トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離

【発明の名称】 電気集塵機
【発明者】 【氏名】中原 健吾

【要約】 【課題】電気集塵機の極板に付着した粉塵の除去を容易にする電気集塵機を提供すること。

【構成】含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集塵ユニット1A、1Bと、洗浄ノズル2A、2Bとケーシング3とケーシングの開口部を閉鎖する手段4A、4Bとミスト発生装置6を備えた電気集塵機において、電気集塵機の洗浄時に、ミスト発生装置6から洗浄液をミスト状に噴霧し充満させることにより粉塵に洗浄液が浸透し除去を容易にすることを特徴とする電気集塵機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集塵ユニットと、前記集塵ユニットを取り囲むケーシングと、含塵ガスが流入および流出する前記ケーシングの開口部を閉鎖する手段を備え、開口部を閉じ閉鎖空間となった前記ケーシング内部に第1洗浄液をミスト状に噴霧し充満させる第1工程と、前記集塵ユニット内の荷電極板と接地極板に堆積した粉塵を第2洗浄液で洗い流す第2工程とを有した電気集塵機。
【請求項2】
第1洗浄液ミストの平均粒子径を100μm以下にした請求項1記載の電気集塵機。
【請求項3】
第1洗浄液をミスト状に発生させる手段として、二流体ノズルを用い高圧空気によって第1洗浄液をミスト状にする請求項2記載の電気集塵機。
【請求項4】
第1洗浄液をミスト状に発生させる手段として、スプレーノズルと遠心ファンを用いて第1洗浄液をミスト状にする請求項2記載の電気集塵機。
【請求項5】
第1洗浄液をミスト状に発生させる手段として、超音波振動子を用いて第1洗浄液をミスト状にする請求項2記載の電気集塵機。
【請求項6】
第1洗浄液に水を用いた請求項1〜5いずれか記載の電気集塵機。
【請求項7】
第1洗浄液に界面活性剤を用いた請求項1〜5いずれか記載の電気集塵機。
【請求項8】
第1洗浄液にアルカリ性電解水を用いた請求項1〜5いずれか記載の電気集塵機。
【請求項9】
第1洗浄液の温度を常温より高くした請求項1〜5いずれか記載の電気集塵機。
【請求項10】
第2洗浄液に水を用いた請求項1〜9いずれか記載の電気集塵機。
【請求項11】
第2洗浄液に界面活性剤を用い、さらにその後、水によって洗い流すようにした請求項1〜9いずれか記載の電気集塵機。
【請求項12】
第2洗浄液にアルカリ性電解水を用いた請求項1〜9いずれか記載の電気集塵機。
【請求項13】
集塵ユニットにおいて金属性の荷電極板と接地極板に、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させた請求項1〜12いずれか記載の電気集塵機。
【請求項14】
集塵ユニットにおいて、絶縁体の基板上に導電性のある物質を表面に重ねた、荷電極板と接地極板の表面に、ふっ素樹脂皮膜を形成させた請求項1〜12いずれか記載の電気集塵機。
【請求項15】
集塵ユニットにおいて金属性の荷電極板と接地極板の両方または片方を導電性のあるフィルム状のシートで挟み、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させた請求項1〜12いずれか記載の電気集塵機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を捕集する電気集塵機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電気集塵機の洗浄方法として、荷電極板と接地極板(以下、合わせて極板という)に加圧空気を吹き付けてその表面の塵を吹き飛ばす方法(例えば、特許文献1参照)がある。この方法を図9を参照しながら説明する。
【0003】
以下、加圧空気を吹き付けて洗浄する方法を図9を参照しながら説明する。図9は、電気集塵機101とその両端を閉鎖する手段102と気流噴射機構103などから構成されており、加圧空気供給源105から気流噴射機構103に加圧空気を供給し、噴射することによって、極板104に付着した粉塵を払い落とすものである。
【0004】
また、極板に加圧水を吹き付けてその表面を水洗浄する方法(例えば、特許文献2参照)がある。
【0005】
以下、水洗浄の方法を図10を参照しながら説明する。図10に示すように、集塵ユニット111とその前後に設けた洗浄ノズル112とケーシング113などで構成されており、集塵ユニット111内の極板114は狭間隔で並列に複数並んでおり、流入した含塵ガスから粉塵を除去してこの極板114に付着する。この粉塵を除去する方法として、洗浄ノズル112から加圧水が噴き出し粉塵を除去する方法である。
