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【発明の名称】 空気清浄器および空気清浄方法
【発明者】 【氏名】権丈 紀子

【氏名】谷池 優子

【氏名】河村 達朗

【要約】 【課題】アレルギー患者の発作を引き起こすアレルゲンの迅速かつ効率的な除去を実現できる空気清浄器およびそれを用いた空気清浄方法を提供する。

【解決手段】粉塵を含む空気を吸い込む吸い込み口、吸い込み口から吸い込まれた空気中に含まれる粉塵を除去する集塵器、粉塵が除去された空気を吹き出す吹き出し口、粉塵が除去された空気を吹き出し口に送る送風機、粉塵の発生源である布団の移動を検知する粉塵発生源検知部、および粉塵発生源検知部からの検知信号に基づいて送風機の運転を開始させる制御部を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉塵を含む空気を吸い込む吸い込み口、
前記吸い込み口から吸い込まれた前記空気中に含まれる前記粉塵を除去する集塵器、
前記粉塵が除去された前記空気を吹き出す吹き出し口、
前記粉塵が除去された前記空気を前記吹き出し口に送る送風機、
前記粉塵の発生源の移動を検知する粉塵発生源検知部、および
前記粉塵発生源検知部からの検知信号に基づいて前記送風機の運転を開始させる制御部
を備える空気清浄器。
【請求項2】
前記粉塵発生源検知部は、前記粉塵の発生源に取り付けられた赤外線送信機からの信号を検出する赤外線センサで構成される請求項1に記載の空気清浄器。
【請求項3】
前記粉塵発生源検知部は、前記粉塵の発生源に取り付けられた共振タグの共振を検出する検出手段で構成される請求項1に記載の空気清浄器。
【請求項4】
さらに人体を検知する人体検知部を備える請求項1〜3のいずれかに記載の空気清浄器。
【請求項5】
さらに照度検知部を備える請求項4に記載の空気清浄器。
【請求項6】
さらに前記空気中に含まれる前記粉塵を検知する粉塵検知部を備える請求項1〜3のいずれかに記載の空気清浄器。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれかに記載の空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程
を含む空気清浄方法。
【請求項8】
請求項6に記載の空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程
(C)前記工程Bの後に、前記粉塵検知部により前記空気中に含まれる前記粉塵を検知する工程、および
(D)前記工程Cにおける前記粉塵の検知量に応じた送風量により、自動的に前記送風機を動作させる工程
を含む空気清浄方法。
【請求項9】
請求項4に記載の空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程
(E)前記工程Bの後に、前記人体検知部により人体を検知する工程、および
(F)前記工程Eにおいて人体が検知されない期間、前記吹き出し口から前記空気清浄器が設置された床面に向けて前記粉塵が除去された前記空気が吹き出すように、自動的に前記送風機を動作させる工程
を含む空気清浄方法。
【請求項10】
請求項5に記載の空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程
(E)前記工程Bの後に、前記人体検知部により人体を検知する工程、
(G)前記工程Eにおける前記人体の検知に基づき、前記照度検知部により照度を検知する工程、および
(H)前記工程Gにおいて検知された照度が基準値未満であったとき、前記第1の送風量よりも弱い第2の送風量により、自動的に前記送風機を動作させる工程
を含む空気清浄方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中に含まれる粉塵を除去して空気を清浄化する空気清浄器、およびそれを用いた空気清浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、室内には畳、布団、じゅうたんなどが存在しており、例えば人が歩くことにより畳やじゅうたんからハウスダストが発生し、人が布団で寝返りを打つことによってもハウスダストが発生する。なかでも布団は膨大なダニアレルゲンを含んでいる。布団中の塵1g中のダニアレルゲン量は、床の塵1g中のアレルゲンの10倍以上であり、ダニアレルゲンは、床よりも布団に多いという実験結果がある(非特許文献1参照)。
【0003】
したがって、布団の上げ下ろしや寝返りなどにより布団からの発塵がある場合にはダニアレルゲンも空気中に飛散する。結果、寝室は、居間などと比較すると浮遊アレルゲンが著しく多い。実験によると、寝室における空中ダニアレルゲン量は、布団の上げ下げ時には平常時の1000倍にまでなる(非特許文献2参照)。
【0004】
さらに、就寝中に発作(主に喘息症状)を起こすアレルギー患者の殆どは、ダニアレルゲンの吸引が原因となっていることが知られている。そして、ダニアレルゲン粒子はハウスダストの一種であり、ハウスダストに付着していることもある。この結果、人が歩いただけで、床からハウスダストのみならずダニアレルゲンも舞い上がり、アレルギー患者の発作を引き起こすことになる。したがって、ダニアレルゲンをはじめとする各種アレルゲンやハウスダストを効率よく除去する方法が望まれている。
【0005】
以上はアレルギー患者を対象にして説明を行ったが、現在アレルギー症状を呈していない人についても、アレルゲンに暴露されることで感作する危険性がある。また、花粉やカビに対するアレルギー患者であっても同様の不都合が発生する。
【0006】
空気清浄器は、空中に漂う浮遊粒子(綿埃、花粉、タバコの煙など)を除去して当該空気を清浄化する。このような空気清浄器においては、省エネや高効率化の観点から、使用環境に応じて空気清浄処理能力を自動的に調節する機能が求められている。かかる自動調節機能を実現するために、光学的に浮遊粒子を検知するセンサ(以下「光学式埃センサ」という)と、当該センサによる浮遊粒子の検知結果に基づいて空気清浄処理能力を自動調節する制御部とを備えた空気清浄器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
図16に、特許文献1に記載された従来の空気清浄器の構成を示す。以下、図16を参照して従来の空気清浄器の動作について簡単に説明する。室内空気の粉塵濃度は光学式埃センサに相当する光学式粉塵検知器72により検知され、その出力は制御部71のセンサ出力測定手段711にて測定される。判定手段712は、センサ出力測定手段711で測定された粉塵濃度が粉塵濃度の判定基準値より大きいか小さいかを判定する。粉塵濃度が判定基準値以下である場合には、センサ出力測定手段711の出力信号は第1の比較手段713に入力され、ここで粉塵濃度値を一定時間サンプリングして平均化するサンプリング処理が行われる。その後、サンプリング処理によって得られた平均粉塵濃度値と第1の比較手段713にあらかじめ記憶されている複数の粉塵濃度値が順次比較される。送風機制御手段714は、第1の比較手段713から出力された信号に基づいて、送風機73の風量が前記粉塵濃度の判定基準値と対応するレベルの風量になるようにファンの回転数を制御する。
【0008】
一方、センサ出力測定手段711で測定された粉塵濃度値が判定基準値以上である場合、センサ出力測定手段711の出力信号は第2の比較手段715に入力され、ここで、粉塵濃度値が判定基準値を超える時間が所定時間以上連続するかどうか判定される。送風機制御手段714は、粉塵濃度値が判定基準値を超える時間が所定時間以上連続すれば、第2の比較手段715から出力された信号に基づいて送風機73の風量レベルを段階的に上げる。
【非特許文献1】M.sakaguchi, et al. Measurement of allergen associated with dust mite allergen.II. Cocentrations of air borne mite allerbens (DerI and DerII) in the house. : International Archives of Allergy and Applited Immunology, Vol. 90, 1989, 190-193
