トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 仕上げシステムおよび方法
【発明者】 【氏名】ジェイムズ エス.ネルソン

【氏名】マーク エー.レクッキ

【要約】 【課題】経済性に優れ且つ特定領域上の仕上げを可能とする仕上げシステムを提供すること。

【構成】本仕上げシステムは、可動継手を備える回転可能アームと、該回転可能アームに対して連結された赤外線ランプと、回転可能アームと可動継手とを貫通延在する電気ケーブルとを備える。また、別形態においては、基部と、第1回転継手を介して該基部に連結されたアームであって、弧状形状を有するアームとを備える。該システムまた、第2回転継手を介してアームに対して連結されたヘッドと、該ヘッドに対して連結された赤外線ランプと、該赤外線ランプの近傍に配設された温度センサとを含み得る。更に該システムは、第1回転継手と、アームと、第2回転継手とを貫通延在する空気流通路を含み得る。更に、空気流通路内には、赤外線ランプおよび温度センサまで延在する電気ケーブルが配設され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動継手を備える回転可能アームと、
前記回転可能アームに対して連結された赤外線ランプと、
前記回転可能アームと前記可動継手とを貫通延在する電気ケーブルとを具備する、
システム。
【請求項2】
前記回転可能アームは弧状形状を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記可動継手は調節可能摩擦継手を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記可動継手は前記回転可能アームと前記赤外線ランプとの間に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記可動継手は電気ケーブル通路を有する回転継手を備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記可動継手は電気ケーブル通路を有する線形摺動継手を備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記可動継手は異なる自由度を有する複数の継手を備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記可動継手は前記回転可能アームと基礎部分との間に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記基礎部分はオーバヘッド取付け部を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記基礎部分は床部取付け部を有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記電気ケーブルは、前記回転可能アームと前記可動継手とを貫通延在する空気流通路内に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記空気流通路に対して空気的に連通されたファンを有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記空気流通路は前記赤外線ランプの近傍に配設された高温計に向けて導向される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記高温計の近傍に配設されたレーザ照準器を有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記高温計と前記赤外線ランプとに対して連結された閉ループ制御器を有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
回転可能アーム内において赤外線ランプに至る通路を貫通させて電気ケーブルを経路設定する段階と、
前記電気ケーブルに沿い前記通路を通して空気流を送る段階とを有する、
方法。
【請求項17】
前記経路設定段階は、前記電気ケーブルを前記回転可能アーム内にほぼ完全に覆い隠す段階を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記経路設定段階は、前記回転可能アームに対して連結された一つ以上の可動継手に対して前記電気ケーブルを貫通通過させる段階を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記空気流を送る段階は、前記一つ以上の可動継手を通して空気流を導向する段階を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記空気流を送る段階は、前記赤外線ランプの近傍に配設された温度センサに向けて空気流を導向する段階を有する、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年6月27日に出願されると共に言及したことにより本明細書中に援用されるという米国仮特許出願第60/816,770号に対する優先権を主張する。
【0002】
本技術は、概略的に仕上げシステムに関し、より詳細には工業的な仕上げ用硬化システムに関する。
【背景技術】
【0003】
塗料などの仕上げ用被覆は多くの場合、製品に対して塗付されると共に、引き続いて加熱デバイスにより硬化される。多くの仕上げシステムにおいて製品は硬化室内に載置され、その場合に該室を通して熱が流されることで、製品に対して塗付されていた仕上げ用被覆は乾燥される。残念ながら、これらの硬化室は設備内における空間消費に関して不経済であり、且つ、上記硬化室は製品の特定領域上に熱を集中することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一定の用途においてヒータは、目標製品に対する所望位置へと手動で移動される機械的アームに対して連結される。この様にして、熱は製品の特定領域上へと集中され得る。たとえばユーザは、上記アームの一部を把持してから、上記アームを押し進め又は引張ることにより、目標製品の表面の上方にてヒータを配向し得る。残念ながら、多くの場合において目標対象物、アームまたはヒータのサイズ、形状、重量、位置もしくは複雑さによると、硬化されるべき表面材料に対する所望位置にヒータを配向するというユーザの能力は困難とされる。これに加えて電気的ワイヤは、上記アームの移動を阻害し、制限し、妨害し、または、概略的に困難とすることがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態においては、可動継手を備える回転可能アームと、上記回転可能アームに対して連結された赤外線ランプと、上記回転可能アームと上記可動継手とを貫通延在する電気ケーブルとを備えるシステムが提供される。別実施形態においては、基部と、第1回転継手を介して上記基部に連結されたアームであって、弧状形状を有するというアームとを備えたシステムが提供される。上記システムはまた、第2回転継手を介して上記アームに対して連結されたヘッドと、上記ヘッドに対して連結された赤外線ランプと、上記赤外線ランプの近傍に配設された温度センサとを含み得る。更に上記システムは、上記第1回転継手と、上記アームと、上記第2回転継手とを貫通延在する空気流通路を含み得る。上記空気流通路に対しては、ファンが空気的に連通され得る。これに加え、上記空気流通路内には、上記赤外線ランプおよび上記温度センサまで延在する電気ケーブルが配設され得る。
【0006】
本発明のこれらの及び他の特徴、見地および利点は、各図面を通して同様の符号は同様の部材を表すという添付図面に関して以下の詳細な説明を読破すれば更に良好に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下において詳細に論じられる如く調節可能アームの各実施形態は、(たとえば車両、家具、備品、および他の製品などの)種々の目標対象物上の(たとえば塗料、下塗り塗料、仕上塗料、転写印刷物(decal)、着色剤および他の仕上げ用被覆などの)表面材料を加熱、乾燥または概略的に硬化すべく赤外線加熱ランプの如き硬化デバイスを所望配向へと位置決めすべく使用される。一定の実施形態において上記調節可能アームは、電気ケーブルおよび/または制御ケーブルを上記硬化デバイスへと経路設定する一つ以上の内部ケーブル通路を有する。これに加え、上記調節可能アームは、一つ以上の内部ケーブル通路を含む調節可能摩擦継手の如き一つ以上の継手を含み得る。故に、上記電気ワイヤおよび/または制御ワイヤは少なくとも実質的にまたは完全に、上記調節可能アームおよび継手内に覆い隠され得る。この様にして、上記各ワイヤは概略的に、上記調節可能アームの使用の間において可能的な損傷もしくは接続解除から保護される一方、上記調節可能アームは上記各ワイヤに対する可能的な干渉なしで移動し得る。上記内部ケーブル通路はまた、上記調節可能アームに沿い赤外線加熱ランプに対し且つ該ランプからの(たとえば空気、水、または他の冷却剤などの)流体流も可能とし得る。一定の実施形態において上記調節可能アームは、当該回転可能アームと(たとえば上記硬化デバイスにより塗料が硬化されつつある自動車などの)目標対象物との間に更に大きな間隙を提供するという弧状形状を有する回転可能アームも含んでいる。