【特許文献1】特公昭57−16864号公報
【特許文献2】特開昭63−248460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
加圧空気を吹き付ける方法では、捕集した粉塵が粘着性成分を含んでいる場合、単に加圧空気を吹き付けるのみでは極板から粉塵がはがれにくいため、塵除去の効果が低く、極板に堆積した粉塵を十分に除去することができないという問題がある。
【0007】
また、水洗浄の方法では、洗浄ノズルから距離の遠い極板部分は加圧水が勢いよく全面に当たり難く、極板に粉塵が固着している場合十分に除去することができないという問題がある。また、オイルミストを捕集した場合、水のみでは極板に付着した油を除去することは困難である。
【0008】
そこで、本発明は洗浄ノズルから距離の遠い極板部分に固着している粉塵や、オイルミストを捕集し極板に油が堆積している時などに、極板から容易に除去する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電気集塵機は上記目的を達成するために、含塵ガス中に含まれる粉塵粒子を帯電させ捕集する集塵ユニットと、集塵ユニットを取り囲むケーシングと、含塵ガスが流入・流出するケーシングの開口部を閉鎖する手段を備えた電気集塵機において、開口部を閉じ閉鎖空間となったケーシング内部(電気集塵機内)に第1洗浄液をミスト状にし充満させる第1工程と、極板に堆積した粉塵を第2洗浄液で洗い流す第2工程とを有したものである。
【0010】
この手段により第1工程で極板に堆積した粉塵が除去しやすくなり、第2工程でそれらを容易に除去することが出来る。
【0011】
また他の手段は、第1洗浄液のミストの平均粒子径を100μm以下としたものである。これにより、第1洗浄液ミストがすぐに沈降せずに電気集塵機内を充満させることが出来、第1洗浄液ミストが極板に堆積した粉塵に浸透する時間が長くなる。
【0012】
また他の手段は、洗浄液をミスト状に発生させる手段として、二流体ノズルを用い高圧空気によって洗浄液をミスト状にするものである。
【0013】
これにより、平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0014】
また他の手段は、洗浄液をミスト状に発生させる手段として、スプレーノズルと遠心ファンを用いて第1洗浄液をミスト状にするものである。
【0015】
これにより、スプレーノズルの目詰まりを少なくすることが出来、平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0016】
また他の手段は、第1洗浄液をミスト状に発生させる手段として、超音波振動子を用いて洗浄液をミスト状にするものである。
【0017】
これにより、安価に平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0018】
また他の手段は、第1洗浄液に水を用いたものである。
【0019】
これにより、極板に堆積している粉塵に水分を含ませることが出来、極板からの除去が容易になる。
【0020】
また他の手段は、第1洗浄液に界面活性剤を用いたものである。
【0021】
これにより、極板に堆積している粉塵に界面活性剤を含ませることが出来、第1洗浄液が水の時より極板からの除去が容易になる。
【0022】
また他の手段は、第1洗浄液にアルカリ性電解水を用いたものである。
【0023】
これにより、極板に堆積している粉塵にアルカリ性電解水を含ませることが出来、界面活性剤を使用せずに、極板からの除去が容易になる。
【0024】
また他の手段は、第1洗浄液の温度を常温より高くしたものである。
【0025】
これにより、第1洗浄液が常温の時と比べ、さらに極板からの除去が容易になる。
【0026】
また他の手段は、第2洗浄液に水を用いたものである。
【0027】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵は、洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0028】
また他の手段は、第2洗浄液に界面活性剤を用い、さらにその後、水によって洗い流すようにしたものである。
【0029】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵が油の場合でも、界面活性剤を噴射することできれいに洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0030】
