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空気浄化装置 - 特開2008−68235 | j-tokkyo
トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離

【発明の名称】 空気浄化装置
【発明者】 【氏名】須藤 一彦

【要約】 【課題】たばこの煙や、微細な水滴や吸湿性を有する粒子であるミストと固体粒子であるダストを含む浮遊物質を、イオンにより、効率良く捕集できるようにする。

【構成】扁平な挿入孔12を形成する部材の内面に、一対の電極板14、15を配置して、ソケット部13を形成し、上記ソケット部を複数個平行に配置した本体11と、浮遊物質の帯電している極性とは異なる極性のイオン雰囲気を形成して空気中の浮遊物質を捕集するために、上記一対の電極板を接続したイオン発生装置31と、上記扁平な挿入孔に差し込んで使用する、紙類を材料とした交換可能なフィルター21とを具備し、フィルターは、その内面から流路内に向かって突き出すように設けた無数の突起25を有しており、イオン発生装置を起動するとフィルター内部にイオン雰囲気が形成され、シート材の表面に浮遊物質が付着するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン雰囲気を形成した流路に空気を流し、その空気中に浮遊する液体や固体の粒子から成る浮遊物質を除去することにより、これを浄化する装置であって、
扁平な挿入孔を形成する部材の内面に、一対の電極板を配置して、扁平な挿入孔を有するソケット部を形成し、上記ソケット部を複数個平行に配置した本体と、浮遊物質の帯電している極性とは異なる極性のイオン雰囲気を形成して空気中の浮遊物質を捕集するために、上記一対の電極板を接続したイオン発生装置と、上記扁平な挿入孔に差し込んで使用する、紙類を材料とした交換可能なフィルター及び浮遊物質を含む空気を吸引するための空気吸引口と扁平な挿入孔への空気誘導部を有するカバーとを具備し、
フィルターは、その内部が空気の流れる流路となり、かつ、フィルターの内面から流路内に向かって突き出すように設けた無数の突起を有しており、ソケット部への挿入により一対の電極板の対向している内面にフィルターの外面が接触可能であり、
イオン発生装置を起動するとフィルター内部にイオン雰囲気が形成され、その状態においてフィルター内部に空気を流すことによりシート材の表面に浮遊物質が付着するように構成された
空気浄化装置。
【請求項2】
紙類を材料とした交換可能なフィルターは、紙シートに鋲を突き刺して、縁にささくれのある孔を形成し、そのささくれを無数の突起として利用するもので、上記の紙シートを、多数の通路が並列した間隔形成部材の両側に接着することにより、扁平な挿入孔に差し込める扁平な構造を有しており、さらにその外側に、紙類を材料とするシートを重ね合わせた構成を有している請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項3】
カバーは、ソケット部の扁平な挿入孔に空気を誘導するための空気吸引口と空気誘導部を有するフード部と、イオン発生装置を含む本体を覆う本体カバー部とから成り、フード部は本体カバー部から分離可能に形成された構成を有している請求項2記載の空気浄化装
置。
【請求項4】
本体は、フードを外すことによりソケット部の扁平な挿入孔を露出させてフィルターの交換を可能にする構成を有し、かつ、空気を吸引し浄化したのち排出するための吸気ファンを具備している請求項3記載の空気浄化装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主として空気中に浮遊する液体や固体の粒子から成る物質を除去するため
に、イオン雰囲気を形成した流路に空気を流し、これを浄化する装置に関するものであ
る。
【背景技術】
【0002】
空気中に浮遊する液体や固体の粒子から成る物質は空気を汚染し、肉体的にも精神的にも好ましくない影響を人体に及ぼす。そして、たばこの煙はその臭気の強さ、付着力の強さ、受動喫煙の影響の大きさなどのために、空気浄化における主要な除去対象である。空気浄化を目的として、浮遊物質を除去するさまざまな工夫を凝らした技術が提案されていることはいうまでもなく、例えば特開2001−321661号の発明は、室内に均一にマイナスイオンを供給することを目的として、放電電極の先端部の向いている方向を15〜45度の角度に開くようにする構成を開示している。同発明は除去対象をたばこの煙に限るものではないが、マイナスイオン濃度のムラをなくすことを目的としており、それ以上ではない。
