トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 筆記具用外装部材の塗装方法およびそれを用いた筆記具
【発明者】 【氏名】工藤 栄

【要約】 【課題】意匠的に優れた加飾塗装表面を有しつつ、手の汗や水分、摩擦・圧力、筆記用インキなどに対する高度な耐食性や長期間の使用に耐えうる密着性能を持ち、かつ、下地塗装ないし上塗りの加飾塗装等を通して安全性の高い筆記具用外装部材を得る。

【構成】陽極酸化皮膜を有するアルミニウム1の上に特定の化合物を主成分とする下地塗装2をしたことを特徴とする筆記具用外装部材の塗装方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筆記具用外装部材の塗装工程において、陽極酸化皮膜を有するアルミニウムの上に少なくともアミノプロピルトリアルコキシシランとグリシドキシプロピルトリアルコキシシランとの反応生成物を主成分とする下地塗装をし、その上に加飾塗装を行うことを特徴とする筆記具用外装部材の塗装方法。
【請求項2】
前記反応生成物が下記一般式で表されるアミノアルコキシシラン系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用外装部材の塗装方法。
【化1】


(Rはメチル基、エチル基もしくはイソプロピル基である)
【請求項3】
請求項1に記載の陽極酸化皮膜を有するアルミニウムが、陽極酸化皮膜形成後に封孔処理を施したアルミニウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用外装部材の塗装方法。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載の塗装方法によって下地塗装を施す際に、下地塗装が少なくとも2層からなるものであって、請求項1または2に記載の下地塗装を第一の下地塗装とし、その上にエポキシ系、アクリル系から選ばれた1以上の樹脂を主成分とする第二の下地塗装を積層し、下地塗装を完成させたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載された筆記具用外装部材の塗装方法。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れかに記載の塗装方法によって製造された外装部材を備えた筆記具。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は筆記具用外装部材の塗装方法ならびにそれを用いた筆記具に関し、さらに詳しくは、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム(以下、アルマイト材と呼ぶことがある)の上に塗装を行う際、その加飾意匠性、密着性、耐食性、安全性などに優れた下地塗装等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
筆記具の軸筒のような筆記具用外装部材は表面塗装等による加飾意匠的な要素が要求される半面、筆記具として使用した際の手の汗や水分、摩擦・圧力、筆記用インキなどに対する高度な耐食性や長期の使用に耐える密着性なども要求される。
【0003】
従来、アルミニウム材を筆記具の軸筒などに使用する場合、アルミニウム材の表面に直接加飾を行うものがあった。しかし、表面処理のないアルミニウム材のみでは、通常、部材の内面には塗装が施されないので、当該部分のインキ等に対する耐食性が悪かった。
また、耐食性を上げるためなどにアルミニウムに陽極酸化皮膜を形成し、封孔処理を施し、アルミニウム表面の反応性を抑制したものもあるが、その上に塗装される加飾塗装の材料との相性が悪いものがあり、塗装はがれなどの密着性の不具合が生じている。
【0004】
それらの対策としてアルミニウム材の表面にりん酸ジルコニウム系皮膜やクロメート皮膜などを形成する試みもなされているが、問題も多い。これらの工程だけでは内面のインキ等に対する耐食性が悪く、浸漬塗装などを追加して、部材表面だけでなく部材の内面まで塗装するものであり内面塗装分のコストがかかる。上述のように未処理のアルミニウム材は耐食性に難があるので、部材の内面に表面処理を行うことで当該内面の耐食性は向上する。しかしながら、アルミニウムの場合、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム、いわゆるアルマイト材を使用すれば、耐食性はより効果的に向上し、特に内部まで塗装をする必要はない。さらにりん酸ジルコニウム系皮膜などに使用するフッ酸やクロメート処理に使用するクロム酸等は安全性の面で問題がある。 また、筆記具という性質上、乳幼児や学童などは、外装部材を歯で噛んだり口に入れることがあり、このような筆記具用外装部材では、表面の加飾塗装が剥がれてしまうと下地塗装が顕れ、やはり下地塗装の安全性に問題が生じる場合があった。
【0005】
