トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 分注されたインクを通した光透過率を用いてインクジェット印字ヘッドノズルを較正するためのシステム及び方法
【発明者】 【氏名】クワンユアン シャング

【氏名】ジョン エム ホワイト

【要約】 【課題】インクジェット印字ノズルを較正するためのインクジェット印字ノズル較正システム及び方法を提供する。

【構成】本発明のシステムは点弧パルス電圧に応答して基板上にインクを分注するように適合されたインクジェット印字ノズルと、分注されたインクを照らすように適合された光源と、分注されたインクを通しての光透過率を測定するように適合された画像化システムと、測定した光透過率に基づいてインクジェット印字ノズルを制御しながら調節するように適合された制御装置を含む。本発明の方法は、点弧パルス電圧に設定したインクジェット印字ノズルで表面上にインクを分注し、分注されたインクの光透過特性を測定し、透過特性に基づいて分注されたインクの容量を求め、求めた分注インク容量と予定インク容量レベルとの差に基づきインクジェット印字ノズルの点弧パルス電圧を調節することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点弧パルスパラメータに設定したインクジェット印字ノズルを用いてインクを基板上に分注し、
分注したインクの光透過特性を測定し、
測定した透過特性に基づいて分注したインクの容量を求め、
求めた分注インク容量と予定インク容量レベルとの差に基づいてインクジェット印字ノズルの点弧パルスパラメータを調節することを含むインクジェット印字ノズルを較正するための方法。
【請求項2】
点弧パルスパラメータが、点弧パルス電圧、点弧パルス幅、点弧パルス電流、点弧パルスエネルギー、点弧パルス周波数、点弧パルス波形の少なくとも1つを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
基板上に分注されたインクを基板下から照らし、
基板と分注されたインクを透過した光を、基板上方で直接経路で捕捉することを更に含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
基板上に分注されたインクを基板上方から照らし、
入射経路で分注されたインクを透過し、分注されたインクを透過して反射される光を反射経路で基板上方にて捕捉することを更に含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
基板上にインクを分注するに先立って、
分注されたインクの非存在下で基板を照らし、
基板を透過した光を捕捉し、
捕捉した光から基本光強度を求めることを更に含む請求項1記載の方法。
【請求項6】
分注されたインクの光透過特性の測定が、分注されたインクを透過し捕捉された光の強度を測定することを含む請求項5記載の方法。
【請求項7】
捕捉された光の測定強度と、基本光強度レベルとの比を求めることを更に含む請求項6記載の方法。
【請求項8】
分注されたインクの容量を求めることが、捕捉した光の測定強度と基本光強度レベルとの比に対応するインク容量を求めることを含む請求項7記載の方法。
【請求項9】
分注されたインクの容量と予定容量レベルとの差を求めることを更に含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
点弧パルスパラメータの調節が、点弧パルスパラメータを修正してインクジェット印字ノズルに予定容量レベルのインクを分注させることを含む請求項9記載の方法。
【請求項11】
点弧パルスパラメータの修正が、分注されたインクの容量に応じて非線形的に変動する請求項10記載の方法。
【請求項12】
インクをディスプレイピクセルウェルに分注する請求項10記載の方法。
【請求項13】
ディスプレイピクセルウェルが、そこを光が透過し捕捉される複数の領域を含む請求項10記載の方法。
【請求項14】
ディスプレイピクセルウェルの複数領域から捕捉した光の強度を平均化することを更に含む請求項13記載の方法。
【請求項15】
点弧パルスパラメータを含む点弧パルスに応答して基板上にインクを分注するように適合されたインクジェット印字ノズルと、
基板上に分注されたインクを照らすように適合された光源と、
分注されたインクを通した光透過率を測定するように適合された画像化システムと、