【0003】
実用新案登録第3109054号の考案は、化学物質やオゾンなどを一切使用せずにたばこの煙による不快臭を除去することができるというものである。そのためにエアフィルターと、2種類の金属及び鉱石とセラミックから成る異種の物質を筐体内に配置し、さらにマイナスイオン発生器と紫外線放射装置を配置するという構成を取っている。しかし、同考案の場合、技術的に新規な事項は見当たらず、多種類の物質や機器類を組み合わせているに過ぎないようである。
【0004】
これに対して、特開平10−43629号の発明は、静かで、たばこの煙を効率よく吸引することができる空気清浄機を提供することを目的としている。同号の発明は、イオン化部で生成されたイオン風により、吸込み口から噴出し口に至る通気流を生成し、室内空気を循環するものである。そして、イオン化部への吸込み口の前方に伸びる吸込み誘引板を吸込み口の側縁に沿って設け、吸込み口前方に漂っているたばこの煙を、吸込み口に導くようにしたものである。しかし、これでは空気清浄機そのものは改良されず、また、吸込み口の周囲4周の一部において気流を導いているに過ぎない。
【0005】
【特許文献1】特開2001−321661号
【特許文献2】実用新案登録第3109054号
【特許文献3】特開平10−43629号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記の点に着目してなされたものであり、その課題は、たばこの煙や、それと同様に、微細な水滴や吸湿性を有する粒子であるミストと固体粒子であるダストを含む浮遊物質を、イオンにより、著しく効率良く捕集できるようにすることである。また本発明の他の課題は、たばこの煙のようなミストとダストを含む浮遊物質を、確実にイオン雰囲気に導いて捕集できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するため、本発明は、イオン雰囲気を形成した流路に空気を流し、その空気中に浮遊する液体や固体の粒子から成る浮遊物質を除去することにより、これを浄化する装置について、扁平な挿入孔を形成する部材の内面に、一対の電極板を配置して、扁平な挿入孔を有するソケット部を形成し、上記ソケット部を複数個平行に配置した本体と、浮遊物質の帯電している極性とは異なる極性のイオン雰囲気を形成して空気中の浮遊物質を捕集するために、上記一対の電極板に接続したイオン発生装置と、上記扁平な挿入孔に差し込んで使用する、紙類を材料とした交換可能なフィルター及び少なくとも浮遊物質を含む空気を吸引するための空気吸引口と扁平な挿入孔への空気誘導部を有するカバーとを具備し、フィルターは、その内部が空気の流れる流路となり、かつ、フィルターの内面から流路内に向かって突き出すように設けた無数の突起を有しており、ソケット部への挿入により一対の電極板の対向している内面にフィルターの外面が接触可能であり、イオン発生装置の起動により形成されているイオン雰囲気においてフィルター内部に空気を流すことによりシート材の表面に浮遊物質が付着するように構成するという手段を講じたものである。
【0008】
本発明は、主として微細な水滴や吸湿性を有する粒子であるミストと固体粒子であるダストを含む浮遊物質を、イオンにより捕集する目的を有する。そのために、上記浮遊物質を含む空気は、イオンで満たされた一定の流路に流され、浮遊物質とは逆の極性を帯びているイオンと結合する過程を経ると考えられる。このイオンを利用して浮遊物質を捕集するという考え方は、従来のイオンによる空気浄化のそれと概ね同じであるといって良いと考えている。
【0009】
このような本発明の装置は、本体と、イオン発生装置と、フィルター及びカバーを有している。本体は扁平な挿入孔を有しており、その扁平な挿入孔を形成する部材の内面に、間隔を明けて一対の電極板を配置してソケット部を形成し、上記ソケット部を複数個平行に配置したものである。本発明では空気の流れる流路にイオン雰囲気を形成するために、ソケット部の扁平な挿入孔の内面に、所定の間隔を設けて一対の電極板を配置しているものである。一対の電極板の対向している内面の間は、扁平な挿入孔であり、この扁平な挿入孔はフィルターの差し込み孔となる。
