トップ :: B 処理操作 運輸 :: B06 機械的振動の発生または伝達一般

【発明の名称】 振動発生装置
【発明者】 【氏名】高橋 立幸

【要約】 【課題】振動対象物を回動させて振動を付与する従来の振動発生装置では、振動対象物を1つの軸を中心として回動させるものであり、振動対象物を2つの方向に同時に回動させて振動させることができないという課題がある。

【構成】デジタルスチルカメラ100が支持される第1の支持部材2と、第1の支持部材2を第1の回動中心D1を中心として回動可能に支持する第2の支持部材3と、第2の支持部材3を第1の回動中心D1に直交する第2の回動中心D2を中心として回動可能に支持するベース部材4と、第1の回動中心D1と第2の回動中心D2とを含む平面に交わる方向に進退可能とされて第1の支持部材2を回動させる第1の駆動部5と、前記平面に交わる方向に進退可能とされて第2の支持部材3を回動させる第2の駆動部6と、を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動対象物が支持される第1の支持部材と、
前記第1の支持部材を第1の回動中心を中心として回動可能に支持する第2の支持部材と、
前記第2の支持部材を前記第1の回動中心に直交する第2の回動中心を中心として回動可能に支持するベース部材と、
前記第1の回動中心と前記第2の回動中心とを含む平面に交わる方向に進退可能とされて前記第1の支持部材を回動させる第1の駆動部と、
前記平面に交わる方向に進退可能とされて前記第2の支持部材を回動させる第2の駆動部と、を設けたことを特徴とする振動発生装置。
【請求項2】
前記第1の駆動部の駆動力が加えられる前記第1の支持部材の力点を前記第2の回動中心上に設け、前記第2の駆動部の駆動力が加えられる前記第2の支持部材の力点を前記第1の回動中心上に設けたことを特徴とする請求項1記載の振動発生装置。
【請求項3】
前記ベース部材は、前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を支持することを特徴とする請求項1記載の振動発生装置。
【請求項4】
前記第1の支持部材の回動の変化量を検出する第1の変化量検出部を設けると共に、前記第2の支持部材の回動の変化量を検出する第2の変化量検出部を設けたことを特徴とする請求項1記載の振動発生装置。
【請求項5】
前記第1の変化量検出部は、前記第1の回動中心上に設けられた第1の角速度センサ又は第1の角加速度センサを有し、前記第2の変化量検出部は、前記第2の回動中心上に設けられた第2の角速度センサ又は第2の角加速度センサを有することを特徴とする請求項4記載の振動発生装置。
【請求項6】
前記第1の変化量検出部は、前記第1の角速度センサ又は前記第1の角加速度センサと前記第1の支持部材の回動角度を検出する角度検出センサとの組合せであり、前記第2の変化量検出部は、前記第2の角速度センサ又は前記第2の角加速度センサと前記第2の支持部材の回動角度を検出する角度検出センサとの組合せであることを特徴とする請求項5記載の振動発生装置。
【請求項7】
前記振動対象物は、像ぶれ補正機能を有する像ぶれ補正装置を備えた撮像装置であり、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材を回動させることにより、前記像ぶれ補正装置を動作させて前記像ぶれ補正機能を評価することを特徴とする請求項1記載の振動発生装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラやビデオカメラその他の振動対象物を、互いに直交する第1の回動中心と第2の回動中心の2軸を中心として回動させることにより、振動対象物に任意の振動を付与して、例えば、レンズ装置の像ぶれ補正等を試験したり、検査したりする振動発生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の、この種の振動発生装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、カメラ等の光学機器において、被写体像の像振れを補正する機構の故障診断装置を有した像振れ補正装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載された像振れ補正装置は、「被写体像を形成する結像光学系と、該結像光学系の振動によって生じた前記被写体像の像振れを補正する像振れ補正手段と、前記結像光学系の振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力に基づいて前記像振れ補正手段を駆動する駆動手段と、前記被写体像の光電変換信号を出力する像信号出力手段と、異なる時刻における該像信号出力手段からの少なくとも2つの出力を比較して像振れを検出する像振れ検出手段と、該像振れ検出手段の検出結果に基づいて故障を判断する判定手段とを備えた」ことを特徴としている。
【0003】
このような構成を有する特許文献1に記載の像振れ補正装置によれば、「像振れ補正装置内の各構成要素を所定の検査モードに従って動作させながら、像振れを検出・判定するように構成したので、各構成要素の故障を製品完成状態で判定することができ、検査時間、検査作業等が簡略化できる(段落[0075]を参照)」等の効果が期待される。
【特許文献1】特開平9−73110号公報
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された像振れ補正装置においては、カメラCMR1(本発明における振動対象物に相当)を加振台VBTのテーブル部に載置し、そのテーブル部を回動させてカメラCMR1の結像光学系を振動させていた。そして、この加振台VBTの構成については明らかでなく、テーブル部がどのようにピッチ方向及びヨー方向に独立に回動するのか不明であった。
