トップ :: B 処理操作 運輸 :: B07 固体相互の分離;仕分け

【発明の名称】 分離装置
【発明者】 【氏名】笠井 三夫

【氏名】馬原 和俊

【要約】 【課題】長時間の連続運転が可能で、かつ運転に際しては高温域でもシール性を確保することができる分離装置を提供することを目的とする。

【解決手段】上記課題を解決するための分離装置は、分離対象物を含有する被分離物を搬送するための内部スクリュー56を配置した回転ドラム50を備え、前記回転ドラム50の胴部には前記分離対象物を回転ドラム50の境外へ排出するための円周方向に延びる開口から成るスリットを設け、前記回転ドラム50の外周には前記スリットに嵌入するリング部材60を設けたことを特徴とする。また、このような特徴を有する分離装置では、前記スリットを、複数の線条部材54を間欠的に配置して構成すると良い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離対象物を含有する被分離物を搬送するための搬送スクリューを内部に配置した回転ドラムを備え、
前記回転ドラムの胴部には前記分離対象物を回転ドラムの境外へ排出するための円周方向に延びる開口から成るスリットを設け、
前記回転ドラムの外周には前記スリットに嵌入する嵌入部材を設けたことを特徴とする分離装置。
【請求項2】
前記スリットを、複数の線条部材を間欠的に配置することにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
【請求項3】
前記線条部材を丸棒の鋼材としたことを特徴とする請求項2に記載の分離装置。
【請求項4】
前記嵌入部材を、リング部材により構成し、当該リング部材にパイプ部材を挿通させることによりリング部材を保持する構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の分離装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、分離装置に係り、特に分離対象物を含有する被分離物が高温で可燃性の物である場合に好適な分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、バイオマスを用いたエネルギーの生成、すなわちバイオエネルギーの生成およびその利用に関する技術が種々提案されている。このような現状の中、特許文献1に開示されているような木質材料から可燃性ガス(例えば水素ガス)を抽出する技術が注目を集めている。しかし、特許文献1に開示されているような技術は、可燃性ガスの生産効率が低く、生産設備も高価なものとなってしまい、さらにはランニングコストが高いという問題がある。
【0003】
このような技術に対し、バイオマスのガス化、改質化に必要とする熱エネルギーを再利用することでランニングコストを抑え、流動層炉のような高価な機器を使用しないことで設備コストを抑え、可燃性ガスの抽出効率を向上させる技術が提案されている(例えば特許文献2、特許文献3)。
【0004】
特許文献2や特許文献3に開示されている技術は、バイオマスのガス化(熱分解)や、熱分解されたガスの改質化に使用する熱エネルギーを、熱媒体により補い、この熱媒体を、その担持する熱量に見合った用途で段階的に利用するというものである。そして、特許文献2では、前記熱媒体を再利用し、再利用する熱媒体を加熱するための熱源として、バイオマスから生じたチャー(炭化物)の燃焼熱を利用することが提案されている。また、特許文献3には、熱媒体としてアルミナボールを使用することが提案されている。
【特許文献1】特開2005−281552号公報
【特許文献2】特表2003−510403号公報
【特許文献3】特開2005−146056号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に提案されている技術を実施する場合、バイオマスの熱分解に使用された熱媒体を再利用する際には、チャーと熱媒体とを分離する必要がある。特許文献2には特に、機械的な手法として、篩を用いて分離する方法が開示されている。このような篩を用いた分離装置として一般的には、振動篩が知られている。ところが、特許文献2に提案されている技術を実施する際に、分離装置として振動篩を使用した場合には、次のような問題がある。まず第1に、チャーを篩により分離する場合、短時間の間に目詰まりが生じてしまい、長時間の連続運転ができなくなってしまうという問題がある。ここで、篩に目詰まりが生じた場合には、目詰まりを解消するために要する労力(コスト)はもちろん、運転を中断することにより無駄になる熱量も、可燃性ガスを生産するコストを向上させる要素となるのである。第2には、振動篩と隣接する搬送設備との間での機密性を確保するための継手に、耐熱性に加えて伸縮性を要するという問題がある。分離装置での分離対象は、高温の余熱を有する可燃性物質であるため、外部気体(酸素等)の侵入を防止・抑制するために、隣接する搬送設備との間でのシールが必須となる。そして、分離装置に振動篩を使用した場合には、隣接する搬送設備に対して伝播する振動を抑制するために、継手部分に伸縮性が必要となる。ところが実状では、500℃〜600℃の高温に対する耐熱性と、このような高温域においても伸縮性を維持することのできるシール部材(継手)が存在しない。また、これを解決可能とする継手を開発した場合には、設備コストを高騰させることが懸念されるといった問題がある。
