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【発明の名称】 加圧式処理液供給装置
【発明者】 【氏名】大久保 敬弘

【氏名】木村 義雄

【氏名】南田 純也

【氏名】古庄 智伸

【要約】 【課題】処理液を貯留するボトルへの蓋体の締め過ぎを防止すると共に、蓋体の閉鎖を検知して蓋体の密閉性を確実にする加圧式処理液供給装置を提供する。

【構成】塗布液供給管1の連通路12と圧送ガスの導入路13とを有し、ボトル2の口部2aにシール部材11を介して閉鎖される蓋体10と、ボトルの口部に設けられたねじ部2bにねじ結合する取付部材20と、取付部材に連結され、蓋体に設けられた段付き溝14内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部32を有する蓋体押圧部材30と、蓋体押圧部材にスリップ可能に係合され、圧縮ばね部材40の互いに離反する方向の弾発力が付勢される操作部材50と、蓋体押圧部材と共に回転可能に形成されると共に、圧縮ばねの弾発力により操作部材に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能なトルク伝達部材60と、蓋体がボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知する圧力センサ70を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧送用ガス供給源から供給される圧送ガスによって、処理液が貯留されたボトルを加圧し、ボトル内の処理液を処理液供給管を介して処理部側に圧送する加圧式処理液供給装置において、
上記ボトル内に挿入される処理液供給管の連通路と圧送ガスの導入路とを有し、ボトルの口部にシール部材を介して閉鎖される蓋体と、
上記ボトルの口部に設けられたねじ部にねじ結合する環状の取付部材と、
上記取付部材の上部に連結され、上記蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有する蓋体押圧部材と、
上記蓋体押圧部材にスリップ可能に係合され、上記取付部材との間に介在される弾発部材の互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材と、
上記蓋体押圧部材と共に回転可能に形成されると共に、上記操作部材の垂直方向の対向部位に介在され、上記弾発部材の弾発力により操作部材に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材と、
上記蓋体又は上記操作部材及びトルク伝達部材のいずれかに設けられ、蓋体が上記ボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段と、
を具備することを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項2】
請求項1記載の加圧式処理液供給装置において、
上記蓋体押圧部材とトルク伝達部材とを一体に形成し、トルク伝達部材の下面に設けられた係合突起と、上記操作部材に設けられた係合溝とを係合及び係合解除可能に形成してなる、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項3】
圧送用ガス供給源から供給される圧送ガスによって、処理液が貯留されたボトルを加圧し、ボトル内の処理液を処理液供給管を介して処理部側に圧送する加圧式処理液供給装置において、
上記ボトル内に挿入される処理液供給管の連通路と圧送ガスの導入路とを有し、ボトルの口部にシール部材を介して閉鎖される蓋体と、
上記ボトルの口部に設けられたねじ部にねじ結合する環状の取付部材と、
上記取付部材の上部に連結され、上記蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有する蓋体押圧部材と、
上記蓋体押圧部材にスリップ可能に係合され、上記取付部材との間に介在される弾発部材の互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材と、
上記蓋体押圧部材と共に回転可能に形成されると共に、取付部材と操作部材の垂直方向の対向部位に介在され、上記弾発部材の弾発力により取付部材に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材と、
上記蓋体又は上記操作部材及びトルク伝達部材のいずれかに設けられ、蓋体が上記ボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段と、
を具備することを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項4】
請求項3記載の加圧式処理液供給装置において、
上記トルク伝達部材を、上記取付部材の上面側に配設すると共に、トルク伝達部材の下面に設けられた係合突起と、取付部材の上面に設けられた係合溝とを係合及び係合解除可能に形成してなる、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項5】
請求項1又は3記載の加圧式処理液供給装置において、
上記圧力検知手段は、上記蓋体に設けられたボトル内部に連通する貫通路に接続する管路に介設される圧力センサである、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項6】
請求項1又は3記載の加圧式処理液供給装置において、
上記圧力検知手段は、上記蓋体におけるシール部材の背部接触位置に配設される接触式圧力センサである、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の加圧式処理液供給装置において、
上記圧力検知手段からの検知信号を受け、その検知信号に基づいて蓋体の閉鎖状態を知らせるアラーム手段を更に具備する、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【請求項8】
請求項1又は3記載の加圧式処理液供給装置において、
