トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離

【発明の名称】 電気集じん機
【発明者】 【氏名】中原 健吾

【氏名】上田 哲也

【氏名】村岡 和浩

【要約】 【課題】火花放電により電気集じん機内部で発火し温度が上昇した場合に、温度を低下させる手段を備えた電気集じん機を提供すること。

【構成】ケーシング3内に温度感知手段6A、6Bを備え、電気集じん機の運転中に温度が設定値以上になると、高電圧発生装置9からの高電圧の印加を停止し、さらに送風ファン5を停止する。ケーシング3の開口部を閉鎖する閉鎖手段4A、4Bにより開口部を閉じ、ポンプ12により洗浄液タンク11に貯まっている水を洗浄ノズル2A、2Bから噴出し、温度を低下させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集じんユニットと、前記集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルと、前記集じんユニットを取り囲むケーシングと、含塵ガスが流入・流出する前記ケーシングの開口部を閉鎖する閉鎖手段と、前記ケーシング内に温度を感知する温度感知手段と、前記集じんユニットに高電圧を供給する高電圧発生手段と、送風ファンと、前記温度感知手段と前記高電圧発生手段と前記送風ファンとを制御する制御器を備え、温度が設定値以上になると前記高電圧発生手段からの高電圧の供給と前記送風ファンを停止し、前記閉鎖手段によってケーシング開口部を閉鎖し、ケーシング内の温度を低下させる温度低下手段を備えたことを特徴とする電気集じん機。
【請求項2】
ケーシング内に煙を感知する煙感知手段を設け、前記煙感知手段により煙を感知するかまたは温度感知手段により温度が設定値以上になったことを感知した場合に、高電圧の供給と送風ファンを停止し、ケーシング開口部を閉鎖し、ケーシング内の温度を低下させる請求項1記載の電気集じん機。
【請求項3】
集じんユニットの下流側に設けた送風ファン部分に温度感知手段と煙感知手段の両方または一方を備えた請求項1または2記載の電気集じん機。
【請求項4】
温度低下手段として、洗浄ノズルを用いてケーシング内に液体を噴出する請求項1〜3いずれか記載の電気集じん機。
【請求項5】
洗浄ノズルを用いてケーシング内に噴出する液体として水を用いた請求項4記載の電気集じん機。
【請求項6】
集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと泡消化薬剤タンクを切り替える切替手段を設け、洗浄ノズルを用いてケーシング内に噴出する液体として泡消化薬剤を用いた請求項1〜4のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項7】
温度を低下させる手段として、ケーシング内に不活性ガス噴出手段を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項8】
不活性ガスとして窒素ガスを用いた請求項7記載の電気集じん機。
【請求項9】
温度低下手段として、ケーシング内の不活性ガス噴出手段から不活性ガスを噴出し、同時に洗浄ノズルから液体を噴出する請求項7記載の電気集じん機。
【請求項10】
洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと不活性ガスタンクを切り替える切替手段を設け、第1手段として洗浄ノズルを用いてケーシング内に不活性ガスを噴出した後、第2手段として前記洗浄ノズルから液体を噴出する請求項1〜3のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項11】
ケーシング内に複数の集じんユニットが配置され、前記集じんユニット毎に温度感知手段を設け、温度が設定値以上になると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、閉鎖手段によってケーシング開口部を閉鎖し、該当する集じんユニット部分のみ温度を低下させるよう作動する請求項1〜10のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項12】
温度感知手段を用いて温度を監視しておき、第1段階の温度設定値まで上昇すると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、さらに第2段階の温度設定値まで上昇すると、温度低下手段を行う、請求項1〜11のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項13】
電気集じん機の表面に表示手段を設け、温度感知手段によって温度が設定値以上になったことを感知、または煙感知手段により煙を感知すると、表示手段により設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知したことを知らせることを表示する請求項2〜12のいずれかに記載の電気集じん機。
【請求項14】
