トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 ディスポーザ装置
【発明者】 【氏名】石川 哲夫

【要約】 【課題】簡単に排水管の洗浄処理を行い、排水管詰まりを防止したディスポーザ装置を提供する。

【構成】制御部78により排水用開閉弁52が閉弁されると共に給水用開閉弁55が開弁されると、ホッパー3の内部に給水が行われる。排水用開閉弁52は閉弁されているため、ホッパー3の内部に一定量の水が溜められる。一定量の水が溜められると、給水用開閉弁55が閉弁されると共に排水用開閉弁52が開弁され、一定量の水が排水管接続口8を介して排水管50に排水される。一定量の給水を溜めて排水するため、まとまった水が一気に排水管50に流れ、この水勢により排水管50に蓄積・堆積する厨芥が排水され、排水管50内の洗浄が行われる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上部側に給水口が設けられると共に、その下部側に破砕された厨芥を排水する排水口が設けられたディスポーザ装置本体と、
前記ディスポーザ装置本体の前記給水口側に設けられた給水用開閉弁と、
前記ディスポーザ装置本体の前記排水口側に設けられた排水用開閉弁と、
前記給水用開閉弁と前記排水用開閉弁との開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部では、
前記ディスポーザ装置本体の内部に一定量溜められた水を、前記給水用開閉弁を閉弁しながら前記排水用開閉弁を開弁することで、前記排水口に連通された排水管に排水させて排水管の洗浄処理を行う
ことを特徴とするディスポーザ装置。
【請求項2】
前記ディスポーザ装置本体は、
前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させるための情報に基づいた設定値を入力する操作部を有し、
前記制御部は、
前記情報に対応する値を計数し、前記操作部から入力される前記情報に基づく設定値と計数した計数値とを比較して、比較した結果に基づいて前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させる
ことを特徴とする請求項1に記載のディスポーザ装置。
【請求項3】
前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させるための前記情報は、
前記厨芥を破砕する破砕モードが選択された回数、時間、又は日数である
ことを特徴とする請求項2に記載のディスポーザ装置。
【請求項4】
前記ディスポーザ装置本体は、
前記厨芥を破砕する破砕モードと、前記排水管の洗浄処理を行う排水管洗浄モードとに切り替えるモード選択手段を有し、
前記制御部は、
前記モード選択手段により前記排水管洗浄モードに切り替わると、前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行する
ことを特徴とする請求項1に記載のディスポーザ装置。
【請求項5】
前記厨芥の破砕は、回転破砕刃を有する破砕ユニットにより行われ、
前記排水管の洗浄処理の動作に移行すると、前記破砕ユニットを回転駆動させる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のディスポーザ装置。
【請求項6】
前記ディスポーザ装置本体は、
前記ディスポーザ装置本体の内部に洗浄剤を供給する洗浄剤供給手段を有し、
前記洗浄剤供給手段は、
前記排水管の洗浄処理の動作に移行すると、前記洗浄剤を前記ディスポーザ装置本体の内部に一定量供給する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のディスポーザ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスポーザ装置に関する。詳細には、ディスポーザ装置本体の給水口側に給水用開閉弁、排水口側に排水用開閉弁を設け、給水用開閉弁を閉弁しながら排水用開閉弁を開弁させて、ディスポーザ装置本体の内部に溜められた給水を、排水口に連通された排水管に排水させることで排水管の洗浄処理を行うディスポーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭やレストランなどにおいて発生する生ごみ等の厨芥を破砕し、破砕した厨芥を排水管に排水するディスポーザ装置が広く利用されている。
【0003】
ディスポーザ装置に投入される厨芥は破砕刃等の破砕ユニットにより細かく破砕された後に排水管に排水される。このとき、厨芥をより排水管に流れ易くするために、破砕処理時常に一定量の水(破砕処理水)を給水し、破砕した厨芥をこの破砕処理水と共に排水管に流している。
【0004】
しかし、一般的なディスポーザ装置は上述した給水動作をユーザーの判断に委ねている。そのため、必要な給水量(例えば、8L/分)を十分に給水しなかったり、破砕した厨芥の排水途中に給水を停止したりしてしまう場合がある。その結果、排水管内に破砕した厨芥が残ってしまい、それが排水管内で蓄積・堆積することで、排水管詰まりの原因となっている。
【0005】
そこで、破砕モード時に必要な給水量を確実に確保するために、破砕モードに運転が切り替わると、自動的に給水が開始されるいわゆる自動給水型のディスポーザ装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このディスポーザ装置では、例えばホッパーの側壁に給水口を設けて、ホッパー内に所定量の給水を自動で行う構成となっている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−220783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に開示される自動給水型のディスポーザ装置を用いた場合でも以下に示す問題がある。
【0008】
例えば、近年集合住宅では、複数の住戸専有部分(インフィル)と、それらの住戸専有部分を支持する骨組み部分(スケルトン)とから構成されるスケルトン・インフィル住宅(以下、SI住宅と称する)が広く普及している。SI住宅の場合、共用部(例えば廊下等)に共用縦本管が配置される。この共用排水管と各部屋の例えば台所の排水部とは一定の距離を隔てているため、これらの間を接続するための排水横枝管の長さが長くなる傾向があり、従って排水横枝管内に破砕された厨芥が残留し易い。そのため、排水管横枝管内の厨芥を全て流し去ることは困難である。これにより、時間の経過と共に、排水管内で厨芥が蓄積・堆積されてしまい、排水管詰まりや悪臭を引き起こしてしまうという問題を惹起するおそれがある。
【0009】