【非特許文献2】M.Sakaguchi, et al. Concentration of airborne mite allergens (DerI and DerII) during sleep. : Allergy, Vol. 47, 1992, 55-57
【特許文献1】特開2000−262827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述したように光学式粉塵検知器72は、検知信号の強度や出現パターンが浮遊粒子の種類に応じて変動する。従来の空気清浄器は、このような光学式埃センサの出力の変動に対応するため、一定時間内の測定濃度値を平均化した後、あらかじめ記憶されている基準値と比較したり、測定濃度値が所定時間以上判定基準値を超えるかどうか判定しており、空気汚れを検知するのに時間を要する。結果として、従来の空気清浄器は空気の清浄化に時間がかかっていた。
【0010】
前述したように、布団の上げ下ろし等により浮遊アレルゲンが急増した場合、アレルギー患者の発作を引き起こすことになるため、空気中の粉塵を早急に除去する必要がある。しかし、従来の空気清浄器では、粉塵の除去が本格化するまでに時間がかかり、この間に空気中への粉塵の拡散が進むため、アレルゲンの迅速な除去に十分対応できなかった。
【0011】
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、空気中に含まれる粉塵の発生原因となる粉塵発生源の動きを検知して集塵することにより、迅速かつ効率良く空気中の粉塵を除去することができる空気清浄器および空気清浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の空気清浄器は、
粉塵を含む空気を吸い込む吸い込み口、
前記吸い込み口から吸い込まれた前記空気中に含まれる前記粉塵を除去する集塵器、
前記粉塵が除去された前記空気を吹き出す吹き出し口、
前記粉塵が除去された前記空気を前記吹き出し口に送る送風機、
前記粉塵の発生源の移動を検知する粉塵発生源検知部、および
前記粉塵発生源検知部からの検知信号に基づいて前記送風機の運転を開始させる制御部を備える。
【0013】
また、本発明の空気清浄方法は、上記空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、空気中に含まれる粉塵の発生原因となる粉塵発生源の動きを検知し、粉塵発生源の移動があった時点から集塵を開始することにより、迅速かつ効率良く空気中の粉塵を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る空気清浄器は、
粉塵を含む空気を吸い込む吸い込み口、
前記吸い込み口から吸い込まれた前記空気中に含まれる前記粉塵を除去する集塵器、
前記粉塵が除去された前記空気を吹き出す吹き出し口、
前記粉塵が除去された前記空気を前記吹き出し口に送る送風機、
前記粉塵の発生源の移動を検知する粉塵発生源検知部、および
前記粉塵発生源検知部からの検知信号に基づいて前記送風機の運転を開始させる制御部を備える。
【0016】
本発明に係る空気清浄器では、粉塵濃度に関係なく、布団の移動が発生した直後に布団の移動を検出して送風機の運転を開始するため、粉塵の拡散を粉塵発生の初期段階から抑えることができる。従って、本発明により、アレルギー患者の発作を引き起こすアレルゲンの迅速かつ効率的な除去を実現できる。
【0017】
粉塵の発生源としては、布団、ネコなどのペット、洗濯物、または掃除機等が挙げられる。ここで、粉塵の発生源が布団であって、粉塵発生源検知部が布団の移動を検知する布団検知部であることが好ましい。
【0018】
この構成によると、布団の室内への搬入もしくは搬出を検出することができる。布団の移動に伴う急激な埃の舞い上がりにより突発的な空気の汚れが生じる。制御部は、この突発的な空気の汚れを解消するべく空気清浄器の運転を迅速に開始させることができる。このため、布団の移動に伴う突発的な空気汚れ発生に対し、従来よりも早く空気清浄器の運転を開始させることが可能になる。
【0019】
粉塵発生源検知部としては、空気清浄器を設置した室内において布団等の粉塵発生源が移動したことを検知できるものであれば特に限定するものではない。例えば、粉塵発生源に取り付けられた赤外線送信機から送信される赤外線を検出する赤外線センサを用いることができる。
【0020】
この場合、赤外線センサは、空気清浄器本体に取り付けてもいいし、布団を引く場所などの空気清浄器を設置する部屋の任意の場所に取り付けてもよい。赤外線センサは赤外線送信機から固有の識別コードを受信し、受信した識別コードを制御部に提供する。これにより赤外線センサを配置した限定されたエリア内において、赤外線送信機を取り付けた粉塵発生源の動きを検知することができる。
【0021】
また、特定周波数の電磁波に共振する共振タグと、この共振タグの送受信機を利用して、粉塵発生源の動き、例えば布団が室内に搬入され、もしくは室内から搬出されたことを検出することもできる。粉塵発生源の任意の部位に共振タグを取り付け、対応する送受信機を、粉塵発生源の通過を検知したい場所、例えば、部屋の入り口や布団を収納する押入の扉もしくは窓などの任意の位置、すなわち通過すると所定強度の共振信号を受信できる位置に設置する。そして、所定強度の共振信号を受信したとき、解析装置が布団の室内への搬入もしくは室内からの搬出等の粉塵発生源の動きを検出できるようにする。
【0022】
このようにすれば、共振タグをつけた粉塵発生源の移動を検出したときに空気清浄器の運転を制御することができる。このような位置検出システムは、共振タグと共振タグの送受信機を利用して構築することが可能であり、低コストで構築できる。また、共振タグは小型で薄いため、シール上に形成することもでき、布団や首輪に容易に取り付け可能である。また、共振タグにはセンサのような精密部品は用いられないため、衝撃や振動にも強い。さらに共振タグは安価に製造できるため、使い捨てとすることも可能である。
【0023】
本発明に係る空気清浄器は、さらに人体を検知する人体検知部を備えることが好ましい。また、本発明に係る空気清浄器は、さらに照度検知部や、空気中に含まれる粉塵を検知する粉塵検知部を備えていてもよい。
【0024】
また、本発明に係る空気清浄方法は、上記空気清浄器を用い、
(A)前記粉塵発生源検知部により前記発生源の移動を検知する工程、および
(B)前記工程Aにおける前記発生源の移動の検知に基づき、自動的に前記送風機を第1の送風量により動作させる工程
を含む。
【0025】
この方法によると、空気中に含まれる粉塵の発生原因となる粉塵発生源の動きを検知して集塵することにより、迅速かつ効率良く空気中の粉塵を除去することができる。
【0026】
ここで工程Bにおいて、運転開始から最大風量にて一定時間連続運転を行った後、風量を小さくして運転を行うことが好ましい。最初に、最大風量にて空気循環を行わせるようにモータを駆動させるのは、空気中に舞い上がった埃の大部分を除去するためである。この最大風量での空気循環を比較的短時間行う。その後、残留した埃を除去し、室内の埃濃度を一定レベルまで低減させるために、最大風量より小さい風量で空気循環を比較的長時間継続させる。
【0027】
本発明に係る空気清浄方法は、さらに粉塵検知部を備えた空気清浄器を用い、
(C)前記工程Bの後に、前記粉塵検知部により前記空気中に含まれる前記粉塵を検知する工程、および
(D)前記工程Cにおける前記粉塵の検知量に応じた送風量により、自動的に前記送風機を動作させる工程
をさらに含むことが好ましい。ここで、粉塵検知部としては、光学式の埃センサや臭いセンサ等が挙げられる。
【0028】
また、本発明に係る空気清浄方法は、さらに人体検知部を備えた空気清浄器を用い、
(E)前記工程Bの後に、前記人体検知部により人体を検知する工程、および
(F)前記工程Eにおいて人体が検知されない期間、前記吹き出し口から前記空気清浄器が設置された床面に向けて前記粉塵が除去された前記空気が吹き出すように、自動的に前記送風機を動作させる工程