画像化システムとインクジェット印字ノズルに連結され、測定した光透過率に基づいて点弧パルスパラメータを制御しながら調節するように適合された制御装置を含むインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項16】
点弧パルスパラメータが、点弧パルス電圧、点弧パルス幅、点弧パルス電流、点弧パルスエネルギー、点弧パルス周波数、点弧パルス波形の少なくとも1つを含む請求項15記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項17】
画像化システムが、分注されたインクを透過した光を捕捉するように適合させた光学検出装置と、光学検出装置に連結された画像処理装置を含む請求項15記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項18】
光学検出装置が電荷結合素子(CCD)カメラを含む請求項17記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項19】
光源が基板下方に位置され、基板を通して分注されたインクに光を透過させるように適合されている請求項18記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項20】
光源が基板上方に位置され、基板に相対して可動する請求項18記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項21】
基板下に位置され、光源から基板を透過してきた光を基板を通して光学検出装置に向かって反射するように適合された反射面を更に含む請求項20記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項22】
制御装置が、分注されたインクを通して測定した光透過率に基づいて分注したインク容量を求めるように適合されている請求項17記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項23】
制御装置が、分注されたインクの容量と予定容量レベルとの差を求めるように適合されている請求項22記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項24】
制御装置がインクジェット印字ノズルに調節信号を伝送するように適合されており、信号は点弧パルスパラメータを調節して、予定容量レベルに近似した容量のインクをノズルから分注させる請求項23記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項25】
光源が白色光を放射する請求項15記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項26】
基板が、分注したインクを蓄えるための1つ以上のピクセルウェルを含む請求項17記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【請求項27】
画像処理装置が、1つ以上のピクセルウェルの複数領域にわたる測定光透過率の平均値を計算するように適合されている請求項17記載のインクジェット印字ノズル較正システム。
【発明の詳細な説明】【優先権の主張】
【0001】
本出願は、2006年6月7日に出願された米国特許仮出願第60/804166号「堆積されたインクを通して測定した光透過率を用いたインクジェット印字ヘッドノズルの較正システム及び方法」(代理人整理番号11129/L/AKT/INKJET/RKK)に基づく優先権を主張し、参照により全て本願に組み込まれる。
【関連出願の相互参照】
【0002】
本出願は、本発明の譲受人に譲渡された以下の同時係属中の米国特許出願に関連し、各出願は参照により全て本願に組み込まれる。
2006年3月24日出願の米国特許仮出願第60/785594号「インクジェット印刷のための方法及び装置」(代理人整理番号9521−L4)。
2005年5月4日出願の米国特許出願第11/123502号「インクジェットの液滴可視化」(代理人整理番号9705)。
2005年8月25日出願の米国特許出願第11/212043号「インクジェット印字ヘッド支持体を整列させるための方法及び装置」(代理人整理番号9521−6)。
2006年9月13日出願の米国特許出願第11/521177号「フラットパネルディスプレイ用カラーフィルタの画素マトリクスを製造するための方法及び装置」(代理人整理番号10152)。