本願発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、排水管の洗浄処理を簡単に行い、排水管詰まりを防止したディスポーザ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために、その上部側に給水口が設けられると共に、その下部側に破砕された厨芥を排水する排水口が設けられたディスポーザ装置本体と、前記ディスポーザ装置本体の前記給水口側に設けられた給水用開閉弁と、前記ディスポーザ装置本体の前記排水口側に設けられた排水用開閉弁と、前記給水用開閉弁と前記排水用開閉弁との開閉動作を制御する制御部とを備え、前記制御部では、前記ディスポーザ装置本体の内部に一定量溜められた水を、前記給水用開閉弁を閉弁しながら前記排水用開閉弁を開弁することで、前記排水口に連通された排水管に排水させて排水管の洗浄処理を行うことを特徴とする。以下このような破砕処理を伴わない排水管洗浄処理をフラッシングという。
【0011】
制御部により排水用開閉弁が閉弁されると共に給水用開閉弁が開弁されると、ディスポーザ装置本体の内部に給水が行われる。排水用開閉弁は閉弁されているため、ディスポーザ装置本体の内部に一定量の水が溜められる。一定量の水が溜められると、給水用開閉弁が閉弁されると共に排水用開閉弁が開弁され、ディスポーザ装置本体の内部に溜められた一定量の水が排水口を介して排水管に排水される。本発明では、一定量の給水を溜めて排水するため、排水用開閉弁を開弁した状態で給水を逐次排水しながら破砕を行う破砕モード時と比較して、一定時間あたりに排水管に排水される水量は多くなる。これにより、まとまった水が一気に排水管に流れることになるので、この水勢により排水管に蓄積・堆積する厨芥が破砕処理槽に排水される。
【0012】
また本発明のディスポーザ装置は、前記ディスポーザ装置本体が、前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させるための情報に基づいた設定値を入力する操作部を有し、前記制御部は、前記情報に対応する値を計数し、前記操作部から入力される前記情報に基づく設定値と計数した計数値とを比較して、比較した結果に基づいて前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させることを特徴とする。
【0013】
また、前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行させるための情報としては、厨芥を破砕する破砕モードが選択された回数、時間、又は日数が用いられる。
【0014】
この構成によれば、操作部により入力した情報に基づいて、ディスポーザ装置の動作が自動的に排水管洗浄に移行される。従って、この自動遷移処理とすることによって、ユーザーが排水管洗浄を行う動作を遂次切り替える必要がないため、ユーザーの負担を軽減させることができる。
【0015】
また本発明のディスポーザ装置は、前記ディスポーザ装置本体が、前記厨芥を破砕する破砕モードと、前記排水管の洗浄処理を行う排水管洗浄モードとに切り替えるモード選択手段を有し、前記制御部は、前記モード選択手段により前記排水管洗浄モードに切り替わると、前記排水管の洗浄処理を行う動作に移行することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、ユーザーがモード選択手段の各動作を選択することにより、ディスポーザ装置の運転が各モードに切り替わる。従って、ユーザーの意思に依らずにディスポーザ装置の動作を自動的に排水管洗浄に移行させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ディスポーザ装置本体に溜められた水を一気に排水管に流すため、このまとまった排水により排水管内の洗浄が行われ、排水管詰まりの抑止効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[第1の実施の形態]
図1はこの実施の形態に係わるディスポーザ装置1における構成の概要を示す正面断面図である。
【0019】
ディスポーザ装置1はグラインダー型のものを例示する。ディスポーザ装置1は、厨房設備に設けられたキッチンシンクSの裏面側に設置される。ディスポーザ装置1は筒状を成し、生ごみ等が投入されるホッパー3(ディスポーザ装置本体)を有する。ホッパー3の上端が取り付け手段2(鎖線図示)を介してキッチンシンクSの投入開口部に嵌合固定される。
【0020】
ホッパー3の内部には、ホッパー3に対して着脱可能に破砕ユニット4が装着される。破砕ユニット4は、最下段に第3回転破砕刃16を有し、そのハブの下面に設けられた嵌合部37が図示しない減速ユニットの駆動軸10に嵌合される。装置本体であるホッパー3の下部はキッチンシンクSに対する取り付け固定用の筐体(ケース)となっており、その内部には図示はしないが、駆動手段としての駆動モータや減速ユニットが設置される。駆動モータは減速ユニットを介して破砕ユニット4の回転破砕刃を回転駆動する。破砕ユニット4に駆動力を伝達する駆動軸10と、破砕ユニット4との嵌合部37とは角軸状あるいはスプライン軸状等に形成される。
【0021】
ホッパー3は直立円筒形の筒状体であって、その内周面にはこの例では180°離れた位置に、ホッパー3の投入開口部7側から下側に延在する一対の嵌合部(この例では溝部)3aが形成される。破砕ユニット4は、投入開口部7から挿抜されて、ホッパー3に対して着脱自在となっている。詳細は後述する。
【0022】
ホッパー3の周面下部には排水管接続口(排水口)8が設けられ、この排水管接続口8に排水管50が接続される。排水管接続口8には排水用開閉弁(例えば電磁弁)52が設けられ、排水用開閉弁52の開閉動作により排水が制御される。
【0023】
ホッパー3の内部には、この排水管接続口8へ向かって傾斜した底板9が設けられ、底板9の中心部は駆動軸10を受ける軸受部となされる。
【0024】
ホッパー3の投入開口部7には蓋体84が着脱可能に取り付けられる。ディスポーザ装置1を使用するときは、蓋体84によって投入開口部7が閉塞され、生ごみ処理中は手などがホッパー3内に不用意に差し込まれないようにすると共に、破砕された生ごみがキッチンシンクS側に飛び散らないようにしている。
【0025】
蓋体84に連動して駆動モータが始動するようになっている。そのため、蓋体84に設けられた永久磁石83などを利用して、投入開口部7が閉塞(ロック)されたことを検出する検出手段を備える。ホッパー3側に設けられた磁気センサ232によって投入開口部7が閉塞されたことを検出すると、後述する制御部78によって駆動モータの駆動等が制御される(破砕モード)。
【0026】
このような破砕ユニット4を装着したホッパー3は、取り付け手段2を介してキッチンシンクSに取り付け固定される。この取り付け手段2は、フランジ48を有し、このフランジ48がキッチンシンクSに取り付け固定され、ホッパー3はこのフランジ48を介してキッチンシンクSに固定される。
【0027】
