トップ :: B 処理操作 運輸 :: B04 物理的または化学的工程を行なうための遠心装置または機械

【発明の名称】 遠心分離機
【発明者】 【氏名】楠元 昭二

【要約】 【課題】ロータ室内に溜まった結露水を簡素な構造で効率良く機外に排出させることができる遠心分離機を提供すること。

【解決手段】分離すべき試料8を保持して回転するロータ6と、該ロータ6を回転駆動する駆動装置15と、前記ロータ6を収納するロータ室5と、前記ロータ6を冷却する冷却装置と、前記ロータ室5を開閉するドア11と、前記ロータ室5と外部とを繋ぐドレイン配管20と、少なくとも前記駆動装置15の駆動を制御する制御装置23を備えた遠心分離機1において、前記ドレイン配管20に液面検出器21と開閉可能な電磁バルブ(バルブ)22を設け、液面検出器21が液面を検出すると前記電磁バルブ22を開く。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離すべき試料を保持して回転するロータと、該ロータを回転駆動する駆動装置と、前記ロータを収納するロータ室と、前記ロータを冷却する冷却装置と、前記ロータ室を開閉するドアと、前記ロータ室と外部とを繋ぐドレイン配管と、少なくとも前記駆動装置の駆動を制御する制御装置を備えた遠心分離機において、
前記ドレイン配管に液面検出器と開閉可能なバルブを設けたことを特徴とする遠心分離機。
【請求項2】
前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出すると前記バルブを開くことを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。
【請求項3】
前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出しても前記ロータの回転速度が設定値以上であるときには前記バルブを開かないことを特徴とする請求項2記載の遠心分離機。
【請求項4】
前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出し且つ前記ロータの回転が停止した後に前記ドアを開けると前記バルブを開くことを特徴とする請求項2記載の遠心分離機。
【請求項5】
前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出し且つ前記ロータの回転が停止すると前記バルブを所定時間だけ開くことを特徴とする請求項2記載の遠心分離機。
【請求項6】
前記ドレイン配管の前記液面検出器の下方に別の液面検出器を設け、両液面検出器が共に液面を検出しない場合には前記ロータの回転・停止に関わらず前記バルブを閉じ、両液面検出器が共に液面を検出した場合には前記ロータの回転・停止に関わらず前記バルブを開き、下方の液面検出器のみが液面を検出した場合には、ロータの回転中は前記バルブを閉じ、ロータの回転が停止してドアが開けられると前記バルブを開くようにしたことを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータ室内に溜まった結露水をドレイン配管からロータ室外へ排出するようにした遠心分離機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遠心分離機は、分離すべき試料をチューブやボトル等に収容してロータに挿入し、該ロータを高速で回転させることによって試料を分離・精製するものであって、ロータの回転速度は用途によって異なり、用途に合わせて低速(最高回転速度は数1,000rpm)から高速(最高回転速度は150,000rpm)までの製品群が提供されている。
【0003】
又、ロータにも用途によって種々の形式のものがあり、チューブ穴が固定式のアングルロータや、チューブを装填したバケットが、ロータが回転することによって垂直状態から水平状態に揺動するスイングロータ等がある。尚、これらの各種ロータは、駆動装置に対して着脱及び交換可能となっている。
【0004】
ところで、試料によっては低温状態にしておかなければならないものがあるが、遠心分離機においてロータが回転すると、該ロータの外表面とロータ室内の空気との間に発生する空気抵抗によってロータの温度が上昇してしまうため、多くの遠心分離機には冷却装置が搭載されている。
【0005】
ここで、従来の遠心分離機を図4に基づいて説明する。
【0006】
図4は従来の遠心分離機の縦断面図であり、図示の遠心分離機は、ロータとしてスイングロータを備えており、図4の左半分はロータの停止状態、右半分はロータの回転状態を示している。
【0007】
図示の遠心分離機1においては、筐体2内が水平な仕切板3によって上下の空間に区画されており、上方の空間には、上面が開口するドラム状のボウル4が収容されている。そして、ボウル4の内部にはロータ室5が形成されており、このロータ室5にはロータ6が収容されている。ここで、ロータ6の先端部には複数のバケット7が揺動可能に保持されており、各バケット7には、内部に試料8を収容した複数本のチューブ9が装填されている。尚、ボウル4は、ステンレス等の耐食性の高い材料で構成されている。