【0010】
本体には、上記ソケット部を複数個平行に配置する。このソケット部の配置個数を増減することは任意に可能であるので、本発明の装置により処理すべき空気量に応じてソケット部の個数を設定することが容易にできる。即ち、個人用から数人用までの用途に応じた任意の処理能力を具備することができる。
【0011】
イオン発生装置は、一対の電極板に接続される。それにより、浮遊物質の帯電している極性とは異なる極性のイオン雰囲気を、一対の電極板間に形成して空気中の浮遊物質を捕集する。その際、イオン発生装置は、各一対の電極板一組に対して1個ずつ装備しても、全部の対の電極板に対して1個のイオン発生装置でまかなうようにしても、あるいはそれ以外でも良い。イオン発生装置は、任意のものを使用することができる。しかし、出願人が開発した、メイントランスの1次側にポンピング回路を接続したイオン発生装置は小型高性能であるので、これを使用することは最も望ましい。
【0012】
上記イオン発生装置は、例えば直流電源をエネルギー源とするもので、メイントランスの1次側コイルに、ポンピング回路を接続し、メイントランスの2次側コイルに、ポンピング回路の通電により発生した高電圧をさらに昇圧する逓倍回路を接続するとともに、逓倍回路にて昇圧した高電圧を出力するイオン電極を接続し、また、メイントランスの2次側コイルにアース線を接続した構成を有し、前記ポンピング回路の前段に、1次側電圧の安定化のための電圧安定化回路を設けた構成を有する。
ポンピング回路は、エミッターに通じる回路が中間点で接続されるように配置された2個のNPN型トランジスターを有するように構成することができる。
電圧安定化回路は、2個のトランジスターのエミッターに通じる回路に接続されたダイオードと、ベースに通じる回路に接続された抵抗と、上記ダイオードと抵抗が2次側に接続され、メイントランスの1次側が1次側に接続されるトランスを有するように構成することができる。
メイントランスの2次側コイルとアース線の間には、順方向にダイオードを挿入することができる。
また、直流電源に通じるポンピング回路、電圧安定化回路、メイントランス及び逓倍回路は回路基板の1面に取り付け、これらの回路素子の間の空所に絶縁性の樹脂を充填することができる。
【0013】
フィルターは、上記扁平な挿入孔に差し込んで使用する、紙類を材料とした交換可能な
ものとする。またフィルターは、その内部が空気の流れる流路となり、かつ、フィルターの内面から流路内に向かって突き出すように設けた無数の突起を有しており、ソケット部への挿入により一対の電極板の対向している内面にフィルターの外面が接触可能に設けられる。一対の電極板の内側に配置するシート材は、電極板に全面的に接触可能であることが望ましく、電極板に対してシート材は誘電体のように機能すると見られる。
【0014】
シート材は、電気的絶縁体であることを必要とする。本発明には、紙材がシート材として適している。紙といっても様々であるが、本発明の場合、シート材を、主としてミストとダストを含む浮遊物質を捕捉するフィルターとして使用するので、加工が容易であること、電極板に密接しやすいこと、使い捨てるためになるべく安価であることなどが望まれる。また、浮遊物質の補修状況を把握するためには、白色に近いか、或いは、捕集により色の変化が顕著に出ることも有意な条件になる。
【0015】
シート材の間は、実際に空気の流れる流路であるが、それらのシート材の表面に、当該表面から流路内に向かって突き出した無数の突起を形成する。浮遊物質の捕集量が著しく増加したかどうかは、捕集した粒子が付着しているシート材表面の色の濃度の上昇によって確認することができる。シート材の表面に無数の突起を設けることによって、シート材表面に捕捉された浮遊物質の増加に伴いその物質特有の色の濃度の著しい上昇が見られることは、本発明の開発過程において、確認されている。本発明はこの現象の発見に基づいてなされたものである。
【0016】
この無数の突起が、浮遊物質捕集メカニズムにおいて、物理学的にどのような作用をするのか、未だ明らかではないが、突起の下流に尾を引くように色の濃い領域ができることから、突起によって空気流が攪拌されることも、シート材表面への付着が亢進する原因になっているのではないかと推測される。しかし、突起先端付近で気流が揺らいでいる様子も観察され、その現象から浮遊物質の捕集に寄与しているようにも見える。
