トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 薬液供給装置および薬液供給方法
【発明者】 【氏名】矢島 丈夫

【要約】 【課題】廃棄する薬液をなくすことができ、清浄な薬液を塗布することができる薬液供給装置を提供する。

【構成】この薬液供給装置は被処理物Wにノズル11から薬液を塗布するために使用される。ノズル11は移動ヘッド12に設けられており、塗布位置と待機位置との間を往復動する。薬液供給ユニット14の薬液タンク18とこの中の薬液を吐出するポンプ16とを有し、吐出された薬液はフィルタ22により濾過されて供給チューブ21によりノズル11に向けて供給される。移動ヘッド12にはノズル11から薬液を塗布する塗布状態と塗布を停止する停止状態とに作動する塗布バルブ23が設けられており、塗布バルブ23の弁室は循環チューブ27によりバッファタンク19に接続されている。循環チューブ27にはこの流路を開閉する循環バルブ28が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物に薬液を供給する薬液供給装置であって、
薬液を塗布するノズルを備え、往復動部材により塗布位置と待機位置との間を往復動する移動ヘッドと、
薬液タンクおよび当該薬液タンク内の薬液を吐出するポンプとを有する薬液供給ユニットと前記ノズルとの間に接続され、前記ポンプから吐出された薬液を前記ノズルに案内する供給チューブと、
前記移動ヘッドに設けられ、前記供給チューブ内の流路を開閉して前記ノズルから薬液を塗布する塗布状態と塗布を停止する停止状態とに作動する塗布バルブと、
前記供給チューブに連通され、前記移動ヘッドにまで供給された薬液を前記薬液供給ユニットに戻す循環チューブと、
前記循環チューブ内の流路を開閉して前記移動ヘッドから前記薬液供給ユニットに薬液を戻す循環状態と薬液の戻しを停止する循環停止状態とに作動する循環バルブとを有することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の薬液供給装置において、前記塗布バルブは前記供給チューブ内の流路に連通する弁室と、前記ノズル内の流路に連通する吐出ポートと、前記弁室を前記吐出ポートに連通させる位置および前記弁室と前記吐出ポートとの連通を遮断する位置に作動する弁体とを有し、前記循環チューブ内の流路を前記弁室を介して前記供給チューブ内の流路に連通させることを特徴とする薬液供給装置。
【請求項3】
請求項2記載の薬液供給装置において、前記弁体は、前記弁室と前記吐出ポートとの間の弁座に接触するダイヤフラム弁体であり、当該ダイヤフラム弁体に取り付けられた駆動ロッドを駆動手段により開閉駆動することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項4】
請求項2記載の薬液供給装置において、前記弁室を形成する弁体収容室内に前記弁体を設けるとともに前記弁体の内部に従動側の磁石を組み込み、当該従動側の磁石に磁力を加える駆動側の磁石を有し前記弁体を開閉作動する駆動手段を有することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記供給チューブとにより温調流路を形成する温調チューブを前記供給チューブに設け、温調媒体を所定の温度に設定する温度調節器の供給口と前記温調チューブの基端部とを媒体案内チューブにより接続し、前記温調流路の先端部に連通して前記移動ヘッドに形成された戻し室と前記温度調節器の戻し口とを媒体戻しチューブにより接続することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記ノズルからの薬液の塗布が終了した後に前記ノズル内の薬液を戻すサックバックバルブを前記ノズルと前記塗布バルブとの間に設けることを特徴とする薬液供給装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬液供給装置において、前記薬液供給ユニットは前記薬液タンクと前記ポンプとの間に設けられるバッファタンクを有し、前記循環チューブを前記バッファタンクに接続することを特徴とする薬液供給装置。
【請求項8】
往復動部材により塗布位置と待機位置との間を往復動する移動ヘッドに設けられたノズルに、薬液タンク内の薬液を吐出するポンプおよび当該ポンプから吐出された薬液を濾過するフィルタを有する薬液供給ユニットから供給チューブにより薬液を供給し、被処理物に前記ノズルから薬液を塗布する薬液供給方法であって、
前記移動ヘッドに設けられた塗布バルブを開放して前記供給チューブ内の流路と前記ノズル内の流路とを連通させた状態のもとで、前記ポンプを駆動して前記ノズルから薬液を塗布する塗布工程と、
前記移動ヘッドに一端が取り付けられ他端が前記薬液供給ユニットに取り付けられた循環チューブに設けられた循環バルブを開放して前記供給チューブ内の流路と前記薬液供給ユニットを連通させるとともに、前記塗布バルブを閉じて前記供給チューブ内の流路と前記ノズル内の流路とを遮断した状態のもとで、前記ポンプを駆動して薬液を前記移動ヘッドから前記薬液供給ユニットに戻す循環工程とを有することを特徴とする薬液供給方法。
【請求項9】
