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【発明の名称】 給電端子構造
【発明者】 【氏名】上田 稔

【氏名】熊谷 隆行

【氏名】橋本 優一

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バネ端子を用いた端子構造であって、複数のバネ端子を同一直線上、同一方向に並べて配置し、基板等に設けた給電部との接触時に、各バネ端子の接点―支持部間が端子台に設けた凸部によって押圧される端子構造。
【請求項2】
前記端子台に設けた係り止め部によって前記バネ端子の端部を固定した、請求項1記載の端子構造。
【請求項3】
接点端子部の先端に球面を構成した請求項1または2に記載の端子構造。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、多機能型振動アクチュエータに代表される基板実装型部品の端子構造に関する。
【0002】
現在、移動体通信機器等に搭載される基板実装型部品の分野では、部品全体の小型化が進んだ結果、その端子部分に関して、使用者の移動に伴う耐振動性が要求されている。
【0003】
このような要求に対して、取付部材によって振動アクチュエータの相対的な振動を防いだ取付構造としては特許第3251305号(以下特許文献1として記載)に記載の構造があり、振動アクチュエータの携帯電話本体に対する電気的接続の信頼性及び、組み立ての容易化を可能にしている。また、特許文献1では上記構造に加えて給電端子の対向位置に凸部を有する弾性体ホルダを設けており、端子−給電ランド間の摩擦を減らすことで端子寿命を延ばすという効果をも得ている。
【0004】
また、前記特許文献1とは別に、凸部を有する弾性部材を給電端子の対向位置に配置し、前記弾性部材が同時に取付部を構成する端子構造として特許第3187031号(以下特許文献2として記載)に記載の構造がある。特許文献2では前記特許文献1とは異なり、給電端子を弾性支持することで、給電端子の振動を制振する制振効果を付加した構造となっている。
【0005】
上記述べた利点に加えて、特許文献2では、弾性部材を給電端子に添えることで、落下衝撃時の塑性変形から給電端子を保護することを可能としている。
【0006】
【特許文献1】特許第3251305号
【特許文献2】特許第3187031号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1には取付部材によって振動アクチュエータを筐体内部に取り付ける一方で、弾性部材を用いて振動アクチュエータを固定している為、振動アクチュエータの振動が減衰されてしまうという問題があった。
【0008】
また、上記特許文献2では上記特許文献1が有していた問題と共に、振動アクチュエータ−給電ランド間に給電端子を挟んだ構造となっている為に、弾性部材と給電端子の両方で振動を減衰してしまうという問題がある。
【0009】
加えて、特許文献2では給電端子を制振材として用いている為に接点方向の寸法を狭めることが難しく、結果として搭載する移動体通信機器の寸法を大きくしてしまう。
【0010】
以上述べた問題に鑑み、本発明は振動アクチュエータの駆動時にその振動を減衰させることなく、安定した接続と端子部分全体の省スペース化が可能な端子構造を提供することを目的としている。

【課題を解決するための手段】
【0011】
上記問題を解決するため、請求項1記載の発明では、同一直線上、同一方向に並べて配置した各バネ端子の給電ランドとの接触時に、バネ端子とバネ端子背面に設けた端子台凸部とが接触する構造を用いている。このような構造を用いたことで、凸部を設けない場合にバネ端子の大きな変位によってバネ端子の支持部に生じる集中荷重を分散させ、バネ端子の耐久力を向上させることを可能としている。
【0012】
また、凸部を支点にしたバネ構造と、支持部を支点にしたバネ構造の二つのバネ構造をバネ端子に付与することが可能になるので、バネ端子全体としての信頼性を向上することが可能となる。
【0013】
また、凸部によってバネ端子の可動範囲が制限される為に、近接して複数のバネ端子を設けた場合でも端子同士の接触を防ぎ、端子間接触による短絡の防止という効果を得ることができる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明では、前記請求項1に記載の発明に、係り止め部による取り付け構造を付加することで、組み立ての容易化と共に、バネ端子の屈曲によって生じる歪みを吸収することが可能となる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明では、前記請求項1または2に記載された端子構造の接点部に球面を構成することで給電ランドとの接触を点接触とし、良好な導通特性を得ることができる。