ホッパー3の上部周面には水道水の給水口92が設けられ、この給水口92には水道管に接続された連通管(ホース)90が連結される。給水口92には給水用開閉弁(例えば電磁弁)55が設けられ、給水用開閉弁55の開閉動作によりホッパー3の内部への給水が制御される。
【0028】
蓋体84は上蓋82aと中蓋82bを備え、これらがビス(図示はしない)などによって一体化されて使用される。上蓋82aと中蓋82bとで形成される内部空間は水の貯留部72として機能するものであって、中蓋82bの外壁の所定位置には図示するような水道水を給水するための蓋体側給水口88が設けられている。蓋体側給水口88と対峙する位置にホッパー3に設けられた給水口92が位置する。
【0029】
次に、上述したディスポーザ装置1をSI住宅に設置した場合について図1および図2を参照して説明する。図2はSI住宅に採用される排水管50の構成を示す。
【0030】
図2に示すように、集合住宅の各階(部屋R1〜R3)の境界は、コンクリートスラブCSによって仕切られている。集合住宅の共有部(例えば、廊下)には上下階に延びる排水本管50bが設けられる。排水本管50bと部屋R2の排水部(例えば、図2に示す流し台100)とは排水横枝管50cによって連結される。排水横枝管50cの一端側は排水管継手54を介して排水本管50bに連結される。
【0031】
流し台100に設置されるディスポーザ装置1の排水管接続口8には、図1に示すように、連結管51を介してS字状に屈曲したSトラップ管50aが接続される。そして、Sトラップ管50aと排水横枝管50cとは変換アダプタ57を介して互いに連結される。流し台100に設置されるディスポーザ装置1からの排水は、連結管51、S字トラップ管および排水横枝管50cを経由して排水本管50bに排水される(図2矢印参照)。
【0032】
このように、共有部に設けられる排水本管50bと部屋R2の流し台100に設置されるディスポーザ装置1とは、図2に示すように、距離D1を隔てて設けられるため、これらの間に設けられる排水横枝管50cの長さも長くなる。なお、排水管50は、Sトラップ管50aと排水本管50bと排水横枝管50cとを含むものである。
【0033】
次に、破砕ユニット4の構成について説明する。
【0034】
破砕ユニット4は複数の破砕刃で構成され、この例では5つの破砕刃が積層されて構成される。つまり第1回転破砕刃12、第1固定破砕刃13、第2回転破砕刃14、第2固定破砕刃15および第3回転破砕刃16が、これらの順で積層されて破砕ユニット4が構成される。破砕ユニット4をホッパー3の内面に保持することで破砕室が構成される。図3以下に破砕刃の具体例を示す。
【0035】
第1回転破砕刃12、第1固定破砕刃13、第2回転破砕刃14、第2固定破砕刃15および第3回転破砕刃16は、上下の間隔がほとんど無い状態で重なるように寸法設定してあり、破砕された生ごみが破砕刃の上下の隙間に入り込んで破砕ユニット4内に残ることが無いようにしている。
【0036】
図3は破砕ユニット4の最上段に配置される第1回転破砕刃12を示し、図3Aはその平面図、同図Bは正面図、同図Cは同図Bの側面図である。第1回転破砕刃12は、軸受部19の側部から水平に延びる1本の攪拌アーム20を備える。第1回転破砕刃12は、攪拌アーム20の回転方向における前後両面に押し込み面20aが形成される。
【0037】
押し込み面20aは、攪拌アーム20の両側面において上端が下端に対して突出する方向に傾斜した斜面(テーパ面)である。攪拌アーム20の両側面に押し込み面20aを形成することで、第1回転破砕刃12は、正回転、逆回転の双方向の回転動作で押し込み面20aに接した生ごみに対して、下方に押し付ける力を加えることができる。これにより、第1回転破砕刃12は、回転動作で生ごみを取り込み、下段の破砕刃へと押し込む。
【0038】
第1回転破砕刃12は、押し込み面20aの両側面の下端側にエッジ20bが形成され、図4に示す第1固定破砕刃13との協働で生ごみを粗く破砕する破砕刃として機能する。
【0039】
第1回転破砕刃12には、攪拌アーム20の上面にハンドル21が形成される。ハンドル21は攪拌アーム20と90°離れた位置に、軸受部19から左右に同じ長さだけ延在するように設けられる。ハンドル21は破砕ユニット4を引き上げるときの把持部(取っ手)として機能する。
【0040】
把持部として利用されるため、ハンドル21は指がかかる程度の長さに選定されている。軸受部19には、後述する第3回転破砕刃16に設けられた回転駆動軸36(図1参照)の軸頭部(係止部)が挿通できる挿通孔19aが穿設されている。挿通孔19aは、断面D形の形状となされており、したがって回転駆動軸36のうち対応する部分も断面D形となされることで、両者が一体回転可能となされる。
【0041】
図4は第1回転破砕刃12の下段に配置される第1固定破砕刃13を示し、図4Aは平面図、図4Bは正面図、図4Cはその側面図である。
第1固定破砕刃13は、ハブ22から180度間隔で水平に延びる2本のアーム23を備える。各アーム23は平板形状で、両側面の上下端にはエッジが形成され、上述した第1回転破砕刃12および図5に示す第2回転破砕刃14との協働で破砕刃として機能する。
【0042】
各アーム23の各先端には回転阻止手段として機能するタブ24が設けられる。タブ24はホッパー3の長手方向に延在するように上下方向に延びるアームであって、このタブ24をホッパー3の嵌合溝3a(図1参照)に嵌合させることで、第1固定破砕刃13の回転を規制する。この例では、第1回転破砕刃12のホッパー3に対する装着位置(深さ)を考慮して、全体の長さが選定された長尺タブが使用される。
【0043】
長尺のタブ24としたのは、第1には、第1固定破砕刃13に対する回転規制を確実に行うためである。第2には、嵌合溝3aの空きをできるだけ少なくしてタブ24によって嵌合溝3aを埋めるためである。そのため、アーム23の下方に設けられるタブ24bよりは上方に延設されたタブ24aの方が数倍長くなるように選定され、嵌合溝3aに対する嵌合長を長くしている。
【0044】
また、このように上側タブ24aを長くすることで図1に示すようにホッパー3に破砕ユニット4を装着したとき、投入開口部7側から上側タブ24aの先端までの空きが少なくなり、嵌合溝3a内に破砕された生ごみが付着するのを防止している。
【0045】
図4Cに示すように、タブ24はその上端側の幅は嵌合溝3aの幅とほぼ同じくなるように選定され、下端に行くに従って若干細くなっている。これは嵌合溝3aに対するタブ24の装着後におけるガタを少なくするためと、嵌合溝3aに対するタブ24の係合をよりスムーズに行うためである。
【0046】
下側タブ24bは、第1固定破砕刃13と第2固定破砕刃15の間に、第2回転破砕刃14を介在させたとき、所定の高さの隙間が形成されるようにするために設けられている。そのため、この例では下側タブ24bの長さは第2回転破砕刃14の刃先までの長さのほぼ1/2に選定されている。