をさらに含むことが好ましい。
【0029】
人体検知部としては、空気清浄器を設置した室内の人の存在を検知するものであれば特に限定されるものではない。例として赤外線センサ(焦電型赤外線センサ、サーモポイル型赤外線センサなど)、超音波センサ、光センサなどが挙げられる。これらのセンサは構成が簡単であり、しかも安価である。また、CCD画像からの情報により人の存在を検知する方法を採用してもかまわない。
【0030】
布団から飛散するダニアレルゲンの粒径は15μmで空中に長く浮遊しない。布団たたき直後に飛散した空中のダニアレルゲン量を100%としたとき、空中アレルゲン量は10〜15分後に半減し、30分後に10%前後にまで減衰することが知られている(吉沢 晋 他、空中ダニ主要アレルゲン(DerI、DerII)の粒子径分
布と空気中からの減衰、アレルギー、40巻(1991)435−438参照)。
【0031】
空気清浄器は基本的に舞い上がった埃を除去するもので、沈降した埃を除去するのに適していない。沈降した埃を効果的に除去するには、風を床面に吹き付けるなどして埃を舞い上げることが好ましい。本発明では、沈降した埃を効果的に除去するために、空気を床面方向に吹き付けて沈降した埃を巻き上げ、吸引除去する巻き上げ運転を行う。この方法は、沈降した埃を舞い上げ、吸引除去するものであれば特に限定されない。例えば、風向きルーバのような吹き出し口からの吹き出し風の方向を所定の位置にて規制する風向き規制部材を吹き出し口に設けることで、任意の方向、ここでは床面に対して風を吹き付けることができる。
【0032】
これらの方法により床面方向に風を吹き付けることで、床に沈降した埃は舞い上がる。この舞い上がった埃を吸い込み口から急速に吸引することで、沈降した埃を効果的に除去することができる。また、床面に向かって風を吹き付けるような巻き上げ送風用の装置を別個設けても良い。そしてこの送風装置を制御装置にて駆動させる形態をとってもよい。
【0033】
本構成によって、粉塵発生源の動きに伴って生じる急激な埃の舞い上がりに対応した空気清浄方法を提供するだけでなく、その性質上沈降してしまった埃も効果的に除去することができる。
【0034】
上述したように、粉塵発生源の動きにより発生した空気汚れに対応した空気清浄器の運転後、空気清浄器により除去し切れなかった埃は、その性質上やがて沈降する。埃が沈降した後、この沈降した埃を効果的に除去するために、風を床面に吹き付けるなどして埃を舞い上げる巻き上げ運転を行うのであるが、埃を意図的に舞い上げるときは、そのタイミングを考慮することが好ましい。埃が沈降してから巻き上げ運転を開始するが、人がその場に存在しているときなど、意図的に舞い上がった埃により不具合が発生する場合もある。
【0035】
本発明においては、意図的に埃を舞い上げ、舞い上がった埃を除去する巻き上げ運転を行う前に、人体検知部により空気清浄器の設置している室内の人の存在の有無をチェックする。そして人が存在していない場合、この巻き上げ運転を開始する。
【0036】
例えば粉塵発生源が布団である場合、敷いていた布団をたたんで直した後にこの巻き上げ運転が行われると、空気清浄器の運転で除去しきれずに床に沈降していた埃を再度舞い上げて除去するため、次に布団を敷いたときに舞い上がる埃を減少させることができる。また、布団を敷いて寝るまでの間にこの巻き上げ運転が行われた場合、空気清浄器の運転で除去しきれずに床に沈降していた埃を再度舞い上げて除去するため、就寝時に床に近いところで呼吸している人が埃を吸い込む被害を軽減することができる。
【0037】
巻き上げ運転は人が不在のときに運転が開始されるが、巻き上げ運転終了前に、人が空気清浄機の運転エリア内で検知された場合、巻き上げ運転は中止され、布団上げ下ろしモードに切り替わる。このため、巻き上げ運転時は間欠的に人感センサによる人存在チェックが行われる。
【0038】
本構成によって、空気清浄器の設置している室内に人が存在していないときのみ巻き上げ運転を行うことが可能となり、床に沈降した埃を効果的に除去することができる。
【0039】
ここで粉塵発生源が布団である場合、工程B終了時から30分経過後に、工程Fを行うことが好ましい。布団の上げ下ろしに伴う埃の飛散は30分後にはほぼ沈降すると考えられる。従って、床に沈降した埃をさらに効果的に除去することができる。
【0040】
また、本発明の空気清浄方法は、さらに人体検知部と照度検知部とを備えた空気清浄器を用い、
(E)前記工程Bの後に、前記人体検知部により人体を検知する工程、
(G)前記工程Eにおける前記人体の検知に基づき、前記照度検知部により照度を検知する工程、および
(H)前記工程Gにおいて検知された照度が基準値未満であったとき、前記第1の送風量よりも弱い第2の送風量により、自動的に前記送風機を動作させる工程を
さらに含むことが好ましい。
【0041】
人が存在していて照度が暗い場合は、この空気清浄器の運転エリア内で人が就寝していることが予測される。従って、就寝を邪魔しないように、第1の送風量よりも弱い第2の送風量により送風機の運転を行う。このようにすると、空気清浄器の運転音を小さくすることができる。
【0042】
ここで、粉塵検知部をさらに備えた空気清浄器を用い、粉塵検知部による空気汚れの検出信号が基準出力まで低下、または飽和するまでの期間、微弱運転の風量での連続運転を行い、それ以降は微弱運転の風量で間欠運転を行う運転方法などが例として挙げられる。
【0043】
さらに、間欠的に、粉塵発生源検知部による粉塵発生源の移動のチェックと人体検知部による人体のチェックとを平行して行い、粉塵発生源の移動が行われたことを検知するか、人の不在を検知するまで継続されることが好ましい。
【0044】
照度検知部としては、空気清浄器を設置している室内の明るさを感知できるものであれば特に限定するものではなく、周囲の明るさを感知する照度センサなどにより実現できる。また、空気清浄器を設置している部屋の照明のON/OFFを検知する方法をとってもよい。
【0045】
本構成によって、室内に人が存在しているときには不用意な埃の舞い上げを行うことを回避できる。また、室内の人による活動に応じて、発生した空気汚れに対応した空気清浄方法を提供することができる。さらに、人が就寝していることが予測される場合、就寝を妨げることなく空気清浄を実施することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0046】
(実施の形態1)
図1〜図7を参照して、本発明の実施の形態1に係る空気清浄器の構成を説明する。図1に本実施の形態に係る空気清浄器の構成を示す。図1(a)は空気清浄器の平面図、図1(b)は同正面図、図1(c)は同側面図である。
【0047】
図1(b)、(c)に示した空気清浄器の構成では、空気清浄器の装置上面9に空気7を吸い込む空気吸い込み口2が設けられている。また空気清浄器の装置下部10に空気8を吹き出す空気吹き出し口3が設けられている。
【0048】
空気清浄器前面の上端部には、表示・操作部21が配置されている。そして空気清浄器下端部には給気口22が開口されており、この給気口22を通して室内空気が埃センサ(図示しない)と臭いセンサ(図示しない)とに供給されるようになっている。埃センサおよび臭いセンサは汚れ検知センサの一例であり、汚れ検知センサが本発明における粉塵検知部に相当する。
【0049】
表示部・操作部21には、運転開始/停止スイッチ23、リモコンからの信号を受信するリモコン受信部24および各種表示灯25、人体センサ26、布団の移動を検出する布団センサ27、室内の照度を測定する照度センサ28が備えられている。図示しないが、リモコンにも運転開始/停止スイッチが設けられている。また人体センサは、赤外線を検出するセンサであって、熱源の有無(例えば室内における人の有無)を検出するセンサをいう。ここで、人体センサ26、布団センサ27および照度センサ28が、それぞれ本発明の人体検知部、粉塵発生源検知部および照度検知部に相当する。
【0050】
上記運転開始/停止スイッチ23を押すたびに、「自動運転」および「運転停止」に順次切り換えられる。
【0051】
