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【発明の名称】 破袋装置
【発明者】 【氏名】西垣内 章治

【要約】 【課題】破袋作業後に収容物の中から袋を分別して回収する手間が要らず、収容物の殆どを破損させなくて済み、従来よりも作業労力の軽減と作業時間の短縮を図り得る破袋装置を提供する。

【構成】袋2を破いて中から食品トレー1(収容物)を取り出し且つ該食品トレー1を袋2と分別して回収する破袋装置に関し、前記袋2を上方から吸引して吊り下げ搬送するバキュームコンベヤ5を備え、該バキュームコンベヤ5の直下に、複数の破袋刃6を所定間隔で装備して循環駆動する一対のエンドレスチェーン7(又はエンドレスベルト)を平面視で前記袋2の搬送方向へ開くV字型を成すように配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋を破いて中から収容物を取り出し且つ該収容物を袋と分別して回収する破袋装置であって、前記袋を上方から吸引して吊り下げ搬送するバキュームコンベヤを備え、該バキュームコンベヤの直下に、複数の破袋刃を所定間隔で装備して循環駆動する一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトを平面視で前記袋の搬送方向へ開くV字型を成すように配設したことを特徴とする破袋装置。
【請求項2】
一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトの下方位置に、破れた袋から落ちる収容物を回収する収容物回収手段を備えると共に、前記バキュームコンベヤの下流側端部の下方位置に、該下流側端部で吸引を解除されて脱離する袋を回収する袋回収手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の破袋装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、リサイクル処理場等において、一般家庭、その他の場所から回収される食品トレーを収容した袋を破袋するために用いられる破袋装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般家庭、その他の場所から回収される食品トレーの多くは、ポリエチレン等の合成樹脂製の袋に収容されて回収され、リサイクル処理場に収集された後、袋から取り出されて白PS(ポリスチレン)トレー、色PSトレー、PS以外のトレー等に分別される。
【0003】
袋に収容された食品トレーを分別するには、袋を破いて中から食品トレーを取り出す必要があるが、この作業を人手で行うことは容易なことではないため、斯かる作業を機械化して自動的に行い得る破袋装置が必要とされている。
【0004】
従来の破袋装置としては、上部に投入ホッパを備え且つ下部に排出口を設けた破袋室内に、破袋刃を取り付けた二本の破袋軸を平行に配設し、該各破袋軸の回転によってゴミ袋を切り裂くようにしたものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−29831号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の破袋装置のように、破袋刃を回転させて袋を切り裂く形式では、切り裂かれた袋片と食品トレーが混ざってしまうため、破袋作業後に袋を分別して回収する手間が必要となるという問題があり、また、袋内部の食品トレーも袋と一緒に切り裂かれて多くの食品トレーに破損が生じるという問題もあった。
【0006】
しかも、上記従来の破袋装置では、切り裂かれた袋片が破袋軸に絡み付くことが避けられず、破袋作業をある程度継続する度に装置を停止させて袋片の除去作業を行わなければならなかったが、破袋軸に絡み付いた袋片の除去作業には非常に手間がかかるため、その除去作業に多大な労力と時間を要するという問題があった。
【0007】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、破袋作業後に収容物の中から袋を分別して回収する手間が要らず、収容物の殆どを破損させなくて済み、従来よりも作業労力の軽減と作業時間の短縮を図り得る破袋装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、袋を破いて中から収容物を取り出し且つ該収容物を袋と分別して回収する破袋装置であって、前記袋を上方から吸引して吊り下げ搬送するバキュームコンベヤを備え、該バキュームコンベヤの直下に、複数の破袋刃を所定間隔で装備して循環駆動する一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトを平面視で前記袋の搬送方向へ開くV字型を成すように配設したことを特徴とするものである。
【0009】
而して、バキュームコンベヤの下面側の進行方向と、一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトの上面側の進行方向とが一致するように両者を循環駆動し、該両者間の隙間に袋を投入すると、その袋の上部がバキュームコンベヤの下面に吸引される一方、前記袋の下部にエンドレスチェーン又はエンドレスベルトの破袋刃が食い込んだ状態となり、斯かる状態のまま袋が所定の搬送方向へ移動していくことになるが、その搬送方向に移動するに従い袋の下部に食い込んだ破袋刃が左右に拡がって袋の下部を切り開いていくことになる。
【0010】
この結果、破れた袋の中から収容物が落下して回収されることになるが、収容物が落ち始める頃には、既に袋の下部が大きく切り開かれていてエンドレスチェーン又はエンドレスベルトが左右に退避した状態となっているので、収容物の殆どが破袋刃によって傷つけられることなく落下して回収される。
【0011】
また、中身が抜け落ちて空になった袋は、バキュームコンベヤの下面に吸引されたまま吊り下げ搬送され続け、最終的にバキュームコンベヤの下流側端部で吸引を解除されることで脱離して回収される。
【0012】
また、本発明をより具体的に実施するに際しては、一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトの下方位置に、破れた袋から落ちる収容物を回収する収容物回収手段を備えると共に、前記バキュームコンベヤの下流側端部の下方位置に、該下流側端部で吸引を解除されて脱離する袋を回収する袋回収手段を備えることが可能である。
【発明の効果】
【0013】
上記した本発明の破袋装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0014】