2006年9月28日出願の米国特許出願第11/536540号「画素プロファイルを調節するための方法及び装置」(代理人整理番号10448)。
【背景】
【0003】
フラットパネルディスプレイ産業はディスプレイ装置、特にはフラットパネルディスプレイ用のカラーフィルタを製造するためにインクジェット印刷を用いようと試みてきた。カラーフィルタ用にパターンを印刷する際にインクを分注するピクセルウェルが特に小さい場合があるため、印刷エラーの発生する可能性は非常に高い。加えて、印字ヘッドの製造ムラが、不本意な印刷性能又は不整につながる場合がある。従って、インクジェット印字ヘッドを較正し、印刷パラメータを調節するための効率的な方法及び装置が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様において、インクジェット印字ノズル較正システムの実施形態には、点弧パルスパラメータ(例えば、点弧パルス電圧、点弧パルス幅、点弧パルス電流、点弧パルスエネルギー、点弧パルス周波数、点弧パルス波形等)に応答して基板上にインクを分注するように適合されたインクジェット印字ノズルと、基板上に分注されたインクを照らすように適合された光源と、分注されたインクを通した光透過率を測定するように適合された画像化システムと、画像化システムとインクジェット印字ノズルに連結され、測定した光透過率に基づいて1つ以上のインクジェット印字ノズルを制御しながら調節するように適合された制御装置を含む。
【0005】
本発明のその他の態様において、インクジェット印字ノズルの較正方法の実施形態は、点弧パルスパラメータに設定した(例えば、点弧パルス電圧、点弧パルス幅、点弧パルス電流、点弧パルスエネルギー、点弧パルス周波数、点弧パルス波形等)インクジェット印字ノズルを用いて基板上にインクを分注し、分注されたインクの光透過特性を測定し、測定した透過特性に基づいて分注されたインクの容量を求め、求めた分注インク容量と予定インク容量レベルとの差に基づきインクジェット印字ノズルの点弧パルス電圧を調節することを含む。
【0006】
本発明のその他の特徴及び態様は、以下の詳細な記載、付随する請求項、添付の図面からより十分に明らかとなる。
【詳細な説明】
【0007】
インクジェットプリンタは、ガラス又は重合体パネル等の基板上方を移動し得る1つ以上のキャリッジ内に搭載された1つ以上のインクジェット印字ヘッドを利用してフラットパネルディスプレイ用カラーフィルタの印刷をすることが多い。実施形態によっては、印字ヘッド下で、精密に制御されたステージ上で基板を移動させる。印字ヘッドに相対して基板が移動するにつれ、インクジェット印刷制御システムがヘッド内の個々のノズルを作動させ、基板上にインク(又はその他の流体)液滴を分注又は噴射して画像を形成する。
【0008】
印字ヘッドノズルの作動には、点弧パルス信号又は点弧パルス電圧(Vfp)を個々のノズルに送り、噴射機構にある量のインクを分注させることを含んでいてもよい。一部の印字ヘッドでは、パルス電圧を用いて、例えば、インクをノズルから押し出す圧電素子を起動させる。その他の印字ヘッドでは、パルス電圧により、レーザ光に応答してインクをノズルから押し出す膜にレーザを照射する。活性化エネルギーをノズルからのインクの機械的噴射に変換するように適合されたその他のタイプのトランスデューサを用いてもよい。従って、ノズルに伝達される信号は、例えば、点弧パルス電圧、点弧パルス幅、点弧パルス電流、点弧パルスエネルギー、点弧パルス周波数、及び/又は点弧パルス波形を含んでいてもよい。
【0009】
製造ムラ及び/又はその他の要因により、ノズルが任意の点弧パルスパラメータPfp(例えば、任意の点弧パルス電圧Vfp、点弧パルス幅Wfp、点弧パルス電流Ifp、点弧パルスエネルギーEfp、点弧パルス周波数Ffp、点弧パルス波形Sfp等)に対して均等量の液滴を分注しない場合がある。場合によっては、インク液滴量はPfpに応じて非線形的に変動する。つまり、印字ヘッドの製造ムラにより、点弧パルスごとに同一ノズルから噴射されるインク量に非線形的なばらつきが生じたり、同一の点弧パルスに対してノズルごとに異なる量のインクが噴射される場合がある。
【0010】