「自動運転」では、布団センサの検出結果に基づく布団の移動の有無、汚れ検知センサの検出信号の大きさ、人体センサの検出結果に基づく人体の存在の有無、照度センサの検出結果に基づく室内の明るさ度合に基づき、後述する制御回路が運転モードを「布団上げ下ろしモード運転」、「お休み運転」、「巻き上げ運転」および「清浄運転」の中から選択する。また、選択された運転モードおよび運転開始からの経過時間に応じて、制御回路がファンモータの回転数を段階的に変化させて運転する(詳細は後述)。
【0052】
図2に本実施の形態に係る空気清浄器の下部の側断面を模式的に示す。空気吹き出し口3は、風向き規制部材としての風向きルーバ29を有する。風向きルーバ29は本体ケーシング1内に配置された風向きルーバ駆動用モータ30によって駆動される。風向きルーバ29は空気吹き出し口3に取り付けられており、水平方向に一直線に延びた一対の回動軸を備えている。この回動軸は回動軸線Kを中心に回動自在に支持されており、風向きルーバ駆動用モータ30の出力軸に直結状態で連結されている。
【0053】
風向きルーバ駆動用モータ30によって駆動された風向きルーバ29は、図2に実線で示す位置から点線で示す位置まで回動する。風向きルーバ駆動用モータ30は、所定の駆動信号が入力されると、その信号に応じた角度位置に出力軸を変位することができるステッピングモータからなる。電源オフ時には、風向きルーバ29は吹き出し口3に覆いかぶさる状態になっており、風向き角度(θ)は本体ケーシング1の前面を基準として0°となる。その後、制御回路による制御に応じて、風向きルーバ29は吹き出し空気8の風向き角度を0°〜160°の範囲で段階的に変化する。風向きルーバ29の段階的な変化の例としては、第1の位置(P1)(θ=20°)、第2の位置(P2)(θ=60°)、第3の位置(P3)(θ=110°)、第4の位置(P4)(θ=160°)と4段階の規制位置がある。
【0054】
このように風向きルーバ29は運転方法に応じて複数の規制位置があらかじめ設定されている。風向きルーバ29は、各規制位置で停止され、それに応じて吹出す風の方向も決められる。また、風向きルーバ29は規制位置を含むある範囲内の位置間で変動変位され、それに応じて吹き出し空気8の方向を連続変化させる場合もある。
【0055】
図3に本実施の形態に係る空気清浄器の電気的構成を示す。図中、図1の構成部材と同一の機能を有する部材には同一の符号を付している。制御手段としての制御回路31は制御部36、スイッチ判定部37およびセンサ判定部43により構成されている。制御部36は、CPU32、RAM33、ROM34などを含むマイクロコンピュータ40と、運転モードのタイマ管理を行うタイマ計時部35を備えている。
【0056】
スイッチ判定部37は、運転開始/停止スイッチ23およびリモコン受信部24からの入力信号を判定し、判定結果を制御部36に出力する。センサ判定部43は、埃センサ38、臭いセンサ39、人体センサ26、布団センサ27および照度センサ28の検出信号を入力して検出レベルを判定し、判定結果を制御部36に出力する。また、制御回路31には、風向きルーバ駆動用モータ30および送風ファンモータ45がそれぞれ駆動回路46、47を介して接続され、これらに対して信号が出力される。
【0057】
送風ファンモータ45を駆動させる駆動回路47には、風量を「強」、「中」、「弱」、「微弱」と4段階に変化させるための風量タップ切換回路48が含まれている。風量タップ切換回路48は、送風ファンによって送られる風量の風量レベルを切り換えるためのもので、この風量タップの切換により送風ファンモータ45は回転数が4段階に変化する。
【0058】
埃センサ38は周知のものであって、発光素子と受光素子の組み合わせにより空気中の浮遊粒子を検出して、検出結果であるセンサ出力(パルス列)をセンサ判定部43に出力する。センサ判定部43は入力するパルス列の時間的推移に基づいて検出状態(空気中に浮遊する粒子径により特定される粒子の種別と濃度)のレベルとあらかじめ設定した値(レベル)との比較結果に応じて汚れ度(粒子の種別と濃度)を判定する。判定された種類の粒子の粒子径のデータを示す判定結果は制御部36に与えられる。制御部36はセンサ判定部43から与えられた判定結果に基づく運転モードに従い運転制御する。
【0059】
臭いセンサ39は、金属酸化物半導体からなるセンサ表面にガス成分が吸着すると抵抗値が変化することを利用した周知のものである。臭いセンサ39は、タバコ臭などの臭い成分を検出して電圧信号である臭い検出信号の検出レベル(電圧レベル)をセンサ出力としてセンサ判定部43に出力する。センサ判定部43は、入力されたセンサ出力とあらかじめ設定したレベル(値)との差に基づいて臭い成分レベルを判定し、判定結果を制御部36に与える。制御部36はセンサ判定部43から与えられた判定結果に基づく運転モードに従い運転制御する。
【0060】
人体センサ26としては、赤外線センサ(焦電型赤外線センサ、サーモパイル型赤外線センサなど)、超音波センサ、光センサなどが適用可能である。これらのセンサは構成が簡単であり、安価である。以下、焦電型赤外線センサを用いた人体センサ26について説明する。
【0061】
人体センサ26は、焦電型赤外線検出素子(以下、「焦電素子」と呼ぶ)の高誘電セラミック等の焦電効果を利用して熱源からの放射赤外線を検出するものである。人体センサ26は、基本的に焦電素子、増幅回路、フィルタ、コンパレータおよびモノマルチバイブレータで構成されている。焦電素子には、フレネルレンズを介して放射赤外線が入射する。コンパレータは、規準電圧(Th)と比較する。
【0062】
焦電素子は、増幅回路とともにパッケージに封入されている。赤外線を検出すると、焦電素子の表面温度が変化し電荷が発生する。増幅回路は、焦電素子で発生した電荷を増幅して出力する。このように焦電素子は温度変化が検出されたことに基づき信号を出力する。
【0063】
焦電素子の窓材は、対象とする温度範囲の赤外線波長を透過するものであればよい。たとえば、人体を検出する場合は、人体温度37度近傍の遠赤外領域(波長10μm程度)を透過するシリコン7μmカットオン光学フィルタが使用される。これは、太陽などの高温熱源からの放射赤外線により、人体検出が妨害されることを防止するためである。焦電素子の窓側前面にはフレネルレンズが取り付けられ、多数に分割された投影パターンからなる検出範囲内の赤外線を集光する。
【0064】
焦電素子の出力は増幅回路で増幅され、フィルタでノイズ除去され、コンパレータに入力される。コンパレータは、出力信号と規準電圧とを比較する。規準電圧より出力信号の電圧が高いときに、モノマルチバイブレータが一定時間のパルスを1つ発生し、センサ出力としてセンサ判定部43に出力する。
【0065】
センサ判定部43は、このパルスが発生したか否かにより、検出範囲内の人の有無を検出することが出来る。制御部36はセンサ判定部43から与えられた判定結果に基づく運転モードに従い運転制御する。
【0066】
照度センサ28は室内の明るさを感知できるものであればよく、照度を測定する照度センサなどが利用できる。照度センサ28の種類にはフォトトランジスタを使う品種、フォトダイオードを使う品種、フォトダイオードにアンプ回路を追加した品種など各種あるが、特にその種類を限定しない。また、室内の照明器具のON/OFFを検知し、その結果を制御回路31に送信する形態をとってもよい。
【0067】
センサ判定部43は照度センサ28からの出力信号のレベルと、あらかじめ設定したレベルとの比較結果に応じて室内の明るさ度合を判定する。判定された明るさ度合を示す判定結果は制御部36に与えられる。制御部36はセンサ判定部43から与えられた室内の明るさ度合の判定結果に基づく運転モードに従い運転制御する。
【0068】
布団センサ27としては、空気清浄器を設置した室内において布団が移動したことを検知できるものであれば特に限定するものではない。本実施の形態においては、移動を検知すべき布団に赤外線送信機を取り付け、空気清浄器側に赤外線センサを取り付ける構成をとる。赤外線センサは赤外線送信機から固有の識別コードを受信して、該コードを制御回路31に提供する。これにより赤外線センサを配置した限定されたエリア内において、赤外線送信機を取り付けた布団の接近を検知できる。
