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【発明の名称】 ノック式脱着刷毛および刷毛先の保管方法
【発明者】 【氏名】小川 功

【要約】 【課題】手を汚さずにワンタッチで簡単に柄から刷毛先を分離できるノック式脱着刷毛、及びワンタッチで刷毛先を分離して刷毛先密閉容器内に収納保管でき、使用時に簡単に柄と刷毛先を装着させることができる。

【構成】下部が扁平な中空体であり下端から一定寸法上方の両側端に嵌合孔が形成され、嵌合孔の内側の中央部にストッパを備えた柄本体の内部に、下端部にV字部を有する押出し棒を押出し棒の上端の一部分が柄本体の上端から突出した状態で上下方向に移動可能に取り付けられた柄と、毛先根元部両端から毛先と反対方向にそれぞれ突出する下部に切欠部を備えた弾性を有する半月状の嵌合部材を延設し毛先根元部の一方の側面の中央部に係合リングを取付けた構成の刷毛先とを嵌合させた構成のノック式脱着刷毛、及びノック式脱着刷毛の刷毛先をワンタッチで分離させて刷毛先密閉容器内に密閉保管する刷毛先保管方法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端に扁平な下開口部を有し上端に上開口部を有する中空体からなり下端から一定寸法上方の位置の両側端に刷毛先に形成された嵌合部材を嵌合させる嵌合孔が形成され嵌合孔の内側の中央部の位置にストッパを備えた柄本体の内部に下端部に逆V字状に形成されたV字部を有する押出し棒を押出し棒の上端の一部分が柄本体の上開口部から突出した状態で上下方向に移動可能に取り付けられた柄と、毛先根元部両端から毛先と反対方向にそれぞれ突出する下部に切欠部を備えた弾性を有する半月状の嵌合部材を延設すると共に毛先根元部の一方の側面の中央部に係合リングを取り付けた構成の刷毛先とからなり、柄本体の下端の扁平な下開口部から刷毛先の毛先根元部に形成された嵌合部材を挿入して嵌合部材を柄本体の下部両側端の嵌合孔に嵌合させて固定した構成からなることを特徴とするノック式脱着刷毛。
【請求項2】
請求項1記載のノック式脱着刷毛の刷毛先に取り付けられた係合リングを刷毛先密閉容器内に載置された刷毛先スタンドのフックに嵌め込んで係合させ、柄本体の上開口部から突出する押出し棒の上端を押し下げることにより、柄本体の嵌合穴に嵌合されている刷毛先の嵌合部材を、押出し棒のV字部にて嵌合部材を内側にすぼめながら押し下げ刷毛先を柄から分離させて刷毛先を刷毛先スタンドのフックに係合させた後に刷毛先密閉容器を密封することを特徴とする刷毛先の保管方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装作業で使用したハケの後始末に用いて大変有用なノック式のノック式脱着刷毛、および使用した刷毛先が塗料で固まって再使用し難くなるのを防止するための刷毛先の保管方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、刷毛先と刷毛柄とが着脱可能に構成された刷毛としては、柄の上端縁に上面と左右の面が開口状に形成された嵌合溝を有する嵌合部を一体に形成し、柄の上端部よりの位置に柄の両面に貫通する係合孔を穿設し、係合孔の上端は嵌合部の底面を底辺として半円形状に形成し、植毛座の一端の柄に対向する部分に、中央の位置に係合溝に対応する半円形の肉厚部を有する上係合板と下係合板を設け、上下係合板の左右の位置に複数の当接板を突起した状態で設け、植毛座を柄の嵌合部に挿入すると、上係合板と下係合板とがそれぞれ柄の嵌合部を通過して半円形状の係合孔部に至り付勢力で上係合板と下係合板の肉厚部が係合孔に係合して植毛部を固定できる植毛部が自在に交換可能なブラシ(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【特許文献1】実登3076471号公報
【0003】
