トップ :: B 処理操作 運輸 :: B04 物理的または化学的工程を行なうための遠心装置または機械

【発明の名称】 粉塵の捕集装置
【発明者】 【氏名】小林 敏樹

【氏名】小林 大志

【要約】 【課題】簡単な構成でありながら空気流の圧力損失を低減して粉塵を効果的に遠心分離することができ、捕集効率の高い粉塵の捕集装置をよりコンパクト、且つ安価に提供する。

【解決手段】円筒状をなし空気の流入口10を開口させた外筒部材5と、外筒部材の内面側に同心に配置した径小円筒11とから遠心分離器2を形成し、径小円筒の上端を上方に延出して空気流出口13とするとともに外筒部材の下面の周端縁に排出孔15を設け、遠心分離器の下部には、前記排出孔によって前記外筒部材内と連通する捕集タンク3を配設し、流入口からの流入空気を外筒部材の内周面に沿って流下させ、遠心力で分離した粉塵を排出孔から捕集タンク内に排出し、残余の空気を径小円筒の流出口から流出させるようにしたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状をなし側壁上部に内周面から接線方向に空気の流入口を開口させるとともに上下面を閉塞した外筒部材と、この外筒部材の内周面から内面側に所定の空間を設けて同心に配置するとともにその下端縁を前記外筒部材の下面から所定の間隙を有して上方に位置させた径小円筒とから遠心分離器を形成し、この遠心分離器の前記径小円筒の上端を前記外筒部材の上面を貫通し上方に延出させて空気の流出口とするとともに、前記外筒部材の下面の周端縁に沿って排出孔を設け、前記遠心分離器の下部には、前記排出孔によって前記外筒部材内と連通する上面周縁を前記外筒部材の下面に当接した容器状の捕集タンクを配設し、前記流入口から流入した空気を外筒部材の内周面に沿って流下させ、遠心力で分離した粉塵を排出孔から下方の捕集タンク内に排出し、残余の空気を前記間隙を介して径小円筒の流出口から流出させるようにしたことを特徴とする粉塵の捕集装置。
【請求項2】
径小円筒の下端縁に対向する外筒部材の下面には、前記下端縁との間隙寸法を狭めるように径小円筒の開口径とほぼ同径の円板台を配設したことを特徴とする請求項1記載のの粉塵の捕集装置。
【請求項3】
捕集タンク内の下部に外気と連通する開口を形成し、この開口を覆って捕集タンクの上方部まで延出するようにフィルタを配設したことを特徴とする請求項1記載の粉塵の捕集装置。
【請求項4】
外筒部材と捕集タンク間の捕集タンクの上面開口周縁に対応する位置にはシール体を設け、外筒部材の下面に位置させた捕集タンクを上昇させることで前記シール体を介して捕集タンクの開口周縁を外筒部材の下面に押圧してシールしたことを特徴とする請求項1記載の粉塵の捕集装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、精密作業場における微粒粉塵のほか、裁断作業場の紙粉、木工所の木屑等の空気中の粉塵、工作機械による金属加工時の油滴や水滴、ミスト等の粉塵を効果的に捕集する捕集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉塵の捕集装置としては、フィルタ方式やサイクロン方式等が存在する。そのうち、サイクロン集塵とバグフィルタ集塵両方式の特徴を併せ持たせることで集塵能力を充分に活かし、効率のよい集塵をおこなうとともに粉塵の付着により目詰まりするバグフィルタの性能再生や再生時における粉塵の排出処理を効果的におこなうようにした集塵装置が特許文献1に記載されている。
【0003】