【0005】
カメラの像ぶれ補正動作を実際の手振れに近似させて確認するには、カメラをピッチ方向とヨー方向の2方向に同時に振動させる必要がある。その理由は、カメラを支える手の振るえや揺れはピッチ方向とヨー方向の両方向に同時に生じるためである。ところが、振動対象物を回動(回転)させる一般的な振動発生装置は、回転駆動部により1つの回動軸を中心として振動対象物を回動させるものであった。そのため、一般的な振動発生装置によってカメラを振動させると、カメラがピッチ方向又はヨー方向の一方向にだけ回動されることから、実際の手振れに近似した像振れ補正動作を確認することができないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
解決しようとする問題点は、振動対象物を回動させる一般的な振動発生装置は、振動対象物を1つの軸を中心として回動させるものであり、振動対象物を2つの方向に同時に回動させて振動させることができない、という点である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の振動発生装置は、第1の支持部材と第2の支持部材とベース部材と第1の駆動部と第2の駆動部とを有している。第1の支持部材には、振動対象物が支持される。第2の支持部材は、第1の支持部材を第1の回動中心を中心として回動可能に支持する。ベース部材は、第2の支持部材を第1の回動中心に直交する第2の回動中心を中心として回動可能に支持する。第1の駆動部は、第1の回動中心と第2の回動中心とを含む平面に交わる方向に進退可能とされて第1の支持部材を回動させる。第2の駆動部は、第1の回動中心と第2の回動中心とを含む平面に交わる方向に進退可能とされて第2の支持部材を回動させる。これらを設けることにより本出願の振動発生装置が構成されている、ことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の振動発生装置によれば、それぞれ直進駆動される第1の駆動部と第2の駆動部により、第1の支持部材と第2の支持部材を互いに干渉することなく独立して回動させることができ、第1の支持部材に支持した振動対象物を2つの方向に同時に回動させて振動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
直進駆動される第1の駆動部によって振動対象物を支持する第1の支持部材を第1の回動中心を中心として回動させると共に、直進駆動される第2の駆動部によって第1の支持部材を回動可能に支持する第2の支持部材を第2の回動中心を中心として回動させることにより、第1の回動中心と第2の回動中心の2つの回動軸により独立した振動成分を発生させて、その振動を振動対象物に付与することができる振動発生装置を簡単な構成によって実現した。
【0010】
図1〜図18は、本発明の実施の形態の例を説明するものである。即ち、図1は本発明の振動発生装置の第1の実施の形態を正面側から見た分解斜視図、図2は同じく正面側から見た斜視図、図3は背面側からみた斜視図、図4は正面図、図5は背面図、図6は左側面図、図7は右側面図、図8は平面図、図9は図8に示すA−A断面図、図10は同じくB−B断面図、図11は振動対象物として像ぶれ補正装置を備えた撮像装置を振動させた説明図、図12〜図15は図11に示す振動発生装置の動作を説明する説明図である。図16は本発明の振動発生装置の第2の実施の形態を背面側から見た斜視図、図17は図16に示す振動発生装置の要部を拡大した説明図、図18は図16に示す振動発生装置の信号の流れを表すブロック図である。
【0011】
図1〜図8は、本発明の振動発生装置の第1の実施の形態を示す振動発生装置1である。この振動発生装置1は、振動対象物の一具体例を示すデジタルスチルカメラ100を、互いに直交する第1の回動中心と第2の回動中心の2軸を中心として回動させることにより、デジタルスチルカメラ100に任意の振動を付与して、デジタルスチルカメラ100に備えられた像ぶれ補正装置の動作を試験したり、検査したりするものである。
【0012】
ここで、デジタルスチルカメラ100に備えられた像ぶれ補正装置について説明する。この像ぶれ補正装置は、デジタルスチルカメラ100のレンズ鏡筒101に搭載されており、複数のレンズ群と組み合わされることでレンズ系を構成する補正レンズを有している。そして、像ぶれ補正装置は、デジラルスチルカメラ100にカメラを支える手の振るえや揺れ等の振動が生じたときに、そのときの像ぶれ量に応じて補正レンズの位置をピッチ方向及び/又はヨー方向に移動させて像ぶれを補正するようになっている。
【0013】
図1〜図8に示すように、振動発生装置1は、デジタルスチルカメラ100が支持される第1の支持部材2と、この第1の支持部材2を第1の回動中心D1を中心として回動可能に支持する第2の支持部材3と、第2の支持部材3を第1の回動中心D1と直交する第2の回動中心D2を中心として回動可能に支持するベース部材4と、図1において上下方向に直進駆動されて第1の支持部材2を回動させる第1の駆動部5と、第1の駆動部5と同様に上下方向に直進駆動されて第2の支持部材3を回動させる第2の駆動部6等を備えて構成されている。
【0014】
図1に示すように、振動発生装置1の第1の支持部材2は、全体の平面形状が略四角形とされていて、略長方形の板体からなる支持板11と、この支持板11の一側に連続される操作部12等を備えて構成されている。図1において、支持板11は、第1の方向Xに所定間隔を隔てて設けられた2つの長辺と、第2の方向Yに所定間隔を隔てて設けられた2つの短辺と、第3の方向Zに略直交する2つの平面を有している。支持板11の一方の平面は、デジタルスチルカメラ100が支持される支持面11aとされている。この支持面11aには、第2の方向Yに所定の間隔をあけて互いに対向する一対の第1軸受部13a,13bが設けられている。
