トップ :: B 処理操作 運輸 :: B03 液体による,または,風力テ−ブルまたはジグによる固体物質の分離;固体物質または流体から固体物質の磁気または静電気による分離,高圧電界による分離

【発明の名称】 異物除去装置
【発明者】 【氏名】多胡 健一

【氏名】勝野 雅人

【要約】 【課題】洗浄対象物を洗浄処理する際に、装置周辺を汚さず、また水槽内での異物の除去が十分になされると共に除去された異物が水中で再び洗浄対象物に付着することがないようにした異物除去装置を提供する。

【解決手段】洗浄液の給排水口14、15を備え、一方の端部に洗浄対象物の投入部2を形成してあり、他方の端部に前記洗浄対象物の取出部3を形成してある水槽4内に、内部が空胴で表面に複数の小孔6,6・・・を有する筒状のドラム部5を回動可能として、前記水槽4の幅方向に軸支してある異物除去装置1において、前記ドラム部5の周囲に複数の長方形状の羽根板7,7・・・を放射状に配設すると共に該ドラム部5の両端周縁に沿って側板8,8を鍔状に添装してある異物除去装置とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液の給排水口を備え、一方の端部に洗浄対象物の投入部を形成してあり、他方の端部に前記洗浄対象物の取出部を形成してある水槽内に、内部が空胴で表面に複数の小孔を有する筒状のドラム部を回動可能として前記水槽の幅方向に軸支してある異物除去装置において、前記ドラム部の周囲に複数の長方形状の羽根板を放射状に配設すると共に該ドラム部の両端周縁に沿って側板を鍔状に添装してあることを特徴とする異物除去装置。
【請求項2】
前記水槽の内底面の僅か上方に複数の小孔を穿いてある少なくとも1以上の底板を装着自在に敷設すると共に該底板をその所定位置から前記ドラム部の下部の近傍へ山形状に屈曲敷設してある請求項1記載の異物除去装置。
【請求項3】
前記底板は水槽の底面から前記洗浄対象物の取出部へ昇り傾斜の底板として配設してあり、前記取出部には前記ドラム部と並列に支承され、表面に小孔を有する多数の突起を形成した円筒回転ドラムを添設してある請求項1又は2記載の異物除去装置。
【請求項4】
前記ドラム部は略六角筒状であり、その表面を形成する周囲側壁は複数の小孔を有する六枚の平板を該ドラム部の骨格形成桟枠に夫々着脱自在に装着し筒状になるよう囲繞して形成してある請求項1又は2記載の異物除去装置。
【請求項5】
前記洗浄液の給水口は水槽の投入部の両側壁に所定の角度を有して備えられ水槽の上層部と下層部で水流が略逆方向となるように少なくとも2箇所配設してある請求項1乃至4記載の異物除去装置。
【請求項6】
底板の小孔は直径10mm程であり、前記ドラム部の小孔の直径は20mm程である請求項2記載の異物除去装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、農産加工原料等の食品から虫、砂、石、毛髪等の異物を自動的に除去し得る異物除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の食生活の多様化とヘルシー志向を反映し、生野菜、塩蔵野菜、及び浅漬等の農産物の需要が急増している。これに伴って、これら農産物に対して十分な洗浄が可能であり、この洗浄を効率よく達成できる異物除去装置が供されることが要望されている。
【0003】
これらの要望に応えるべき装置として、例えば、洗浄液を貯留した水槽の中に複数の小孔を有した内部が空胴の羽根付ドラムを配設し、水槽内で洗浄対象物から分離した虫等の浮遊異物を前記小孔からドラム内に捕捉するようにした異物除去装置が、特許文献1に記載され提案されている。
【特許文献1】特開2003−9833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特開2003−9833号公報に記載の異物除去装置は、例えば、洗浄対象物(以下、被洗浄物ともいう)として葉菜類を処理すると、ドラム部の羽根ですぐ上げたら葉菜の一部がドラム部の両サイドからこぼれ落ちたり飛散して水槽の周囲に堆積し汚すという欠点がある。
【0005】
また、水槽内で一度落された砂、土、虫等が水槽内底面に沈殿し、これが水流と共に再び舞い上がって浮遊し洗浄後の葉菜類の表面に付着するので、異物を完全に洗浄除去し難いという問題があった。
【0006】
さらに、上記装置は洗浄対象物を水槽中でほぼ直進状に移送するので、洗浄対象物をかきまぜることにより異物を払い落とす作用を受け難いので洗浄不足のものとなり易かった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みなされたもので、洗浄対象物を洗浄処理する際に、装置周辺を汚さず、また、水槽内での異物払い落とし除去が十分になされると共に払い落された異物が再び付着することがないようにした異物除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の異物除去装置は、洗浄液の給排水口を備え、一方の端部に洗浄対象物の投入部が形成してあり、他方の端部に前記洗浄対象物の取出部が形成してある水槽内に、内部が空胴で表面に複数の小孔を有する筒状のドラム部を前記水槽の幅方向に回転可能に軸支してある異物除去装置において、前記ドラム部の周囲に複数の長方形状の羽根板を放射状に配設すると共に該ドラム部の両端周縁に沿って側板を鍔状に添装してあることを特徴とする。
