トップ :: B 処理操作 運輸 :: B04 物理的または化学的工程を行なうための遠心装置または機械

【発明の名称】 遠心機用ロータ及び遠心機
【発明者】 【氏名】佐藤 淳

【要約】 【課題】風損及び慣性モーメントを小さくすると共に重心位置を低くし軽量化した遠心分離機用ロータの提供。

【解決手段】モータ6によって回転し外周面が略円形の輪郭を備えて半径方向と周方向を規定する遠心機用ロータ10であって、モータ6に同軸的に載置される軸部11Aと、試料容器20を保持すると共に試料容器20の底面に対向するように軸部11Aの下部と一体で軸部11Aの半径方向外方側に位置し周方向に均等配置された有底円筒形状の底部11Bと、底部11Bの半径方向外方から立設されて外枠となる外周壁部11Cとを備えたロータ本体部11と、各試料容器20を受け入れるため外周壁部11Cの当接面11Eと当接して位置決めされ底部11Bの上側に位置するチューブホルダ12とを有し、チューブホルダ12の半径方向内方側は、軸部11Aに直接対向している遠心機用ロータ10を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠心機の駆動軸部の回転によって回転する遠心機用ロータであって、
該駆動軸部に同軸的に載置され回転軸心が規定される中央部と、
試料容器を保持すると共に、該試料容器の底面に対向するように該中央部の該回転軸心の半径方向外方側に位置し、該回転軸心の周方向に等間隔に配置された有底円筒形状の底部と、
該底部の該半径方向外方から立設されて外枠を規定する外周壁部と、を備えたロータ本体と、
各試料容器を受け入れるため該外周壁部の少なくとも内周面の一部と当接して位置決めされそれぞれの該底部の上側に位置するチューブホルダとを有し、チューブホルダの該半径方向内方側は、該中央部に直接対向していることを特徴とする遠心機用ロータ。
【請求項2】
該底部は、該中央部の下部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の遠心機用ロータ。
【請求項3】
該チューブホルダは該ロータ本体の素材よりも比重の低い素材で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の遠心機用ロータ。
【請求項4】
該外周壁部は、該底部の円筒部の肉厚よりも薄肉であり、該円筒部と該外周壁部との境界であって該底部の円筒部や該外周壁部の内周面側は段差をなしていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の遠心機用ロータ。
【請求項5】
該チューブホルダは両端開口の円筒形状をなし、該チューブホルダの一端は、該段差に支持されていることを特徴とする請求項4記載の遠心機用ロータ。
【請求項6】
該チューブホルダは該外周壁部の少なくとも内周面の一部と嵌合していることを特徴とする請求項5記載の遠心機用ロータ。
【請求項7】
該チューブホルダは底部と筒部とを有する有底の管状をなして該ロータ本体に対して着脱可能であり、該チューブホルダの底部は該ロータ本体の底部上に支持され、該チューブホルダの筒部は該外周壁部の内周面の一部と当接することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の遠心機用ロータ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の遠心機用ロータを備えたことを特徴とする遠心機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は遠心機及び遠心機用のロータに関する。
【背景技術】
【0002】
液体試料の分離に使用される遠心分離機は、内部に液体試料を収容した複数の試料用容器を収容穴に収容可能なロータと、ロータをロータ室内で回転駆動するモータ等の駆動手段を備え、ロータ室内で前記ロータを高速で回転させることによって試料用容器内の液体試料を遠心分離している。液体試料を大量にかつ迅速に分離したいという使用者側の要求に応えるため、試料用容器の大型化が進むと共にロータも大型化する必要があり、その結果ロータの重さが問題となる。
【0003】
この問題を解決するためにアルミ合金やチタン合金などの高強度でありながら軽量な材料をロータ素材として使用するが、それでも20kg前後と重い場合が多く、持ち運びが不便になり使用者の負担が増加していた。また、重いロータは回転時のエネルギーが大きいため、万一ロータが破壊しても遠心機外に破片などが飛散しないような密閉された構造にする必要があり、その分コストアップに繋がり製品価格が高くなるなど使用者に金銭的負担を強いていた。
【0004】