本発明は、個々のノズルによって分注されたインクの量を求めるための方法であり、個々のノズルから分注されたインクが充填された画素を透過した光の量を測定することで行う。更に詳細には、インクを既知のPfpで基板上のディスプレイピクセルウェル上に分注し、次に本発明の方法を用いて、各ピクセルウェル内のインクの厚みに対応する、各ピクセルウェルに分注されたインクを通しての光透過率を測定することで、各ノズルによって分注されたインク容量を求めてもよい(厚みはインク容量と正比例する)。本発明は、既知のPfpと透過率により求めた測定インク容量とを相互関連させることで分注インク容量とPfpとの関係を求め、この関係を用いてインクジェット印字ノズルを較正する方法を更に提供する。この容量情報を用いて各ノズルを較正し、ピクセルウェル内のインク深さを一定に保ってもよい。
【0011】
本発明による較正方法は、日常保守手順の合間に定期的、或いは1つ以上のノズルによって分注されるインク容量が予定レベル又は範囲からずれていることを示す、印刷作業中に1つ以上のディスプレイオブジェクトに行う診断試験に応答して実行してもよい。
【0012】
図1Aは本発明によるインクジェット印字ノズル較正システム例100の概略図であり、光透過率を利用して、基板上に配置されたカラーフィルタ・ディスプレイ画素内に分注されたインクの容量を求める。
【0013】
図示されるように、ガラス、重合体等から成るフラットパネルであってもよい基板102は支持ステージ104上に位置される。基板102は基板表面上に列及び段状に配列したピクセルウェルを含むブラックマトリクス材料を含んでいてもよい。ピクセルウェル(図2でより詳細に図示)を用いて、インクジェット印字ヘッド(図示せず)によって分注されたインクを蓄える。各画素は同一の長さと幅寸法(任意の画素の実際の長さと幅は異なる場合がある)を有してもよく、従って基板102上のマトリクスの各画素は、類似した容量のインクを蓄えるように適合されていてもよい。本発明に即して使用し得るブラックマトリクス及びピクセルウェルの実施形態例は、上記で本願に組み入れた米国特許出願第11/521577号及び第11/536540号に記載される。
【0014】
支持ステージ104は、ステージ104上方に位置された、基板102のピクセルウェルにインクを分注し得る1つ以上の印字ヘッドを越えてY方向(図1のページ内に向かう又はページから飛び出す方向)に基板を輸送するように適合された移動プラットフォームを含んでいてもよい。カラーフィルタ印刷においては、典型的には単色(例えば、赤、緑又は青)を基板102上の所定の段の画素に分注し、隣接する段に異なる色を分注する。こういった手順において、一般的には混色を避ける。本発明に即したインクジェット印刷手順で使用し得る支持ステージ104と印字ヘッド配列の様々な態様が、上記で本願に組み込んだ米国特許仮出願第60/785594号に記載される。支持ステージ104は、ステージ104の厚み全体を貫通して延びる穴部、間隙部、窓部その他(図示せず)を備えていてもよく、これにより基板102は支持ステージ104下から放射された光に曝露される。
【0015】
光源106を支持ステージ104下に位置させ、支持ステージ104の穴部、間隙部、窓部その他を介して光を透過させ、これにより基板102上のピクセルインクウェルを照らしてもよい。光源は、例えば、マサチューセッツ州バーリントンのリュートロン・ビジョン(Leutron Vision)社が製造のフロックス(Phlox)4i−BLシリーズバックライトを含んでいてもよい。4i−BLシリーズバックライト光源106は、特定の方向に光を誘導するように適合された透明材料を含む光パイプを備えていてもよい。光パイプは、バックライト光源106に(例えば、バックライトの側部に連結されたLEDを介して)導入された光の大部分がバックライト光源106の上面107から均一に再放射されるように構成してもよい。光源106の表面積は基板102のサイズに応じて選択してもよく、例えば、20x20mm〜200x200mmである。その他のサイズを用いてもよい。光源106の輝度は、約4000〜20000cd/m(平方メートルあたりのカンデラ)、表面積に反比例であってもよい。光源106から白色光を放射して、異なるカラーインクを通した透過率を得てもよい。実施形態によっては、複数の光源を用いて基板102を照らしてもよい。
【0016】
光透過率を測定するように適合された光学検出装置108は、光源106から基板102のピクセルウェルを透過した光を捕捉するように位置させてもよい。光学検出装置108は電荷結合素子(CCD)カメラを備えていてもよい。本発明に即して使用し得る適切なCCDカメラは、例えば、画素サイズ7um以下、2000画素数以上、強度精度0.1%、1x1レンズを含む。その他の寸法及びパラメータを用いてもよい。光学検出装置108はインクジェット印刷システム内の支持体又は支持ステージ104上方のその他の機構(図示せず)上に載置してもよい。上で述べたように、基板102上の特定の画素位置から捕捉した光の大きさは画素位置の透過率に比例し、そこを透過した光が捕捉されるところの画素位置でのインク厚さ(容量)に反比例する。光学検出装置108は、例えば、1つ以上のモータ(図示せず)を用いて、X及びY軸方向に可動式であってもよい。