【0069】
センサ判定部43は時系列に記憶したセンサ出力を比較し、布団の移動(例えば室内から室外・押入・ベランダへ搬送、もしくは室外・押入・ベランダから室内へ搬入)が起こったかどうかを判定し、移動を検知したときその判定結果を制御部36に与える。制御部36はセンサ判定部43から与えられた判定結果に基づき布団移動があった場合、布団上げ下ろしモード運転を開始させる制御を行う。
【0070】
本実施の形態において布団の接近を検知する赤外線センサは、空気清浄器本体に取り付けているが、他の場所に取り付けてもよい。例えば、布団を引く場所などの空気清浄器を設置した部屋の任意の場所に取り付け、その設置したセンサに赤外線送信機を取り付けた布団が接近したとき、空気清浄器に布団の移動を検知した信号を送るようにし、布団上げ下ろしモード運転を開始させる制御を行うようにしてもよい。
【0071】
図4を参照して、本実施の形態に係る空気清浄器についてさらに詳細に説明する。図4(a)は空気清浄器の平面図、図4(b)は空気清浄器の内部構成を示す正面図である。図4(a)に示す空気吸い込み口2から吸い込まれた空気は電気集塵器4により塵芥が除去される。次に空気は脱臭触媒6により脱臭され、さらに送風機5を介して空気吹き出し口3から吹き出される。送風機5の回転軸5aは、空気吸い込み口2を含む面および空気吹き出し口3を含む面のいずれに対しても平行である。
【0072】
図4(b)において、空気7は空気吸い込み口2より空気清浄器内へ入り、電気集塵器4により塵芥が除去される。電気集塵器4には高圧発生電源13により導体(図示せず)を介して高電圧が印加される。
【0073】
電気集塵器4は、図6に示すように集塵電極12を有している。集塵電極12には、電離部イオン化線17が設けられている。給電用端子12−1の反対側に電離部イオン化線17を介して接続された高電圧端子12−2がある。この端子12−2には電離部イオン化線17によって高電圧が印加されている。本実施の形態では図6に示すごとく、端子12−2を残留電荷放電装置14に接続して残留電荷を放電させる。このことにより、高電圧配線は高圧発生電源13から給電用端子12−1までの1系統のみとなる。
【0074】
そして、電離部イオン化線17は塵芥の除去に利用されるとともに、オゾンの発生に利用される。このオゾンと脱臭触媒6により空気の脱臭が行われる。集塵および脱臭された空気は、送風機5により、空気吹き出し口3から空気清浄器外へ吹き出される。
【0075】
図4の構成では、空気流路11と高圧発生電源13とは仕切板20により仕切られているため、高圧発生電源13への塵芥の侵入を考慮する必要がない。また、空気流路11内に流路抵抗となるものがないため、空気流路11の大きさは最小限に抑えられ、空気清浄器の小型化が可能となる。
【0076】
次に脱臭触媒6を配設した場合について説明する。図5に図4の空気清浄器における送風機5近傍の風速分布を示す。図4の空気清浄器の処理風量を5m3/minとすると、送風機5の上部の平均風速は1.5m/sとなるが、送風機5のファンケース上部では風速は遅くなっている。空気流路11において、送風機5の流路前段には、脱臭触媒6が配置されている。風速分布の大小がある部分に脱臭触媒6を配置して効率よく脱臭を行うためには、脱臭触媒6にも脱臭能力の大小を持たせることが好ましい。
【0077】
本実施の形態では、脱臭触媒6を送風機5のファンケース上部には配置せず、例えば両吸い込み型送風機の場合、両側の吸い込み口に対応する位置に風速分布に合わせて配置する。これによって図4に示すように脱臭触媒6と送風機5との間隔を10〜30mmに近づけ、送風機5の吸い込み側に風速分布があっても、脱臭触媒6を有効に生かしながら空気清浄器を小型化することが可能になる。
【0078】
図7は、空気清浄器の構成のうち電気集塵器4の構成部品を中心に示した図である。図7(a)は空気吸い込み口を切り欠いた空気清浄器の平面図、図7(b)、(c)は本体ケーシングを外した状態を示す空気清浄器の平面図である。図6で説明したように、高電圧配線が1系統となったことから、図7(a)、(b)に示すように、高圧発生電源13と、高圧発生電源13から高電圧を受けて集塵電極12へ高電圧を供給する高電圧給電部16と、集塵電極12の有無を検出する集塵電極検出スイッチ15とを一体的に組み立てることができる。
【0079】
また図7(c)に集塵電極12の内部構造を示すが、集塵電極12において高電圧給電部16の反対側の高電圧端子に残留電荷放電装置14が設けられている。このように構成することにより、高電圧回路部分のみを製作し、また検査し、残留電荷放電装置14により放電して安全を確認した後に、この組み立て品を取り付けることができるため、製作の合理化が可能となる。
【0080】
図8のフローチャートに、上述した構成の空気清浄器の運転動作を示す。このフローチャートに従う手順はプログラムを実行することにより実現される。プログラムは制御部36の内部メモリであるROM34に格納されており、CPU32により読み出されながら実行される。
【0081】
以下、図8を参照して、自動運転を選択したときに制御部36により実行される運転モード切換処理について説明する。前述したように、自動運転では布団センサ27の検出結果に基づく布団の移動の有無、汚れ検知センサである埃センサ38および臭いセンサ39の検出信号の大きさ、人体センサ26の検出結果に基づく人体の存在の有無、および照度センサ28の検出結果に基づく室内の明るさの度合に基づき、制御回路31が運転モードを「布団上げ下ろしモード運転」、「お休み運転」、「巻き上げ運転」および「清浄運転」の中から選択する。また、選択された運転モードおよび運転開始から経過した時間に応じて制御回路31が送風ファンモータ45の回転数を段階的に変化させて運転する。
【0082】
まず、運転開始/停止スイッチ23により自動運転が選択されると、ステップS1においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が始まる。そしてステップS2において、布団センサ27により室内において布団の移動が行われているかどうかを判別する処理が行われる。
【0083】
ステップS2において布団の移動を検出しなかったときは、ステップS23において、汚れ検知センサである埃センサ38および臭いセンサ39による空気汚れのチェックを行い、汚れレベルが基準値以上かどうかの判定が行われる。汚れレベルが基準値以上の場合、ステップS24においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。
【0084】
そしてステップS25において汚れ検知センサの検出信号の大きさに応じて送風ファンモータ45の回転数が強、中、弱、微弱、停止と段階的に変化し、一定時間(T5)空気清浄運転が行われる。そしてステップS26において空気清浄運転(S25)が開始してからの経過時間が確認され、T5経過後にはステップS1に戻ってタイマがリセットされ、再び布団移動判定処理(S2)へと進んでいく。またステップS23において、汚れレベルが基準値未満に達していた場合、ステップS1に戻ってタイマがリセットされ、再び布団移動判定処理(S2)へと進む。
【0085】
ステップS2において布団の移動が検出されたとき、ステップS3において布団上げ下ろしモード運転が開始される。布団上げ下ろしモード運転の詳細については後述する。
【0086】
布団上げ下ろしモード運転の終了後、ステップS4においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。
【0087】
そしてステップS5において汚れ検知センサによる空気汚れのチェックが行われ、汚れレベルが基準値以上かどうか判定される。汚れレベルが基準値未満の場合、ステップS8へ進み、人体センサ26を用いて人が部屋の中に存在しているか否かの判定が行われる。汚れレベルが基準値以上の場合、ステップS6において汚れ検知センサ(埃センサ38および臭いセンサ39)の検出信号の大きさに応じて送風ファンモータ45の回転数が強、中、弱、微弱、停止と段階的に変化して一定時間(T1)空気清浄運転が行われる。
【0088】