前記特許文献1に記載された集塵装置は、図6に示すように、下端に粉塵排出口(57)を有し上端部に吸気口(60)を設けたサイクロン筒(55)の上方に、上端部に排気口(63)を有して内部にバグフィルタ(71)を備えたケーシング(70)を配置し、サイクロン筒(55)の上端側内部に上下端が開口するとともに下端から上端に向かって拡開するホッパ部材(61)を配して、前記ケーシングの排気口(63)からの強制排気により前記サイクロン筒(55)内に前記吸気口(60)から粉塵を含んだ空気を吸引し、サイクロン筒(55)の内周面に沿って旋回する空気中の粗塵(A)を遠心力により分離するサイクロン集塵と、サイクロン筒(55)内からホッパ部材(61)内を通ってケーシング(70)内に吸引された残留粉塵をバグフィルタ(71)により捕集するバグフィルタ集塵とをおこなうものであり、配置面積を小さくして効率のよい集塵を行なうことができるとともに、バグフィルタ(71)の再生時に前記バグフィルタから落下した粉塵をダストボックス(53)内に効率よく堆積させ廃棄することができる。
【特許文献1】特開2006―043561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に記載の構成では、サイクロン筒(55)の粉塵排出口(57)とダストボックス(53)との間は大きな開口面積で開放状態にあり、また、サイクロン筒(55)内におけるホッパ部材(61)の下方も大きく開口した空間が形成されるため、ダストボックス(53)内に旋回流打ち消し部材(72)を備えていても、ある程度粉塵がダストボックス(53)内に堆積した場合には旋回流の影響は避けられないものである。したがって、堆積した粉塵の舞い上がりによる再飛散を防ぐことは困難となり、サイクロンによる集塵効果が低くなる難点があり、粉塵(A)の堆積度合によっても集塵作用が不安定となるため上方に配置したバグフィルタ(71)が必須条件になる等、装置全体としてのコストが高くなる問題がある。
【0005】
本発明は上記の点を考慮してなされたものであり、簡単な構成でありながら空気流の圧力損失を小さくして粉塵を効果的に遠心分離することができ、捕集効率の高い粉塵の捕集装置をよりコンパクトで、且つ安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明による粉塵の捕集装置は、円筒状をなし側壁上部に内周面から接線方向に空気の流入口を開口させるとともに上下面を閉塞した外筒部材と、この外筒部材の内周面から内面側に所定の空間を設けて同心に配置するとともにその下端縁を前記外筒部材の下面から所定の間隙を有して上方に位置させた径小円筒とから遠心分離器を形成し、この遠心分離器の前記径小円筒の上端を前記外筒部材の上面を貫通し上方に延出させて空気の流出口とするとともに、前記外筒部材の下面の周端縁に沿って排出孔を設け、前記遠心分離器の下部には、前記排出孔によって前記外筒部材内と連通する上面周縁を前記外筒部材の下面に当接した容器状の捕集タンクを配設し、前記流入口から流入した空気を外筒部材の内周面に沿って流下させ、遠心力で分離した粉塵を排出孔から下方の捕集タンク内に排出し、残余の空気を前記間隙を介して径小円筒の流出口から流出させるようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の構成によれば、空気流の圧力損失を低減して粉塵の捕集効率を高めた捕集装置を、簡単な構成で、よりコンパクトに、且つ安価に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の1実施形態を図面に沿って説明する。図1に全体の概略斜視図、図2に正面からの縦断面図を示す粉塵の捕集装置(1)は、精密作業現場における粉塵のほか、裁断作業場の紙粉や木工所の木屑等の空気中の微粒粉塵、あるいは、金属加工時の油滴や水滴、ミスト等の粉塵を捕集するものであり、ステンレス等の薄鋼板で円筒状に形成された遠心分離器(2)とこの下部に着脱自在に取り付けた捕集タンク(3)とからなっている。
【0009】