【0008】
図1は、目標対象物14に対して所望被覆を塗付するスプレー塗付デバイス12を備える代表的な仕上げシステム10を示すフローチャートである。たとえばスプレー塗付デバイス12は、空気噴霧器、回転式噴霧器、静電式噴霧器、または、他の任意で適切な噴霧形成機構を有する。スプレー塗付デバイス12は、(たとえば流体もしくは粉体などの)材料供給源16、空気供給源18および制御システム20の如き種々の供給および制御システムに対して連結され得る。制御システム20は、材料供給源16および空気供給源18の制御を促進すると共に、目標対象物14に対してスプレー塗付デバイス12が容認可能な品質のスプレー塗付を提供することを確実とする。たとえば制御システム20は、自動化システム22、位置決めシステム24、材料供給制御器26、空気供給源制御器28,コンピュータ・システム30およびユーザ・インタフェース32を含み得る。制御システム20はまた、スプレー塗付デバイス12に対する目標対象物14の移動を促進する位置決めシステム34に対しても連結され得る。たとえば位置決めシステム34は、制御システム20により制御される組立てライン、油圧揚動器、ロボット式アーム、および、他の種々の位置決め機構を備え得る。故に仕上げシステム10は、目標対象物14の表面にわたり、コンピュータ制御式の噴射パターンを提供し得る。
【0009】
図1の仕上げシステム10は、多様な用途、流体塗装材料、粉体塗装材料、目標対象物、および、スプレー塗付デバイス12の形式/形態に対して適用可能である。たとえばユーザは、異なる材料および製品形式の如き種々の対象物38から所望の対象物36を選択し得る。ユーザはまた、金属および木材の如き種々の材料に対する異なる被覆形式、色、組織、および特性を含み得る複数の異なる材料42から所望の材料40も選択し得る。たとえば所望の材料40は、粉体塗装材料、(たとえば塗料などの)流体塗装材料、(たとえばボディー・フィラーなどの)充填剤材料などを有する。ひとつの好適実施形態において仕上げシステム10は、車両組立てラインまたは車両修理設備へと組み込まれ得る。
【0010】
図2は、目標対象物14に対して塗付された所望材料を硬化する硬化/加熱デバイス52を備える代表的な仕上げ用硬化システム50を示すブロック図である。たとえば硬化/加熱デバイス52は、一つ以上の加熱デバイス、乾燥デバイス、または、他の適切な硬化機構を備え得る。以下で論じられる一定の実施形態において硬化/加熱デバイス52は、目標対象物14上の被覆、または、塗料、充填剤材料、転写印刷物、着色剤もしくは他の表面材料の塗付物を硬化すべく(たとえば電磁エネルギなどの)エネルギを放出する赤外線ランプの如き一つ以上の放射型硬化デバイスを含む。
【0011】
この好適実施形態において硬化/加熱デバイス52は、目標対象物14に対して所望の硬化位置に該硬化/加熱デバイス52を位置決めする調節可能アーム・アセンブリ54に対して連結される。たとえば一実施形態において調節可能アーム・アセンブリ54は、回転可能アームに対して連結された油圧式もしくは空気圧式のピストン/シリンダ・アセンブリを含む。別実施形態において調節可能アーム・アセンブリ54は、回転可能アームに対して結合された駆動器(たとえばウォーム歯車機構)と、該駆動器に対して結合された電気モータと、該電気モータに対して結合された制御ユニット(たとえば電子式ユーザ用制御器)とを備える。
【0012】
但し、これらの実施形態の各々において調節可能アーム・アセンブリ54は、制御システム58と硬化/加熱デバイス52との間に一つ以上の電気/通信ケーブルを通過させるべく構成された内部通路を含む。たとえば上記内部通路は、電気/通信ケーブルが少なくとも実質的にまたは完全に調節可能アーム・アセンブリ54内に覆い隠される如く、該アセンブリ54の種々の継手、コネクタおよび可動部分を貫通延在し得る。ケーブル通路を有する継手は、一つ以上の回転継手、水平摺動継手、垂直摺動継手、嵌合伸縮式継手、旋回継手などを含み得る。上記内部通路はまた、冷却流体流(たとえば冷却用の空気流、液体流など)を上記電気/通信ケーブルの長さに沿い経路設定もし得る。たとえば仕上げ用硬化システム50は、上記内部通路に対して空気的に連通された一つ以上の冷却ファン49を含み得る。換言すると、冷却ファン49は、矢印51により表された如く調節可能アーム・アセンブリ54を通して空気を送るべく構成される。上記冷却空気流はまた、硬化/加熱デバイス52上に配設されたセンサおよび他の構成要素に向けても導向され得る。一定の実施形態において上記内部通路は、冷却剤供給通路および冷却剤戻り通路を含む複数の冷却剤通路を含み得る。換言すると冷却剤供給通路は、(たとえば空気、水、または、他の気体もしくは液体などの)流体冷却剤を調節可能アーム・アセンブリ54に沿い硬化/加熱デバイス52に対して供給し、引き続き、硬化/加熱デバイス52からの熱を放散した後で逆方向において流体冷却剤を戻し得る。故にシステム50は更に、(たとえばアーム・アセンブリ54の基部上などの様に)硬化/加熱デバイス52から離間したポンプ、放熱器および他の構成要素を含み得る。
【0013】
調節可能アーム・アセンブリ54の外側端部または周縁部分は、特定の目標対象物14の幾何学形状に対して該調節可能アーム・アセンブリ54の垂直範囲を適合させる高さ調節可能機構56も有する。たとえば高さ調節可能機構56は、高位置および低位置の間において直線状経路を移動することで、大型から小型にわたる(たとえば自動車、トラック、ボート、航空機、または他の移動体などの)目標対象物に対処し得る。一定の実施形態において直線状経路は硬化/加熱デバイス52に対する離散取付け箇所を含む一方、他の実施形態は連続経路による取付け箇所を含む。更に高さ調節可能機構56の各実施形態は、一切の弧状経路なしで垂直動作のみを提供すると特徴付けられ得る。但し、調節可能アーム・アセンブリ54と硬化/加熱デバイス52との間には他の継手が配設されることで、たとえば異なる回転軸心などの異なる自由度を提供し得る。
【0014】
これに加えて仕上げ用硬化システム50は、温度センサ53およびレーザ照準システム55を含み得る。たとえば温度センサ53は、目標対象物14の表面温度を検知すべく構成された光学的高温計を含むと共に、閉ループ制御を可能とする温度フィードバックを提供し得る。代替的に温度センサ53は、放射高温計を含み得る。該放射高温計は、増幅器と記録器とに対して連結された(たとえば熱電対列、真空熱電対またはボロメータなどの)熱検知素子上へと放射線を焦点合わせすべく構成されたレンズを含み得る。
【0015】
レーザ照準システム55は、目標対象物14に対する硬化/加熱デバイス52および温度センサ53の適切な位置決めを可能とすべく構成された一つ以上のレーザ57を含み得る。たとえばレーザ照準システム55は、目標対象物14の方向において交差するレーザ光線を出力し得る。これらのレーザ光線は、硬化/加熱デバイス52および温度センサ53から所望距離だけ離間した箇所にて交差すべく構成される。故に、もし硬化/加熱デバイス52が目標対象物14に対して過剰に接近しまたは該対象物から過剰に離間しているなら、レーザ光線は目標対象物14の表面上に離間して一対のレーザ・ドットを生成する。分離されたこれらのレーザ・ドットは概略的には、硬化/加熱デバイス52と目標対象物14との間の所望距離へと近づけて該硬化/加熱デバイス52が移動されるにつれて融合する。所望の位置/距離に到達すると同時に上記の2つのレーザ光線は、目標対象物14の表面上において概略的に統一されたレーザ・ドットすなわち単一のレーザ・ドットを生成する。
【0016】
仕上げ用硬化システム50はまた、制御システム58および対象物位置決めシステム60の如き(たとえば手動的な且つ/又は自動的な)種々の位置決めおよび制御システムも含み得る。制御システム58は、所望の材料が目標対象物14上へと効率的に且つ最適に硬化されるのを確実とする。たとえば制御システム58は、自動化システム62と、対象物位置決めシステム60に連結された対象物位置決め制御器64と、硬化/加熱デバイス52に連結された硬化/加熱制御器66と、調節可能アーム・アセンブリ54に連結されたアーム位置決め制御器68と、コンピュータ・システム70と、ユーザ・インタフェース72とを含み得る。
【0017】
図2に示された如く制御システム58は、調節可能アーム・アセンブリ54および硬化/加熱デバイス52の特性を制御し得る。たとえば制御システム58の各実施形態は、種々の硬化サイクル、すなわち、硬化/加熱デバイス52および目標対象物14の表面に対する所望のパターン、時間およびそれらの間の配向による該目標対象物14の移動および調節可能アーム・アセンブリ54の移動を実行する種々のハードウェアおよびソフトウェアを含む。より詳細には、硬化/加熱制御器66の一定の実施形態は、一つ以上のプロセッサ、メモリ、ユーザ・インタフェースもしくは制御器(たとえば、ディスプレイ、マウス、キーボード、リモコン・ユニット、方向性制御ボタンまたはスィッチなど)、コンピュータ、ネットワーク、無線通信デバイス、および、所望の硬化サイクルを達成すべく構成されたプログラムを含む。上記硬化サイクルはたとえば、特定の表面材料と、該特定の表面材料を硬化することにより達成されるべき所望の特性もしくは結果とに基づいて経時的に変化する温度変化特性を含み得る。上記硬化サイクルはまた、目標対象物14の表面に対して硬化/加熱デバイス52を移動させる位置的パターンも含み得る。