その後、ステップS7においてステップS4でタイマをリセットしてからの経過時間をチェックする。経過時間が30分未満のときはステップS5に戻り、汚れ検知センサによる空気汚れのチェックを行う。汚れレベルが基準値以上の場合、ステップS6において汚れ検知センサの検出信号の大きさに応じて送風ファンモータ45の回転数が強、中、弱、微弱、停止と段階的に変化して一定時間(T1)空気清浄運転が行われる。
【0089】
ステップS7において経過時間が30分以上のときはステップS8へ進む。ステップS8では人が検知されているか否かを判別する処理が行われる。ステップS8において人の存在を検知していたときは、ステップS9において照度センサ28を用いて室内の照度のチェックを行い、照度が基準値以上である(明るい)か、基準値未満である(暗い)かを判別する。照度が明るい場合、ステップS10において汚れ検知センサ(埃センサ38および臭いセンサ39)による空気汚れのチェックを行い、汚れレベルが基準値以上かどうかの判定が行われる。ステップS10において汚れレベルが基準値未満の場合ステップS8に戻り、人が検知されているか否かを判別する。
【0090】
ステップS10において汚れレベルが基準値以上の場合ステップS11においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。そしてステップS12において汚れ検知センサの検出信号の大きさに応じて送風ファンモータ45の回転数が強、中、弱、微弱、停止と段階的に変化して一定時間(T2)空気清浄運転が行われる。そしてステップS13において空気清浄運転(S12)が開始されてからの経過時間を確認し、T2経過後にはステップS8へ戻り、再び人が検知されているか否かを判別する処理が行われる。
【0091】
ステップS9において室内の照度が暗い場合、ステップS14においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。そしてステップS15においてお休み運転を開始する。お休み運転の詳細については後述する。
【0092】
ステップS16においてお休み運転(S15)が開始されてからの経過時間を確認し、T3経過後にステップS17において布団センサにより室内において布団の移動が行われているかどうかを判別する処理が行われる。
【0093】
ステップS17において布団の移動を検知しなかった場合、ステップS8へ戻り、再び人が検知されているか否かを判別する処理が行われる。
【0094】
ステップS17において布団の移動を検出したとき、ステップS3へ戻り布団上げ下ろしモード運転を開始する。
【0095】
ステップS8において人の存在を検知しなかった場合、ステップS18においてタイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。そしてステップS19において巻き上げ運転を開始する。巻き上げ運転の詳細については後述する。
【0096】
ステップS20において巻き上げ運転(ステップS19)が開始されてからの経過時間を確認し、T4経過後にステップS21において人が検知されているか否かを判別する処理が行われる。
【0097】
ステップS21において人の存在を検知しなかった場合ステップS4へ戻り、タイマがリセットされ、タイマ計時部35による時間計測が再開される。そしてステップS5に進み、汚れ検知センサによる空気汚れのチェックが再び行われる。
【0098】
ステップS21において人の存在を検知した場合ステップS22へ進み、巻き上げ運転を停止し、布団上げ下ろしモード運転を開始する。そして布団上げ下ろしモード運転終了後ステップS8へ戻り、人が検知されているか否かを判別する処理が行われる。
【0099】
なお布団上げ下ろしモード運転時は、常に布団移動検知出力結果を優先させ、布団の移動が行われたことを検知すると布団上げ下ろしモード運転を行わせる形態をとってもよい。布団上げ下ろしモードでは、布団の移動を検知すると一定時間(T6)運転を継続するように設定されている。この一定時間内に再び布団の移動を布団センサ41が検出した場合は、そこからさらに一定時間運転を継続し、布団の動きがこの一定時間内に検出される限り、延々とその運転を継続するようになっている。
【0100】
次に、布団上げ下ろしモード運転の詳細について図9を用いて説明する。図9のタイミングチャートは、布団上げ下ろしモード運転時における送風ファンの動作タイミングを示す。
【0101】
布団上げ下ろしモード運転が開始されると、まず強運転の大風量で一定時間(0〜t1、約5分)の連続運転を行うことで室内の浮遊していた埃が空気の流れに乗り、空気清浄器によって大部分が除去される。ここで、最大風量での空気循環時間t1が例えば5分と比較的短時間に設定されているのは、布団の上げ下ろしに要する時間は概ね5分程度あれば十分であり、布団の上げ下ろしをしている際に、最大風量での空気循環に伴って動作音が大きくなっても使用者にとってさほど気にならないと考えられるからである。
【0102】
布団上げ下ろしモード運転を開始させてからt1時間に到達すると、その後、連続的に動作させても動作音が気にならない風量での空気循環を行わせるように風量を低下させて(例えば中運転の風量で)集塵運転をt2時間継続させる。
【0103】
ここで、中運転の風量で連続的に動作させても気にならない風量での空気循環を行うのは、最大風量での空気循環を行った後に残留した埃を除去し、室内の埃濃度を一定レベルまで低減させるには時間t2が例えば15分と比較的長時間必要であり、動作音が気にならないようにして、使用者に不快な思いをさせないためである。集塵運転の時間がT6(例えばt1+t2=20分)に到達すると、布団上げ下ろしモード運転が終了し、空気清浄器が停止する。
【0104】
次に、お休み運転の詳細について図10を用いて説明する。図10のタイミングチャートに、お休み運転時における送風ファンの動作タイミングを示す。お休み運転が開始されると、微弱運転の風量での連続運転が行われる。この連続運転は、汚れセンサによる空気汚れの検出信号が基準出力まで低下し、または飽和するまでの期間(0〜t3)行われる。時間t3以降は微弱運転の風量で間欠運転を行う。間欠運転の風量を小さくすることで運転時の騒音を小さくするとともに、運転と停止の騒音差も小さくできるので、お休み運転で長時間運転しても騒音の影響を少なくすることができる。
【0105】
このようにお休み運転が開始されると、最大風量を下げて運転が行われるため、安眠を妨げない静かな運転を行うことができる。また、汚れセンサが空気の汚れ除去または飽和を示しても、所定の間隔で間欠運転を行うようにしたので、センサでは検出できない汚れに対しても効果的な運転が行え、また就寝時の寝返りや空気の対流などによる突発的な空気汚れにすばやく対応できる。
【0106】
お休み運転中は、間欠的な布団移動チェックと人チェックとを平行して行い、布団センサにより布団移動が行われたことを検知するか、人体センサにより人の不在を検知するまでお休み運転が継続される。
【0107】
次に、巻き上げ運転の詳細について図11を用いて説明する。 なお巻き上げ運転時は、常に人体センサ出力結果を優先させ、人の存在を検知すると布団上げ下ろしモード運転を行わせる形態をとってもよい。図11のタイミングチャートに、巻き上げ運転時における送風ファンの動作タイミングを示す。
【0108】
制御回路31からの巻き上げ運転開始の信号を受け、図2に示すように風向きルーバ29は、床面にて空気を吹き付ける方向に向けられる。具体的には、風向きルーバ29は、第1の位置(θ=20°)と第2の位置(θ=60°)の間を連続的に往復変動するよう、風向きルーバ駆動用モータ30により駆動される。そして、風量タップ切換回路48は風量レベルを「強」に切り換える。この巻き上げ運転は、風量レベルを「強」と「中」で切り換えながら、所定の時間t7(例えば30分)間欠的に行われる。
【0109】
なお本実施の形態においては、空気吹き出し口を1つとしているが、巻き上げ運転用の空気吹き出し口を別個下部に設け、他の運転では他の空気吹き出し口(例えば上面に設置)を用いる形態をとってもよい。なお、巻き上げ運転以外の運転方法においては、それぞれの運転に適した風向きで送風を行うようにする。本構成により、室内に空気の流れが満遍なくいきわたるようにすることが可能である。