前記遠心分離器(2)は、円筒状をなし、その上下面を円筒体と同様の薄鋼板製の天板(6)および底板(7)で溶接等によって一体化して閉塞した外筒部材(5)と、この外筒部材(5)の内周面から内面側に所定の空間を設けて同心に配置するとともにその下端縁に外方へ折曲させた鍔部(11a)を設けてこれを前記外筒部材(5)の下面を形成する底板(7)から所定の間隙を設けて上方に位置させた径小円筒(11)と、ターボファン等の送風機(8)によって粉塵を含んだ空気を外部から吸い込む吸込管(9)と、これに接続して設けられ、吸引した空気を前記外筒部材(5)内に吹き出す流入口(10)とから構成されている。
【0010】
前記径小円筒(11)の下端縁の鍔部(11a)に対向する外筒部材(5)の底板(7)より少し上方の位置には、径小円筒(11)下端縁の鍔部(11a)の径とほぼ同外径として外方に張り出させた円板台(12)を配設しており、この底板(7)より少し上方に位置する円板台(12)によって、前記径小円筒(11)の下端部における開口周囲との間隙は狭まることになる。
【0011】
また、前記空気の流入口(10)は、前記円板台(12)の上方部からの横断面図である図3からより理解されるように、前記外筒部材(5)の側壁上部に内周面から接線方向に開口させるとともにその開口端部には外筒部材(5)の円周方向へ風を導くガイド片(10a)を形成しており、さらに、前記径小円筒(11)の上端は、前記外筒部材(5)の上面である天板(6)を貫通し、上方に延出して開放させ、外気への空気の流出口(13)としている。
【0012】
そして、前記外筒部材(5)の下面外径よりわずかに外方に拡がる大きさで方形に形成した底板(7)には、外筒部材(5)の周端縁に沿って円弧状に対向する2つのスリット状の排出孔(15)を設けている。この排出孔(15)は、外筒部材(5)の下面を形成するように配置された底板(7)の外筒部材(5)の内周壁面に沿うように所定の幅と長さ寸法、例えば本実施例では、5mm幅で90度の角度の範囲に亙って対向するように2箇所穿設している。
【0013】
前記遠心分離器(2)の下部に位置する捕集タンク(3)は、上面を開口(3a)させた円筒形の容器状をなし、前記遠心分離器(2)と同様の薄鋼板、あるいは透明合成樹脂で形成されているものであって、外筒部材(5)の下面を形成する前記底板(7)の下面に下方から密着して取り付けられている。
【0014】
前記方形の底板(7)の下方には、図2に示すように、アングル鋼材を枠状に組み上げた支持台(16)を取り付けて前記送風機(8)を含めた遠心分離器(2)を支持しており、前記底板(7)の相対向する2側辺の端縁に対応してその端縁からさらに前方に延出させた枠体(17)には前後方向に亙る断面コ字状のレール溝(18)を形成し、この一対の平行するレール溝(18)に前記捕集タンク(3)の上面開口(3a)の周縁に外向きに形成した一対の水平鍔部(3b)を係合して、捕集タンク(3)を引き出し可能に、且つ、着脱自在に保持している。
【0015】
前記捕集タンク(3)の上面開口(3a)周縁の水平鍔部(3b)の上面には、所定厚の軟質気泡樹脂を還状に形成したシール体(19)を貼り付けており、さらに、捕集タンク(3)の下方に位置する前記支持台(16)の下フレーム(20)には押さえ部とネジ部からなるシールネジ(21)を上下移動自在に取り付けている。
【0016】
そして、捕集タンク(3)の上面開口(3a)を、遠心分離器(2)の底板(7)の下面の所定の位置に対向して設置し、前記シールネジ(21)を回動することによって、捕集タンク(3)を上方に押し上げるように作用するものであり、その結果、捕集タンク(3)は上昇して、遠心分離器(2)の底板(7)の裏面にシール体(19)を介して当接し、底板(7)と捕集タンク(3)とを気密に密着させるとともに、前記排出孔(15)によって前記外筒部材(5)内と捕集タンク(3)内とは連通するように構成されている。
【0017】
なお、前記シール体(19)は、捕集タンク(3)側ではなく、遠心分離器の底板(7)の裏面側に貼り付けてもよいことはいうまでもない。また、(22)はキャスタであり、前記支持台(16)の下部の4隅に取り付けられてこれを支えるとともに、前記遠心分離器(2)と捕集タンク(3)とからなる粉塵装置(1)を移動可能に保持している。