電気集じん機の表面に表示手段を設け、温度感知手段によって温度が設定値以上になったことを感知、または煙感知手段が煙を感知すると、離れた場所へ設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知した信号を出す請求項2〜13のいずれかに記載の電気集じん機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を捕集する電気集じん機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気集じん機の運転中には火花放電が発生することがあるが、電気集じん機に堆積している物質が可燃性物質の場合、火花放電により堆積物が発火し電気集じん機内部の温度が上昇することがある。
【0003】
従来、この火花放電が持続しないような高電圧出力を制御する方法があった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
以下、その電気集じん機について図9を参照しながら説明する。図9に示すように、電気集じん機は帯電部101と集じん部102と送風ファン103と電子コントロールボックス104とからなり、電子コントロールボックス104内に出力電圧装置と火花発生回数検出部と火花持続回数検出部を備えている。
【0005】
電気集じん機の運転時に火花放電が発生すると、火花発生回数検出部により火花放電発生回数を検出し、また火花持続時間検出部により火花の持続時間を検出し、これら発生回数と持続時間を条件部として電気集じん機への高電圧を調整し出力することにより、火花放電が持続しないようにしている。
【特許文献1】特開平6−114286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記従来の電気集じん機では、高電圧の出力を調整するためには、ある程度の火花放電の発生が必要であり、この火花放電の発生をゼロにすることは出来ない。
【0007】
このため、電気集じん機に可燃性物質が堆積している場合、高電圧出力を制御する前に発生した火花放電により、発火し電気集じん機内部の温度が部分的に上昇し、電気集じん機に支障を来すという問題があった。
【0008】
本発明は、電気集じん機内部の温度を低下させる手段を設けることにより、電気集じん機に堆積した可燃性物質が火花放電により発火し電気集じん機内部の温度が上昇した場合に、温度を低下させることが可能な電気集じん機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電気集じん機は上記目的を達成するために、含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集じんユニットと、集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルと、前記集じんユニットを取り囲むケーシングと、含塵ガスが流入・流出する前記ケーシングの開口部を閉鎖する閉鎖手段と、前記ケーシング内に温度を感知する温度感知手段と、前記集じんユニットに高電圧を供給する高電圧発生手段と、送風ファンとそれらを制御する制御器を備え、温度が設定値以上になると電気集じん機への高電圧印加と送風ファンを停止し、ケーシング開口部を閉鎖し、温度低下手段を備えたものである。
【0010】
この手段により部分的に温度が上昇し電気集じん機に支障を来すことを防ぐことができ、また電気集じん機の周囲に他設備がある場合等に、電気集じん機の温度が上昇することにより他設備へ支障を来すことを防ぐことができ、また電気集じん機を設置している建造物へ支障を来すことを防ぐことが出来る電気集じん機が得られる。
【0011】
また、電気集じん機に煙を感知する煙感知手段を設け、前記煙感知手段により煙を感知するかまたは温度感知手段により温度が設定値以上になったことを感知した場合に、温度を低下させる手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、集じんユニットの下流側に設けた送風ファン部分に温度を感知する温度感知手段あるいはおよび煙を感知する煙感知手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、温度を低下させる手段として、洗浄ノズルを用いてケーシング内に液体を噴出することを特徴とする。
【0014】
また、洗浄ノズルを用いてケーシング内に液体を噴出する方法で、液体として水を用いたことを特徴とする。
【0015】
また、集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと泡消化薬剤タンクを切り替える切替手段を設け、洗浄ノズルを用いてケーシング内に液体を噴出する方法で泡消化薬剤を用いたことを特徴とする。
【0016】
また、温度低下手段として、ケーシング内に不活性ガス噴出手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、ケーシング内に不活性ガス噴出する方法で、不活性ガスとして窒素ガスを用いたことを特徴とする。
【0018】
また、温度低下手段として、ケーシング内の不活性ガス噴出手段から不活性ガスを噴出し、同時に洗浄ノズルから液体を噴出する請求項1〜3記載の電気集じん機。