【0017】
コンピュータ機器を備え得る画層処理装置110を光学検出装置108に連結して、画像データ(透過率情報を含む)を得てもよい。ホストコンピュータ112(例えば、UNIX(商標名)ホスト)を、例えばイーサネット(商標名)又はRS232接続を介して画像処理装置110に連結してもよい。ホストコンピュータ112は、インクジェット印刷システム用のシステム制御装置及び/又はデータサーバを含んでいてもよい。1つ以上の実施形態において、画像処理装置110及びホストホストコンピュータ112を組み合わせてもよい。ホストコンピュータ112を光源106に動作可能に連結し、光源106の動作を制御してもよい(例えば、光源106の作動又は停止、証明の調整その他)。1つ以上の実施形態において、ホストコンピュータ112は、遅延又は起動時間を伴わず、光源106を作動させてもよい。
【0018】
図1Bは本発明によるインクジェット印字ノズル較正システム200の別の実施形態の概略ブロック図である。図1Bに図示の実施形態において、図1Aの実施形態の場合と同様に、ピクセルウェルを含む基板202はY軸方向に可動である支持ステージ204上に配置される。しかしながら、この実施形態では基板202と支持ステージ204との間に反射面205(例えば、鏡)を位置させる。実施形態によっては、ステージ204の表面それ自体を反射性としてもよい。図1Bに図示の別の実施形態例において、光源206は支持体表面下ではなく基板202上方に位置されている。光源206から放射された光は基板202上のピクセルウェルを透過して反射面205に届く。反射面205に入射した光は反射して基板202を通って戻り、光学検出装置208によって捕捉される。画像データを処理するために画像処理装置210が光学検出装置208に連結されており、ホストコンピュータ212が画像処理装置210に連結されている。基板202、支持ステージ204、光源206、光学検出装置208、画像処理装置210、ホストコンピュータ212を含むシステム200の各コンポーネントは図1Aに関して上述したものに対応する装置として同一又は同様のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0019】
図1Bに図示のインクジェットノズル較正システム200は、光源206を水平(X−Y)面及び/又は垂直(Z軸方向)に、より融通を利かせて位置させることが可能であるという点で有利であり、これは支持ステージ204に形成した穴部、間隙部、又は窓部を通すのではなく、光が基板202上に直接的に伝達されるからである。同様に、複数の光源を利用し、このやり方でより柔軟に配置させてもよい。更に、光源206から放射された光は基板202上のピクセルウェルを1回目は基板202を通っての反射面205への入射経路、2回目は反射面205から基板202を通っての帰還経路と2回透過することから、光学検出装置208によって捕捉される透過率「データ」量は実際上、2倍にしてもよい。
【0020】
上記記載の実施形態のいずれの場合においても、光源106、208からの基板102、202を経由した光学検出装置108、208への光透過率は、様々な方法で測定及び/又は算出することができる。1つ以上の実施形態において、各段の画素セルの透過率は、1つ以上の代表セルの透過率の平均に基づいて測定してもよい。例えば、各段における透過率は、複数(M)のセル又はディスプレイ画素の平均であってもよく、ここでMは事前に設定した及び/又はユーザ定義数値であってもよい。
【0021】
基板上のディスプレイオブジェクト例の平面図である図2を参照すると、多数の画素に符号がつけられており、画素の符号の下付き文字は任意の色の画素段番号を示し、画素の符号の上付き文字は任意の列についての画素列番号を示す。平均透過率は、画素から得た異なる透過率データセット(列、段)を用いて計算してもよい。このようなデータセットは赤(R)、緑(G)、青(B)の各色ついて作成してもよい。異なるサイズのセルについての透過率数値データセットの一例は以下を含むことができる。
【0022】