【0018】
しかして、作業場内の粉塵を捕集する際には、流出口(13)から流出する風量が毎分40m程度になるように、遠心分離器(2)の風上側に設置した送風機(8)を駆動することにより、粉塵を含んだ空気を遠心分離器(2)内に吹き出すものであり、送風機(8)により遠心分離器(2)内に流入する空気は、前記流入口(10)が外筒部材(5)の側壁上部に内周面から接線方向に開口していることから、流入空気をサイクロンとして矢印線のように外筒部材(5)の内周面に沿って旋回して流下させることで、遠心力により空気と粉塵とを分離させ、重力により外筒部材(5)の円周部の壁面に沿って下降し、底板(7)に至った粉塵を前記排出孔(15)から下方の捕集タンク(3)内に排出するものである。
【0019】
したがって、分離された粉塵を効果的に捕集タンク(3)内に導入させるためには、捕集対象である粉塵の種類により、送風機(8)の風量、排出孔(15)の大きさを設定すればよく、また、本実施例においては、排出孔(15)の開口スペースを流出口(13)の開口面積の10%に設定した。なお、排出孔(15)は、上記構成に限らず、1カ所あるいは3カ所以上でもよく、また、円弧状の長孔でなく、多数の小孔を円弧状に穿設するようにしてもよい。
【0020】
このとき、前記外筒部材(5)と径小円筒(11)との間に至った空気は、径小円筒(11)の下端縁の鍔部(11a)と、前記外筒部材(5)の底板(7)の上方に設けた円板台(12)の外方への張り出し部が邪魔板となって径小円筒(11)内への流入を阻害されることになり、含んでいる粉塵をさらに分離して排出孔(15)に落とし込むため、残余の空気をより清浄化して円板台(12)上の間隙から径小円筒(11)中に流入し、上昇して流出口(13)から外気中に放出させることができる。
【0021】
また、捕集タンク(3)内に粉塵が比較的大量に堆積しても、捕集タンク(3)と上部の遠心分離器(2)との間は底板(7)で遮蔽され、排出孔(15)部分で連通しているのみであることから、捕集タンク(3)内に影響を与えることはほとんどなく、堆積した粉塵を巻き上げる等の不具合を生じる可能性は少ない。
【0022】
そして、排出孔(15)から排出された粉塵は、捕集タンク(3)内に堆積していくものであり、捕集タンク(3)が満杯になった場合は、前記下フレーム(20)のシールネジ(21)を緩めて捕集タンク(3)を下降させることで底板(7)およびシール体(19)との密着係合を解除した後、図4に示すように、底板(7)から前方へ延出している枠体(17)のレール溝(18)上に下降した鍔部(3b)との係合を利用して捕集タンク(3)を摺動させ、前方へ引き出すことで捕集タンク(3)の上面開口(3a)を露出させ、あるいは、捕集タンク(3)を支持台(16)から取り外し、堆積した粉塵を廃棄すればよいものである。
【0023】
しかしながら、捕集タンク(3)が従来のようにほぼ密閉された状態にある場合は、タンク内に粉塵が一定量堆積すると、この捕集タンク(3)に堆積した粉塵は、遠心分離器(2)内における径小円筒(11)への風の流れによる負圧現象で、排出孔(15)の間隙を通って遠心分離器(2)内に吸い上げられ逆流する可能性があり、遠心分離器(2)内に逆流した粉塵は径小円筒(11)からそのまま外気中に排出されることになる。
【0024】
これに対して、本実施例では、捕集タンク(3)内の底面に、床面と間隙を保持した状態で外気と連通する開口(23)を設け、捕集タンク(3)内に前記開口(23)を覆うとともに捕集タンク(3)の最上部位にまで至るようにフィルタ(25)を延出して配設するようにした。
【0025】