請求項8記載の薬液供給方法において、前記薬液供給ユニットに設けられ気泡を含む薬液を外部に排出する排気チューブのベントバルブを開放した状態のもとで、前記ポンプを駆動して前記薬液供給ユニット内における気泡を含む薬液を外部に排出する排出工程を有することを特徴とする薬液供給方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はフォトレジスト液等の薬液を被処理物に供給する薬液供給技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハやガラス基板等の表面にはフォトリソグラフィ工程およびエッチング工程により微細な回路パターンが作り込まれる。フォトリソグラフィ工程ではウエハやガラス基板の表面にフォトレジスト液等の薬液を塗布するために薬液供給装置が使用されており、特許文献1に記載されるように、薬液タンク内に収容されたレジスト液はポンプにより吸い上げられてフィルタ等を通過してノズルからウエハ等の被処理物に塗布される。
【0003】
ウエハにレジスト液を塗布するためにスピンコータまたはレジストコータとも言われるレジスト処理装置が使用されており、レジスト処理装置はウエハを裏面で吸着して回転させるチャックと、レジスト液をウエハに滴下させるノズルとを有している。ノズルはアームにより塗布位置と退避位置との間を往復動し、ノズルにはレジスト処理装置の本体側に設置されたポンプから供給チューブを介してレジスト液が供給される。ノズルからレジスト液を滴下させる際には、レジスト処理装置の本端側に設置された塗布バルブが作動される。
【特許文献1】特開平9−299862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レジスト液の粘度等の特性は温度によって変化し、粘度が変化するとウエハに塗布されたレジスト液により形成されるレジスト膜厚が変化することになるので、膜厚を安定させるためにはレジスト液の温度を一定に保つ必要がある。そのため、供給チューブの外側に温調チューブを装着して供給チューブと温調チューブとからなる二重管の間の流路に温度調節された純水を循環させることにより、供給チューブ内を流れるレジスト液の温度を所定の温度に保つようにしている。レジスト液がノズルから塗布されると、供給チューブ内のレジスト液が流れることになり、流れる過程で加熱されるので、二重管に流入してからノズルに到達するまでにレジスト液が設定温度となるように二重管の長さが、例えば約1m程度に設定されている。可撓性材料からなる二重管をこのような長さにすると、ノズルがウエハの回転中心近傍となる塗布位置と待機位置との間を往復動する際に、二重管がノズルに追従して撓むことになるので、二重管を所定の長さにすることは、ノズルの往復動を可能にするという役目を担っている。
【0005】
1台のレジストコータには、通常、複数のノズルが設けられ、それぞれのノズルには別々の薬液タンクからのレジスト液が供給されるようになっている。したがって、レジストコータには、薬液タンクからノズルまでの供給系統が複数系統、例えば8系統設けられている。このように1台のレジストコータに複数の供給系統を設けるのは、1つのウエハに対してはフォトリソグラフィ工程が複数段階繰り返されて回路パターンが形成され、処理段階によって特性が異なるレジスト液が使用されるためである。さらには、1台のレジストコータは相互に回路パターンが相違する複数種類のウエハを処理するようにしており、ウエハの種類によってはレジスト液の特性を相違させる必要があるためである。このため、それぞれのノズルは支持台に支持されており、アームは特定のノズルを選択して塗布位置まで移動されてレジスト液がノズルから塗布される。
【0006】
複数の供給系統が設けられているレジストコータにおいては、一回の塗布では1系統が作動されて、他の供給系統は休止状態となっている。ウエハへの液体の塗布は1枚1分間隔程度で処理されるが、全ての供給系統が順番に使用されるとは限らない。レジスト液の種類によっては数日に1回しか使用されない場合がある。レジスト液は薬液タンクから二重管まで供給される過程でマイクロバブルつまり微細な気泡が除去されるとともにフィルタにより異物が除去された状態となるが、ノズルから塗布されずに、二重管の中で長時間滞留すると、レジスト液は次第にゲル化したり変質して固形物が発生したり、マイクロバブルが発生する等のおそれがある。このような液をウエハに塗布すると、回路パターンの欠陥が発生してウエハ製造の歩留まりを低下させることになる。そのため、使用しない供給系統も定期的にレジスト液を待機位置のノズルから排出することにより内部のレジスト液を常に新鮮な状態に保つようにする必要があり、排出されたレジスト液は廃棄される。レジスト液は非常に高価であり、定期的に廃棄される総量は莫大となる。レジストコータによっては薬液タンク内のレジスト液を使用しないまま全て廃棄してしまう可能性もある。
【0007】
使用されない供給系統を空の状態にしておくことはできない。なぜならば、1つの供給系統を使用可能な状態に準備するには、時間や手間がかかるためである。また、一般的には供給系統の配管、ポンプおよびバルブの内部を乾燥させてしまうと、これらの内表面に付着して残留したレジスト液が硬化するので、レジスト塗布のために新たに薬液タンクからレジスト液を供給すると、内表面に硬化して付着した固形物がゴミとして流出しウエハに付着してウエハ欠陥をもたらすことになる。したがって、複数の供給系統が設けられているレジストコータにおいては、全ての供給系統をレジスト液で満たして常に使用できる状態に維持しておくことが必要となっている。