【0018】
一定の実施形態において制御システム58は、種々のフィードバックおよび入力に応じて硬化/加熱デバイス52の動作を制御する閉ループ制御器を含む。たとえばフィードバックとしては、目標対象物14の実際の表面温度を表し得る温度センサ53からの温度フィードバックが挙げられる。上記入力としては、特定の硬化プロセスの調節可能な動作パラメータが挙げられる。たとえば上記入力としては、設定点温度、出力限界点、時間、比例帯、手動リセット、手動アイドル、手動硬化、および、他の操作入力が挙げられる。上記設定点温度入力は、硬化プロセスの間における表面の所望温度もしくは目標温度を表し得る。上記出力限界点入力は、硬化/加熱デバイス52の最大出力を表し得る。上記時間入力は、上記設定点温度における所望の時間長を表し得る。上記比例帯入力は、上記設定点温度の領域を表し得る。たとえば硬化/加熱デバイス52が0〜400℃の温度範囲を有するなら、上記比例帯は全温度範囲の10%とされ得る。動作の間において、実際に検知された表面温度がこの比例帯(たとえば全範囲の10%)より高くまたは低くなれば、制御システム58は適切に硬化/加熱デバイス52の出力を増減して実際の表面温度を上記比例帯へと戻し得る。上記手動リセットは、たとえば上記硬化プロセスが安定した後で、上記比例帯をシフトさせることで、実際に検知された表面温度と上記設定点温度とを相互に接近させるべく使用され得る。上記手動アイドルは、硬化/加熱デバイス52の自動制御を排除するために選択され得る。たとえば上記手動アイドルは、硬化/加熱デバイス52に対する最大出力の30、40、50または60%の最大設定を有し得る。上記手動アイドルはまた、自動的な作動停止ではなく、停止ボタンを介して終了され得る。上記手動硬化は、該手動硬化が硬化/加熱デバイス52に対する出力に関して何らの事前設定限界値を有さなくても良いことを除き、上記手動アイドルと類似している。制御システム58はまた、実際に検知された表面温度、硬化/加熱デバイス52のワット数、該硬化/加熱デバイス52の百分率出力、経過時間などの如き種々の監視パラメータも含み得る。この様にして制御システム58は硬化プロセスの閉ループ制御を提供することにより、目標対象物14の表面上で硬化された被覆の特性を改善する。
【0019】
これに加え、対象物位置決めシステム60は硬化/加熱デバイス52に対する目標対象物14の移動を促進する。たとえば対象物位置決めシステム60は、手動位置決め機構、組立てライン、油圧揚動器、ロボット式アーム、および、制御システム58により操作される他の種々の位置決め機構を備え得る。これらの制御特徴を用いて仕上げ用硬化システム50は所望の材料を自動的に硬化/乾燥することで、所望特性を備えた硬化済み表面材料を提供し得る。たとえば本技術は、粉体被覆、流体噴霧被覆、充填剤材料、接着剤により裏打ちされた転写印刷物、または、表面に対して適用された他の一切の材料を、良好に硬化して生成し得る。
【0020】
図3は、目標対象物14に対して所望材料を適用して硬化する例示的な仕上げプロセス100のフローチャートである。上記で論じられた如く所望材料は、粉体塗装材料、流体塗装材料、充填剤材料、または、塗料、ワニス、仕上塗料、充填剤、上塗り塗料などを含む他の適切な表面適用材料とされ得る。示される如くプロセス100は、所望材料の適用のために目標対象物14を識別することにより進展する(ブロック102)。次にプロセス100は、目標対象物14の表面に対する適用のための所望材料40を選択することにより進展する(ブロック104)。次にユーザは、適用デバイス、識別された目標対象物14および所望材料を設定すべく進展し得る(ブロック106)。もし上記デバイスが噴霧デバイスであるなら、プロセス100は選択された流体もしくは粉体の微粒子噴霧を生成すべく進展する。ユーザは次に、目標対象物14の所望表面にわたり上記所望材料を適用し得る(ブロック110)。プロセス100は次に、上記所望表面にわたり適用された上記所望材料を硬化/乾燥すべく進展する(ブロック112)。たとえば硬化ブロック112は、所望材料に向けて所望レベルの熱または(たとえば赤外線などの)放射線を所望期間にわたり放出する硬化サイクルを実行する段階を含み得る。熱/放射線の変化特性は、硬化サイクルにより達成されるべき所望硬化時間および材料特性に基づき、一定、段状または湾曲状とされ得る。硬化サイクルはまた、表面に対して上記硬化デバイスを移動させるための位置的移動パターンも含み得る。もし質問ブロック114にて上記所望材料の付加的適用をユーザが望むなら、プロセス100はブロック110および112を通り進展することで上記所望材料の更なる適用を行う。もし質問ブロック114にてユーザが付加的な材料適用を望まなければ、プロセス100は質問ブロック116に進展することで、ユーザが新たな材料の適用を望むか否かを決定する。もし質問ブロック116にて新たな材料適用が望まれるなら、プロセス100は新たに選択された材料を以てブロック104〜114を通り進展する。もし質問ブロック116にてユーザが新たな材料適用を望まなければ、プロセス100はブロック118にて終了する。
【0021】
以下において更に詳細に記述される如く、上述のシステム10および50ならびに仕上げプロセス100は、調節可能アーム・アセンブリ54の如き種々の位置決めアセンブリを利用し得る。図4は、高さ調節可能機構56を介して調節可能アーム・アセンブリ54に対して連結された硬化デバイス52を有する仕上げ用硬化システム50の好適実施形態の斜視図である。図示された如く調節可能アーム・アセンブリ54は、(たとえば調節可能な摩擦枢動継手などの)枢動継手124を介してアーム支持部122に対して回転可能に連結されたアーム構造120を備える。図2に関して上記で論じられた如く図示実施形態は、制御システム58と硬化デバイス52との間で調節可能アーム・アセンブリ54を貫通延在する一つ以上の通路123内に配設された一つ以上の電気/通信ケーブル121も含んでいる。制御システム58は、アーム支持部122内、該支持部上、且つ/又は、該支持部の外側に取付けられる。図示実施形態はまた、内部通路123に対して空気的に連通された一つ以上のファン49であって電気/通信ケーブル121に沿い硬化デバイス52に向かう冷却空気流51を促進するファン49も含んでいる。此処でも、電気/通信ケーブル121が制御システム58と硬化デバイス52との間においてアセンブリ54内で少なくとも実質的にまたは完全に覆い隠される如く、一つ以上の通路123および電気/通信ケーブル121が調節可能アーム・アセンブリ54の種々の可動継手を貫通延在する。その場合に制御システム58は、外部電源へと通ずる単一の電力ケーブルから電力を受信し得る。
【0022】
アーム構造120は単一の直線状のアームとして図示されるが、調節可能アーム・アセンブリ54は、多重区画アーム、および、任意の適切な直線状のもしくは湾曲された幾何学形状を有し得る。アーム構造120はまた、所望の垂直、側方および角度的な位置を促進する種々の位置決め制御リンク機構も有し得る。たとえば図示された調節可能アーム・アセンブリ54は、最小垂直位置と最大垂直位置との間に延在する範囲内でアーム構造120が垂直に移動され得る如く、アーム支持部122とアーム構造120との間に延在するアーム位置決めリンク機構126を有する。調節可能アーム・アセンブリ54はまた、アーム構造120が所望の角度的位置に位置決めされ得る如く、該アーム構造120に対して連結された種々の回転誘起機構も有し得る。図示実施形態において調節可能アーム・アセンブリ54は、(たとえば調節可能な摩擦枢動継手などの)枢動継手130にてアーム構造120に対して回転可能に連結された調節可能端部構造128を有している。近傍の枢動継手132にて調節可能端部構造128は、枢動継手136を介してアーム支持部122に対して回転可能に連結された端部位置決めリンク機構134に対して回転可能に連結される。図2に関して記述された如く上述のリンク機構の各々は、油圧式機構、空気圧式機構、歯車機構、モータ駆動式機構、ケーブル/プーリ機構、または、他の任意で適切な機構の如き、種々の手動的または自動的な動作誘起機構を備え得る。
【0023】
図示されたアーム支持部122は、複数の車輪142を有する基部構造140から延在する垂直支持部138を含む。但しアーム支持部122は、特定用途に依存して固定された又は移動可能である任意の適切な構造を備え得る。たとえばアーム支持部122は、壁部、床部、車両、トレーラ、または、他の任意で適切である垂直な、水平なもしくは角度付けされた取付け構造に対してボルト締めされ又は概略的に固着され得る。アーム支持部122はまた、目標対象物14の近傍で該アーム支持部122を移動させる回転的または直線的な位置決めシステムの如き手動的または自動的な位置決めシステムも有し得る。たとえばアーム支持部122は、床部、壁部または天井に沿うレール構造に対して連結され得る。これに加えて上記レール構造は、アーム支持部122を押し進めまたは引張る動力供給式駆動機構を含み得る。更なる形態によればアーム構造は、特定硬化用途に対処すべくアーム支持部122の高さが変更され得る如く、垂直方向に伸張可能および収縮可能とされ得る。此処でも、アーム支持部122のこの垂直な伸張および収縮を促進すべく動力供給式駆動機構が含まれ得る。故に調節可能アーム・アセンブリ54は、目標対象物14に対する所望硬化位置に硬化デバイス52を位置決めし得る。