上記圧力検知手段は、上記操作部材の側部に設けられる目視用の開口窓と、上記蓋体押圧部材の外側面に設けられ、上記開口窓を介して外部から目視可能な目印と、を具備し、上記操作部材の回転に伴って、この操作部材又は取付部材と上記トルク伝達部材との係合が解除され、上記蓋体押圧部材との間でスリップして回転した際に、上記目印の変化を目視により確認可能に形成してなる、ことを特徴とする加圧式処理液供給装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば半導体ウエハやLCDガラス基板等の被処理基板にレジスト液や現像液等の処理液を加圧供給する加圧式処理液供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体デバイスの製造においては、半導体ウエハやLCDガラス基板等(以下にウエハ等という)の上にITO(Indium Tin Oxide)の薄膜や電極パターンを形成するために、フォトリソグラフィ技術が利用されている。このフォトリソグラフィ技術においては、ウエハ等にフォトレジストを塗布し、これにより形成されたレジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、この露光パターンを現像処理することによりレジスト膜に回路パターンが形成されている。
【0003】
このようなフォトリソグラフィ工程において、レジスト液や現像液等の処理液をウエハ等に供給する装置として、処理液を貯留する容器を加圧して容器内の処理液を処理部側へ供給する加圧式処理液供給装置が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この種の加圧式処理液供給装置においては、処理液を貯留した容器に圧送用加圧ガス例えば窒素(N2)ガス等の不活性ガスを供給することで、容器内に挿入された処理液供給チューブから容器内の処理液を圧送している。したがって、容器の蓋の密閉性が悪いと、加圧ガスが漏れ、特に、処理液中の揮発成分が外部に流出することがある。このように、処理液中の揮発成分が外部に漏れると、更に新たに加圧ガスが容器内に供給されるため、処理液の濃度(粘度)が変化するという問題があった。
【0005】
ところで、容器の口部に蓋が確実に密閉されているかは、作業者の勘に頼っているため、蓋の密閉性が不安定になる他に締め過ぎ等の問題もある。このような問題を解決する手段として、容器の口部を閉塞する蓋と、この蓋を口部に関して回転させるためのハンドルとの間に、締め過ぎ(オーバーライド連結)を防止する機能を有するトルク伝達リングを備えたキャップが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平9−7936号公報
【特許文献2】特表平9−503731号公報(特許請求の範囲、図1,図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特表平9−503731号公報に記載の技術においては、ハンドルに設けられた駆動ピンと、トルク伝達リングに設けられた被動ラグとの係合及び係合解除等によって蓋の締め過ぎを防止することはできるが、蓋の密閉性や蓋の閉鎖状態の検知等に関しては言及されていない。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、処理液を貯留するボトルへの蓋体の締め過ぎを防止すると共に、蓋体の閉鎖を検知して蓋体の密閉性を確実にする加圧式処理液供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、この発明の第1の加圧式処理液供給装置は、圧送用ガス供給源から供給される圧送ガスによって、処理液が貯留されたボトルを加圧し、ボトル内の処理液を処理液供給管を介して処理部側に圧送する加圧式処理液供給装置を前提とし、 上記ボトル内に挿入される処理液供給管の連通路と圧送ガスの導入路とを有し、ボトルの口部にシール部材を介して閉鎖される蓋体と、 上記ボトルの口部に設けられたねじ部にねじ結合する環状の取付部材と、 上記取付部材の上部に連結され、上記蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有する蓋体押圧部材と、 上記蓋体押圧部材にスリップ可能に係合され、上記取付部材との間に介在される弾発部材の互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材と、 上記蓋体押圧部材と共に回転可能に形成されると共に、上記操作部材の垂直方向の対向部位に介在され、上記弾発部材の弾発力により操作部材に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材と、 上記蓋体又は上記操作部材及びトルク伝達部材のいずれかに設けられ、蓋体が上記ボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段と、を具備することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
この発明において、上記蓋体押圧部材とトルク伝達部材とを一体に形成し、トルク伝達部材の下面に設けられた係合突起と、上記操作部材に設けられた係合溝とを係合及び係合解除可能に形成してもよい(請求項2)。
【0010】
このように構成することにより、ボトルの口部に蓋体を当接した状態で、操作部材を回転して取付部材を口部に設けられたねじ部にねじ込むと、操作部材と共に蓋体押圧部材がボトル側に移動して蓋体をボトルの口部に押圧(密閉)することができる。この際、蓋体押圧部材は、蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有するので、蓋体は水平状態を維持しつつ垂直方向に移動するので、ボトルの口部を確実に密閉することができる。蓋体が密閉された後、更に、操作部材をねじ込むと、弾発部材の弾発力が低下して、トルク伝達部材と操作部材との係合が解除される。これにより、蓋体の締め過ぎを防止することができる。また、圧力検知手段によって蓋体がボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知することにより、締め付けを確認することができる。
【0011】
また、この発明の第2の加圧式処理液供給装置は、圧送用ガス供給源から供給される圧送ガスによって、処理液が貯留されたボトルを加圧し、ボトル内の処理液を処理液供給管を介して処理部側に圧送する加圧式処理液供給装置を前提とし、 上記ボトル内に挿入される処理液供給管の連通路と圧送ガスの導入路とを有し、ボトルの口部にシール部材を介して閉鎖される蓋体と、 上記ボトルの口部に設けられたねじ部にねじ結合する環状の取付部材と、 上記取付部材の上部に連結され、上記蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有する蓋体押圧部材と、 上記蓋体押圧部材にスリップ可能に係合され、上記取付部材との間に介在される弾発部材の互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材と、 上記蓋体押圧部材と共に回転可能に形成されると共に、取付部材と操作部材の垂直方向の対向部位に介在され、上記弾発部材の弾発力により取付部材に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材と、 上記蓋体又は上記操作部材及びトルク伝達部材のいずれかに設けられ、蓋体が上記ボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段と、を具備することを特徴とする(請求項2)。