しかしながら、上記の刷毛先と柄とが着脱可能になっている刷毛では、柄から刷毛先を外す作業がワンタッチで行うのが困難であるとともに、ブラシの柄から植毛部を外して交換する際に植毛部を外すための押圧ボタン部が植毛部の近くにあるため、ブラシの柄を持ったままの状態で押圧ボタン部を押す動作がやり難く、かつ押圧ボタン部を押す際に手が汚れるおそれがあるという欠点を有している。
【0004】
また、刷毛を使用した後に使用済みの刷毛先を保管する方法としては、ハケ部分を柄の部分から分離して、支持装置に磁石等で固定して缶の中に収納する缶内にハケ等の一部を収納した塗装具(例えば、特許文献2参照)、ないしは、円板にD字型の開口部を設け、D字型の直線部から垂下する壁部を設け、その壁部の両端からそれぞれ彎曲した羽根部を延設し、各々の羽根部の先端を対向させて開門部を形成させ、上記壁部の下端には内側に突起したストッパを設け、上記D字型の開口部の内側には複数の下向きに突起したツメを設け、上記円板の開口されていない部分の縁にも円板のセンターから同じ距離の位置に下向きに突起したツメが設けられているハケ先固定器具に刷毛先を固定した後に容器を蓋で密封して刷毛先を保管する方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。
【特許文献2】特開2001−259506号公報
【特許文献3】特開2005−185922号公報
【0005】
しかしながら、上記のいずれにおいても、ワンタッチで簡単にかつ手を汚さずに刷毛先を柄から分離することができないので、柄から刷毛先を外して缶または容器に収納する作業がやりにくいという欠点を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、塗装作業で使用した刷毛先の後始末のための収納操作を、手間をかけずに簡単にしかも手を汚さず片手で瞬時に確実に行うことができ、更に刷毛先密閉容器内に載置する刷毛先スタンドの座りをよくして、刷毛先の収納保管を容易で安定、確実なものにすると共に、刷毛先の再使用のための取り出し操作も手を汚さずに簡単に行えるノック式脱着刷毛および刷毛先の保管方法を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
下端に扁平な下開口部を有し上端に上開口部を有する中空体からなり下端から一定寸法上方の位置の両側端に刷毛先に形成された嵌合部材を嵌合させる嵌合孔が形成され嵌合孔の内側の中央部の位置にストッパを備えた柄本体の内部に下端部に逆V字状に形成されたV字部を有する押出し棒を押出し棒の上端の一部分が柄本体の上開口部から突出した状態で上下方向に移動可能に取り付けられた柄と、毛先根元部両端から毛先と反対方向にそれぞれ突出する下部に切欠部を備えた弾性を有する半月状の嵌合部材を延設すると共に毛先根元部の一方の側面の中央部に係合リングを取り付けた構成の刷毛先とからなり、柄本体の下端の扁平な下開口部から刷毛先の毛先根元部に形成された嵌合部材を挿入して嵌合部材を柄本体の下部両側端の嵌合孔に嵌合させて固定した構成からなることを特徴とするノック式脱着刷毛である。
【0008】
請求項1記載のノック式脱着刷毛の刷毛先に取り付けられた係合リングを刷毛先密閉容器内に載置された刷毛先スタンドのフックに嵌め込んで係合させ、柄本体の上開口部から突出する押出し棒の上端を押し下げることにより、柄本体の嵌合穴に嵌合されている刷毛先の嵌合部材を、押出し棒のV字部にて嵌合部材を内側にすぼめながら押し下げ刷毛先を柄から分離させて刷毛先を刷毛先スタンドのフックに係合させた後に刷毛先密閉容器を密封することを特徴とする刷毛先の保管方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明のノック式脱着刷毛では、柄本体の上開口部から突出している押出し棒の上端を押し下げることにより、ワンタッチで柄本体の嵌合孔に嵌合されている刷毛先の嵌合部材を外して手を汚さずに簡単に柄から刷毛先を分離することができるとともに刷毛先を再使用する際にワンタッチで柄に刷毛先を装着できるものである。