【0024】
図4に図示された如く硬化デバイス52は、一対の加熱/乾燥デバイス144および146を含む。加熱/乾燥デバイス144および146は、流体被覆、粉体被覆、充填剤、接着剤などを硬化し得る伝導的、対流的、および/または放射的な熱伝達機構の如き任意の適切な乾燥機構を有し得る。たとえば加熱/乾燥デバイス144および146は、燃料燃焼ヒータ、電気抵抗ヒータ、または、輻射加熱機構を備え得る。図示実施形態において加熱/乾燥デバイス144および146は、一対の赤外線ランプを含む。加熱/乾燥デバイス144および146は、高さ調節可能機構56を介して調節可能端部構造128に連結されたヘッド構造148に対して取付けられる。図示されたヘッド構造148は、枢動継手154を介してE形状支持部152に対して回転可能に連結されたフォーク形状延長部150を有する。但し任意の適切な多重区画式もしくは一体的な支持構造もしくはヨークは本技術の有効範囲内である。ヘッド構造148はまた、枢動継手154の回りでE形状支持部152を枢動させる手動的または自動的な位置決めシステムも有し得る。
【0025】
調節可能端部構造128にて、図4の高さ調節可能機構56は、ヘッド構造148に対する高位取付け位置156および低位取付け位置158を有する垂直経路もしくはスロット155を含む。詳細には垂直経路もしくはスロット155は、電気/通信ケーブル121と一つ以上のファン49からの冷却空気流51との通過を可能とする一方で、高位取付け位置156および低位取付け位置158が独立して離散したままであることも確実とすべく構成される。この好適実施形態においてヘッド構造148は、(たとえば中空締結具などの)締結具160を介して高位取付け位置156および低位取付け位置158のいずれか一方にて互換的かつ選択的に取付け可能である。たとえば高位取付け位置156および低位取付け位置158は、締結具160の雄螺条を受容し得る雌螺条を備え得る。図示実施形態において高位取付け位置156および低位取付け位置158の雌螺条は、スロット155よりも相対的に大寸に寸法設定される。上記雌螺条の過大な直径によれば、高位取付け位置156および低位取付け位置158が相互に独立することが確実とされる一方、締結具160を通る該雌螺条および通路161を貫通してケーブル121と共に冷却空気流51の通過も可能とされる。電気/通信ケーブル121はまた、締結具160と硬化デバイス52との間の管路、パネル材、または、別の囲繞体内に配設されることで、該ケーブル121は完全に囲繞されても良い。これに加えて空気流51は、図2および図6に図示された如く、硬化デバイス52上のまたはその近傍の種々のセンサ(たとえば温度センサ53)、デバイス(たとえばレーザ照準システム55)および構成要素に向けて導向され得る。高位取付け位置156および低位取付け位置158はまた、機械的なラッチ、フック、または、他の解除可能かつ互換可能な取付け構造も含み得る。図示された締結具160はまた、アーム構造120に対してヘッド構造148を回転させる枢動継手(たとえば調節可能な摩擦枢動継手)としても動作し得る。その場合には上述の枢動継手に対して手動的または自動的な位置決めシステムが連結されることでヘッド構造148の回転が促進され得る。
【0026】
代替的に、高さ調節可能機構56はオフセット取付け構造の如き単一の取付け機構を有し得る一方、該高さ調節可能機構56は調節可能端部構造128に対して可逆的に且つ互換的に取付け可能である。たとえば高さ調節可能機構56は、解除され、枢動継手の回りで旋回されてから、調節可能端部構造128に対して再固定され得る。高さ調節可能機構56はまた、取り外され、180°回転されてから、調節可能端部構造128に対して再取付けされても良い。故に、高さ調節可能機構56を高さ調節可能機構56に対して可逆的に取付けることによりヘッド構造148は、高位取付け位置156および低位取付け位置158のそれと同様に高位置または低位置に取付けられ得る。
【0027】
高さ調節可能機構56の多重取付け又は単一取付け構成のいずれにおいても、種々の取付け機構間の高さ変更範囲は、調節可能アーム・アセンブリ54の最小高さおよび最大高さを越えて該アセンブリを延伸させるべく選択され得る。たとえば、可能的な目標対象物14が大型および小型の如き種々の寸法を有するなら、上述の高さ変更範囲はこれらの種々のサイズの目標対象物の種々の高さに対して適合調整され得る。自動車用途において上記高さ変更範囲は、小型自動車から大型トラックにわたる車両に対処すべく選択され得る。上記高さ変更範囲はまた、リフト取付け式、トレーラ取付け式、組立てライン取付け式、パレット取付け式の如き種々の対象物位置にも対処し得る。
【0028】
更なる代替実施形態において高さ調節可能機構56は、図5に示された如く線形位置決め機構162を備え得る。該線形位置決め機構162は、油圧式機構、空気圧式機構、歯車機構、モータ駆動式機構、ケーブル/プーリ機構、レール/搬送車機構、又は、他の任意で適切な手動的もしくは自動的な可動機構の如き、種々の手動的もしくは自動的な動作誘起機構を有し得る。此処でも、線形位置決め機構162の垂直範囲は可能的な目標対象物14の種々の高さおよびサイズに対して適合調整され得る。
【0029】
此処でも、図4の実施形態と同様に図5の仕上げ用硬化システム50は、制御システム58と硬化デバイス52との間で調節可能アーム・アセンブリ54を貫通延在する一つ以上の通路123内に配設された一つ以上の電気/通信ケーブル121を含む。制御システム58は、アーム支持部122の内部、該支持部上および/またはその外側に取付けられる。図示された実施形態はまた、内部通路123に対して空気的に連通された一つ以上のファン49も含むことで、冷却空気流51が電気/通信ケーブル121に沿い硬化デバイス52に向かうことが促進される。此処でも、制御システム58と硬化デバイス52との間で電気/通信ケーブル121が少なくとも実質的にまたは完全に覆い隠される如く、一つ以上の通路123および電気/通信ケーブル121は調節可能アーム・アセンブリ54の種々の可動継手を貫通延在する。たとえば枢動継手124および130および線形位置決め機構162によれば、概略的に調節可能アーム・アセンブリ54の外側に延在せずに、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51の両方の内部通過が可能とされる。一定の実施形態において通路123は空気流通路、液体冷却剤通路、または、それらの組み合わせを含む。たとえば通路123は、硬化デバイス52とアーム支持部122との間において両方向に流体循環経路を集合的に画成する流体供給通路および流体戻り通路を含み得る。故にシステム50は、アーム支持部122内の流体循環経路に対して連結されたポンプ、放熱器および他の構成要素も含み得る。これに加えて上記流体循環経路は、硬化デバイス52の近傍におけるヘッド構造148の種々の部分に沿い延在し得る。その場合に制御システム58は、外部電源に通ずる単一の電力ケーブルから電力を受け得る。
【0030】
図5の線形位置決め機構162は、締結具160を通る通路161に対して概略的に整列された垂直スロット163を含む。結果として冷却空気流51および電気/通信ケーブル121は、調節可能アーム・アセンブリ54の外側の継手の回りを迂回するのではなく、線形位置決め機構162を直接的に貫通延在し得る。電気/通信ケーブル121はまた、締結具160と硬化デバイス52との間の管路、パネル材、または、別の囲繞体内に配設されることで、該ケーブル121は完全に囲繞されても良い。これに加えて空気流51は、図2および図6に図示された如く、硬化デバイス52上のまたはその近傍の種々のセンサ(たとえば温度センサ53)、デバイス(たとえばレーザ照準システム55)および構成要素に向けて導向され得る。
【0031】
作動時に仕上げ用硬化システム50は、小型および大型の車両の如き種々の異なる目標対象物14の低位表面および高位表面の近傍にヘッド構造148および取付け済み硬化デバイス52を位置決めし得る。これらの位置の各々において加熱/乾燥デバイス144および146は、目標対象物14の表面に対して適用された所望材料を硬化すべく作用する。此処でも所望材料は、塗料、ワックス、充填剤(たとえばボディー・フィラー)、流体もしくは粉体のスプレー塗付材料、ブラシにより塗付された被覆材料、仕上塗料材料、または、他の任意で適切な表面適用材料とされ得る。図6から図9は、高さ調節可能機構56を利用する仕上げ用硬化システム50の例示的な構成を示す側面図である。
【0032】