【0017】
無数の突起をどのように設けるかは、基本的には自由に決められる事項であり、例えば静電植毛手段によっても無数の突起を設けることができる。その中で、シート材として紙を材料とした場合には、その紙面に鋲を突き刺すようにして、縁に一様でないささくれのある孔を形成し、その不定形のささくれを無数の突起として利用することができ、このようにして突起を形成したシート材の捕集効果は良好である。また、紙面に鋲を突き刺すこと等により、縁にささくれのある孔を形成した場合には、紙類の外側に、類似の紙類を材料とするカバーシートを重ねて一体とし、孔を閉じた構成を取ることが望ましい(請求項2記載の発明)。
【0018】
紙を材料として形成したシート材の間の空気の流れる流路が電極板とは独立したフィルターを構成していることは、使用後、空気中の浮遊物質を捕集したまま廃棄し、新品と交換可能であるので、実用上望ましいことである。フィルターに捕集された、ミストやダストを含む空気中の浮遊物質は、フィルターの交換によって必ず機外に取り出されるので、本発明を適用した空気清浄機内に残存することはなく、空気清浄機が臭気を帯びることも少なくなる。
【0019】
さらに本発明の装置は、少なくとも浮遊物質を含む空気を吸引するための空気吸引口と扁平な挿入孔への空気誘導部を有するカバーを具備している。カバーは、目的とするたばこの煙などの浮遊物質を含む空気を確実に空気浄化部であるフィルターまで導くための手段として必要であって、空気吸引口は4周を囲まれている開口であり、例えば喫煙している者がそこに向かって呼気を吹き込む開口部分になる。空気誘導部は、空気吸引口に吸引された空気を扁平な挿入孔へ誘導する手段であり、挿入孔内にはフィルターがセットされている。
【0020】
しかしカバーは、ソケット部の扁平な挿入孔に空気を誘導するための空気吸引口と空気誘導部を有するフード部と、イオン発生装置を含む本体を覆う本体カバー部とから成り、フード部は本体カバー部から分離可能に形成することができる(請求項3記載の発明)。即ち、カバーは装置全体を覆うものであっても良いが、複数部分から成っていても良く、複数部分から成る場合にはフード部を本体と別体にすれば、フードだけを外すことによりソケット部の扁平な挿入孔を露出させてフィルターの交換を可能になる(請求項4記載の発明)。
【0021】
さらに、本発明の装置は、空気を吸引し浄化したのち排出するための吸気ファンを具備する構成を有している(請求項4記載の発明)。この吸気ファンは、浄化処理に最適の速度及び容量の空気を、空気吸引口から吸引し、かつ、フィルターに通すことを可能にするためのものである。上記の空気吸引口及び上記の吸気ファンは、1個とは限らず、任意数個設けることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は上記のように構成されかつ作用するものであるから、たばこの煙や、それと同様に、主として微細な水滴や吸湿性を有する粒子であるミストと固体粒子であるダストを含む浮遊物質を、イオン雰囲気により、扁平な挿入孔に差し込んで使用する紙類を材料とした交換可能なフィルターにおいて、著しく効率良く捕集することができるという効果を奏する。また本発明によれば、たばこの煙のようなミストとダストを含む浮遊物質を、確実にイオン雰囲気に導いて捕集することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下図示の実施形態を参照して、本発明をより詳細に説明する。図1に例示された空気浄化装置10は、本体11と、フィルター21と、イオン発生装置31及びカバー41を有している。本体11には、扁平な挿入孔12を有する、ソケット部13を複数個平行に配置する。ソケット部13は、扁平な挿入孔12を形成する板状の部材13a、13bの内面に、一対の電極板14、15を配置して形成したもので(図3)、ソケット部13は複数個が平行に配置されている。図6、図7参照。
【0024】
例示の本体11は、複数個のソケット部13を、上下端部にて上下の板材16、17に固定し、一体構造にしたものである。これにより、本発明に係る装置10は、一体構造にユニット化された本体11とカバー類とを組み合わせたものとして構成される。本体11を構成するソケット部13の各々には、前記のイオン発生装置31が備わっている。つまりこれは、イオン発生装置31が、各一対の電極板一組に対して1個ずつ装備されている例に相当する(図6、図7)。