【0047】
ハブ22の内孔23aの径は図5に示す第2回転破砕刃14の軸部径や、回転駆動軸36の径より大きく、第2回転破砕刃14の軸部や回転駆動軸36とはそれぞれ干渉しない寸法となっている。
【0048】
図5は第2回転破砕刃14を示す。第2回転破砕刃14は第1固定破砕刃13の下段に配置される。図5Aはその平面図であり、同図BはそのA−A線上断面図である。
【0049】
第2回転破砕刃14は、ハブ27から120度間隔で放射状に延びる3本のアーム28を備える。各アーム28はホッパー3の内壁に接触しないように、ホッパー3の内径よりもわずかに短かな半径となされる。各アーム28にはその底面に所定のピッチを有する櫛歯部28aが形成される。
【0050】
第2回転破砕刃14のハブ27の中心部は係合孔27aが穿設され、回転駆動軸36(図1参照)と嵌合して、これにより回転力が第2回転破砕刃14に与えられる。そのため、第2回転破砕刃14と同じく、第2回転破砕刃14と接触する係合孔27aは回転駆動軸36と回転的に一体となるように非円形(例えば角孔)となされている。上述したと同じく断面D形形状であってもよい。
【0051】
図6は第2固定破砕刃15の一例を示す。第2固定破砕刃15は第2回転破砕刃14と噛合するように、第2回転破砕刃14の下段に配置される。図6Aは平面図、同図BはそのA−A断面図である。
【0052】
第2固定破砕刃15は、ハブ30から等間隔で接線方向に放射状に延びる8本のアーム31をリング33が囲んだ形状である。リング33の外周には180°間隔で一対のタブ33aが形成される。一対のタブ33aは第2固定破砕刃15をホッパー3に固定するための回転阻止手段として機能する。そのため、一対のタブ33aはホッパー3の内壁に形成された嵌合溝3aに嵌合できるように、その幅よりも若干幅狭な板体として形成される。この幅は第1固定破砕刃13のタブ24bの幅とほぼ同じである。タブ33aを嵌合溝3aに装着嵌合させることで、第2固定破砕刃15の回転を規制する。
【0053】
これらのタブ33aは所定の高さを有し、第1固定破砕刃13の下側タブ24bがタブ33aの上面と対接することで、第1固定破砕刃13と第2固定破砕刃15との間に所定の高さの隙間が形成され、第2回転破砕刃14と丁度噛み合うような寸法に選定してある。ハブ30の中心孔30aは回転駆動軸36とは干渉しない寸法となっている。
【0054】
第2固定破砕刃15は、8本のアーム31の中で、6本のアーム31は上面に櫛歯部31aが形成される。第2固定破砕刃15の櫛歯部31aは、図5に示す第2回転破砕刃14の櫛歯部28aと噛み合うピッチを有し、図1に示すように、第2回転破砕刃14と第2固定破砕刃15を重ねることで、両者の櫛歯部28a,31aはわずかな隙間が形成された噛み合い状態となる。
【0055】
これにより、第2固定破砕刃15の櫛歯部31aは、上段の破砕刃から送り込まれた生ごみを、第2回転破砕刃14の櫛歯部28aとの協働で破砕する。
【0056】
上述したように、第2回転破砕刃14のアーム28は3本、第2固定破砕刃15のアーム31は8本であるので、アーム28同士の間隔に対してアーム31同士の間隔が狭い。
【0057】
このため、8本全てのアーム31に櫛歯部31aを設けると、第2回転破砕刃14のアーム28の間に常に第2固定破砕刃15の櫛歯部31aが存在する状態となり、ある程度の大きさのブロック形状の生ごみが投入された場合に、第2回転破砕刃14のアーム28間に生ごみが入り込まず、破砕されにくくなる事態が想定される。
【0058】
そこで、第2固定破砕刃15において、8本のアーム31の中で、例えば2本のアーム32には櫛歯部31aを設けないことで、第2回転破砕刃14の回転動作中に、第2固定破砕刃15の櫛歯部31aを設けていないアーム31が第2回転破砕刃14のアーム28の間に位置する場合は、円周方向に広い空間が形成されるようにする。
【0059】
これにより、ある程度の大きさのブロック形状の生ごみが投入された場合でも、第2回転破砕刃14のアーム28間に生ごみが入り込み、第2回転破砕刃14の回転動作で櫛歯部28aと第2固定破砕刃15の他のアーム31の櫛歯部31aとの協働で生ごみが破砕される。
【0060】
なお、第2固定破砕刃15において櫛歯部31aを設けないアーム31の数が多いと破砕能力が低下するので、例えば8本のアーム31を備える場合は、櫛歯部31aを設けないアーム32は図示するように2本程度が好ましい。
【0061】
各アーム32はハブ30の接線方向に沿って放射状に延在することで、第2回転破砕刃14が回転する際に、第2固定破砕刃15との噛合点を円周方向にずらして、破砕負荷のピークの抑制および負荷の平坦化を図っている。
【0062】
第2固定破砕刃15は、図6Aに示すように、各アーム31,32の側面のうち、回転方向側に位置する側面に押し付け面31b、32aが形成される。押し付け面31b、32aは何れも波状の波面であって、その下端が上端よりも短くなされたテーパを有する波面として形成される。押し付け面31b、32aを波面とすることで、そのテーパを有する凹部で生ごみを捕らえて生ごみの半径方向への移動を抑制し、生ごみを確実に破砕できるようにしている。
【0063】
図7は第3回転破砕刃16の一例を示し、同図Aはその平面図であり、同図BはそのA−A線上断面図である。
【0064】
第3回転破砕刃16は円盤35として構成され、中心の回転駆動軸36を除く円盤35の全面に多数のスリット35aを配列している。本例の第3回転破砕刃16においては、複数のスリット群が形成され、各スリット群においては、隣接するスリット35a同士はほぼ平行に配列される。
【0065】
第3回転破砕刃16の上面は平面で、図6に示す第2固定破砕刃15の各アーム31の底面に接しながら回転する。また、図7に示すスリット35aは第3回転破砕刃16を表裏貫通し、スリット35aの上面側開口縁部には鋭利なエッジが形成される。
【0066】
第3回転破砕刃16の上面は、第2固定破砕刃15のアーム31の底面と擦り合わせながら回転動作を行うが、第2固定破砕刃15のアーム31および32の片面には底面側に傾斜した波面31b、32aが形成されていることから、波面31b、32aに接した生ごみ(ある程度の大きさまで破砕されているもの)に対して、第3回転破砕刃16の回転動作でこの第3回転破砕刃16に押し付ける力を加えることができる。
【0067】
第2回転破砕刃14の櫛歯部28a(図5)と、第2固定破砕刃15の櫛歯部31a(図6)により破砕されて第3回転破砕刃16の上面に落下した生ごみはスリット35aに引っ掛かるが、第3回転破砕刃16が回転することで、波面31b、32aにより生ごみがスリット35aに押し付けられる。この回転動作でスリット35aのエッジ部分により生ごみが破砕される。そして、細かく破砕された生ごみは、スリット35aを通って下方へ落下し、図1に示すホッパー3の底板9を通り排水管接続口8から外部へと排出される。
【0068】