【0008】
本発明の目的は、廃棄する薬液をなくすことができる薬液供給装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、清浄な薬液を塗布することができる薬液供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の薬液供給装置は、被処理物に薬液を供給する薬液供給装置であって、薬液を塗布するノズルを備え、往復動部材により塗布位置と待機位置との間を往復動する移動ヘッドと、薬液タンクおよび当該薬液タンク内の薬液を吐出するポンプとを有する薬液供給ユニットと前記ノズルとの間に接続され、前記ポンプから吐出された薬液を前記ノズルに案内する供給チューブと、前記移動ヘッドに設けられ、前記供給チューブ内の流路を開閉して前記ノズルから薬液を塗布する塗布状態と塗布を停止する停止状態とに作動する塗布バルブと、前記供給チューブに連通され、前記移動ヘッドにまで供給された薬液を前記薬液供給ユニットに戻す循環チューブと、前記循環チューブ内の流路を開閉して前記移動ヘッドから前記薬液供給ユニットに薬液を戻す循環状態と薬液の戻しを停止する循環停止状態とに作動する循環バルブとを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の薬液供給装置においては、前記塗布バルブは前記供給チューブ内の流路に連通する弁室と、前記ノズル内の流路に連通する吐出ポートと、前記弁室を前記吐出ポートに連通させる位置および前記弁室と前記吐出ポートとの連通を遮断する位置に作動する弁体とを有し、前記循環チューブ内の流路を前記弁室を介して前記供給チューブ内の流路に連通させることを特徴とする。
【0012】
本発明の薬液供給装置においては、前記弁体は、前記弁室と前記吐出ポートとの間の弁座に接触するダイヤフラム弁体であり、当該ダイヤフラム弁体に取り付けられた駆動ロッドを駆動手段により開閉駆動することを特徴とする。
【0013】
本発明の薬液供給装置は、前記弁室を形成する弁体収容室内に前記弁体を設けるとともに前記弁体の内部に従動側の磁石を組み込み、当該従動側の磁石に磁力を加える駆動側の磁石を有し前記弁体を開閉作動する駆動手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の薬液供給装置は、前記供給チューブとにより温調流路を形成する温調チューブを前記供給チューブに設け、温調媒体を所定の温度に設定する温度調節器の供給口と前記温調チューブの基端部とを媒体案内チューブにより接続し、前記温調流路の先端部に連通して前記移動ヘッドに形成された戻し室と前記温度調節器の戻し口とを媒体戻しチューブにより接続することを特徴とする。
【0015】
本発明の薬液供給装置は、前記ノズルからの薬液の塗布が終了した後に前記ノズル内の薬液を戻すサックバックバルブを前記ノズルと前記塗布バルブとの間に設けることを特徴とする。
【0016】
本発明の薬液供給装置においては、前記薬液供給ユニットは前記薬液タンクと前記ポンプとの間に設けられるバッファタンクを有し、前記循環チューブを前記バッファタンクに接続することを特徴とする。
【0017】
本発明の薬液供給方法は、往復動部材により塗布位置と待機位置との間を往復動する移動ヘッドに設けられたノズルに、薬液タンク内の薬液を吐出するポンプおよび当該ポンプから吐出された薬液を濾過するフィルタを有する薬液供給ユニットから供給チューブにより薬液を供給し、被処理物に前記ノズルから薬液を塗布する薬液供給方法であって、前記移動ヘッドに設けられた塗布バルブを開放して前記供給チューブ内の流路と前記ノズル内の流路とを連通させた状態のもとで、前記ポンプを駆動して前記ノズルから薬液を塗布する塗布工程と、前記移動ヘッドに一端が取り付けられ他端が前記薬液供給ユニットに取り付けられた循環チューブに設けられた循環バルブを開放して前記供給チューブ内の流路と前記薬液供給ユニットを連通させるとともに、前記塗布バルブを閉じて前記供給チューブ内の流路と前記ノズル内の流路とを遮断した状態のもとで、前記ポンプを駆動して薬液を前記移動ヘッドから前記薬液供給ユニットに戻す循環工程とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明の薬液供給方法は、前記薬液供給ユニットに設けられ気泡を含む薬液を外部に排出する排気チューブのベントバルブを開放した状態のもとで、前記ポンプを駆動して前記薬液供給ユニット内における気泡を含む薬液を外部に排出する排出工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ノズルが設けられた移動ヘッドに塗布バルブが設けられ、ポンプにより吐出された薬液を案内する供給チューブが塗布バルブに接続され、移動ヘッドまで供給チューブにより送られた薬液は循環チューブにより薬液供給ユニット側に戻されるので、ノズルが長時間休止されたときには、移動ヘッド側から循環チューブにより薬液を戻すことができる。これにより、戻された薬液をフィルタにより濾過することができ、休止状態が継続する場合でも、薬液供給系統内の薬液を常に清浄に維持することができる。