【0019】
また、洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと不活性ガスタンクを切り替える切替手段を設け、第1手段として洗浄ノズルを用いてケーシング内に不活性ガスを噴出した後、第2手段として前記洗浄ノズルから液体を噴出することを特徴とする。
【0020】
また、ケーシング内に複数の集じんユニットが配置され、前記集じんユニット毎に温度感知手段を設け、温度が設定値以上になると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、閉鎖手段によってケーシング開口部を閉鎖し、該当する集じんユニット部分のみ温度を低下させるよう作動することを特徴とする。
【0021】
また、温度感知手段を用いて、温度を監視しておき、第一段階の温度設定値まで上昇すると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、さらに第2段階の温度設定値まで上昇すると、温度低下手段を行うことを特徴とする。
【0022】
また、電気集じん機表面に表示手段を設け、温度感知手段により温度が設定値以上になったことを感知するか、または、煙感知手段により煙を感知すると、表示手段により設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知したことを知らせることを表示することを特徴とする。
【0023】
また、温度感知手段により温度が設定値以上になったことを感知するか、または、煙感知手段により煙を感知すると、制御器により離れた場所へ設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知した信号、異常信号を出すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば電気集じん機内で温度上昇が発生した際に、温度を低下させる手段を設けることで温度を低下させることができ、電気集じん機に支障を来すことを防ぐことができる。
【0025】
また、電気集じん機の周囲にある他設備や電気集じん機を設置している建造物等へ支障を来すことも防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の請求項1記載の発明は、含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集じんユニットと、集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルと、前記集じんユニットを取り囲むケーシングと、含塵ガスが流入・流出する前記ケーシングの開口部を閉鎖する閉鎖手段と、前記ケーシング内に温度を感知する温度感知手段と、前記集じんユニットに高電圧を供給する高電圧発生手段と、送風ファンとそれらを制御する制御器を備え、温度が設定値以上になると前記高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、前記閉鎖手段によってケーシング開口部を閉鎖し、ケーシング内の温度を低下させる温度低下手段を備えることで温度を低下させることができ、電気集じん機に支障を来すことを防ぐという作用を有する。
【0027】
また、電気集じん機の周囲にある他設備や電気集じん機を設置している建造物等への支障を来すことも防ぐという作用を有する。
【0028】
また、ケーシング内に煙感知手段を設け、前記煙感知手段により煙を感知するかまたは温度感知手段により温度が設定値以上になったことを感知した場合に、高電圧の供給と送風ファンを停止し、ケーシング開口部を閉鎖し、ケーシング内の温度を低下させるようにすることで、温度感知手段から離れた部分で温度が上昇し煙が発生した場合に、煙感知手段によりただちに温度上昇を感知することができるという作用を有する。
【0029】
また、集じんユニットの下流側に設けた送風ファン部分に温度感知手段と煙感知手段の両方または一方を備えることにより、集じんユニット内には風が流れているため、ケーシング内に備えられた温度感知手段による設定値以上の温度感知または煙感知手段による煙感知をすることなく、熱または煙が下流側に流れて行き、送風ファンまで達することがあるため、このような場合に送風ファン部分に備えた温度感知手段による設定値以上の温度感知または煙感知手段による煙感知をすることができるという作用を有する。
【0030】
また、温度低下手段として、洗浄ノズルを用いてケーシング内に液体を噴出することで、通常集じんユニットを洗浄するために洗浄ノズルから液体を噴出している部分を使用することで、新たに温度低下手段として配管等増設する必要がなく設備を簡素化することができるという作用を有する。
【0031】
また、洗浄ノズルを用いてケーシング内に噴出する液体として水を用いたものであり、既存の洗浄ノズルを使用し安価な水を使用することで低コスト化することができる。
【0032】
