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分級器および分級器を備えた竪型ミル - 特開2008−62170 | j-tokkyo
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【発明の名称】 分級器および分級器を備えた竪型ミル
【発明者】 【氏名】金本 浩明

【氏名】竹野 豊

【氏名】三井 秀雄

【要約】 【課題】製品微粉中への粗粉の混入を低減する。

【構成】中心軸の周囲に回転する複数枚の回転フィン21と、回転フィン21の外周に回転フィン21と同心状に環状に配置された複数枚の固定フィン12と、固定フィン12の下方に、上端部を固定フィン12の下端部に接するように、回転フィン21と同心状に配置された漏斗状のコーン部11と、を含んで分級器を構成し、固定フィン12外周側の下方から上向きの気流に原料粒子を乗せて固気二相流として固定フィン12に供給し、固定フィン12を通過させて遠心力分級を行うとともに固定フィン12を通過した固気二相流を回転フィン21内周側へ送り込んで製品微粉と気体を通過させるようにし、固定フィン12の流路断面積を、流入する固気二相流の粒子濃度に応じて変化させる流路断面積調整手段を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸の周囲に回転する複数枚の回転フィンと、前記回転フィンの外周に前記回転フィンと同心状に環状に配置された複数枚の固定フィンと、前記環状の固定フィンの下方に、上端部を固定フィンの下端部に接するように、前記回転フィンと同心状に配置された漏斗状のコーン部と、前記固定フィンおよびコーン部の外周を囲むように配置されたハウジングと、前記固定フィンおよび回転フィンの上方を覆って前記ハウジングに結合された天井部とを有してなり、前記固定フィン外周側の下方から上向きの気流に原料粒子を乗せて固気二相流として前記固定フィンに供給し、前記固定フィンを通過させて遠心力分級を行い、回転フィン内周側へ製品微粉と気体を通過させる分級器であって、前記固定フィンの流路断面積を変化させる流路断面積調整手段を備えたことを特徴とする分級器。
【請求項2】
請求項1記載の分級器において、前記固定フィンの少なくとも一部が、通過する固気二相流に直交する固定フィン軸線を回転軸として回転可能に設置され、前記流路断面積調整手段は前記回転可能な固定フィンを前記固定フィン軸線の周囲に回転させるように構成されていることを特徴とする分級器。
【請求項3】
請求項1記載の分級器において、前記流路断面積調整手段は、前記固定フィン相互間の前記固気二相流の流路となる間隙の上下方向長さを、全ての固定フィン相互間の間隙について、均一に変化させるように構成されていることを特徴とする分級器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の分級器において、前記流路断面積調整手段は、製品微粉供給量を指定する信号を入力として前記固定フィンの流路断面積を変化させるように構成されていることを特徴とする分級器。
【請求項5】
供給された原炭を粉砕して石炭粒子を生成する粉砕部と、前記粉砕により生成された石炭粒子を分級し、粗粉を除いた微粉を製品微粉として取り出す分級部とを有してなり、前記分級部は、請求項1乃至4のいずれかに記載の分級器を含んでなる竪型ミル。
【請求項6】
中心軸の周囲に回転する複数枚の回転フィンと、前記回転フィンの外周に前記回転フィンと同心状に環状に配置された複数枚の固定フィンと、前記環状の固定フィンの下方に、上端部を固定フィンの下端部に接するように、前記回転フィンと同心状に配置された漏斗状のコーン部と、前記固定フィンおよびコーン部の外周を囲むように配置されたハウジングと、前記固定フィンおよび回転フィンの上方を覆って前記ハウジングに結合された天井部とを用い、前記固定フィン外周側の下方から上向きの気流に原料粒子を乗せて固気二相流として前記固定フィンに供給し、前記固定フィンを通過させて遠心力分級を行い、回転フィン内周側へ製品微粉と気体を通過させる分級方法であって、前記固定フィンに流入する固気二相流の粒子濃度に応じて前記固定フィンの流路断面積を変化させる分級方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は分級器に係り、特に、製品微粉中へ混入する粗粉を低減するのに好適な分級器および分級器を備えた竪型ミルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の分級器を、石炭焚きボイラシステムの微粉炭供給装置として使用されている竪型ミルを例として説明する。