【0020】
ノズルから薬液を塗布する前に予め循環チューブにより薬液を戻して薬液を循環濾過することにより、塗布時には清浄な薬液を被処理物に塗布することができる。
【0021】
本発明によれば、従来ではノズルが長時間休止された場合には、薬液を廃棄する必要があったが、薬液を循環濾過することにより薬液を廃棄する必要がなくなり、被処理物に対する処理コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の薬液供給装置を示すシステム構成図である。この薬液供給装置は、半導体ウエハを被処理物Wとしこれに薬液であるレジスト液を塗布するノズル11が設けられた移動ヘッド12を有し、この移動ヘッド12は往復動部材であるアーム13により図1に示す塗布位置とこの位置から離れた待機位置との間を往復動する。被処理物Wは図示しないチャックにより裏面で吸着されて回転駆動され、チャックが設けられた部分はレジストコータの部分となっている。それぞれノズル11が設けられた複数の移動ヘッド12は図示しないスタンド部に配置されており、特定のノズル11を有する1つの移動ヘッド12が選択されてアーム13によって塗布位置まで搬送される。塗布終了後にはアーム13によって移動ヘッド12は待機位置のスタンド部に戻される。
【0023】
ノズル11に薬液を供給する薬液供給ユニット14は装置本体15側に取り付けられている。装置本体15には複数のノズル11に対応させて複数の薬液供給ユニット14が取り付けられているが、図1には1つの薬液供給ユニット14が示されている。薬液供給ユニット14はポンプ16を有し、ポンプ16の流入口には流入チューブ17が接続され、この流入チューブ17によりポンプ16は薬液タンク18に接続されている。ポンプ16と薬液タンク18の間にはバッファタンク19が設けられている。ポンプ16の流出口には供給チューブ21が接続され、供給チューブ21にはポンプ16から吐出された薬液を濾過するためのフィルタ22が設けられており、供給チューブ21の先端は移動ヘッド12に設けられた塗布バルブ23に接続されている。
【0024】
ポンプ16としては膨張収縮する容積変化部を有するタイプのものが使用されている。このタイプのポンプとしては、例えば、特開平8−170744号公報に記載されるようにダイヤフラム式のポンプがあり、さらには、特開平10−61558号公報に記載されるように、弾性材料により形成されて径方向に弾性変形自在の可撓性チューブと、この可撓性チューブの外側に配置され、小型ベローズ部および大型ベローズ部を有するベローズとを備えたポンプがある。
【0025】
ポンプ16の流入口側には流入側バルブ24が設けられ、ポンプ16の吐出側には吐出側バルブ25が設けられており、ポンプ16を構成する容積変化部を膨張させるときに流入側バルブ24を開いて吐出側バルブ25を閉じると、薬液タンク18内の薬液はポンプ16内に流入する。一方、容積変化部を収縮させるときに流入側バルブ24を閉じて吐出側バルブ25を開くと、ポンプ16内の薬液はノズル11に向けて吐出される。
【0026】
塗布バルブ23の吐出ポートつまり二次側ポートはノズル11に連通しており、塗布バルブ23は供給チューブ21内の流路を開閉してノズル11から薬液を塗布する塗布状態と塗布を停止する停止状態とに作動する。塗布バルブ23が流路を開くと、ポンプ16から吐出されてフィルタ22により濾過された後の薬液は塗布バルブ23を介してノズル11に向けて供給される。フィルタ22は装置本体15に固定されており、供給チューブ21のうち少なくともフィルタ22と移動ヘッド12との間の部分は可撓性チューブにより形成されており、供給チューブ21は移動ヘッド12の往復動を可能にする役目を担っている。
【0027】
移動ヘッド12にはサックバックバルブ26が設けられている。塗布バルブ23を開放してノズル11から薬液を所定量塗布した後に塗布バルブ23を閉じて薬液の塗布を停止したときに、ノズル11の先端からの液だれを防止するために、サックバックバルブ26はノズル11内の薬液を逆流させるように作動する。
【0028】
塗布バルブ23の流入側のポートともなる弁室には循環チューブ27の一端部が接続されており、この循環チューブ27の他端部は薬液供給ユニット14の流入チューブ17に接続されている。したがって、供給チューブ21によって移動ヘッド12まで供給された薬液を循環チューブ27によりバッファタンク19に戻すことができるようになっている。この循環チューブ27にはこのチューブ内の流路を開閉する循環バルブ28が設けられており、この循環バルブ28は循環チューブ27内の流路を開放して移動ヘッド12側から薬液供給ユニット14側に薬液を戻す循環状態と、薬液の戻しを停止する循環停止状態とに作動する。なお、循環チューブ27の一端部を塗布バルブ23の弁室に接続することなく、塗布バルブ23の上流側に接続するようにしても良い。ただし、塗布バルブ23の弁室に循環チューブ27を接続することにより、塗布バルブ23を循環チューブ27の接続継手として利用することができ、移動ヘッド12の重量を高めることが防止される。
【0029】
流入チューブ17,供給チューブ21および循環チューブ27は、薬液であるレジスト液と反応しないように、PFAやPTFE等のフッ素樹脂が用いられている。ただし、薬液の種類によっては他の樹脂材料を用いるようにしても良い。