図6および図7に示された如くシステム50は、基礎面位置168から垂直距離166に配設された最小高さ位置164にアーム構造120を位置決めし得る。この最小高さ位置164にて高さ調節可能機構56は調節可能アーム・アセンブリ54を、目標対象物14の特定のサイズおよび位置に対して垂直に適合させる。たとえば調節可能アーム・アセンブリ54は、図6に示された如く、ヘッド構造148および取付け済み硬化デバイス52を低位取付け位置158へと移動させ得る。低位取付け位置158において硬化デバイス52は、該硬化デバイス52が目標対象物14の基部における所望材料を硬化し得る如く、基礎面レベル168に又は該レベルの下方に位置決め可能である。たとえば低位取付け位置158は、小型車両、パレットに取付けられた車両、または、基礎面レベル168の近傍に位置された他の目標対象物14に対して特に好適であり得る。図7に示された如く調節可能アーム・アセンブリ54はまた、ヘッド構造148および取付け済み硬化デバイス52を高位取付け位置156へも移動させ得る。高位取付け位置156にて硬化デバイス52は、高位取付け位置156および低位取付け位置158間に配備された垂直オフセット172に関連する垂直高さ170にて基礎面レベル168の上方に位置される。故に硬化デバイス52は、大寸車両、リフトに取付けられた車両などの如き大型もしくは高位置の目標対象物14の基部における所望材料を硬化し得る。
【0033】
図8および図9に示される如くシステム50は、基礎面位置168から垂直距離176にアーム構造120を配設するという最大高さ位置174に該アーム構造120を位置決めすることも可能である。この最大高さ位置174において高さ調節可能機構56は、目標対象物14の特定のサイズおよび位置に対して調節可能アーム・アセンブリ54を垂直に適合させる。仕上げ用硬化システム50はまた、目標対象物14の上側表面上に配設された所望材料の硬化を促進する下向き配向へも硬化デバイス52を回転させ得る。もし目標対象物14が低い上側部を有するなら、図8に示された如く調節可能アーム・アセンブリ54はヘッド構造148および取付け済み硬化デバイス52を低位取付け位置158へと移動させ得る。この低位取付け位置158において加熱/乾燥デバイス144および146は、垂直距離178にて基礎面レベル168からオフセットされている。上述された如く低位取付け位置158は、小型車両、パレットに取付けられた車両、または、他の基礎面まで低い目標対象物14に対して特に好適であり得る。調節可能アーム・アセンブリ54はまた、図9に示された如くヘッド構造148および取付け済み硬化デバイス52を高位取付け位置156までも移動し得る。高位取付け位置156にて加熱/乾燥デバイス144および146は、垂直高さ178よりも垂直オフセット172だけ高い垂直高さ180に配設される。故に硬化デバイス52は、大型車両、リフトに取付けられた車両などの大型のもしくは高位置の目標対象物14の上側部における所望材料を硬化し得る。
【0034】
図10は図2および図4に示された仕上げ用硬化システム50の代替実施形態の斜視図であり、アーム・アセンブリ54はアーム支持部122とアーム構造120との間に延在するモータ式駆動器125を有する。同様に図11は、図2および図5に示された仕上げ用硬化システム50の代替実施形態の斜視図であり、アーム・アセンブリ54はアーム支持部122とアーム構造120との間に延在するモータ式駆動器125を有する。此処でも図4および図5と同様に図10および図11の仕上げ用硬化システム50は、制御システム58と硬化デバイス52との間において調節可能アーム・アセンブリ54を貫通延在する一つ以上の通路123内に配設された一つ以上の電気/通信ケーブル121を含む。制御システム58は、アーム支持部122の内部、該支持部上および/またはその外側に取付けられる。図示実施形態はまた、内部通路123に対して空気的に連通された一つ以上のファン49であって電気/通信ケーブル121に沿い硬化デバイス52に向かう冷却空気流51を促進するファン49も含んでいる。此処でも、電気/通信ケーブル121が制御システム58と硬化デバイス52との間においてアセンブリ54内で少なくとも実質的にまたは完全に覆い隠される如く、一つ以上の通路123および電気/通信ケーブル121が調節可能アーム・アセンブリ54の種々の可動継手を貫通延在する。たとえば、(調節可能な摩擦枢動継手などの)枢動継手124および130および高さ調節可能機構56は、概略的に調節可能アーム・アセンブリ54の外側を延在することなしに、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51の両方の内部通過を可能とする。その場合に制御システム58は、外部電源に通ずる単一の電力ケーブルから電力を受け得る。電気/通信ケーブル121はまた、締結具160と硬化デバイス52との間の管路、パネル材、または、別の囲繞体内に配設されることで、該ケーブル121は完全に囲繞されても良い。これに加えて空気流51は、図2および図6に図示された如く、硬化デバイス52上のまたはその近傍の種々のセンサ(たとえば温度センサ53)、デバイス(たとえばレーザ照準システム55)および構成要素に向けて導向され得る。
【0035】
図示実施形態においてモータ式駆動器125は、電気アクチュエータもしくは位置制御スィッチ129に対して電気的に連結された電気モータ127に対して連結された例えば線形駆動器などのアーム位置決めリンク機構126を含む。もしアクチュエータもしくはスィッチ129が矢印131Aにより表された如く上方に移動されるなら、電気モータ127は作動されて矢印131Bにより表された如く上方向へと線形駆動器126に動力供給する。同様に、もしアクチュエータまたはスィッチ129が矢印133Aにより表された如く下方に移動されたなら、電気モータ127は作動されて矢印133Bにより表された如く下方向へと線形駆動器126に動力供給する。一定の実施形態において線形駆動器126は、以下において更に詳細に論じられる如く雌螺条シャフト内に配設された雄螺条シャフトの如きウォーム歯車機構を有する。他の実施形態において線形駆動器126は、油圧チャンバ、油圧ポンプ、および、他の適切な構成要素を有する油圧式駆動アセンブリを含む。アクチュエータまたはスィッチ129はまた、別体の上昇ボタンおよび下降ボタン、電子式制御パネル、無線リモコン・ユニット、有線リモコン・ユニット、または、それらの組み合わせの如き種々の制御デバイスも含み得る。
【0036】
上記で論じられた如くモータ式駆動器125は所望の力および範囲の線形移動を提供してアーム構造120を垂直支持部138に対して回動させることにより、ユーザが更に容易かつ迅速に目標対象物に対して硬化デバイス52を再位置決めすることを可能とする。図12は、本技術の実施形態に係るモータ式駆動器125の概略図である。図示実施形態においてモータ式駆動器125は、線形駆動器126に対して連結されたギヤボックス180に対して連結された電気モータ127を含む。より詳細には電気モータ127は、ギヤボックス180内で境界領域188にて第2歯車186に係合する第1歯車184に対して連結された回転モータ・シャフト182を有する。一方、第2歯車186は、線形駆動器126の雄ウォーム・シャフトもしくは外部螺条形成シャフト190に対して連結される。外部螺条形成シャフト190は、駆動囲繞体194の内側に摺動的に配設された例えば雌ウォームもしくは内部螺条形成構造192などの可動駆動構造の内部螺条と回転可能に係合もしくは螺合する。図示された如く、雌ウォーム192の一部は駆動囲繞体194の内側に留まる一方、該雌ウォーム192の周縁部分は駆動囲繞体194の開放端部から内方および外方に移動する。これに加え、モータ式駆動器125の代替実施形態は、ポンプ、ピストン/シリンダ・アセンブリなどを含む油圧式または空気圧式システムを有し得る。更にモータ式駆動器125は、他の種々の動力源および線形位置決めシステムを含み得る。
【0037】
作動時に電気モータ127はモータ・シャフト182および第1歯車184を回転させ、すると該歯車は第2歯車186および外部螺条形成シャフト190を回転させる。この回転の結果として外部螺条形成シャフト190は漸進的に内部螺条形成構造192を螺合移動することで、駆動囲繞体194の丈に沿う線形移動196を提供する。回転の方向に依存して、線形駆動器126全体が収縮もしくは伸張する如く、線形移動196は内向き又は外向きのいずれかである。モータ式駆動器125はまた、垂直支持部188およびアーム構造120と接続されるべく構成された第1および第2枢動継手198および200も含んでいる。これらの第1および第2枢動継手198および200に対する接続点は、線形移動196の所望の梃子(てこ)作用および範囲に依存して変化し得る。たとえば継手198および200は、図10および図11に示された如くアーム構造120の枢動継手124に対する所望オフセットにて垂直支持部188およびアーム構造120に対して接続され得る。
【0038】
