トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離

【発明の名称】 空気清浄機
【発明者】 【氏名】山下 哲也

【氏名】長尾 光久

【要約】 【課題】安定的に放電を生起させることができる空気清浄機を提供する。

【構成】空気清浄機は、室内の空気を取り込み、清浄化して室内へと吹き出す空気清浄機であって、取付枠11と、対向電極ユニット21,22と、放電用電極部65と、静電フィルタとを備える。取付枠11は、空気が通る開口が設けられた樹脂製の部材である。対向電極ユニット21,22は、取付枠11に着脱可能に取り付けられる樹脂製の支持体23,24と、支持体23,24に支持され開口に対向して配置される対向電極25とを有する。放電用電極部65は、電圧を印可されることにより対向電極25との間に放電を生起させるイオン化線66を有しており、取付枠11に取り付けられる。静電フィルタは、対向電極25および放電用電極部65よりも空気の流れの下流側に配置され、空気中に含まれ放電によって帯電した塵埃を捕集する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の空気を取り込み、清浄化して室内へと吹き出す空気清浄機であって、
前記空気が通る開口が設けられた樹脂製の取付枠(11)と、
前記取付枠(11)に着脱可能に取り付けられる樹脂製の支持体(23,24)と、前記支持体(23,24)に支持され前記開口に対向して配置される対向電極(25)とを有する対向電極ユニット(21,22)と、
前記取付枠(11)に取り付けられ、電圧を印可されることにより前記対向電極(25)との間に放電を生起させる放電用電極(66)を有する放電用電極部(65)と、
前記対向電極(25)および前記放電用電極部(65)よりも前記空気の流れの下流側に配置され、前記空気中に含まれ前記放電によって帯電した塵埃を捕集する静電フィルタ(45)と、
を備える空気清浄機(1)。
【請求項2】
前記対向電極(25)と前記支持体(23,24)とは一体化されている、
請求項1に記載の空気清浄機(1)。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気集塵機能を有し室内から取り込んだ空気を清浄化することができる空気清浄機が利用されている(特許文献1参照)。この空気清浄機は、高圧電流が流される放電用電極と、放電用電極と対向して配置される対向電極と、室内から取り込まれた空気が通る開口が設けられ樹脂等の絶縁性材料から形成され放電用電極と対向電極とが取り付けられる取付枠と、放電用電極および対向電極の下流側に配置される静電フィルタとを備えている。この空気清浄機では、まず、塵埃等の微粒子を含む空気が機内に取り込まれる。そして、放電用電極と対向電極との間に放電電圧が印可されることにより、空気中に放電を生じさせる。これにより、空気中の微粒子に強い電荷がかけられ、微粒子が帯電する。帯電した微粒子は、微粒子が帯電した電荷に対して逆の電荷に帯電した静電フィルタに吸着される。これにより、空気清浄機内に取り込まれた空気に含まれる微粒子を空気から分離し除去することができる。
【特許文献1】特開2003−314843号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような空気清浄機では、電極間に高圧の放電電圧が印可されるため、安定的に放電を生じさせるためには、電圧が印可される電極間の絶縁性が高いことが望ましい。しかし、各電極は共通の取付枠に取り付けられるため、高い絶縁性を確保することが困難である。また、各電極が取り付けられる取付枠や対向電極には、汚れが付着し易く、汚れによって電極間の絶縁性が低下し易い。
【0004】
本発明の課題は、安定的に放電を生起させることができる空気清浄機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1発明に係る空気清浄機は、室内の空気を取り込み、清浄化して室内へと吹き出す空気清浄機であって、取付枠と、対向電極ユニットと、放電用電極部と、静電フィルタとを備える。取付枠は、空気が通る開口が設けられた樹脂製の部材である。対向電極ユニットは、取付枠に着脱可能に取り付けられる樹脂製の支持体と、支持体に支持され開口に対向して配置される対向電極とを有する。放電用電極部は、取付枠に取り付けられ、電圧を印可されることにより対向電極との間に放電を生起させる放電用電極を有する。静電フィルタは、対向電極および放電用電極部よりも空気の流れの下流側に配置され、空気中に含まれ放電によって帯電した塵埃を捕集する。