【0030】
図1に示すように、バッファタンク19の上部にはここに貯まる気泡を含む薬液を外部に排出するために排出チューブ31が接続され、ポンプ16の上部には排出チューブ32が接続され、供給チューブ21のフィルタ22の手前には排出チューブ33が接続され、フィルタ22には排出チューブ34が接続されている。それぞれの排出チューブ31〜34には、ベントバルブ35〜38が設けられており、それぞれのベントバルブ35〜38を開くと、気体や気泡を含む薬液が外部に排出されて回収容器39に回収される。
【0031】
装置本体15には純水を温調媒体としこれを所定の温度に加熱する温度調節器41が配置されている。供給チューブ21のうちフィルタ22と移動ヘッド12との間の部分の外側には温調チューブ42が設けられ、この温調チューブ42と供給チューブ21との間に温調流路43が形成されている。温度調節器41の供給口と温調チューブ42の基端部との間に接続された媒体案内チューブ44により温度調節器41から所定の温度に加熱された純水が温調流路43に供給される。温調チューブ42の先端部と温度調節器41の戻し口との間には媒体戻しチューブ45が接続され、温調流路43を通過した純水は媒体戻しチューブ45を介して温度調節器41に戻される。これにより、フィルタ22を通過して濾過された薬液は、ノズル11に向けて移動しながら所定の温度に加熱され、薬液の粘度は所定の値に設定される。なお、温調媒体としては純水が使用されているが、純水以外の液体等を温調媒体として使用することは可能である。
【0032】
図2は図1に示された移動ヘッド12を示す断面図であり、図3は図2におけるA−A線拡大断面図である。移動ヘッド12はフッ素樹脂製のホルダー50を有し、このホルダー50にはノズル11と塗布バルブ23とサックバックバルブ26が設けられている。
【0033】
ノズル11は移動ヘッド12に着脱自在にねじ止めされるプラグ46によりホルダー50に取り付けられており、プラグ46を取り外すことによりノズル11を交換することができる。ホルダー50には連結ブロック40が取り付けられており、この連結ブロック40にはアーム13に設けられたピンなどの係合部材が入り込む係合孔40aが形成されている。これにより、移動ヘッド12はアーム13に取り付けられて待機位置から塗布位置に搬送される。
【0034】
塗布バルブ23はダイヤフラム弁体51を有し、このダイヤフラム弁体51は軸部51aと環状部51bとこれらの間に一体となった弾性変形部51cとを備えており、フッ素樹脂により形成されている。ホルダー50には供給チューブ21内の流路21aに連通する供給側の流路49が形成されており、この流路49に連通する弁室52がダイヤフラム弁体51とにより形成されるとともにノズル11の流路11aに連通する塗布流路50aがホルダー50に形成され、この塗布流路50aは吐出ポート53に連通している。塗布バルブ23の弁室52は、ホルダー50に形成された弁座54に当接するダイヤフラム弁体51によって吐出ポート53に連通する状態と連通が遮断される状態とに切り換えられる。
【0035】
ホルダー50には弁ハウジング55が取り付けられており、ダイヤフラム弁体51の環状部51bは弁ハウジング55とホルダー50により挟み込まれている。軸部51aは弁ハウジング55に軸方向に移動自在に装着された駆動ロッド56にねじ止めされており、塗布バルブ23は駆動ロッド56によりダイヤフラム弁体51が弁座54から離れて供給チューブ21内の流路を開放し、ノズル11から薬液を塗布する塗布状態と、ダイヤフラム弁体51が弁座54に接触してノズル11からの薬液の塗布を停止する停止状態とに作動する。
【0036】
弁ハウジング55にはカバーブロック57が取り付けられており、このカバーブロック57には、駆動ロッド56に対してダイヤフラム弁体51を弁座54に押し付ける方向のばね力を加えるために、圧縮コイルばね58が装着されている。駆動ロッド56にはダイヤフラム59が設けられており、その外周部はカバーブロック57と弁ハウジング55との間に挟み込まれている。ダイヤフラム59は駆動ロッド56に取り付けられたディスク60に保持されるとともに圧縮コイルばね58がディスク60に突き当てられている。ダイヤフラム59と弁ハウジング55の間には空気圧室61が形成されており、この空気圧室61には空気圧配管62により外部から圧縮空気が供給されるようになっている。空気圧配管62から空気圧室61内に圧縮空気を供給すると、駆動手段としての駆動ロッド56はばね力に抗して弁座54から離れる方向に駆動され、ダイヤフラム弁体51は弁座54から離れて弁室52と吐出ポート53とが連通状態となる。この塗布バルブ23は空気圧により作動するエアオペレートバルブであるが、電磁石により作動する電磁弁を用いるようにしても良く、駆動ロッド56を電動モータにより駆動するようにしても良い。
【0037】
弁室52に連通する戻し流路63がホルダー50に形成され、戻し流路63は継手64によりホルダー50に接続される循環チューブ27内の流路27aに連通されている。したがって、循環チューブ27内の流路27aは、ホルダー50に形成された供給側の流路49と弁室52とを介して供給チューブ21内の流路21aに常時連通した状態となっている。
【0038】