【実施例】
【0016】
以下に、図1、図2及び図3を用いて本発明における最良の実施形態を説明する。
【0017】
図1に本実施例に於いて用いる端子構造を設けた多機能型振動アクチュエータを、図2に図1をA−A’で切断した際の側断面図を、そして図3に図1に示した多機能型振動アクチュエータのI方向からみた側面図をそれぞれ示す。
【0018】
図1及び図2に示すように、本実施例ではボイスコイル5への入力によって発生する磁力を用いて、ボイスコイル5を取り付けたダイアフラム基部3とダイアフラム中心部4とからなるダイアフラムと、厚み方向に着磁したマグネット7をポールピース6とヨーク8とで挟んで構成した磁気回路部とを駆動させ、音響再生と体感振動発生機能を得る多機能型振動アクチュエータに対して本発明の端子構造を用いた。
【0019】
より具体的には、図1に示したようにボイスコイルの引き出し線端部をバネ端子1に接合することで、バネ端子1の端部から前記磁気回路部が形成する磁気空隙gに配置したボイスコイル5への信号入力を可能としている。加えて、図2に於いて示した前記ダイアフラムと、サスペンション9によって支持された磁気回路との各共振周波数付近の信号を用いることで、前記音響再生と体感振動の発生が可能な構造としている。また、ハウジング10と端子台2とを一体に成型しており、前記ダイアフラムによって塞がれた開口部と反対側の開口部をカバー11によって塞いだ構成を用いている。
【0020】
また、図1及び図3に示したように、本実施例における接点端子は、端子台2と、係り止め部Fによって固定され、板バネによって構成されたバネ端子1の先端に球面の接点を設けた構成を用いている。この為、基板への実装時に点接触で電力供給を受ける構造となり、安定した電力の供給という効果を得ることができた。
【0021】
また、凸部Dを設けたことで、基板取付時に屈曲部Gを支点としたバネ構造と、凸部Dを支点としたバネ構造による押圧力を使用することが可能となり、バネ端子全体の耐久力を向上させることが可能となった。
【0022】
また、凸部Dによってバネ端子支持部の変位を制限した構造となっており、バネ端子の屈曲部Gへの集中加重を分散させてバネ端子1の耐久力を向上させる効果を得ることができた。加えて、前記端子台に凸部Dを設けたことで、バネ端子1の可動範囲を制限し、端子間の接触による短絡を防ぐことができた。
【0023】
加えて、本実施例では取付基板に対して直に部品を取り付けた構造となっている為、体感振動の発生時に振動を減衰することなく駆動させることができた。
【0024】
以上述べたように、本実施例に於いて記載した端子構造を用いたことで、本実施例に於いて記載した多機能型振動アクチュエータの端子部分を小さく構成すると共に、端子部分の耐久力を向上させるという効果を得ることができた。


【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施例に於いて用いる多機能型振動アクチュエータの斜視図
【図2】図1におけるA−A’の側断面図
【図3】本実施例に於いて用いる多機能型振動アクチュエータの側面図
【符号の説明】
【0026】
1 バネ端子
2 端子台
3 ダイアフラム基部
4 ダイアフラム中心部
5 ボイスコイル
6 ポールピース
7 マグネット
8 ヨーク
9 サスペンション
10 ハウジング
11 カバー
g 磁気空隙
D 凸部
E 支持部
F 係り止め部
G 屈曲部

【出願人】 【識別番号】000240477
【氏名又は名称】並木精密宝石株式会社
【出願日】 平成19年4月19日(2007.4.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−188585(P2008−188585A)
【公開日】 平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願番号】 特願2007−110302(P2007−110302)