具体的には、前記開口(23)のタンク内側に適当高さの保持筒(24)をタンクと一体に突設し、この保持筒(24)を支持部としてその外周に筒状のフィルタ(25)を嵌入して立設させるものであり、筒状のフィルタ(25)は、中心部を空洞とし、所定の厚みを有して空気は通過するが粉塵の通過は遮断する気泡密度にした不織布、ガラス繊維等の連続気泡体で形成するとともに、筒体の上部開口は栓で閉塞している。
【0026】
したがって、遠心分離器(2)内における負圧現象は、捕集タンク(3)の開口近傍まで粉塵が堆積しても、フィルタ(25)の先端が堆積した粉塵面から突出している限り、フィルタ(25)を通して下部の開口(23)から外気中に抜けるため発生しないものであり、粉塵は排出孔(15)を経て捕集タンク(3)内に疎外されることなくスムーズに流入し、粉塵のみを満杯状態まで堆積させることができるものである。
【0027】
前記実施例では、捕集タンク(3)の開口(23)を1カ所にして、これにフィルタ(25)を保持する構成としたが、1カ所に限らず、開口(23)やフィルタ(25)をともに複数配置して、複数の箇所から同時に空気を抜くようにすれば、より粉塵の捕集タンク(3)内への流入をスムーズにすることができる。
【0028】
なお、捕集対象の粉塵が、油滴や水滴、あるいはミスト等の液状体である場合には、粉塵としての比重が大きく舞い上がりがないので、フィルタ(25)は不要である。
【0029】
そして、捕集タンク(3)内に所定量の粉塵が堆積した場合には、これを図示しない赤外線透過センサー等で検知し、送風機(8)の運転を停止して遠心分離器(2)への粉塵を含んだ空気の流入を停止するとともに、捕集タンク(3)を底板(7)から引き出して所定の廃棄処分をおこなえばよい。
【0030】
なお、前記堆積粉塵の満杯検知は、センサーによらずとも送風機(8)を駆動する所定時間や捕集タンク(3)の重量、あるいは粉塵量を目視することでおこなうようにしてもよく、また、前記フィルタ(25)は保持筒(24)から着脱可能にして随時取り外し、再生あるいは交換作業が可能なように構成するとよい。
【0031】
上記構成による本発明の1実施例として、こぬかを粉塵として捕集した実験例について説明する。本実施例においては、捕集装置(1)の遠心分離器(2)を形成する外筒部材(5)は、直径を40cm、高さ寸法を68cmとし、径小円筒(11)の直径は20cmとした。そして、円板台(12)の外筒部材の底板(7)からの高さを50mm、径小円筒(11)の下端縁と円板台(12)との間隙寸法は55mmとし、排出孔(15)は幅5mm、長さは外筒周囲長の二分の一にあたる31cmとして外筒部材(5)の内周縁に対向して2カ所穿設した。
【0032】
また、捕集タンク(3)の容量は60Lとし、フィルタ(25)は外径50mm、長さ400mmのステンレス製円筒の周囲面に直径10mm程度の透孔を多数穿設し、この外周の全面に亙って厚み20mm、長さ430mmの不織布を巻き付けた構成とした。
【0033】
上記構成の捕集装置(1)を、流出口(13)における風量が40m/分になるように設定して50gのこぬか粉塵を吸込み管(9)内に投入したところ、捕集タンク(3)内に捕集された粉塵量は45gとなり粉塵捕集率は90%であった。このとき、遠心分離器(2)内の圧力損失は0.9kPaであって従来一般のサイクロン方式に比較しても50%小さくできるものであり、捕集装置(1)をコンパクト化できるとともに、10μm以上の粉塵は90%以上捕集することができるという従来と同等以上の捕集能力を得ることができた。
【0034】
なお、遠心分離器(2)と捕集タンク(3)との接合構成は、上記に限らず種々の構成が考えられるものであり、例えば、図2と同様に粉塵の捕集装置の正面からの断面図である図5に示すように、遠心分離器(2′)と底板(7′)、および捕集タンク(3′)とをそれぞれ別部材として形成し、遠心分離器(2′)の下面を形成する底板(7′)に排出孔(15′)および円板台(12′)を一体に形成するとともに、周縁に係合段部(26)を形成する構成としてもよい。