ロータの軽量化の手段として、特許文献1に示されるように、ロータの上面側に試料用容器を保持する保持孔が等間隔で設けられ下面側から前記保持孔間を凹むように形成し、その凹み部分を底蓋で覆う構造が提案されている。また更なる軽量化の手段として、特許文献2及び3に示されるように、ロータとチューブホルダを別々に製作して組み合わせ、ロータ全体をシェルやカバーで覆う構造が提案されている。特許文献2では、円筒状のチューブホルダが金属製スリーブとFRP(繊維強化プラスチックス)製ホルダで形成され、金属製スリーブとFRPホルダとを円筒面間で結合させている。
【特許文献1】実公平7−25230号公報
【特許文献2】特表2001−526585号公報
【特許文献3】特表平8−504672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示されるロータでは従来に比べて約60〜70%程度の重さまで軽減できるが、ロータの上面側は試料容器保持部を残さなければならず、よって重心位置がロータの上面側に位置していた。重心位置が高くなると試料のアンバランスなどによる回転時の振動が大きくなり、振動が大きいと駆動装置に損傷を与える可能性が大きくなり安全性が低下して好ましくない。
【0006】
また特許文献2または特許文献3の構造にした場合、ホルダとロータの他に全体を覆うシェルとカバーの少なくとも二個の部品が必要となり、また、万一試料用容器から試料が漏れた場合、ホルダにキャップを設けるなどの防止手段が必要となる。よって組立・加工等の製造工程が複雑になると共にコストアップとなっていた。
【0007】
よって本発明は、風損及び慣性モーメントを小さくすると共に重心位置を低くし軽量化した遠心分離機用ロータを加工性や安全性を両立しながら安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、遠心機の駆動軸部の回転によって回転する遠心機用ロータであって、該駆動軸部に同軸的に載置され回転軸心が規定される中央部と、試料容器を保持すると共に、該試料容器の底面に対向するように該中央部の該回転軸心の半径方向外方側に位置し、該回転軸心の周方向に等間隔に配置された有底円筒形状の底部と、該底部の該半径方向外方から立設されて外枠を規定する外周壁部と、を備えたロータ本体と、各試料容器を受け入れるため該外周壁部の少なくとも内周面の一部と当接して位置決めされそれぞれの該底部の上側に位置するチューブホルダとを有し、チューブホルダの該半径方向内方側は、該中央部に直接対向している遠心機用ロータを提供する。
【0009】
このような構成によると、ロータの上部において、チューブホルダと中央部とが直接対向しているため、チューブホルダと中央部との間に空間が形成された形状になる。よってロータの上部がその空間に応じて減肉される。また減肉加工は、ロータの上面側のみからでよいため、加工時のロータへの加工方向を変える必要が無くなり、安定した加工によりロータを製造することができる。
【0010】
また上記構成において該底部は、該中央部の下部に接続されていることが好ましい。このような構成によると、ロータ下部が底部と中央部との接続箇所になる。よってロータ下部の下面側から減肉する必要が無いため、ロータ下面の形状を平滑にすることができ風損を抑制することができる。また該底部の上方であって外周壁部と中央部との間にも空間が形成されることになるため、この空間にチューブホルダを配置することができ、この空間のチューブホルダが配置されない部分は、減肉部分とすることができる。
【0011】
また該チューブホルダは該ロータ本体の素材よりも比重の低い素材で構成されていることが好ましい。このような構成によると、ロータの重量を軽減すると共に、ロータの慣性モーメントを小さくすることができる。
【0012】
また該外周壁部は、該底部の円筒部の肉厚よりも薄肉であり、該円筒部と該外周壁部との境界であって該底部の円筒部や該外周壁部の内周面側は段差をなしていることが好ましい。また該チューブホルダは両端開口の円筒形状をなし、該チューブホルダの一端は、該段差に支持されていることが好ましい。
【0013】
このような構成によると、ロータ本体部において外周部分を軽量化することができ、よってロータ本体の慣性モーメントを小さくすることができる。また段差を設けることにより、チューブホルダの取付位置を正確に規定することが可能となると共に、チューブホルダを確実に支持することができる。
【0014】
また該チューブホルダは該外周壁部の少なくとも内周面の一部と嵌合していることが好ましい。
【0015】
このような構成によると、チューブホルダがロータの回転に基づく遠心力により半径方向外方に付勢されても、その位置がずれるのを抑制することができる。
