トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 二流体ノズル
【発明者】 【氏名】原田 和彦

【氏名】神吉 邦彦

【要約】 【課題】液体と気体を外部混合させる二流体ノズルを改良する。

【構成】中心軸線を同一とする外筒と内筒とからなる二重筒を備え、前記内筒の中空部を液体流路とすると共に内筒と外筒の間を環状の気体流路とし、前記気体流路は、前記外筒の噴射側内面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第1テーパ面と、前記内筒の噴射側外面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第2テーパ面により挟まれ、噴口に向けて断面積を増大させた噴射側気体流路と、前記噴射側気体流路に達する直前に設けられ、前記中心軸線と平行とした前記外筒の内面と内筒の外面とで挟まれ、前記噴射側気体流路の断面積よりも小とされたオリフィス流路と、前記オリフィス流路の上流側の気体流路に設けられた旋回手段で旋回流とされる旋回流路とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸線を同一とする外筒と内筒とからなる二重筒を備え、前記内筒の中空部を液体流路とすると共に内筒と外筒の間を環状の気体流路とし、
前記気体流路は、
前記外筒の噴射側内面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第1テーパ面と、前記内筒の噴射側外面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第2テーパ面により挟まれ、噴口に向けて断面積を縮小せずに増大あるいは同一とした噴射側気体流路と、
前記噴射側気体流路に達する直前に設けられ、前記中心軸線と平行とした前記外筒の内面と内筒の外面とで挟まれ、前記噴射側気体流路の断面積よりも小とされたオリフィス流路と、
前記オリフィス流路の上流側の気体流路に設けられた旋回手段で旋回流とされる旋回流路と、
を備えていることを特徴とする二流体ノズル。
【請求項2】
前記外筒の噴口と前記内筒の噴口を同一平面に位置させ、あるいは外筒内に内筒の噴口を位置させている請求項1に記載の二流体ノズル。
【請求項3】
前記噴射側気体流路を構成する前記外筒噴射側内面の第1テーパ面と内筒噴射側の外面の第2テーパ面は前記中心軸線に対する傾斜角度を相違させ、第1テーパ面の傾斜角度θ1を第2テーパ面の傾斜角度θ2以下(θ1≦θ2)とし、あるいは/およびテーパ面の開始位置を軸線方向で相違させ、第1テーパ面を第2テーパ面より噴射側とし、
前記噴射側気体流路は噴口に向けて流路断面積を増大させている請求項1または請求項2に記載の二流体ノズル。
【請求項4】
前記内筒噴射側の外面の第2テーパ面の傾斜角度(θ2)は、噴口側で傾斜角度を変え、該傾斜角度θ3は前記傾斜角度θ2に対して大(θ2<θ3)と、前記噴射側気体流路の断面積を先端側で更に拡大している請求項3に記載の二流体ノズル。
【請求項5】
前記旋回流路に設ける旋回手段として、前記内筒外周面に周方向に間隔をあけて、軸線方向が傾斜した旋回溝を複数個設けている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の二流体ノズル。
【請求項6】
前記液体として水を用いると共に気体として窒素ガスあるいはエアを用い、洗浄用ノズルとしている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の二流体ノズル。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は水等の液体と空気等の気体を混合し気液混合ミストとして噴射する二流体ノズルに関し、特に、半導体ウエハ等の微細パターンを設けた基板の洗浄用として用い、基板に付着した微小異物を噴射する気液混合ミストで洗浄除去するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の二流体ノズルにおいては、二流体を混合して噴射するため、一般的に、一流体のみを噴射する場合と比較して、適正な打力が得られにくく、かつ、打力分布の均一化が図りにくい。