なお、スリット35aは底面側に向かって広くなるような開口部(又は開口段部)を形成することで、スリット35a内に押し込まれた生ごみが落下し易くなる。
【0069】
第3回転破砕刃16の中心部には回転駆動軸36が円盤35と一体形成される。回転駆動軸36は、第1および第2回転破砕刃12および14に対しては回転的に一体となり、第1および第2固定破砕刃13と15に対しては回転的にフリーとなるような形状となされている。そのため、第1および第2回転破砕刃12および14に対応する回転駆動軸36は角軸部(嵌合軸部)となされ、それ以外は丸軸となされる。そして、その軸頭部にはネジ部が切られて係止部36aとして機能するように構成されている。
【0070】
円盤35の下面には回転駆動軸36の一部として機能する嵌合部37が設けられ、上述した減速ユニットの駆動軸10と係合して回転駆動される構成となされている。嵌合部37は駆動軸10との嵌合状態を良好にするため、図1に示すようにその内穴37aは角穴となされる。六角穴でもよい。また、嵌合部37は減速ユニットの駆動軸10とはできるだけ充分な嵌合状態となるように嵌合部37の嵌合長が選定されているものとする。
【0071】
このように構成された第1回転破砕刃12,第1固定破砕刃13,第2回転破砕刃14,第2固定破砕刃15および第3回転破砕刃16は、この順に並べられ、第3回転破砕刃16に設けられた回転駆動軸36を貫通させることで互いに積層される。その後、図1に示すように回転駆動軸36の軸頭部である係止部36aの上端よりネジ29aを螺合させて緊締することで、複数の破砕刃12〜16が一体化された破砕ユニット4が得られる。このとき、第1固定破砕刃13のタブ24と、第2固定破砕刃15のタブ33aとが連続する(一直線となる)ようにそれぞれの位置関係が調整された状態で一体化される。
【0072】
そして、タブ24および33aを嵌合溝3aに沿って嵌め込んだ状態で、破砕ユニット4を嵌合溝3aに沿いながらホッパー3内を降下させる。このとき把持部21を利用して破砕ユニット4を降下させる。破砕ユニット4をホッパー3の底面部まで降下させると、第3回転破砕刃16に設けられた嵌合部37が図1に示す減速ユニットの駆動軸10に嵌合する。
【0073】
ここで、破砕ユニット4のタブ24や33aは何れも嵌合溝3aに装着されるだけであり、タブ24や33aをネジなどによってホッパー3に固定させる必要はない。長尺のタブ24と比較的短かなタブ33aを用いることで破砕ユニット4を安定してホッパー3に係止できるからである。このようにタブ24を比較的長く延在させることで、破砕ユニット4の回転を阻止した状態でホッパー3内に確実に固定できる。破砕ユニット4は、ホッパー3に単に嵌合しているだけであるから、破砕ユニット4を簡単に引き上げることができる。そのため、ホッパー3や破砕ユニット4などの清掃を手軽に行うことができる。
【0074】
破砕ユニット4はホッパー3に直に固定される構造であるが、従来のようなハウジングを用意し、このハウジングに破砕ユニットを固定する構造でもよい。
【0075】
破砕ユニット4はその自重で駆動軸10に嵌合しているので、装置稼働中に回転駆動軸36がこの駆動軸10から外れることもない。
【0076】
上述した破砕ユニット4を使用した破砕処理は次の通りである。
投入開口部7から生ごみが投入され、蓋体84で投入開口部7を閉じると、制御手段は蓋体84が閉じられたことを検出して駆動モータを回転させる。具体的には、数秒毎、例えば5秒毎に正転と逆転動作を繰り返す回転動作を行う。モータの回転速度としては、100rpm程度に設定され、騒音や振動の発生を抑えている。
【0077】
蓋体84には複数の注入用透孔82cが形成され、投入開口部7を蓋体84で閉じた状態で蓋体側給水口88から貯留部72へ導いた水をホッパー3内へ給水できるように構成されている。生ごみの破砕処理中は、給水口92から蓋体84の内部を経て、ホッパー3の内部への給水を行う。
【0078】
駆動モータが回転すると、破砕ユニット4は、第1回転破砕刃12、第2回転破砕刃14および第3回転破砕刃16が一体に回転する。これに対して、タブ24、33aの作用で第1固定破砕刃13と第2固定破砕刃15は何れも回転しない。
【0079】
投入開口部7からホッパー3内に投入された生ごみは、第1回転破砕刃12の攪拌アーム20により攪拌され、下段の第1固定破砕刃13のアーム23との協働でおおまかに破砕されると共に、破砕された生ごみが第2回転破砕刃14のアーム28間に送り込まれる。
【0080】
第2回転破砕刃14のアーム28の間に送り込まれた生ごみは、第2回転破砕刃14の回転により、アーム28の櫛歯部28aと、下段の第2固定破砕刃15のアーム31の櫛歯部31aとの噛み合いで細かく破砕される。
【0081】
第2固定破砕刃15は、複数のアーム31の中で櫛歯部31aを設けないアーム32を備えることで、第2回転破砕刃14の回転により、櫛歯部31aが設けられていないアーム32が第2回転破砕刃14のアーム28の間に位置すると、円周方向に大きな空間が形成される。これにより、ブロック状等の大きな生ごみでも第2回転破砕刃14のアーム28間に入り込み、第2回転破砕刃14の回転によって、その櫛歯部28aと、第2固定破砕刃15の他のアーム31の櫛歯部31aとの噛み合いで細かく破砕される。これにより、少ない枚数の固定破砕刃と回転破砕刃の組み合わせで、様々な大きさが混在した生ごみを破砕することができる。
【0082】
第2回転破砕刃14と第2固定破砕刃15の協働で破砕された生ごみは、第2固定破砕刃15の各アーム31と第3回転破砕刃16の協働で、スリット35aから排出される。
【0083】
第3回転破砕刃16の回転で上段側のアーム31や32の波面31b、32aに生ごみが接触すると、波面31b、32aの傾斜角度によって、生ごみは第3回転破砕刃16方向である下方へ押し付けられる力を受ける。
【0084】
これにより、生ごみは、第3回転破砕刃16の回転によって波面31b、32aによりスリット35aに押し付けられて、スリット35aの上面側開口縁部のエッジにより破砕されながら、波面31b、32aでさらに押し込まれてスリット35aを通り下方へ落下する。
【0085】
上述したように、スリット35aはその底面側の開口が大きくなった段差を有するので、スリット35aに押し込まれた生ごみは、スリット35aに詰まることなく下方へ落下する。なお、破砕ユニット4は正転および反転を繰り返しながら生ごみを破砕する。
【0086】
次に、ディスポーザ装置1の制御について図1および図8を参照して説明する。図8は、ディスポーザ装置1の構成を示すブロック図である。
【0087】
ディスポーザ装置1はディスポーザ装置1全体の動作を制御する制御部78を有している。制御部78は、CPU(Central Processing Unit)、このCPUの動作プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)、このCPUの作業領域を構成するRAM(Random Access Memory)等を有する。