【0016】
また該チューブホルダは底部と筒部とを有する有底の管状をなして該ロータ本体に対して着脱可能であり、該チューブホルダの底部は該ロータ本体の底部上に支持され、該チューブホルダの筒部は該外周壁部の内周面の一部と当接してもよい。
【0017】
このような構成によると、試料が保持される空間を画成する部材をロータ本体とは別部材から構成することができる。またチューブホルダをロータ本体から着脱可能に構成することができる。
【0018】
また本発明は、上述の構成を有する遠心機用ロータを備えた遠心機を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、風損及び慣性モーメントを小さくすると共に重心位置を低くし軽量化した遠心分離機用ロータ及びこの遠心分離機用ロータを備えた遠心機を加工性や安全性を両立しながら安価に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータを備えた遠心機について図1乃至図8に基づき説明する。図1に示される遠心機1は、筐体2と、チャンバ3と、駆動部5と、ロータ10とから主に構成されている。
【0021】
筐体2は、内部に水平に走るフレーム2Aを有しており、フレーム2Aにより、筐体2内部は、上下二部屋に区切られている。また筐体2には、遠心機1の動作を操作・制御する操作部2Cが設けられている。この操作部2C及び後述のドア2Bが設けられている部分を上方と定義して以下説明を行う。
【0022】
チャンバ3は、上方に開口するボウル状に構成されて、下部に後述の駆動軸部6Aを挿入可能な孔3bが形成されており、筐体2においてフレーム2Aで区切られた部屋のうち上方の部屋に配置されている。またチャンバ3と筐体2との間には、チャンバ3を取り囲むように断熱部4Aと防護壁4Bとが設けられ、これら断熱部4Aと防護壁4Bとは、フレーム2A上に配置されている。また筐体2には、チャンバ3の上方の開口を覆うドア2Bが設けられている。よってチャンバ3内において、チャンバ3とドア2Bとで画成される部分にロータ室3aが区画される。
【0023】
駆動部5は、ハウジング5Aとモータ6とから主に構成されている。ハウジング5Aは、フレーム2Aにダンパ5C、5Cを介して支持されており、その一端であって後述の駆動軸部6Aを支持する軸支持部5Bがチャンバ3に形成された孔3b内に配置されている。モータ6は、ハウジング5Aの他端側に設けられており、他端側から一端側へと向かう方向へ軸が伸びる駆動軸部6Aを備えている。駆動軸部6Aは、軸支持部5B内に配置されておりその先端が軸支持部5Bより延出されている。
【0024】
図2に示されるように、遠心機用ロータであるロータ10は、ロータ本体部11と、チューブホルダ12と、カバー13と、ハンドル14とから主に構成され、ロータ室3a内(図1)に配置されて駆動軸部6Aの先端に同軸回転するように固定されている。
【0025】
ロータ本体部11はアルミ合金やチタン合金などの高強度かつ軽量な材料を基材として、試料容器20を保持するように中央部11Aと底部11Bと外周壁部11Cとから主に構成されている。中央部11Aは、その回転軸心が駆動軸部6Aの回転軸心と同軸になるようにに駆動軸部6Aに載置されている。
【0026】
底部11Bは底壁と側壁を備える有底円筒形状に構成されて図3及び図4に示されるように有底円筒内に空間11bが規定されている。底部11Bは、この空間11b内で試料容器20(図2)を保持しており、中央部11Aの下部と一体に構成され、中央部11Aの回転軸心の半径方向外方側で中央部11Aの回転軸心の周方向に等間隔に四個配置されている。また底部11Bは、底部11Bを構成する有底円筒の中心軸が上方に行くほど中央部11Aに近接する様に中央部11Aに対して斜めになるように構成されている。
【0027】
また底部11Bにおいて、空間11bを構成する壁面部分には、底部11Bを構成する有底円筒の周方向全般に渡って段部11Dが設けられている。底部11Bは、この段部11Dを境界として底壁側が、内径が小さくなるように構成されている。
【0028】
外周壁部11Cは、底部11Bの半径方向外方から上方に向けて立設されており、ロータ本体部11の外枠を規定している。また外周壁部11Cの内周面であって、底部11Bの空間11bを規定する面と連続する部分には、図3及び図6に示されるように、中央部11Aの軸心方向と直交する断面が略円弧状の保持面11Eが設けられている。
【0029】
図6に示されるように、外周壁部11Cにおいては底部11Bの上方に設けられており、底部11Bにおいては中央部11Aの下部に設けられている。よって外周壁部11Cは、中央部11Aの上方と対向する構成を採っている。また図5及び図6に示されるように、ロータ本体部11において隣り合う底部11Bの間は、肉抜き加工され、上方に向けて開口する減肉部11aが形成されている。
