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描画装置および描画方法 - 特開2008−18348 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 描画装置および描画方法
【発明者】 【氏名】白崎 享

【要約】 【課題】ワークを正搬送方向および逆搬送方向のいずれの方向にも搬送可能で、検査や多層配線形成が容易な描画装置、および当該描画装置を用いた描画方法を提供すること。

【構成】描画装置1には、巻出しリール84から巻取りリール85に至る搬送経路にテープ80が掛け渡されている。描画装置1は、テープ80を載置するステージ50と、逆搬送方向のトルクが印加されたスプロケット71と、正搬送方向のトルクが印加されたスプロケット76と、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能なスプロケット72と、ステージ50に載置されたテープ80に機能液を吐出する液滴吐出ヘッド90とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、
前記ワークを載置するステージと、
前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、
前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、
前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、
前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、
を備えることを特徴とする描画装置。
【請求項2】
請求項1に記載の描画装置であって、
前記ワークの搬送経路において前記第2の搬送ローラの下流側に配置され、正搬送方向のトルクが印加された第3の搬送ローラを備えることを特徴とする描画装置。
【請求項3】
帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、
前記ワークを載置するステージと、
前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、
前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、
前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、
前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記搬送経路において前記ステージの下流側に設けられた検査装置と、
前記第2の搬送ローラおよび前記液滴吐出ヘッドの動作を制御する制御部であって、
前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の検査用領域に前記機能液を吐出するステップと、
前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域を検査装置に位置させるステップと、
前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域と異なる前記ワーク上の作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、
前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記機能液を吐出するステップと、
を少なくとも実行させる制御部と、
を備えることを特徴とする描画装置。
【請求項4】
帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、
前記ワークを載置するステージと、
前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、
前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、
前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、
前記ステージに載置された前記ワークに、第1の機能液または第2の機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記ステージの下流側に配置された乾燥装置と、
前記第2の搬送ローラおよび前記液滴吐出ヘッドの動作を制御する制御部であって、
前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の作業領域に前記第1の機能液を吐出するステップと、
前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記乾燥装置に位置させるステップと、
前記ワーク上に吐出された前記第1の機能液を前記乾燥装置によって乾燥させて、前記作業領域にパターンを形成するステップと、
前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、
前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記第2の機能液を吐出するステップと、
を少なくとも実行させる制御部と、
を備えることを特徴とする描画装置。
【請求項5】
請求項4に記載の描画装置であって、
前記第1の機能液または前記第2の機能液のうちの一方は導電材料を含み、他方は絶縁材料を含むことを特徴とする描画装置。
【請求項6】
帯状のワークを載置するステージと、
前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、
前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、
前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、
前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記搬送経路において前記ステージの下流側に設けられた検査装置と、
を備えた描画装置を用いて前記ワークにパターンを描画する描画方法であって、
前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の検査用領域に前記機能液を吐出するステップと、
前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域を検査装置に位置させるステップと、
前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域と異なる前記ワーク上の作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、
前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記機能液を吐出するステップと、
前記機能液を乾燥させてパターンを形成するステップと、
を有することを特徴とする描画方法。
【請求項7】
帯状のワークを載置するステージと、
前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、
前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、
前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、
前記ステージに載置された前記ワークに、第1の機能液または第2の機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記ステージの下流側に配置された乾燥装置と、
を備えた描画装置を用いて前記ワークにパターンを描画する描画方法であって、
前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の作業領域に前記第1の機能液を吐出するステップと、
前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記乾燥装置に位置させるステップと、
前記ワーク上に吐出された前記第1の機能液を前記乾燥装置によって乾燥させて、前記作業領域にパターンを形成するステップと、
前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、
前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記第2の機能液を吐出するステップと、