前記半導体ウエハ等の微細なパターンが設けられた基板の洗浄には、微粒化に優れている理由で二流体ノズルが用いられており、特に、洗浄力は勿論のこと、特に、基板の破壊を防ぐために適正な打力と打力分布の均等化が求められている。
【0003】
この種の二流体ノズルとしては、例えば、特開2005−166792号公報(特許文献1)に、図5に示すノズル1が提案されている。該ノズル1は、内管2と外管3を備えた二重管構造で、内管2の中空部を液体の流路4とし、内管2と外管3の間をガス流路5とし、内管2の噴口2aと外管3の噴口3aとを同一位置とし、噴口2aと3aより外部で液体とガスを混合する外部混合としている。また、外管3の噴射側を内管側に傾斜させ、ガス流路5を噴口3aに向けて絞り、噴口を最小断面積とする一方、内管2は噴口2aに向けて広げた構成とされている。
【0004】
また、特開2003−220353号公報(特許文献2)には、図6に示すノズル1’が提案されている。該ノズル1’は、中心部に糊流路6aを設けたノズル本体6と、該ノズル本体6との間にエア通路7をあけて外嵌したキャップ部材8を備え、内管に相当するノズル本体6の先端噴射部6bをキャップ部材8より外方に突出し、特許文献1と同様に糊とエアーとを外部混合している。さらに、内管となるノズル本体6の外周面と外管となるキャップ部材9の内周面を噴射側先端に向けて縮小するテーパ面とし、エア通路7の噴口7aを最小断面積としており、この点でも特許文献1と同様な構成とされている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−166792号公報
【特許文献2】特開2003−220353号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように、従来の二流体ノズルは、二重管構造とし、中心流路を液体流路とし、外周流路は気体流路とし、気体流路は噴口を最小断面積(所謂、オリフィス)として気体を高圧で噴射し、中心部から噴射する液体と外部混合している場合が多い。
前記のように、気体流路の噴口を最小断面積のオリフィスとしているのは、液体との外部混合時に気体の圧力が低下し、液体が十分に微粒化されないため、気体の圧力を高めて液体の微粒化を図っていることによる。
しかしながら、気体流路の噴口を最小断面積として気体を高圧で噴射すると、打力が強くなり過ぎると共に均等な打力が得られにくい問題がある。
【0007】
また、液体が糊等の粘性を有する場合には、液体の噴口の目詰まり等の発生を防止するため、液体の噴口となる内筒先端を外筒先端の気体の噴口より突出させた外部混合型の特許文献1の構成とすることが好ましい。
しかしながら、液体として水を用い、気体としてエアを用いる洗浄用ノズル等では、噴口での詰まりが発生しにくいため外部混合型とする必要はなく、逆に、外部混合型とすると、水とエアとの混合が噴口から離れた位置で行われ、噴口近傍での微粒化に問題があり、至近距離で使用する洗浄に適さない。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、打力が強くなり過ぎず、ソフトな打力を均一に得ることができ、特に、半導体ウエハの洗浄用として好適に用いられる二流体ノズルを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、
中心軸線を同一とする外筒と内筒とからなる二重筒を備え、前記内筒の中空部を液体流路とすると共に内筒と外筒の間を環状の気体流路とし、
前記気体流路は、
前記外筒の噴射側内面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第1テーパ面と、前記内筒の噴射側外面に前記中心軸線に向けて傾斜させて設けた第2テーパ面により挟まれ、噴口に向けて断面積を縮小せずに増大あるいは同一とした噴射側気体流路と、
前記噴射側気体流路に達する直前に設けられ、前記中心軸線と平行とした前記外筒の内面と内筒の外面とで挟まれ、前記噴射側気体流路の断面積よりも小とされたオリフィス流路と、
前記オリフィス流路の上流側の気体流路に設けられた旋回手段で旋回流とされる旋回流路と、
を備えていることを特徴とする二流体ノズルを提供している。
【0010】