【0088】
蓋体84は、ディスポーザ装置1の運転を破砕モードに切り替えるスイッチ機能を有している。ユーザーによって「破砕モード」が選択されると、破砕モード信号Sが生成され、生成された破砕モード信号Sは制御部78に供給される。破砕モード信号Sは、後述する蓋体84の回転操作に連動して生成される。
【0089】
制御部78には、ディスポーザ装置1の運転を自動的にフラッシングモードに移行させる際の情報(条件)を入力する操作部66が接続される。操作部66に入力する情報としては、例えば、破砕モードの通算動作回数、日数、および時間が挙げられる。操作部66から入力された情報Iが一定の条件を満たすと(後述する図9参照)、制御部78はディスポーザ装置1をフラッシングモードに移行し、実行させるフラッシングモード信号Ia〜Idが生成される。
【0090】
排水管接続口8に設けられる排水用開閉弁52は制御部78に接続される。制御部78は、操作部66からの情報が一定の条件を満たすと、排水用開閉弁52を開閉させる排水管開閉信号Iaを生成する。生成した排水管開閉信号Iaは排水管50の排水用開閉弁52に供給され、排水管50の排水用開閉弁52の開閉動作が制御される。
【0091】
連通管90の給水用開閉弁55は制御部78に接続される。制御部78は、蓋体84から破砕モード信号Sが供給されると、破砕モードに対応した開閉信号Sbを生成する。また制御部78は、操作部66からの情報Iが一定の条件を満たすと、フラッシングモードに対応した開閉信号Ibを生成する。生成した開閉信号Sb,Ibは連通管90の給水用開閉弁55に供給され、給水用開閉弁55の開閉動作が制御される。
【0092】
破砕ユニット4を駆動する駆動モータ82は制御部78に接続される。制御部78は、蓋体84から破砕モード信号Sが供給され又は操作部66からの情報が一定条件を満たすと、それぞれのモードに対応した駆動(又は停止)信号Sc,Icを生成し、駆動モータ82に供給する。駆動モータ82は供給された駆動信号Sc,Icにより駆動され、これに連動して破砕ユニット4を回転駆動させる。
【0093】
スピーカ80は制御部78に接続され、破砕ユニット4を回転駆動する駆動モータ82へ駆動信号Sc,Icが供給されて一定時間が経過すると、制御部78はスピーカ80に終了信号Sd,Idを供給する。スピーカ80は、この終了信号Sd,Idに基づいて、破砕処理又はフラッシング処理の終了をユーザーに知らせるためのブザー音を発生させる。
【0094】
次に、フラッシングモードモードについて図1,図2,図8から図10を参照して説明する。
【0095】
図9および図10は、本実施形態に係るディスポーザ装置1のフラッシングモードの動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において「破砕モード」については公知の方法が採用されるため、説明を省略する。
【0096】
フラッシングモードは、破砕処理が複数回行われた直後に自動的に開始される。従って、まずステップS200では、「破砕モード」が何回実行された後に、ディスポーザ装置1の運転を「フラッシングモード」に移行させるかを設定する。すなわち、ここでは「破砕モード」の設定値を操作部66に入力する。例えば、ユーザーが破砕モードを1日に3回選択すると仮定し、1週間後の21回目の破砕モード選択後にフラッシングモードに移行させる場合、設定値「21」を入力する。入力した値は、設定値として制御部78が有するメモリに記憶される。
【0097】
次に、ステップS202でユーザーは、ディスポーザ装置1の運転モードを選択する。「破砕モード」を選択するとステップS204に移行する。
【0098】
ステップS204では、破砕処理が行われる。これにより、破砕ユニット4が回転駆動されると共に給水が開始され、破砕された破砕物が水と共に排水管50を介して順次排水処理槽に排出される。なお、破砕モード時、排水用開閉弁52は開いているものとする。
【0099】
またユーザーによって破砕モードが選択されると、制御部78は、破砕モードの処理回数をカウントし、このカウントした処理回数値をメモリに記憶する(ステップS206)。ここで、メモリの処理回数値が記憶される領域には初期値n=0が予め記憶されており、破砕モードが選択されると、制御部78は、初期値nに+1を加算して、この加算した値(処理回数値)n=1をメモリに記憶する。
【0100】
次に、ステップS208で制御部78は、ステップS206で加算した処理回数値と、操作部66に入力した設定値とを比較する。この比較により、処理回数値と設定値とが等しい場合には、処理がステップS210に移行する。一方、処理回数値と設定値とが等しくない場合には処理がステップS202に戻り、破砕モードの処理回数値が設定した規定回数「21」に達していないとして、フラッシングは行われない。そして、予め設定した設定値と処理回数値とが等しくなるまでステップS202〜S208の動作を繰り返す。「破砕モード」が21回選択されると、処理回数値が「21」となり、処理回数値と設定値とが等しくなるため(ステップS208)、次のステップS210に移行する(自動遷移する)。
【0101】
ステップS210では、「破砕モード」の終了後、自動的に「フラッシングモード」に移行し、排水管50のフラッシングが行われる。なお、フラッシングモードについては後述する。フラッシング処理が終了すると、ステップS212に移行する。
【0102】
ステップS212で制御部78は、メモリに記憶した処理回数値nを0に初期化する。メモリの処理回数値が初期化されると、ステップS214に移行する。
【0103】
ステップS214でユーザーは、ステップS200において設定した破砕モードの設定値を変更するか否かを判断する。破砕モードの設定値を変更したい場合には、処理がステップS200に移行する。一方、破砕モードの処理回数値を変更しない場合には、ステップS202に移行する。
【0104】
図9のフローチャートにおいて、ステップS200の設定を運転モードと切りはなす(独立させる)ことも可能である。この場合には、ステップS200とステップS214は不要になり、ステップS212の後はリターンモードとなる。
【0105】
次に、フラッシングモード(ステップS210)について説明する。
【0106】
まず、ステップS104で制御部78は排水管50の排水用開閉弁52に排水管閉信号Iaを供給し、排水用開閉弁52を閉じる。
【0107】
次に、排水用開閉弁52が閉じられると、ステップS106で制御部78は、連通管90の給水用開閉弁55に連通管開信号Ibを供給し、連通管90の給水用開閉弁55を開く。これにより、水道管からホッパー3の内部に自動給水が開始される。
【0108】