を有することを特徴とする描画方法。
【請求項8】
請求項7に記載の描画方法であって、
前記第1の機能液または前記第2の機能液のうちの一方は導電材料を含み、他方は絶縁材料を含むことを特徴とする描画方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のワークにパターンを描画する描画装置および描画方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば液晶表示装置に用いられるCOF(Chip On Film)には、各種配線が形成されるが、近年ではこうしたフィルム状の基板に配線を形成する技術として、液滴吐出方式の利用が拡大する傾向にある。液滴吐出方式による塗布技術は、一般に、基板と液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させながら、液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルから金属材料を含む機能液を液滴として吐出し、その液滴を基板上に繰り返し付着させて塗布膜を描画形成するものであり、機能液の消費に無駄が少なく、任意のパターンをフォトリソグラフィーなどの手段を用いず直接塗布することができるといった利点を有している。
【0003】
この種の配線形成においては、まず帯状のワーク(例えばフィルムキャリアテープ)をリールトゥリール方式等によって搬送する。そして、ワークの位置を微調整してワークと液滴吐出ヘッドとの相対位置関係を調整するいわゆるアライメントを行った後に、ワーク上に液滴を吐出する。ここで、通常の作業領域への吐出に先立って、検査用領域に液滴を吐出し、当該検査用領域が検査装置内に位置するまでワークを搬送して、液滴の吐出位置や吐出量の検査をするのが一般的である。また、ワークへのパターンの描画を、液滴の種類を変えて繰り返すことで、多層配線を形成することもできる。ワークの搬送方法としては、例えば特許文献1に記載の方法が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2001−267373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ワークを一定方向にのみ搬送可能な搬送系を用いると、検査用領域の検査をした後に通常の作業領域を液滴吐出ヘッドの位置まで戻すのに手間がかかるという問題点があった。また、多層配線を形成しようとする場合には、まずワークに一層目を形成した後に、ワークを架け替えて、二層目を形成するために同一の工程を繰り返す必要があった。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、ワークを正搬送方向および逆搬送方向のいずれの方向にも搬送可能で、検査や多層配線形成が容易な描画装置、および当該描画装置を用いた描画方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の描画装置は、帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、前記ワークを載置するステージと、前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、を備えることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させることにより、第1の搬送ローラに抗してワークを正搬送方向に搬送することができる。また、第2の搬送ローラのトルクを第1の搬送ローラのトルクより小さくするか、または逆搬送方向のトルクを印加することにより、ワークを逆搬送方向に搬送することもできる。また、これらの過程において、ワークには常にテンションがかかっているので、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間において弛みが生じにくい。上記構成の描画装置は、こうした搬送系を用いてワークを搬送経路上で自由に搬送することができ、ワーク上の任意の位置にパターンを描画することができる。
【0009】
上記描画装置においては、前記ワークの搬送経路において前記第2の搬送ローラの下流側に配置され、正搬送方向のトルクが印加された第3の搬送ローラを備えることが好ましい。この構成によれば、第3の搬送ローラは、第2の搬送ローラの下流側の搬送経路にあるワークの搬送を補助することができる。ここで、前記第3の搬送ローラに印加されたトルクは、前記第1の搬送ローラに印加されたトルクと大きさが略同一であることが好ましい。こうすれば、第1の搬送ローラと第3の搬送ローラとの間でワークに一定の張力を印加した状態で容易に静止させることができる。また、ワークの搬送のために第2の搬送ローラに印加するトルクをより小さくすることができる。
【0010】
本発明の描画装置は、帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、前記ワークを載置するステージと、前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記搬送経路において前記ステージの下流側に設けられた検査装置と、前記第2の搬送ローラおよび前記液滴吐出ヘッドの動作を制御する制御部であって、前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の検査用領域に前記機能液を吐出するステップと、前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域を検査装置に位置させるステップと、前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域と異なる前記ワーク上の作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記機能液を吐出するステップと、を少なくとも実行させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、第1の搬送ローラおよび第2の搬送ローラによって、ワークを正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときワークには常にテンションがかかっているので、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間において弛みが生じにくい。また、こうした搬送によって、検査用領域に吐出された機能液の状態を検査装置を用いて検査した後にワークを逆搬送し、検査の結果に応じて上記作業領域にパターンを描画することができる。例えば、上記作業領域は、検査用領域に隣接する通常の作業領域とすることができる。
【0012】
本発明の描画装置は、帯状のワークにパターンを描画する描画装置であって、前記ワークを載置するステージと、前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、前記ステージに載置された前記ワークに、第1の機能液または第2の機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記ステージの下流側に配置された乾燥装置と、前記第2の搬送ローラおよび前記液滴吐出ヘッドの動作を制御する制御部であって、前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の作業領域に前記第1の機能液を吐出するステップと、前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記乾燥装置に位置させるステップと、前記ワーク上に吐出された前記第1の機能液を前記乾燥装置によって乾燥させて、前記作業領域にパターンを形成するステップと、前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記第2の機能液を吐出するステップと、を少なくとも実行させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、第1の搬送ローラおよび第2の搬送ローラによって、ワークを正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときワークには常にテンションがかかっているので、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間において弛みが生じにくい。また、こうした搬送によって、上記作業領域に吐出された第1の機能液を乾燥装置において乾燥させてパターンを形成した後にワークを逆搬送し、当該パターンと同一平面に、あるいは当該パターンに積層して、第2の機能液によるパターンを描画することができる。