【0006】
そこで本発明では、上記問題を解決し、長時間の連続運転が可能で、かつ運転に際しては高温域でもシール性を確保することができる分離装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点の1つである高温域における隣接設備間のシール性については、分離装置として振動を伴わないものを使用することで解決することができる。伸縮を伴わなければ、汎用のシール部材を使用することが可能だからである。ここで、振動によらない手段で分離を行う分離装置としては、トロンメルが知られている。トロンメルはドラムを回転させることにより分離を行うため、上記問題点の1つは解消することができると考えられる。しかし、一般的なトロンメルは高温域で使用することが考慮されていないため、分離部であるスクリーンに耐熱性の問題があると共に、第1の問題点である目詰まりについては解消することができない。
【0008】
そこで、上記問題を解決するための本発明に係る分離装置は、分離対象物を含有する被分離物を搬送するための搬送スクリューを内部に配置した回転ドラムを備え、前記回転ドラムの胴部には前記分離対象物を回転ドラムの境外へ排出するための円周方向に延びる開口から成るスリットを設け、前記回転ドラムの外周には前記スリットに嵌入する嵌入部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、上記のような特徴を有する分離装置では、前記スリットを、複数の線条部材を間欠的に配置することにより構成すると良い。またこの場合、前記線条部材は丸棒の鋼材とすることが望ましい。
【0010】
さらに、上記のような特徴を有する分離装置では、前記嵌入部材を、リング部材により構成し、当該リング部材にパイプ部材を挿通させることによりリング部材を保持する構成とすると良い。
【発明の効果】
【0011】
上記のような特徴を有する分離装置によれば、分離手段であるスリットの目詰まりを防止することができるため、長時間の連続運転が可能となる。また、被分離物の分離に際して振動を伴わないため、シール部材として汎用されているものを使用することができる。このため、高温域でもシール性を確保することが可能となる。
【0012】
また、スリットを複数の線条部材により構成することによれば、破損時の交換やメンテナンスが容易となる。さらに、線条部材を丸棒の鋼材とすることによれば、高温に対する耐性を高めることが可能となる。
また、嵌入部材をリング部材により構成し、パイプ部材でこれを支持する構造とすることにより、簡易な構成で高い目詰まり防止効果を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の分離装置に係る実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る一部の実施形態であり、本発明の技術的範囲は、以下の実施形態のみに拘束されるものでは無い。
【0014】
まず、図3を参照して、本発明の分離装置が採用されるバイオマス処理施設400の概略構成について説明する。図3に示すバイオマス処理施設400は、有機性のバイオマス110を加熱処理し、可燃性のガスを抽出するための施設である。図3に示すバイオマス処理施設400は、バイオマス110から可燃性のガスを抽出するガス化ユニット410、抽出した可燃性ガスに含まれる余剰熱量を回収する熱回収ユニット420、および前記可燃性ガスを精製するガス洗浄ユニット430を基本として構成される。
【0015】
前記ガス化ユニット410には、3つの加熱炉と、本発明に係る分離装置10が備えられる。加熱炉は、バイオマス110を熱分解してガスを抽出するガス化炉100、ガス化炉100を介して抽出した熱分解ガスを水蒸気と反応させて改質ガスを得る改質炉200、および改質炉に投入する熱媒体を予め加熱しておく予熱炉300の3つである。このような構成のガス化ユニット410では、それぞれの加熱炉100,200,300は次のような方法で加熱されている。なお、ここでいう熱媒体とは、種種検討の余地はあるが、例えばセラミックスボールなどであれば良い。
【0016】
まず、予熱炉300には、改質炉200、ガス化炉100を経て放熱された熱媒体が貯留されている。このため、予熱炉300の内部温度は、熱媒体の余熱により400℃程度には維持されている。ここで、熱媒体を反応炉である改質炉200の熱源として使用するためには、熱媒体の温度を1050℃〜1100℃程度にまで上昇させる必要がある。この際に予熱炉300の加熱に必要とされる熱量は、バイオマス110の残渣である炭化物(チャー)を燃焼させた際の燃焼熱により補われる。