【0003】
竪型ミルは、単一の機器内で粉砕、乾燥、分級、分配及び輸送を行う多機能型機器であり、粉砕部駆動部と、粉砕部駆動部の上方に配置された粉砕部と、粉砕部の上方に配置された分級部と、分級部の上方に配置された分配部と、分配部の上方に配置された分級器駆動部で構成される。分級部には、フィンとコーン部を備えたサイクロン型の固定式分級器のみから構成されるもの、回転式分級器のみから構成されるもの、及び両者の組み合わせで構成されるものがあるが、ここでは、回転式分級器及び固定式分級器で構成される分級部を備えたミルについて、説明する。
【0004】
まず、ミル内の粒子と空気の流れについて述べる。給炭管から供給される被粉砕物の原炭は、回転している粉砕テーブルの上面中央に落下し、粉砕テーブルの回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル上を外周部へ移動する。粉砕テーブル外周部へ移動した原炭は、回転する粉砕テーブルと、粉砕テーブル上で従動により転動する粉砕ボールとの間に噛み込まれて粉砕される。
【0005】
粉砕された石炭は、さらに粉砕テーブル上を外周部へ移動し、粉砕テーブルの周囲に設けられたスロートから粉砕部へ噴出される150〜300℃に予熱された一次空気流と混合され、固気二相流となって乾燥されながら上方へ吹き上げられる。スロートから分級部入口までの区間は一次分級部と呼ばれ、吹き上げられた粒子(一次分級部流入炭)は重力による分級を受けて、粗い粒径の石炭粉(一次分級部戻り炭)は落下し、粉砕部へ戻される。
【0006】
一次分級部上方へ到達した細かい粒径の石炭粉(二次分級部流入炭)は、固定式分級器である固定フィンを通過したのち回転式分級器によって所定粒度以下の微粉炭と所定粒度以上の粗粉炭に分級(一次分級に対して二次分級という)される。粗粉炭(二次分級部戻り炭)は粉砕部へ落下して再粉砕される。微粉炭(製品微粉)は絞り部を通過して分配部により複数の送炭管へ分配され、ボイラ火炉に配置された各バーナへと送り出される。
【0007】
ミルで粉砕され一次空気流と混合されて、固気二相流となって乾燥されながら上方へ吹き上げられる石炭粒子の濃度は、ミル負荷により、あるいは原料炭の種別により、変化する。1台のミルに供給される原炭の量が増加し、ミルからバーナへ供給する製品微粉の量が増加すると、ミルで粉砕され一次空気流と混合されて上方へ吹き上げられる石炭粒子の濃度が増加し、固定式分級器である固定フィンを通過したのち回転式分級器に流入する石炭粒子の濃度も増加する。
【0008】
従来の装置では、固定フィンの絞り角度、つまり通過する固気二相流に対する角度は固定されており、固定フィン通過流速の周方向成分によって行われる遠心力分級の強弱の調整の点で配慮がなされていなかった。したがって、二次分級部への流入粒子の濃度が高まったとき、固定フィンによって十分に粗粉を二次分級部戻り炭として分離して粉砕部へ戻せないため、固定式分級器の後流側にある最終的な分級器である回転式分級器へ供給される被分級物の粒子濃度が高まり、製品微粉中に本来混入してはならない粗粉が混入してしまう不具合が発生しやすくなっていた。
【0009】
この種の装置として関連するものには、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4が挙げられる。何れの例でも、固定式分級器の固定フィンを第1段目の遠心力分級器として用いる場合に、その分級性能の調整手段を設けておらず、高濃度の粗粉の分級に対する配慮が十分ではなかった。