【0006】
この空気清浄機では、放電用電極と対向電極との間に電圧が印可されることにより放電を生じさせ、取付枠の開口を通過する空気に含まれる塵埃等の微粒子を帯電させる。帯電した微粒子は下流側に位置する静電フィルタによって捕集される。このため、空気中から塵埃等の微粒子を除去して清浄化することができる。
【0007】
ここで、この空気清浄機では、対向電極が直接に取付枠に取り付けられるのではなく、樹脂製の支持体を介して取付枠に取り付けられる。このため、対向電極が直接に取付枠に取り付けられる場合よりも、放電用電極と対向電極との沿面距離を長くすることができ、絶縁性を向上させることができる。
【0008】
また、支持体が取付枠に対して着脱可能であるため、対向電極ユニットの取付枠からの取り外しや取付が容易である。従って、対向電極ユニットのメンテナンスが容易であり、汚れによる電極間の絶縁性の低下を防止し易くすることができる。
【0009】
第2発明の空気清浄機は、第1発明の空気清浄機であって、対向電極と支持体とは一体化されている。
【0010】
この空気清浄機では、支持体を取付枠から取り外すことによって、対向電極と支持体とを一緒に取付枠から取り外すことができる。また、支持体を取付枠に取り付けることによって、対向電極と支持体とを一緒に取付枠に取り付けることができる。このため、対向電極と支持体との取り外しや取り付けがより容易であり、メンテナンス性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
第1発明の空気清浄機では、空気中から塵埃等の微粒子を除去して清浄化することができる。また、対向電極が直接に取付枠に取り付けられる場合よりも、放電用電極と対向電極との沿面距離を長くすることができ、絶縁性を向上させることができる。さらに、対向電極ユニットのメンテナンスが容易であり、汚れによる電極間の絶縁性の低下を防止し易くすることができる。
【0012】
第2発明の空気清浄機では、対向電極と支持体との取り外しや取り付けがより容易であり、メンテナンス性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<空気清浄機1の全体構成>
本発明の一実施形態にかかる空気清浄機1を図1に示す。この空気清浄機1は、室内の床に設置される床置き型空気清浄機であり、室内の空気を内部に取り込み、清浄化して室内へと吹き出すことができる。この空気清浄機1は、前面パネル2と本体部3とを有する箱状のケーシング4を備えている。本体部3は前面が大きく開口しており(図3参照)、前面パネル2は本体部3の前面の開口を閉じている。また、ケーシング4の両側面前部には室内の空気を吸い込む吸込み口5が設けられており、ケーシング4の上面後部には清浄化された空気を室内へと吹き出す吹出し口(図示せず)が設けられている。
【0014】
次に、空気清浄機1の基本構成について図2に基づいて説明する。なお、図2は、空気清浄機1の内部の構成を空気の流れと共に示した模式図である。この空気清浄機1は、プレフィルタ41、プラズマイオン化部42、光触媒フィルタ43、プラズマ触媒フィルタ44、送風装置30、ストリーマ放電ユニット50等を備えている。
【0015】
プレフィルタ41は、吸込み口5から吸い込まれた空気が最初に通過するフィルタであり、比較的大きなホコリや塵を空気中から除去する。プレフィルタ41は、正面パネル2の後方に設けられており、後述するプラズマイオン化部42の取付枠11の前面に取り付けられている。プレフィルタ41は、ポリプロピレン(以下、PPという)製の糸状の樹脂網からなるネットと、ネットを保持するフレームとから構成されている(図示せず)。プレフィルタ41のネットを構成する繊維には、可視光線型の光触媒とカテキンとが空気側に露出するように担持されている。可視光線型の光触媒は、可視光線により光触媒作用が活性化される酸化チタン等を含んでおり、プレフィルタ41に付着する塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌やウィルスを除去する。
【0016】