【0025】
フィルター21は、紙を材料とするシート材22、23の表面に鋲を突き刺して、縁にささくれのある孔24を無数に形成し、そのささくれを無数の突起25として利用している。図4、図5参照。紙面に鋲を突き刺すこと等により、縁にささくれのある孔24を形成した場合には、紙の外側に、類似の紙類を材料とするカバーシート26、27を重ねて一体とし、孔を閉じるものとする。28は枠状構造のスペーサーであり、縦方向に多数の通路を有しており、その両面にシート材22、23を張り合わせて、間隔をほぼ一定に規定された流路20を形成するもので、シート材22、23の無数の突起25を流路20に露出させるために、十分な面積の窓状開口29を有している。
【0026】
上記一対の電極板14、15はイオン発生装置31に接続し、空気中の浮遊物質を捕集するために、浮遊物質の帯電している極性とは異なる極性に規制し、フィルター内の空気の流路20にイオン雰囲気を形成する。多くの場合、液体や固体の粒子から成る浮遊物質はプラスに帯電しており、従って、イオン発生装置31はマイナスイオンを発生するものが適する。図3において、Tは前記の流路20の間隔、Wは同じく幅、Lは同様に長さを示す。フィルター21は、1対の電極板14、15を内側に貼り付けたフィルター挿入部30に挿入し、それによって電極板14、15の内側に接触可能に配置される。
【0027】
一対の電極板14、15は所定の間隔を置いて配置され、その間隔はフィルター21における流路20の幅に対し、かつ、流路の長さに対しても十分に小さいものであることが望ましい。その意味は、流路20の間隔を狭くするということと同じである。例えば、流路20の幅約100ミリ、長さ約200ミリの場合、間隔を2〜6ミリの範囲、望ましくは約4ミリとして良好な結果が得られた。この場合における無数の突起25の突き出し長さは0.1〜1ミリの範囲にある。従って、無数の突起25の突き出し長さは、流路の間隔に対して最小約2パーセントから最大約50パーセントの範囲となる。
【0028】
イオン発生装置31は図8に例示されている。この例の場合、プラス4.5ボルトの直流電源からなる電源部32に、平滑用コンデンサーCが並列に挿入され、メイントランス33の1次側コイルに接続されている。その1次側コイルにはポンピング回路34と、1次側の電圧安定化回路35が接続されている。ポンピング回路34は2個のトランジスター36a、36bを夫々のエミッターに通じる回路が中間点で接続される配置を取っている。電圧安定化回路35は、2個のトランジスターのエミッターに通じる回路に接続されたダイオードD1と、ベースに通じる回路に接続された抵抗R2、R3と、1次側がメイントランス33の1次側に接続されるトランスT1を有する。
【0029】
メイントランス33の2次側コイルは、逓倍回路37とアース線38に接続され、かつメイントランス33の2次側コイルとアース線38の間に、ダイオードD2が順方向に挿入されている。逓倍回路は9個のダイオードD3〜D11とコンデンサーC2〜C10を直列に接続したもので、9段の電圧増幅を行なう。ダイオードD2と直列のコンデンサーC1は整流のために挿入されている。
【0030】
このようなイオン発生装置31では、通電されると電圧安定化回路35より安定な電圧の電流が形成され、ポンピング回路34において、トランジスター36a、36bのポンピング動作によって変動電流が発生し、この変動電流に基づいてメイントランス33の2次側コイルの両端に、メイントランス33の巻き線比に応じた高電圧が発生する。この高電圧は逓倍回路37によって9段階にわたって倍々に増幅され、数万Hz、−2000Vの高周波高電圧とされ、放電極39において安定したマイナスイオンを生成することができる。
【0031】
さらに、本発明に係る装置10はカバー41を具備している。例示したカバー41は、外部に対して開口した空気吸引口42と、平行に配置された複数個のソケット部13の扁平な挿入孔12に空気を誘導するための空気誘導部43とを有するフード部44と、本体11の周囲を覆う本体カバー部45と、最下部を占める基部46から成る(図2参照)。即ちこれらのフード部44、本体カバー部45、基部46は、本発明の装置全体を覆っており、相互に分離可能に形成されている。本体カバー部45は、フード部44を外すことによりソケット部13の扁平な挿入孔12を露出させ、フィルター21の交換等を可能にする。