【0012】
この発明において、上記トルク伝達部材を、上記取付部材の上面側に配設すると共に、トルク伝達部材の下面に設けられた係合突起と、取付部材の上面に設けられた係合溝とを係合及び係合解除可能に形成してもよい(請求項4)。
【0013】
このように構成することにより、請求項1記載の発明と同様に、ボトルの口部を確実に密閉することができる。蓋体が密閉された後、更に、操作部材をねじ込むと、弾発部材の弾発力が低下して、トルク伝達部材と取付部材との係合が解除されるので、蓋体の締め過ぎを防止することができる。また、圧力検知手段によって蓋体がボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知することにより、締め付けを確認することができる。
【0014】
また、この発明において、上記圧力検知手段は、上記蓋体に設けられたボトル内部に連通する貫通路に接続する管路に介設される圧力センサにて形成してもよく(請求項5)、あるいは、上記蓋体におけるシール部材の背部接触位置に配設される接触式圧力センサにて形成してもよい(請求項6)。この場合、上記圧力検知手段からの検知信号を受け、その検知信号に基づいて蓋体の閉鎖状態を知らせるアラーム手段を更に具備する方がよい(請求項7)。
【0015】
上記のように、圧力検知手段を蓋体に設けられたボトル内部に連通する貫通路に接続する管路に介設される圧力センサにて形成した場合には、ボトル内部の圧力と、ボトル内への加圧圧力とを比較し、圧力差があると加圧ガスの漏れを検知することができる(請求項5)。また、圧力検知手段を蓋体におけるシール部材の背部接触位置に配設される接触式圧力センサにて形成した場合は、シール部材がボトルの口部に密着された状態を検知することができる(請求項6)。更に、圧力検知手段からの検知信号を受け、その検知信号に基づいて蓋体の閉鎖状態を知らせるアラーム手段を設けることにより、加圧ガスの漏れがある場合や蓋体の密閉が確実に行われたか知らせることができる(請求項7)。
【0016】
また、上記圧力検知手段は、上記操作部材の側部に設けられる目視用の開口窓と、上記蓋体押圧部材の外側面に設けられ、上記開口窓を介して外部から目視可能な目印と、を具備し、上記操作部材の回転に伴って、この操作部材又は取付部材と上記トルク伝達部材との係合が解除され、上記蓋体押圧部材との間でスリップして回転した際に、上記目印の変化を目視により確認可能に形成してもよい(請求項8)。
【0017】
このように構成することにより、蓋体がボトルの口部に密閉された後、操作部材を回転し続けると、弾発部材の弾発力が低下して、トルク伝達部材と取付部材又は操作部材との係合が解除されて、操作部材が蓋体押圧部材との間でスリップして回転し、開口窓を介して外部から目視可能な目印が変化する。これにより、蓋体の密閉状態を検知することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、蓋体押圧部材は、蓋体の外周に設けられた溝内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部を有するので、操作部材の回転操作による垂直移動に伴って、蓋体は水平状態を維持したまま垂直方向に移動するので、ボトルの口部を確実に密閉することができる。したがって、密閉性の向上を図ることができる。また、蓋体が密閉された後、更に、操作部材をねじ込むと、弾発部材の弾発力が低下して、トルク伝達部材と取付部材又は操作部材との係合が解除されるので、蓋体の締め過ぎを防止することができる。また、圧力検知手段によって蓋体がボトルの口部を閉鎖した際の圧力を検知することにより、締め付けを確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、この発明の最良の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係る加圧式処理液供給装置を半導体ウエハのレジスト液塗布・現像処理システムに適用した場合について説明する。
【0020】
上記レジスト液塗布・現像処理システムは、図1ないし図3に示すように、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)をウエハカセット101で複数枚例えば25枚単位で外部からシステムに搬入又はシステムから搬出したり、ウエハカセット101に対してウエハWを搬出・搬入したりするための搬入部及び搬出部として機能するカセットステーション110と、塗布現像工程の中で1枚ずつウエハWに所定の処理を施す枚葉式の各種処理ユニットを所定位置に多段配置してなる処理装置本体を具備する処理ステーション120と、この処理ステーション120と隣接して設けられる露光装置(図示せず)との間でウエハWを受け渡すためのインター・フェース部130とで主要部が構成されている。
【0021】
上記カセットステーション110は、図1に示すように、カセット載置台102上の突起103の位置に複数個例えば4個までのウエハカセット101がそれぞれのウエハ出入口を処理ステーション120側に向けて水平のX方向に沿って一列に載置され、カセット配列方向(X方向)及びウエハカセット101内に垂直方向に沿って収容されたウエハWのウエハ配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用ピンセット104が各ウエハカセット101に選択的に搬送するように構成されている。また、ウエハ搬送用ピンセット104は、θ方向に回転可能に構成されており、後述する処理ステーション120側の第3の組G3の多段ユニット部に属するアライメントユニット(ALIM)及びエクステンションユニット(EXT)にも搬送できるようになっている。
【0022】
上記処理ステーション120は、図1に示すように、中心部に、搬送手段である垂直搬送型の主ウエハ搬送機構121が設けられ、この主ウエハ搬送機構121を収容する室122の周りに全ての処理ユニットが1組又は複数の組に渡って多段に配置されている。この例では、5組G1,G2,G3,G4及びG5の多段配置構成であり、第1及び第2の組G1,G2の多段ユニットはシステム正面側に並列され、第3の組G3の多段ユニットはカセットステーション110に隣接して配置され、第4の組G4の多段ユニットはインター・フェース部130に隣接して配置され、第5の組G5の多段ユニットは背部側に配置されている。
【0023】