【0010】
【特許文献1】特開平10−109045号公報
【特許文献2】特開2000−51723号公報
【特許文献3】特開2000−42439号公報
【特許文献4】特開平11−319717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記従来技術では、分級部へ供給される被分級物の粒子濃度が高い場合に、最終的な分級器である回転式分級器の回転フィンに流入する粒子濃度の低減について配慮されておらず、製品微粉中に粗粉が混入する惧れがあった。本発明の課題は、製品微粉中への粗粉の混入を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は、被分級物を含む固気二相流が回転フィンに流入する前の分級手段である固定フィンの流路断面積を変化させる流路断面積調整手段を設け、固定フィン入口における粒子濃度が高い場合に前記流路断面積を縮小して固定式分級器のフィンを通過する固気二相流の周方向速度成分により発生する遠心力を増大させ、遠心力を増大させることで遠心力による粗粉に対する分離能力を高め、最終分級手段である回転式分級器フィンへ流入する粒子濃度を低減することにより、達成される。
【0013】
上記課題を解決する本発明は、具体的には、中心軸の周囲に回転する複数枚の回転フィンと、前記回転フィンの外周に前記回転フィンと同心状に環状に配置された複数枚の固定フィンと、前記環状の固定フィンの下方に、上端部を固定フィンの下端部に接するように、前記回転フィンと同心状に配置された漏斗状のコーン部と、前記固定フィンおよびコーン部の外周を囲むように配置されたハウジングと、前記固定フィンおよび回転フィンの上方を覆って前記ハウジングに結合された天井部とを有してなり、前記固定フィン外周側の下方から上向きの気流に原料粒子を乗せて固気二相流として前記固定フィンに供給し、前記固定フィンを通過させて遠心力分級を行い、回転フィン内周側へ製品微粉と気体を通過させる分級器であって、前記固定フィンの流路断面積を変化させる流路断面積調整手段を備えたことを特徴とする分級器である。
【0014】
上記分級器において、前記固定フィンの少なくとも一部が、通過する固気二相流に直交する固定フィン軸線を回転軸として回転可能に設置され、前記流路断面積調整手段は前記回転可能な固定フィンを前記固定フィン軸線の周囲に回転させるように構成されていることとしてもよい。
【0015】
また、前記流路断面積調整手段は、前記固定フィン相互間の前記固気二相流の流路となる間隙の上下方向長さを、全ての固定フィン相互間の間隙について、均一に変化させるように構成されているものとしてもよい。
【0016】
前記流路断面積調整手段は、製品微粉供給量を指定する信号を入力として前記固定フィンの流路断面積を変化させるように構成されていることが望ましい。
【0017】
供給された原炭を粉砕して石炭粒子を生成する粉砕部と、前記粉砕により生成された石炭粒子を分級し、粗粉を除いた微粉を製品微粉として取り出す分級部とを有してなる竪型ミルにおいて、前記分級部を上記いずれかに記載の分級器としてもよい。
【0018】
また、中心軸の周囲に回転する複数枚の回転フィンと、前記回転フィンの外周に前記回転フィンと同心状に環状に配置された複数枚の固定フィンと、前記環状の固定フィンの下方に、上端部を固定フィンの下端部に接するように、前記回転フィンと同心状に配置された漏斗状のコーン部と、前記固定フィンおよびコーン部の外周を囲むように配置されたハウジングと、前記固定フィンおよび回転フィンの上方を覆って前記ハウジングに結合された天井部とを用い、前記固定フィン外周側の下方から上向きの気流に原料粒子を乗せて固気二相流として前記固定フィンに供給し、前記固定フィンを通過させて遠心力分級を行い、回転フィン内周側へ製品微粉と気体を通過させる分級方法であって、前記固定フィンに流入する固気二相流の粒子濃度に応じて前記固定フィンの流路断面積を変化させる分級方法としてもよい。
【0019】