【0008】
又、前記ボウル4の上面開口部は、ヒンジ10を中心として上下に回動するドア11によって開閉され、該ドア11を図示のように閉じると、該ドア11とボウル4の間に介在するドアパッキン12によって前記ロータ室5の上部開口部が閉じられる。尚、ドアパッキン12は、ゴム等の弾性材料で構成されている。
【0009】
更に、ボウル4の外周には冷凍配管13が巻装されており、その周囲は発泡材等の断熱性の高い材料から成る断熱層14によって覆われている。尚、図示しないが、冷凍配管13は、冷凍装置のコンデンサから延び、コンプレッサに接続されている。
【0010】
ところで、ボウル4の底部の中心部は円に開口しており、その開口部の周囲には立ち上げ部4aが形成されている。そして、前記仕切板3上にはモータ等の駆動装置15が複数の防振ゴム16を介して縦置き状態で搭載されており、この駆動装置15の上方へ延びるシャフトケース15aは、ボウル4の底部の開口部を貫通してロータ室5内に臨んでおり、シャフトケース15a内に設けられた不図示の出力軸の上端には前記ロータ6が着脱可能に装着されている。尚、駆動装置15がボウル4を貫通する部位は、駆動装置15の外周とボウル4の立ち上げ部4aに嵌着されてシールラバー17によって塞がれている。
【0011】
又、ボウル4の底部にはドレイン孔18が開口しており、ボウル4のドレイン孔18の周囲にはドレインパイプ19が溶着されている。そして、このドレインパイプ19には撓曲可能なチューブ状のドレイン配管20の一端が接続されており、このドレイン配管20は、筐体2の側部を貫通して筐体2外へ延出している。
【0012】
而して、以上の構成を有する遠心分離機1の運転に際しては、ドア11を開け、内部に試料8が収容された複数本のチューブ9をロータ6に支持されたバケット7に装填した後、ドア11を閉め、駆動装置15を駆動するとともに、不図示の冷凍装置を駆動する。すると、駆動装置15の不図示の出力軸が所定の回転速度で回転するため、該出力軸の上端に装着されたロータ6とこれに支持されたバケット7がロータ室5内で回転し、停止時に図4の左半分に示すように鉛直に支持されていたバケット7が回転による遠心力によって図4の右半分に示すように水平状態となり、これに装填されたチューブ9及びその内部の試料8も水平状態となり、各チューブ9内の試料が遠心分離される。
【0013】
又、同時に冷凍装置の駆動によって液体冷媒が冷凍配管9内を流れ、その過程で蒸発することによってボウル4を介してロータ室5を冷却するため、ロータ6の回転によって発生する風損による発熱が抑えられる。尚、ボウル4は、その周囲が断熱層14によって熱的に遮断されているため、ロータ室5の冷却が効率良く行われる。
【0014】
ところで、ロータ6を例えば4℃の低温状態に保持するためにはボウル4を0℃付近まで冷却する必要があり、運転停止直後にドア11を開けると、外気が低温状態にあるロータ室5内に流入し、この外気に含まれる水分が0℃付近まで冷えたボウル4の表面で結露し、ボウル4の底部に結露水が溜る。そして、ボウル4の底部に溜った結露水は、ボウル4の底部に開口するドレイン孔18からドレインパイプ19に入り、ドレイン配管20を通って筐体2外へと排出される。
【0015】
ところで、特許文献1,2等に記載されているように、ボウル4の底部に溜る結露水は、ロータ6の回転抵抗を増加させ、ロータ6を駆動する駆動装置15のモータが過負荷となって異常過熱を引き起こしたり、ロータ6の回転によってロータ室5内に発生する風の流れによって結露水がチューブ9内の試料8に侵入して試料2を使用不能としたり、バケット7内に結露水が入って複数のバケット7間にインバランス状態を発生させ、試料8で重量バランスを取ってもインバランスによる運転停止というユーザーに不便を与える等の不具合が発生することが分かっている。
【0016】
そこで、上記不具合の発生を防ぐための提案が特許文献1〜5において種々なされている。
【特許文献1】実公昭52−042445号公報
【特許文献2】実公平7−037721号公報
【特許文献3】特開平11−070346号公報
【特許文献4】実開平6−034746号公報
【特許文献5】特願2005−177841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところが、特許文献1,2,5において提案された構成には、基本的にドレイン配管にバルブが付いていない。ここで、ロータ室の冷却効率の低下や湿気を含んだ外部空気のロータ室への流入を防ぐためにドレイン配管は基本的に通常は閉じられている必要がある。このため、特許文献1には、図3〜図5に示されているような構成が提案されているが、図3と図5に示された構成によれば、水が乾燥して無くなった場合には冷却効率の低下等の不具合が発生する。又、特許文献1の図4に示された構成では、スポンジ等の目詰まり等の不具合が発生する可能性があり、何れの構成も不具合なく結露水を機外に安定的に排出させるには至っていない。