プラズマイオン化部42は、通過する空気中に含まれる塵埃等の微粒子を帯電させる装置であり、プレフィルタ41の空気流れの下流側に位置している。プラズマイオン化部42の構成については後に詳述する。
【0017】
光触媒フィルタ43は、プラズマイオン化部42の空気流れの下流側に配置されたプリーツ状のフィルタであり、静電フィルタ45およびチタンアパタイト担持フィルタを張り合わせて形成されている。なお、この光触媒フィルタ43は、静電フィルタ45が前側に、チタンアパタイト担持フィルタが後側に面するように配置されている。静電フィルタ45は、プラズマイオン化部42を通過する際に帯電させられた塵埃などを捕集する。チタンアパタイト担持フィルタは、静電フィルタ45を通過した塵埃などを吸着する。このチタンアパタイト担持フィルタは、プレフィルタ41と同様に、チタンアパタイトを担持させたPPの繊維から形成されている。なお、チタンアパタイトとは、カルシウムヒドロキシアパタイトの一部のカルシウム原子がイオン交換などの手法によってチタン原子に置換されたアパタイトである。このチタンアパタイトは、塵埃などに含まれるウィルスやカビ菌、細菌などを特異的に吸着する性質を有する。そして、このチタンアパタイトは、後述するストリーマ放電ユニット50から供給される活性種により光触媒機能が活性化され、ウィルスやカビ菌、細菌などを不活化または死滅させる。なお、この光触媒フィルタ43は、プリーツ状に形成されているため、折り目に合わせて容易に折り畳むことが可能である。このため、予備の光触媒フィルタ43が、折り畳まれた状態で、ケーシング4の内部に設けられた交換用フィルタ収納部Aに収納可能となっている(図3参照)。
【0018】
プラズマ触媒フィルタ44は、送風装置30の送風ファン31の前方であり、且つ、光触媒フィルタ43の後方に配置されている。すなわち、プラズマ触媒フィルタ44は、送風ファン31と光触媒フィルタ43との間に配置されている。プラズマ触媒フィルタ44には、アナターゼ型の二酸化チタンが担持されている。プラズマ触媒フィルタ44では、光触媒フィルタ43に吸着されなかった空気中のウィルスや菌などを吸着する。このプラズマ触媒フィルタ44では、吸着された菌やウィルスなどが活性種により活性化された二酸化チタンによって死滅あるいは不活化される。
【0019】
送風装置30は、吸込み口5から吸い込まれ、プレフィルタ41、プラズマイオン化部42、光触媒フィルタ43、プラズマ触媒フィルタ44を通って吹出し口から吹き出される空気の流れを生成する。送風装置30は、送風ファン31およびファンモータ32を有する。送風ファン31は、回転軸方向から空気を吸い込み、回転中心から半径方向外側に向かって空気を吹き出す遠心ファンである。ファンモータ32は、インバータ回路により周波数制御されるインバータモータであり、図示しない制御部によって制御される。なお、送風装置30によって生成された空気流の大半は吹出し口に送られるが、そのうちの一部は本流から分岐してストリーマ放電ユニット50に送られる。
【0020】
ストリーマ放電ユニット50は、ストリーマ放電を生起させることにより、光触媒フィルタ43に供給する活性種を生成し、空気流中に放出する。ストリーマ放電ユニット50は、送風装置30によって生成された空気流の本流が通る空気通路から分岐した空気通路中に設けられており、プレフィルタ41、プラズマイオン化部42、光触媒フィルタ43、プラズマ触媒フィルタ44を通過した後の清浄化された空気がストリーマ放電ユニット50に送られる。ストリーマ放電ユニット50を通り活性種を含んだ空気は、図示しないダクトによってプレフィルタ41の上流側に戻される。
【0021】
<プラズマイオン化部42の構成>
次に、プラズマイオン化部42の構成の構成について説明する。
【0022】
プラズマイオン化部42は、図3に示すように、本体部3の前面に取り付けられ、プレフィルタ41を通過した空気中に浮遊している比較的小さな塵埃を耐電させる。なお、図3は、前面パネル2を取り外した状態の空気清浄機1を示しており、プラズマイオン化部42の上方には、上述した交換用フィルタ収納部Aが設けられている。また、交換用フィルタ収納部Aの側方には、ストリーマ放電ユニット50が収納されるストリーマ放電ユニット収納部Bが設けられている。
【0023】
プラズマイオン化部42を後方から見た背面図を図4に示す。プラズマイオン化部42は、取付枠11、一対の対向電極ユニット21,22、放電用電極部65を有している。以下、プラズマイオン化部42の構成に関して、「左右」とは、プラズマイオン化部42を後方から見た場合における左右方向を意味するものとする。