一方、特許文献1にはシランカップリング剤を用いたチタン等、金属表面へのフッ素樹脂塗装改善方法が開示されている。また、アミノアルコキシシラン系化合物としては、特許文献2、3にシランカップリング剤組成物としての開示があるが、いずれも一般的な表面処理剤としての開示であり、筆記具用外装部材への使用については言及されておらず、さらに本発明における特定の組合せや課題解決手段に関する提案はなかった。
また、上記のような従来の塗装改善技術に関する提案では、筆記具における問題点であるその安全性に関する課題は検討されていない。
【特許文献1】特開平6−285425号公報
【特許文献2】特開2005−248169号公報
【特許文献3】特開昭48−75633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
意匠的に優れた加飾塗装表面を有しつつ、手の汗や水分、摩擦・圧力、筆記用インキなどに対する高度な耐食性や長期間の使用に耐えうる密着性能を持ち、かつ、下地塗装ないし上塗りの加飾塗装等を通して安全性の高い筆記具用外装部材を得ることなどを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために、陽極酸化皮膜を有するアルミニウムの上に特定の化合物を主成分とする下地塗装をしたことなどを特徴とする筆記具用外装部材の塗装方法を採用することなどによって、本発明の筆記具用外装部材の塗装方法およびそれを用いた筆記具を完成した。
すなわち、本発明は、
「1.筆記具用外装部材の塗装工程において、陽極酸化皮膜を有するアルミニウムの上に少なくともアミノプロピルトリアルコキシシランとグリシドキシプロピルトリアルコキシシランとの反応生成物を主成分とする下地塗装をし、その上に加飾塗装を行うことを特徴とする筆記具用外装部材の塗装方法。
2.前記反応生成物が下記一般式で表されるアミノアルコキシシラン系化合物であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用外装部材の塗装方法。
【化2】


(Rはメチル基、エチル基もしくはイソプロピル基である)
3.第1項に記載の陽極酸化皮膜を有するアルミニウムが、陽極酸化皮膜形成後に封孔処理を施したアルミニウムであることを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用外装部材の塗装方法。
4.第1項ないし第3項の何れかに記載の塗装方法によって下地塗装を施す際に、下地塗装が少なくとも2層からなるものであって、第1項または第2項に記載の下地塗装を第一の下地塗装とし、その上にエポキシ系、アクリル系から選ばれた1以上の樹脂を主成分とする第二の下地塗装を積層し、下地塗装を完成させたことを特徴とする第1項ないし第3項の何れかに記載された筆記具用外装部材の塗装方法。
5.第1項ないし第4項の何れかに記載の塗装方法によって製造された外装部材を備えた筆記具。」に関する。
【発明の効果】
【0008】
上記筆記具用外装部材の塗装方法およびそれを用いた筆記具によれば、意匠的に優れた加飾塗装表面を有しつつ、手の汗や水分、摩擦・圧力、筆記用インキなどに対する高度な耐食性や長期間の使用に耐えうる密着性能を持ち、かつ、下地塗装ないし上塗りの加飾塗装等を通して安全性の高い筆記具用外装部材を得ることができる優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
筆記具の軸筒のような筆記具用外装部材は、上述のように表面塗装等による加飾意匠的な要素が要求される半面、筆記具として使用した際の手の汗や水分、摩擦・圧力、筆記用インキなどに対する高度な耐食性や長期の使用に耐える密着性能なども要求される。
【0010】
アルミニウム材は、上述のように表面処理を行わないものでは、耐食性が悪い上に、陽極酸化処理後に封孔処理などを行った場合にはその上に塗装される加飾塗装の材料との相性も悪いものが多く、塗装はがれなどの不具合が生じる。また、筆記具の軸筒にりん酸ジルコニウム皮膜やクロメート皮膜などを使用する場合には、内面のインキ等に対する耐食性が悪いために、単独では使用できず、浸漬塗装などで部材の内面まで処理をしなければいけないなど、コスト面や安全性などの問題を有する。
【0011】
アルミニウム材を筆記具の軸筒などに使用する場合、アルミニウム材の表面に陽極酸化皮膜を施した、いわゆるアルマイト材を使用すると、手の汗や水分、摩擦・圧力、インキ等に対する耐食性がよくなる。アルマイト材をそのまま加飾表面として用いることも可能ではあるが、表面加飾には限界があり、塗装を行う必要もある。その場合、加飾塗装を該アルマイト材に直接施したのでは密着性などに問題を有するので、本発明においては、アミノプロピルトリアルコキシシランとグリシドキシプロピルトリアルコキシシランとの反応生成物を主成分とする下地塗装をし、その上に加飾塗装を行う。
【0012】
アルマイト材を使用し、本発明の下地塗装を行うことで、浸漬工程を経ることなく下地塗装を行うことができるので、加飾塗装を行わない部材の内面などがアルマイト素材のまま保持され、より安価にかつ安全にその耐食性等を保持することができるのである。
【0013】