【0030】
チューブホルダ12は、チタン合金、アルミ合金、プラスチック、カーボンファイバ等の素材から構成されて、両端が開口した筒状に構成されており、図7及び図8に示されるように、その一端が空間11b内において段部11Dと当接するように底部11Bに圧入され、外周壁部11Cと中央部11Aとの間に配置されている。チューブホルダ12を段部11Dに当接して配置することによりチューブホルダ12の取付位置を正確に規定することが可能となると共に、チューブホルダ12を確実に支持することができる。
【0031】
チューブホルダ12の位置を規定する段部11Dは、底部11Bの周方向に亘って設けられているため、底部11Bの中心軸と同様に中央部11Aに対して斜めに配置されている。よってこの斜めに配置された段部11Dにより位置が規定されるチューブホルダ12においても、上方である他端側が中央部11Aに近接するように斜めに配置される。またチューブホルダ12は、チタン合金、アルミ合金、プラスチック、カーボンファイバ等から筒状に構成されているため、ロータ10としての慣性モーメントが減じられている。
【0032】
外周壁部11Cは中央部11Aに対向しているため、外周壁部11Cと中央部11Aとの間に配置されたチューブホルダ12はロータ本体部11の半径方向内方側において中央部11Aに直接対向している。チューブホルダ12において、その筒状の内径は、底部11Bの内径であって段部11Dより底壁側における内径と略同一になるように構成されている。よってチューブホルダ12が底部11Bに設けられることにより、底部11Bと連携して内部に試料容器20を好適に保持することができる。
【0033】
またチューブホルダ12を底部11Bに配置した際に、チューブホルダ12の外周の一部分が、外周壁部11Cの保持面11Eに当接する。遠心分離を行うべくロータ10を回転させた際に、試料容器20を内蔵するチューブホルダ12には、数千G〜数万Gの遠心力がかかる。この遠心力によりチューブホルダ12が底部11Bから外れるおそれがあるが、チューブホルダ12は底部11Bに嵌め込まれていると共に外周壁部11Cの保持面11Eに当接することにより遠心力に抗い、チューブホルダ12が底部11Bより外れることを防止している。
【0034】
ロータ本体部11は、上述のように外周壁部11Cと中央部11Aとの間にチューブホルダ12を配置可能な空間を有し、かつ底部11B内の空間11b及び減肉部11aを有している。これらは何れもロータ本体部11の上方から切削加工を行うことにより、形成可能であり、ロータ本体部11の下方等から切削加工をする必要がない。よって製造時において、一方向から切削加工を行えばよく、切削加工時に一端固定したロータ本体部11を外す必要が無くなり、高精度な加工を施すことが可能となる。ロータ本体部11の上方側から切削加工を行うため、必然的にロータ本体部11の上方の重量が軽くなり、よってロータ本体部11の重心位置を下方に下げることができる。またロータ本体部11の下面側から減肉等の加工をする必要が無いため、ロータ本体部11の下面の形状を平滑にすることができ、風損を抑制することができる。
【0035】
図2に示されるように、ロータ本体部11に保持される試料容器20は、容器20Aと、内蓋20Bと、Oリング20Cと外蓋20Dとから構成され、内部に試料21が内蔵されている。試料容器20は、底部11B及びチューブホルダ12から規定される空間に挿入されるが、底部11B及びチューブホルダ12の中心軸は中央部11Aと斜めに交差するように構成されているため、ロータ10が回転した際には、試料容器20に加えられる遠心力が、底部11Bの底壁側へも働く。よって回転中に試料容器20チューブホルダ12の他端側の開口から飛び出すことが抑制される。
【0036】
カバー13は、ロータ本体部11に試料容器20が保持された状態で、外周壁部11Cの上部の縁部と当接して試料容器20の上方を覆うように設けられている。そしてハンドル14をカバー13の中央に形成されている孔を貫通させて中央部11Aに形成されているネジ穴にねじ込み、カバー13をロータ本体部11に固定して、試料容器20がロータ10から飛び出さないようにしている。
【0037】
上記構成の遠心機1において遠心分離処理を行う場合には、ロータ10において、その重心位置が下方に位置すると共に、減肉部11aを形成したことにより、外周部部分の重量が小さくなっているためその慣性モーメントも低減され、安定して高速回転を行うことができる。また減肉部11aや空間11bを形成する切削加工においても、一方向からの作業によりその加工を行うことができるため作業性が向上し、故にロータ本体部11を安価に製造することができる。