固定式分級器のフィンの流路断面積を調整する前記流路断面積調整手段は、二次分級部入口の粒子濃度が高まった際に流路断面積を縮小するように設定される。流路断面積が縮小されることで流速が増加し、粒子に発生する遠心力が高まる。粒子に発生する遠心力が高まることで、粗粉の粉砕部への分離が促進され、最終分級器である回転式分級器のフィンに流入する粒子の濃度が低減される。この結果、回転式分級器のフィンは本来のシャープな分級能力を発揮でき、粗粉の製品微粉中への混入が低減される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、製品微粉中への粗粉の混入を低減する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図5に本発明が適用される竪型ミルの断面図を示す。図示の竪型ミルは、粉砕部駆動部9aと、粉砕部駆動部9aの上方に配置された粉砕部5と、粉砕部5の上方に配置された分級部6と、分級部6の上方に配置された分配部8と、分配部8の上方に配置された分級器駆動部9bで構成される。
【0022】
粉砕部駆動部9aは、ミルモータ111と、出力軸を鉛直方向にして配置され、前記ミルモータ111で回転駆動される減速機112と、減速機112の上方に配置され、減速機112で回転駆動される粉砕テーブル2と、を含んで構成されている。粉砕テーブル2は、減速機112で回転駆動され、上下方向の回転軸に周囲に回転する。
【0023】
粉砕部5は、粉砕テーブル2の上面と、粉砕テーブル2の上面に、回転軸と同心に形成された環状の溝に配置されて転動する複数の粉砕ボール3とを含んで構成される。粉砕ボール3は粉砕テーブル2の回転に従動して転動する。
【0024】
分級部6は、粉砕テーブル2の上方に、粉砕テーブル2と同心に、大径側を上方に向けて漏斗様に配置された円錐状のコーン部11およびコーン部11の上端円周面に、コーン部11と同心に、長手方向を上下方向にして複数個配置された固定フィン12からなる固定式分級器100と、前記固定フィン12で形成される円筒状部分の内部に、軸線を上下方向にして、前記コーン部11と同心に配置された回転式分級器20と、を含んで構成されている。回転式分級器20は、回転軸を含んでなる分級器ロータ66と、分級器ロータ66の周囲に放射状に配置された回転フィン21を備え、前記分級器ロータ66には、下端が開口する給炭管1が内装されている。
【0025】
前記ミルモータ111を除く粉砕部駆動部9a、粉砕部5及び分級部6は軸線を上下方向にして配置された筒状のハウジング7に収容されており、前記回転式分級器20の回転軸は、ハウジング7の上部の蓋をなす天井部54を貫通してハウジング7の上方に延在している。前記回転軸が天井部54を貫通している個所には、前記回転軸と天井部54の間に隙間が設けられて絞り部31が形成され、天井部54の上面には、絞り部31を通じてハウジング7の内部と連通する区画が形成されている。この区画、すなわち分配部8には、複数の輸送管30が接続されている。また、前記固定フィン12の上端は天井部54の下面に接し、下端はコーン部11の上端に接している。
【0026】
分配部8上部には、前記回転軸を回転駆動する分級器モータ53を含む分級器駆動部9bが配置されている。
【0027】
前記粉砕テーブル2の外周面とハウジング7の間には環状の空気通路4aが形成され、空気通路4aは、空気供給路4bを介して、150〜300℃に予熱された一次空気流110を供給する、図示されていない空気供給源に接続されている。空気通路4aはまた、粉砕テーブル2の外周面上部とハウジング7の間に設けられたスロート4cを介して、粉砕テーブル2上の空間と連通している。
【0028】
分級部6は、一次分級部44と、二次分級部101に分けられる。一次分級部44は、粉砕テーブル2の上面から天井部54の下面までの、コーン部11の外周面とハウジング7内周面の間の空間及び固定フィン12の外周面とハウジング7内周面の間の空間であり、二次分級部101は、固定フィン12および、固定フィン12とコーン部11の内側の空間である。言い換えると、二次分級部101は、固定式フィン12と回転式分級器20からなる。
【0029】