【0024】
〔取付枠11〕
取付枠11は、絶縁性を有する樹脂材料から形成された枠状の部材であり、ケーシング4の本体部3に着脱自在に取り付けられている。取付枠11には、前後方向に貫通し空気が通る開口が設けられている。取付枠11の開口における空気流れの出口側部分すなわち取付枠11の後面には、開口を覆うように格子面12が形成されている。上述したプレフィルタ41は、格子面12の前面を覆うように取り付けられており、取付枠11の前端部よりも少し後方に位置している。また、図5に示すように、取付枠11の両側面および下面のうち格子面12よりも前方に位置する部分にはスリット状の側部開口13および下部開口14がそれぞれ設けられており、吸込み口5から吸い込まれた空気は、取付枠11の側部開口13および下部開口14を通った後にプレフィルタ41および格子面12を通り、取付枠11の後方へ至る。
【0025】
図4に示すように、取付枠11の後面のうち開口の縁部の外側には、放電用電極部65が固定される第1放電用電極固定部15および第2放電用電極固定部16が設けられている。第1放電用電極固定部15は、取付枠11の後面のうち開口の左側縁部の左側方に設けられており、第2放電用電極固定部16は、取付枠11の後面のうち開口の右側縁部の右側方に設けられている。第1放電用電極固定部15および第2放電用電極固定部16は、取付枠11の後面から後方に突出する複数のリブ又はボスであり、ここでは、それぞれ3つずつ設けられている。これらのリブ又はボスは、開口の左側縁部および右側縁部に沿って上下方向に並んで配置されている。
【0026】
また、取付枠11の後面のうち第1放電用電極固定部15および第2放電用電極固定部16の外側には、対向電極ユニット21,22が固定される第1対向電極固定部17および第2対向電極固定部18が設けられている。第1対向電極固定部17は、取付枠11の後面において第1放電用電極固定部15より左側に設けられており、第2対向電極固定部18は、取付枠11の後面において第2放電用電極固定部16より右側に設けられている。第1対向電極固定部17および第2対向電極固定部18は、取付枠11の後面から後方に突出する複数の係止爪であり、ここでは、それぞれ2つの係止爪が設けられている。これらの係止爪は、開口の左側縁部および右側縁部に沿って上下方向に並んで配置されている。なお、第1対向電極固定部17と第1放電用電極固定部15とは上下方向に並んで交互に配置されており、2つの第1対向電極固定部17の中間に1つの第1放電用電極固定部15が配置され、3つの第1放電用電極固定部15の各中間位置に第1対向電極固定部17がそれぞれ配置されている。このため、第1対向電極固定部17は、後述する第1対向電極ユニット21の第1支持体23や第2支持体24の上下方向における中間部に対向している。第2対向電極固定部18と第2放電用電極固定部16についても同様である。
【0027】
取付枠11の後面の左上角部には、第1接触子51が取り付けられる第1接触子固定部19が設けられており、放電用電極部65に放電電圧を印可するための第1接触子51が取り付けられている。また、格子面12の左右方向および上下方向の中間部分には、第2接触子固定部20が設けられており、対向電極25をアースするための第2接触子52が取り付けられている。
【0028】
〔対向電極ユニット21,22〕
一対の対向電極ユニット21,22は、図4および図5に示すように、取付枠11の後面において上下に並んで取り付けられる。以下、上側の対向電極ユニットを第1対向電極ユニット21と呼び、下側の対向電極ユニットを第2対向電極ユニット22と呼ぶ。
【0029】
第1対向電極ユニット21は、図6に示すように、取付枠11に着脱可能に取り付けられる樹脂製の第1支持体23および第2支持体24と、第1支持体23および第2支持体24に支持され取付枠11の開口に対向して配置される対向電極25とを有する。
【0030】
対向電極25は、金属板が屈曲されて形成されており、複数の細長い棒状部分26と、複数の棒状部分26の一端を繋ぐ第1連結部27と、複数の棒状部分26の他端を繋ぐ第2連結部28とから構成されている。各棒状部分26は、左右方向に平行に配置されており、互いに平行に上下方向に間隔を隔てて配置されている。第1連結部27は、上下方向に延び、複数の棒状部分26の左端部を繋いでいる。第2連結部28は、上下方向に延び、複数の棒状部分26の右端部を繋いでいる。
