トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 生ごみ処理装置
【発明者】 【氏名】松岡 篤史

【氏名】小池 正起

【氏名】石川 哲夫

【要約】 【課題】自動給水するときの給水タイミングを調整する。

【構成】開閉蓋11のロック状態が検知されると、この検知タイミングより若干遅れて(ta=1〜2秒程度)、開閉弁100Bが開状態に制御されてホッパー3内に水道水が破砕水として自動給水される。開閉蓋がロックされたと同時に水道水を自動給水するのではなく若干遅れて自動給水することで、開閉蓋の取っ手から手が離れるに十分な間隔をおいてから給水でき、これによって吐水した水道水で袖口が濡らされるような事態をほぼ確実に回避できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンクに取り付け固定されるホッパーと、
このホッパー内に内蔵された生ごみを破砕するための破砕ユニットと、
上記ホッパーの開口部を閉蓋する開閉蓋と、
上記ホッパーへの自動給水手段と、
上記破砕ユニットを駆動する駆動モータおよび上記自動給水手段を制御する制御部とからなり、
上記開閉蓋の上記ホッパーへのロックタイミングよりも遅れて上記自動給水手段が制御されて自動給水が行われる
ことを特徴とする生ごみ処理装置。
【請求項2】
上記自動給水処理よりも所定時間遅れた時点より上記駆動モータが駆動される
ことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項3】
上記自動給水手段は、上記シンクの上面側に設けられた水道水の蛇口と、この蛇口に関連して設けられた上記水道水の吐水量の調整手段とで構成された
ことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項4】
上記開閉蓋と上記ホッパーとの間に、上記開閉蓋の開閉状態を検知する検知手段が設けられ、
この検知手段からの開閉検知信号に基づいて上記自動給水のタイミングが設定される
ことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項5】
上記開閉蓋のロックに関連して、破砕処理モードの開始を報知する報知手段が駆動される
ことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
【請求項6】
上記制御部に音声手段が接続され、
上記破砕処理モードの開始に関連して上記報知手段の駆動と共に音声案内が行われる
ことを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、厨房等で発生する生ごみを破砕する生ごみ処理装置に関するものであり、特に、生ごみ破砕時にホッパーに給水される破砕水を自動給水するに当たり、ホッパーへの開閉蓋のロックタイミングより僅かに遅れて自動給水を行うようにすることで、自動給水された水道水によって袖口などが濡らされないようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般家庭やレストラン等において発生する生ごみ等の厨芥を破砕処理する生ごみ処理装置としてグラインダー型のものが知られている。グラインダー型の生ごみ処理装置は、櫛状の歯部を放射状に設けた回転破砕刃と固定破砕刃を交互に積層した破砕ユニットを有する(例えば、特許文献1,2参照)。破砕ユニットはホッパー内に収容され、回転破砕刃を回転させながら生ごみなどを破砕して、下水管や排出処理槽側に排出するものである。
【0003】
このような生ごみ処理装置にあっては、ホッパーの開口部(シンクの開口部に対応)を開閉蓋によって閉塞した状態で破砕処理が行われる。そのため、この破砕処理のオンオフ制御は、開閉蓋の開閉に同期して行われることが多い。ここに、開閉蓋の開閉とは、ホッパーに装着された開閉蓋のホッパーへのロックとアンロックを言う。
【0004】
【特許文献1】特表2002−521193号公報
【特許文献2】特表2002−524233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、生ごみを破砕処理するときは、水道水を破砕処理水(破砕水)として使用するため、破砕処理動作に関連してホッパーへの給水が行われる。このホッパーへの給水を自動的に行う場合がある。自動給水の場合には、予め推奨された給水量を確保できるため、破砕処理に最適な水量を常にホッパー内に供給できるからである。
【0006】
自動給水は、シンクの上面側に設けられた水道水の蛇口(水道栓)から行う場合と、上述の開閉蓋を介してホッパーに直接供給する場合とがある。自動給水処理を行う場合、ホッパーに対する開閉蓋のロックに関連させて給水処理と破砕処理が同時に行われることになる。
【0007】
しかし、このように開閉蓋のロックに同期して自動給水を行う場合には、開閉蓋のロックとほぼ同時に給水処理が開始されることになるので、この同時給水が行われると、ユーザの手が開閉蓋から離れないうちに、蛇口より突然水道水の吐水が開始されることとなり、場合によってはユーザの袖口などをこの水道水によって濡らしてしまうことがある。
【0008】
なお、開閉蓋の開閉に関連して破砕処理のオンオフを制御する場合には、開閉蓋が確実にロックされて破砕処理モードに遷移するかどうかを、ブザーなどにより報知して確認できた方が好ましい。
【0009】
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、開閉蓋のロックタイミングに対して自動給水タイミングを遅らせるようにした生ごみ処理装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を達成するため、請求項1に記載した発明は、シンクに取り付け固定されるホッパーと、
このホッパー内に内蔵された生ごみを破砕するための破砕ユニットと、
上記ホッパーの開口部を閉蓋する開閉蓋と、
上記ホッパーへの自動給水手段と、