次に、ステップS108で制御部78は、給水用開閉弁55を開いたときを基準として、予めタイマーにより設定した給水時間が経過したか否かを判断する。給水時間は、洗浄処理に充分な水量を給水できる時間であって、この例では、給水する水道水がホッパー3から溢れ出さない時間に設定されている。給水される水道水が8リットル/分とすると、15〜20秒に設定される。
【0109】
制御部78は設定した給水時間が経過したと判断した場合には、ステップS109に移行する。一方、制御部78は設定した給水時間が経過していないと判断した場合には、連通管90の給水用開閉弁55を開いたままの状態にして給水を継続する(ステップS108)。これにより、排水管50の排水用開閉弁52は閉じた状態となっているため(ステップS104)、ホッパー3の内部に一定量の水道水が溜まる。
【0110】
次に、ステップS109で制御部78は、給水用開閉弁55を閉じてホッパー3内部への給水を停止する。
【0111】
次に、ステップS110で制御部78は、排水管開信号Iaを排水管50の排水用開閉弁52に供給する。これにより、排水管50の排水用開閉弁52が開き、ホッパー3の内部に溜められた水がホッパー3の外部に一気に排水される。ホッパー3の排水管接続口8から排水される水(フラッシング水)は、Sトラップ管50a、排水横枝管50cを通過して、共用部に設けられる排水本管50b側に排水される(図2参照)。このとき、このフラッシング水(洗浄処理水)によって、Sトラップ管50aおよび排水横枝管50cに堆積、蓄積された破砕物も同時に排水本管50b側に排出され、排水管50内の洗浄処理が行われる(ステップS112)。
【0112】
次に、ステップS114で制御部78は、ホッパー3の内部の排水が完了したか否かを検出する。排水完了の検出は、ホッパー3内周面の下方又は底面に水検出センサを設置して、水検出センサが検出する信号がオフになったとき、ホッパー3の内部の排水の終了と検出する。制御部78は排水の完了を検出すると、スピーカ80から排水の終了を知らせるブザー音を発生させる。排水検出の別の方法としては、予め排水管接続口8から排水される排水量から、ホッパー3から排水される水の時間を算出して、この算出した時間が経過したときに、排水が完了したと判断することも可能である。
【0113】
本実施形態では、一定量の給水をホッパー3の内部に溜めた後に、排水用開閉弁52を開いて排水管50に排水する。そのため、排水用開閉弁52を開弁した状態で給水を逐次排水しながら破砕を行う破砕モード時と比較して、排水管50に排水される一定時間あたりの水量は多くなる。これにより、まとまった水が一気に排水管50に流れ、この水勢により排水管50に蓄積・堆積する厨芥も一気に排出される。その結果、排水管50内の洗浄が行われ、排水管50詰まりの抑止効果が得られる。
【0114】
なお、上記実施の形態では、破砕モードが選択された回数を基準としてフラッシングモードに移行させていたが、例えば、制御部にタイマーを設け、一定の時間や日数が経過した後に、自動的にフラッシングモードに移行させるような構成としても良い。
【0115】
[第2の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
【0116】
第1の実施の形態では、設定値を入力することにより自動的に破砕モードからフラッシングモードに移行させていた。これに対し、本実施の形態では、ユーザーがフラッシングモードに自ら切り替えることにより、フラッシングモードを実行させる点(図8の操作部66がない点)において第1の実施の形態と異なる。なお、その他のディスポーザ装置1の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
【0117】
図11は、ディスポーザ装置1の運転の切り替えを行う蓋体84の上面図を示す。蓋体84はモード選択手段として機能する。図11に示すように、蓋体84の外縁の周囲にはフランジ48が取り付けられている。フランジ48には、「OFF」の文字が表記され、この「OFF」の表記位置から図示状態で60°時計周りに回転した位置に「破砕モード」の文字が表記される。一方、「OFF」の表記位置から60°反時計周りに回転した位置に「フラッシングモード」の文字が表記される。このフランジ48の各モードが表記された位置に対応して、蓋体84には例えば磁石83が設けられると共に、これに対向するホッパー3の位置にはそれぞれ近接センサ232が設けられる(図1参照)。そして、蓋体84を各モード位置まで回転させると、ディスポーザ装置1の運転モードが上述した各モードに切り替わるようになっている。このように、蓋体84はディスポーザ装置1の運転モードを切り替えるスイッチとして機能する。
【0118】
次に、ディスポーザ装置1の動作について説明する。図12は、ディスポーザ装置1の運転モードの切り替え動作を示すフローチャートである。なお、フラッシングモードの動作については第1の実施の形態の図10と同じであるため、説明を省略している。
【0119】
まず、ステップS10でユーザーは、ディスポーザ装置1の運転モードを選択する。運転モードの選択は、蓋体84を「OFF」から「破砕モード」、又は「OFF」から「フラッシングモード」の表記位置まで回転させることにより行う。ここで、「破砕モード」を選択するとステップS40に処理が移行し、「フラッシングモード」を選択するとステップS20に処理が移行する。
【0120】
ステップ40では破砕処理が行われ、ステップS20ではフラッシング処理が行われる。そして、各ステップ20,40の処理が終了すると、破砕モードおよびフラッシングモードの終了を知らせるブザー音が鳴る。ユーザーは、ブザー音に基づいて、「破砕モード」を選択した場合には蓋体84を「破砕モード」から「OFF」の表記位置まで戻す。一方、「フラッシングモード」を選択した場合には蓋体84を「フラッシングモード」から「OFF」の表記位置まで戻す。つまり、蓋体84を初期の待機状態の位置まで戻す(ステップS60)。
【0121】
一般的に、「破砕モード」の処理が終了した後に、排水管50に蓄積、堆積する厨芥を排水させるために「フラッシングモード」が選択される。従って、ステップS10で「破砕モード」が選択された場合には、ステップS60で「フラッシングモード」が選択されるようにしても良い。
【0122】
なお、運転モードの切り替えは、蓋体84の回転動作に連動させないで、キッチンシンクSの一部や台所の壁などに「破砕モード」、「フラッシングモード」および「OFF」のボタンを有する操作部(図2参照)を設け、操作部のいずれかのボタンを選択することにより行っても良い。
【0123】
[第3の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
【0124】
本実施形態では、フラッシングモードの給水開始から排水完了までの間に、破砕ユニットを駆動させたり、ホッパー3の内部に洗浄剤を供給する点において、第1および第2実施形態と異なる。なお、その他のディスポーザ装置1の構成は、第1および第2の実施の形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