【0010】
本発明の刷毛先の保管方法では、刷毛先を刷毛先密閉容器に載置された刷毛先スタンドのフックに係合させた状態で、柄本体の上開口部から突出している押出し棒の上端を押し下げることにより、ワンタッチで柄から刷毛先を分離させ刷毛先を刷毛先スタンドのフックに係合させて刷毛先密閉容器に保管することができるので、塗装作業で使用したハケの後始末を手を汚さずにワンタッチで簡単に行うことができるものである。また、刷毛先密閉容器に保管されている刷毛先を再使用する際にも手を汚さずに簡単に柄に刷毛先を装着できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を引用して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のノック式脱着刷毛を示す斜視図、図2は本発明のノック式脱着刷毛の断面図、図3は本発明のノック式脱着刷毛を柄と刷毛先に分離した状態を示す斜視図、図4は本発明のノック式脱着刷毛の刷毛先を分離した状態の柄の断面図、図5は刷毛先密閉容器内に載置された刷毛先スタンドのフックに刷毛先の係合リングを係合させた状態を示す一部切欠き斜視図、図6は図5に示す状態から柄の押出棒の上端を押し下げて柄から刷毛先を分離した状態を示す一部切欠き斜視図、図7は刷毛先を刷毛先密閉容器に収納した状態を示す一部切欠き斜視図であって、1は刷毛先、11は毛先、12は毛先根元、13は嵌合部材、14は切欠部、15は係合リング、2は柄、21は柄本体、22は下開口部、23は嵌合孔、24は押出棒、25はV字部、26はストッパ、27は上開口部、3は刷毛先スタンド、31はフック、4は刷毛先密閉容器、41は蓋、42は溶剤をそれぞれ表す。
【0012】
本発明のノック式脱着刷毛の実施形態は斜視図が図1に断面図が図2にそれぞれ示されているとおりである。ノック式脱着刷毛の柄2は、中空の柄本体21の内部に押出棒24が上下に移動可能に取り付けられている構成であり、柄本体21は、下端に扁平な下開口部22を有し上端に上開口部26を有する中空体であって、下端から一定寸法上方の位置の両側端に刷毛先1に形成された嵌合部材13を嵌合させる嵌合孔23が形成され、2箇所の嵌合孔23の内側の略中央部の位置に押出し棒24の下方への移動を規制するためのストッパ26が設けられており、柄本体21の内部に取り付けられている押出し棒24は、下端に逆V字状に形成されたV字部25を有し、上端の一部分が柄本体21の上端の上開口部26から突出した状態で上下方向に移動可能に取り付けられている。ノック式脱着刷毛の刷毛先1は、毛先根元部12の両端から毛先11と反対方向にそれぞれ突出する下部に切欠部14を備えた弾性を有する半月状の嵌合部材13が延設され、毛先根元12の一方の側面の中央部に係合リング15が取り付けられている構成である。上記構成の柄2の下端の下開口部22に、刷毛先1の毛先根元12に形成された嵌合部材13を嵌め込んで、嵌合部材13を柄本体21の下部両側端に形成された嵌合孔23に切欠部14により嵌合させて柄2と刷毛先1とを固定した構成からなっている。
【0013】
本発明のノック式脱着刷毛は、図2の断面図に示されているように、柄本体21の内部に取り付けられている押出し棒24は、棒状体の下端に逆V字状に形成されたV字部25を有する形状からなり、押出し棒24の上端の部分が一定寸法だけ柄本体21の上端の上開口部26から所定寸法だけ突出させた状態で、V字部25の凹部の内側に刷毛先1に形成されている2箇所の嵌合部材13の上端部が隣接した状態で取り付けられている。
【0014】