M=1の場合、1R1=R10、1R2=R20、1R3=R30・・・、
M=3の場合、1R1=(R10+R1+3+R1-3)、1R2=(R20+R2+3+R2-3)、1R3=(R30+R3+3+R3-3)・・・、
M=5の場合、1R1=(R10+R1+3+R1-3+R1+6+R1-6)、1R2=(R20+R2+3+R2-3+R2+6+R2-6)、1R3=(R30+R3+3+R3-3+R3+6+R3-6)・・・
【0023】
第2データセットは以下を含むことができる。
M=1の場合、2R1=R1+1、2R2=R2+1・・・、
M=3の場合、2R1=R1+1+R1+4+R1-2・・・、
M=5の場合、2R1=R1+1+R1+4+R1-2+R1+7+R1-5・・・、
【0024】
第3データセットは以下を含むことができる。
M=1の場合、3R1=R1+2・・・、
M=3の場合、3R1=R1+2+R1+5+R1-1・・・、
M=5の場合、3R1=R1+1+R1+5+R1-1+R1+8+R1-4・・・
【0025】
従って、任意のMに関し、各色のデータは4つのデータセット、つまり、
色、例えばRについての本来の完全データセット、
1R1、1R2、1R3・・・を含む1Rについてのデータセット、
2R1、2R2、2R3・・・を含む2Rについてのデータセット、
3R1、3R2、3R3・・・を含む3Rについてのデータセット
に整理することができ、ここで1R、2R、3R・・・は上述のように計算され、透過率に基づき降順で順序付けられる。
【0026】
図3は基板302上のディスプレイオブジェクト例の平面図であり、個々のディスプレイ画素304を示す。具体例において、ディスプレイ画素304の幅は約80um〜約250um、長さ約200um〜約600umであってもよい。色の濃い領域の幅は約20um〜約40umであってもよい。その他の寸法を用いてもよい。ディスプレイ画素304上に重ねた格子は、ディスプレイ画素の画像ファイルでディスプレイ画素304を表すために使用し得る個々の「データ画素」を示すために含めた。
【0027】
図4は個々のディスプレイ画素の透過率を求め、ノズルパラメータを調節することでインクジェット印刷ノズルを較正するための、本発明による方法400の実施形態例のフローチャートである。以下の記載における参照番号は図1のものである。しかしながら、記載の手順は図2の較正システムにも同等に当てはまることに留意する必要がある。
【0028】
工程402において、ディスプレイ画素304の中心を決定する。実施形態によっては、ディスプレイ画素304のX及びY方向の双方の2つの濃色辺の中心を見つけることでディスプレイ画素の中心を決定してもよい。次に、工程404において、ディスプレイ画素の中心から開始して、測定対象領域を、ディスプレイ画素304の中心から広がるデータ画素数(N)に基づいて規定する。例えば、Nを1とした場合、測定領域は1データ画素を含み、N=2の場合、測定領域は矩形に配置された9個のデータ画素を含み、N=3の場合、測定領域は25個のデータ画素を含む。各データ画素から得た透過率データをディスプレイ画素304について平均化してもよい。図3に図示の具体例においてはN=2であり、ディスプレイ画素の中心の9個の斜線部データ画素が、測定、続く平均化によりディスプレイ画素304の透過率を求めるための領域を表す。他の方法を用いて測定及び平均化に用いる代表データ画素セットを選択してもよい。
【0029】
工程406において、データ画素を通しての光透過率を測定する。測定は、分注されたインクと基板102を透過した光の測定強度と、基板102のみを通過した光の測定強度との比を計算することを含んでいてもよい。基板102のみを透過する光の量はカメラ位置によって変動する場合があるため、模範方法400を開始する前に、基板のみを通過する場合の位置依存性光強度測定値を含む基本透過率データを最初に保存しておいてもよい。実施形態によっては、基本データはブラックマトリクスを有する又は有さない基板102を透過させての位置依存性光強度測定値を含んでいてもよい。別の実施形態においては、基本データは基板302不在下での直接強度測定値を保存するにすぎなくてもよい。従って、こういった実施形態においては、データ画素の透過率の測定は、分注されたインクと基板302の双方を通過する光の測定強度と、直接光の測定強度との比を計算することを含んでいてもよい。
【0030】