この場合、図2に示すように、第1の組G1では、容器としての処理カップ123内でウエハWと現像液供給手段(図示せず)とを対峙させてレジストパターンを現像する現像ユニット(DEV)と、ウエハWをスピンチャック(図示せず)に載置して所定の処理を行うレジスト塗布ユニット(COT)とが垂直方向の下から順に2段に重ねられている。第2の組G2も同様に、2台のレジスト塗布ユニット(COT)及び現像ユニット(DEV)が垂直方向の下から順に2段に重ねられている。このようにレジスト塗布ユニット(COT)を下段側に配置した理由は、レジスト液の排液が機構的にもメンテナンスの上でも面倒であるためである。しかし、必要に応じてレジスト塗布ユニット(COT)を上段に配置することも可能である。
【0024】
図3に示すように、第3の組G3では、ウエハWをウエハ載置台124(図1参照)に載置して所定の処理を行うオーブン型の処理ユニット例えばウエハWを冷却するクーリングユニット(COL)、ウエハWに疎水化処理を行うアドヒージョンユニット(AD)、ウエハWの位置合わせを行うアライメントユニット(ALIM)、ウエハWの搬入出を行うエクステンションユニット(EXT)、ウエハWをベークする4つのホットプレートユニット(HP)が垂直方向の下から順に例えば8段に重ねられている。第4の組G4も同様に、オーブン型処理ユニット例えばクーリングユニット(COL)、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)、エクステンションユニット(EXT)、クーリングユニット(COL)、急冷機能を有する2つのチリングホットプレートユニット(CHP)及び2つのホットプレートユニット(HP)が垂直方向の下から順に例えば8段に重ねられている。
【0025】
上記のように処理温度の低いクーリングユニット(COL)、エクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)を下段に配置し、処理温度の高いホットプレートユニット(HP)、チリングホットプレートユニット(CHP)及びアドヒージョンユニット(AD)を上段に配置することで、ユニット間の熱的な相互干渉を少なくすることができる。勿論、ランダムな多段配置とすることも可能である。
【0026】
なお、図1に示すように、処理ステーション120において、第1及び第2の組G1,G2の多段ユニット(スピナ型処理ユニット)に隣接する第3及び第4の組G3,G4の多段ユニット(オーブン型処理ユニット)の側壁の中には、それぞれダクト125,126が垂直方向に縦断して設けられている。これらのダクト125,126には、ダウンフローの清浄空気又は特別に温度調整された空気が流されるようになっている。このダクト構造によって、第3及び第4の組G3,G4のオーブン型処理ユニットで発生した熱は遮断され、第1及び第2の組G1,G2のスピナ型処理ユニットへは及ばないようになっている。
【0027】
また、この処理システムでは、主ウエハ搬送機構121の背部側にも図1に点線で示すように第5の組G5の多段ユニットが配置できるようになっている。この第5の組G5の多段ユニットは、案内レール127に沿って主ウエハ搬送機構121から見て側方へ移動できるようになっている。したがって、第5の組G5の多段ユニットを設けた場合でも、ユニットをスライドすることにより空間部が確保されるので、主ウエハ搬送機構121に対して背後からメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0028】
上記インター・フェース部130は、奥行き方向では処理ステーション120と同じ寸法を有するが、幅方向では小さなサイズに作られている。このインター・フェース部130の正面部には可搬性のピックアップカセット131と定置型のバッファカセット132が2段に配置され、背面部には、ウエハWの周辺部の露光及び識別マーク領域の露光を行う露光手段である周辺露光装置133が配設され、中央部には、搬送手段であるウエハの搬送アーム134が配設されている。この搬送アーム134は、X,Z方向に移動して両カセット131,132及び周辺露光装置133に搬送するように構成されている。また、搬送アーム134は、θ方向に回転可能に構成され、処理ステーション120側の第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンションユニット(EXT)及び隣接する露光装置側のウエハ受渡し台(図示せず)にも搬送できるように構成されている。
【0029】
上記のように構成される処理システムは、クリーンルーム140内に設置されるが、更にシステム内でも効率的な垂直層流方式によって各部の清浄度を高めている。
【0030】
次に、上記レジスト液塗布・現像処理システムの動作について説明する。
【0031】
まず、カセットステーション110において、ウエハ搬送用ピンセット104がカセット載置台102上の未処理のウエハWを収容しているカセット101にアクセスして、そのカセット101から1枚のウエハWを取り出す。ウエハ搬送用ピンセット104は、カセット101よりウエハWを取り出すと、処理ステーション120側の第3の組G3の多段ユニット内に配置されているアライメントユニット(ALIM)まで移動し、ユニット(ALIM)内のウエハ載置台124上にウエハWを載せる。ウエハWは、ウエハ載置台124上でオリフラ合せ及びセンタリングを受ける。その後、主ウエハ搬送機構121がアライメントユニット(ALIM)に反対側からアクセスし、ウエハ載置台124からウエハWを受け取る。
【0032】
処理ステーション120において、主ウエハ搬送機構121はウエハWを最初に第3の組G3の多段ユニットに属するアドヒージョンユニット(AD)に搬入する。このアドヒージョンユニット(AD)内でウエハWは疎水化処理を受ける。疎水化処理が終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWをアドヒージョンユニット(AD)から搬出して、次に第3の組G3又は第4の組G4の多段ユニットに属するクーリングユニット(COL)へ搬入する。このクーリングユニット(COL)内でウエハWはレジスト塗布処理前の設定温度例えば23℃まで冷却される。冷却処理が終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWをクーリングユニット(COL)から搬出し、次に第1の組G1又は第2の組G2の多段ユニットに属するレジスト塗布ユニット(COT)へ搬入する。このレジスト塗布ユニット(COT)内でウエハWはスピンコート法によりウエハ表面に一様な膜厚でレジストを塗布する。
【0033】