【0009】
このような構造の異物除去装置とすることで、洗浄対象物から分離される異物、例えば虫のような比重の小さい異物や、分離後に水槽底部に沈殿することもなく水中に浮遊する異物を前記小孔から前記ドラム部内に捕捉することができる。
【0010】
また、ドラム部の羽根ですくい上げられた洗浄対象物はドラム部の両端周縁の側板が防壁枠となるので周囲へのこぼれ落ちや飛散を防止され、終日清潔な作業環境で処理されるのでよい。
【0011】
この際、前記水槽の内底面の僅か上方に複数の小孔を穿いてある少なくとも1以上の底板を装着自在に敷設すると共に該底板をその所定位置から前記ドラム部の近傍へ山形状に屈曲敷設しておくことで、水槽内で洗浄対象物から払い落された砂や土等の異物は前記底板の小孔を通り抜け水槽内底面に沈殿するので、水槽内で洗浄液が乱流状態になっても、沈殿した異物は上方の底板で浮上阻止されることになり、水槽内の洗浄対象物に再度付着することはなくなるのでよい。また、1以上の底板を前記ドラム部の下部(近傍部)へ山形状に屈曲敷設してあることで水槽内で洗浄対象物を水流と共に掻きまぜながら移送できるので、異物の払い落し除去効率を上げることができる。加えて1以上の底板を装着自在敷設してあることで、異物除去、処理後の装置本体の分解清掃作業を容易にすることができる。
【0012】
さらに、本発明異物除去装置は、前記底板を洗浄対象物の取出部へ昇り傾斜の底板として延設してあり、前記取出部には前記ドラム部と並列に支承され表面に小孔を有する多数の突起を配設した円筒回転ドラムを添設した構造としてあるので、異物を除去された洗浄対象物は底板に沿ってスムーズに前記取出部へ移送され、前記回転ドラムの突起にひっかかり水槽外へ取出しされる。
【0013】
この回転ドラムによる取出しは、従来のコンベア等による搬送取出し技法に比べて、装置をコンパクトな筒易構造にできるのでよい。
【0014】
また、本発明の異物除去装置に係る前記ドラム部は複数の小孔を有する六枚の平板を該ドラム部の桟枠に夫々着脱自在に装着して周囲側壁とした六角筒状に形成してあるので、処理後のドラム部内の清掃は平板をとりはずすことで容易に行うことができる。
【0015】
さらに、本発明異物除去装置に係る洗浄液の給水口は、前記水槽の洗浄対象物の投入側に配設されると共に水槽の上層部と下層部で水流方向が略逆向きとなるよう少なくとも2箇所配設してあるので、水槽内の洗浄液は前記投入側から取出部へ上下に旋回しながら送流され、これに伴って水槽内に投入された洗浄対象物はこの流れに乗って旋回運動(掻きまぜ)されながら水槽内を移動するので、この時、洗浄対象物に付着した異物はより効率よく払い落すことができるのでよい。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、本発明異物除去装置は異物を捕捉する羽根付の筒状ドラム部がその両端周縁に沿って鍔状の側板を添装してあるため、羽根で掻き上げられた洗浄対象物を異物除去処理中周辺にこぼすことなく移送できる。
【0017】
また、水槽内底面に小孔付底板を敷設して二重底にしてあるので、除去された異物が洗浄対象物に再び付着することを防ぐことができる。
【0018】
さらに、ドラム部を六枚の平板を着脱自在として、筒状に囲繞形成してあるので、ドラム部で掬い上げた被洗浄物に揺さぶりを加えることができると共に処理後の装置の分解洗浄が容易にできる。
【0019】
また、水槽内の水流を洗う洗浄対象物が移送されながら上下に旋回され得るように給水口を2基以上配設してあることで、洗浄対象物に付着している異物はこの揺動作用により効率よく払い落とすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明異物除去装置を図面に示す実施の形態を参照して説明する。
【実施例1】
【0021】
図1は本発明異物除去装置の一実施例を示す平面図であり、図2は図1の異物除去装置の構成を示す正面図である。図3は本発明に係るドラム部の一実施例を示す斜視説明図であり、図4は同ドラム部の構成を示す断面図、図5は同ドラム部に装着される平板の一実施例を示す平面図である。図6は図3のドラム部の概略骨格を示す正面説明図、図7は本発明異物除去装置の洗浄液の旋回方向の一実施例を示す側面説明図、図8は本発明に係る円筒回転ドラムの一実施例の要部断面説明図である。
【0022】
