トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 微細霧発生器
【発明者】 【氏名】高安 正勝

【要約】 【課題】海水を微細霧状にして温風ないし熱風を当てることにより水分を蒸発させて製塩する際に好適な微細霧発生器に関し、堅牢でかつ容易に製造できるような簡素な構成で微細霧発生器を実現し、かつ微細霧をより効果的に発生可能とする。

【構成】高速回転している円板の中央部に供給した海水などの液体が遠心力で外周に流れた時点で、外周位置に設けてあるストッパー壁に衝突して飛散することによって微細霧が発生する方法を採っているため、円板の外周位置にストッパー壁を設けただけで容易に微細霧を発生させることが可能となる。その結果、微細霧発生手段の構成が簡素化される。外周に到達した液体がストッパー壁を越えられる程度に低い場合は、堤防を越えた海水が飛散して無数の水滴が発生するように、一部の液体はストッパー壁に衝突して微細霧となり、他の一部は遠心力でストッパー壁を越える際に無数の微細霧となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速回転している円板の中央部に供給した液体が遠心力で外周に流れた時点で、外周位置に設けてあるストッパー壁に衝突して飛散することによって微細霧が発生可能としたことを特徴とする微細霧発生方法。
【請求項2】
微細霧発生用の円板の外周にストッパー壁を設けて、円板と一 体的に高速回転可能とし、円板中央部に供給され、かつ遠心力で外周方向に流れた液体がストッパー壁に衝突して飛散する構成としたことを特徴とする微細霧発生器。
【請求項3】
前記円板が平板からなり、前記のストッパー壁が前記円板に対し直角か又は外側に多少傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の微細霧発生器。
【請求項4】
液体の流入部となる前記円板の中央部を囲むように放射方向の羽根板を設けてあることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の微細霧発生器。
【請求項5】
前記円板の中央部と外周との間にドーナツ状の円板を設けて、このドーナツ状板と前記円板との間に複数の放射状羽根を立てて固定することで羽根車部を形成し、複数の放射状空洞を形成してなることを特徴とする請求項2、請求項3または請求項4に記載の微細霧発生器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、海水を微細霧状にして温風ないし熱風を当てることにより水分を蒸発させて製塩する際に好適な微細霧発生器に関するが、海水以外の液体の微細霧化にも適用できる。
【背景技術】
【0002】
本発明の発明者は、特許第3250738 号において、放射状空洞を有する水車型の羽根車で海水を飛散させることによって微細霧状にした状態で温風ないし熱風を吹き付けて瞬時に塩の結晶を得る製塩法を提案した。ところが、水車型の羽根車を高速回転させると、中央の海水供給口から外気と共に海水を遠心力で吸入して各放射状空洞から放出するため、この際の空気流に乗って微細霧が遠くまで飛散するので、微細霧が外側の防護壁に衝突して再水滴化し、気化効率を悪くする。また、このように放出空気流が強すぎるため、熱風で微細霧を製塩室に圧送するのに支障を来す。
【0003】
このような問題を解消すべく、本発明の発明者は、特願2006-77655において、高速回転板を凹曲面とし、その中央部に海水を供給する構造を提案した。この構造によると、遠心力で外気を吸入して放出する放射状空洞が存在しないので、強い放出空気流を抑制できる。したがって、防護壁における再水滴化や熱風による圧送障害の問題も解消される。
【特許文献1】特許第3250738
【特許文献2】特願2006-77655
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、高速回転する円板を凹曲面状に加工するのが困難である。また、遠心力で海水を放射方向に拡散する際に、凹曲面を平坦に伸ばす方向の力が作用するため、極めて高い速度で高速回転することと相まって、凹曲面状円板が破損する危険がある。また、無数の微細霧を発生させるために、無数の案内溝を放射状に形成してあるが、この加工も困難である。従来の水車型の羽根車の場合も、外周側における羽根の枚数を増やすことで、より微細霧にする工夫をしたが、製造が複雑で困難となる。