レジスト塗布処理が終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWをレジスト塗布ユニット(COT)から搬出し、次にホットプレートユニット(HP)内へ搬入する。ホットプレートユニット(HP)内でウエハWは載置台上に載置され、所定温度例えば100℃で所定時間プリベーク処理される。これによって、ウエハW上の塗布膜から残存溶剤を蒸発除去することができる。プリベークが終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWをホットプレートユニット(HP)から搬出し、次に第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンション・クーリングユニット(EXTCOL)へ搬送する。このユニット(EXTCOL)内でウエハWは次工程すなわち周辺露光装置133における周辺露光処理に適した温度例えば24℃まで冷却される。この冷却後、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWを直ぐ上のエクステンションユニット(EXT)へ搬送し、このユニット(EXT)内の載置台(図示せず)の上にウエハWを載置する。このエクステンションユニット(EXT)の載置台上にウエハWが載置されると、インター・フェース部130の搬送アーム134が反対側からアクセスして、ウエハWを受け取る。そして、搬送アーム134はウエハWをインター・フェース部130内の周辺露光装置133へ搬入する。
【0034】
露光装置で全面露光が済んで、ウエハWが露光装置側のウエハ受取り台に戻されると、インター・フェース部130の搬送アーム134はそのウエハ受取り台へアクセスしてウエハWを受け取り、受け取ったウエハWを処理ステーション120側の第4の組G4の多段ユニットに属するエクステンションユニット(EXT)へ搬入し、ウエハ受取り台上に載置する。この場合にも、ウエハWは、処理ステーション120側へ渡される前にインター・フェース部130内のバッファカセット132に一時的に収納されることもある。
【0035】
ウエハ受取り台上に載置されたウエハWは、主ウエハ搬送機構121により、チリングホットプレートユニット(CHP)に搬送され、フリンジの発生を防止するため、あるいは化学増幅型レジスト(CAR)における酸触媒反応を誘起するためポストエクスポージャーベーク処理が施される。
【0036】
その後、ウエハWは、第1の組G1又は第2の組G2の多段ユニットに属する現像ユニット(DEV)に搬入される。この現像ユニット(DEV)内では、ウエハW表面のレジストに現像液が満遍なく供給されて現像処理が施される。この現像処理によって、ウエハW表面に形成されたレジスト膜が所定の回路パターンに現像されると共に、ウエハWの周辺部の余剰レジスト膜が除去され、更に、ウエハW表面に形成された(施された)アライメントマークMの領域に付着したレジスト膜が除去される。このようにして、現像が終了すると、ウエハW表面にリンス液がかけられて現像液が洗い落とされる。
【0037】
現像工程が終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWを現像ユニット(DEV)から搬出して、次に第3の組G3又は第4の組G4の多段ユニットに属するホットプレートユニット(HP)へ搬入する。このユニット(HP)内でウエハWは例えば100℃で所定時間ポストベーク処理される。これによって、現像で膨潤したレジストが硬化し、耐薬品性が向上する。
【0038】
ポストベークが終了すると、主ウエハ搬送機構121は、ウエハWをホットプレートユニット(HP)から搬出し、次にいずれかのクーリングユニット(COL)へ搬入する。ここでウエハWが常温に戻った後、主ウエハ搬送機構121は、次にウエハWを第3の組G3に属するエクステンションユニット(EXT)へ移送する。このエクステンションユニット(EXT)の載置台(図示せず)上にウエハWが載置されると、カセットステーション110側のウエハ搬送用ピンセット104が反対側からアクセスして、ウエハWを受け取る。そして、ウエハ搬送用ピンセット104は、受け取ったウエハWをカセット載置台102上の処理済みウエハ収容用のカセット101の所定のウエハ収容溝に入れて処理が完了する。
【0039】
次に、図1で示したレジスト塗布ユニットの構成について説明する。この場合、処理装置のジスト塗布・現像処理システムにおいては、同種の2つのレジスト塗布ユニットを備えている。すなわち、第1の組G1に属するスピナ型の第1の処理ユニット141(第1の塗布ユニット141)と、第2の組G2に属するスピナ型の第2の処理ユニット142(第2の塗布ユニット142)である。第1及び第2の塗布ユニット141,142は、それぞれ処理室143の主ウエハ搬送機構121側にシャッター144により開閉される搬出入口145を有している。
【0040】
次に、第1及び第2の塗布ユニット141,142の具体的構成について、図4を参照して説明する。この第1及び第2の塗布ユニット141,142のケーシング148内には、ウエハWを回転自在に保持する保持手段としてのスピンチャック149と、このスピンチャック149及びウエハWの外周とそれら下方を包囲する処理カップ123と、ウエハWの表面に処理液として、塗布液例えばレジスト液や、溶剤を供給する集合ノズル80が備えられている。
【0041】
スピンチャック149は、ケーシング148の下方に配置されたスピンモータ151により回転する回転軸152の上部に装着されるチャックプレート149aと、このチャックプレート149aの周縁部に垂設された保持部材(図示せず)とから構成されており、保持部材は、ウエハWをチャックプレート149aから浮かせた状態でウエハWの周縁部を保持するように構成されている。
【0042】
また、処理カップ123内の雰囲気は、処理カップ123の底部から、外部に設置されている真空ポンプなどの排気手段によって排気される。更に、ウエハWが回転する際に飛び散った処理液は、スピンチャック149の外方から、処理カップ123の底部に設けられたドレイン128を通じて排出される。処理カップ123は上下移動可能であると共に、必要に応じてメンテナンスのため着脱できるように構成されている。
【0043】
集合ノズル80は、回動軸153を中心として旋回する移動部材としての回動アーム154の先端に設けられている。集合ノズル80には、後述する第2の処理液供給管である塗布液供給管1に接続され塗布液(レジスト液)を吐出する処理液供給ノズルである塗布液供給ノズル81と、溶剤供給管83に接続され溶剤を吐出する溶剤供給ノズル82が設けられおり、これらのノズル81,82はウエハWの半径方向内側に相前後して並置され、集合ノズル80の下面にいずれも開口している。すなわち、この塗布液供給ノズル81と溶剤供給ノズル82は、ウエハWの半径方向内側に塗布液供給ノズル81が位置し、またウエハWの半径方向外側に溶剤供給ノズル82が位置するように、互いに所定間隔だけ離して並置されている。そして、塗布液供給ノズル81からは塗布液供給管1により供給された塗布液が、また溶剤供給ノズル82からは溶剤供給管83により供給された溶剤がそれぞれ独立に吐出されるように構成されている。