すなわち、本発明は、筆記具用外装部材の塗装工程であって、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム(以下、アルマイト材と呼ぶことがある)の上に塗装を行う際の課題解決手段を提案するものである。具体的には、筆記具用外装部材の塗装方法であって、該陽極酸化皮膜を有するアルミニウムの上に特定のアミノアルコキシシラン系化合物を主成分とする下地塗装をしたことを主な特徴とする。
【0014】
アルミニウム材を筆記具の素材として使用する場合は、インキに対する耐食性を出すために陽極酸化皮膜の形成、いわゆるアルマイト処理する必要があるのは上述の通りである。
しかしながら、アルマイト材表面の陽極酸化皮膜は吸水しやすいという特徴を有する。従って、そのようなアルマイト材の上に塗装を行うと、アルマイト材と塗膜の間に水が介在してしまうこととなり、その状態で筆記操作等の摩擦・加圧動作を行うと、塗装はがれなどの密着性の不具合を起こすことが多い。
【0015】
そこで、本発明においては、適度な親水性を有しつつ、陽極酸化皮膜を有するアルミニウムや上塗り塗装の材料に対し、密着性のよいアミノアルコキシシラン系化合物を主成分とする下地塗装をすることにより、後に行われる加飾塗装や第二の下地塗装材の塗装材との密着が良好となり、手の汗や水分、摩擦・圧力などに対する高度な耐食性や長期間の使用に耐えうる密着性を有する塗装膜を得ることができる。
また、アミノアルコキシアルキルシラン系化合物は毒性を有しないので、安全性の高い筆記具用外装部材を得ることができる。
【0016】
本発明に使用するアミノアルコキシシラン系化合物は、アミノプロピルトリアルコキシシランとグリシドキシプロピルトリアルコキシシランとの反応生成物であり、下記一般式で表される化合物が良好に使用できる。
アミノプロピルトリアルコキシシランとしては、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシランなどがあり、グリシドキシプロピルトリアルコキシシランとしては、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどが例示できる。
【化3】


(Rはメチル基、エチル基もしくはイソプロピル基である)
【0017】
本発明に使用する陽極酸化皮膜を有するアルミニウムについては、アルミニウムの材質は問わず、プレスや切削などにより成形した筆記具用外装部材であり、成形後陽極酸化皮膜を形成したものが好適に使用できる。さらにその後、封孔処理を施したものにおいても、本発明によれば、封孔処理をしないものと同等の密着性能を有する塗装膜が得られ、なおかつ内面の耐食性をさらに向上させることができる。
【0018】
下地塗装の塗装工程においては、スプレー等による塗布方法が好適に用いられる。主成分となるアミノアルコキシシラン系化合物を所望により添加する添加成分と共に溶剤に溶解および/または分散させ、塗布した後に乾燥処理を行うことで下地塗装を得ることができる。乾燥の際の温度と時間については、温度が高すぎる/または時間が長すぎると下地皮膜が分解してしまい、温度が低い/または時間が短いとアルマイト材との密着が悪くなってしまうので、アミノアルコキシシラン系化合物を主成分とする下地皮膜が分解することなく、アルマイト材と十分に反応が起こる条件にて行う必要がある。
筆記具は通常円筒形などの筒状を有するので、この方法をとることに重要な効果があり、軸筒などの筆記具用外装部材の内面に下地塗装を施すことなく、主として後に行われる加飾塗装の所望部分のみに下地塗装を施すことができる。
【0019】
アミノアルコキシシラン系化合物は、下地塗装に限らず、加飾塗装用の塗料に混ぜて使用することも可能である。その際は条件さえ選べば、下地塗装を加飾塗装と兼ねて一度に行うことも可能である。
また、その他の機能的、加飾的な処理皮膜を複数設けることも可能である。
【0020】
本発明の塗装方法によって下地塗装を施す際に、下地塗装を少なくとも2層からなるものとすることができる。その場合、上述のアミノアルコキシシラン系化合物を主成分とする下地塗装を第一の下地塗装とし、その上にエポキシ系、アクリル系から選ばれた1以上の樹脂を主成分とする第二の下地塗装を積層し、下地塗装を完成させる形態がある。
この場合、アミノアルコキシシラン系化合物とエポキシ系、アクリル系の樹脂は相性がよいので、密着性などにすぐれている。第二の下地塗装の塗装材としては、エポキシ系がさらに良く、一液型のエポキシ系樹脂が最適である。
【0021】
下地塗装の上に施す加飾塗装材としては、加飾効果に応じて各種樹脂材などが使用できるが、密着性や安全性の高いものを選ぶと本発明の効果がより向上するので好ましい。必要に応じて最も表面に近い塗装工程において透明クリヤー塗装を施すと意匠性や耐擦性などの面で好適な結果を奏することができる。
【0022】
本発明の塗装を行う際は、下地塗装膜を含む塗装膜全体における塗膜厚みが20〜100μmとすることが好ましい。さらに好適には、20〜70μmがよく、20〜60μmが最適である。この範囲を下回ると塗装が薄くなりすぎるので、色調効果が不足し、加飾効果が劣るおそれがあるほか、摩擦などにより表面が摩耗してしまうおそれがある。この範囲を上回ると、塗装時の乾燥工程などに問題を生ずるほか、耐久性も劣る傾向になるので好ましくない。