【0005】
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、堅牢でかつ容易に製造できるような簡素な構成で微細霧発生器を実現し、かつ微細霧をより効果的に発生可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、高速回転している円板の中央部に供給した液体が遠心力で外周に流れた時点で、外周位置に設けてあるストッパー壁に衝突して飛散することによって微細霧が発生可能としたことを特徴とする微細霧発生方法である。このように、高速回転している円板の中央部に供給した海水などの液体が遠心力で外周に流れた時点で、外周位置に設けてあるストッパー壁に衝突して飛散することによって微細霧が発生する方法を採っているため、円板の外周位置にストッパー壁を設けただけで容易に微細霧を発生させることが可能となる。
【0007】
その結果、微細霧発生手段の構成が簡素化される。ストッパー壁の高さは任意であるが、外周に到達した液体がストッパー壁を越えられる程度に低い場合は、堤防を越えた海水が飛散して無数の水滴が発生するように、一部の液体はストッパー壁に衝突して微細霧となり、他の一部は遠心力でストッパー壁を越える際に無数の微細霧となる。ストッパー壁が高い場合は、一部の液体はストッパー壁の内壁に沿って上るように、後続の液体で押し上げられて、ストッパー壁の頂端から放出される。なお、円板は平板が適しているが、少々の凹曲面やテーパ状の傾斜も許容される。
【0008】
請求項2は、微細霧発生用の円板の外周にストッパー壁を設けて、円板と一体的に高速回転可能とし、円板中央部に供給され、かつ遠心力で外周方向に流された液体がストッパー壁に衝突して飛散する構成としたことを特徴とする微細霧発生器である。このように、微細霧発生用の円板の外周にストッパー壁を設けて、円板と一体的に高速回転可能とし、円板中央部に供給され、かつ遠心力で外周方向に流された液体がストッパー壁に衝突して飛散する構成としたため、微細霧発生器の構成が簡素化され、容易に製造可能となる。また、円板は平板で足りるが、凹曲面にするとしても、微小曲率で足りるので、高速回転で破損するような強度低下を来す恐れはない。なお、凹曲面に代えて、外周側が多少高くなるようなゆるいスロープにしてもよい。
【0009】
請求項3は、前記円板が平板からなり、前記のストッパー壁が前記円板に対し直角か又は外側に多少傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の微細霧発生器である。このように、前記円板が平板からなるため、従来のように凹曲面にする必要はなく、製造が容易で、強度低下を来すこともない。また、前記のストッパー壁が前記円板に対し直角か又は外側に多少傾斜しているため、外側に多少傾斜させた場合は、液体が遠心力を受けてストッパー壁内面を押し上げられてストッパー壁内面を上昇する動作がより円滑となる。その結果、ストッパー壁の頂端で振り切られる速度が低下せず、円滑に微細霧となる。なお、ストッパー壁による跳ね返り微細霧も発生し易くなる。
【0010】
請求項4は、液体の流入部となる前記円板の中央部を囲むように放射方向の羽根板を設けてあることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の微細霧発生器である。このように、液体の流入部となる前記円板の中央部を囲むように放射方向の羽根板を設けてあるため、円板を立てて使用する場合に、円板中央に供給された液体は、放射方向の羽根板の回転によって、直ちに効果的かつ均一に全周に分散されてから、円板内面に沿って膜状に伸ばされるので、円板全周から均一に微細霧が発生可能となる。また、円板から液体が流れ落ちて無駄になるといった問題も解消される。
【0011】
請求項5は、前記円板の中央部と外周との間にドーナツ状の円板を設けて、このドーナツ状板と前記円板との間に複数の放射状羽根を立てて固定することで羽根車部を形成し、複数の放射状空洞を形成してなることを特徴とする請求項2、請求項3または請求項4に記載の微細霧発生器である。このように、前記円板の中央部と外周との間にドーナツ状の円板を設けて、このドーナツ状板と前記円板との間に複数の放射状羽根を立てて固定することで羽根車部を形成し、複数の放射状空洞を形成してあるため、円板を立てて使用する場合に、円板中央に供給された液体は全部、放射状羽根によって効果的かつ均一に全周に分散される。その後は、羽根車部の外側の円板内面に沿って膜状に伸ばされながら外周端に達して、ストッパー壁に衝突し微細霧となる。