【0044】
塗布液供給ノズル81は、塗布液供給管1を介して塗布液であるレジスト液を貯留する後述するボトル2に接続されている。また、溶剤供給ノズル82は、溶剤供給管83を介して溶剤供給源84に接続されている。なお、塗布液供給管1及び溶剤供給管83にはそれぞれ開閉弁V1,V2が介設されている。
【0045】
また、図4に示すように、回動アーム154は、処理カップ123の外側に鉛直に設けられた回動軸153の上部に水平姿勢で固定されおり、回動軸153の回転機構159(ノズル移動機構159)によって、水平面内で回動するように構成されている。回動アーム154は、ウエハWの上方において、ウエハWの中心部付近に移動した状態と、処理カップ123よりも外側の待機位置(ホームポジション)に移動した状態との間を移動する。回動アーム154を、これらの間で移動させることにより、ウエハW上に塗布膜を形成する処理を行う。
【0046】
次に、この発明に係る加圧式処理液供給装置(以下に、処理液供給装置という)について、図5及び図6を参照して説明する。
【0047】
図5は、この発明に係る処理液供給装置の第1実施形態の主要部を示す概略断面図(a)及び(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)であり、図6は、第1実施形態の主要部の分解斜視図である。
【0048】
上記処理液供給装置は、図4ないし図6に示すように、圧送用ガス供給源である窒素(N2)ガス供給源3から開閉弁V3が介設されたガス供給管4を介して供給される圧送ガスによって、処理液例えばレジスト液が貯留されたボトル2を加圧し、ボトル2内のレジスト液を、塗布液供給管1を介して処理部側の塗布液供給ノズル81に圧送するように構成されている。
【0049】
また、処理液供給装置は、ボトル2の口部2aにシール部材11を介して閉鎖される蓋体10と、ボトル2の口部2aに設けられたねじ部2bにねじ結合する環状の取付部材20と、取付部材20の上部に連結され、蓋体10に回転自在に嵌合される蓋体押圧部材30と、蓋体押圧部材30にスリップ可能に係合され、取付部材20との間に介在される弾発部材である圧縮ばね部材40の互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材50と、蓋体押圧部材30と共に回転可能に形成されると共に、操作部材50の垂直方向の対向部位に介在され、圧縮ばね部材40の弾発力により操作部材50に係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材60と、蓋体10に設けられ、蓋体10がボトル2の口部2aを閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段と、で主に構成されている。
【0050】
蓋体10は、ボトル2内に挿入される塗布液供給管1の連通路12と圧送ガスの導入路13とを互いに平行に有し、上端面の外周には段付き溝14が周設されている。また、蓋体10の下面には、ボトル2の口部2aに密接されるシール部材11が装着されている。更に、蓋体10には圧力検知用の検知孔15が連通路12及び導入路13と平行に設けられている。検知孔15には圧力検知手段例えば圧力センサ70が接続されている。また、圧力センサ70は、制御手段例えば中央演算処理装置75(以下に、CPU75という)に電気的に接続されており、圧力センサ70からの検知信号がCPU75に伝達されると、CPU75は、ボトル2内の検知圧力と加圧圧力とを比較し、例えば、圧力差がある場合に加圧ガスのリーク(漏れ)であると認識したとき、その情報をアラーム手段76に伝達して、蓋体10が密閉されていないことを外部に知らせることができるようになっている。また、ボトル2内に圧送ガスを封入した時の一定時間内の圧力差が許容値を越えた時にアラーム手段76によって知らせるようにしてもよい。また、加圧ガスのリーク(漏れ)に代えて圧力差がない場合の正常な密閉状態をアラーム手段76によって知らせるようにしてもよい。
【0051】
取付部材20は、ボトル2の口部2aに設けられたねじ部2bにねじ結合する雌ねじ部2bを有すると共に、同心円上の複数箇所例えば6箇所に、取付部材20と蓋体押圧部材30とを連結する連結ボルト25の貫通孔21が設けられ、かつ、貫通孔21より外周側の同心円上の複数箇所例えば5箇所に、圧縮ばね部材40の取付孔22が設けられている。この場合、取付孔22の内周面にねじ部が刻設されており、このねじ部にねじ結合する調整ねじ部材23によって圧縮ばね部材40の弾発力が調整可能に構成されている。
【0052】
蓋体押圧部材30は、筒状基部31と、この筒状基部31の上端部内周側に突出する内向きフランジ部32とからなり、筒状基部31における同心円上の複数箇所例えば6箇所に、上記連結ボルト25の貫通孔33が設けられている。この蓋体押圧部材30の内向きフランジ部32内に、蓋体10の段付き溝14が回転自在に嵌合されると共に、内向きフランジ部32の下面32aが、段付き溝14の上面14aに当接して、蓋体10を下方側に押圧し得るように構成されている。
【0053】
トルク伝達部材60は、蓋体押圧部材30の筒状基部31の上端部の外周側に一体に形成されており、このトルク伝達部材60の下面には、同心円上に適宜間隔をおいて半円弧状の係合突起61が突設されている。
【0054】
また、操作部材50は、筒状本体50aの上端部の内周側に段部51が設けられている。この段部51の水平面における同心円上には、トルク伝達部材60の係合突起61と係合し得るように、適宜間隔をおいて上方に向かって開口する半円弧状の係合溝52が設けられている。
【0055】
上記のように構成される蓋体10,取付部材20,蓋体押圧部材30及び操作部材50は、それぞれ耐水性,耐薬品性に富む合成樹脂、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等にて形成されている。これら、蓋体10,取付部材20,蓋体押圧部材30及び操作部材50を組み付けるには、例えば、蓋体押圧部材30の内向きフランジ部32の内側に蓋体10の段付き溝14を嵌挿して段付き溝14の水平面14aに下向きフランジ部32の下面を当接させる。また、蓋体押圧部材30を操作部材50内に挿入して、蓋体押圧部材30に一体に形成されたトルク伝達部材60の係合突起61と操作部材50の段部51に設けられた係合溝52とを係合させる。このようにして、蓋体10と蓋体押圧部材30及び操作部材50を組み付けた後、蓋体押圧部材30に設けられた貫通孔33と取付部材20に設けられた貫通孔21とを合致させ、蓋体押圧部材30側から連結ボルト25を貫通孔33,21に貫通し、連結ボルト25の突出部にナット26を締結して組み付ける。この際、取付部材20に設けられた取付孔22を介して圧縮ばね部材40を操作部材50の下面に配置される円板状受座53の下面に当接すると共に、取付孔22に調整ねじ部材23をねじ結合する。これによって、操作部材50に、取付部材20に対して離反する方向、つまりトルク伝達部材60の係合突起61と操作部材50の係合溝52が係合する方向の圧縮ばね部材40の弾発力を付勢する。このとき、調整ねじ部材23の調整によって圧縮ばね部材40の弾発力を調整することができる。