工程406の測定を自動化し、非常に迅速に行ってもよい。実施形態によっては、インクジェット印刷システムの支持ステージ104は基板102及び/又は光学検出装置108を、選択したディスプレイ画素304からの光を捕捉するための位置に移動させてもよい。測定を命じるコマンドはホストコンピュータ112が発行してもよい。光強度データはディスプレイ画素304のデータ画素から回収される。工程408では、ディスプレイ画素304の選択したデータ画素について、透過光の強度と基本(又は直接)強度との比を算出、平均化してもよい。工程410において、比率データをファイル及び/又はカラーインクごとに対応するファイルに保存してもよい。光学検出装置108を基板102の長さ(例えば7x2000um)に沿って移動、及び/又は基板102を移動させることで、基板上の別のディスプレイ画素についての測定を繰り返してもよく、新しく得たデータは既存のファイルに追加してもよい。測定が完了した後、平均化した透過率データを含むファイルをホストコンピュータに伝送してもよい(例えば、インクジェット印刷システムの情報サーバ又は制御装置)。工程412において、透過率データを含むファイルにアクセスし、ディスプレイ画素304内に分注されたインク容量を求めてもよい。工程414において、ディスプレイ画素304内のインク容量を、インクを分注した特定のノズルと相互関連させてもよい。
【0031】
工程416において、透過率データから求めたディスプレイ画素304に分注されたインク量(容量)と、予定容量レベルとの差を求めてもよい。工程418において、求めた差に基づきノズルの点弧パルスパラメータ(例えば、Vfp、Efp、Ifp等)を調節し、ノズルによりディスプレイ画素304に分注されるインク量を予定容量レベルに近似させてもよい。或いは、工程416において、ディスプレイ画素304に分注されたインク容量が予定インクレベル範囲外にあるかどうかを求めてもよい。範囲外にある場合、工程418で、分注されたインクの測定容量がどのぐらい予定容量範囲から外れているかに基づいてノズルの点弧パルスパラメータを調節してもよく、範囲内にある場合は、調節をしなくてもよい。
【0032】
実施形態によっては、特定のディスプレイ画素の測定を手動で行ってもよい。光学検出装置108によって捉えられた画像を例えば画像処理装置110上に表示してもよい。一般位置はユーザが選択してもよく、選択した位置の透過率はX又はY方向における位置の関数として表示される。ユーザは特定のディスプレイ画素をクローズアップすることでより詳細な情報を得てもよい。
【0033】
上記記載は本発明の特定の実施形態のみを開示しており、上記で開示の方法及び装置を本発明の範囲内で改良したものが、当業者には容易に理解できる。例えば、上述の方法では分注されたインクの容量を求めるために測定した光透過率(強度)を指標として用いているが、測定周波数透過率を用いて同様に求めてもよく、及び/又は強度測定値と組み合わせることで、1つ以上のピクセルウェルで異なるカラーインクが混合されたかどうかを求めることが可能である。加えて、本発明はスペーサ形成、偏向子のコーティング、ナノ粒子回路形成にも応用することができる。
【0034】
従って、本発明をその特定の実施形態に基づいて開示してきたが、特許請求の範囲で定義されるように、別の実施形態も本発明の精神と範囲に入るものとする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1A】本発明の実施形態に係るインクジェット印字ノズル較正システムの概略図である。
【図1B】本発明の別の実施形態に係るインクジェット印字ノズル較正システムの概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係る参照用に符号をふった画素を印刷したカラーフィルタの図である。
【図3】本発明の実施形態に係るカメラを用いて作成したデータファイルにより表される基板上の単一ディスプレイ画素の図である。
【図4】本発明の実施形態に係るインクジェット印字ノズルを較正するための方法を示すフローチャートである。
【出願人】 【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【出願日】 平成19年6月5日(2007.6.5)
【代理人】 【識別番号】100101502
【弁理士】
【氏名又は名称】安齋 嘉章


【公開番号】 特開2008−18423(P2008−18423A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2007−148766(P2007−148766)