【0015】
一対の第1軸受部13a,13bは、支持板11の2つの短辺にそれぞれ連続して形成されている。これら第1軸受部13a,13bには、第2の方向Yに貫通する軸受孔14a,14bがそれぞれ設けられており、それらの軸受孔14a,14bに一対の第1回同軸15a,15bがそれぞれ圧入固定されている。一対の第1回同軸15a,15bは、支持板11の外側に突出されていて、互いの軸心線が一致するように配置されている。
【0016】
第1の支持部材2の操作部12は、支持板11の一方の長辺の両端部にそれぞれ連続して第1の方向Xに延在される一対のアーム片16a,16bと、これら一対のアーム片16a,16b間を連結する連結片17と、連結片17の長手方向の中央部に連続して第1の方向Xの支持板11と反対側に突出される第1の操作片18とを有している。
【0017】
連結片17及び第1の操作片18は、第3の方向Zの支持面11a側に突出しており、第1の操作片18の中心と一対の第1回同軸15a,15bの各軸心線とを含む平面が、支持板11の支持面11aと略平行となるように設定されている。また、一対のアーム片16a,16bと連結片17の内側には、ベース部材4の後述する第2軸受部32bとの干渉を避けるための逃げ部19が設けられている。
【0018】
振動発生装置1の第2の支持部材3は、第1の支持部材2よりも大きい略四角形の枠体からなる。第2の支持部材3は、開口部が第3の方向Zに開口された姿勢で第1の支持部材2の上に重ね合わせるようにして組み立てられる。この第2の支持部材3は、第2の方向Yに対向されると共に互いに第1の方向Xに平行とされた前側片21及び後側片22と、第1の方向Xに対向されると共に互いに第2の方向Yに平行とされた左側片23及び右側片24を有している。
【0019】
前側片21の長手方向の略中央部には、内側に開口されて第2の方向Yに延在された軸受孔26aと、外側に突出して第2の方向Yに延在された第2の操作片27とが設けられている。また、後側片22の長手方向の略中央部には、第2の方向Yに貫通された軸受孔26bが設けられている。この軸受孔26bの中心線は、前側片21に設けた軸受孔26aの中心線上に一致されている。これら軸受孔26a,26bには、第1の支持部材2の一対の第1回動軸15a,15bがそれぞれ回動可能に挿通及び貫通される。
【0020】
左側片23の長手方向の略中央部には、第1の方向Xに貫通された軸受孔28aが設けられており、この軸受孔28aに第2回同軸29aが貫通されている。また、右側片24の長手方向の略中央部には、内側に開口されて第2の方向Yに延在された軸受孔28bが設けられており、この軸受孔28bに第2回同軸29bが挿通されている。一対の第2回同軸29a,29bは、それぞれ左側片23及び右側片24の内側に突出されていて、互いの軸心線が一致するように配置されている。更に、一対の第2回同軸29a,29bの軸心線と一対の軸受孔26a,26bの中心線は、互いに直交するように設定されていると共に、これら軸心線と中心線とを含む平面上に第2の操作片27の中心が位置するように設定されている。
【0021】
ベース部材4は、略四角形の板体からなるベース板31と、このベース板31の一方の平面31aから突出するように設けられた一対の第2軸受部32a,32b等を備えて構成されている。ベース板31は、平面の大きさが第2の支持部材3の平面の大きさよりも大きく設定されており、一方の平面31aには、第1の駆動部5と第2の駆動部6が支持されている。
【0022】
一対の第2軸受部32a,32bは、それぞれ第3の方向Zに延在されており、第1の方向Xに所定の間隔をあけて互いに対向するように配置されている。また、一対の第2軸受部32a,32bの先端部には、第1の方向Xに貫通される軸受孔33a,33bがそれぞれ設けられている。一対の軸受孔33a,33bは、互いの中心線が一致するように配置されていて、これら軸受孔33a,33bには、一対の第2回同軸29a,29bがそれぞれ貫通される。
【0023】
第1の駆動部5は、ベース部材4に支持される駆動部本体41と、この駆動部本体41の一面を貫通して第3の方向Zに突出される直進アーム42と、直進アーム42の先端部に設けられると共に第1の支持部材2の第1の操作片18を把持する操作爪43等から構成されている。駆動部本体41は、直進アーム42を第3の方向Zに進退可能に直進移動させる直進アーム移動機構を有しており、これにより、直進アーム42が第3の方向Zの所定の範囲内で進退移動可能となっている。
【0024】
直進アーム移動機構としては、例えば、モータと、このモータの回転運動を直線運動に変換するラック・ピニオン機構とから構成することができる。即ち、モータの回転軸に歯車(ピニオン)設けると共に、この歯車にかみ合うラックを直進アーム42に固定したり、直進アーム42と一体に設けたりすることにより、直進アーム移動機構を構成することができる。なお、本発明に係る直進アーム移動機構としては、モータとラック・ピニオン機構の組合せに限定されるものではなく、例えば、リニアモータを用いた機構や、シリンダとピストンロッドを用いた機構その他の機構を適用することができる。
【0025】
第1の駆動部5の操作爪43は、側面形状が略コ字状をなしており、所定の間隔をあけて互いに対向する第1爪片43a及び第2爪片43bと、両爪片43a,43b間を連結する連結片43cを有している。
【0026】
図9及び図10に示すように、第1爪片43aには、第3の方向Zに貫通する貫通穴45が設けられており、この貫通穴45には第1の転動体51が貫通されている。この貫通穴45の直径は、貫通された第1の転動体51が回転自在となるような大きさに設定されている。第2爪片43bには、第1爪片43aの貫通穴45に対向する位置に凹部46が設けられており、この凹部46には第2の転動体52が回転自在に係合されている。