図13、図14および図15は、本発明の実施形態に係るモータ式駆動区画212とリモコン・ユニット214および216とを有するオーバヘッド・アーム・アセンブリ210を示している。此処でも、上記で詳述された実施形態と同様に、図13、図14および図15のオーバヘッド・アーム・アセンブリ210は、該オーバヘッド・アーム・アセンブリ210を貫通して硬化デバイス52まで延在する一つ以上の通路123内に配設された一つ以上の電気/通信ケーブル121を含んでいる。図示実施形態はまた、内部通路123に対して空気的に連通された一つ以上のファン49であって電気/通信ケーブル121に沿い硬化デバイス52に向かう冷却空気流51を促進するファン49も含んでいる。此処でも、電気/通信ケーブル121がオーバヘッド・アーム・アセンブリ210内で少なくとも実質的にまたは完全に覆い隠される如く、一つ以上の通路123および電気/通信ケーブル121がオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の種々の可動継手を貫通延在する。たとえば、(調節可能な摩擦枢動継手などの)枢動継手および高さ調節可能機構56は、概略的にオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の外側を延在することなしに、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51の両方の内部通過を可能とする。電気/通信ケーブル121はまた、締結具160と硬化デバイス52との間の管路、パネル材、または、別の囲繞体内に配設されることで、該ケーブル121は完全に囲繞されても良い。これに加えて空気流51は、図2に図示された如く、硬化デバイス52上のまたはその近傍の種々のセンサ(たとえば温度センサ53)、デバイス(たとえばレーザ照準システム55)および構成要素に向けて導向され得る。
【0039】
図13は、オーバヘッド取付け部もしくはレール取付け構造218の特徴を示すオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の斜視図である。図示された如くレール取付け構造218は、レール、天井、または、目標対象物の上方に配設された別の構造の如きオーバヘッド構造が取付けられるべく構成された一対のフランジまたは取付け唇部220および222を含む。これに加え、オーバヘッド取付け部もしくはレール取付け構造218は、フランジまたは取付け唇部220および222に対するオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の回転を可能とすべく構成された中央回転機構224を含んでいる。オーバヘッド・アーム・アセンブリ210は、モータ式駆動区画212に対して連結された回転可能アーム・アセンブリ226も含んでいる。図示されたアーム・アセンブリ226は、ヘッドもしくは周縁部分232へと外方に延在する第1アーム228および第2アーム230を含む。一方、硬化デバイス52は、上記で詳細に論じられた如く高さ調節可能機構56を介してヘッド232に連結される。此処でも高さ調節可能機構56によれば硬化デバイス52は、ヘッド232に対して種々の垂直位置に位置決めされ得る。これに加え、以下において更に詳細に論じられる如くモータ式駆動区画212はユーザ用制御器または作動デバイスに応答して、オーバヘッド取付け部もしくはレール取付け構造218に対してアーム・アセンブリ226を上方または下方に回転させる。たとえばリモコン・ユニット214および216は、モータ式駆動区画212、硬化デバイス52およびオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の他の種々の特定構造を作動させる種々のユーザ用制御器を含んでいる。
【0040】
図14は、本発明の実施形態に係るオーバヘッド構造もしくはレール機構234に対して連結されたオーバヘッド取付け部もしくはレール取付け構造218を有するオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の側面図である。特定用途に依存してレール取付け構造218は、硬化デバイス52により硬化されるべき表面材料を有する目標対象物の上方の所望位置にてレール機構234に対し固定的にまたは移動可能に連結され得る。故にリモコン・ユニット214および216は、油圧式、空気圧式、ケーブル/プーリ・システム、または、種々のモータ駆動式機構を介してオーバヘッド・アーム・アセンブリ210をレール機構234に沿い移動させる一つ以上の制御機能を含み得る。
【0041】
図示実施形態においてリモコン・ユニット214および216は、モータ式駆動区画212上に配設された有線もしくは電子機器制御ボックス240に通ずる配線236および238を含んでいる。図示された如くリモコン・ユニット214は、硬化デバイス52の温度変化特性を制御すべく構成されたノブ242およびボタン244および246を含む。これに加え、図示されたリモコン・ユニット216は、サイクル開始ボタン、レーザ始動ボタン、上方移動ボタンおよび下方移動ボタンを含み得るボタン248、250、252および254を含んでいる。たとえば上記サイクル開始ボタンは、オーバヘッド・アーム・アセンブリ210の下方に位置された目標対象物上に配設された被覆または表面材料を硬化する硬化サイクルを開始すべく構成され得る。更に、上記レーザ始動ボタンは、目標対象物の表面に対する硬化デバイス52の厳密な位置決めを促進する照準レーザを開始すべく構成され得る。最後に、上記上方および下方移動ボタンは、モータ式駆動区画212を作動することで、オーバヘッド取付け部もしくはレール取付け構造218に対して上方向もしくは下方向に回転可能アーム・アセンブリ226を駆動もしくは回転させるべく構成される。
【0042】
図15は、本発明の実施形態に従い回転可能アーム・アセンブリ226に対して連結されたモータ式駆動器125を図示すべくモータ式駆動区画212の一部が取り外されたオーバヘッド・アーム・アセンブリ210の側面図である。図示された如く第1および第2アーム228および230は、夫々、枢動継手256および258を介してヘッド232に対して回転可能に連結される。これに加え、第1および第2アーム228および230の逆端部は夫々、枢動継手260および262を介してモータ式駆動区画212に対して回転可能に連結される。一方、第1アーム228は、中間リンクまたは梃子部材264を介してモータ式駆動器125の線形駆動器126に連結される。もしユーザがリモコン・ユニット216上の上方ボタンを操作するなら(図13および図14を参照)、電気モータ127は線形駆動器126を外方もしくは伸張方向266に駆動することにより、オーバヘッド・アーム・アセンブリ210および協働する硬化デバイス252の上方移動を達成する反時計方向へと第1アーム228を回転させる。もしユーザがリモコン・ユニット216上の下方ボタンを操作するなら、電気モータ127は線形駆動器126を内方もしくは収縮方向268に移動させることにより、オーバヘッド・アーム・アセンブリ210を時計方向に回転させて硬化デバイス52を下方向に移動させる。此処でも、上記で詳細に論じられた如くモータ式駆動器125は、本技術の実施形態に従い種々の歯車機構、油圧機器、空気圧機器、ケーブル/プーリ・システム、および、他の適切な動力および位置決め機構を含み得る。
【0043】
図16は図2に示された仕上げ用硬化システム50の別実施形態の斜視図であり、この場合には制御システム58と硬化デバイス52との間において調節可能アーム・アセンブリ54を貫通延在する一つ以上の通路123内に一つ以上の電気/通信ケーブル121が配設される。図示実施形態はまた、内部通路123に対して空気的に連通された一つ以上のファン49であって電気/通信ケーブル121に沿い硬化デバイス52に向かう冷却空気流51を促進するファン49も含んでいる。此処でも、電気/通信ケーブル121が制御システム58と硬化デバイス52との間においてアセンブリ54内で少なくとも実質的にまたは完全に覆い隠される如く、一つ以上の通路123および電気/通信ケーブル121が調節可能アーム・アセンブリ54の種々の可動継手を貫通延在する。
【0044】
図16に示された如く調節可能アーム・アセンブリ54は、(たとえば調節可能な摩擦枢動継手などの)枢動継手304を介してアーム支持部302に対し回転可能に連結されたアーム構造300を備える。図示されたアーム構造300は、アーム支持部302と硬化デバイス52との間において概略的に上方向に湾曲された弧状もしくは湾曲形状を有する。以下において更に詳細に論じられる如く、上方に湾曲されたもしくは弧状形状のアーム構造300は、調節可能アーム・アセンブリ54と目標対象物14との間に付加的間隙を提供する。これに加え、図示されたアーム構造300は、図4から図11および図13から図15の実施形態において図示された如き複数の平行アームでは無く単一の回転可能アームである。該単一の回転可能アームは、調節可能アーム・アセンブリ54を貫通する電気/通信ケーブル121および冷却空気流51の経路設定を簡素化することにより、調節可能アーム・アセンブリ54の境界内におけるケーブル121の完全な囲繞を促進し得る。
【0045】
調節可能アーム・アセンブリ54は、種々の継手および(たとえば回転誘起などの)動作誘起機構に帰属する幾つかの自由度を有し得る。結果としてアーム構造300は、異なる方向および軸心において硬化デバイス52を所望位置へと上昇、下降、シフト、回転および概略的に移動させ得る。図示された調節可能アーム・アセンブリ54は、最小垂直位置と最大垂直位置との間に延在する範囲内でアーム構造300が回転し得る如く、アーム支持部302とアーム構造300との間に延在するアーム位置決めリンク機構306を有する。図示された如くアーム位置決めリンク機構306は、アーム構造300とアーム支持部302とに対して夫々連結された対置枢動継手308および310を含み、該対置枢動継手308および310は両者ともに枢動継手304からオフセットされている。アーム位置決めリンク機構306はまた、アクチュエータもしくは調節機構312も含み得る。一定の実施形態においてアーム位置決めリンク機構306は、油圧式機構、空気圧式機構、歯車機構、モータ駆動式機構、ケーブル/プーリ機構、または、他の任意で適切な機構の如き種々の手動的もしくは自動的な動作誘起機構を含み得る。たとえばアーム位置決めリンク機構306は、気体充填式のピストン/シリンダ・アセンブリ、または、モータ駆動式の線形駆動機構を含み得る。