【0125】
図13は、本実施形態に係るディスポーザ装置1の構成を示す図である。図13に示すように、キッチンシンクSの裏面側のホッパー3の外周上部には、載置台43を介して洗浄剤を収容するための洗浄剤収容タンク62が設けられている。この洗浄剤収容タンク62は洗浄剤供給手段の一例である。洗浄剤収容タンク62の内部には、所定量の洗浄剤が収容される。洗浄剤としては、例えば、一般的な中性洗剤や、油分を分解する酵素、ヌメリを除去するもの、殺菌、消毒、芳香、防カビ又は微生物の発生抑制等の機能を有するものが好適に用いられる。また、洗浄剤は、固形状、ゲル状、又は液状のいずれの型であっても良い。
【0126】
洗浄剤収容タンク62の下部側面には、洗浄剤収容タンク62とディスポーザ装置1とを連通させる洗浄剤注入管64が取り付けられる。この洗浄剤注入管64は洗浄剤供給手段の一例である。洗浄剤注入管64には洗浄剤の注入量を制御するための洗浄剤用開閉弁(例えば電磁弁)60が設けられ、ディスポーザ装置1の運転モードの切り替えに連動して洗浄剤用開閉弁60の開閉が行われる。洗浄剤用開閉弁60を閉状態とすると、洗浄剤の自重によりホッパー3内部に洗浄剤が注入される。また、洗浄液注入タンク12は、洗浄剤注入管64がホッパー3内に溜められる水の水面よりも高くなるような位置に設置される。これにより、ホッパー3の内部に溜められた水の洗浄剤収容タンク62への逆流が防止される。
【0127】
なお、洗浄剤収容タンク62は、キッチンシンクSおよびディスポーザ装置1に対して着脱自在に設置しても良いし、ディスポーザ装置1と一体的に構成しても良い。また洗浄剤収容タンク62自体を交換式としても良い。また、図13に示す例では、ホッパー3の突出部3bの上方に載置台43を介して洗浄剤収容タンク62を設置しているが、洗浄剤収容タンク62を設置する位置はこれに限定されることはない。さらに、洗浄剤収容タンク62からホッパー3への洗浄剤の注入方法は、洗浄剤収容タンク62にポンプを設けて、このポンプを駆動させることにより、ホッパー3の内部に洗浄剤を注入しても良い。
【0128】
このようなディスポーザ装置1を用いたフラッシングモードの動作を以下に説明する。
【0129】
本実施形態のフラッシングモードは、図10に示すホッパー3の内部への給水の開始(ステップS106)後から、ホッパー3の内部の排水が完了(ステップS114)するまでの間に、破砕ユニット4を回転駆動させる。つまり、ホッパー3の内部に溜め水を行っているいずれかの間に破砕ユニット4を回転駆動させる。これにより、ホッパー3の内部に溜められる水は、破砕ユニット4により攪拌されてホッパー3内周面、破砕刃間や破砕刃の裏面側にまで行き亘り、ホッパー3の内部の洗浄が同時に行われる。
【0130】
また、破砕ユニット4を回転駆動させるとき、上述した図13に示すディスポーザ装置1の洗浄剤用開閉弁60を開き、洗浄剤収容タンク62から洗浄剤をホッパー3の内部に供給しても良い。これにより、洗浄液が破砕ユニット4により攪拌されてホッパー3内周面、破砕刃間や破砕刃の裏面側にまで行き亘り、より洗浄効果を向上させることができる。
【0131】
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【0132】
例えば、上述した第1から第3実施の形態ではディスポーザ装置1をSI住宅に適用した場合について説明したが、一般の住宅等についても本発明を適用することができる。つまり、排水管全般に適用することができる。
【0133】
さらに、上記実施形態では、この発明をグラインダー型で着脱式のディスポーザ装置に適用したが、非着脱式のディスポーザ装置を始めとして、ハンマーミル型やチェーンミル型のディスポーザ装置にも、この発明を適用できることは容易に理解できる。また、上記実施形態においては、ホッパー3の上部周面に設けた給水口92から、蓋体84の貯留部72を経てホッパー3の内部へ給水される構成としたが、これに限らず、キッチンシンクSの周囲に設けた電磁開閉弁付きの蛇口から、この蛇口に設けられている電磁開閉弁を制御することで、ディスポーザ装置1への給水が自動的に行われる構成であっても良い。要は、ディスポーザ装置1への給水が電磁弁等を介してディスポーザ装置1の内部へ自動的に給水される構成であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスポーザ装置の構成を示す断面図である。
【図2】SI住宅における排水管の構成を示す斜視図である。
【図3】破砕ユニットを構成する第1回転破砕刃の一例を示し、図3Aは平面図、図3Bは左側面図、図3Cは右側面図である。
【図4】第1固定破砕刃を示し、図4Aは正面図、図4Bは平面図、図4Cは側面図である。
【図5】第2回転破砕刃を示し、図5Aは平面図、図5BはそのA−A断面図である。
【図6】第2固定破砕刃を示し、図6Aは平面図、図6BそのA−A断面図である。
【図7】第3回転破砕刃を示し、図7Aは平面図、図7Bはその側面図である。
【図8】ディスポーザ装置のブロック構成を示す図である。
【図9】ディスポーザ装置の排水管の洗浄処理の動作を示すフローチャートである(その1)。
【図10】ディスポーザ装置の排水管の洗浄処理の動作を示すフローチャートである(その2)。
【図11】本発明の一実施形態に係るディスポーザ装置の蓋体の構成を示す図である。
【図12】ディスポーザ装置の排水管の洗浄処理の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係るディスポーザ装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0135】
1・・・ディスポーザ装置
3・・・ホッパー(ディスポーザ装置本体)
4・・・破砕ユニット
8・・・排水管接続口
50・・・排水管
50a・・・Sトラップ管
50b・・・排水本管
50c・・・排水横枝管
52・・・排水用開閉弁
55・・・給水用開閉弁
60・・・洗浄剤用開閉弁(洗浄剤供給手段)
62・・・洗浄剤収容タンク(洗浄剤供給手段)
66・・・操作部
78・・・制御部
84・・・蓋体
88・・・蓋体側給水口
92・・・給水口
【出願人】 【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】 【識別番号】100090376
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 邦夫

【識別番号】100124109
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 隆史


【公開番号】 特開2008−23431(P2008−23431A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−197152(P2006−197152)