【0027】
更に、第1爪片43aの外側には、付勢部材の一具体例を示す板ばね47が設けられており、この板ばね47により第1の転動体51が第2の転動体52側に付勢されている。これら第1の転動体51と第2の転動体52の間には、第1の支持部材2の第1の操作片18が介在される。即ち、第1の操作片18は、第1の転動体51と第2の転動体52によって球面支持されることにより、操作爪43に把持されている。そのため、第1の駆動部5の直進アーム42の直線運動は、操作爪43及び第1の操作片18を介して第1の支持部材2の回動(回転)運動に変換される。
【0028】
図1等に示すように、第2の駆動部6は、第1の駆動部5と同一の構成を有している。即ち、第2の駆動部6は、ベース部材4に支持される駆動部本体61と、この駆動部本体61の一面を貫通して第3の方向Zに突出される直進アーム62と、直進アーム62の先端部に設けられた操作爪63等から構成されている。操作爪63が第2の支持部材3の第2の操作片27を球面支持することにより、直進アーム62の直線運動が、操作爪63及び第2の操作片27を介して第2の支持部材3の回動(回転)運動に変換される。
【0029】
本実施の形態では、第1の駆動部5及び第2の駆動部6の各操作爪43,63により、第1の支持部材2及び第2の支持部材3をそれぞれ球面支持することで、各駆動部5,6の直線運動を各支持部材2,3の回動(回転)運動に変換する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、各駆動部5,6にエア軸受を設け、そのエア軸受で各支持部材2,3をそれぞれ支持することで、各駆動部5,6の直線運動を各支持部材2,3の回動(回転)運動に変換することもできるものである。
【0030】
上述したような構成を有する振動発生装置1は、例えば、次のようにして組み立てられる。まず、第1の支持部材2の上に第2の支持部材3を臨ませ、第2の支持部材3の前後の側片に設けた一対の軸受孔26a,26b間に第1の支持部材2の一対の第1軸受部13a,13bを介在させる。次に、第1軸受部13aの軸受孔14aと前側片22の軸受孔26aに第1回同軸15aを貫通及び挿通させる。この際、第1回同軸15aは、第1軸受部13aの軸受孔14aに対しては圧入して固定する一方、前側片22の軸受孔26aに対しては回動可能に構成する。
【0031】
更に、第1軸受部13bの軸受孔14bと後側片22の軸受孔26bに第1回同軸15bを貫通及び挿通させる。この際、第1回同軸15bは、第1軸受部13bの軸受孔14bに対しては圧入して固定する一方、後側片22の軸受孔26bに対しては回動可能に構成する。これにより、第1の支持部材2が第2の支持部材3に、一対の第1回同軸15a,15bの一致した軸心線である第1の回動中心D1を中心として回動可能に支持される。
【0032】
次に、第1の支持部材2を支持した第2の支持部材を、予め2つの駆動部5,6が取り付けられたベース部材4の上に臨ませる。そして、第2の支持部材3の左右の側片23,24に設けた軸受孔28a,28b間にベース部材4の一対の第2軸受部32a,32bを介在させる。次に、左側片23の軸受孔28aと第2軸受部32aの軸受孔33aに第2回同軸29aを貫通させる。この際、第2回同軸29aは、左側片23の軸受孔28aに対しては圧入して固定する一方、第2軸受部32aの軸受孔33aに対しては回動可能に構成する。
【0033】
更に、右側片24の軸受孔28bと第2軸受部32bの軸受孔33bに第2回同軸29aを挿通及び貫通させる。この際、第2回同軸29bは、右側片24の軸受孔28bに対しては圧入して固定する一方、第2軸受部32bの軸受孔33bに対しては回動可能に構成する。これにより、第2の支持部材3がベース部材4に、一対の第2回同軸29a,29bの一致した軸心線である第2の回動中心D2を中心として回動可能に支持される。
【0034】
また、第2の支持部材3の左右の側片23,24に設けた軸受孔28a,28b間にベース部材4の一対の第2軸受部32a,32bを介在させた際に、第1の駆動部5の操作爪43の各爪片43a,43b間には、第1の支持部材3の第1の操作片18が介在される。この際、操作爪43は、第1の転動体51と板ばね47を取り付ける前の状態でその組立作業を中断しておき、各爪片43a,43b間に第1の操作片18を介在してから組立作業を再開する。
【0035】
即ち、操作片18を介在させた後、第1爪片43aの貫通穴45に第1の転動体51を貫通させる。そして、第1爪片43aに板ばね47を取り付け、その板ばね47で第1の転動体51を操作片18側に付勢する。これにより、第1の操作片18が第1の転動体51と第2の転動体52によって球面支持され、第1の支持部材2と第1の駆動部5が連結される。その結果、第1の駆動部5の直進アーム42の直線運動が、第1の支持部材2の回動(回転)運動に変換可能となる。
【0036】
また、第1の駆動部5と第1の操作片18の連結と同様の手順により、第2の支持部材3の第2の連結片27を第2の駆動部6に連結させる。これにより、第2の連結片27が2つの転動体によって球面支持され、第2の駆動部6の直進アーム62の直線運動が、第2の支持部材3の回動(回転)運動に変換可能となる。これにより、振動発生装置1の組立作業が完了し、図2〜図8に示すような振動発生装置1が得られる。
【0037】
振動発生装置1の組立作業が完了した状態において、第1の回動中心D1と第2の回動中心D2は同一平面上で直交される。更に、第1の支持部材2の第1の操作片18は第2の回動中心D2が延在される方向に突出され、第2の支持部材3の第2の操作片27は第1の回動中心D1が延在される方向に突出される。