【0018】
それに対して、特許文献3,4には、一定のタイミングでバルブを開いて結露水を機外に排出させる構成が提案されている。
【0019】
しかしながら、特許文献1や特許文献5に記載されているように、ドレイン配管内に結露水が溜まるのは、ロータが回転を始めることにより発生する空気の流れで結露水が動かされて結露水がドレイン孔に入っていくときである。このため、ドアの開閉動作とバルブの開閉を同期させる特許文献3記載の構成では、ロータが回転するとき、即ち遠心分離機ではドアが閉じているときはバルブは閉まっているため、結露水が多いとき等はドレイン配管を通過し切れない結露水はロータ室内に溢れて種々の不具合を引き起こすことになる。
【0020】
又、特許文献4において提案された構成では、ロータが回転を開始した直後の低速時にバルブが開くが、結露水が無い場合においてもバルブが不必要に開くため、冷却効率の低下等の不具合が発生する可能性がある。
【0021】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、ロータ室内に溜まった結露水を簡素な構造で効率良く機外に排出させることができる遠心分離機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、分離すべき試料を保持して回転するロータと、該ロータを回転駆動する駆動装置と、前記ロータを収納するロータ室と、前記ロータを冷却する冷却装置と、前記ロータ室を開閉するドアと、前記ロータ室と外部とを繋ぐドレイン配管と、少なくとも前記駆動装置の駆動を制御する制御装置を備えた遠心分離機において、前記ドレイン配管に液面検出器と開閉可能なバルブを設けたことを特徴とする。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出すると前記バルブを開くことを特徴とする。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出しても前記ロータの回転速度が設定値以上であるときには前記バルブを開かないことを特徴とする。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出し且つ前記ロータの回転が停止した後に前記ドアを開けると前記バルブを開くことを特徴とする。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制御装置は、前記液面検出器が液面を検出し且つ前記ロータの回転が停止すると前記バルブを所定時間だけ開くことを特徴とする。
【0027】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ドレイン配管の前記液面検出器の下方に別の液面検出器を設け、両液面検出器が共に液面を検出しない場合には前記ロータの回転・停止に関わらず前記バルブを閉じ、両液面検出器が共に液面を検出した場合には前記ロータの回転・停止に関わらず前記バルブを開き、下方の液面検出器のみが液面を検出した場合には、ロータの回転中は前記バルブを閉じ、ロータの回転が停止してドアが開けられると前記バルブを開くようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
請求項1及び2記載の発明によれば、ドレイン配管内に所定量の結露水が溜るたびにバルブを開いて結露水を機外に自動的に排出するようにしたため、ロータ室内に溜まった結露水を簡素な構造で効率良く機外に排出させることができる。
【0029】
請求項3記載の発明によれば、ロータが設定値以上の高速で回転しているときには制御装置がバルブを開かないようにしたため、水分を含んだ常温の外気がロータ室内の負圧に引かれてドレイン配管からロータ室内に侵入することがなく、外気の侵入によるロータ室の温度上昇等の不具合の発生が防がれる。
【0030】
請求項4記載の発明によれば、液面検出器が液面を検出し且つロータの回転が停止した後にドアを開けたときにバルブを開くようにしたため、バルブが開くことによる不具合が発生することがない。
【0031】
請求項5記載の発明によれば、液面検出器が液面を検出し且つロータの回転が停止するとバルブを所定時間だけ開くようにしたため、水分を含んだ常温の外気がドレイン配管0からロータ室に侵入してロータ室の温度が上昇する等の不具合の発生が防がれる。
【0032】
請求項6記載の発明によれば、結露水が上方の液面検出器のレベルまで溜った場合には、ロータの回転中であっても電磁バルブを開いて結露水を排出するが、結露水が両液面検出器の間のレベルに溜っている場合には、ロータの回転中は電磁弁を開けないようにしたため、ロータの回転中にロータ室の発生する負圧に引かれて常温の外気がロータ室内に侵入することによるロータ室の温度上昇等の不具合の発生を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0034】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る遠心分離機の縦断面図であり、本図においては、図4に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。尚、図1に示す遠心分離機は、ロータとしてスイングロータを備えており、図1の左半分はロータの停止状態、右半分はロータの回転状態を示している。