また他の手段は、第2洗浄液にアルカリ性電解水を用いたものである。
【0031】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵は、洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0032】
また他の手段は、金属性の荷電極板と接地極板に、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0033】
これにより、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【0034】
また他の手段は、絶縁体の基板上に導電性のある物質を表面に重ねた、荷電極板と接地極板の表面に、ふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0035】
これにより、極板間のスパークを防止しつつ、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【0036】
また他の手段は、金属性の荷電極板と接地極板の両方または片方を、導電性のあるフィルム状のシートで挟み、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0037】
これにより、極板間のスパークを防止しつつ、逆電離作用の発生を防止し、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば電気集塵機内に洗浄液をミスト状にして充満させることで、極板に堆積し粉塵に浸透させることが出来、粉塵を容易に除去することが出来る効果のある電気集塵機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の請求項1記載の発明は、電気集塵機内に第1洗浄液をミスト状に噴霧し充満させる第1工程と、極板に堆積した粉塵を第2洗浄液で洗い流す第2工程とを有したものであり、第1工程によりミスト状の第1洗浄液が電気集塵機内の隅々にまで行き渡り、極板に堆積した粉塵に第1洗浄液を浸透させることが出来、除去されやすい状態となり、第2工程で第2洗浄液を噴射することにより、極板に堆積した粉塵を容易に除去することが出来るという作用を有する。
【0040】
また、本発明の請求項2記載の発明は、第1洗浄液ミストの平均粒子径を100μm以下にしたものであり、100μm以下というのは、通常大気中に発生する霧の粒子径は100μm以下であるため、これと同等以下にすれば第1洗浄液ミストがすぐに沈降せずに電気集塵機内を充満させることが出来、第1洗浄液ミストが極板に堆積した粉塵に浸透する時間が長くなるという作用を有する。
【0041】
また、本発明の請求項3記載の発明は、二流体ノズルを用い高圧空気によって洗浄液をミスト状にするものである。
【0042】
これにより、平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0043】
また、本発明の請求項4記載の発明は、洗浄液をミスト状に発生させる手段として、スプレーノズルと遠心ファンを用いて第1洗浄液をミスト状にするものである。
【0044】
これにより、スプレーノズルの噴き出し口面積を大きく取ることが出来るため、スプレーノズルの目詰まりを少なくすることが出来、平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0045】
また、本発明の請求項5記載の発明は、第1洗浄液をミスト状に発生させる手段として、超音波振動子を用いて洗浄液をミスト状にするものである。
【0046】
これにより、安価に平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0047】
また、本発明の請求項6記載の発明は、第1洗浄液に水を用いたものである。
【0048】
これにより、極板に堆積している粉塵に水分を含ませることが出来、極板からの除去が容易になる。
【0049】
また、本発明の請求項7記載の発明は、第1洗浄液に界面活性剤を用いたものである。
【0050】
これにより、極板に堆積している粉塵に界面活性剤を含ませることが出来、第1洗浄液が水の時より極板からの除去が容易になる。
【0051】
また、本発明の請求項8記載の発明は、第1洗浄液にアルカリ性電解水を用いたものである。
【0052】
これにより、極板に堆積している粉塵にアルカリ性電解水を含ませることが出来、界面活性剤を使用せずに、極板からの除去が容易になる。