【0056】
上記のようにして組み付けられた後、蓋体10の連通路12に、塗布液供給管1が貫挿され、この塗布液供給管1と連通路12の開口端との間が溶接によって取り付けられる。また、蓋体10に設けられた導入路13にガス供給管4が接続されると共に、溶接によって取り付けられる。なお、塗布液供給管1とガス供給管4を、組み付け前の蓋体10に取り付けてもよい。
【0057】
上記のようにして組み付けられた蓋体10,取付部材20,蓋体押圧部材30及び操作部材50をボトル2の口部2aに取り付けるには、まず、ボトル2の口部2aに蓋体10を当接した状態で、操作部材50を回転して取付部材20を口部2aに設けられたねじ部2bにねじ込む。すると、操作部材50と共に蓋体押圧部材30がボトル側に移動して蓋体10の下面に装着されたシール部材11がボトル2の口部2aに押圧(密閉)される。この際、蓋体押圧部材30は、蓋体10の外周に設けられた段付き溝14内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部32を有するので、蓋体10は水平状態を維持しつつ垂直方向にのみ移動し、塗布液供給管1とガス供給管4は捻れる心配がなく、ボトル2の口部2aを確実に密閉することができる。蓋体10が密閉された後、更に、操作部材50をねじ込むと、圧縮ばね部材40の弾発力が低下して、トルク伝達部材60の係合突起61と操作部材50の係合溝52との係合が解除される。これにより、蓋体10の締め過ぎを防止することができる。
【0058】
また、蓋体10に設けられた圧力検知用の検知孔15に接続する圧力センサ70によってボトル2内の圧力を検知し、その検知信号をCPU75に伝達し、CPU75は、ボトル2内の検知圧力と加圧圧力とを比較し、例えば、圧力差がある場合に加圧ガスのリーク(漏れ)であると認識したとき、その情報をアラーム手段76に伝達して、蓋体10が密閉されていないことを外部に知らせる。あるいは、ボトル2内の検知圧力と加圧圧力との圧力差がない場合の密閉状態をアラーム手段76によって外部に知らせる。
【0059】
上記実施形態では、圧力検知手段がボトル2内の圧力を検知する圧力センサ70である場合について説明したが、圧力センサ70に代えて蓋体10の閉鎖部の圧力を検知する圧力センサ70Aを用いてもよい。すなわち、図7に示すように、蓋体10の閉鎖部であるシール部材11の背部接触位置に接触式の圧力センサ70Aを配設し、この圧力センサ70AをCPU75に電気的に接続してもよい。
【0060】
このように、蓋体10の閉鎖部であるシール部材11の背部接触位置に接触式の圧力センサ70Aを配設することにより、蓋体10の閉鎖状態の圧力を直接検知することができ、その検知情報をアラーム手段76によって外部に知らせることができる。
【0061】
なお、図7において、その他の部分は図5に示す第1実施形態と同じであるので、同位置部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0062】
また、圧力検知手段を圧力センサ70,70Aに代えて目視によって検知できる構造にしてもよい。すなわち、図8に示すように、圧力検知手段70Bを、操作部材50の側部に設けられる目視用の開口窓71と、蓋体押圧部材30の外側面に設けられ、開口窓71を介して外部から目視可能な目印72とで構成してもよい。このように構成される圧力検知手段70Bにおいては、操作部材50の係合溝52とトルク伝達部材60の係合突起61が係合している状態では、開口窓71を介して外部から目印72を目視可能にしておき(図8(a)参照)、操作部材50の回転に伴って、この操作部材50の係合溝52とトルク伝達部材60の係合突起61との係合が解除され、蓋体押圧部材30との間でスリップして回転した際に、目印72の変化を目視により確認することによって蓋体10の密閉状態すなわち締め過ぎ防止を検知することができる(図8(b)参照)。
【0063】
次に、この発明に係る処理液供給装置の第2実施形態について、図9を参照して説明する。
【0064】
第2実施形態の処理液供給装置は、図9に示すように、ボトル2の口部2aにシール部材11を介して閉鎖される蓋体10と、ボトル2の口部2aに設けられたねじ部2bにねじ結合する環状の取付部材20Aと、取付部材20Aの上部に連結され、蓋体10に回転自在に嵌合される蓋体押圧部材30と、蓋体押圧部材30にスリップ可能に係合され、取付部材20Aとの間に介在される弾発部材である圧縮ばね部材40Aの互いに離反する方向の弾発力が付勢される筒状の操作部材50Aと、蓋体押圧部材30と共に回転可能に形成されると共に、取付部材20Aと操作部材50Aの垂直方向の対向部位に介在され、弾発部材である圧縮ばね部材40Aの弾発力により取付部材20Aに係合し、弾発力に抗して係合が解除可能な環状のトルク伝達部材60Aと、蓋体10に設けられ、蓋体10がボトル2の口部2aを閉鎖した際の圧力を検知する圧力検知手段70と、で主に構成されている。
【0065】
第2実施形態の処理液供給装置においては、第1実施形態と以下の点で異なる構造を有する。すなわち、トルク伝達部材60Aは、蓋体押圧部材30と別体に形成されており、蓋体押圧部材30の下面に配設されると共に、連結ボルト25に係合する、外周側に開口する係合凹溝63が設けられて蓋体押圧部材30と連結されている。また、トルク伝達部材60の下面に設けられた係合突起61Aと取付部材20の上面に設けられた係合溝24Aとが係合及び係合が解除可能に形成されている(図9(b)参照)。この場合、係合突起61Aは、操作部材50Aの回転方向側すなわち図9(b)における左側の端部が下端(係合突起61Aの先端)に向かって狭小テーパ面62が設けられ、係合溝24Aの両端は拡開テーパ面24が形成されている。また、圧縮ばね部材40Aは、操作部材50の筒状基部を貫通する取付孔54に設けられたねじ部にねじ結合する調整ねじ部材23によって取付孔54の下方側に突出して、トルク伝達部材60Aの上面に当接している。また、操作部材50の下部に垂下するスカート部55がトルク伝達部材60A及び取付部材20Aの外周部を覆う構造となっている。更に、蓋体10,取付部材20A,蓋体押圧部材30,トルク伝達部材60A及び操作部材50Aを組み付ける際、蓋体押圧部材30の上面と操作部材50Aの上端部に設けられた段部51にドーナツ状の押え部材77を配置して、上部から連結ボルト25を押え部材77に設けられた貫通孔78,蓋体押圧部材30に設けられた貫通孔33,トルク伝達部材60に設けられた係合凹溝63及び取付部材20Aに設けられた貫通孔21を貫通して、突出部にナット26を締結する構造が第1実施形態と相違している。