【0031】
第1支持体23は対向電極25の一端を支持し、第2支持体24は対向電極25の他端を支持している。具体的には、第1支持体23は、対向電極25の左端部すなわち第1連結部27の左端部を支持しており、第2支持体24は、対向電極25の右端部すなわち第2連結部28の右端部を支持している。第1支持体23の内側部には、複数の係止爪が設けられており、対向電極25の左端部が係止して固定される。これにより、対向電極25と第1支持体23とが一体化されている。また、第1支持体23の外側部には、外方へ突出する凸部29が形成されており、この凸部29には前後方向に貫通する貫通孔61が形成されている。この貫通孔61に第1対向電極固定部17が挿入され凸部29に係止することにより、第1支持体23が取付枠11に取り付けられる。第2支持体24も第1支持体23と同様の構成であり、第2支持体24の内側部に形成された係止爪が対向電極25の右端部に係止して固定されている。また、第2支持体24の外側部の凸部62に形成された貫通孔63に第2対向電極固定部18の係止爪が挿入され凸部62に係止することによって、第2支持体24が取付枠11に取り付けられる。
【0032】
なお、第1支持体23と第2支持体24とは左右対称の形状を有しており、第1支持体23を第2対向電極固定部18に取付可能であり、且つ、第2支持体24を第1対向電極固定部17に取付可能である。また、第1対向電極ユニット21全体も左右対称の形状であるため、第1対向電極ユニット21を上記とは左右逆に取付枠11に取り付けることも可能である。このため、第1対向電極ユニット21の取付方向の自由度が高く、洗浄等の後に第1対向電極ユニット21を取付枠11に容易に取り付けることができる。
【0033】
第2対向電極ユニット22は、第1対向電極ユニット21と同様の構成である。
【0034】
なお、図4に示すように、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とは、取付枠11の第2接触子固定部20を間に挟んで上下に配置されており、第1対向電極ユニット21の最も下側に位置する棒状部分26と、第2対向電極ユニット22の最も上側に位置する棒状部分26とが、第2接触子固定部20に取り付けられた第2接触子52に接触している。
【0035】
また、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とは同一の形状であり、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とを上記と逆に取り付けることも可能である。すなわち、第1対向電極ユニット21を下側に、第2対向電極ユニット22を上側に取り付けることができる。
【0036】
〔放電用電極部65〕
放電用電極部65は、取付枠11に取り付けられ、電圧を印可されることにより対向電極25との間に放電を生起させる。放電用電極部65は、複数のイオン化線66と、第1イオン化線支持部67と第2イオン化線支持部68とを有する。なお、図4では、イオン化線66については1つのイオン化線66にのみ符号を付して他は省略している。
【0037】
複数のイオン化線66は、微小径のタングステン線材などによって形成された線状電極である。イオン化線66は、図4および図7に示すように、取付枠11の格子面12の後方に位置しており、前面視または後面視において、複数の棒状部分26の間の隙間に対向するように配置されている。なお、図7は、格子面12、イオン化線66、対向電極25の側面断面の一部を示す模式図である。このイオン化線66に放電電圧が印可されることによって、イオン化線66と対向電極25との間にコロナ放電が生じる。複数のイオン化線66は、それぞれ左右方向に平行に配置されており、上下方向に距離を隔てて並べられている。なお、ここでは、8つのイオン化線66が配置されているが、イオン化線66は、左右方向に折り返された一本のワイヤの直線部分であり、一本のワイヤから2つのイオン化線66が形成されている。
【0038】