【0035】
そして、下部に位置する捕集タンク(3′)を支持脚(22′)により床面に設置し、この捕集タンク(3′)の上面の外周縁に形成した鍔部(3b′)に前記係合段部(26)の外側を係合させ、捕集タンク(3′)の上面を覆うことでその開口(3a′)を閉塞し、捕集タンク(3′)の上に載置した底板(7′)の上部から遠心分離器(2′)の開放した下面を前記係合段部(26)の内側に嵌入して取り付けることで、捕集装置(1′)を構成するようにしてもよい。
【0036】
このとき、特に図示しないが、前記送風機と遠心分離器(2′)の吸込み口(9′)とは、フレキシブルに接続し、容易に双方の着脱が可能な構成にしておく。
【0037】
このように構成すれば、捕集タンク(3′)内の粉塵が満杯になった際には、遠心分離器(2′)から送風機を分離した後、積み重ね状態にある遠心分離器(2′)とともに底板(7′)を持ち上げれば、上面が開放した捕集タンク(3′)を取り外すことができ、簡単な構成で堆積した粉塵の処理を容易におこなうことができるものである。
【0038】
本発明による粉塵の捕集装置は上記のように構成されており、簡単、且つコンパクトであるので装置自体の設置スペースを小さくできるとともに低コストで製造でき、捕集対象物も前記実施例のようなこぬかや紙塵、パウダーに限らず、工作機械等の金属加工作業場における切り屑粉や油滴、水滴等の捕集にも好適であり、効率的に粉塵を捕集することができるので、粉塵に影響されずに製品精度を高く保持し、作業場環境をクリーンで良好に保つことができる。
【0039】
なお、捕集タンク(3)(3′)は、前記実施例における構成のように、外筒部材(5)に対して着脱自在でなくともよい。すなわち、遠心分離器(2)(2′)に固着された状態であってもタンク壁の一部に蓋付きの開口を設け、これを粉塵の取り出し口として堆積した粉塵を取り出し、廃棄処理するようにしてもよいものである。
【0040】
また、捕集対象物である粉塵が前記油滴のような液状体である場合は、前記捕集装置を気液分離装置として空気清浄化のために用いるとともに前記捕集タンク(3)(3′)の底部に開口を形成して廃液管を接続し、この廃液管を介して捕集液体を移送して処理すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の1実施形態を示す粉塵捕集装置の一部を破断した概略斜視図である。
【図2】図1の正面からの縦断面図である。
【図3】図1における外筒部材の底板部を示す上面からの横断面図である。
【図4】図1の遠心分離器から捕集タンクを引き出した状態を示す斜視図である。
【図5】遠心分離器と捕集タンクとの接合構成の他の実施例を示す断面図である。
【図6】従来の集塵装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1、1′ 捕集装置
2、2′ 遠心分離器
3、3′ 捕集タンク
5 外筒部材
7、7′ 底板
8 送風機
10 流入口
11 径小円筒
12、12′ 円板台
13 流出口
15、15′ 排出孔
16 支持台
17 枠体
18 レール溝
19 シール体
20 下フレーム
21 シールネジ
23 開口
25 フィルタ
【出願人】 【識別番号】597001648
【氏名又は名称】株式会社ビッグバン
【出願日】 平成19年3月23日(2007.3.23)
【代理人】 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子

【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人


【公開番号】 特開2008−237951(P2008−237951A)
【公開日】 平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願番号】 特願2007−77826(P2007−77826)