【0038】
そして、図4及び図8等に示すように、第1の駆動部5の直進アーム42の駆動力が加えられる第1の操作片18の力点F1が、第2の回動中心D2上に位置する。また、図6及び図8等に示すように、第2の駆動部6の直進アーム62の駆動力が加えられる第2の操作片27の力点F2が、第1の回動中心D1上に位置する。
【0039】
そのため、第1の支持部材2を第1の回動中心D1を中心として回動させても、第1の回動中心D1上に位置する第2の操作片27の力点F2は、その位置から変位することがない。また、第2の支持部材3を第2の回動中心D2を中心として回動させても、第2の回動中心D2上に位置する第1の操作片18の力点F1は、その位置から変位することがない。これにより、第1の駆動部5は、第2の支持部材3の回動による影響を受けずに第1の支持部材2を回動させることができる。また、第2の駆動部6は、第1の支持部材2の回動による影響を受けずに第2の支持部材3を回動させることができる。
【0040】
なお、本発明の振動発生装置1としては、第1の操作片18の力点F1及び第2の操作片27の力点F2を、第2の回動中心D2上及び第1の回動中心D1上に位置させない構成としてもよい。この場合、第2の支持部材の回動による影響を考慮して第1の駆動部5を制御すると共に、第1の支持部材の回動による影響を考慮して第2の駆動部6を制御する。例えば、第2の支持部材3の回動による影響で第1の操作片18の力点F1がベース部材4側に変位する際には、力点F1の変位に伴う直進アーム42の移動量と、第1の支持部材2を所望の角度まで回動させるために必要な直進アーム42の移動量に基づいて、直進アーム42の実際の駆動量を制御するとよい。
【0041】
また、本実施の形態では、図8に示すように、第1の回動中心D1と第2の回動中心D2とが交わる交差点Oから第1の操作片18の力点F1までの距離L1と、交差点Oから第2の操作片27の力点F2までの距離L2が略同一となるように設定されている。そのため、直進アーム42の駆動量に応じた第1の支持部材2の回動角度と、直進アーム62の駆動量に応じた第2の支持部材3の回動角度を等しくすることができる。これにより、第1の駆動部5及び第2の駆動部6を簡単に制御することができる。
【0042】
このような構成を有する振動発生装置1の作用は、次のようなものである。この振動発生装置1は、第1の駆動部5を直進駆動させて、第1の支持部材2を一対の第1回動軸15a,15bの軸心線である第1の回動中心D1を中心として回動させる。これにより、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100には、第1の回動中心D1を中心とした回動方向への振動が付与される。
【0043】
また、振動発生装置1は、第2の駆動部6を直進駆動させて、第1の支持部材2を回動可能に支持した第2の支持部材3を一対の第2回動軸29a,29bの軸心線である第2の回動中心を中心として回動させる。これにより、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100には、第2の回動中心D2を中心とした回動方向への振動が付与される。
【0044】
更に、振動発生装置1は、第1の駆動部5と第2の駆動部6を同時に直進駆動させることにより、第1の支持部材2の回動と第2の支持部材3の回動を複合的に行わせて、デジタルスチルカメラ100に所定の方向への振動を付与する。即ち、第1の支持部材2が第1の駆動部5によって第1の回動中心D1を中心として回動されると同時に、第2の支持部材3が第2の駆動部6によって第2の回動中心D2を中心として回動される。これにより、第1の支持部材2は、第1の回動中心D1を中心とした回動方向と第2の回動中心D2を中心とした回動方向に同時に回動される。その結果、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100には、2つの回動方向に振動成分を有する所定の方向への振動が付与される。
【0045】
上述したような構成を有する振動発生装置1によれば、例えば、次のようにしてデジタルスチルカメラ100に備えられた像ぶれ補正装置の動作を試験したり、検査したりすることができる。まず、図11に示すように、振動発生装置1の第1の支持部材2にデジタルスチルカメラ100を支持させる。
【0046】
このとき、デジタルスチルカメラ100のピッチ方向P1,P2が、第1の回動中心D1を中心とした第1の支持部材2の回動方向に一致すると共に、ヨー方向W1,W2が第2の回動中心D2を中心とした第2の支持部材3の回動方向に一致するようにデジタルスチルカメラ100を配置する。なお、デジタルスチルカメラ100のピッチ方向P1,P2を第2の回動中心D2を中心とした第2の支持部材3の回動方向に一致させ、ヨー方向W1,W2を第1の回動中心D1を中心とした第1の支持部材2の回動方向に一致させてもよい。
【0047】
次に、第1の回動中心D1と第2の回動中心D2とを含む平面を、第1の駆動部5及び第2の駆動部6の各直進アーム42,62が直進駆動される方向に直交させ、振動発生装置1を基準状態にする。続いて、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100のレンズ鏡筒101の前方にチャート71を配置し、このチャート71の画像をレンズ鏡筒101のレンズ系によって撮像素子の撮像面上に結像させる。
【0048】
次に、振動発生装置1によってデジタルスチルカメラ100に振動を付与する。これにより、デジタルスチルカメラ100に備えた像ぶれ補正装置の動作が開始される。その後、撮像素子から出力される撮像信号に基づいてチャート71の画像を解析することにより、像ぶれ補正装置の動作試験や検査を行うことができる。