【0014】
上記描画装置においては、前記第1の機能液または前記第2の機能液のうちの一方は導電材料を含み、他方は絶縁材料を含むことが好ましい。この構成によれば、金属材料からなるパターンと絶縁材料からなるパターンを交互に積層させて多層配線を形成することができる。
【0015】
本発明の描画方法は、帯状のワークを載置するステージと、前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、前記ステージに載置された前記ワークに、機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記搬送経路において前記ステージの下流側に設けられた検査装置と、を備えた描画装置を用いて前記ワークにパターンを描画する描画方法であって、前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の検査用領域に前記機能液を吐出するステップと、前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域を検査装置に位置させるステップと、前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記検査用領域と異なる前記ワーク上の作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記機能液を吐出するステップと、前記機能液を乾燥させてパターンを形成するステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
この方法によれば、第1の搬送ローラおよび第2の搬送ローラによって、ワークを正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときワークには常にテンションがかかっているので、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間において弛みが生じにくい。また、こうした搬送によって、検査用領域に吐出された機能液の状態を検査装置を用いて検査した後にワークを逆搬送し、検査の結果に応じて上記作業領域にパターンを描画することができる。例えば、上記作業領域は、検査用領域に隣接する通常の作業領域とすることができる。
【0017】
本発明の描画方法は、帯状のワークを載置するステージと、前記ワークを搬送するための搬送ローラであって、前記ワークの搬送経路において前記ステージの上流側に配置され、逆搬送方向のトルクが印加された第1の搬送ローラと、前記ステージの下流側に配置され、正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能な第2の搬送ローラと、前記ステージに載置された前記ワークに、第1の機能液または第2の機能液を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記ステージの下流側に配置された乾燥装置と、を備えた描画装置を用いて前記ワークにパターンを描画する描画方法であって、前記液滴吐出ヘッドが、前記ワーク上の作業領域に前記第1の機能液を吐出するステップと、前記第2の搬送ローラを正搬送方向に回転させて、前記ワークを正搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記乾燥装置に位置させるステップと、前記ワーク上に吐出された前記第1の機能液を前記乾燥装置によって乾燥させて、前記作業領域にパターンを形成するステップと、前記第2の搬送ローラを逆搬送方向に回転させて、前記ワークを逆搬送方向に搬送することにより、前記作業領域を前記ステージ上に位置させるステップと、前記液滴吐出ヘッドが、前記作業領域に前記第2の機能液を吐出するステップと、を有することを特徴とする。
【0018】
この方法によれば、第1の搬送ローラおよび第2の搬送ローラによって、ワークを正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときワークには常にテンションがかかっているので、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間において弛みが生じにくい。また、こうした搬送によって、上記作業領域に吐出された第1の機能液を乾燥装置において乾燥させてパターンを形成した後にワークを逆搬送し、当該パターンと同一平面に、あるいは当該パターンに積層して、第2の機能液によるパターンを描画することができる。
【0019】
上記描画方法においては、前記第1の機能液または前記第2の機能液のうちの一方は導電材料を含み、他方は絶縁材料を含むことが好ましい。この方法によれば、金属材料からなるパターンと絶縁材料からなるパターンを交互に積層させて多層配線を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
【0021】
<第1の実施形態>
(A.描画装置)
図1は、本発明の実施形態に係る描画装置1の模式側面図である。描画装置1は、基台11と、基台11の上に配置された巻出しリール84、巻取りリール85、ステージ50、液滴吐出ヘッド90、検査装置3、乾燥装置5等を有している。描画装置1は、巻出しリール84から巻取りリール85に至る搬送経路に掛け渡されたテープ80に、液滴吐出ヘッド90から液滴を吐出して、パターンを描画する装置である。テープ80は、本発明における帯状のワークに対応する。本稿では、搬送経路上の2点を比較する場合、巻出しリール84に近い側を上流側、巻取りリール85に近い側を下流側と呼ぶ。
【0022】
ここで、テープ80について説明する。図2は、本発明における帯状のワークの一態様である様々なテープ(TABテープ;ワーク)81〜83の部分平面図である。上記したテープ80は、これらのテープ81〜83のいずれであってもよく、また帯状のワークであればこれ以外の態様とすることもできる。
【0023】
テープ81の幅方向両端部には、テープの搬送や巻取りのためのスプロケット孔86が連続形成され、テープ81の幅方向中央部には、半導体装置を実装したり配線を形成したりするための作業領域88が連続形成されている。この作業領域88は、例えばデバイス毎に設定されるものである。そして、上記の描画装置1は、この作業領域88に配線パターンを描画形成するものである。
【0024】
上述した作業領域88の大きさに対応して、また幅方向における作業領域88の配列数に応じて、幅寸法の異なる複数種類のテープ81,82,83が存在する。ここで、幅寸法は、例えば48mm、70mm、150mm等とすることができる。
【0025】
各テープ81〜83における各作業領域88には、テープ81〜83を位置決めする際に観察されるアライメントマークAMが、例えばそれぞれ3個ずつ形成されている。なお、アライメントマークAMの形状は、計測方法等によって各種存在するが、ここでは円形のマークとし、矩形の作業領域88の3つのコーナー部に配置されるものとして図示している。
【0026】
図1に戻り、描画装置1の構成について詳述する。巻出しリール84は、テープ80の搬送に合わせて回転してテープ80を順次巻出すリールである。一方、巻取りリール85は、テープ80の搬送に合わせて回転してテープ80を巻取るリールである。テープ80は、巻出しリール84から巻取りリール85に至る搬送経路に掛け渡されており、その進行方向(正搬送方向)は図中Y軸の正方向である。言い換えれば、上流から下流へ向かう向きが正搬送方向である。本稿において「正搬送方向」は、Y軸の正方向を指すとともに、テープ80をY軸の正方向に搬送させるようなスプロケット(またはローラ)の回転方向を指す。また、「逆搬送方向」は、Y軸の負方向を指すとともに、テープ80をY軸の負方向に搬送させるようなスプロケット(またはローラ)の回転方向を指す。
【0027】
上記搬送経路には、巻出しリール84に近い方から、補助ローラ75、クランプ77、スプロケット71および対向ローラ73、ステージ50および液滴吐出ヘッド90、スプロケット72および対向ローラ74、クランプ78、検査装置3、乾燥装置5、スプロケット76が配置されている。これらの構成要素は、直接または間接的に基台11に取り付けられている。
【0028】
スプロケット71,72,76は、その歯をテープ80のスプロケット孔86にかけた状態で回転することにより、テープ80を搬送することができる(図4参照)。あるいは、テープ80が固定されている場合には、歯をテープ80のスプロケット孔86にかけた状態でトルクをかけることにより、テープ80に張力を印加することができる。スプロケット71,72,76は、図示しないサーボモータによって駆動される。スプロケット71,72,76は、それぞれ本発明における第1の搬送ローラ、第2の搬送ローラ、第3の搬送ローラに対応する。スプロケット71,72にそれぞれ対向する位置には、対向ローラ73,74が配置されている。対向ローラ73,74は、スプロケット71,72との間でテープ80を挟むことで、テープ80がスプロケット71,72から外れるのを防ぐ役割を果たす。