図1に示す状態から、柄本体21の上端の上開口部26から突出している押出し棒24の上端を押し下げることにより、押出し棒24のV字部25の内面にて刷毛先1に形成されている2箇所の嵌合部材13の上端部がそれぞれ内側に押し寄せられながら下方に押し下げられ、刷毛先1に形成されている2箇所の嵌合部材13が柄本体21の両側端の嵌合孔23と嵌合部材13の下端の切欠部14との嵌合が外れた状態でそのまま下方に押し出されて、図3に示すように、柄2の内部に嵌合されて取り付けられている刷毛先1を柄2から分離させることができる。本発明のノック式脱着刷毛の刷毛先1を分離した状態の柄2の断面図は、図4に示すとおりであって、柄本体21の内部に取り付けられている押出し棒24を押し下げて刷毛先1の嵌合部材13と柄本体21の両側端の嵌合孔23との嵌合を外して刷毛先1を柄2から分離した際に、押出し棒24のV字部25がストッパ26に接触した状態となりそれ以上下に落ちないようになっている。このように本発明のノック式脱着刷毛では、柄2を握ったままで、柄本体21の上端の上開口部26から突出している押出し棒24の上端を押し下げることで、手を汚すことなくワンタッチで柄2から刷毛先1分離することができるものである。
【0015】
本発明のノック式脱着刷毛の刷毛先1を分離させて刷毛先密閉容器4に収納し保管する方法は、図5、図6に示すように、刷毛先密閉容器4内に載置された刷毛先スタンド3に設けられているフック31に、刷毛先1の毛先根元12に取り付けられている係合リング15を嵌め込んだ状態で、柄本体21の上端から突出している押出し棒24を押し下げることにより、柄2と刷毛先1の嵌合が外れて柄2から刷毛先1が分離し、刷毛先密閉容器4内に載置された刷毛先スタンド3に刷毛先1が係合された状態で刷毛先密閉容器4の内部に収納することができるので、図7に示すように、そのまま刷毛先密閉容器4を蓋41で密封して刷毛先1を保管することが可能である。刷毛先密閉容器4に溶剤42を入れておくことにより、保管中に使用済みの刷毛先1が塗料で固まってしまうのを防止できるとともに保管中に刷毛先1の洗浄を行うことができる。
【0016】
刷毛先密閉容器4内に保管されている刷毛先1を再使用する際には、刷毛先密閉容器4内のスタンド3のフック31に係合されている刷毛先1の嵌合部材13を柄2の下開口部22から柄2の内部に挿入した状態で、柄2を押し下げてゆき、毛先根元部12の両端に形成されている嵌合部材13を柄本体21の両側端の嵌合孔23に嵌め込んで嵌合孔23に嵌合部材13の下端の切欠部14を嵌合させて、柄2に刷毛先1を固定して柄2を持ち上げることにより、柄2に刷毛先1を嵌合させてそのまま使用することができるので、刷毛先1の再使用も、手を汚さずにワンタッチで簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のノック式脱着刷毛を示す斜視図。
【図2】本発明のノック式脱着刷毛の断面図。
【図3】本発明のノック式脱着刷毛を柄と刷毛先に分離した状態を示す斜視図。
【図4】本発明のノック式脱着刷毛の刷毛先を分離した状態の柄の断面図。
【図5】刷毛先密閉容器内に載置された刷毛先スタンドのフックに刷毛先の係合リングを係合させた状態を示す一部切欠き斜視図。
【図6】図5に示す状態から柄の押出棒の上端を押し下げて柄から刷毛先を分離した状態を示す一部切欠き斜視図。
【図7】刷毛先を刷毛先密閉容器に収納した状態を示す一部切欠き斜視図
【符号の説明】
【0018】
1 刷毛先
11 毛先
12 毛先根元
13 嵌合部材
14 切欠部
15 係合リング
2 柄
21 柄本体
22 下開口部
23 嵌合孔
24 押出棒
25 V字部
26 上開口部
27 ストッパ
3 刷毛先スタンド
31 フック、
4 刷毛先密閉容器
41 蓋
42 溶剤
【出願人】 【識別番号】303065407
【氏名又は名称】小川 功
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−12463(P2008−12463A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−187511(P2006−187511)