前記のように、本発明では、中心を液体流路とし、外周を気体流路とし、これら流路の噴口より気体と液体とを噴射し、気液混合ミストを噴射する二流体ノズルにおいて、従来は前記のように気体流路は噴口に向けて狭しているのに対して、本発明では噴射側気体流路は噴口に向けて狭くしておらず、逆に広げるか或いは同一断面積となるようにし、かつ、中心軸線に沿った液体流路の噴口に向けて前記噴射側気体流路を傾斜させていることを特徴としている。
このように、噴射側気体流路において、断面積を噴口に向けて縮小せず、増大あるいは同一としていることで、気体の噴射圧を低減してソフトな噴射を行うことができ、かつ、気体の噴射方向を液体の噴口側に向けているため、液体と気体との混合を噴口に近い位置で行うことができ、噴霧パターンの安定化を図ることができる。
また、本発明では、前記噴射側気体流路の直前の気体流路をオリフィス流路として気体圧力を増大させているため、噴射側基体流路で流路断面積を次第に増大させて気体圧力を若干低減しても、あるいは同一として、噴口に向けた気体圧力を増大させなくとも、液体と混合して液滴を微粒化するのに十分な圧力を保持している。
さらに、前記オリフィス流路の上流の旋回流路で、気体に旋回流を付与しているため、液体と混合する気体は旋回流となっているため、液体の均一な分布と液体の微粒化を促進することができる。
【0011】
前記外筒の噴口と前記内筒の噴口を同一平面に位置させ、あるいは外筒内に内筒の噴口を位置させている。特に、液体として水を用い、気体として窒素ガスあるいはエアを用いて、洗浄用ノズルとしている場合には外筒内に内筒の噴口を位置させた内部混合型とすることが好ましい。
前記内部混合型とする場合は、内筒の噴口は外筒の噴口より0〜5mmの内部位置に配置することが好ましい。
この内部混合型とすると、内筒の噴口から噴射された液体は外筒噴射側の外周側から噴射される気体と混合されながら外筒噴口から噴射され、液滴の更なる微粒化と噴霧パターンの安定化を図ることができる。
なお、外筒の噴口より内筒の噴口を、例えば、1mm以下で突出させてもよい。
【0012】
前記噴射側気体流路を構成する前記外筒噴射側内面の第1テーパ面と内筒噴射側の外面の第2テーパ面は前記中心軸線に対する傾斜角度を相違させ、第1テーパ面の傾斜角度θ1を第2テーパ面の傾斜角度θ2以下(θ1<θ2)とし、あるいは/およびテーパ面の開始位置を軸線方向で相違させ、第1テーパ面を第2テーパ面より噴射側とし、
前記噴射側気体流路は噴口に向けて流路断面積を増大させていることがこのましい。
なお、前記のように、噴口に向けて流路断面積を同一としてもよいが、ソフトな打力を得るには流路面積を噴口に向けて増大することが好ましい。
【0013】
前記のように、噴射側気体流路を噴口に向けて流路断面積を次第に増大させる手段として、外筒噴射側内面の第1テーパ面と、内筒噴射側の外面の第2テーパ面との傾斜角度を相違せている。
この場合、前記外筒噴射側内面の第1テーパ面の傾斜角度θ1は、75°≦θ1≦45°が好ましい。これは、75°未満であると、噴霧パターンが不安定となり 45°を越えると打力が弱くなることによる。
一方、内筒噴射側の外面の第2テーパ面との傾斜角度θ2も、75°≦θ2≦45°が好ましい。これは、75°未満であると、噴霧パターンが不安定となり 45°を越えると打力が弱くなることによる。
また、傾斜角度θ1=θ2としても、テーパ面の開始位置を相違させて、外筒のテーパ開始面を内筒よりも先端側とし、かつ、内筒の先端(液体の噴口)を外筒の先端(気体の噴口)よりも内部位置とすることで、気体流路を噴口に向けて増大させることができる。
【0014】
さらに、前記内筒噴射側の外面の第2テーパ面の傾斜角度(θ2)は、噴口側で傾斜角度を変え、該傾斜角度θ3は前記傾斜角度θ2に対して大(θ2<θ3)と、前記噴射側気体流路の断面積を先端側で更に拡大してもよい。
このように、第2テーパ面を2段テーパ面として、噴口側先端のテーパ面を液体の噴口側へと傾斜させると、気体が更に液体側に向けられ、液体と気体との混合を促進でき、液滴の微粒化を促進できる。
【0015】
前記旋回流路に設ける旋回手段として、例えば、前記内筒外周面に周方向に間隔をあけて、軸線方向が傾斜した旋回溝を複数個設けている。
なお、旋回部材の形状は上記形状に限定されず、気体に旋回流を発生させる構造であれば適宜に採用しえる。
【0016】