【0012】
また、遠心力による空気の吸入力と放出力の大きな放射状空洞が有るので、円板中央に供給された液体を加速してストッパー壁に激しく衝突させることが可能となり、微細霧がより効果的に発生可能となる。しかも、円板外周のストッパー壁で跳ね返されて微細霧が発生するので、従来のように微細霧が外側の防護壁まで飛散して水滴化することはなく、その結果、製塩室に微細霧を圧送する温風の風圧を強める必要も無い。さらに、放射状空洞は、円板の中央部と外周との間に設けて製膜領域を確保してあるため、羽根車部とストッパー壁との間の円板面で液体膜がより薄く伸びることができ、より微細な霧の発生に寄与できる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1のように、高速回転している円板の中央部に供給した海水などの液体が遠心力で外周に流れた時点で、外周位置に設けてあるストッパー壁に衝突して飛散することによって微細霧が発生する方法を採っているため、円板の外周位置にストッパー壁を設けただけで容易に微細霧を発生させることが可能となる。その結果、微細霧発生手段の構成が簡素化される。ストッパー壁の高さが、外周に到達した液体がストッパー壁を越えられる程度に低い場合は、堤防を越えた海水が飛散して無数の水滴が発生するように、一部の液体はストッパー壁に衝突して微細霧となり、他の一部は遠心力でストッパー壁を越える際に無数の微細霧となる。ストッパー壁が高い場合は、一部の液体はストッパー壁の内壁に沿って上るように、後続の液体で押し上げられて、ストッパー壁の頂端から放出される。円板は平板が適しているが、多少の凹曲面も可能である。
【0014】
請求項2のように、微細霧発生用の円板の外周にストッパー壁を設けて、円板と一体的に高速回転可能とし、円板中央部に供給され、かつ遠心力で外周方向に流された液体がストッパー壁に衝突して飛散する構成としたため、微細霧発生器の構成が簡素化され、容易に製造可能となる。また、円板は平板で足りるが、凹曲面にするとしても、微小曲率で足りるので、高速回転で破損するような強度低下を来す恐れはない。なお、凹曲面に代えて、外周側が多少高くなるようなゆるいスロープにしてもよい。
【0015】
請求項3のように、前記円板が平板からなるため、従来のように凹曲面にする必要はなく、製造が容易で、強度低下を来すこともない。また、前記のストッパー壁が前記円板に対し直角か又は外側に多少傾斜しているため、外側に多少傾斜させた場合は、液体が遠心力を受けてストッパー壁内面を押し上げられてストッパー壁内面を上昇する動作がより円滑となる。その結果、ストッパー壁の頂端で振り切られる速度が低下せず、円滑に微細霧となる。なお、ストッパー壁による跳ね返り微細霧も発生し易くなる。
【0016】
請求項4のように、液体の流入部となる前記円板の中央部を囲むように放射方向の羽根板を設けてあるため、円板を立てて使用する場合に、円板中央に供給された液体は、放射方向の羽根板の回転によって、直ちに効果的かつ均一に全周に分散されてから、円板内面に沿って膜状に伸ばされるので、円板全周から均一に微細霧が発生可能となる。円板から液体が流れ落ちて無駄になるといった問題も解消される。
【0017】
請求項5のように、前記円板の中央部と外周との間にドーナツ状の円板を設けて、このドーナツ状板と前記円板との間に複数の放射状羽根を立てて固定することで羽根車部を形成し、複数の放射状空洞を形成してあるため、円板を立てて使用する場合に、円板中央に供給された液体は全部、放射状羽根によって効果的かつ均一に全周に分散される。その後は、羽根車部の外側の円板内面に沿って膜状に伸ばされながら外周端に達して、ストッパー壁に衝突し微細霧となる。
【0018】