ミル内の粒子と空気の流れは以下の通りである。給炭管1から供給される被粉砕物の原炭105は、回転している粉砕テーブル2の上面中央に落下し、粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力によって粉砕テーブル2上を外周部へ移動する。粉砕テーブル2外周部へ移動した原炭は、回転する粉砕テーブル2と、粉砕テーブル2上で従動により転動する粉砕ボール3との間に噛み込まれて粉砕される。
【0030】
粉砕された石炭は、さらに粉砕テーブル2上を粉砕テーブル2の回転に伴う遠心力により外周部へ移動し、粉砕テーブル2の周囲に設けられたスロート4cから粉砕部5へ噴出される150〜300℃に予熱された一次空気流110と混合され、固気二相流となって乾燥されながら上方へ吹き上げられる。スロート4cから固定フィン12までの区間は一次分級部44と呼ばれ、吹き上げられた粒子(一次分級部流入炭106)は重力による分級を受け、粗い粒径の石炭粉(一次分級部戻り炭106a)は落下し、粉砕部5へ戻される。
【0031】
一次分級部44上方へ到達した細かい粒径の石炭粉(二次分級部流入炭)は、固定フィン12を通過し、回転式分級器20によって所定粒度以下の微粉炭と所定粒度以上の粗粉炭に分級(一次分級に対して二次分級という)される。粗粉炭(二次分級部戻り炭106b)は粉砕部5へ落下して再粉砕される。微粉炭(製品微粉107)は絞り部31を通過して分配部8に流入し、分配部8より複数の送炭管30へ分配され、ボイラ火炉に配置された各バーナへと送り出される。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1に係る二次分級部101を中心に説明する。本実施の形態においては、二次分級部101の中心軸、すなわち回転式分級器20の回転軸線と同心状に環状に配置した固定フィン12の一部または全部が、固定フィン12それぞれの前記回転軸方向の軸線、つまり固定フィン12を経て環状に配置された固定フィン12の内周側に流入する固気二相流に直交する固定フィン軸線を回転中心として回転可能に構成されている。固定フィン12それぞれの前記回転軸方向の軸線はいずれも前記回転軸線と平行になるように配置されており、固定フィン12それぞれの前記回転軸方向の軸線を含み、固定フィン12それぞれの中心となる平面を中心面とする。固定フィン12それぞれの前記回転軸方向の軸線と前記回転軸線を含む平面と、固定フィン12それぞれの中心面がなす角度を絞り角と呼ぶ。
【0032】
図1、図2に、固定フィン12の一部が固定フィン12それぞれの前記回転軸方向の軸線を回転中心として回転可能に構成されている例を示す。図1は、前記図5の部分を示す側面断面図で、絞り部31等、一部省略してある。図2は、図1のA―A線矢視断面を概念的に示す平面図である。図2に示すように、固定フィン12は、回転可能な固定フィン12aと、固定されて回転しない固定フィン12bで構成され、全体の1/3、つまり固定フィン12b2枚おきに1枚の固定フィン12aが配置されている。固定フィン12bは、通過する空気流に周方向の速度成分を付与するように、0度を超え、90度未満の絞り角となるように設置されている。固定フィン12aは図示されていないリンク機構で相互に連結され、同じく図示されていない流路断面積制御手段により、同時に同じ角度だけ回転されるようになっている。前記リンク機構および流路断面積制御手段を含んで流路断面積調整手段が構成されている。
【0033】
流路断面積制御手段には、燃料供給指令信号が入力されるようになっており、燃料供給量が大きくなるほど固定式分級器の固定フィン12流路断面積が小さくなるように、燃料供給量に応じて、前記リンク機構を介して前記回転可能な固定フィン12aの絞り角を変化させるようになっている。また、ミルに供給される原炭の種別、硬さなどは、予め、手動で設定されるようになっていて、原炭の種別、硬さに応じた絞り角に設定される。
【0034】