【0029】
上記複数のスプロケットのうち、スプロケット76には、常に正搬送方向の一定の大きさのトルクがかかっており、スプロケット71には、これと略同じ大きさの逆搬送方向のトルクが常にかかっている。こうした機構は、スプロケット76,71に接続されたサーボモータの駆動力を電磁クラッチ(不図示)によって調整することによって実現される。上記構成により、その他の構成要素の作用を考えない場合、テープ80はスプロケット76とスプロケット71との間に一定のテンション(張力)を有した状態で静止する。この状態でスプロケット72を正搬送方向に回転させると、テープ80に、スプロケット71,72,76から印加される力の合力は、正搬送方向に向かう力となる。このため、テープ80を正搬送方向に搬送することができる。同様に、スプロケット72を逆搬送方向に回転させれば、テープ80には、全体として逆搬送方向に向かう力が加わる。このため、テープ80を逆搬送方向に搬送することができる。
【0030】
補助ローラ75は、駆動力が与えられておらず、自由に回転してテープ80を支持するローラである。また、巻出しリール84と補助ローラ75との間、およびスプロケット76と巻取りリール85との間に位置するテープ80は、弛ませてある。これにより、上記したようにテープ80が搬送されるときに、テープに過剰な張力がかかって変形、損傷するのを防ぐことができる。
【0031】
クランプ77,78は、テープ80の両端部を保持することができる。ここで、テープ80の両端部とは、スプロケット孔86が配置された、幅方向に見た場合における端部であって、作業領域88を含まない部位である。クランプ77(78)は、テープ80を下から支持する支持部77b(78b)と、Z軸方向に可動な押圧部77a(78a)とを有しており、支持部77b(78b)と押圧部77a(78a)との間にテープ80を挟むことによってテープ80を保持する。クランプ77,78は、基台11に設けられたクランプスライダ13に取り付けられており、このクランプスライダ13によってY軸方向に移動することができる。
【0032】
クランプ78の下流側には、検査装置3および乾燥装置5がこの順に配置されている。検査装置3は、テープ80に吐出された機能液9(図7(b)等を参照)やテープ80に描画されたパターンを検査する装置である。検査装置3は、例えば実体顕微鏡などから構成されて、人の目によって検査するものや、CCDカメラ等から構成されて、テープ80を撮影して画像処理により検査するもの等とすることができる。
【0033】
乾燥装置5は、テープ80に吐出された機能液9に含まれる溶媒を蒸発させて機能液9を乾燥させるための装置である。乾燥装置5は、機能液9の特性に応じて構成が選択され、例えば恒温槽を含んで構成されるものや、UV照射装置を含んで構成されるもの等とすることができる。
【0034】
次に、ステージ50の周辺に配置された構成要素について説明する。図3は、ステージ50と、その周辺に配置された各種ユニットを示す平面図である。ステージ50は、吸着機構を備えており、テープ80を載置するとともに、テープ80を吸着保持することができる。テープ80のうちステージ50に載置された部位に対して、パターンの描画が行われる。ステージ50の上方には、X軸方向に延びた一対のフレーム20が配置されている。フレーム20には、リニアモータ等の駆動装置によりX軸方向に独立して駆動される描画ユニット22、アライメントユニット24が架設されている。描画ユニット22には液滴吐出ヘッド90が、アライメントユニット24にはカメラ32,33が、それぞれ搭載されている。
【0035】
図4は、ステージ50およびアライメントユニット24の外観斜視図である。ステージ50は、定盤60の表面に多孔質板51を配置(埋設)して構成され、その多孔質板51の表面に上述したテープ80を吸着しうるようになっている。テープ80の吸着位置は、多孔質板51の幅方向中央部であり、テープ80の中心線が多孔質板51の中心線と一致する位置に設定されている。これにより、テープ80のサイズの変更にともなう描画装置1の段取り換えを最小限にとどめることができるようになっている。
【0036】
この多孔質板51は、樹脂材料を焼結成形した樹脂焼結材で構成されている。焼結成形は、原料粉末を金型内に充填して加熱し、原料粉末の表層同士を融着(焼結)させることにより、粉末間の空間を残したまま成形する手法である。その原料粉末として、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、アクリル樹脂(PMMA)、フッ素樹脂(PVDF、PTFE)等の熱可塑性樹脂材料を採用することが可能である。このように多孔質板51を樹脂材料で構成することにより、多孔質板51の表面に吸着されるテープ80の損傷を防止することができる。
【0037】
多孔質板51には負圧吸引装置(不図示)が接続されており、多孔質板51の表面全体にわたってほぼ均一に負圧が供給される。したがって、幅の異なる複数種のテープ80に対しても、一様に吸着保持可能な構成となっている。
【0038】
また、ステージ50は、その下方に配置された可動プレート18に固定されている。この可動プレート18は、モータ16によりθz方向(Z軸周りの回転方向)に回動しうるようになっている。そのモータ16はスライダ14に固定されている。このスライダ14は、ベースプレート12の表面をY軸方向に移動しうるようになっている。これによりステージ50は、ベースプレート12に対してθz方向およびY軸方向に移動しうるようになっている。ここで、ベースプレート12は、基台11(図1)に固定されている。
【0039】
また、可動プレート18には、スプロケット71,72、およびこれらに対向配置された対向ローラ73,74も取り付けられている。そうすると、ステージ50、スプロケット71,72、対向ローラ73,74は、いずれも可動プレート18に取り付けられているので、可動プレート18が移動した際には、互いの相対位置関係を保ったまま移動する。このとき、テープ80がステージ50に吸着され、スプロケット71,72の回転が止まっていれば、テープ80のうちステージ50、スプロケット71,72に固定された部分は、可動プレート18とともに移動することとなる。
【0040】
アライメントユニット24は、上述したフレーム20に沿って移動する移動フレーム31、移動フレーム31に搭載されたカメラ32,33および押さえ機構34等から構成されている。カメラ32,33は、CCDカメラ等で構成されるものであり、テープ80に形成されたアライメントマークAM(図2参照)を計測し、制御部99に出力する。制御部99は、カメラ32,33の計測結果に基づいて、モータ16、スライダ14を駆動して可動ステージ18(ステージ50)の動作を制御するとともに、押さえ機構34の動作を制御する。また、制御部99は、巻出しリール84、巻取りリール85、スプロケット71,72,76、クランプ77,78、および液滴吐出ヘッド90(図1)の駆動を制御する。
【0041】
カメラ32は、移動フレーム31に一体的に固定されているが、カメラ33は、移動フレーム31に対してY軸方向に移動自在に設けられたスライダ35に搭載されることにより、制御部99の制御下でカメラ32に対してY軸方向に移動可能となっている。
【0042】
押さえ機構34は、Y軸方向に延在する一対の押さえ部材36を有しており、全体がガイドフレーム41に沿ってZ軸方向に移動可能な構成となっている。ここで、ガイドフレームは、移動フレーム31にZ軸方向に延びて設けられたものである。また、一対(−X側、+X側)の押さえ部材36のうち、+X側の押さえ部材36は、ガイドフレーム41に対してX軸方向に移動可能な構成となっている。すなわち、一対の押さえ部材36は、その幅を適宜変更することができる。
【0043】
上記したカメラ33のY軸方向の移動、押さえ機構34全体のZ軸方向の移動、および+X側の押さえ部材36のX軸方向の移動は、制御部99の制御により駆動する直動モータ等の駆動装置によって行われる。
【0044】
図3に戻り、描画ユニット22には、液滴吐出ヘッド90が搭載されている。液滴吐出ヘッド90は、主走査方向に移動しながらステージ50に載置されたテープ80へ液滴を吐出することができる。ここで、主走査方向はX軸方向に略平行であり、テープ80の長さ方向に直交する方向である。図5は、液滴吐出ヘッド90の側面断面図である。液滴吐出ヘッド90は、ヘッド本体90Aと、ヘッド本体90Aの一方面に装着されたノズルプレート92と、ヘッド本体90Aの他方面に装着されたピエゾ素子98とを主として構成されている。