【0049】
ここで、デジタルスチルカメラ100に付与される振動について説明する。例えば、振動発生装置1の基準状態から第1の駆動部5と第2の駆動部6を駆動させ、各直進アーム42,62をベース部材4と反対側へ直進駆動させたとする。このとき、第1の支持部材2は、図12Aに示すように、第1の回動中心D1を中心として第1の操作片18がベース部材4から遠ざかるように回動される。
【0050】
これと同時に、第2の支持部材3は、図12Bに示すように、第2の回動中心D2を中心として第2の操作片27がベース部材4から遠ざかるように回動される。これにより、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100には、図11に示すピッチ方向P1とヨー方向W1へ同時に振られるような振動が付与される。
【0051】
また、振動発生装置1の基準状態から直進アーム42をベース部材4側へ直進駆動させると共に、直進アーム62をベース部材4と反対側へ直進駆動させたとする。このとき、第1の支持部材2は、図13Aに示すように、第1の操作片18がベース部材4に近づくように回動され、第2の支持部材3は、図13Bに示すように、第2の操作片27がベース部材4から遠ざかるように回動される。これにより、デジタルスチルカメラ100には、図11に示すピッチ方向P2とヨー方向W1へ同時に振られるような振動が付与される。
【0052】
また、振動発生装置1の基準状態から直進アーム42をベース部材4と反対側へ直進駆動させると共に、直進アーム62をベース部材4側へ直進駆動させたとする。このとき、第1の支持部材2は、図14Aに示すように、第1の操作片18がベース部材4から遠ざかるように回動され、第2の支持部材3は、図14Bに示すように、第2の操作片27がベース部材4に近づくように回動される。これにより、デジタルスチルカメラ100には、図11に示すピッチ方向P1とヨー方向W2へ同時に振られるような振動が付与される。
【0053】
また、振動発生装置1の基準状態から各直進アーム42,62をベース部材4側へそれぞれ直進駆動させると、図15A及び図15Bに示すように、第1の支持部材2と第2の支持部材3は、各操作片18,27がベース部材4に近づくようにそれぞれ回動される。これにより、デジタルスチルカメラ100には、図11に示すピッチ方向P2とヨー方向W2へ同時に振られるような振動が付与される。このような直進アーム42の直進駆動と、直進アーム62の直進駆動を連続して行うことにより、振動発生装置1は、任意の様々な方向へ連続して振られるような振動をデジタルスチルカメラ100に付与することができる。
【0054】
図16は、本発明の振動発生装置の第2の実施の形態を示す振動発生装置81である。この振動発生装置81は、第1の支持部材2の回動の変化量を検出する第1の変化量検出部82と、第2の支持部材3の回動の変化量を検出する第2の変化量検出部83とを設けたものである。即ち、振動発生装置81が第1の実施の形態の振動発生装置1と異なるところは、各支持部材2,3の回動の変化量を検出する変化量検出部である。したがって、この実施の形態の構成のうち第1の実施の形態の振動発生装置1と共通する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0055】
図17等に示すように、振動発生装置81の第1の変化量検出部82は、第1の支持部材2の角速度を検出する第1の角速度センサ85と、第1の支持部材2の回動角度を検出する第1の回動角検出器86とを有している。第1の回動角検出器86は、略円板状に形成されると共にその周縁部が周方向に微細ピッチで着磁された着磁ロータ86aと、この着磁ロータ86aの周縁部に所定の間隔をあけて対向された磁気センサ86bとの組合せによって構成されている。
【0056】
第1の回動角検出器86の着磁ロータ86aは、第1の支持部材2に一体的に設けられており、第1の支持部材2と一緒に回動される。即ち、着磁ロータ86aは、第1軸受部13bの軸受孔14bに圧入固定されて第2の支持部材3の軸受孔26bを貫通した第1回同軸15bに取り付けられていて、その中心が第1の回動中心D1上に一致するように配置されている。
【0057】
第1の回動角検出器86の磁気センサ86bは、第2の支持部材3の後側片22に設けられたセンサ取付台74に取り付けられている。この磁気センサ86bは、着磁ロータ86aの回動によって変化する着磁部分の磁界を検出するものであり、例えば、MRセンサやホール素子等を挙げることができる。この磁気センサ86bからの検出信号に基づいて、後述するセンサ信号変換部92が第1の支持部材2の回動角度を算出するようになっている。
【0058】
第1の角速度センサ85は、着磁ロータ86aの中央部に取り付けられており、第1の回動中心D1上に配置されている。このように、第1の角速度センサ85を第1の回動中心D1上に配置することにより、第1の角速度センサ85は、第2の支持部材3の回動動作に影響されずに第1の支持部材2の角速度を検出することができる。この第1の角速度センサ85としては、例えば、ジャイロセンサを挙げることができる。
【0059】
振動発生装置81の第2の変化量検出部83は、第1の変化量検出部82と同様の構成とされている。即ち、第2の変化量検出部83は、第2の支持部材3の角速度を検出する第2の角速度センサ88と、第2の支持部材3の回動角度を検出する第2の回動角検出器89とを有している。そして、第2の回動角検出器89は、着磁ロータ89aと磁気センサ89bとの組合せによって構成されている。
【0060】