第1イオン化線支持部67は、取付枠11の第1放電用電極固定部15に取り付けられる金属製の部材であり、イオン化線66の左端部を支持する。第1イオン化線支持部67は、上下方向に延びる細長い形状を有しており、対向電極ユニット21,22の第1支持体23に対向して配置される。第1イオン化線支持部67の内側端(右側端)には、イオン化線66の端部が係止する複数の第1イオン化線係止部69が上下方向に沿って並んで配置されており、ここでは、8つの第1イオン化線係止部69が設けられている。なお、図4では、一部の第1イオン化線係止部69にのみ符号を付して他は省略している。また、第1イオン化線支持部67の上端部は、放電用電極部65に放電電圧を印可するための第1接触子51に接触するように設けられている。
【0039】
第2イオン化線支持部68は、取付枠11の第2放電用電極固定部16に取り付けられる金属製の部材であり、イオン化線66の右端部を支持する。第2イオン化線支持部68は、上下方向に延びる細長い形状を有しており、対向電極ユニット21,22の第2支持部24に対向して配置される。第2イオン化線支持部68の内側端(左側端)には、イオン化線66の端部が係止する複数の第2イオン化線係止部70が上下方向に沿って並んで配置されている。ここでは、第1イオン化線係止部69に対応して8つの第2イオン化線係止部70が設けられている。なお、図4では、一部の第2イオン化線係止部70にのみ符号を付して他は省略している。
【0040】
なお、イオン化線66を形成するワイヤの両端は、隣接する2つの第1イオン化線係止部69に係止しており、ワイヤの中間部分は隣接する2つの第2イオン化線係止部70に係止して左右方向に折り返されている。これにより、一本のワイヤから2つのイオン化線66が形成されている。
【0041】
<空気清浄機1による空気清浄作用>
この空気清浄機1は、吸込み口5から吸い込まれた室内の空気中に含まれる異物を上述した各種のフィルタにおいて空気中から除去して空気を清浄化し、清浄化された空気を吹出し口から吹き出す。以下、空気清浄機1による空気清浄作用について説明する。
【0042】
吸込み口5から吸い込まれた室内の空気は、まずプレフィルタ41を通る。この際、比較的大きなホコリや塵が空気中から除去される。また、プレフィルタ41に含まれる光触媒とカテキンとの作用により、プレフィルタ41に付着した塵埃などに含まれるカビ菌や細菌などの菌やウィルスの繁殖が抑制され、ウィルスが不活化される。
【0043】
プレフィルタ41を通過した空気流は、プラズマイオン化部42に送られ、イオン化線66と対向電極25との間を通過する。イオン化線66と対向電極25との間に高電圧が印加されると、イオン化線66と対向電極25との間に放電が生じる。この結果、イオン化線66と対向電極25との間を通過する空気流に含まれる塵埃等がプラス電荷に帯電する。
【0044】
次に、空気流が光触媒フィルタ43を通過すると、静電フィルタ45によって、プラズマイオン化部42を通過する際に帯電させられた塵埃などが吸着される。また、チタンアパタイト担持フィルタによって、静電フィルタ45を通過した塵埃などが吸着される。この際、チタンアパタイトは、ストリーマ放電ユニット50から供給された活性種により光触媒機能が活性化されており、ウィルスやカビ菌、細菌などを不活化または死滅させる。なお、イオン化線66と対向電極25とを通過した際に、塵埃に含まれるウィルスや菌なども帯電されているため、チタンアパタイトへのウィルスや菌の吸着効率が高まっている。
【0045】
光触媒フィルタ43を通過した空気流は、プラズマ触媒フィルタ44を通過する。プラズマ触媒フィルタ44では、光触媒フィルタ43に吸着されなかった空気中のウィルスや菌などが吸着され、菌やウィルスなどが活性種により活性化された二酸化チタンによって死滅あるいは不活化される。
【0046】
プラズマ触媒フィルタ44を通過した空気流は、吹出し口から室内へと吹き出される。また、プラズマ触媒フィルタ44を通過した空気のうちの一部は、ストリーマ放電ユニット50に供給される。ストリーマ放電ユニット50では、放電場に低温プラズマが生成され、活性種が空気流中に放出される。ストリーマ放電ユニット50を通過した空気は、プレフィルタ41の上流側に供給され、活性種をプレフィルタ41の上流側に搬送する。
【0047】
<空気清浄機1の特徴>
(1)
この空気清浄機1では、対向電極25が直接に取付枠11に取り付けられるのではなく、樹脂製の第1支持体23および第2支持体24を介して取付枠11に取り付けられる。このため、対向電極25が直接に取付枠11に取り付けられる場合よりも、放電用電極部65と対向電極25との沿面距離を長くすることができ、絶縁性を向上させることができる。