【0038】
また試料用容器20を保持する部分を別部材のチューブホルダ12にすることで、中央部11A周辺において従来削ることが不可能であった部分まで削ることができ、それに伴い減肉部11aもより多く削ることが可能となる。
【0039】
本発明の遠心機用ロータは、上記した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば図9に示されるようにチューブホルダ22を底壁部22Bと側壁部22Aとから構成される有底円筒状としても良い。この場合にロータ本体部11の底部11Bにおいて段部は構成されない。チューブホルダ22をロータ本体部11に装着する際は、底部11B内にチューブホルダ22の底壁部22Bを挿入すると共に、側壁部22Aが保持面11Eにより支持される。この場合にチューブホルダ22は、底部11Bから容易に着脱可能に構成されている。
【0040】
チューブホルダ22が前記形状を有することで、ロータ10が遠心機1に乗せられたままチューブホルダ22をロータ10から取り出せるため、ロータ10を遠心機1に出し入れする負担が軽減され、遠心分離の作業性を向上させることができる。また、作業ミスなどでハンドル14(図2)をロータ10内部の凸部、つまりチューブホルダ22にぶつけて傷つける場合がある。この場合に、従来は一旦使用者からロータ10を製造者に返却してもらい、修正を行って使用者に戻していた。故に、修理の間はロータ10が無いため、使用者は分離作業ができずにいた。しかし、チューブホルダ22が取り外し可能になることで、ロータ10を製造者に返却せずにチューブホルダ22を使用者が交換すれば修理完了となり、分離作業の中断期間を最小限に抑えることが可能となる。また底部11Bは、四個の容器20Aを保持すべく、四箇所に設けられているが、ロータ10の回転を阻害しなければ、これ限らず底部11Bの個数を増やしてもよいし、減らしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータを備えた遠心機の断面概略図。
【図2】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの断面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの平面図。
【図4】図3のIV-IV線に沿った部分断面図。
【図5】図3のV-V線に沿った部分断面図。
【図6】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの断面斜視図(チューブホルダ無し)。
【図7】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの部分断面図(チューブホルダ有り)。
【図8】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの断面斜視図(チューブホルダ有り)。
【図9】本発明の実施の形態に係る遠心機用ロータの変更例に係る断面斜視図。
【符号の説明】
【0042】
1・・遠心機 2・・筐体 2A・・フレーム 2B・・ドア 2C・・操作部
3・・チャンバ 3a・・ロータ室 3b・・孔 4A・・断熱部 4B・・防護壁
5・・駆動部 5A・・ハウジング 5B・・軸支持部 5C・・ダンパ 6・・モータ
6A・・駆動軸部 10・・ロータ 11・・ロータ本体部 11A・・中央部
11B・・底部 11C・・外周壁部 11D・・段部 11E・・保持面
11a・・減肉部 11b・・空間 12・・チューブホルダ 13・・カバー
14・・ハンドル 20・・試料容器 20A・・容器 20B・・内蓋
20C・・リング 20D・・外蓋 21・・試料
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年11月15日(2006.11.15)
【代理人】 【識別番号】100094983
【弁理士】
【氏名又は名称】北澤 一浩

【識別番号】100095946
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 伸

【識別番号】100099829
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 朗子


【公開番号】 特開2008−119649(P2008−119649A)
【公開日】 平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願番号】 特願2006−308635(P2006−308635)