【0032】
さらに、本発明に係る装置10は、空気を吸引し浄化したのち排出するための吸気ファン47を具備している。この吸気ファン47は、浄化処理に最適の速度及び容量で、空気をフィルター21に通すことを可能にするもので、基部46に設けられている。フード部44に設けられた空気吸引口42及び上記の基部46に設けられた吸気ファン47は、夫々1個だけであるが、これらを処理状況に応じて複数個設けることができるのは、前述のとおりである。
【0033】
なお、図2から理解されるように、本体11を構成している上下の板材16、17は、本装置内部を未処理空気が満たされる上部と、空気浄化処理が行なわれる中間部と、処理済み空気を排出する下部の、3個の気室に分けている。図中、48は本装置の作動を示すパイロットランプ、49はACアダプターコネクターとして示された電源入力部を示す。
【0034】
このようにして生成された本発明に係る空気浄化装置10の作用を、喫煙時に使用する場合について説明する。喫煙者は、電源を入れてまず本装置10を自分のほうに向け、喫煙中はなるべくたばこを空気吸引口42に近付け、副流煙が装置外に漏れないように注意するとともに、吸った後には呼気が空気吸引口42に吸入されるようにする(図10)。副流煙や呼気を含む空気は、微細な液体や固体の粒子、及び巨大な気体分子から成る浮遊物質を含んでおり、吸気ファン47の吸引作用により空気誘導部43から、そこに上端が開口しているフィルター21に流入する。
【0035】
浮遊物質を含む空気がフィルター21に流入すると、その内部が空気の流れる流路となっているフィルター21はマイナスイオン雰囲気の中に存在しているので、浮遊物質はマイナスイオンに曝されることになる。イオン雰囲気に満たされている流路に、プラスに帯電している液体や固体の粒子から成る浮遊物質を含む汚染空気が吸引手段により供給されることにより、マイナスイオンと結合し、或いは流路15の壁面及び突起17に吸着され、そこに堆積し、空気は清浄になってフィルター21の下端出口から外部へ流出することになる。
【0036】
浮遊物質の堆積により、フィルター21の内部表面は浮遊物質特有の色に変わるが、体積量の増加により、浮遊物質の捕集効果が低下することは少ない。しかし、浮遊物質の堆積量が増すと、特にたばこの場合には臭気が強くなるので、そのようになる前の適当な時期にフィルター21をソケット部13から上に引き抜いて取り出し、新たなフィルターと交換すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る空気浄化装置の1例を示す分解斜視図。
【図2】同上の縦断面図。
【図3】同上要部の分解斜視図。
【図4】同じくフィルターの分解斜視図。
【図5】同じくフィルターの部分拡大断面図。
【図6】本体の上面図。
【図7】同じく縦断面図。
【図8】本発明装置に適用するイオン発生装置の回路図。
【図9】本装置の外観図。
【図10】使用状態の説明図。
【符号の説明】
【0038】
10 空気浄化装置
11 本体
12 扁平な挿入口
13 ソケット部
14、15 電極板
16、17 上下の板材
20 流路
21 フィルター
22、23 シート材
24 ささくれのある孔
25 突起
26、27 カバーシート
28 スペーサートランジスター
29 開口
31 イオン発生装置
32 電源部ソケット
33 メイントランス
34 ポンピング回路
35 電圧安定化回路
36a、36b トランジスター
37 逓倍回路
38 アース線
39 放電極
41 カバー
42 空気吸引口
43 空気誘導部
44 フード部
45 本体カバー部
46 基部
47 吸気ファン
【出願人】 【識別番号】502068414
【氏名又は名称】株式会社エコ
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵

【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹


【公開番号】 特開2008−68235(P2008−68235A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−251445(P2006−251445)