また、遠心力による空気の吸入力と放出力の大きな放射状空洞が有るので、円板中央に供給された液体を加速してストッパー壁に激しく衝突させることが可能となり、微細霧がより効果的に発生可能となる。しかも、円板外周のストッパー壁で跳ね返されて微細霧が発生するので、従来のように微細霧が外側の防護壁まで飛散して水滴化することはなく、その結果、製塩室に微細霧を圧送する温風の風圧を強める必要も無い。さらに、放射状空洞は、円板の中央部と外周との間に設けて製膜領域を確保してあるため、羽根車部とストッパー壁との間の円板面で液体膜がより薄く伸びることができ、より微細な霧の発生に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明による海水の微細霧発生器が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は、微細霧発生用の高速回転する円板1の中心位置における縦断面図である。この円板1は、ステンレスその他の金属や合成樹脂製の平らな円板であり、その外周位置にストッパー壁2を一体的に直角に設けてある。円板外周に溶接してもよいし、絞り加工などによって、ストッパー壁2を一体形成してもよく、製法は限定されない。円板1の背面の中心には、駆動モータMの出力軸3を連結してある。
【0020】
円板1の内面1iの中央部Cに、海水供給管4で海水SWを供給しながら、円板1をモータMによって例えば毎分1万回転といった高速回転をさせる。その結果、中央部Cに供給された海水SWは、遠心力によって、円板の内面1iに沿って外周側に流されるため、次第に薄い膜状に伸ばされながら、ストッパー壁2に到達して、ストッパー壁2に激しく衝突する。そして跳ね返って微細霧5となる。このように、円板1は平板で足りるので、製造は容易で、強度低下を来す恐れもない。ただし、多少の凹曲面や傾斜も不可能ではない。
【0021】
ストッパー壁2は、外側に多少傾けることも効果的である。図2は、図1の右側のストッパー壁2側を拡大して示した縦断面図であり、鎖線で示すように図1のストッパー壁2は円板1に対し直角に立っているのに対し、実線のストッパー壁2は、角度αだけ外側に倒れて傾斜している。いま円板1が高速回転すると、円板中央部に供給された海水は、遠心力によって、円板内面1iに沿って矢印a1のように外周側に流され、ついにはストッパー壁2に衝突して跳ね返され、微細霧5となる。
【0022】
しかしながら、すべての海水が跳ね返されて微細霧5となるとは限らず、一部の海水は、後続の海水膜で押し上げられながら、ストッパー壁2の内壁に沿って上昇し、ストッパー壁2頂端2tで遠心力によって振り切られて微細霧5aとなる。このように、ストッパー壁2の内面に沿って登り、頂端2tで飛散する微細霧5aを効果的に発生させるには、ストッパー壁2を図1のように直角にする場合よりも、角度αだけ外側に傾斜させるのが有効である。直角の場合より、傾斜面の方が液体が登り易いからである。
【0023】
また、ストッパー壁2で跳ね返される微細霧5の発生効率も高まる。ストッパー壁2が直角だと、円板内面1iと平行方向に跳ね返される微細霧5が多いのに対し、角度αだけ外側に傾斜していると、ストッパー壁2頂端2t向きの微細霧5がより大量に発生する。
【0024】
以上のような円板1は、従来のように放出空気流を発生する多数の放射状空洞が外周端まで続く水車構造と違って、(1).高速回転する円板1の中央部に遠心力による吸引圧が発生せず、微細霧が放出空気流の影響を受けないので、微細霧が遠くまで飛散することはなく、回転板の破損による危険を防御するための防護壁に衝突して水滴化するのを防げる。(2).このように、外周からの微細霧の飛散力が強過ぎないので、背部からの温風吹き付け力を抑制でき、海水細霧のモータ出力軸側への飛散迂回も軽減される。なお、図1、図2ではモータ軸1が鉛直方向を向いているため、円板1は水平状になっているが、モータ軸1を水平にして、高速回転円板1を立てて使用できることは言うまでもない。
【0025】
このように、図1のモータMの出力軸3を水平にすることによって円板1を立てて使用する場合は、海水供給管4から出た海水SWは、高速回転円板1の前面中央から流れ落ちて無駄になり、供給された海水SW全体を円滑に微細霧5として活用できなくなる恐れがある。そこで、図3のように、円板1の正面1iの中央部C寄りに、例えば6枚の放射方向(又は放射状)の羽根板6を設けるのが効果的である。
【0026】
いま、円板1が高速回転すると、円板中央部Cに図1のような供給管4から供給された海水SWは、高速回転している放射状羽根板6…で全周に分散されるので、円板内面1iの全面に均一に分散された状態で、次第により薄い膜状に伸ばされながら外周側に流れ、ストッパー壁2に衝突して前記微細霧5、5aとなる。このように円板1の中央部C寄りにおいて、海水SWの流入部を囲むように設けた放射状羽根板6…は、多数設ける必要はなく、約10枚以内でも足りる。形状も、単純な長方形状で足りる。
【0027】