ホルダー50には連結ブロック65が取り付けられており、連結ブロック65には温調チューブ42の先端部が継手66により接続されており、温調流路43は連結ブロック65とホルダー50により形成される戻し室67に連通している。ホルダー50には媒体戻しチューブ45が継手68により取り付けられており、この媒体戻しチューブ45内の流路45aは流路69により戻し室67に連通している。供給チューブ21の端部は戻し室67の内部に入り込んでおり、供給チューブ21の端部は流路21aと流路49とが連通するように、ホルダー50に接続されている。
【0039】
サックバックバルブ26はホルダー50に流路50aに連通して形成されたサックバック室71の容積を膨張収縮させるダイヤフラム弁体72を有し、ダイヤフラム弁体72は軸部72aと環状部72bとこれらの間に一体となった弾性変形部72cとを備えており、フッ素樹脂により形成されている。
【0040】
ホルダー50には弁ハウジング73が取り付けられており、ダイヤフラム弁体72の環状部72bは弁ハウジング73とホルダー50により挟み込まれている。軸部72aは弁ハウジング73に軸方向に移動自在に装着された駆動ロッド74にねじ止めされており、駆動手段としての駆動ロッド74には保持ディスク75が取り付けられ、この保持ディスク75に当接する圧縮コイルばね76が弁ハウジング73に組み込まれており、駆動ロッド74およびダイヤフラム弁体72にはサックバック室71の容積を膨張させる方向にばね力が加えられるようになっている。
【0041】
弁ハウジング73にはカバーブロック77が取り付けられており、駆動ロッド74に取り付けられるダイヤフラム78の外周部がカバーブロック77と弁ハウジング73との間に挟み込まれている。カバーブロック77内に組み込まれた調整ロッド79が駆動ロッド74に連結されており、調整ロッド79はカバーブロック77に取り付けられたストローク調整ねじ81に当接するようになっている。このストローク調整ねじ81には締結ナット82がねじ結合されている。ダイヤフラム78とカバーブロック77との間には空気圧室83が形成されており、この空気圧室83には空気圧配管84により外部から圧縮空気が供給されるようになっている。空気圧配管84から空気圧室83内に圧縮空気を供給すると、駆動ロッド74およびダイヤフラム弁体72には、ばね力に抗してサックバック室71の容積を収縮する方向に駆動される。したがって、空気圧室83内に圧縮空気を供給してサックバック室71の容積を収縮した状態でノズル11から薬液を塗布した後に空気圧室83内の圧縮空気を外部に排出すると、ばね力によりサックバック室71の容積が膨張してノズル11の流路11a内の薬液が戻されて薬液がノズル11から滴下されることを防止できる。サックバック量はストローク調整ねじ81を調整することにより変化させることができる。このサックバックバルブ26も塗布バルブ23と同様に空気圧により作動するエアオペレートバルブであるが、電磁石により作動する電磁弁を用いるようにしても良く、駆動ロッド74を電動モータにより駆動するようにしても良い。
【0042】
塗布バルブ23を開放してノズル11から薬液を所定量塗布した後に塗布バルブ23を閉じると、ダイヤフラム弁体51が弁座54に接近して吐出ポート53に薬液が僅かに押し出されることや、薬液の特性によりノズル11に液滴が残ることになるが、サックバックバルブ26を作動させてサックバック室71の容積を大きくすることにより、ノズル11の先端からの液だれが防止される。
【0043】
なお、図1に示すように、循環バルブ28は装置本体15に取り付けられているが、二点鎖線で示すように、移動ヘッド12に循環バルブ28を取り付けるようにしても良い。循環バルブ28を移動ヘッド12に取り付けると、循環チューブ27のうち移動ヘッド12とともに移動する部分における内部の流路は循環バルブ28により弁室52とは遮断されることになるので、移動ヘッド12とともに移動する部分における流路内の薬液の移動に起因した圧力変動が弁室52内の薬液に伝達することが防止される。
【0044】
図4は移動ヘッド12の変形例を示す断面図であり、図4においては、図2に示された部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
【0045】
図4に示す移動ヘッド12は図1に示した温度調節器41が使用されない薬液供給装置に使用される。したがって、継手66には供給チューブ21が装着されており、温調チューブ42は供給チューブ21の外側には設けられておらず、ホルダー50には供給チューブ21の流路21aに連通する流路49が形成され、流路49は塗布バルブ23の弁室52に連通している。
【0046】
図5は移動ヘッド12の他の変形例を示す断面図であり、図6(A)は図5におけるB−B線拡大断面図であり、図6(B)は図5に示された弁体の拡大斜視図である。図5に示す移動ヘッド12は図2に示す場合と同様に、温度調節器41が使用される薬液供給装置に使用されるが、塗布バルブ23の構造が上述したものと相違する。
【0047】