【0066】
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0067】
上記のように構成される第2実施形態の蓋体10,取付部材20A,蓋体押圧部材30,トルク伝達部材60A及び操作部材50Aを組み付けるには、例えば、蓋体押圧部材30の内向きフランジ部32の内側に蓋体10の段付き溝14を嵌挿して段付き溝14の水平面14aに下向きフランジ部32の下面を当接させる。また、蓋体押圧部材30とトルク伝達部材60Aを操作部材50A内に挿入する。この際、操作部材50に設けられた取付孔54にねじ結合する調整ねじ部材23の調整によって圧縮ばね部材40Aをトルク伝達部材60の上面に当接する。次に、取付部材20Aをトルク伝達部材60の下面側に当接して、トルク伝達部材60Aの下面に設けられた係合突起61Aと取付部材20Aの上面に設けられた係合溝24Aとを係合させる。
【0068】
このようにして、蓋体10,取付部材20A,蓋体押圧部材30,トルク伝達部材60A及び操作部材50Aを組み付けた後、蓋体押圧部材30の貫通孔33とトルク伝達部材60の係合凹溝63と取付部材20Aに設けられた貫通孔21とを合致させ、蓋体押圧部材30の上面と操作部材50Aの段部51に押え部材77を配置し、そして、連結ボルト25を貫通孔78,33,21に貫通し、連結ボルト25の突出部にナット26をねじ結合して組み付ける。この際、圧縮ばね部材40Aをトルク伝達部材60Aの上面に当接すると共に、取付孔54に調整ねじ部材23をねじ結合する。これによって、操作部材50に、取付部材20に対して離反する方向、つまりトルク伝達部材60Aの係合突起61Aと取付部材20Aの係合溝24Aが係合する方向の圧縮ばね部材40Aの弾発力を付勢する。このとき、調整ねじ部材23の調整によって圧縮ばね部材40Aの弾発力を調整することができる。
【0069】
上記のようにして組み付けられた後、又は組み付け前に、蓋体10の連通路12に、塗布液供給管1が貫挿され、この塗布液供給管1と連通路12の開口端との間が溶接によって取り付けられる。また、蓋体10に設けられた導入路13にガス供給管4が接続されると共に、溶接によって取り付けられる。
【0070】
上記のようにして組み付けられた蓋体10,取付部材20A,蓋体押圧部材30,トルク伝達部材60A及び操作部材50Aをボトル2の口部2aに取り付けるには、まず、ボトル2の口部2aに蓋体10を当接した状態で、操作部材50Aを回転して取付部材20Aを口部2aに設けられたねじ部2bにねじ込む。すると、操作部材50Aと共に蓋体押圧部材30がボトル側に移動して蓋体10の下面に装着されたシール部材11がボトル2の口部2aに押圧(密閉)される。この際、蓋体押圧部材30は、蓋体10の外周に設けられた段付き溝14内に回転自在に嵌合される内向きフランジ部32を有するので、蓋体10は水平状態を維持しつつ垂直方向にのみ移動し、塗布液供給管1とガス供給管4は捻れる心配がなく、ボトル2の口部2aを確実に密閉することができる。蓋体10が密閉された後、更に、操作部材50Aをねじ込むと、圧縮ばね部材40Aの弾発力が低下して、トルク伝達部材60Aの係合突起61Aと取付部材20Aの係合溝24Aとの係合が解除される。これにより、蓋体10の締め過ぎを防止することができる。
【0071】
また、第1実施形態と同様に、蓋体10に設けられた圧力検知用の検知孔15に接続する圧力センサ70によってボトル2内の圧力を検知し、その検知信号をCPU75に伝達し、CPU75は、ボトル2内の検知圧力と加圧圧力とを比較し、例えば、圧力差がある場合に加圧ガスのリーク(漏れ)であると認識したとき、その情報をアラーム手段76に伝達して、蓋体10が密閉されていないことを外部に知らせる。あるいは、ボトル2内の検知圧力と加圧圧力との圧力差がない場合の密閉状態をアラーム手段76によって外部に知らせる。
【0072】
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、圧力検知手段を圧力センサ70に代えて接触式の圧力センサ70Aあるいは目視可能な圧力検知手段70Bとしてもよい。
【0073】
なお、上記実施形態では、この発明に係る処理液供給装置をレジスト塗布処理装置に適用した場合について説明したが、レジスト以外の処理液例えば現像液等の供給装置や洗浄処理の供給装置にも適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】この発明に係る処理液供給装置を適用したレジスト液塗布・現像処理システムの一例を示す概略平面図である。
【図2】上記レジスト液塗布・現像処理システムの概略正面図である。
【図3】上記レジスト液塗布・現像処理システムの概略背面図である。
【図4】上記レジスト液塗布・現像処理システムにおける塗布ユニットを示す概略断面図である。
【図5】この発明に係る処理液供給装置の第1実施形態を示す概略断面図(a)及び(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)である。
【図6】上記処理液供給装置の主要部の分解斜視図である。
【図7】この発明における圧力検知手段の別の形態を示す概略断面図である。
【図8】この発明における圧力検知手段の更に別の形態の圧力検知の変化状態を示す概略側面図である。
【図9】この発明に係る処理液供給装置の第2実施形態を示す概略断面図(a)及び(a)のII−II線に沿う拡大断面図(b)である。
【符号の説明】
【0075】
1 塗布液供給管(処理液供給管)
2 ボトル
2a 口部
2b ねじ部
4 ガス供給管
10 蓋体
11 シール部材
12 連通路
13 導入路
14 段付き溝
15 検知孔
20,20A 取付部材
22 取付孔
23 調整ねじ部材
24A 係合溝
25 連結ボルト
26 ナット
30 蓋体押圧部材
32 内向きフランジ部
40,40A 圧縮ばね部材(弾発部材)
50,50A 操作部材
52 係合溝
54 取付孔
60,60A トルク伝達部材
61,61A 係合突起
63 係合凹溝
70,70A 圧力センサ(圧力検知手段)
70B 圧力検知手段
71 開口窓
72 目印
75 CPU(制御手段)
76 アラーム手段
【出願人】 【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100096644
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 菊彦


【公開番号】 特開2008−6325(P2008−6325A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176438(P2006−176438)