【0023】
本発明の塗装方法は筆記具用外装部材に好適に用いられるもので、筆記具の軸筒、キャップ、クリップ、リング、ペン先、先口、尾栓などに適用できる。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、本発明の塗装方法及びそれを用いた筆記具の例を挙げ、図面等により本発明を具体的に説明する。
【0025】
図1は、筆記具の軸筒断面図の一部を模式的に表したものであるが、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム(1)の上にアミノアルコキシシラン系化合物を主成分とする下地塗装(2)を施し、さらにその上に加飾塗装(3)を行ったものである。原則としてその他の部材に対しても同様の構成にて本発明の塗装方法を適用し、筆記具用外装部材を得ることができる。
【実施例】
【0026】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1
厚み約0.3mmの円筒形の陽極酸化皮膜を有するアルミニウム(1)の表面にスプレー塗装により予め溶剤に溶解しておいたアミノアルコキシシラン系化合物を塗布し、90〜110℃/5分の乾燥処理を行い、第一の下地塗装(2−1)を行った。
ここで、アミノアルコキシシラン系化合物としては、3-アミノプロピルトリエトキシシランとグリシドキシプロピルトリアルコキシシランの反応生成物を使用した。
その後、その上に、一液型エポキシ系の塗装材を同様にスプレー塗装し、第二の下地塗装(2−2)とし下地塗装(2)を完成した。
さらに、その後、一液型エポキシ系ポリエステル塗料(黒色)を塗布し、加飾塗装(3)とした後に、アクリル樹脂によるクリヤー塗装(4)を施し、筆記具用外装部材としての筆記具の軸筒を完成した。
【0027】
実施例2
実施例1の第二の下地塗装材(2−2)をアクリル樹脂に変更した他は実施例1と同様にして筆記具の軸筒を完成した。
【0028】
実施例3
実施例1の陽極酸化皮膜を有するアルミニウムを陽極酸化皮膜形成後に封孔処理を施したアルミニウムに変更した他は実施例1と同様にして筆記具の軸筒を完成した。
【0029】
比較例1
実施例1において下地塗装(2−1、2−2)を全くしなかった他は実施例1と同様にして筆記具の軸筒を得た。
【0030】
比較例2
実施例1において下地塗装(2)には3-アミノプロピルトリメトキシシランを主成分とする塗装材を用い、一層型の下地塗装(2)を行ったほかは実施例1と同様にして筆記具の軸筒を得た。
【0031】
上記のように実施例1〜32、比較例1〜2により得られた筆記具の軸筒について下記の要領により各種評価を行った。
密着性評価:沸騰水に1時間、部材を浸漬し、部材表面をカッターナイフにて傷つけたあと、市販のセロハン粘着テープを貼着し、90°に引きはがし、塗装のはがれの状態を目視により評価した。
耐汗性評価:「JIS L0848 汗に対する染色堅ろう度試験方法D法 酸性人工汗液(液組成=塩化ナトリウム、乳酸、尿素、アンモニア水、硫化ナトリウム、ショ糖)」を使用し、20℃×72時間、部材を浸漬し、部材表面をカッターナイフにて傷つけたあと、市販のセロハン粘着テープを貼着し、90°に引きはがし、塗装のはがれの状態を目視により評価した。
【0032】
上記のように、実施例1〜32のものはいずれも良好な結果を得ることができ、とりわけ、実施例1のものはアルマイト材(1)と下地塗装材(2−1)との密着性などが良好で、かつ、下地塗装材(2−1)および(2−2)の密着性なども良好であったため、非常に良好な結果を得ることができた。
また、実施例3のものについて、陽極酸化皮膜を有するアルミニウムに封孔処理を施したものを使用したが、封孔処理をしない実施例1〜2と同等の密着性能を有する塗装膜を得ることができ、なおかつ軸筒内面の耐食性は実施例1〜2に比べてさらに良好な結果を得ることができた。
一方、比較例1〜2のものは、密着性、耐汗性ともに悪く、塗装の剥離が見られた。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明で得られる筆記具用外装部材の一例を模式的に表した断面図
【図2】本発明で得られる筆記具用外装部材の別の一例を模式的に表した断面図
【符号の説明】
【0034】
1・・・陽極酸化皮膜を有するアルミニウム(アルマイト材)
2・・・下地塗装
2−1・・・下地塗装1
2−2・・・下地塗装2
3・・・加飾塗装
4・・・クリヤー塗装

【出願人】 【識別番号】303022891
【氏名又は名称】株式会社パイロットコーポレーション
【出願日】 平成18年6月23日(2006.6.23)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−722(P2008−722A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−174602(P2006−174602)