【0046】
これに加えて調節可能アーム・アセンブリ54は、アーム構造300に対して連結された調節可能端部構造314を有する。たとえば調節可能端部構造314は、複数の調節可能な摩擦回転継手316、318および320を含み得る。調節可能な摩擦回転継手316は、アーム構造300の長さ方向軸心の回りにおける回転を可能とし得る。調節可能な摩擦回転継手318は、アーム構造300に対する交差方向軸心の回りにおける回転を可能とし得る。同様に、調節可能な摩擦回転継手320は、アーム構造300と調節可能な摩擦回転継手318とに対する別の交差方向軸心の回りにおける回転を可能とし得る。換言すると回転継手316、318および320は、たとえばX、YおよびZ回転軸心などの3つの異なる回転軸心を提供することで、アーム構造300に対する硬化デバイス52の3次元的移動を可能とする。これらの継手316、318および320の摩擦は、螺条形成締結具、または、他の適切な調節機構を介して調節され得る。此処でも調節可能端部構造314は、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51が継手316、318および320を貫通通過するのを可能とする。
【0047】
調節可能端部構造314は、硬化デバイス52を支持するヘッド構造322に対して連結される。図示実施形態において、ヘッド構造322は概略的にH状の幾何学形状を有し、且つ、硬化デバイス52は(たとえば赤外線ランプなどの)一対の加熱/乾燥デバイス324および326を含んでいる。ヘッド構造322は、対置されたランプ支持部330間に配設された中央部材328を含む。一対の加熱/乾燥デバイス324および326は、対置されたランプ支持部330上に配設された調節可能な摩擦枢動継手332および334を介してヘッド構造322に対し回転可能に連結される。結果として、一対の加熱/乾燥デバイス324および326は独立的な交差方向軸心の回りにおいてヘッド構造322に対して夫々回転し得る一方、継手316、318および320は、ヘッド構造322とアーム構造300との間における運動のために、独立的な更なる3つの回転軸心を提供する。一定の実施形態においてこれらの継手316、318、320、332および334の内の一つ以上の継手は、モータ式駆動器、油圧機器、空気圧機器などを含み得る自動的な又は補助装置付きの位置決めシステムを有し得る。此処でもヘッド構造322は、一対の加熱/乾燥デバイス324および326と種々の構成要素(たとえば温度センサ53およびレーザ照準システム55)に向かう電気/通信ケーブル121および冷却空気流51の通過を可能とし得る。
【0048】
図示されたアーム支持部302は、水平および垂直部分を含む一群の4つの脚部336、338、340および342を含んでいる。たとえば、図示された脚部336、338、340および342の各々は、水平部分から垂直部分へと概略的に上方に湾曲するというほぼL状の幾何学形状を有している。協働して、脚部336、338、340および342の水平部分は水平基部構造344を形成し得る一方、各垂直部分は垂直支持構造346を形成し得る。脚部336、338、340および342に対しては、複数の車輪348も連結され得る。但しアーム支持部302は、特定用途に依存して、固定されたまたは移動可能な任意の適切な構造を備え得る。たとえばアーム支持部302は、壁部、床部、車両、トレーラ、または、他の任意で適切ある垂直な、水平なもしくは角度付けされた取付け構造に対してボルト締めされ又は概略的に固着され得る。アーム支持部302はまた、目標対象物14の近傍で該アーム支持部302を移動させる回転的または直線的な位置決めシステムの如き手動的または自動的な位置決めシステムも有し得る。たとえばアーム支持部302は、床部、壁部または天井に沿うレール構造に対して連結され得る。これに加えて上記レール構造は、アーム支持部302を押し進めまたは引張る動力供給式駆動機構を含み得る。更なる形態によれば上記アーム構造は、特定硬化用途に対処すべくアーム支持部302の高さが変更され得る如く、垂直方向に伸張可能および収縮可能とされ得る。此処でも、アーム支持部302のこの垂直な伸張および収縮を促進すべく動力供給式駆動機構が含まれ得る。故に調節可能アーム・アセンブリ54は、目標対象物14に対する所望硬化位置に硬化デバイス52を位置決めし得る。
【0049】
上記で論じられた如くケーブル121は、アーム構造300の外側に多数のケーブルを設置することなく、直接的にアーム構造300を貫通する通路123を貫通延在する。これに加え、硬化デバイス52に対する方向および/または該デバイスからの方向において、(たとえば空気、水、又は、適切な気体もしくは液体などの)流体冷却剤が通過し得る。一定の実施形態において通路123は、空気流通路、液体冷却剤通路、または、それらの組み合わせを含んでいる。たとえば通路123は、たとえば空気および液体通路、または、供給および戻り通路、または、それらの組み合わせなどの同心的または同軸的な通路を含み得る。更なる形態によれば通路123は、たとえば空気および液体通路、または、供給および戻り通路、または、それらの組み合わせなどの平行なもしくは並置された通路を含み得る。更に、ケーブル121は空気もしくは液体通路内に同軸的に配設されることで該ケーブル121の冷却が促進され得る。一つの特定実施形態において通路123は、アーム支持部302からヘッド構造322に至る液体供給通路と、ヘッド構造322からアーム支持部302に至る液体戻り通路と、上記液体供給通路および/または液体戻り通路に連結されたポンプと、上記液体戻り通路に対して連結された放熱器と、該放熱器を通して空気を送るべく構成されたファンとを含む。これに加えて上記液体通路は、硬化デバイス52の近傍のヘッド構造322の種々の部分に沿い延在する。
【0050】
図17は図16に図示された仕上げ用硬化システムの側面図であり、制御システム58と硬化デバイス52との間において調節可能アーム・アセンブリ54を貫通通過する電気/通信ケーブル121および冷却空気流51を更に示している。詳細には、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51は、枢動継手308を貫通し、アーム構造300を貫通し、調節可能端部構造314の回転継手316、318および320を貫通し、ヘッド構造322(たとえば中央部材328)を貫通して通過し、(たとえば赤外線ランプなどの)加熱/乾燥デバイス324および326と(たとえば温度センサ53およびレーザ照準システム55などの)協働デバイスに至る。結果として電気/通信ケーブル121は、種々の回転継手および構造にて外側に延在することなく調節可能アーム・アセンブリ54の境界内に完全に収容もしくは収納される。更に、冷却空気流51は概略的に、制御システム58の近傍のファン49から、(たとえば赤外線ランプなどの)加熱/乾燥デバイス324および326および(たとえば温度センサ53およびレーザ照準システム55などの)協働デバイスまでほぼ連続的であり又は中断されない。
【0051】
図示実施形態において制御システム58およびファン49は、アーム構造300により実質的にシールされ得る制御ボックス350内に配設される。たとえば制御ボックス350とアーム構造300との間における枢動継手304は、O-リング、囲繞発泡体材料、ガスケット、弾性的環状シールなどの種々のシールを含み得る。結果としてファン49は、アーム構造300を通り硬化デバイス52に至る更に大量の冷却空気流51を生成し得る。同様に調節可能端部構造314は、たとえば継手316、318および320における種々のシールを含み得る。此処でも上記シールは、硬化デバイス52および種々の構成要素へと通過する更に大量の冷却空気流51に帰着し得る。これに加えて制御システム58は、ユーザ・インタフェースもしくは制御パネル352および入力電力ケーブル354に対して連結され得る。故に入力電力ケーブル354は、調節可能アーム・アセンブリ54の外側における唯一の電気ケーブルであり得る。
【0052】
図18は、図17に示された仕上げ用硬化システム50の側断面図である。図示された如く枢動継手304は、該枢動継手304の回転軸心に沿う側方開口もしくは通路356を含む。結果として電気/通信ケーブル121は、通路356を通る回転軸心に沿い枢動継手304を貫通通過し、且つ、アーム構造300および通路123と長さ方向に整列された通路も貫通通過し得る。以下において更に詳細に論じられる如く、調節可能端部構造314内の回転継手316、318および320は、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51に対する同様の通路を有し得る。これらの継手316、318および320の明瞭化のために電気/通信ケーブル121は、調節可能端部構造314を貫通延在せずに、アーム構造300を部分的にのみ貫通して示される。