本発明のように、外周のストッパー壁2に海水を衝突させる構造の場合は、衝突エネルギーを高めるためには、従来の水車型の羽根車構造を併用することもできる。図4は、図3の放射状羽根板6…に代えて小型の羽根車部7を設けた実施形態で、(1)は平面図、(2)はA−A断面図である。8は放射状の羽根板であるが、遠心力による海水流の加速力が高まる方向に多少湾曲させてある。そして、これらの円弧状の放射状羽根板8…を円板1との間に立てた状態に挟持固定するために、ドーナツ状の円板9を放射状羽根板8…の上に重ねて固定してある。各放射状羽根板8…は、円板1側にも固定されていることは言うまでもない。この構造によると、幅Wのドーナツ状板9と円板1との間において、各円弧状羽根板8…の間に放射状空洞10…が形成される。
【0028】
その結果、円板1が図3のように立った状態で高速回転した場合、円板中央部Cに供給された海水は、放射状羽根板8…の高速回転によって円板内面1iの全周に均一に分散されながら、ストッパー壁2に向けて加速される。しかも、放射状空洞10…が高速回転するため、水車型の高速回転盤と同じ原理で、海水を空気と共に遠心力で円板中央部Cから吸い込んで放射方向に放出するので、以後は、円板内面1iの製膜領域Dにおいて遠心力で押し伸ばされて徐々に薄い膜となり、最終的にストッパー壁2に衝突して跳ね返され、微細霧5、5aとなる。なお、微細霧が円板1の前面に回り込んで停滞した場合は、前記のような放射状空洞10…の遠心力で海水と共に遠心力で吸い込まれるので、微細霧のよどみも防止される。
【0029】
前記のように、海水SWを空気と共に吸い込む関係上、海水SWが供給される円板1の中央部C寄りに放射状羽根8…の内端を配置する必要があるが、放射状羽根8…やドーナツ状板9の外周位置は、円板1の半径の1/2位置より中央部C寄りに配置することが望ましい。つまり、ドーナツ状板9の半径を、円板1の半径の1/2より小さくし、羽根車部を小型化するのが望ましい。その結果、羽根車部とストッパー壁2との間に、海水を薄い膜にするための製膜領域Dを確保できる。
【0030】
図4(2)のように、各放射状羽根8…は、円板1側を部分的に切除して、隙間Gを形成してある。このように、ドーナツ状板9の外周寄りに、隙間Gを設けることによって、円板内面1iにおける前記の製膜領域Dを中央部C側に拡げることによって海水膜をより薄くして、細霧をより微細化できる。あるいは、円板1を小型化できる。なお、円板1の外径は、25〜35cm程度が適しており、ストッパー壁2の高さは1〜5cm程度が適しているが、これらの寸法に限定されるものではない。
【0031】
以上の実施形態において、円板1の使用時の角度や傾斜などの取付け姿勢は任意である。なお、海水を微細霧化して製塩する例を説明したが、海水以外の液体の微細霧化にも本発明の思想を適用できることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0032】
以上のように、本発明の微細霧発生器は、円板の外周にストッパー壁を一体に設けるだけであるから、構造が簡素で容易にかつ堅牢に製造できる。しかも、効果的に微細霧を発生可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】高速回転する円板の中心位置における縦断面図である。
【図2】図1の右側のストッパー壁側を拡大して示した縦断面図である。
【図3】円板正面の中央部寄りに放射方向羽根板を設けた実施形態である。
【図4】円板の半径方向の中間位置に羽根車部を設けた実施形態で、(1)は平面図、(2)はA−A断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 高速回転する円板
2 ストッパー壁
3 モータ出力軸
4 海水供給管
C 中央部
5・5a 微細霧
6 放射方向の羽根板
7 小型の羽根車部
8 円弧状の放射状羽根板
9 ドーナツ状板
10 放射状空洞
D 製膜領域
G 隙間
【出願人】 【識別番号】500425563
【氏名又は名称】株式会社ぬちまーす
【出願日】 平成18年7月3日(2006.7.3)
【代理人】 【識別番号】100076082
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 康文


【公開番号】 特開2008−12390(P2008−12390A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−183834(P2006−183834)