図1及び図2において、本実施例における異物除去装置1は、水槽4の一方の端部に洗浄対象物の投入部2を形成してあり、他方の端部に洗浄対象物の取出部3を形成してある。また水槽4は前記投入部2側の水槽4の上層部と下層部に取付状態の図示を省略した給水口14、14と水槽4の内底面10に排水口15とを配設してある。上部が開口した水槽4は洗浄液が常時貯留循環が可能とされ、また水槽4の上部には異物捕捉用のドラム部5,5が洗浄液の水面付近に2基配置され、その一部が洗浄液の水面の下部に没入し回転するように配置されている。ドラム部5,5はその横幅を水槽4の幅方向の寸法とほぼ等しくされ、水槽4の外側に取りつけられた騒動モータMによって回転するようになっている。また、本実施例のドラム部5,5は六角筒状に形成され、その周囲側壁は孔径20mm程の複数の小孔6,6・・・を有する六枚の平板17、17・・・を該ドラムの骨格を形成する桟枠18,18・・・に夫々着脱自在に装着し筒状になるよう囲繞して形成してある。
そして、ドラム部5,5の周囲に複数の長方形状の羽根7,7・・・を放射状に配設すると共に該ドラム部5,5の両端周縁に沿って側板8,8を鍔状に添装してある。
【0023】
一方、水槽4の底部は内底面10とその上方に敷設された孔径10mm程の複数の小孔6,6・・・を穿いた底板9.9・・・とで二重底に形成されている。
これにより洗浄液によって除去された異物は底板9.9・・・の小孔6,6・・・を通り抜け水槽4の内底面10に溜るが、底板9,9・・・が敷設されていることで異物が水流によって再び舞い上り洗浄対象物を汚すことを阻止できる構造とされている。また、該底板9,9・・・は前記ドラム部5,5の下部近傍へ山形状に屈曲敷設してあり、他端部を水槽4の洗浄対象物の取出部3へ昇り傾射の底板9として敷設されている。取出部3には異物を除去されて底板9に沿って移送された洗浄対象物を水槽4から掬い上げるための円筒回転ドラム11がその表面に多数の突起12、12、12・・・を有した形状で添設してある。
なお、図面上明らかでないが、本実施例における水槽4中の給水口14,14は水槽の上下で互いに逆方向へ噴流でき、かつ図7中の水流が矢印方向へ螺旋状に旋回できるようにそれぞれの給水口は所望の角度(本実施例では30度)を有して配設してあり、必要に応じてひねりを加えた形状として水槽4の上下に配設してある。
【0024】
次に本発明を実施例の作用に基づき説明する。
本発明実施例の異物除去装置1は上記の構造としてあるので、水槽4の投入部2から投入された洗浄対象物(本実施例では「野菜」を使用する)は水槽内の旋回流に乗って旋回されながら取出部3の方へ移送されるが、同時に水槽4の底板9.9・・・の屈曲による水流の乱れが加わることで、移送中激しく揺動される。この時、野菜に付着している異物で比重の大きい石、砂、土は払い落され水槽4の底板9の小孔を通り抜け内底面10に溜り、やがて排水口15から排出される。一方野菜に付着している毛髪や虫類等の比重の小さい異物は水中に漂うか又は野菜に付着した状態で水槽4内を移送され、ドラム部5の羽根7によって掬い上げられる。ドラム部5の表面には複数の小孔6,6・・・を穿いてあるので、羽根7掬い上げられた野菜に付着した異物等はこのドラム部5の回転に伴って揺動され表面の小孔6,6,6・・・を介してドラム部5の胴内に取り入れられる。これらの異物はドラム部5の胴部の片側の開口部18を経由して排水口151から溢流と共に水槽4の外へ排除される。
【0025】
野菜は、水槽4に配設してあるドラム部5の数に応じて、同様の揺動作用を受けながら水槽4中を取出部3の方へ移送され、取出部3に添設してある円筒回転ドラム11の突起12に衝接し水槽4外へ取り出され、異物除去野菜として回収される。
【0026】
以後、水槽4内に投入される野菜は繰り返し同様の作用を受ける。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明異物除去装置の一実施例を示す平面図。
【図2】図1の異物除去装置の構成を示す正面図。
【図3】本発明に係るドラム部の一実施例を示す斜視説明図。
【図4】図3のドラム部の構成を示す断面図。
【図5】ドラム部に装着される平板の一実施例を示す平面図。
【図6】図3のドラム部の概略骨格を示す正面説明図。
【図7】本発明異物除去装置の洗浄液の旋回方向の一実施例を示す側面説明図。
【図8】本発明に係る円筒回転ドラムの一実施例の要部断面図
【符号の説明】
【0028】
1 異物除去装置
2 投入部
3 取出部
4 水槽
5 ドラム部
6 61 62 小孔
7 羽根板
8 側板(ドラム部の)
9 底板
10 水槽の内底面
11 円筒回転ドラム
12 突起
13 回転軸
14 給水口
15 151排水口
16 貯水桷
17 平板
18 開口部
M 駆動源(モータ)
【出願人】 【識別番号】000001421
【氏名又は名称】キユーピー株式会社
【出願日】 平成18年11月15日(2006.11.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−119667(P2008−119667A)
【公開日】 平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願番号】 特願2006−309700(P2006−309700)