【0053】
図19は図17および図18に示された仕上げ用硬化システム50の部分的側断面図であり、調節可能端部構造314における回転継手316、318および320の詳細を更に示している。図示された如く回転継手316は、アーム構造300と回転継手318との間に配設された環状もしくはディスク形状の摩擦パッドの如き調節可能摩擦パッド358を含む。回転継手318および320もまた、調節可能摩擦パッド360および362を含む。これらの摩擦パッド358、360および362は更に緊密に圧縮されることで、摩擦を増大し、且つ、回転継手316、318および320の回転性を低減し得る。たとえば、パッド358、360および362上の摩擦を調節すべく一つ以上の螺条付き締結具が締め付けられ又は緩められ得る。以下において更に詳細に論じられる如く、これらの回転継手316、318および320は、相互に対して交差する種々の通路を含み得る。たとえば回転継手316は、長さ方向通路368と交差方向通路370とを有する回転継手部材366を含み得ると共に、長さ方向通路368は回転継手316の回転軸心とほぼ整列される。更なる形態によれば回転継手318は、長さ方向通路372と交差方向通路374とを有する枢動トラニオン370を含み得る。一方、枢動トラニオン370の長さ方向通路372は、ヘッド構造322の中央部材328に対して連結され得る。中央部材328は摩擦パッド362を介して枢動トラニオン370と回転可能に係合することで、回転継手320を形成する。此処でも電気/通信ケーブル321および冷却空気流51は、上記アセンブリの外側に延在することなく、これらの回転継手316、318および320を貫通通過し得る。
【0054】
図20および図21は図19に示された仕上げ用硬化システム50の部分的分解斜視図であり、調節可能端部構造314およびヘッド構造322の実施形態を更に示している。図示実施形態において回転継手316の回転継手部材364によれば、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51は長さ方向通路366に進入して交差方向通路368を通り退出し得る。一方、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51は、対置カバー378の下方において対置された挟持プレート376を貫通通過する。図示された如く挟持プレート376およびカバー378は、回転継手部材366および枢動トラニオン370の両者の両側部に対して連結され得る。一方、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51は、対置された挟持プレート376を戻り貫通して枢動トラニオン370の交差方向通路374に入り、長さ方向通路372に沿いヘッド構造322に向けて通過する。ヘッド構造322の中央部材328への到達時に電気/通信ケーブル121および冷却空気流51は、中央部材328の中空内部への開口380に進入する。開口380と枢動トラニオン370との間の係合により、回転継手320が生成される。その場合に中央部材328は、電気/通信ケーブル121および冷却空気流51を所望の構成要素へと経路設定する。たとえば電気/通信ケーブル121は、(たとえば赤外線ランプなどの)加熱/乾燥デバイス324および326、(たとえば光学的高温計などの)温度センサ53、および、レーザ照準システム55へと経路設定され得る。
【0055】
図22および図23は、図4から図11の調節可能アーム・アセンブリと図16から図21の調節可能アーム・アセンブリとの間の間隙の差を示す概略図である。図22に示された如く図4から図11の調節可能アーム・アセンブリ54は、車両406に対してアーム構造120および硬化デバイス52のオーバヘッド位置における間隙400、402および404を有する。たとえば一実施形態において間隙400、402および404は夫々、152ミリメートル、64ミリメートルおよび804ミリメートルである。これに加えて図4から図11の調節可能アーム・アセンブリ54は、基礎面410に対するアーム構造120および硬化デバイス52の低位置における間隙408を有している。たとえば一実施形態において間隙408は78ミリメートルとされ得る。対照的に図23に示された如く図16から図21の調節可能アーム・アセンブリ54は、車両406に対するアーム構造300および硬化デバイス52のオーバヘッド位置における間隙412、414および416を有している。たとえば一実施形態において間隙412、414および416は夫々、152ミリメートル、234ミリメートルおよび1135ミリメートルである。これに加えて図16から図21の調節可能アーム・アセンブリ54は、基礎面410に対するアーム構造300および硬化デバイス52の低位置における間隙418を有する。たとえば一実施形態において間隙418は168ミリメートルとされ得る。図22および図23に示された如く図16から図21のアーム構造300の弧状形状は、図4から図11の対応アーム構造120に対する間隙402(たとえば64ミリメートル)に対して更に大きな間隙414(たとえば234ミリメートル)を提供する。
【0056】
本発明は種々の改変および代替的形態が可能であり得るが、図面においては一形態として特定実施形態が示され且つ本明細書において詳細に記述された。但し、本発明は開示された特定形態に限定されることを意図していないことを理解すべきである。寧ろ本発明は、添付の各請求項により定義される本発明の精神および有効範囲内に収まる全ての改変、均等物および代替物を包含するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】仕上げシステムの一実施形態の概略図である。
【図2】仕上げ用硬化システムの一実施形態の概略図である。
【図3】図1および図2に示された各システムの仕上げプロセスおよび硬化プロセスの実施形態のフローチャートである。
【図4】図2に示された仕上げ用硬化システムの調節可能アーム・アセンブリ、硬化デバイスおよび高さ調節可能機構の実施形態の斜視図である。
【図5】図4に示された仕上げ用硬化システムの代替実施形態の斜視図である。
【図6】図4および図5に示された仕上げ用硬化システムの種々の高さ形態を示す側面図である。
【図7】図4および図5に示された仕上げ用硬化システムの種々の高さ形態を示す側面図である。
【図8】図4および図5に示された仕上げ用硬化システムの種々の高さ形態を示す側面図である。
【図9】図4および図5に示された仕上げ用硬化システムの種々の高さ形態を示す側面図である。
【図10】図2に示された仕上げ用硬化システムの電気作動式のアーム・アセンブリ、硬化デバイスおよび高さ調節可能機構の実施形態の斜視図である。
【図11】図10に示された仕上げ用硬化システムの代替実施形態の斜視図である。
【図12】図10および図11に示された電気作動式アーム・アセンブリに対するモータ式駆動器の実施形態の概略図である。
【図13】図2に示された仕上げ用硬化システムの電気作動式アーム・アセンブリの別実施形態の斜視図である。
【図14】図13に示された電気作動式アーム・アセンブリの側面図である。
【図15】モータ式駆動器との相互接続性を示すべく一部分が取り外された図14の電気作動式アーム・アセンブリの側面図である。
【図16】図2に示された仕上げ用硬化システムの調節可能アーム・アセンブリおよび硬化デバイスの別実施形態の斜視図である。
【図17】図16に示された仕上げ用硬化システムの側面図である。
【図18】図17に示された仕上げ用硬化システムの側断面図である。
【図19】図17および図18に示された仕上げ用硬化システムの部分的側断面図である。
【図20】図19に示された仕上げ用硬化システムの部分的分解斜視図である。
【図21】図19に示された仕上げ用硬化システムの部分的分解斜視図である。
【図22】図4から図11の調節可能アーム・アセンブリと図16から図21の調節可能アーム・アセンブリとの間の間隙の差を示す概略図である。
【図23】図4から図11の調節可能アーム・アセンブリと図16から図21の調節可能アーム・アセンブリとの間の間隙の差を示す概略図である。
【符号の説明】
【0058】
14 目標対象物
50 仕上げ用硬化システム
52 硬化/加熱デバイス
54 調整可能アーム・アセンブリ
58 制御システム
【出願人】 【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
【出願日】 平成19年6月26日(2007.6.26)
【代理人】 【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤

【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一

【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎

【識別番号】100110489
【弁理士】
【氏名又は名称】篠崎 正海


【公開番号】 特開2008−6438(P2008−6438A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2007−167969(P2007−167969)