また、集じんユニットを洗浄するための洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと泡消化薬剤タンクを切り替える切替手段を設け、洗浄ノズルからケーシング内に噴出する液体として泡消化薬剤を用いたものであり、電気集じん機に堆積した可燃性物質が油の場合、温度が上昇した油に水を噴出すると水や油が飛び散るため、そのような場合に泡消化剤を噴出することにより、水や油が飛び散らさずに、迅速に確実に温度を低下させるという作用を有する。
【0033】
また、温度低下手段として、ケーシング内に不活性ガス噴出手段を備えたものであり、不活性ガスをパージすることによりケーシング内の酸素を減少させることで、発火による温度上昇をなくし温度が低下するようにしたものであり、液体を噴出する温度低下手段と比較し、液体の場合は排水処理をする必要があるが、本手段ではその必要がなく低コスト化につながり、また電気集じん機を再使用する場合に電気集じん機に付着した液体を乾燥させる必要があるが、本手段ではその必要がなく、すぐに再使用が可能になるという作用を有する。
【0034】
また、温度低下手段として、ケーシング内に不活性ガス噴出する方法において、不活性ガスとして窒素ガスを使用するものであり、窒素ガスは安価に入手することができ、低コストで実現できるという作用を有する。
【0035】
また、温度低下手段として、ケーシング内の不活性ガス噴出手段から不活性ガスを噴出し、同時に洗浄ノズルから液体を噴出するものであり、どちらか一方の方法のみの場合と比べて、より素早く温度を低下させることができるという作用を有する。
【0036】
また、洗浄ノズルへ洗浄液を供給する配管の上流に、洗浄液タンクと不活性ガスタンクを切り替える切替手段を設け、第1手段として洗浄ノズルを用いてケーシング内に不活性ガスを噴出した後、第2手段として前記洗浄ノズルから液体を噴出するものであり、既存の洗浄ノズルを使用して液体および不活性ガスを噴出するため、新たに不活性ガス噴出手段を設ける必要がないため設備を簡素化することができ、さらに不活性ガスを噴出し液体を噴出するため、どちらか一方の方法のみの場合と比べて素早く温度を低下させることができるという作用を有する。
【0037】
また、ケーシング内に複数の集じんユニットが配置され、前記集じんユニット毎に温度感知手段を設け、温度が設定値以上になると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、閉鎖手段によってケーシング開口部を閉鎖し、該当する集じんユニット部分のみ温度を低下させるよう作動するものであり、温度を低下させなければならない範囲を限定することで、必要な液体または不活性ガスの量を抑えることができるという作用を有する。
【0038】
また、温度感知手段を用いて、温度を監視しておき、第1段階の温度設定値まで上昇すると、高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止し、さらに第2段階の温度設定値まで上昇すると、温度低下手段を行うものであり、第1段階の温度設定値で高電圧発生手段からの高電圧の供給と送風ファンを停止した後、第2段階の温度設定値まで上昇しなければ温度低下手段を行う必要がなく、不要な機器の停止を防ぐことができるという作用を有する。
【0039】
また、電気集じん機表面に表示手段を設け、温度を感知する温度感知手段により設定値以上の温度を感知するかまたは煙感知手段により煙を感知すると、表示手段により設定値以上の温度を感知したかあるいはおよび煙を感知したことを知らせることを表示するものであり、異常が発生した理由を簡易に把握することができるという作用を有する。
【0040】
また、温度感知手段により設定値以上の温度を感知するかまたは煙感知手段により煙を感知すると、制御器により離れた場所へ設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知したという異常信号を出すものであり、電気集じん機から離れた場所にいても素早く異常が発生したことを知ることができるという作用を有する。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電気集じん機である。図1において、集じんユニット1A、1Bが2台上下に配置されており、その上流側・下流側にそれぞれ洗浄ノズル2A、2Bを備えている。それらを取り囲むようにケーシング3があり、風が集じんユニット1A、1Bを通過するようにケーシング3には開口部がある。この開口部を閉鎖する閉鎖手段4A、4Bがある。なお、本実施の形態では閉鎖手段4A、4Bはダンパとなっている。下流側には送風ファン5がありこれを運転することによって、集じんユニット1A、1B内に含塵ガスが流れ込むようになっている。ケーシング3内部には温度感知手段6A、6Bとしての熱電対、また煙感知手段7A、7Bとしての煙感知器を備えている。温度の設定値は100〜150℃にするのが望ましい。また、電気集じん機上部には表示手段8であるランプが備えられている。なお、この表示手段は電気集じん機の上部に限らず、どこに設置してもよい。そして、集じんユニット1A、1Bに高電圧を供給する高電圧発生装置9と、高電圧や温度低下手段を行うことを制御する制御器10とで構成されている。集じんユニット1A、1Bの洗浄時にはダンパを閉じ、ポンプ12により洗浄水タンク11に貯めている水を送り出し洗浄ノズル2A、2Bから噴出し集じんユニット1A、1Bを洗浄する。