【0017】
次に、改質炉200では、バイオマス110の熱分解により得られた抽出ガスと水蒸気とを反応させて可燃性ガス(例えば水素)を得るという反応が行われるため、炉の加熱温度としては850℃〜1050℃程度が必要とされる。このような改質炉200の加熱源には、上記予熱炉300により加熱された熱媒体が使用される。ここで、改質化された可燃性ガスは熱回収ユニット420に設置された廃熱ボイラ210へと搬送される。また、改質炉200の加熱源としての役目を終えた熱媒体は、ガス化炉100へと排出される。
【0018】
ガス化炉100は、バイオマス110を熱分解してガス化させるという役割を担うため、炉内温度としては400℃〜650℃程度が必要とされる。この温度は、上述した改質炉200の加熱温度に比べて十分に低いため、改質炉200で吸熱された熱媒体であっても、ガス化炉100の加熱源としては十分に利用することができる。このため、改質炉200から排出された熱媒体は、ガス化炉100の加熱源として再利用されることとなる。また、ガス化炉100には、熱回収ユニット420に設置された廃熱ボイラ210を介して抽出された水蒸気が供給され、この水蒸気は熱分解により得られた抽出ガスの改質用として利用される。ここで、廃熱ボイラ210から供給される水蒸気は、改質炉200から搬送された可燃性ガスを冷却する際に発生したものである。ガス化されてチャーと化したバイオマス110と、バイオマス110のガス化により吸熱された熱媒体は、ガス化炉100から排出され、分離装置10へと投入される。
【0019】
分離装置10では、細粒化されたチャーと、粗粒のままの熱媒体とが分離される。そして、分離後のチャーは可燃物として燃焼炉120へ搬送されて熱エネルギーに変換され、熱媒体は予熱炉300へ搬送されて熱源として再利用されることとなる。
【0020】
図1は、本発明の分離装置に係る実施形態の概略構成を示す図である。本実施形態の分離装置10は、分離装置本体を構成するケーシング20と、当該ケーシング20を貫くように配置された回転軸40、および前記回転軸40に付随して回転する回転ドラム50とを基本として構成される。
【0021】
前記ケーシング20は、ガス化炉100から排出された熱媒体とチャー(被分離物)を内部に投入する投入口28と、細粒化されたチャーを排出する細粒排出口30、および粗粒である熱媒体を排出する粗粒排出口32を備える。また、ケーシング20には、詳細を後述する回転軸40を挿通するための開口部22,24の他、詳細を後述する回転ドラム50の点検を行うための開口部(点検窓)26が設けられており、それぞれの開口部22,24,26には内部の気密性を保つための蓋22a,24a,26aが備えられている。そして、ケーシング20の内部には、詳細を後述する回転ドラム50の他に、前記投入口28から投入された被分離物を回転ドラム50の内部に搬送するための固定式のドラム(入口ドラム)34が備えられている。
【0022】
前記回転軸40は、ケーシング20の長手方向に、対向して設けられた開口部22,24間を貫くように配置され、軸受44により回転位置が固定されている。そして、前記蓋体22a,24aと回転軸40との間には、ケーシング20内部の気密性を保つためのシール部材42が設けられている。本実施形態の回転軸40は、内部に冷却水を導入するための貫通孔(不図示)を有する。回転軸40の内部に冷却水を導入することにより、回転軸40の熱膨張を防止することができ、軸の変形、軸受44の破損、回転不良等の不具合を回避することが可能となるからである。このため、本実施形態に係る回転軸40の端部には、回転継手46が備えられ、この回転継手46を介して冷却水の給排を行うようにしている。なお、回転軸40に対する回転力の付与は、図示しない駆動源(例えばモータ)により行われ、回転軸40の一端側に設けたスプロケット45に対して伝達される。
【0023】
このような構成の回転軸40には、回転ドラム50と螺旋状の板部材(スクリュー)48,56が、当該回転軸40の回転に伴って回転するように備えられている。前記スクリュー48,56は、上述した入口ドラム34に配置される部分と、前記回転ドラム50に配置される部分とにそれぞれ分割され、それぞれ配置形態を異にしている。具体的には、入口ドラム34部分に配置されたスクリュー(入口スクリュー)48は、回転軸40を配置基点として当該回転軸40に巻き付けられるように螺旋が描かれているフルブレードスクリューである。これに対して回転ドラム50部分に配置されたスクリュー(内部スクリュー)56は、回転軸40にフレーム52を固定した回転ドラム50の内周壁側を配置基点として、当該内周壁に沿って螺旋を描くように配置されているリボンスクリューである。回転軸40の回転に伴って回転するスクリュー48,56を内部に備えることにより、投入口28から投入した被分離物を細粒排出口30あるいは粗粒排出口32側へ搬送することが可能となるのである。なお、内部スクリュー56はフルブレードスクリューであっても良いし、入口スクリュー48はリボンスクリューや、パドルスクリューであっても良い。