本発明の前記二流体ノズルは、表面に微細パターンが形成された半導体ウエハ等の基板洗浄用のノズルとして最も好適に用いられる。例えば、前記基板の上方にノズルを基板に対して移動可能に配置し、所要距離離れた位置から、気液混合ミストを基板に向けて噴射することで、基板の洗浄を効率よく行うことができる。
なお、基板等の洗浄用以外の各種部品の洗浄用、更には、防虫や殺菌用の水和剤噴射用のノズル、塗装用ノズル、研磨用ノズル等としても好適に用いられる。
【発明の効果】
【0017】
上述したように、本発明では、中心を液体流路とすると共に外周を気体流路とし、これら流路の噴口より気体と液体とを噴射し、気液混合ミストを噴射する二流体ノズルにおいて、噴射側気体流路は噴口に向けて広げ、あるいは同一とし、かつ、中心軸線に沿った液体流路の噴口に向けて前記噴射側気体流路を傾斜させているため、気体の噴射圧を低減してソフトな噴射を行うことができると共に、気体の噴射方向を液体の噴口側に向けているため、液体と気体との混合を噴口に近い位置で行うことができ、噴霧パターンの安定化を図ることができる。
【0018】
さらに、前記噴射側気体流路の直前の気体流路をオリフィス流路として気体圧力を増大させているため、噴射側気体流路で流路断面積を次第に増大させて気体圧力を若干低減しても、あるいは流路断面積を同一として気体圧力を増大させなくとも、液体と混合して液滴を微粒化するのに十分な圧力を保持している。
さらに、前記オリフィス流路の上流の旋回流路で、気体に旋回流を付与しているため、液体と混合する気体は旋回流となっているため、液体の均一な分布と液体の微粒化を促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
図1乃至図3は第1実施形態のウエハ洗浄用の二流体ノズル10を示す。
11はノズル本体を構成する外筒、12はノズル本体に挿入するノズルチップからなる内筒である。図1は外筒11と内筒12とを中心軸線Lを同一として組みつけた状態の断面図であり、図2は外筒11は断面で示すと共に、内筒12は断面とせずに外周面で示している図面である。
【0020】
外筒11の中空部に内筒12を嵌合し、ネジ部13で螺着して組みつけている。
内筒12の中心軸線Lに沿った中空部を液体流路15とし、内筒12の後端に接続する水供給管(図示せず)から所要圧力とした水を液体流路15に供給している。
内筒12の外周面と外筒11の内周面との間には、前記ネジ部13より先端噴射側まで空隙を設け、該空隙を気体流路20としている。この気体流路20には、外筒11に設けた気体流入路21を窒素ガス供給管(図示せず)から所要圧力で窒素ガスを供給している。
【0021】
前記内筒12の中空部から構成する液体流路15は、液体流入口16より、噴射側先端の噴口17に向けて、段階的に径を縮小しており、本実施形態は6段階の液体流路15a、15b、15c、15d、15e、15fを設け、これら流路15a〜15fの接続部には夫々傾斜流路を介在させている。
前記液体流路15c〜15fに対応した内筒の外周面も段状に縮径し、噴射側の液体流路15e、15fに対応する外周面は最小径としている。また、噴口17を囲む部分では、図3に示すように、中心軸線Lに向けて傾斜角度θ2としたテーパ面18(以下、後述する外筒11のテーパ面と区別して、第2テーパ面18)を設けている。
該第2テーパ面18の傾斜角度θ2は、75°≦θ2≦45°の範囲としている。
【0022】
また、内筒12の液体流路15dと対応する外周面には、図2に示すように、周方向に間隔をあけて、軸線方向が傾斜した旋回溝23を複数個設け、気体流路20を通る気体を旋回流としている。
【0023】
前記外筒11は、その噴射側先端に設けた噴口22よりも0〜0.5mmの範囲に、前記内筒12の中心に設けた噴口17を位置させるように内筒12に外嵌している。かつ、外筒11の噴口22は内筒12の噴射側先端面19よりも広くしている。
【0024】
外筒11の内周面は、気体流路20を挟んで中心軸線Lと平行な直線部11a、傾斜部11b、直線部11c、および噴射側の傾斜部からなり、該噴射側の内面の傾斜部を第1テーパ面25としている。
【0025】
外筒11の内周面と内筒12の外周面の間に形成する気体流路20は、前記液体流路15cと対応する外周部に位置すると共に中心軸線Lと平行な流入側流路20aを有する。該流入側流路20aに連続する流路は、その内周側に前記内筒外周面の旋回溝23が位置するため、旋回流路20bとなる。
前記旋回流路20bの噴射側に連続する流路は、中心軸線Lの方向に傾斜した傾斜流路20cとなる。