【0045】
液滴吐出面を構成するノズルプレート92には、液滴を吐出するための複数のノズル91が整列配置されている。また、ヘッド本体90Aには、各ノズル91と連通する複数の圧力室93が形成されている。各圧力室93はリザーバ95に接続され、リザーバ95は機能液導入口96に接続されている。そして、機能液9は、機能液導入口96からリザーバ95を通って各圧力室93に供給されるようになっている。一方、ヘッド本体90Aの上端面には、可撓性を有する振動板94が装着されている。その振動板94を挟んで各圧力室93の反対側には、それぞれピエゾ素子98が設けられている。ピエゾ素子98は、PZT(登録商標)等の圧電材料を電極で挟持したものである。その電極は、制御部99に接続されている。
【0046】
そして制御部99からピエゾ素子98に駆動電圧を印加すると、ピエゾ素子98が膨張変形または収縮変形する。ピエゾ素子98が収縮変形すると、圧力室93内の圧力が低下して、リザーバ95から圧力室93に機能液9が流入する。またピエゾ素子98が膨張変形すると、圧力室93内の圧力が増加して、ノズル91から機能液9の液滴が吐出される。なお、ピエゾ素子98に印加する駆動電圧を制御することにより、液滴の吐出条件を制御しうるようになっている。
【0047】
ここで、機能液9について説明する。配線パターン形成に用いられる機能液9は、本発明の導電材料としての導電性微粒子を分散媒に分散した分散液からなるものである。本実施形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上1.0μm以下であることが好ましい。1.0μmより大きいと液滴吐出ヘッド90のノズル91に目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと導電性微粒子に対するコーテイング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
【0048】
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
【0049】
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は、0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。液滴吐出法により機能液9を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、機能液9のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル91の先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、被吐出面との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、機能液9の被吐出面への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
【0050】
上記分散液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。液滴吐出法を用いて機能液9を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル91の周辺部が機能液9の流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル91の目詰まり頻度が高くなり円滑な機能液9の吐出が困難となる。
【0051】
なお液滴吐出方式として、ピエゾ素子の変形により圧力室内の圧力を変化させる上記ピエゾ方式の他に、機能液を加熱して気泡(バブル)を発生させることにより圧力室内の圧力を変化させる方式など、公知の種々の技術を適用することができる。このうちピエゾ方式は、機能液を加熱しないので材料の組成に悪影響を与えないなどの点で優れている。
【0052】
本実施形態の描画装置1は、以上のように構成されている。
【0053】
(B.描画方法)
次に、上述した描画装置1を用いた描画方法について図6および図7を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る描画方法の工程図である。また、図7は、本実施形態に係る描画方法の各ステップ(工程)における描画装置1およびテープ80の断面図である。ここで、図7における符号88bは、テープ80の作業領域88のうち、機能液9の吐出状態の検査に用いる検査用領域88bを表している。また、符号88aは、検査用領域88bに隣接する通常の作業領域88aを表している。これらの検査用領域88b、作業領域88aは、説明の便宜上、他の領域に対して厚さが異なるように描かれているが、実際は他の領域と同一の厚さである。以下、図6に示す工程図に沿って説明する。
【0054】
まず、ステップP1では、スプロケット71,72,76の動作によって、テープ80のうち検査用領域88bがステージ50上に位置するように、テープ80を搬送する(図7(a))。このステップは、上述したように、スプロケット71,76に大きさ一定で逆方向のトルクをかけてテープ80が一定のテンションを有する状態に維持しながら、スプロケット72を正搬送方向に回転させることによって行う。同時に、テープ80の搬送量に応じて巻出しリール84および巻取りリール85を適宜回転させて、巻出しリール84からテープ80を必要量だけ繰り出すとともに、巻取りリール85でテープ80を巻取る。このステップにおいては、クランプ77,78は開放されている。また、このステップが終了してテープ80が所定位置に移動した後は、スプロケット71,72が固定され、スプロケット71,72の間にあるテープ80は、その状態に維持される。
【0055】
次に、ステップP2では、テープ80をステージ50(多孔質板51)の表面に吸着させて、ステージ50上にテープ80を載置する。このステップは、例えば以下のようにして行われる。
【0056】
まず、アライメントユニット24をフレーム20に沿って移動させ(図3参照)、アライメントユニット24に含まれる押さえ機構34をステージ50に対向する位置に配置する。次に、支持フレーム40をガイドフレーム41に沿って下降させることにより、押さえ機構34の押さえ部材36をテープ80の両端部に当接させ(図4参照)、ステージ50に向かって押圧する。このとき、押さえ部材36は、あらかじめテープ80の幅方向の両端部に当接するように位置が調整されている。このように押さえ機構34がテープ80の両端部を押圧することによって、テープ80に反りがある場合であっても、反りが矯正された状態でステージ50に密着する。また、こうした方法によれば、テープ80のうち両端部のみを押圧し、作業領域88には押さえ部材36が当接しないため、作業領域88上の機能液9を吐出すべき領域に、傷や打痕等を生じさせることがない。
【0057】
この状態で、ステージ50がテープ80を吸着する。すなわち、ステージ50の負圧吸引装置を作動させて、テープ80を多孔質板51の表面に吸着保持させることにより、テープ80がステージ50に吸着される。次に、支持フレーム40をガイドフレーム41に沿って上昇させることにより、押さえ機構34によるテープ80に対する押圧を解除する。ここで、押さえ機構34による押圧を解除した際には、テープ80はステージ50に吸着されているので、テープ80に再び反りが生ずることはない。
【0058】
次に、ステップP3では、テープ80を可動ステージ18とともに移動させて、液滴吐出ヘッド90に対して所定の相対位置関係を満たすように位置させる、いわゆるアライメントを行う。本実施形態では、このステップは以下のようにして行われる。
【0059】
まず、クランプ77,78がテープ80を保持する(図7(b))。このステップは、クランプ77(78)の押圧部77a(78a)を、テープ80を介して支持部77b(78b)に押圧することによって行う。このとき、テープ80のうちクランプ77,78が当接する部位は、作業領域88を含まない両端部である。これにより、検査用領域88bのうち機能液9を吐出すべき領域に、傷や打痕等が生じるのを防ぐことができる。
【0060】
次に、クランプ77,78を、互いの距離を縮める方向に移動させて、クランプ77とスプロケット71との間、およびスプロケット72とクランプ78との間のテープ80に弛みを生じさせる(図7(b))。このステップは、クランプ77をクランプスライダ13に沿って正搬送方向に移動させるとともに、クランプ78をクランプスライダ13に沿って逆搬送方向に移動させて行う。このとき、クランプ77,78はテープ80を保持した状態であるので、テープ80もクランプ77,78の移動とともに変形する。一方で、テープ80は、スプロケット71,72の位置においてはスプロケット71,72によって固定されているので、クランプ77,78の移動によって上記のような弛みを生じさせることができる。