(I)袋をバキュームコンベヤで吸引して吊り下げ搬送しながら前記袋の下部を一対のエンドレスチェーン又はエンドレスベルトの破袋刃により切り開き、袋の中から収容物を落下させて回収するようにしているので、従来の如き切り裂かれた袋片と収容物が混ざってしまう不具合を未然に回避することができ、破袋作業後に収容物の中から袋を分別して回収する手間を省くことができ、しかも、収容物の殆どを破袋刃で傷つけることなく落下させて品質の良い状態で回収することができる。
【0015】
(II)切り裂かれた袋片が駆動部分に絡み付く心配がないため、従来のように破袋作業を頻繁に中断しながら袋片の除去作業を行う必要がなくなり、斯かる袋片の除去作業に要していた作業労力を著しく軽減し且つ作業時間の大幅な短縮を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、ここに図示している例では、リサイクル処理場で食品トレー1(収容物)を収容した袋2を処理する場合を例示しており、該袋2は入口コンベヤ3により建屋4に搬入されて該建屋4内で処理されるようになっている。
【0018】
前記建屋4内における上方位置には、袋2を上方から吸引して吊り下げ搬送するバキュームコンベヤ5が設けられ、該バキュームコンベヤ5の直下には、複数の破袋刃6を所定間隔で装備して循環駆動する一対のエンドレスチェーン7が平面視で前記袋2の搬送方向へ開くV字型(図2参照)を成すように設けられている。
【0019】
より詳細には、前記バキュームコンベヤ5が、多数の吸引孔8(図2参照)を有する無端状のベルト9をローラ10,10(図1参照)間に張設し且つその一方のローラ10を駆動装置11(図2参照)で回転駆動することにより前記ベルト9を循環駆動し得るように構成され、しかも、前記各ローラ10,10間に下面側のみを通気可能としたボックス構造のフレーム12を装備し且つ該フレーム12の内部を図示しないバキュームポンプにより吸引して負圧状態とすることで下面側のベルト9の各吸引孔8から上方へ向けた吸引が成されるようになっている。
【0020】
また、前記各エンドレスチェーン7は、スプロケット13,13(図1参照)間に張設され且つその一方のスプロケット13を駆動装置14(図2参照)で回転駆動することにより循環駆動されるように構成されており、前記バキュームコンベヤ5の上流側端部の幅方向中央直下を基点としてV字型を成すような配置となっていて、側面視では袋2を確実にバキュームコンベヤ5の下面に吸着させ得るよう下流側へ向けて若干の上り勾配が付されている。
【0021】
尚、本形態例においては、複数の破袋刃6を所定間隔で装備して循環駆動する一対のエンドレスチェーン7を採用した例で説明しているが、これに替えて同様に複数の破袋刃6を所定間隔で装備したエンドレスベルトを採用することも可能である。
【0022】
更に、前記建屋4内における各エンドレスチェーン7の下方位置には、破れた袋2から落ちる食品トレー1を回収するトレー回収コンベヤ15(収容物回収手段)が設けられ、前記バキュームコンベヤ5の下流側端部の下方位置には、該下流側端部で吸引を解除されて脱離する袋2を回収する袋回収ホッパ16(袋回収手段)が設けられている。
【0023】
而して、バキュームコンベヤ5の下面側の進行方向と、一対のエンドレスチェーン7の上面側の進行方向とが一致するように両者を循環駆動し、該両者間の隙間に入口コンベヤ3から袋2を投入すると、その袋2の上部がバキュームコンベヤ5の下面に吸引される一方、前記袋2の下部にエンドレスチェーン7の破袋刃6が食い込んだ状態となり、斯かる状態のまま袋2が所定の搬送方向へ移動していくことになるが、その搬送方向に移動するに従い袋2の下部に食い込んだ破袋刃6が左右に拡がって袋2の下部を切り開いていくことになる。
【0024】
この結果、破れた袋2の中から食品トレー1が落下して回収されることになるが、食品トレー1が落ち始める頃には、既に袋2の下部が大きく切り開かれていてエンドレスチェーン7が左右に退避した状態となっているので、食品トレー1の殆どが破袋刃6によって傷つけられることなく落下してトレー回収コンベヤ15上に回収される。
【0025】
また、中身が抜け落ちて空になった袋2は、バキュームコンベヤ5の下面に吸引されたまま吊り下げ搬送され続け、最終的にバキュームコンベヤ5の下流側端部で吸引を解除されることで脱離して袋回収ホッパ16に回収される。
【0026】
従って、上記形態例によれば、袋2をバキュームコンベヤ5で吸引して吊り下げ搬送しながら前記袋2の下部を一対のエンドレスチェーン7の破袋刃6により切り開き、袋2の中から食品トレー1を落下させて回収するようにしているので、従来の如き切り裂かれた袋片と食品トレー1が混ざってしまう不具合を未然に回避することができ、破袋作業後に食品トレー1の中から袋2を分別して回収する手間を省くことができ、しかも、食品トレーの殆どを破袋刃6で傷つけることなく落下させて品質の良い状態で回収することができる。
【0027】
また、切り裂かれた袋片が駆動部分に絡み付く心配がないため、従来のように破袋作業を頻繁に中断しながら袋片の除去作業を行う必要がなくなり、斯かる袋片の除去作業に要していた作業労力を著しく軽減し且つ作業時間の大幅な短縮を図ることができる。
【0028】
尚、本発明の破袋装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、収容物はリサイクルのための食品トレー以外のものであっても良く、また、収容物回収手段や袋回収手段の形式についても必ずしも図示例に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II矢視の断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 食品トレー(収容物)
2 袋
5 バキュームコンベヤ
6 破袋刃
7 エンドレスチェーン(又はエンドレスベルト)
15 トレー回収コンベヤ(収容物回収手段)
16 袋回収ホッパ(袋回収手段)
【出願人】 【識別番号】391051485
【氏名又は名称】高嶋技研株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100062236
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 恒光

【識別番号】100083057
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 誠一


【公開番号】 特開2008−29984(P2008−29984A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208134(P2006−208134)