第2の回動角検出器89の着磁ロータ89aは、第2の支持部材3に一体的に設けられており、第2の支持部材3と一緒に回動される。即ち、着磁ロータ89aは、左側片23を貫通して圧入固定された第2回動軸29aに取り付けられており、その中心が第2の回動中心D2上に一致するように配置されている。
【0061】
また、磁気センサ89bは、第2の軸受部32aに設けられたセンサ取付台75に取り付けられている。そして、磁気センサ89bからの検出信号に基づいて、センサ信号変換部92が第2の支持部材3の回動角度を算出するようになっている。更に、第2の角速度センサ88は、着磁ロータ89aの中央部に取り付けられており、第2の回動中心D2上に配置されている。これより、第2の角速度センサ88は、第1の支持部材3の回動動作に影響されずに第2の支持部材3の角速度を検出することができる。
【0062】
本実施の形態では、第1の回転角検出器86(第2の回動角検出器89も同様)を着磁ロータ86aと磁気センサ86bとの組合せによって構成したが、本発明に係る回転角検出器としては、これに限定されるものではない。本発明に係る回転角検出器としては、例えば、歯車状に形成された歯車ロータと、この歯車ロータの周縁部に対向するフォトセンサとの組合せにより構成してもよい。また、回動(回転)角を検出する種々の検出器(センサ)を振動発生装置81の適宜な位置に配置して、第1の支持部材2及び第2の支持部材3の回動角度を検出してもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、第1の回転角検出器86及び第2の回動角検出器89によって、第1の支持部材2及び第2の支持部材3の回動角度を検出する構成としたが、第1の角速度センサ85及び第2の角速度センサ88により検出した角速度に基づいて各支持部材2,3の回動角度を算出する構成としてもよい。この場合、第1の回転角検出器86及び第2の回動角検出器89が不用になるため、部品点数を削減することができる。
【0064】
更に、本実施の形態では、第1の回動中心D1上と第2の回動中心D2上に角速度センサ85,88を配置し、第1の支持部材2と第2の支持部材3の角速度を検出する構成としたが、角速度センサ85,88の換わりに角加速度センサを用いることもできる。この場合、それぞれの角加速度センサにより、第1の支持部材2と第2の支持部材3の角加速度を検出し、その検出結果に基づいて各支持部材2,3の角速度を算出する。
【0065】
また、本発明の振動発生装置として、加速度センサを用いて第1の支持部材2と第2の支持部材3の角速度を算出する構成としてもよい。この場合、加速度センサを適宜な位置、例えば、第1の操作片18と第2の操作片27に設け、各操作片18,27の加速度を検出し、その検出結果に基づいて各支持部材2,3の角速度を算出する。
【0066】
図18は、振動発生装置81の信号の流れを示したブロック図である。振動発生装置81は、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100のシャッタボタンを押して撮影を実行させるレリーズ釦77と、センサ信号変換部91と、駆動部駆動回路92と、レリーズ釦駆動回路93等を有している。
【0067】
センサ信号変換部91は、第1の角速度センサ85、第1の回動角検出器86、第2の角速度センサ88、第2の回動角検出器89から供給される信号に基づいて、第1の支持部材2の角速度及び回動角度と、第2の支持部材3の角速度及び回動角度を算出する。そして、算出した角速度及び回動角度を第1のインタフェース(I/F)94を介してパーソナルコンピュータ等の外部装置110に供給する。
【0068】
駆動部駆動回路92は、第2のインタフェース(I/F)95を介して外部装置110から供給される制御信号に基づいて第1の駆動部5及び第2の駆動部6を駆動させる。これにより、各駆動部5,6の直進アーム42,62が直進駆動され、その直線運動が第1の支持部材2及び第2の支持部材3の回動運動に変換される。その結果、第1の支持部材2に支持されたデジタルスチルカメラ100にピッチ方向P及びヨー方向Wへの振動が付与される。
【0069】
レリーズ釦駆動回路93は、第3のインタフェース(I/F)96を介して外部装置110から供給される制御信号に基づいてレリーズ釦77を駆動させる。これにより、デジタルスチルカメラ100に付与する振動の所定のタイミングでシャッタボタンを押すことでき、その撮影画像を確認することができる。
【0070】
このような振動発生装置81によれば、第1の支持部材2及び第2の支持部材3のそれぞれの角速度及び回動角度を検出することができ、その検出結果に基づいて第1の駆動部5及び第2の駆動部6を制御することで、デジタルスチルカメラ100に所望の振動を付与することができる。また、所望の振動の所定のタイミングでレリーズ釦77を駆動させることができ、その撮影画像を確認することができる。
【0071】
例えば、多数の撮影者の手振れの成分をヨー方向とピッチ方向の周波数変換したデータベースを予め作成しておき、その手振れを再現する制御信号を振動発生装置1の駆動部駆動回路92に供給することで、人間の手振れに近似した振動をデジタルスチルカメラ100に付与することができる。その結果、デジタルスチルカメラ100に備えられた像ぶれ補正装置の高精度な実験及び評価を行うことができ、人間の手振れに高次元で対応することができる像ぶれ補正装置の設計に貢献することができる。
【0072】
また、振動発生装置81によれば、第1の回動角検出器86及び第2の回動角検出器89によって第1の支持部材2及び第2の支持部材3の回動角度を検出する構成としたため、例えば、角速度センサの検出結果に基づいて算出する回動角度よりも、精度の高い回動角度を得ることができる。そして、この回動角度等に基づいて第1の駆動部5及び第2の駆動部6が制御されるため、精度の良い振動を発生させることができる。