【0110】
以上説明した本発明の実施の形態によると、布団の移動に伴っておこる急激な埃の舞い上がりに対し迅速に埃除去運転を開始させるだけでなく、沈降している埃も効果的に除去する空気清浄方法を提供できる。
なお本実施の形態では、運転開始/停止スイッチ23を押すたびに、「自動運転」および「運転停止」に順次切り換えられるように構成されている例を示したがこれに限定されない。例えば、「自動運転」、「布団上げ下ろしモード運転」、「お休み運転」のように複数の運転モードが設定されており、使用者が運転開始/停止スイッチを押すことにより、この中から所望の運転モードを自由に選択できるように構成されていてもいよい。
【0111】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2では、特定周波数の電磁波に共振する共振タグと共振タグの送受信機を利用して布団が室内に搬入もしくは室内から搬出されたことを検出する形態について説明する。実施の形態1と重複する部分に関しては説明を省略する。本実施の形態が実施の形態1と異なるのは、布団の移動を検出する布団センサが表示・操作部21に配置されておらず、布団センサと同様の役割を果たす装置として後述する布団検知手段を採用している点である。
【0112】
本実施の形態では、布団の任意の部位に共振タグを取り付け、対応する送受信機である布団検知手段を、布団の通過を検知したい部所に取り付ける。具体的には、部屋における布団の移動(搬入・搬出・上げ下ろしなど)を検出するため、部屋の出入り口や布団収納庫である押入れの戸口、ベランダへの出入り口などの、タグを取り付けた布団が通過すると所定強度の共振信号を受信できる位置に送受信機を設置する。
【0113】
そして、解析装置が所定強度の共振信号を受信したとき、布団の移動があった(送受信機設置部位の通過)と判断し、空気清浄器の制御部に布団移動検出信号を送信する。このような形態をとれば、共振タグをつけた布団が室内外へ移動したときに空気清浄器の運転を行うことができる。
【0114】
このような検出システムは、共振タグと共振タグの送受信機を利用して構築することが可能であり、低コストで構築できる。また、共振タグは小型で薄いため、シール上に形成することも出来、布団に容易に取り付け可能である。また、共振タグにはセンサのような精密部品は用いられないため、衝撃や振動にも強い。さらに安価に製造できるため、使い捨てとすることも可能である。
【0115】
共振タグ49は例えば、図12に示すような、ポリエチレンなどの樹脂フィルム50の両面に金属薄膜による電極51、52を形成した小型、薄型の共振回路から構成される。即ち、渦巻状の電極51の一端51Bと、樹脂フィルム50を挟んで対向するもう一方の電極52の一端52Bとを導通させる。こうすることにより、電極51の部分51Aと電極52の部分52Aとを電極対とし、樹脂フィルム50を誘電体とするコンデンサと、渦巻き型の電極51が構成するコイルを有する並列回路が構成される。
【0116】
この共振タグは平板形状を有しているが、小型、軽量な共振タグの一例として示したものであって、適用可能な共振タグの形状を平板型に限定するものではない。また本発明は、ICチップを有する共振タグや共振回路を複数有する共振タグなどの、1つ以上の共振回路(アンテナを含む)を有し、非接触でタグの検出の有無やタグの識別を行うことが可能な、一般的にRFタグと呼ばれるタグ一般に適用可能である。この共振回路の共振周波数に近いか等しい周波数を有する信号の送受信機を用いることにより、送受信機近傍に共振タグが存在するか否かを把握することが可能である。
【0117】
図13に、本実施の形態における布団検知手段53の構成を示す。図13において、左右一対のゲート本体54A、54Bは金属板などによって板状に形成され、互いに平行に配置され、両者間に出入り口用の通路を形成するようになっている。図14に空気清浄器を設置している部屋の扉57へ布団検知手段53を設置した例を示す。図14に示すようにゲート本体54A、54Bは布団59の通過を検知したい任意の場所に平行に配置される。ここではゲート本体54A、54Bを通路58の左右に設けたが、通路58の上下に設けることもできる。
【0118】
図13を参照して布団検知手段53の構成についてさらに詳しく説明する。布団検知手段53は、布団59に付された共振タグ(電磁波共振素子)60を検出するため、特定周波数を送信する送信装置55と受信装置56とを備えている。人体センサ62はゲート本体54A、54Bの側方に設けられ、人体63がゲートを通過した場合、その感知信号により、送信装置55および受信装置56を機能させるための電源をオン状態にする。したがって人体63がゲートを通過した場合のみ送信装置55および受信装置56が作動するため、送信装置55および受信装置56が常時作動する状態に比べ、外来電磁波による妨害や電磁波に起因する干渉などによる誤作動を防止できる。なお、送信装置55および受信装置56を常時作動状態にすることもできる。
【0119】
ゲート本体54A内に設けた制御装置61は、受信装置56および人体センサ62の出力信号により、布団59および人体63の移動を検出した場合、その信号を空気清浄器に送信する。
【0120】
図15に布団検知手段53の詳細な構成を示す。以下、図15を参照して布団検知手段53の動作を説明する。
【0121】
送信装置55は第1送信装置63と第2送信装置64で構成されている。第1送信装置63は常時発振する基本波の発振器631を有し、この発振器631の単一周波数の出力を逓倍・増幅器632により逓倍・増幅し、例えばHF〜VHF帯の第1の周波数f1の信号を形成する。さらに、この信号を変調回路633を介して電力増幅器634により適当に電力増幅し、電力増幅器634の電力をアンテナ位相器を介してアンテナ635に給電し、アンテナ635から第1の電磁波を輻射する。
【0122】
また、第1送信装置63には、同一エリアなど近接した場所に設けた同種の布団検知手段との間の電磁波の相互の混信、干渉などに起因する誤検出を防止するため、識別信号発生回路636が設けられる。
【0123】
人63が共振タグ60をつけた布団59を持ってゲート本体54A、54Bを通過しようとすると、布団59に取り付けられた共振タグ60が第1の周波数f1の電磁波に共振する。
【0124】
この共振が生じると、第1送信装置63の電磁波の輻射エネルギーは一部が共振タグ60に吸収されて低下し、この輻射エネルギーの低下変動が第2送信装置64の制御回路641により監視、検出され、この検出に基づく制御回路641の制御により、第2送信装置64の発振・増幅回路642が、少なくとも周波数が第1の周波数f1と異なる周波数f2の電磁波をアンテナ643から輻射する。
【0125】
そして第1、第2の周波数f1、f2の電磁波は受信装置56のアンテナ561を介して高周波増幅器562に受信され、局部発振器563、混合回路564、中間周波増幅器565および検波・復調器566からなるスーパヘテロダイン方式の検波回路により第1の周波数f1の電磁波の受信が検出されると、検波・復調器566から移動検出回路65に「f1検知」の受信検出信号が供給される。
【0126】
また、高周波増幅器562の第2の周波数f2の電磁波が検波器567により検波されてその受信が検出されると、検波器567から移動検出回路65に「f2検知」の受信検出信号が供給される。さらに検波・復調器566は内部の識別信号復調回路により入力信号に多重された識別信号を復調すると、例えばその復調出力を識別信号の受信検出信号として移動検出回路65に供給する。
【0127】
また、本実施の形態では検出の精度を高めるために、人体センサ62により共振タグ60をつけた布団を持った人体63がゲート本体54A、54Bに接近したことを検出し、人体63がゲート本体54A、54Bに近づいたときにのみ人体センサ62から移動検出回路65に人体検出信号を供給する。
【0128】