【0053】
また、本発明の請求項9記載の発明は、第1洗浄液の温度を常温より高くしたものである。
【0054】
これにより、第1洗浄液が常温の時と比べ、さらに極板からの除去が容易になる。
【0055】
また、本発明の請求項10記載の発明は、第2洗浄液に水を用いたものである。
【0056】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵は、洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0057】
また、本発明の請求項11記載の発明は、第2洗浄液に界面活性剤を用い、さらにその後、水によって洗い流すようにしたものである。
【0058】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵が油の場合でも、界面活性剤を噴射することできれいに洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0059】
また、本発明の請求項12記載の発明は、第2洗浄液にアルカリ性電解水を用いたものである。
【0060】
これにより、第1洗浄液のミストにより除去しやすくなった極板に堆積した粉塵は、洗い落とされ極板から除去することが出来る。
【0061】
また、本発明の請求項13記載の発明は、金属性の荷電極板と接地極板に、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0062】
これにより、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【0063】
また、本発明の請求項14記載の発明は、絶縁体の基板上に導電性のある物質を表面に重ねた、荷電極板と接地極板の表面に、ふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0064】
これにより、極板間のスパークを防止しつつ、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【0065】
また、本発明の請求項15記載の発明は、金属性の荷電極板と接地極板の両方または片方を導電性のあるフィルム状のシートで挟み、表面にふっ素樹脂皮膜を形成させたものである。
【0066】
これにより、極板間のスパークを防止しつつ、逆電離作用の発生を防止し、極板に堆積した粉塵を極板から容易に除去することが出来る。
【0067】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0068】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電気集塵機である。図1において、集塵ユニット1A,1Bが上下に配置されており、その上流側・下流側にそれぞれ洗浄ノズル2A,2Bを備えている。それらを取り囲むようにケーシング3があり、風が集塵ユニット1A,1Bを通過するようにケーシング3には開口部がある。この開口部を閉鎖する手段4がある。なお、本実施の形態ではケーシング3の開口部を閉鎖する手段4はダンパとなっている。後方には送風ファン5がありこれを運転することによって、集塵ユニット1A,1B内に含塵ガスが流れ込むようになっている。ケーシング3内部の流出側下部にはミスト発生装置6がある。なお、ミスト発生装置6はケーシング3内部のどの場所に設置してもよい。また、ケーシング3外部に設置し、図示しないダクトによってミストをケーシング3内部に供給してもよい。そして、集塵ユニット1A,1Bに高電圧を供給する高電圧発生装置7と、高電圧や洗浄等の制御を行う、制御器8とで構成されている。
【0069】
図2は、図1に示す集塵ユニット1A,1Bの詳細図である。本実施の形態1の集塵ユニット1A,1Bは、図2に示すように、帯電部21と集塵部22から構成されており、帯電部21は金属製の放電極板23と金属製の接地極板24A,24Bが交互に複数並んでおり、放電極板23と接地極板24A,24Bは電気的に接続されていない。集塵部22は金属製の荷電極板25と金属製の接地極板24A,24Bが交互に複数並んでおり、荷電極板25と接地極板24A,24Bは電気的に接続されていない。放電極板23と荷電極板25には高電圧発生装置7から高電圧が印加される。帯電部21、集塵部22の接地極板24A,24Bはアースに接続されている。
【0070】
図3は、図1に示すミスト発生装置6の詳細図である。本実施の形態1のミスト発生装置は、二流体ノズル31に、高圧空気と第1洗浄液をポンプ32などで供給すると、高圧空気が二流体ノズル31から噴き出す際に、第1洗浄液が破砕され、平均粒子径100μm以下のミストを発生させることが出来る。
