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【発明の名称】 揚穀選別機
【発明者】 【氏名】川島 誠蔵

【氏名】小川 敏雄

【要約】 【課題】搬出される良粒はもとより、排出される屑粒をも容量の大きい収納袋に直接収納できて作業性にすぐれた揚穀選別機を提供する。

【解決手段】揚穀選別機1は、垂直または垂直に近い角度で起立している揚穀筒2のほぼ上半部を粒状選別部3とし、かつそのほぼ下半部を糠や塵の分離除去部4とする。粒状選別部3の上端部に良粒の搬出樋13を、かつその粒状選別部3の下端部に屑粒の排出樋14および被選別穀粒の投入ホッパ18をそれぞれ設ける。良粒の搬出樋13、屑粒の排出樋14および被選別穀粒の投入ホッパ18は、揚穀筒2の軸心に対してそれぞれ異なる角度で設けてある。機体の設置面に対する良粒の搬出樋13および屑粒の排出樋14は、それらの樋口(延長補助筒を含む)の高さを収納袋上端の高さより高くしてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米または白米を揚送しながら粒状選別する揚穀選別機であって、
垂直または垂直に近い角度で起立している揚穀筒のほぼ上半部を粒状選別部とし、
前記粒状選別部の上端部に良粒の搬出樋を、かつその粒状選別部の下端部に屑粒の排出樋をそれぞれ設け、
前記揚穀筒のほぼ下半部は糠や塵の分離除去部として、その分離除去部の下端部には、糠や塵の排出樋と被選別穀粒の投入ホッパを設けてある
ことを特徴とする揚穀選別機。
【請求項2】
良粒の搬出樋、屑粒の排出樋および被選別穀粒の投入ホッパは、揚穀筒の軸心に対してそれぞれ異なる角度で設けてあることを特徴とする請求項1記載の揚穀選別機。
【請求項3】
機体の設置面に対する良粒の搬出樋および屑粒の排出樋は、それらの樋口の高さを収納袋上端の高さより高くしてあることを特徴とする請求項1または2記載の揚穀選別機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、玄米または白米等を揚上搬送しながら粒状(粒径または粒形等)により選別する揚穀選別機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
摺機で籾摺りした玄米には、粒径の小さい未熟粒が混在していたり、また玄米を精米機で精白した白米には、籾摺りによって穀粒の表面が摩擦や研削作用を受けるところから、穀粒の一部に破砕が生じたり変形が生じることが避けらず、未熟粒のほかに破砕粒や変形粒も混在している。このため、従来から、玄米または白米を粒状選別して屑粒を除去する穀物選別装置として種々のものが用いられているが、被選別穀粒を所要の高さに揚上搬送する過程で屑粒を選別除去して揚上終端部から良粒を搬出する穀粒選別機としては、特開平9−299883号公報および特開平9−314056号公報に記載されているものが知られている。
【特許文献1】特開平9−299883号公報
【特許文献2】特開平9−314056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前掲の特許文献に紹介されているように、従来の被選別穀粒を所要の高さに揚上搬送する過程で屑粒を選別除去して揚上終端から良粒を搬出する穀粒選別機あっては、被選別穀粒を揚上搬送しながら粒状選別をする性質上、屑粒の排出樋が機体の低部に位置しているので、排出される屑粒を収納袋に直接収納することができず、屑粒を高さの低い受容器(バケツ等)に受けて収納袋に移さなければならない。このため、これらの作業が煩雑になるだけでなく、作業を中断することなく連続的に行うには受容器を少なくとも2個必要とするが、受容器の交換時においては少量であっても屑粒の散乱、散逸が避けられないものであった。
【0004】
殊に、穀粒の一次選別により排出された選別除去粒を再度選別す二次選別により、中品位程度の中粒と低品位の屑粒とに選別する穀粒選別機においては、中粒に対する屑粒の比率が大きいので、従来のこの種の選別機では排出される屑粒の収納作業がことさら煩雑となってしまうところから、揚穀選別機として排出される屑粒を容量の大きい(背丈の高い)収納袋に直接収納できることは、作業性の向上に大いに寄与するものとなる。
【0005】
そこで本発明は、垂直または垂直に近い角度で起立している揚穀筒のほぼ上半部を粒状選別部とし、かつそのほぼ下半部を糠や塵の分離除去部として、粒状選別部の上端部に良粒の搬出樋を、かつその粒状選別部の下端部に屑粒の排出樋をそれぞれ設けることにより、搬出される良粒はもとより、排出される屑粒をも容量の大きい収納袋に直接収納できて作業性にすぐれた揚穀選別機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明は請求項1ないし3に係る揚穀選別機を提供する。すなわち、請求項1に係る穀穀選別機は、玄米または白米を揚送しながら粒状選別する揚穀選別機であって、垂直または垂直に近い角度で起立している揚穀筒のほぼ上半部を粒状選別部とし、前記粒状選別部の上端部に良粒の搬出樋を、かつその粒状選別部の下端部に屑粒の排出樋をそれぞれ設け、前記揚穀筒のほぼ下半部は糠や塵の分離除去部として、その分離除去部の下端部には、糠や塵の排出樋と被選別穀粒の投入ホッパを設けてあることを特徴とするものである。なお、この構成において揚穀筒のほぼ上半部およびほぼ下半部は、それらの高さの比がほぼ2分の1ずつであることが一般的であるが、必ずしもそれらの高さの比を特定するものではない。
【0007】