そして移動検出回路65は論理回路などにより形成され、例えば信号比較により検波・復調器566の受信信号が自装置の識別信号か否かを判別する。移動検出回路65は、「f1検知」、「f2検知」の受信検出信号および自装置の識別信号の受信検出信号が同時に入力され、しかも、人体センサ62の人体検出信号が入力され、複数の検出要素がすべてそろったときにのみ、共振タグ60をつけた布団59のゲートの通過を検出し、移動検出信号を制御装置61に供給する。制御装置61はこの布団移動検出信号を受け、布団の移動を判断して、空気清浄器の運転を制御する。
【0129】
なお、制御装置61は空気清浄器本体の制御部36内に配置されていてもよいし、空気清浄器本体とは別に設けられた布団検出手段に配置されていてもよい。また、複数の布団検知手段からの入力を一つの制御装置に供給する形態をとってもよい。そしてこの布団検知手段を布団の部屋への出入りが予想される場所、例えば部屋の出入り口や布団収納庫である押入れの戸口、ベランダへの出入り口などに、複数取り付け、それぞれの布団検知手段からの移動検出信号を総合的に解析することで、より布団の移動を詳細に解析することができる。
【0130】
本実施の形態において、第1送信装置63あるいは第2送信装置64の電磁波に布団検出手段53ごとの識別信号が多重され、自装置の識別信号の受信が共振タグ60をつけた布団59の移動の検出条件に加えられている。結果、複数台の布団検出手段を同時に使用しても、他の装置から輻射された電磁波に基づく誤検出が生じることがなく、複数台の布団検出手段の使用が可能になる。
【0131】
本実施の形態における布団検出手段53は同時に人のゲートの通過も検出するため、人体センサ62からの情報を布団59の移動検出信号とは別個に解析することで、人体63が室内に存在するか否かの判断を行うことができ、人検出手段としての性質も有している。実施の形態1では表示・操作部21に人体センサ26が配置されていたが、この人体センサ26を省略することも可能である。なお、実施の形態1で用いた布団センサ27、人体センサ26と併用することでより詳細、正確な布団移動検出や人存室の判断が可能となる。
【0132】
本実施の形態によれば、布団の室内における移動と人の在室を正確に判断することができ、この情報をもとに空気清浄器の運転制御が可能となる。また、上述した布団検出手段は使用者が任意の箇所に配置することができるため、応用範囲が広い。
【0133】
上述した実施の形態1では赤外線送信機を布団に取り付け、また実施の形態2では共振タグを布団に取り付けることにより、空気汚れに対して迅速に対応できようにしたが、赤外線送信機や布団共振タグを他の物体に取り付けることで本発明の用途が広がる。
【0134】
例えば、室内アレルゲンとして重要視されているネコなどのペットの任意の場所(首輪など)に共振タグを取り付けることで、ネコアレルゲン発生源であるネコが室内を移動したことを検知し、空気清浄器の運転を制御することができる。また、花粉飛散シーズンなどにおいて外に干す洗濯物の一部に赤外線送信機や共振タグを取り付けておくと、干していた洗濯物を室内に取り込んだ時に検知することができ、洗濯物についてきた花粉を速やかに除去すべく空気清浄器の運転を開始させることができる。
【0135】
さらに、掃除機に取り付けて掃除機の部屋間の移動を検出し、空気清浄器の運転を開始させることで、掃除の際に生じる埃の舞い上がりを掃除機の動作開始より早く予見でき、掃除機の動作により引き起こされる空気汚れに迅速に対応できる。
【0136】
このように空気汚染源に対して実施の形態1に記載の布団センサまたは実施の形態2に記載の布団検出手段を用いることで、空気汚れとなる汚染源の室内への搬入や室内からの搬出を検知することができ、その信号を検出したときに、布団移動に対する布団上げ下ろしモード運転のような空気汚染粒子を効果的に除去する運転方法にて対応することができる。
【0137】
花粉に対応した空気清浄器の運転方法の例としては、空気循環の風量の大きさを順次切り替え、風量の大きさが相異なる空気の流れを順次生成する方法などが挙げられる。つまり、空気の定常流が生じうる長さ以上の所定時間間隔毎に、空気循環の風量の大きさを段階的に切り換えることで、室内に定常流が生じ、室内によどみが発生する毎に、風量の大きさが相異なる空気の流れが段階的に生成される。
【0138】
その結果、室内で発生していたよどみが解消されるため、よどみの部分に浮遊する花粉を効率よく除去できる。同様に、ネコアレルゲンや掃除機動作による空気汚染粒子に対しても対応する運転方法が適宜選択され、適応される。このように布団とは別の空気汚染源により引き起こされる空気汚れに対しても迅速に対応できる。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明に係る空気清浄器および空気清浄方法は、布団等の粉塵発生源の移動に伴い発生する空気汚れに迅速かつ的確に対応することができ、アレルギー患者に対するハウスダストなどの影響を低減する手段として有用である。またアレルゲン発生源であるペットの室内での移動を同様に検出することで、空気清浄器を利用したペットによる空気汚染に対する室内空気の清浄化の用途にも応用できる。さらに、花粉対策や、掃除機を用いた清掃時に発生する空気汚れにも迅速かつ的確に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本発明の実施の形態1に係る空気清浄器の構成を示す図
【図2】同空気清浄器の下部の側断面を模式的に示した図
【図3】同空気清浄器の電気的構成を示すブロック図
【図4】同空気清浄器の内部構成を示す図
【図5】同空気清浄器の送風機近傍の風速分布を示す図
【図6】同空気清浄器の電気集塵器の高圧回路部のブロック図
【図7】同空気清浄器の電気集塵器の高圧回路部の具体的構成を示す図
【図8】同空気清浄器の運転モード切換処理のフローチャート
【図9】同空気清浄器の布団上げ下ろしモード運転のタイミングチャート
【図10】同空気清浄器のお休み運転のタイミングチャート
【図11】同空気清浄器の巻き上げ運転のタイミングチャート
【図12】本発明の実施の形態2に係る空気清浄器で用いる共振タグの構成例を示す図
【図13】同空気清浄器で用いる布団検知手段の構成を示す図
【図14】同布団検知手段の設置例を示す図
【図15】同布団検知手段の具体的構成を示すブロック図
【図16】従来の空気清浄器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0141】
1 本体ケーシング
2 空気吸い込み口
3 空気吹き出し口
4 電気集塵器
5 送風機
6 脱臭触媒
9 装置上面
10 装置下部
11 空気流路
12 集塵電極
13 高圧発生電源
14 残留電荷放電装置
15 集塵電極検出スイッチ
16 高電圧給電部
17 電離部イオン化線
20 仕切板
21 表示・操作部
22 給気口
23 運転開始/停止スイッチ
24 リモコン受信部
25 表示灯
26、62 人体センサ
27 布団センサ
28 照度センサ
29 風向きルーバ
30 風向きルーバ駆動用モータ
31 制御回路
35 タイマ計時部
36 制御部
37 スイッチ判定部
38 埃センサ
39 臭いセンサ
43 センサ判定部
45 送風ファンモータ
46,47 駆動回路
48 風量タップ切換回路
49、60 共振タグ
53 布団検出手段
54A,54B ゲート本体
55 送信装置
56 受信装置
61 制御装置
63 第1送信装置
64 第2送信装置
65 移動検出回路(論理回路)
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年12月20日(2006.12.20)
【代理人】 【識別番号】100072431
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 和郎

【識別番号】100117972
【弁理士】
【氏名又は名称】河崎 眞一

【識別番号】100103344
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 進


【公開番号】 特開2008−149293(P2008−149293A)
【公開日】 平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願番号】 特願2006−342366(P2006−342366)