【0071】
次に、具体的に空気中にオイルミストが含まれている環境で、本実施の形態の電気集塵機の動作を以下に示す。
【0072】
放電極板23・荷電極板25に高電圧発生装置7により高電圧を印加し、送風ファンを運転させると、オイルミストを含んだ空気がまず帯電部21に流れ込む。帯電部21の放電極板23と接地極板24A,24Bの間ではコロナ放電が発生しており、ここでオイルミストが帯電される。次に帯電されたオイルミストが集塵部22に流れ込み、集塵部22の荷電極板25と接地極板24A,24Bの間で発生している静電界により帯電されたオイルミストが捕集される。オイルミストが捕集され清浄になった空気が送風ファンにより外部へ排気される。
【0073】
電気集塵機を運転し続けていると、極板にオイルが溜まってくるため、定期的に洗浄を行う。
【0074】
洗浄は第1工程と第2工程からなり、まず送風ファンを停止させ、ダンパを閉じる。その後第1工程でミスト発生装置6から第1洗浄液、本実施の形態では界面活性剤をミスト状にしたものをケーシング3内部に充満させ、10分〜60分程放置する。このことで、極板に付着しているオイルに界面活性剤を浸透させることが出来、極板からオイルを除去しやすい状態となる。次に第2工程で洗浄ノズル2A,2Bから界面活性剤を噴射しオイルを洗い落とす。その後洗浄ノズル2A,2Bから水を噴射し、極板表面の界面活性剤を洗い落とす。
【0075】
この洗浄方法により、極板に付着したオイルをきれいに除去することが出来る。
【0076】
また、第1工程がない場合、第2工程での界面活性剤の使用量が多くなる。第1工程で界面活性剤をミスト状にして充満させておくことは、極板に付着したオイルを除去しやすくするだけでなく、界面活性剤の使用量も減らすことが出来、ランニングコストの低減にもなる。
【0077】
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1のミスト発生装置6を、図4に示すように、スプレーノズル41と遠心ファン42を用いたものである。
【0078】
ポンプ43により第1洗浄液をスプレーノズル41から噴射し、それが回転している遠心ファン42の羽根に当たることで破砕され、平均粒子径が100μm以下のミストを発生させることが出来る。この方法の特徴は、遠心ファン42によって破砕するため、スプレーノズル41から噴射した粒子の平均粒子径が100μm以上であってもよく、このことはスプレーノズル41の噴き出し口面積を大きくすることが可能であり、噴き出し口の目詰まりの発生を抑えることが出来る。
【0079】
(実施の形態3)
本実施の形態は、実施の形態1のミスト発生装置6を、図5に示すように、超音波振動子を用いたものである。
【0080】
超音波振動子はミストを発生させる方法として広く知られており、また、実施の形態1のミスト発生装置で必要な高圧空気や、実施の形態2のミスト発生装置で必要な遠心ファン42が不要であり、安価にミスト発生装置を製作することが可能である。
【0081】
(実施の形態4)
本実施の形態は、実施の形態1の第1洗浄水に水を使用したものである。極板の堆積物に油分が含まれていない場合、水をミスト状にしケーシング3内に充満させると堆積物に水が浸透し、除去しやすくなる。界面活性剤を使用せず水を使用することで、ランニングコストが安価になる。
【0082】
(実施の形態5)
本実施の形態は、実施の形態1の第1洗浄水にアルカリ性電解水を使用したものである。
【0083】
アルカリ性電解水は通常の水より浸透力が高く、たんぱく質や油分を分解する鹸化作用がある。このアルカリ性電解水を第1洗浄液として使用したものが本実施の形態であり、アルカリ性電解水をミスト状にしケーシング3内に充満させることで、極板に堆積したオイルに浸透し、除去しやすくなる。
【0084】
(実施の形態6)
本実施の形態は、実施の形態1の第1洗浄水の温度を常温より高く、好ましくは70度前後にしたものである。このことで、第1洗浄水が活性化され洗浄力が高くなる。
【0085】
(実施の形態7)
本実施の形態は、実施の形態1の第2洗浄水に水を使用したものである。極板の堆積物に油分がさほど含まれていない場合、第1洗浄水で界面活性剤を使用し、第2戦浄水で水を使用しただけで除去することが可能である。
【0086】
(実施の形態8)
本実施の形態は、実施の形態1の第2洗浄水にアルカリ性電解水を使用したものである。アルカリ性電解水は実施の形態5に記したように界面活性剤のような効果があるので、実施の形態1の第2の工程で行ったように、洗浄ノズル2A,2Bから界面活性剤を噴射した後、水によってリンスするという2段階の工程を行わず、第2工程でこのアルカリ性電解水を噴射するだけで、高い洗浄効果が得られると同時にリンスすることが出来る。