【0073】
以上説明したように、本発明の振動発生装置によれば、第1の駆動部及び第2の駆動部の直線運動を第1の支持部材及び第2の支持部材の回動運動に変換することにより、第1の支持部材と第2の支持部材を互いに干渉することなく独立して回動させることができ、振動対象物を2つの方向に同時に回動させて振動させることができる。
【0074】
また、本発明の振動発生装置は、第1の駆動部の駆動力が加えられる第1の支持部材の力点を第2の回動中心上に設け、第2の駆動部の駆動力が加えられる第2の支持部材の力点を第1の回動中心上に設けた。そのため、第1の駆動部は、第2の支持部材の回動による影響を受けずに第1の支持部材を回動させることができ、第2の駆動部は、第1の支持部材の回動による影響を受けずに第2の支持部材を回動させることができる。
【0075】
更に、本発明の振動発生装置は、第1の駆動部及び第2の駆動部の直線運動を第1の支持部材及び第2の支持部材の回動運動に変換するため、第1の支持部材3を回動させる第1の駆動部を第2の支持部材に設ける必要がない。その結果、第2の支持部材を回動させる第2の駆動部に必要な駆動力と、第1の支持部材を回動させる第1の駆動部材に必要な駆動力とを同程度にすることができ、装置の小型化を図ることができる。
【0076】
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した2つの実施の形態においては、振動対象物として像ぶれ補正装置を備えたデジタルスチルカメラを適用した例について説明したが、像ぶれ補正装置を備えたデジタルビデオカメラ、像ぶれ補正装置を備えたカメラ付き携帯電話にも適用できるものである。また、像ぶれ補正装置を備えていない撮像装置に適用し、手振れとシャッタスピードの関係、例えば、手振れが生じても像がぶれて写らないようなシャッタスピードを評価する実験及び検査を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の振動発生装置の第1の実施の形態を正面側から見た分解斜視図である。
【図2】本発明の振動発生装置の第1の実施の形態を正面側から見た斜視図である。
【図3】本発明の振動発生装置の第1の実施の形態を背面側から見た斜視図である。
【図4】図2に示す振動発生装置の正面図である。
【図5】図2に示す振動発生装置の背面図である。
【図6】図2に示す振動発生装置の左側面図である。
【図7】図2に示す振動発生装置の右側面図である。
【図8】図2に示す振動発生装置の平面図である。
【図9】図8に示す振動発生装置のA−A断面図である。
【図10】図8に示す振動発生装置のB−B断面図である。
【図11】振動対象物として像ぶれ補正装置を備えた撮像装置を適用し、像ぶれ補正装置の動作を評価する状態の説明図である。
【図12】図12Aは第1の駆動部及び第2の駆動部をベース部材と反対側に直進駆動させた状態を正面から見た説明図、図12Bは同じく右側面から見た説明図である。
【図13】図13Aは第1の駆動部をベース部材側に直進駆動させると共に第2の駆動部をベース部材と反対側に直進駆動させた状態を正面から見た説明図、図13Bは同じく右側面から見た説明図である。
【図14】図14Aは第1の駆動部をベース部材と反対側に直進駆動させると共に第2の駆動部をベース部材側へ直進駆動させた状態を正面から見た説明図、図14Bは同じく右側面から見た説明図である。
【図15】第1の駆動部及び第2の駆動部をベース部材側に直進駆動させた状態正面から見た説明図、図15Bは同じく右側面から見た説明図である。
【図16】本発明の振動発生装置の第2の実施の形態を正面側から見た斜視図である。
【図17】図16に示す振動発生装置の第1の変化量検出部を拡大した説明図である。
【図18】図16に示す振動発生装置の信号の流れを表すブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
1,81…振動発生装置、2…第1の支持部材、 3…第2の支持部材、 4…ベース部材、 5…第1の駆動部、 6…第2の駆動部、 13a,13b…第1軸受部、 15a,15b…第1回同軸、 18…第1の操作片、 27…第2の操作片、 29a,29b…第2回同軸、 31…ベース板、 32a,32b…第2軸受部、 41,61…駆動部本体、 42,62…直進アーム、 43,63…操作爪、 51…第1の転動体、 52…第2の転動体、 71…チャート、 82…第1の変化量検出部、 83…第2の変化量検出部、 85…第1の角速度センサ、 86…第1の回動角検出器、86a,89a…着磁ロータ、 86b,89b…磁気センサ、 88…第2の角速度センサ、 89…第2の回動角検出器、 91…センサ信号変換部、 92…駆動部駆動回路、 93…レリーズ釦駆動回路、 100…像ぶれ補正装置を備えたデジタルスチルカメラ(振動対象物)、 110…外部装置、 D1…第1の回動中心、 D2…第2の回動中心、
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【出願日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【代理人】 【識別番号】100122884
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 芳末

【識別番号】100133824
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 仁恭


【公開番号】 特開2008−29939(P2008−29939A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−205069(P2006−205069)