前記傾斜流路20cの噴射側に連続する流路は、中心軸線Lと平行で、液体流路15e、15fと平行な流路とし、かつ、該流路は気体流路中において最小断面積としてオリフィス流路20dとしている。
【0026】
前記オリフィス流路20dに連続する噴射側先端の内面は前記第1テーパ面25を備えた噴射側流路20eとしている。
前記第1テーパ面25は中心軸線Lに対して傾斜角度θ1で傾斜させ、該傾斜角度θ1は、75°≦θ1≦45°とし、かつ、前記内筒の第2テーパ面18の傾斜角度θ2より小さくしている(θ1<θ2)。
さらに、第1テーパ面25の傾斜開始位置P1は第2テーパ面18の傾斜開始位置P2よりも噴射側に位置させている。
前記傾斜角度θ1とθ2、傾斜開始位置P1とP2の関係より、図3に示すように、噴口22に向けて流路断面積α1を次第に拡大している。この噴射側流路20eの流路断面積α1は前記オリフィス流路20dの流路断面積α2よりも大とし(α1>α2)とし、気体流量はオリフィス流路20dで規定している。
【0027】
さらに、外筒11の第1テーパ面25の噴射側先端の内径D1は、内筒12の第2テーパ面18の傾斜開始位置P2の外径D2よりも小さくし、そのラップ量をBとすると、0≦B≦0.5mmとしている。
このように、ラップさせることにより、気体と液体とを内部混合モスクは噴口至近きょりでの混合を確実に行うことができる。
【0028】
次に、上記ノズルにおける噴霧作用について説明する。
所要圧力でN2ガスを気体流路20に導入すると、ガスは旋回流路20bで旋回流となり、この旋回流が傾斜流流路20cを通してオリフィス流路20dを通り、該オリフィス流路20dでガス圧を高めながら噴射側流路20eに流入する。噴射側流路20eでは噴口22に向けて流路断面積を増大させているため、ガス圧を若干低下させながら液体流路15の噴口17より噴射される液体と内部混合し、噴口22より外部に気液混合ミストをソフトな打力で噴射する。
【0029】
このように、噴射されるガスと液体とを内部混合もしくは噴口至近距離で混合しており、その際、ガスは旋回流となっているため、液体との混合が促進され、その結果、液体の微粒化が促進される。しかも、気液混合がノズルの噴口内部で行っているため、噴霧パターンを安定化できる。
【0030】
図4に第2実施形態を示す。
第2実施形態では、内筒12の噴射側外面のテーパ面を2段のテーパ面30、31とし、噴口22側のテーパ面31の傾斜角度θ3を後方のテーパ面30の傾斜角度θ2よりも大としている(θ3>θ2)。
前記傾斜角度θ3は30°≦θ3≦45°の範囲としている。
他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0031】
前記のように内筒12の噴射側外面を2段のテーパ面とし、噴口側を液体の噴口17に向けて更に傾斜させると、気体と液体との混合を高めて、液滴の更なる微粒化を図ることができる。
【0032】
本発明は前記実施形態に限定されず、内筒外面と外筒内面のテーパ面で挟まれた噴射側気体流路外筒の断面積は、噴口に向けて同一としてもよい。また、外筒の噴口と内筒の噴口を同一位置としてもよいし、外筒より内筒を1mm以下程度外部に突出させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態の断面図である。
【図2】第1実施形態の一部断面した側面図である。
【図3】第1実施形態の噴射側の拡大断面図である。
【図4】第2実施形態の噴射側の拡大断面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 二流体ノズル
11 外筒
12 内筒
15 液体流路
17 噴口
18 第2テーパ面
20 気体流路
20b 旋回流路
20d オリフィス流路
20e 噴射側流路
22 噴口
23 旋回溝
25 第1テーパ面
【出願人】 【識別番号】390002118
【氏名又は名称】株式会社いけうち
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美


【公開番号】 特開2008−18400(P2008−18400A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−194672(P2006−194672)