【0024】
前記回転ドラム50は、図2に展開形状を示すように、円筒状に形成されるフレーム52と、このフレーム52に取り付けられた複数の線条部材54、およびフレーム52に斜めに配置された内部スクリューとより構成される。前記フレーム52には、ドラムの胴部となる部分に、1つ乃至複数の開口部58が形成されている。そして、前記開口部58には、いわゆるスクリーンとして前記線条部材54が配置されている。線条部材54の配置は、各線条部材54間に形成される開口(スリット)が、円筒形にしたフレーム52の円周方向に延びるようにする。ここで、線条部材54としては、金属等、耐熱性を有する丸棒や帯板等とすれば良い。また、線条部材54の配置間隔としては、細粒として扱われるチャーの平均相当直径(粒径)よりも大きな幅とし、粗粒として扱われる熱媒体の平均相当直径(粒径)よりも小さな幅とする。なお、線条部材54として丸棒を選択した場合には、粗粒である熱媒体は、丸棒の外形形状に沿って転がることとなるため、丸棒を越える毎に上下に篩われることとなり、担持されたチャーを篩い落とす効果を期待することができる。また、スリットを複数の線条部材54により構成することにより、経年劣化等の影響により損傷箇所が生じた場合、損傷を生じた一部の線条部材54のみを交換することが可能となるため、メンテナンスコストを削減することができる。
【0025】
回転ドラム50は、その口径が、入口ドラム34の外径よりも僅かに大きくなるように設定される。そして回転ドラム50の配置は、入口ドラム34の排出口側開口部と、回転ドラム50の投入口側開口部とが僅かにオーバーラップするような状態とし、入口ドラム34の外周と、回転ドラム50の内周との間には僅かに隙間を設け、両者が干渉しないような状態とする。
【0026】
上記のような構成の回転ドラム50の外周には、前記スリットに詰まったチャーや、熱媒体を取り除くための目詰まり防止手段が備えられている。なお本実施形態の場合、前記目詰まり防止手段は、前記回転ドラム50の上部に設けられた点検窓26と、前記回転ドラム50との間に備えられることとなる。
【0027】
目詰まり防止手段は、回転ドラム50の上部に固定されたパイプ部材62と、当該パイプ部材62を開口部に挿通させたリング部材60とより構成される。なお、パイプ部材62は、単なる棒状部材であっても良い。前記リング部材60は、前記パイプ部材62に対して複数、具体的には、前記回転ドラム50に形成されたスリットの数と同じ数だけ配置される。個々のリング部材60はそれぞれ、前記回転ドラム50に備えられたスリットに嵌入するように配置される。そして、嵌入したリング部材60の先端部が、スリットを形成する線条部材54の半径よりも内側、回転ドラム50を構成するフレーム52よりも外側に位置するような設定とすると良い。このような位置関係でリング部材60を配置すれば、スリットに詰まった異物を回転ドラム50の内側へと押し出すことができ、回転ドラム50を構成するフレーム52と干渉することも無いからである。
【0028】
このような構成とすることで、スリットに詰まったチャーや熱媒体は、回転ドラム50の回転に伴って円周方向に移動してリング部材60に接触することとなる。リング部材60に接触したチャーや熱媒体は、回転ドラム50の内側へ押し出されることとなり、スリットの目詰まりが解消される。つまり、スリットに詰まったチャーや熱媒体は、回転ドラム50が周回する度にドラム内側へと落とされることとなり、スリットの目詰まりは自動的に解消されるのである。
【0029】
なお、本実施形態では、前記パイプ部材62を、芯材64とスリーブ66とより構成し、前記リング部材60は前記芯材64に回転自在に配置し、スリーブ66によりその配置間隔を調整するようにしている。ここで、本実施形態では、スリーブ66間の配置幅をスリットの形成幅と同程度とし、リング部材60の厚みは前記スリットの形成幅よりも薄く(狭く)形成することとしている。このような構成とすることにより、リング部材60は、スリット内部を揺動することが可能となり、異物除去効果を高めることが可能となるのである。
【0030】
上記のような構成の分離装置10では、ガス化炉100から排出された被分離物が、投入口28から投入される。投入された被分離物は、入口ドラム34へと導かれ、回転軸40の回転に伴って回転する入口スクリュー48により、入口ドラム34内を排出口側へ向けて搬送される。入口ドラム34から排出された被分離物は、回転ドラム50へと投入される。回転ドラム50に投入された被分離物は、内部スクリュー56に沿って粗粒排出口32へ向けて搬送される。被分離物が、回転ドラム50を構成するフレーム52の開口部58に達すると、開口部58に設けられた線条材54間の隙間であるスリットより、相当直径を小径としたチャーが回転ドラム50の境外、具体的には回転ドラム50の下部へと落下する。また、開口部58に設けられた線条材54と内部スクリュー56の送り作用とにより、熱媒体に縦方向の振動が与えられると、熱媒体に担持されたチャーも篩い落とされることとなる。このようにしてスリットから落下したチャーは、細粒排出口30から分離装置10の外部へと排出される。一方、スリットから落下せず、回転ドラム50における粗粒排出口32側開口部まで搬送された熱媒体は、粗粒排出口32から分離装置10の外部へと排出される。また、回転ドラム50による搬送中に、スリットの間に詰まってしまった、チャーや、熱媒体は、スリットに嵌入されたリング部材60により、スリットから取り除かれることとなる。