【0087】
(実施の形態9)
本実施の形態は、図6に示すように、集塵部22の荷電極板25と接地極板24A,24Bの金属製極板61にふっ素樹脂皮膜62を形成させたものである。
【0088】
ふっ素樹脂は、すべり性、撥水・撥油性などの効果があり、本発明の電気集塵機の極板にふっ素樹脂皮膜を形成することで、極板の堆積物が容易に除去できるようになる。このため、第2洗浄液の使用量を減らすことが出来、ランニングコストの低減になる。
【0089】
(実施の形態10)
本実施の形態は、図7に示すように、集塵部22の荷電極板25と接地極板24A,24Bの構造を、絶縁体基板71の片面に導電性物質72を表面に重ね、その表面にふっ素樹脂皮膜73を形成させた構造である。両極板間の絶縁が金属製の極板で構成されている場合、火花放電が起こりやすく堆積物が再飛散するという可能性がある。絶縁体基板71を使用することで荷電極板25と接地極板24A,24B間の絶縁性が高まるので、火花放電の発生を抑制することが出来る。また、ふっ素樹脂皮膜73を形成することで、極板の堆積物が容易に除去できるようになる。このため、第2洗浄液の使用量を減らすことが出来、ランニングコストの低減になる。
【0090】
(実施の形態11)
本実施の形態は、図8に示すように、集塵部22の金属製の荷電極板25と接地極板24A,24Bの両方または片方を半導電性のフィルム状シート82で挟み、その表面にふっ素樹脂皮膜83を形成させたものである。両極板間の絶縁が金属製の極板で構成されている場合、火花放電が起こりやすく再飛散するという可能性がある。半導電性のフィルム状シート82で挟むことによって、荷電極板25と接地極板24A,24B間の絶縁性を高め火花放電の発生を抑制することが出来る。また、極板が絶縁体で覆われている場合、捕集された粉塵が逆極性に帯電し再飛散するという、逆電離作用が発生する可能性があるが、本実施の形態は半導電性のフィルム状シート82で挟んでいるため、逆電離作用の発生を防止することが出来る。また、ふっ素樹脂皮膜83を形成することで、極板の堆積物が容易に除去できるようになる。このため、第2洗浄液の使用量を減らすことが出来、ランニングコストの低減になる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、電気集塵機によって、オイルミストや粘着性のある粉塵を捕集する場合などに、電気集塵機に付着した汚れを落とすための洗浄機能を備えた電気集塵機として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態1の電気集塵機を示すシステム構成図
【図2】本発明の実施の形態1の電気集塵機の集塵ユニット図
【図3】本発明の実施の形態1のミスト発生装置を示すシステム図
【図4】本発明の実施の形態2のミスト発生装置を示すシステム図
【図5】本発明の実施の形態3のミスト発生装置を示すシステム図
【図6】本発明の実施の形態9の電気集塵機の極板の構造図
【図7】本発明の実施の形態10の電気集塵機の極板の構造図
【図8】本発明の実施の形態11の電気集塵機の極板の構造図
【図9】従来の電気集塵機を示すシステム構成図
【図10】従来の電気集塵機の集塵ユニット図
【符号の説明】
【0093】
1A,1B 集塵ユニット
2A,2B 洗浄ノズル
3 ケーシング
4A,4B 閉鎖する手段
5 送風ファン
6 ミスト発生装置
7 高電圧発生装置
8 制御器
21 帯電部
22 集塵部
23 放電極板
24A,24B 接地極板
25 荷電極板
31 二流体ノズル
32 ポンプ
41 スプレーノズル
42 遠心ファン
43 ポンプ
51 超音波振動子
52 ポンプ
61 金属製極板
62 ふっ素樹脂皮膜
71 絶縁体基板
72 導電性物質
73 ふっ素樹脂皮膜
81 金属性極板
82 フィルム状シート
83 ふっ素樹脂皮膜
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年8月7日(2006.8.7)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【識別番号】100109151
【弁理士】
【氏名又は名称】永野 大介


【公開番号】 特開2008−36534(P2008−36534A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−214113(P2006−214113)