【0035】
本実施の形態においては、ドレイン配管20の上部に液面検出器21を設けるとともに、ドレイン配管20の下部に電磁バルブ22を設け、駆動装置15の駆動を制御する制御装置23に送信される液面検出器21からの検出信号に基づいて制御装置23が電磁弁22の開閉を制御するようにしたことを特徴としており、他の構成は図4に示した従来の遠心分離機1のそれと同じである。
【0036】
而して、通常は電磁バルブ22は閉じており、ボウル4の底部に溜った結露水は、ボウル4の底部に開口するドレイン孔18からドレインパイプ19に入り、ドレイン配管20内に溜り、その水位が次第に上昇する。そして、ドレイン配管20内に溜った結露水の液位が液面検出器21に達し、液面検出器21がそのことを検知すると、その検知信号が制御装置23に送信される。すると、制御装置23は、電磁バルブ22を開き、ドレイン配管20内に溜った結露水を機外に排出する。
【0037】
このように、本実施の形態では、ドレイン配管20内に所定量の結露水が溜るたびに電磁バルブ22を開いて結露水を機外に自動的に排出するようにしたため、ロータ室5内に溜まった結露水を簡素な構造で効率良く機外に排出させることができる。そして、結露水が無いときにも電磁バルブ22を不必要に開いて外気をドレイン配管20からロータ室5内に導入することがないため、外気によってロータ室5内の温度が上昇する等の不具合が発生することがない。
【0038】
ところで、電磁バルブ22を開く条件や開く時間をロータ6の回転・停止や回転速度或はドア11の開閉によって設定することができる。
【0039】
例えば、液面検出器21が液面を検出しても、ロータ6が設定値以上の高速で回転しているときには制御装置23が電磁バルブ22を開かないようにすることができる。ロータ6がロータ室5内で高速で回転しているときには、ロータ室5内には大きな負圧が発生するが、このようにときに電磁バルブ22を開くと、水分を含んだ常温の外気がロータ室5内の負圧に引かれてドレイン配管20からロータ室5内に導入するため、ロータ室5の温度が上昇したり、余分に結露水が発生する等の不具合が発生する。従って、このような場合には、液面検出器21が液面を検出しても、電磁バルブ22を開かないで閉じたままにしておくことによって、前記不具合の発生を防ぐことができる。
【0040】
又、液面検出器21が液面を検出し且つロータ6の回転が停止した後にドア11を開けると、制御装置23が電磁バルブ22を開くようにしても良い。所定の遠心分離処理が終了したためにロータ1の回転が停止すると、ユーザーは、ドア11を開けてチューブ9を取り出すが、このときにはロータ室5が大気中に開放されるため、電磁バルブ22を開いても何ら問題は発生せず、ドレイン配管20内に液面検出器21に達する程度まで結露水が溜っている場合には、その結露水をドレイン配管20から機外に排出する。
【0041】
更に、液面検出器21が液面を検出し且つロータ6の回転が停止すると、制御装置23が電磁バルブ22を所定時間だけ開くようにしても良い。所定の遠心分離処理が終了したためにロータ1の回転が停止したときであっても、通常はドア11を直ちに開けず、ロータ室5内は低温状態に保持されているが、この状態でドレイン配管20内に所定量の結露水が溜っているときには、電磁バルブ22を所定時間だけ開けて結露水を機外に排出した後、電磁バルブ22を閉じるようにすることによって、水分を含んだ常温の外気がドレイン配管20からロータ室5に侵入してロータ室5の温度が上昇する等の不具合の発生を防ぐことができる。
【0042】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2を図2に基づいて説明する。
【0043】
図2は実施の形態2に係る遠心分離機の縦断面図であり、本図においては図1に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0044】
本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様に、ドレイン配管20の上部に液面検出器21を設けるとともに、ドレイン配管20の下部に電磁バルブ22を設け、液面検出器21から制御装置23に送信される検出信号に基づいて制御装置23が電磁バルブ22の開閉を制御するようにしたことを特徴としているが、ドレイン孔18をボウル4の立ち上げ部4aの側部に開口せしめ、立ち上げ部4aのドレイン孔18の周囲には逆L字状に折り曲げられたドレインパイプ19が溶着されている点が前記実施の形態1とは異なっている。
【0045】