【0043】
図2は図1に示す集じんユニット1A、1Bの詳細図である。本実施の形態1の集じんユニット1A、1Bは図2に示すように、帯電部21と集じん部22から構成されており、帯電部21は金属製の放電極板23と金属製の接地極板24Aが交互に複数並んでおり、放電極板23と接地極板24Aは電気的に接続されていない。集じん部22は金属製の荷電極板25と金属製の接地極板24Bが交互に複数並んでおり、荷電極板25と接地極板24Bは電気的に接続されていない。放電極板23と荷電極板25には高電圧発生装置から高電圧が印加される。帯電部21・集じん部22の接地極板24A、Bはアースに接続されている。
【0044】
放電極板23や荷電極板25と帯電部21・集じん部22の接地極板24との間では高電圧により空気が絶縁破壊を起こし、極板間で火花放電が発生することがある。
【0045】
電気集じん機に可燃性物質が堆積している場合、火花放電が発生し堆積物が発火し電気集じん機内の温度が上昇を始め、温度感知手段6A、6Bによって感知している温度が設定値以上になると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、ケーシング開口部を閉鎖手段4A、4Bであるダンパで閉じ、洗浄液タンク11に貯まっている水をポンプ112により洗浄ノズル2A、2Bから噴出し、電機集じん機内部の温度を低下させる。これにより、部分的に温度が上昇し電気集じん機に支障を来すことを防ぐことができ、また電気集じん機の周囲にある他設備や電気集じん機を設置している建造物等へ支障を来すことも防ぐことができる。
【0046】
また、集じんユニット寸法が縦×横×高さが約1m×約1m×約1mのような大きさの場合で、さらに温度が上昇している部分が温度感知手段6A、6Bを接地している場所からちょうど対角線上に位置する時のような場合、温度感知手段6A、6Bによりその温度上昇を感知することが難しい場合がある。そのような時は、集じんユニットの下流側に備えた煙感知手段7A、7Bが感知することにより、温度上昇が発生したことを感知するようになっている。
【0047】
また、設定値以上の温度や煙を感知した場合に、表示手段8であるランプが点灯し、設定値以上の温度や煙を感知したことを知らせるようになっており、さらに制御器10により、設定値以上の温度や煙を感知したことを知らせる信号、異常信号を出し、例えば監視室のような離れた場所へも設定値以上の温度を感知あるいはおよび煙を感知したことを知ることができるようになっている。
【0048】
(実施の形態2)
本実施の形態は、図3に示すように、集じんユニット1A、1Bの下流側に設けた送風ファン5部分に温度感知手段6A、6Bと煙感知手段7A、7Bの両方を備えている。なお、温度感知手段6A、6Bまたは煙感知手段7A、7Bのどちらか一方を備えてもよい。集じんユニット内には風が流れているため、ケーシング内に備えられた温度感知手段6A、6Bまたは煙感知手段7A、7Bが感知することなく、熱または煙が下流側に流れて行き、送風ファン5まで達することがあるため、このような場合に送風ファン5部分に備えた温度感知手段6A、6Bまたは煙感知手段7A、7Bにより異常である設定値以上の温度を感知または煙を感知することにより、異常感知漏れを防止するようになっている。
【0049】
(実施の形態3)
本実施の形態は、温度低下手段として図4に示すように、洗浄ノズル2A、2Bへ洗浄液を供給する配管の上流側に、洗浄液タンク11と泡消化薬剤タンク14があり、配管経路に両タンクを切り替える切替手段である三方弁15が備えられており、温度または煙を感知すると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、ケーシング開口部を閉鎖手段4A、4Bであるダンパで閉じ、三方弁15を切り替え泡消化薬剤が洗浄ノズル2A、2Bから噴出するようにしたものである。電気集じん機の堆積物が油の場合、発火し温度が上昇した所へ水を噴出すると水や油が飛び散るため、泡消化薬剤を使用し、水や油が飛び散らさずに迅速、確実に温度を低下することができる。
【0050】
(実施の形態4)
本実施の形態は、温度低下手段として図5に示すように、不活性ガスタンク16と不活性ガス噴出手段17である配管の穴を備え、温度または煙を感知すると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、ケーシング開口部を閉鎖手段4A、4Bであるダンパで閉じ、電動弁18を開き窒素ガスをケーシング3内にパージするようにしたものである。不活性ガスとして窒素ガスを使用するのは安価で入手しやすいためである。ケーシング3内が窒素ガスによりパージされると、ケーシング3内の酸素が追い出され、発火し温度が上昇していた部分が温度が低下するようになる。温度低下手段として気体を使用することで、液体を使用した場合はその液体を排水しなければならず、また濡れた集じんユニットを再び使用するには乾燥させる必要があり、すぐに運転を再開することができないが、本実施の形態は、排水の必要がなく、集じんユニットは濡れていないため、すぐに運転を再開することができる。