ホルダー50には円筒形状の弁体収容室により弁室52が形成されており、この弁室52はホルダー50に形成された流路49を介して供給チューブ21内の流路21aに連通しており、この弁室52には循環チューブ27内の流路27aに連通する戻し流路63が連通している。流路49と流路63は、ホルダー50内に円筒形状の弁室52の内周面に接線方向に形成されており、相互に円周方向に180度ずれた位置で弁室52に連通している。これにより、ポンプ16から供給された薬液は流路49から弁室52内に流入し、旋回しながら円滑に流路63からバッファタンク19に戻されることになる。
【0048】
弁室52の底面にはノズル11の流路11aに連通する塗布流路50aが開口しており、塗布流路50aの一部が吐出ポート53となっている。弁室52内には弁室52と吐出ポート53とを連通させる位置およびこれらの連通を遮断する位置に作動する樹脂製の弁体86が組み込まれている。弁室52はホルダー50に取り付けられる樹脂製のカバー87により底面に対向する面は閉じられており、このカバー87の外側には強磁性の材料からなる磁性リング85が取り付けられている。
【0049】
塗布バルブ23の弁体86は、上述したダイヤフラム弁体と相違して、図6(B)に示すように、全体的に円筒形状となっており、一端部には弁座54に当接するテーパ形状の接触部88が設けられている。
【0050】
弁体86の両端部には円周方向に所定の間隔を隔てて複数の突起89が径方向外方に突出して放射状に設けられ、それぞれの突起89の先端は円筒形状の弁室52の内周面に接触するようになっており、円周方向に隣り合う突起89の間には薬液が入り込む凹部となっている。弁体86の内部には被駆動側の磁石91が埋め込まれており、磁石91は樹脂製の弁体86の表面に露出することなく、薬液と磁石81の接触が回避されている。
【0051】
ホルダー50にはアルミニウム合金等の非磁性材料からなる空気圧シリンダ92が取り付けられており、空気圧シリンダ92の内部に組み込まれた非磁性材料からなるピストン93には駆動側の磁石94が組み込まれている。空気圧シリンダ92の内部はピストン93により空気圧シリンダ92の基端部側のばね室と、先端側の空気圧室97とに仕切られており、ばね収容室内におけるばね受け95とピストン93との間に圧縮コイルばね96が装着され、ピストン93には弁室52に向かう方向のばね力が加えられている。
【0052】
両方の磁石91,94は相互に逆極性の部分が対向するように配置されており、図示する場合にはN極側が相互に対向するように配置されている。これにより、ピストン93がばね力により弁体86に接近すると、磁石相互の反発力により弁体86は弁座54に押し付けられる。一方、ピストン93を弁体86から離す方向に移動すると、カバー87の外側に配置された磁性リング85が弁体86内の磁石91により磁化されて、磁石91は磁性リング85に向けて引き寄せられ、弁体86は弁座54から離れることになる。ピストン93を弁体86から離す方向に駆動するために、空気圧シリンダ92の先端部には空気圧室97が形成されており、この空気圧室97に連通する給排ポート98から圧縮空気を供給すると、ピストン93は弁体86から離れる方向に駆動される。空気圧室97は空気圧シリンダ92の先端に設けられた薄肉の部分によりカバー87からは仕切られている。
【0053】
図5に示すホルダー50には弁体86が流路を閉じた状態であるか、開いた状態であるかを検出するためにセンサ99が取り付けられており、検出信号は図示しない制御部に送られるようになっている。なお、上述した移動ヘッド12における塗布バルブ23についてもセンサ99を取り付けて弁体の作動状態を検出するようにしても良い。
【0054】
図7は比較例として示す薬液供給装置のシステム構成図であり、図1に示す本発明の薬液供給装置における部材と共通する部材には同一の符号が付されている。図7に示す薬液供給装置においては、装置本体15に塗布バルブ23とサックバックバルブ26が配置され、移動ヘッド12に取り付けられたノズル11とサックバックバルブ26との間が供給チューブ21により接続されている。このような薬液供給装置においては、図に示す供給系統が長時間休止状態となると、ノズル11から薬液が塗布されない状態が続いて供給チューブ21の中で薬液が長時間滞留することになる。供給チューブ21の中で薬液が長時間滞留すると薬液が変質して固形物が発生したり、マイクロバブルが発生するおそれがある。
【0055】
これに対して、図1に示す本発明の薬液供給装置においては、塗布バルブ23が移動ヘッド12に装着され、移動ヘッド12側から循環チューブ27により供給チューブ21内の薬液を循環移動させることができるので、供給チューブ21内に薬液が長時間滞留することを防止できる。これにより、従来では被処理物Wに塗布することができず、供給チューブ21内に長時間滞留した薬液を廃棄する必要があったが、薬液を廃棄することなく、清浄な薬液を被処理物に塗布することができ、被処理物の製造コストを低減することができる。
【0056】
図8は本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。ノズル11から薬液を塗布する際には、まず、ポンプ16の容積変化部を膨張させてポンプ16内に薬液を吸入する。このときには、流入側バルブ24は開放される。吸入動作が終了した後に、ポンプ16の容積変化部を収縮させてポンプ16から薬液の吐出動作を行う。このときには、吐出側バルブ25を開くとともに塗布バルブ23を開放する。これにより、ポンプ16内の薬液はフィルタ22を介してノズル11に向けて供給される。