【0061】
次に、カメラ32,33によりテープ80上のアライメントマークAMを撮影する。例えば、テープ80が図2に示すテープ81のような形状を有するものであれば、カメラ32によりアライメントマークAM1を撮影、計測し、カメラ33によりアライメントマークAM2を撮影、計測する。このとき、テープ80は、ステップP2を経て反りを矯正された状態でステージ50に吸着されているので、アライメントマークAMの正確な撮影、計測を行うことができる。
【0062】
上記のように2つのカメラ32,33によって同時にアライメントマークAMの撮影を行うために、カメラ32,33をあらかじめ以下のように移動させておく。すなわち、カメラ32の計測範囲にアライメントマークAM1が位置するように、移動フレーム31のX軸方向の位置を調整し、アライメントマークAM1、AM2の相対位置関係に応じた距離だけ、スライダ35を介してカメラ33をY軸方向に移動させておく。
【0063】
これらの撮影結果から、制御部99はテープ80の検査用領域88bの現在位置を算出し、さらに所定位置からのオフセット量を算出する。
【0064】
次に、上記算出結果に基づいて、可動ステージ18(ステージ50)を移動させてテープ80のアライメントを行う。より詳しくは、制御部99が、上記算出結果に基づいて、スライダ14およびモータ16を駆動して可動ステージ18をY軸方向およびθz方向に移動させ(図4参照)、ステージ50の表面に吸着されたテープ80を液滴吐出ヘッド90に対して相対移動させて位置合わせをする。この位置合わせは、例えばアライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結んだ直線が、液滴吐出ヘッド90の主走査方向と直交する状態となるように行う。なお、テープ80のX軸方向についての位置合わせは、描画ユニット22の移動量を調整することによって行われる。
【0065】
上記アライメントの際には、可動ステージ18に固定されたステージ50、スプロケット71,72、対向ローラ73,74も、可動ステージ18とともに移動する。そして、テープ80も、ステージ50に吸着され、かつスプロケット71,72によって固定されているので、スプロケット71からスプロケット72に至るまでの部分は、可動プレート18とともに移動することとなる。
【0066】
このとき、クランプ77,78の移動によってテープ80に弛みが生成されているため、テープ80が可動ステージ18とともに移動しても、上記弛みがその移動による変形を吸収する。このため、テープ80に過度な張力やねじれ、撓み等が生じるのを防ぐことができ、テープ80およびテープ80に形成された配線に対して変形、損傷などを与えることなくアライメントを行うことができる。
【0067】
こうして、ステップP3におけるアライメントが完了する。
【0068】
次に、ステップP4では、液滴吐出ヘッド90からテープ80へ機能液9を吐出する(図7(b))。より詳しくは、まず、ステップP3におけるテープ80のアライメントが完了すると、フレーム20に沿ってアライメントユニット24を移動させて、ステージ50(すなわちテープ80)との対向位置から退避させるとともに、描画ユニット22をX軸方向に移動させてステージ50との対向位置に配置する。そして、液滴吐出ヘッド90から機能液9を吐出することにより、テープ80の検査用領域88bのうち、配線パターンを形成すべき位置に機能液9が配置される。
【0069】
次に、ステップP5では、テープ80を正搬送方向(+Y方向)に搬送して、検査用領域88bを検査装置3に位置させる(図7(c))。このステップは、描画装置1の各構成要素を上記ステップP1と同様に動作させることによって行われる。なお、このステップに先立って、クランプ77,78によるテープ80の保持は解除される。
【0070】
次に、ステップP6では、検査装置3を用いて、テープ80の検査用領域88bに吐出された機能液9の状態を検査する。検査装置3が実体顕微鏡などから構成されている場合には、例えば実体顕微鏡を用いた人の目視によって機能液9の吐出量や吐出位置が適正であるか否かの検査をする。また、検査装置3がCCDカメラ等から構成されている場合には、例えばテープ80の検査領域88bを撮影し、画像処理をすることにより機能液9の吐出量や吐出位置が適正であるか否かの検査をする。検査装置3の構成や検査方法はこれに限られず、検査対象や検査目的に応じて種々の方式とすることができる。
【0071】
ここで、次のステップP7において、ステップP6までの工程で作業が行われてきたテープ80上の領域が検査用領域88bか否かを判断する。検査用領域88bである場合にはステップP10に進み、それ以外の、作業領域88aを含む通常の作業領域88である場合にはステップP8へ進む。今、検査用領域88bに対して作業を行ってきたので、ここではステップP10に進む。
【0072】
ステップP10では、スプロケット71,72,76の動作によって、検査用領域88bに隣接する通常の作業領域88aがステージ50上に位置するように、テープ80を逆搬送方向に(すなわち−Y方向に)搬送する(図7(d))。このステップは、スプロケット71,76に大きさ一定で逆方向のトルクをかけてテープ80が一定のテンションを有する状態に維持しながら、スプロケット72を逆搬送方向に回転させることによって行う。このステップが終了してテープ80が所定位置に移動した後は、スプロケット71,72が固定され、スプロケット71,72の間にあるテープ80は、その状態に維持される。
【0073】
続いてステップP2に進み、以下、ステップP2からステップP6までを、作業領域88aに対して行う。すなわち、ステップP2において、作業領域88aが液滴吐出ヘッド90に対向した状態でテープ80をステージ50に吸着載置する。次に、ステップP3においてアライメントを行い、ステップP4において作業領域88aに対して機能液9を吐出する。その後、ステップP5において、作業領域88aが検査装置3に位置するようにテープ80を搬送し、ステップP6において検査を行う。なお、作業領域88aに対しては、ステップP6における検査は省略してもよい。
【0074】
次に、ステップP7において、ステップP6までの工程で作業が行われてきた領域が検査用領域88bか否かを再び判断する。今、作業領域88aに対して作業を行ってきたので、ここではステップP8に進む。
【0075】
次に、ステップP8では、テープ80を正搬送方向(+Y方向)に搬送して、作業領域88aを乾燥装置5に位置させる(図7(e))。このステップは、描画装置1の各構成要素を上記ステップP1と同様に動作させることによって行われる。
【0076】
次に、ステップP9では、乾燥装置5によって、作業領域88a上に吐出された機能液9に含まれる溶媒を蒸発させ、機能液9を乾燥させる。これにより、機能液9中に含まれる粒子や溶質が作業領域88a上に残ってパターンが形成される。機能液9に導電材料を含む場合は、当該導電材料による配線パターンが形成されることとなる。このステップは、乾燥装置5の機能に応じて行われ、例えば恒温槽内における高温環境放置や、UV照射によって行われる。
【0077】
上記したステップP1からステップP10における、スプロケット71,72,76、クランプ77,78、押さえ機構34、支持フレーム40、可動ステージ18、ステージ50、カメラ32,33、液滴吐出ヘッド90等の、描画装置1に含まれる各種構成要素の動作は、制御部99による制御のもとに行われる。
【0078】
以上のステップを経て、描画装置1によってテープ80上に配線パターンが形成される。
【0079】
この後、他の作業領域88に対して順次ステップP1からステップP9を行うことによって、テープ80上の連続した作業領域88に次々に配線パターンを形成していくことができる。また、テープ80の全ての作業領域88に対する描画処理が終了したら、巻出しリール84および巻取りリール85とともにテープ80を交換する。
【0080】
以上説明したように、本実施形態の描画装置1を用いた描画方法では、第1の搬送ローラとしてのスプロケット71と第2の搬送ローラとしてのスプロケット72によって、テープ80を正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときテープ80には常にテンションがかかっているので、スプロケット71,72の間において弛みが生じにくい。また、こうした搬送によって、検査用領域88bに吐出された機能液9の状態を検査装置5を用いて検査した後にテープ80を逆搬送し、検査の結果に応じて作業領域88aにパターンを描画することができる。これにより、検査用領域88bへの機能液9の吐出および検査から、通常の作業領域88aへの機能液9の吐出までのステップを短時間で行うことができる。