而して、本実施の形態においても前記実施の形態1と同様の効果が得られるが、本実施の形態では、ドレイン孔18をボウル4の立ち上げ部4aの側部に開口せしめたため、ロータ6の回転によってロータ室5内の空気の流れに伴ってボウル4の立ち上げ部4aの外周に沿って流れる結露水が効率的に集められてトレン孔18からドレインパイプ19に入り、ドレイン配管20を通って筐体2外へと排出される。
【0046】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3を図3に基づいて説明する。
【0047】
図3は実施の形態3に係る遠心分離機の縦断面図であり、本図においては図2に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
【0048】
本実施の形態は、ドレイン配管20の液面検出器21の下方に別の液面検出器24を設け、制御装置23が液面検出器24からの検出信号によっても電磁バルブ22の開閉を制御するようにしたことを特徴とする。以下、下方側の液面検出器24を「第1の液面検出器」、上方側の液面検出器21を「第2の液面検出器」と称することとする。
【0049】
而して、本実施の形態では、電磁バルブ22の開閉を第1及び第2の液面検出器24,21の検出の有無(ON/OFF)とロータ6の運転/停止及びドア11の開閉に応じて制御するようにしており、その内訳を表1に示す。
【0050】
【表1】


以下、電磁バルブ22の開閉制御を表1に従って説明する。
【0051】
第1及び第2の液面検出器24,21が共にOFF(液面を検出しない)場合には、結露水は下方の第1の液面検出器24のレベルまで溜っていないため、ロータ6の回転/停止及びドア11の開閉に関わらず電磁バルブ22が閉じられ、ドレイン配管20からの結露水の排出はなされない。
【0052】
又、逆に第1及び第2の液面検出器24,21が共にON(液面を検出する)場合には、結露水は上方の第2の液面検出器21のレベルまで溜っているため、ロータ6の回転/停止及びドア11の開閉に関わらず電磁バルブ22が開けられ、結露水がドレイン配管20から排出される。
【0053】
これに対して、下方の第1の液面検出器24がON、上方の第2の液面検出器21がOFFである場合、つまり結露水がドレイン配管20の第1の液面検出器24と第2の液面検出器21の間のレベルに溜っている場合には、ロータ6が回転している間は電磁バルブ22を閉じて結露水を排出せず、ロータ6の回転が停止してドア11が開けられると電磁バルブ22を開いて結露水を排出する。或いは、ロータ6が停止した直後に電磁バルブ22を所定時間又は第2の液面検出器21が液面を検出しなくなるまで開放し、結露水を機外(筐体2外)に排出した後、電磁バルブ22を閉じるようにすることによって」、水分を含んだ外気がドレイン配管20からロータ室5に侵入してロータ室5が温度上昇する等の不具合の発生を防ぐことができる。
【0054】
従って、本実施の形態によれば、結露水が上方の第2の液面検出器21のレベルまで溜った場合には、ロータ6の回転中であっても電磁バルブ22を開いて結露水を排出するが、結露水が第1の液面検出器24と第2の液面検出器21の間のレベルに溜っている場合には、ロータ6の回転中は電磁バルブ22を開けないようにしたため、ロータ6の回転中にロータ室5の発生する負圧に引かれて常温の外気がロータ室5内に侵入することによるロータ室5の温度上昇等の不具合の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態1に係る遠心分離機の縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る遠心分離機の縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る遠心分離機の縦断面図である。
【図4】従来の遠心分離機の縦断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 遠心分離機
2 筐体
3 仕切板
4 ボウル
4a ボウルの立ち上げ部
5 ロータ室
6 ロータ
7 バケット
8 試料
9 チューブ
10 ヒンジ
11 ドア
12 ドアパッキン
13 冷凍配管
14 断熱層
15 駆動装置
15a 駆動装置のシャフトケース
16 防振ゴム
17 シールラバー
18 ドレイン孔
19 ドレインパイプ
20 ドレイン配管
21 液面検出器
22 電磁バルブ(バルブ)
23 制御装置
24 液面検出器
【出願人】 【識別番号】000005094
【氏名又は名称】日立工機株式会社
【出願日】 平成18年10月26日(2006.10.26)
【代理人】 【識別番号】100092853
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮一


【公開番号】 特開2008−104959(P2008−104959A)
【公開日】 平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願番号】 特願2006−290741(P2006−290741)