また、請求項2に係る穀穀選別機は、請求項1の構成において、良粒の搬出樋、屑粒の排出樋および被選別穀粒の投入ホッパは、揚穀筒の軸心に対してそれぞれ異なる角度で設けてあることを特徴とするものである。
【0008】
さらに、請求項3に係る穀穀選別機は、請求項1または2の構成において、機体の設置面に対する良粒の搬出樋および屑粒の排出樋は、それらの樋口の高さを収納袋上端の高さより高くしてあることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、垂直または垂直に近い角度で起立している揚穀筒のほぼ上半部を粒状選別部とし、かつそのほぼ下半部を糠や塵の分離除去部として、粒状選別部の上端部に良粒の搬出樋を、かつその粒状選別部の下端部に屑粒の排出樋をそれぞれ設けることにより、搬出される良粒はもとより、排出される屑粒をも容量の大きい収納袋に直接収納できて作業性にすぐれた揚穀選別機を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は本発明の一実施の形態に係る揚穀選別機の正面図、図2は同上断面図、図3は同上使用態様を示す斜視図である。
【0011】
図に示すように、本発明に係る揚穀選別機1は、玄米または白米を揚送しながら粒状選別するものである。粒状選別とは、被選別穀粒の粒径、形状等により良粒と屑粒とに分離する作用である。揚穀選別機1は、垂直に起立している揚穀筒2のほぼ上半部を粒状選別部3とし、揚穀筒2のほぼ下半部を糠や塵の分離除去部4としている。下部の左右の脚5、5間には駆動部6があり、駆動部6から揚穀筒2内を貫通する揚穀螺旋体7は、下端部が駆動部6に軸受8により、かつ上端が揚穀筒2の上端に軸受9により軸支されている。駆動部6には電動機10が内蔵されており、電動機10の出力軸11と揚穀螺旋体7の下端部とは一体に連結されている。
【0012】
揚穀筒2の粒状選別部3はその周面が選別網筒12となっている。また、粒状選別部3の上端部には良粒の搬出樋13が設けられており、かつその粒状選別部3の下端部には屑粒の排出樋14が設けられている。揚穀螺旋体7はその上下端にわたって螺旋翼15をなしている。一方、揚穀筒2の糠や塵の分離除去部4は、その周面の一部が糠や塵を透過させるための網面16としてあり、その下端部には糠や塵の排出樋17が設けられている。また、上記分離除去部4の下端部には、被選別穀粒の投入ホッパ18が設けられている。
【0013】
良粒の搬出樋13、屑粒の排出樋14および被選別穀粒の投入ホッパ18は、揚穀筒2の軸心に対してそれぞれ異なる角度で設けてあり、これらの位置関係は、図3に示すように、良粒の搬出樋13の下方にセットする収納袋19、屑粒の排出樋14の下方にセットする収納袋20および投入ホッパ18が、それぞれ位置関係において互いに干渉しないようにしてある。また、揚穀選別機1の機体の設置面に対する良粒の搬出樋13および屑粒の排出樋14は、それらの樋口(延長補助筒を含む)の高さを収納袋19、20の上端の高さよりやや高くしてあるか、同じ高さとしてあるので、収納袋19、20の所定位置への着脱に支障がなく、収納袋19、20が充填状態で重量が増した状態であってもその作業が容易である。
【0014】
本発明に係る揚穀選別機1において、被選別被選別穀粒は投入ホッパ18に投入されると、揚穀螺旋体7により揚穀筒6内を揚上搬送されるが、その揚上搬送過程で糠や塵の分離除去部4において糠や塵等が分離除去されて排出樋17から排出される。次いで粒状選別部3において屑粒が選別除去されて屑粒は排出樋14から排出され、粒状選別部3の上端部まで揚上搬送された良粒が搬出樋13から搬出される。
【0015】
なお、図示しないが、揚穀筒2は垂直または垂直に近い角度で起立している態様が好適であり、垂直に近い角度は揚穀筒2の軸心に対して約30°までの範囲である。
【0016】
本発明に係る揚穀選別機1は、図3に示すように、穀粒選別機21による穀粒の一次選別により排出された選別除去粒を再度選別する二次選別に主に用いられるが、この場合には、中品位程度の中粒を良粒として低品位の屑粒とに選別することになる。そしてこの用途においては、良粒(中粒)に対する屑粒の比率が大きいが、本発明に係る揚穀選別機1では、排出される屑粒を容量の大きい収納袋20に直接収納できるので作業性が甚だ良好である。排出樋17から排出される糠や塵等は受容器22に受けて適宜排出するとよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態に係る揚穀選別機の正面図である。
【図2】同上断面図である。
【図3】同上使用態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0018】
1 揚穀選別機
2 揚穀筒
3 粒状選別部
4 糠や塵の分離除去部
5、5 脚
6 駆動部
7 揚穀螺旋体
8、9 軸受
10 電動機
11 出力軸
12 選別網筒
13 良粒の搬出樋
14 屑粒の排出樋
15 螺旋翼
16 糠や塵を透過させるための網面
17 糠や塵の排出樋
18 被選別穀粒の投入ホッパ
19、20 収納袋
21 穀粒選別機
22 受容器
【出願人】 【識別番号】000132792
【氏名又は名称】株式会社タイガーカワシマ
【出願日】 平成20年2月18日(2008.2.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−161871(P2008−161871A)
【公開日】 平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願番号】 特願2008−35931(P2008−35931)