【0051】
また、温度を低下させる手段として、窒素ガスを噴出すると同時に洗浄ノズル2A、2Bから水を噴出することで、より早く温度を低下させることができる。
【0052】
(実施の形態5)
本実施の形態は、温度低下手段として図6に示すように、洗浄ノズル2A、2Bへ洗浄液を供給する配管の上流側に、洗浄液タンク11と不活性ガスである窒素ガスタンク16があり、配管経路に両タンクを切り替える切替手段である三方弁15が備えられており、温度または煙を感知すると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、ケーシング開口部を閉鎖手段4A、4Bであるダンパで閉じ、三方弁15を切り替え窒素ガスを洗浄ノズル2A、2Bから噴出させ、ケーシング3内を窒素ガスでパージし酸素を追い出した後、三方弁15を切り替え、洗浄ノズル2A、2Bから水を噴出するようにしたものである。既存の洗浄ノズル2A、2Bを使用して、窒素ガスと水を噴出することにより、電気集じん機に新たな噴出口を設ける必要がなく、窒素ガスと水を噴出させ素早く温度を低下させることが可能となる。
【0053】
(実施の形態6)
本実施の形態は、集じんユニット1A、1B、1C、1Dが複数並んでいる場合、例えば図7に示すように横に2列、縦に2列並んでいる場合に、各集じんユニット毎に温度感知手段6A、6B、6C、6Dを設けることにより、そのうち1ヶ所が設定値以上の温度を感知すると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、ケーシング開口部を閉鎖手段4A、4Bであるダンパで閉じ、該当する集じんユニット部分のみ温度を低下させるように洗浄ノズル2A、2Bから水を噴出するようにしたものである。なお、温度感知手段6A、6B、6C、6Dではなく、煙感知手段7A、7B、7C、7Dを設けてもよい。またその両方を設けてもよい。すべての集じんユニットに水を噴出しないことで、タンクにある限られた水を有効に利用することができる。なお、本実施の形態による温度を低下させる手段は、洗浄ノズル2A、2Bから水を噴出する実施の形態1の方法以外に、実施の形態2〜4で記載した方法でもよい。
【0054】
(実施の形態7)
本実施の形態は、実施の形態1〜5において、図8に示すように温度の時間変化を監視しておく。例えば、第1段階の温度設定値を80〜120℃に、第2段階の温度設定値を130〜150℃に設定し、第1段階の温度設定値に達すると、制御器10により高電圧の印加と送風ファン5を停止し、さらに第2段階の温度設定値に達すると、実施の形態1〜5に示したような温度低下手段を行うような制御方法である。第1段階で高電圧の印加と送風ファン5を停止することで、温度が低下すれば、実施の形態1〜5に記載した温度を低下させる手段を行うことが不要である。高電圧の印加と送風ファンを停止してもさらに温度が上昇し、第2段階にまで達すると、実施の形態1〜5に記載した温度を低下させる手段を行う。このことで、確実に温度を低下させる必要がある場合のみ温度低下手段を行うことができ、不要な機器の停止を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、含塵ガスに可燃性物質が含まれている場合に有効であり、電気集じん機や周囲の設備または電気集じん機を設置している建造物等へ支障を来すことが出来ない場合に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態1の電気集じん機を示す構成図
【図2】本発明の電気集じん機の集じんユニット詳細図
【図3】本発明の実施の形態2の電気集じん機を示す構成図
【図4】本発明の実施の形態3の電気集じん機を示す構成図
【図5】本発明の実施の形態4の電気集じん機を示す構成図
【図6】本発明の実施の形態5の電気集じん機を示す構成図
【図7】本発明の実施の形態6の集じんユニットの構成図
【図8】本発明の実施の形態7の温度の時間変化のグラフ
【図9】従来の電気集じん機の一例を示す図
【符号の説明】
【0057】
1A,1B,1C,1D 集じんユニット
2A,2B 洗浄ノズル
3 ケーシング
4A,4B 閉鎖手段
5 送風ファン
6A,6B,6C,6D,6F 温度感知手段
7A,7B,7F 煙感知手段
8 表示手段
9 高電圧発生装置
10 制御器
11 洗浄液タンク
12 ポンプ
14 泡消化薬剤タンク
15 三方弁
16 不活性ガスタンク
17 不活性ガス噴出手段
18 電動弁
101 帯電部
102 集じん部
103 送風ファン
104 電子コントロールボックス
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【識別番号】100109151
【弁理士】
【氏名又は名称】永野 大介


【公開番号】 特開2008−62172(P2008−62172A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−242453(P2006−242453)