麦粉製粉工程で使用する質量が58g〜130gである前記掻き出しブラシである。
この質量範囲にすることにより、受板上の小麦の粉砕物を効率よく排出することができる。
【発明の効果】
【0006】
スクエアシフターの篩ユニットの受板上の篩網通過物の排出効率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の掻き出しブラシの斜視図、図2は平面図、図3は正面図、図4は左側面図、図5は図2におけるA−A線断面図、図6は図2におけるB−B線断面図である。
背面図は正面図と同一にあらわれるため省略する。右側面図は左側面図と同一にあらわれるため省略する。底面図は平面図と同一にあらわれるため省略する。
本発明の掻き出しブラシは図2に示すように、平面形状が略4角形であり辺部1が内側に凹んでいる。
図2に示す掻き出しブラシでは4辺がすべて内側に凹んでいるが、1辺、2辺又は3辺が内側に凹んでいる形状であってもよい。
ただし、4辺すべてが内側に凹んでいることが好ましい。
本発明者らは、掻き出しブラシの平面形状を略3角形や略5角形、略6角形に変更して排出効率を確認したが、略4角形が最も効率が良かった。
また、辺部を従来の掻き出しブラシのように直線状又は外側に凸状とし排出効率を確認したが、本発明の掻き出しブラシが最も効率が良かった。
本発明の掻き出しブラシの角部2は従来の掻き出しブラシと同様に丸みのある形状とし、破損し難くすることができる。
【0008】
本発明の掻き出しブラシの厚みは、10mm前後であり、篩ユニットの受板上で遊動できる厚みであればよい。
本発明の掻き出しブラシの材質は、従来の掻き出しブラシに使用されているものであれば特に限定されない。
例えば、硬質ウレタンなどを使用することができる。
また、本発明の掻き出しブラシは従来の掻き出しブラシと同様の製造方法により製造することができる。
例えば、型を使用して原料を流し込み固化させさせることで成形し製造することができる。
小麦粉の製粉工程で使用する掻き出しブラシの質量は58g〜130gが好ましい。
これは、小麦の粉砕物の見かけ比重などが影響しているためと考えられる。
図14に示す従来の掻き出しブラシは、質量が52g程度で質量不足であり、小麦の粉砕物を効率よく排出することができず、遊動を助ける目的で接触面積を減らすため中央部に僅かな凸部3を設ける工夫はあったが十分ではなかった。
【0009】
本発明の掻き出しブラシは質量の調整のため従来の掻き出しブラシと同様に図2に示すように1又は複数の孔を設けることができる。
孔の大きさ、数により質量を調整することができる。
【0010】
図7は本発明の掻き出しブラシの他の例の斜視図、図8は平面図、図9は正面図、図10は左側面図、図11は図8におけるC−C線断面図、図12は図8におけるD−D線断面図である。
背面図は正面図と同一にあらわれるため省略する。右側面図は左側面図と同一にあらわれるため省略する。底面図は平面図と同一にあらわれるため省略する。
他の例の掻き出しブラシは質量調整のための孔の数及び形状が異なっている。
【0011】
本発明の掻き出しブラシの使用方法は、従来の掻き出しブラシと同様であり特に限定はない。
図15に示すように外枠6の受板7上に1又は複数個の掻き出しブラシ5を載置し内枠4を外枠6に嵌合し篩ユニットを形成する。
図15において、内枠上に張設している篩網、内枠下に張設しているクリンプ網、および、内枠クリンプ網上に載置しているシーブクリーナーの記載は省略している。
このようにして形成された篩ユニットは複数段を積み重ねて篩装置とし、篩装置を振動することにより掻き出しブラシ5を遊動させ受板7上の篩網通過物を効率よく排出する。
【実施例】
【0012】
以下本発明を実施例により具体的に説明する。
[実施例1]
図2に示す形状の掻き出しブラシであって、Hが218mm、厚みが7.7mm、質量が118g、材質は硬質ウレタンの掻き出しブラシを得た。
この掻き出しブラシを使用したところ図14に示す形状の掻き出しブラシより排出効率が向上した。
[実施例2]
図8に示す形状の掻き出しブラシであって、Hが178mm、厚みが7.5mm、質量が85g、材質は硬質ウレタンの掻き出しブラシを得た。
この掻き出しブラシを使用したところ図14に示す形状の掻き出しブラシより排出効率が向上した。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の掻き出しブラシの斜視図である。
【図2】本発明の掻き出しブラシの平面図である。
【図3】本発明の掻き出しブラシの正面図である。
【図4】本発明の掻き出しブラシの左側面図である。
【図5】本発明の掻き出しブラシの図2におけるA−A線断面図である。
【図6】本発明の掻き出しブラシの図2におけるB−B線断面図である。
【図7】本発明の他の例の掻き出しブラシの斜視図である。
【図8】本発明の他の例の掻き出しブラシの平面図である。
【図9】本発明の他の例の掻き出しブラシの正面図である。
【図10】本発明の他の例の掻き出しブラシの左側面図である。
【図11】本発明の他の例の掻き出しブラシの図8におけるC−C線断面図である。
【図12】本発明の他の例の掻き出しブラシの図8におけるD−D線断面図である。
【図13】従来の掻き出しブラシ(パンクリーナー)の斜視図である。
【図14】従来の掻き出しブラシ(3角形状)の底面からの斜視図である。
【図15】掻き出しブラシの使用方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0014】
1 辺部
2 角部

【出願人】 【識別番号】000231637
【氏名又は名称】日本製粉株式会社
【出願日】 平成19年1月26日(2007.1.26)
【代理人】 【識別番号】100130661
【弁理士】
【氏名又は名称】田所 義嗣


【公開番号】 特開2008−178832(P2008−178832A)
【公開日】 平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願番号】 特願2007−15785(P2007−15785)