このように固定フィン12aの絞り角を変化させることで、下方から上昇してきた空気流が固定フィン12を通過する時の流路断面積を、定格運転状態から縮小させることが可能になる。図では、固定フィン12aを回転させるようにしたが、逆に固定フィン12bを図示されていないリンク機構で相互に連結され、同時に同じ角度だけ回転されるようにしてもよい。こうすると、流路断面積の変化幅を大きく取ることができる。また、固定フィン12aと固定フィン12bを2枚おきでなく、1枚おき、あるいは全部の固定フィンを回転可能にすることも可能である。
【0035】
粉砕部5の負荷が高い条件、例えば給炭量が多い場合、回転式分級器の回転数が高い場合、あるいは、石炭の粉砕性指数HGI(ハードグローブインデックス)が低く、難粉砕性の石炭を使用した場合、二次分級部101への粒子の入口濃度は高まる。このような条件が生じた場合、二次分級部101の固定フィン12aの絞り角度が調整され、固定フィン12を通過する空気流の流路断面積が縮小される。
【0036】
流路断面積が縮小されることによって、固定フィン12を通過する空気流の流速が増大され、空気流に随伴して固定フィン12を通過する石炭の粒子の周方向速度成分も増加する。石炭の粒子の周方向速度成分増加は、該粒子に加わる遠心力を増加させ、固定式分級器(固定フィン12)の遠心力分級能力が高まる。流路断面積縮小前には、一旦、固定フィン12を通過した粗粒が回転フィン21により戻された回転分級器20からの戻り粒子106bがハウジング内面に向かって進み回転式分級器流入粒子106cと干渉する前に、固定式分級器の固定フィン12に当て粒子を下方に向かわせる、単なる「戻り粒子の当て板」として機能していた固定式分級器の固定フィン12であるが、流路断面積縮小により、径100μm付近の粗粉を分離できるまで、遠心力を強めることが可能になる。
【0037】
これにより、従来、高濃度のまま回転式分級器20の回転フィン21まで到達していた粒子のうち、特に粗粉が選択的に粉砕部5へ戻されるようになるため、回転式分級器20の回転フィン21に到達する粒子群の濃度が低減され、かつ、該粒子群中の粗粉の割合が低減される。その結果、回転式分級器20を通過した製品微粉中に混在する粗粉の割合が低減される。
【0038】
図6〜図10に、本実施の形態と従来技術の、粗粉混入割合、圧力損失、消費動力、分離効率、微粉粒度を比較して示す。いずれも実線が本実施の形態の場合、点線が従来技術の場合の例を示す。
【0039】
図6は、製品微粉への粗粉混入割合を、縦軸に粒度(100#(150μm)残)、横軸に粒度200#(75μm)パスを採って示したものである。図示のように、本実施の形態が従来技術よりも早く、粗粉の混入割合が低減していることが分かる。
【0040】
図7は、圧力損失の大きさを、圧力損失の大きさを縦軸に、ミル負荷率を横軸に採って示したものである。図示のように、ミル負荷率の広い範囲で、本実施の形態が従来技術よりも圧力損失が少ないことが分かる。
【0041】
図8は、消費動力の大きさを、消費動力を縦軸に、ミル負荷率を横軸に採って示したものである。図示のように、ミル負荷率の広い範囲で、本実施の形態が従来技術よりも消費動力が少ないことが分かる。
【0042】
図9は、分離効率を、分離効率を縦軸に、粒径を横軸に採って示したものである。図示のように、本実施の形態が従来技術よりも特定の粒径でシャープな分離を行えることが分かる。
【0043】
図10は、微粉粒度を、微粉粒度を縦軸に、回転フィンの回転速度を横軸に採って示したものである。図示のように、本実施の形態が従来技術よりも回転フィンの回転速度の広い範囲で、粒度が高いことが分かる。
<実施の形態2>
図3、図4を参照して、空気流が固定フィン12を通過する時の流路断面積を縮小する、本発明の実施の形態2を説明する。図3は、前記図5の回転式分級器20の部分を示す側面断面図で、絞り部31等、一部省略してある。図4は、図3のB―B線矢視断面を概念的に示す平面図である。本実施の形態が前記実施の形態1と異なるのは、固定フィン12はすべて回転せず、所定の絞り角に固定されている点と、図示されていない円筒駆動手段により上下方向に移動可能な流路調整円筒13が、固定フィン12の外周ピッチ面に嵌めこまれている点である。
【0044】