【0081】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態と同様の描画装置1を用いて、テープ80の作業領域88aに多層配線を形成するものである。以下の説明においては、第1の実施形態と重複するステップ、および同一の符号が付された構成要素については説明を省略する。
【0082】
本実施形態の描画方法について、図8および図9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る描画方法の工程図である。また、図9は、本実施形態に係る描画方法の各ステップ(工程)における描画装置1およびテープ80の断面図である。以下、図8に示す工程図に沿って説明する。
【0083】
まず、ステップS1では、スプロケット71,72,76の動作によって、テープ80のうち作業領域88aがステージ50上に位置するように、テープ80を搬送する(図9(a))。このステップは、上述したように、スプロケット71,76に大きさ一定で逆方向のトルクをかけてテープ80が一定のテンションを有する状態に維持しながら、スプロケット72を正搬送方向に回転させることによって行う。
【0084】
次に、ステップS2では、テープ80をステージ50(多孔質板51)の表面に吸着させて、ステージ50上にテープ80を載置する。
【0085】
次に、ステップS3では、テープ80を可動ステージ18とともに移動させて、液滴吐出ヘッド90に対して所定の相対位置関係を満たすように位置させる、いわゆるアライメントを行う。
【0086】
次に、ステップS4では、液滴吐出ヘッド90からテープ80へ、本発明の第1の機能液に対応する機能液9を吐出する(図9(b))。このステップにおいては、導電材料を含んだ機能液9を使用する。
【0087】
次に、ステップS5では、テープ80を正搬送方向(+Y方向)に搬送して、作業領域88aを検査装置3に位置させる(図9(c))。
【0088】
次に、ステップS6では、検査装置3を用いて、テープ80の作業領域88aに吐出された機能液9の状態を検査する。
【0089】
次に、ステップS7では、テープ80を正搬送方向(+Y方向)に搬送して、作業領域88aを乾燥装置5に位置させる(図9(d))。
【0090】
次に、ステップS8では、乾燥装置5によって、作業領域88a上に吐出された機能液9に含まれる溶媒を蒸発させ、機能液9を乾燥させる。ここでは、機能液9に導電材料が含まれているので、当該導電材料による配線パターンが形成されることとなる。
【0091】
ここで、次のステップS9において、多層配線を形成するために更に積層描画を行うか否かを判断する。更に積層描画を行う場合にはステップS10に進み、多層配線の形成が完了している場合には工程を終了する。今、作業領域88aに対しては一層の配線パターンが形成されたのみの状態であるので、ここではステップS10に進む。
【0092】
ステップS10では、スプロケット71,72,76の動作によって、作業領域88aがステージ50上に位置するように、テープ80を逆搬送方向に(すなわち−Y方向に)搬送する(図9(e))。このステップは、スプロケット71,76に大きさ一定で逆方向のトルクをかけてテープ80が一定のテンションを有する状態に維持しながら、スプロケット72を逆搬送方向に回転させることによって行う。
【0093】
続いてステップS2に進み、以下、ステップS2からステップS8までを、同一の作業領域88aに対して行う。すなわち、まずステップS2において、作業領域88aが液滴吐出ヘッド90に対向した状態でテープ80をステージ50に吸着載置する。次に、ステップS3においてアライメントを行い、ステップS4において作業領域88aに対して、本発明の第2の機能液に対応する機能液9を吐出する。このとき、既に形成された一層目の配線パターンに重なるように吐出する。また、ここでは、機能液9には、絶縁材料を含むものを用いる。このために、1つの描画ユニット22に異なる機能液9を吐出する複数の液滴吐出ヘッド90を搭載してもよいし、異なる機能液9を吐出する液滴吐出ヘッド90を備えた複数の描画ユニット22を設けてもよい。その後、ステップS5において、作業領域88aが検査装置3に位置するようにテープ80を搬送し、ステップS6において検査を行う。次に、ステップS7において、テープ80を正搬送方向(+Y方向)に搬送して、作業領域88aを乾燥装置5に位置させる。そして、ステップS8において、乾燥装置5によって作業領域88a上に吐出された機能液9を乾燥させ、一層目の配線パターン上に絶縁パターンを形成する。
【0094】
こうしたステップを経て、作業領域88a上には、一層目の配線パターンと、これに積層された絶縁パターンが形成される。
【0095】
次に、ステップS9において、更に積層描画を行うか否かを再び判断する。ここでステップS10に進み、上記絶縁パターン上に二層目の配線パターンを形成するためにステップS2からステップS8を実施する。必要があれば更にステップS9からステップS10へ進むことで、絶縁パターン、配線パターンを繰り返し積層していくことができる。
【0096】
こうして、描画装置1によってテープ80上に多層配線パターンが形成される。
【0097】
この後、他の作業領域88に対して順次同様のステップを行うことによって、テープ80上の連続した作業領域88に次々に多層配線パターンを形成していくことができる。また、テープ80の全ての作業領域88に対する描画処理が終了したら、巻出しリール84および巻取りリール85とともにテープ80を交換する。
【0098】
上記したステップS1からステップS10における、スプロケット71,72,76、クランプ77,78、押さえ機構34、支持フレーム40、可動ステージ18、ステージ50、カメラ32,33、液滴吐出ヘッド90等の、描画装置1に含まれる各種構成要素の動作は、制御部99による制御のもとに行われる。
【0099】
以上説明したように、本実施形態の描画装置1を用いた描画方法では、第1の搬送ローラとしてのスプロケット71と第2の搬送ローラとしてのスプロケット72によって、テープ80を正搬送方向にも逆搬送方向にも搬送することができる。このときテープ80には常にテンションがかかっているので、スプロケット71,72の間において弛みが生じにくい。また、こうした逆搬送を利用することによって、作業領域88aに多層配線パターンを描画することができる。従来、多層配線の形成のためには、まず全ての作業領域88に一層目の配線パターンを形成し、その後パターンを積層する際にはテープ80の架け替え作業を行って改めて全作業領域にパターンを積層していた。したがって、本実施形態の描画方法によれば、テープ80を架け替えることなく短時間で多層配線パターンを形成することができる。
【0100】
なお、上記実施形態においては、検査に係るステップ、すなわちステップS5およびステップS6は適宜省略することができる。一度検査を行った後は、一定期間はその状態で安定した吐出が行われるためである。
【0101】
<液晶表示装置>
続いて、図10を用いて、上記描画装置1により配線パターン112が形成された回路基板103を有する液晶表示装置101について説明する。
【0102】
図10は、電気光学装置である液晶表示装置101の分解斜視図である。液晶表示装置101は、大別するとカラー表示が可能な液晶パネル102と、液晶パネル102に接続される回路基板103とを備えている。また、必要に応じて、バックライト等の照明装置、その他の付帯機器が液晶パネル102に付設される。
【0103】
液晶パネル102は、シール材104によって接着された一対の基板105aおよび基板105bを有し、これらの基板105aと基板105bとの間に形成される間隙、いわゆるセルギャップには液晶が封入されている。これらの基板105aおよび基板105bは、一般には透光性材料、例えばガラス、合成樹脂等によって形成されている。基板105aおよび基板105bの外側表面には偏光板106aおよび偏光板106bが貼り付けられている。なお、図10においては、偏光板106bの図示を省略している。
【0104】
また、基板105aの内側表面には電極107aが形成され、基板105bの内側表面には電極107bが形成されている。これらの電極107a、107bはストライプ状または文字、数字、その他の適宜のパターン状に形成されている。また、これらの電極107a、107bは、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等の透光性材料によって形成されている。