【0031】
上記のような分離装置10によれば、チャーと熱媒体との分離に際して装置に振動を伴わないため、シール部材に関しての問題を解決することができる。このため、高温帯域での使用が可能となる。また、スクリーンの構成を特徴的なものとすると共に目詰まり防止手段を備えたことで、スクリーン(スリット)の目詰まりを自動的に解消することが可能となる。このため、本実施形態に係る分離装置10は、長期的な連続運転が可能となる。
【0032】
上記実施形態においては、スクリーンは、別途用意した線条部材54をフレーム52の開口部58に取り付けることで構成する旨記載した。しかし、スクリーンとしての役割を担うスリットは、回転ドラム50を構成するフレーム52に、直接形成したものであっても良い。このような構成とすることによれば、フレーム52とスクリーンを打ち抜き加工等で形成することが可能となり、量産性を向上させ、装置の製造コストを低減することが可能となる。
【0033】
また、上記実施形態では、目詰まり防止手段としてパイプ部材62に対して回転自在に保持されたリング部材60を採用する旨記載した。しかしながら目詰まり防止手段は、回転ドラム50のスリットに嵌入可能な部材であればリング部材60以外であっても良い。例えば、平板状に形成されたバネ部材や、単なる棒状部材である。
【0034】
また、リング部材60の構成部材を比重の高いものとした場合には、芯材64とリング部材60の開口部との間に隙間を持たせるようにしても良い。このような構成とすることにより、スリット間に詰まった異物は自重の作用により回転ドラム50の内部に押し込むことができ、回転ドラム50のフレーム52等と干渉した場合には、上方へシフトしてフレーム52を乗り越えることが可能となる。そして、このような作用を実現することにより、リング部材60の外周先端部をフレーム52の内側にまで突出させることが可能となり、異物除去効果を高めることが可能となる。
【0035】
また、被分離物の使用用途を、その粒径により異ならせる場合には、スリットを構成する線条部材54の配置間隔を段階的に広げていくようにすれば良い。
【0036】
さらに、回転ドラム50の内周側に配置した内部スクリューは、被分離物を搬送可能な状態であれば、必ずしも回転ドラム50のフレーム52に接続されていなくても良い。例えば、入口スクリュー48と同様に、スクリューをフルブレードとした場合などである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上記実施形態の分離装置10は、被分離物を高温の可燃物とした場合を想定したものであるが、被分離物を常温の物とした場合であっても使用することができる。この場合には、目詰まり防止手段として、ブラシを利用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る分離装置の実施形態を示す概略図である。
【図2】回転ドラムの展開形状を示す図である。
【図3】分離装置が用いられるバイオマス処理施設の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
10………分離装置、20………ケーシング、28………投入口、30………細粒排出口、32………粗粒排出口、34………入口ドラム、40………回転軸、42………シール部材、44………軸受、48………入口スクリュー、50………回転ドラム、52………フレーム、54………線条部材、56………内部スクリュー、60………リング部材、62………パイプ部材。
【出願人】 【識別番号】394010193
【氏名又は名称】宇部テクノエンジ株式会社
【出願日】 平成18年11月17日(2006.11.17)
【代理人】 【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一

【識別番号】100086922
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 操


【公開番号】 特開2008−126106(P2008−126106A)
【公開日】 平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願番号】 特願2006−311500(P2006−311500)