流路調整円筒13の上下方向長さは、固定フィン12の上下方向長さより短くしてある。流路調整円筒13は、最下部に移動したとき、固定フィン12との重なりがなくなるように構成されている。そして、流路調整円筒13を最下部から上方向に移動させることにより、固定フィン12相互間の間隙、すなわち前記固気二相流の流路となる間隙の上下方向長さを、全ての固定フィン12相互間の間隙について均一に変化させ、全体としての流路断面積を変化させるようになっている。
【0045】
本実施の形態では、前記流路調整円筒13および前記円筒駆動手段を含んで流路断面積調整手段が構成されている。前記円筒駆動手段には燃料供給指令信号が入力されるようになっており、燃料供給量が大きくなるほど固定式フィン12の流路断面積が小さくなるように、燃料供給量に応じて、前記流路調整円筒13の上下方向位置を変化させるようになっている。また、ミルに供給される原炭の種別、硬さなどは、予め、手動で設定されるようになっていて、固定式分級器の固定フィン12の流路断面積が原炭の種別、硬さに応じて設定される。
【0046】
本実施の形態によっても、前記実施の形態1と同様に、固定フィン12を通過する空気流の流路断面積を、固定フィン12を通過する空気流に随伴される石炭粒子の濃度が高いときに縮小させることが可能になる。流路断面積を縮小させることにより、固定フィン12の遠心力分級能力が高まるから、従来、高濃度のまま回転式分級器20の回転フィン21まで到達していた粒子のうち、特に粗粉が選択的に粉砕部5へ戻されるようになるため、回転式分級器20の回転フィン21に到達する粒子群の濃度が低減され、かつ、該粒子群中の粗粉の割合が低減される。その結果、回転式分級器20を通過した製品微粉中に混在する粗粉の割合が低減される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態1に係る分級器の構造を概念的に示す側面断面図である。
【図2】図1のA―A線矢視断面平面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る分級器の構造を概念的に示す側面断面図である。
【図4】図3のB―B線矢視断面平面図である。
【図5】本発明が適用される竪型ミルの例を示す断面図である。
【図6】製品微粉への粗粉混入割合の低減効果を、本発明の実施の形態と従来技術で比較して示す概念図である。
【図7】圧力損失の低減効果を、本発明の実施の形態と従来技術で比較して示す概念図である。
【図8】消費動力の低減効果を、本発明の実施の形態と従来技術で比較して示す概念図である。
【図9】分離効率の改善効果を、本発明の実施の形態と従来技術で比較して示す概念図である。
【図10】微粉粒度の改善効果を、本発明の実施の形態と従来技術で比較して示す概念図である。
【符号の説明】
【0048】
1 給炭管
2 粉砕テーブル
3 粉砕ボール
4a 空気通路
4b 空気供給路
4c スロート
5 粉砕部
6 分級部
7 ハウジング
8 分配部
9a 粉砕部駆動部
9b 分級器駆動部
11 コーン部
12 固定フィン
12a 回転可能な固定フィン
12b 回転しない固定フィン
13 流路調整円筒
20 回転式分級器
21 回転フィン
30 輸送管
31 絞り部
44 一次分級部
53 分級器モータ
54 天井部
66 分級器ロータ
100 固定式分級器
101 二次分級部
105 原炭
106 一次分級部流入炭
106a 一次分級部戻り炭
106b 二次分級部戻り炭
106c 回転式分級器流入粒子
111 ミルモータ
112 減速機
【出願人】 【識別番号】000005441
【氏名又は名称】バブコック日立株式会社
【出願日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【代理人】 【識別番号】100098017
【弁理士】
【氏名又は名称】吉岡 宏嗣


【公開番号】 特開2008−62170(P2008−62170A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−242369(P2006−242369)