【0057】
図9は本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。ポンプ16の吸入動作が終了した後に、ポンプ16の容積変化部を収縮させてポンプ16から薬液の吐出動作を行うときに、塗布バルブ23を閉じた状態のもとで、吐出側バルブ25と循環バルブ28とを開放させる。これにより、供給チューブ21により移動ヘッド12側にまで供給された薬液は循環チューブ27によりバッファタンク19に向けて戻される。この循環工程を複数回繰り返すことにより、所定量の薬液をバッファタンク19に戻して再度フィルタ22を通過させて濾過させることができる。つまり、薬液を循環させて複数回濾過することができ、ノズル11が休止される場合であっても、供給チューブ21内に薬液が長時間滞留することが防止される。
【0058】
図10は本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。ポンプ16の吸入動作が終了し、ノズル11から薬液を塗布する前に、ポンプ16の容積変化部を僅かに収縮させるとともにベントバルブ36を開放することにより、ポンプ16の上部に接続された排出チューブ32から気泡を含む薬液を外部に排出することができる。このように、ベントバルブ36から気泡を含む薬液を外部に排出するときには、吐出側バルブ25を閉じたままとすることができるが、ベントバルブ36から排出することなく、ベントバルブ37,38から気泡を含む薬液を外部に排出することもできる。その場合には、図10において破線で示すように、吐出側バルブ25を開放するとともにベントバルブ37,38を開放する。これにより、フィルタ22の手前およびフィルタ22の内部から気泡を含む薬液を排出チューブ33,34を介して外部に排出することができる。それぞれのベントバルブ36〜38から気泡を含む薬液を外部に排出することもできる。
【0059】
図11は本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。図11においては、図9に示した循環濾過と、図10に示した気泡を含む薬液の排出とが繰り返して行われている。これにより、ノズル11からの薬液の塗布を行う前に流路内の薬液の濾過と気泡除去とを行うことができる。
【0060】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図示する薬液供給装置は半導体ウエハを被処理物としてこれにレジスト液を塗布するために適用されているが、被処理物はこれに限られることなく、液晶パネル等の他の被処理物に対して薬液を塗布する場合にも本発明の薬液供給装置は適用される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の薬液供給装置を示すシステム構成図である。
【図2】図1に示された移動ヘッドを示す断面図である。
【図3】図2におけるA−A線拡大断面図である。
【図4】移動ヘッドの変形例を示す断面図である。
【図5】移動ヘッドの他の変形例を示す断面図である。
【図6】(A)は図5におけるB−B線拡大断面図であり、(B)は図5に示された弁体の拡大斜視図である。
【図7】比較例として示す薬液供給装置のシステム構成図である。
【図8】本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。
【図9】本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。
【図10】本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。
【図11】本発明の薬液供給装置の動作例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0062】
11 ノズル
12 移動ヘッド
13 アーム
14 薬液供給ユニット
16 ポンプ
17 流入チューブ
18 薬液タンク
19 バッファタンク
21 供給チューブ
22 フィルタ
23 塗布バルブ
24 流入側バルブ
25 吐出側バルブ
26 サックバックバルブ
27 循環チューブ
28 循環バルブ
31〜34 排出チューブ
35〜38 ベントバルブ
41 温度調節器
42 温調チューブ
43 温調流路
44 媒体案内チューブ
45 媒体戻しチューブ
50 ホルダー
51 ダイヤフラム弁体
52 弁室
53 吐出ポート
54 弁座
55 弁ハウジング
【出願人】 【識別番号】000145611
【氏名又は名称】株式会社コガネイ
【出願日】 平成18年7月11日(2006.7.11)
【代理人】 【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和

【識別番号】100093023
【弁理士】
【氏名又は名称】小塚 善高

【識別番号】100117008
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 章子


【公開番号】 特開2008−18310(P2008−18310A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−190460(P2006−190460)