【0105】
基板105aは、基板105bに対して張り出した張り出し部を有し、この張り出し部に複数の端子108が形成されている。これらの端子108は、基板105a上に電極107aを形成するときに電極107aと同時に形成される。したがって、これらの端子108は、例えばITOによって形成されている。これらの端子108には、電極107aから一体に延びるもの、および導電材(不図示)を介して電極107bに接続されるものが含まれる。
【0106】
なお、実際の電極107a,107bおよび端子108は、極めて狭い間隔をもって多数本が基板105aおよび基板105b上にそれぞれ形成されているが、図10においては、液晶パネル102の構造の理解を容易にするために、それらの間隔を拡大して模式的に示すとともに、それらの内の数本のみを図示することにして他の部分を省略してある。また、端子108と電極107aとの接続状態および端子108と電極107bとの接続状態も図10においては図示を省略している。
【0107】
回路基板103には、配線基板109上の所定位置に液晶駆動用ICとしての半導体素子100が実装されている。配線基板109は、例えばポリイミド等の可撓性を有するベース基板111の上に形成されたCu等の金属膜をパターニングして配線パターン112を形成することによって製造されている。
【0108】
なお、実際の配線パターン112は、極めて狭い間隔をもって多数本がベース基板111上に形成されているが、図10においては、構造の理解を容易にするために、それらの間隔を拡大して模式的に示すとともに、構造を簡略化して図示してある。また、図示は省略しているが、半導体素子100が実装される部位以外の部位の所定位置には抵抗、コンデンサ、その他のチップ部品が実装されていてもよい。
【0109】
本実施形態では、この回路基板103が、上述した描画装置1により配線パターン112が形成されたテープ80をデバイス毎に切断することにより製造される。
【0110】
本実施形態に係る液晶表示装置101においては、これに含まれる回路基板103が上述した描画装置1を用いて製造されているため、高精度に配線パターン112が形成された高品質の液晶表示装置101を得ることができる。
【0111】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0112】
(変形例1)
上記実施形態の描画方法においては、テープ80を搬送するステップP1(またはステップS1)と、テープ80をステージ50に吸着させるステップP2(またはステップS2)との間に、ステージ50を、テープ80が載置されている側に平行移動させるステップがさらに含まれていてもよい。
【0113】
図11は、このステップについて説明するための、描画装置1およびテープ80の断面図である。この図に示すように、テープ80は、スプロケット71,72の位置において固定されているとともに、ステージ50が+Z方向に平行移動することによって、より大きな張力のかかる状態に張られることとなる。これにより、テープ80が上に凸や下に凸の反りを有している場合であっても、ステージ50上におけるテープ80の反りを矯正または軽減することができる。
【0114】
上記したステージ50の平行移動だけでは反りが完全に矯正できない場合であっても、その後、押さえ機構34によってテープ80を押圧することによって矯正することができる。あらかじめステージ50の平行移動によって反りを小さくしておくことによって、より容易にテープ80の反りの矯正を行うことができる。
【0115】
(変形例2)
上記実施形態においては、図12(a)に示すように、テープ80の搬送経路に適宜テープガイド70を配置してもよい。本変形例では、スプロケット71の上流側およびスプロケット72の下流側にそれぞれテープガイド70が配置されている。
【0116】
図12(a)のテープガイド70のXZ平面における断面図を図13(a)に示す。この図に示すように、テープガイド70は、テープ80の両側に1つずつ配置され、それぞれは、上側ブロック70aと下側ブロック70bとを有して構成される。テープガイド70は、上側ブロック70aと下側ブロック70bとの間に設けられた空間にテープ80をガイドすることにより、テープ80の姿勢を所望の状態に維持するための部材である。
【0117】
なお、図13(b)は、従来知られているテープガイド170の断面図である。このテープガイド170も、上側ブロック170aと下側ブロック170bとを有して構成される。このテープガイド170は、テープ80が位置すべき空間のほぼ延長線上に上側ブロック170aと下側ブロック170bとの境界が存在しているため、この境界、すなわち上側ブロック170aと下側ブロック170bとの隙間にテープ80が入り込んで挟まってしまうことがあった。
【0118】
これに対し、本実施形態のテープガイド70は、テープ80が位置すべき空間に対して直角な方向に上側ブロック70aと下側ブロック70bとの境界が存在するため、この境界にテープ80が入り込むことがないという利点を有する。
【0119】
図12(a)のようにテープガイド70を配置すると、アライメントの前にテープ80に弛みが生成された場合は、図12(b)に示すように、クランプ77とテープガイド70との間、およびテープガイド70とクランプ78との間に弛みが生成される。この状態でアライメントを行う場合でも、アライメントに伴うテープ80の変形を、上記弛みによって吸収することができる。この場合は、テープガイド70を可動ステージ18に固定し、アライメント時にはテープガイド70も可動ステージ18等とともに移動する構成とするのが好ましい。
【0120】
(変形例3)
上記実施形態では、本発明における第1の搬送ローラおよび第2の搬送ローラとしてスプロケット71,72を用いているが、この構成に限定する趣旨ではない。
【0121】
例えば、スプロケット76を正搬送方向および逆搬送方向のいずれにも回転可能にし、第2の搬送ローラとして用いることもできる。この場合は、スプロケット72には駆動力を印加せず、自由に回転する状態とする。
【0122】
あるいは、補助ローラ75に逆搬送方向の一定のトルクを印加し、第1の搬送ローラとして用いることもできる。この場合は、スプロケット71には駆動力を印加せず、自由に回転する状態とする。
【0123】
こうした構成によっても、テープ80を正搬送方向および逆搬送方向のいずれの方向にも搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の実施形態に係る描画装置の模式側面図。
【図2】本発明における帯状のワークの一態様である様々なテープの部分平面図。
【図3】ステージと、その周辺に配置された各種ユニットを示す平面図。
【図4】ステージおよびアライメントユニットの外観斜視図。
【図5】液滴吐出ヘッドの側面断面図。
【図6】第1の実施形態に係る描画方法の工程図。
【図7】(a)から(e)は、第1の実施形態に係る描画方法の各ステップ(工程)における描画装置およびテープの断面図。
【図8】第2の実施形態に係る描画方法の工程図。
【図9】(a)から(e)は、第2の実施形態に係る描画方法の各ステップ(工程)における描画装置およびテープの断面図。
【図10】液晶表示装置の分解斜視図。
【図11】本発明の変形例における描画装置およびテープの断面図。
【図12】(a)および(b)は、本発明の変形例における描画装置およびテープの断面図。
【図13】(a)および(b)は、本発明の変形例に係るテープガイドの断面図。
【符号の説明】
【0125】
1…描画装置、3…検査装置、5…乾燥装置、9…機能液、11…基台、18…可動プレート、22…描画ユニット、24…アライメントユニット、32,33…カメラ、34…押さえ機構、36…押さえ部材、50…ステージ、70…テープガイド、71,72,76…搬送ローラとしてのスプロケット、73,74…対向ローラ、75…補助ローラ、77,78…クランプ、80…帯状のワークとしてのテープ、84…巻出しリール、85…巻取りリール、90…液滴吐出ヘッド、99…制御部、101…液晶表示装置。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【出願日】 平成18年7月13日(2006.7.13)
【代理人】 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉

【識別番号】100127661
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 一彦


【公開番号】 特開2008−18348(P2008−18348A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−192730(P2006−192730)