【0048】
また、対向電極25、第1支持体23、第2支持体24は、一体的にユニット化されており、第1支持体23および第2支持体24は取付枠11に対して着脱自在となっている。このため、第1対向電極ユニット21および第2対向電極ユニット22の取付枠11からの取り外しや取付が容易であり、第1対向電極ユニット21および第2対向電極ユニット22のメンテナンスが容易である。これにより、汚れによる電極間の絶縁性の低下を防止することができる。
【0049】
(2)
この空気清浄機1では、対向電極25の両端にそれぞれ第1支持体23および第2支持体24が取り付けられている。このため、対向電極25の金属端面のエッジが樹脂製の第1支持体23および第2支持体24によって覆われており、安全性が向上している。
【0050】
<他の実施形態>
(a)
イオン化線66や対向電極25の棒状部分26の数は上記のものに限られず、より多くのまたは少ないイオン化線66や対向電極25の棒状部分26が設けられてもよい。また、イオン化線66や棒状部分26は、左右方向に平行な状態に限らず、上下方向に平行に配置されてもよい。
【0051】
(b)
上記の実施形態では、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22との2つの対向電極ユニットが設けられているが、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とが一体化された1つの対向電極ユニットが設けられてもよい。ただし、取付や取り外しの容易さの観点からは、上記のように第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とに分けて設けられることが望ましい。なお、3つ以上の対向電極ユニットが設けられてもよい。
【0052】
(c)
上記の実施形態では、第1対向電極ユニット21および第2対向電極ユニット22をそれぞれ左右逆に取り付けたり、第1対向電極ユニット21と第2対向電極ユニット22とを上下逆に取り付けたりすることが可能となっているが、誤った方向への取付を防止する観点からは、上記とは逆に所定方向にのみ取付が可能とされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、安定的に放電を生起させることができる効果を有し、空気清浄機として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】空気清浄機の外観斜視図。
【図2】空気清浄機の内部構成を示す模式図。
【図3】前面パネルが取り外された空気清浄機の外観斜視図。
【図4】プラズマイオン化部の背面図。
【図5】プラズマイオン化部の外観斜視図。
【図6】対向電極ユニットの背面図。
【図7】格子面、イオン化線、対向電極の側面断面の一部を示す模式図。
【符号の説明】
【0055】
1 空気清浄機
11 取付枠
21 第1対向電極ユニット(対向電極ユニット)
22 第2対向電極ユニット(対向電極ユニット)
23 第1支持体(支持体)
24 第2支持体(支持体)
25 対向電極
45 静電フィルタ
65 放電用電極部
66 イオン化線(放電用電極)
【出願人】 【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【出願日】 平成18年7月5日(2006.7.5)
【代理人】 【識別番号】100094145
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 由己男

【識別番号】100111187
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 秀忠

【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣

【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修


【公開番号】 特開2008−12421(P2008−12421A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−185436(P2006−185436)