上記破砕ユニットを駆動する駆動モータや上記自動給水手段を制御する制御部とからなり、
上記開閉蓋の上記ホッパーへのロックタイミングよりも遅れて上記自動給水手段が制御されて自動給水が行われることを特徴とする。
【0011】
この発明では、開閉蓋をホッパーに装着し、開閉蓋を所定方向に回動して開閉蓋をホッパーにロックする。このロック状態が検知手段によって検知され、検知信号が得られたタイミングより所定時間ta(例えば1〜2秒)遅れたタイミングに、自動給水手段に設けられた開閉弁が開き、蛇口より水道水の吐水が開始される。開閉蓋をロックしてから1〜2秒経過していれば、ユーザの手が開閉蓋から離れているので、蛇口より水道水が吐水しても、この吐水した水道水によって袖口が濡れてしまうことがない。
【0012】
生ごみを破砕処理する場合、破砕処理効率を上げ、排出管内での破砕物の詰まりなどを解消するためには、破砕処理を開始する前の段階つまり破砕ユニットを駆動するモータが回転する前の段階で、水道水をホッパー内に供給した方が好ましい。そのため、開閉蓋のロック検知後所定時間taが経過して自動給水が開始されると共に、自動給水開始後所定時間(ロック検知後所定時間tb)経過してから破砕処理が開始されるように制御される。
【0013】
検知信号が得られたタイミングに報知手段を駆動することができる。この報知音によって、開閉蓋が確実にロックされ、破砕処理モードに遷移することを容易に確認できる。特に、開閉蓋のロックタイミングより遅れて破砕処理が開始する場合には、駆動モータや回転破砕刃の回転音を確認できないため、この報知音による報知処理がないと、開閉蓋がロックされ、そして破砕処理モードが実行されるかどうかの確認ができないからである。
【0014】
破砕処理モードの開始時と終了時の双方で報知手段を駆動する場合、どの報知音が破砕処理モードの開始を表す音なのか判別できないので、報知音の鳴り方(音の送出パターン)を変える。
【0015】
この他に、破砕処理モードの途中、例えば破砕処理が設定時間の中間に差し掛かったときに報知音を鳴らしてもよい。破砕処理の進行状況を把握できるからである。破砕処理モードの開始および終了を認識させる手段としては、報知手段に加えて音声案内やメッセージ表示などが考えられる。
【0016】
ホッパー内に内蔵される破砕ユニットとしては、回転破砕刃と固定破砕刃とを交互に積層し、回転破砕刃を回転駆動して回転破砕刃と固定破砕刃とにより生ごみを破砕して下方へ排出するグラインダー式の破砕ユニットを使用することができる。ハンマーミル方式やチェーンミル方式の破砕ユニットにも適用できる。
【発明の効果】
【0017】
この発明では、開閉蓋のロックタイミングより遅れて自動給水を行うようにしたものである。
【0018】
これによれば、開閉蓋から操作者の手が離れてから水道水が吐水されるため、操作者の袖口を濡らしたりすることを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照してこの発明の生ごみ処理装置の実施の形態について説明する。
【実施例1】
【0020】
図1はこの実施の形態に係わる生ごみ処理装置1における構成の概要を示す正面断面図である。生ごみ処理装置1は上述したグラインダー型であり、厨房設備に設けられたキッチンシンクSの裏面側に設置される。キッチンシンクSの開口部Soを塞ぐように取り付けられる。生ごみ処理装置1によって破砕処理された生ごみ(破砕物)は下水管か排出処理槽(何れも図示しない)側に排出される。
【0021】
キッチンシンクSの上面側には蛇口100Aが取り付け固定される。この蛇口100Aは蛇口本体101と、この蛇口本体101からキッチンシンクS側に導出された吐水口102と、水量調整用の操作栓(取っ手)103によって構成される。
【0022】
水道本管110は止水栓113を介して2つに分岐され、一方の分岐管111には吐水口102aが連結される。この吐水口102aに関連して、蛇口本体101内の第1の分岐管111には、操作栓103の上げ下げなどによってその吐水量が調整される調整弁106が設けられる。
【0023】
水道本管110から分岐した他方の分岐管112は、止水栓114および開閉弁100Bを介して他方の吐水口102bに連結される。開閉弁100Bは水道水の吐水量を調整する吐水量調整弁として機能するもので、この例では電磁弁が使用される。開閉弁100Bは蛇口本体101とは別体に設けられている。
【0024】
この発明ではこの蛇口100Aと開閉弁100Bとで自動給水手段100が構成される。この自動給水手段100はさらに生ごみ処理装置1全体の制御を司る制御手段120によっても制御できるようになされている。制御手段120には開閉蓋11に関連した検知手段6(磁気センサ6b)からの検知信号Saが供給され、この検知信号Saに基づいて所定のタイミングに自動給水処理が行われる。
【0025】
上述では、通常の水道水調整と自動給水手段による給水とを完全に分離した構成であるが、例えば自動給水手段100を構成する開閉弁100Bと、調整弁106とを共用する構成でもよい。この場合には、例えば開閉弁100Bを操作栓103によってもその吐水量を調整できるように連動式の開閉弁構成とすればよく、調整弁106、分岐管111および吐水口102aがそれぞれ不要になる。
【0026】
続いて、生ごみ処理装置(装置本体部)1を説明する。
図2に示すようにこの生ごみ処理装置1は筒状を成し、生ごみ等が投入されるホッパー3を有する。ホッパー3の上端が取り付け手段2(鎖線図示)を介してキッチンシンクSの開口部Soに嵌合固定される。
【0027】
ホッパー3の内部には、ホッパー3に対して着脱可能に破砕ユニット4が装着される。破砕ユニット4は、最下段に第3回転破砕刃16を有し、そのハブの下面に設けられた嵌合部37が図示しない減速ユニットの駆動軸10に嵌合される。装置本体であるホッパー3の下部はキッチンシンクSに対する取り付け固定用の筐体(ケース)となっており、その内部には図示はしないが、駆動手段としての駆動モータや減速ユニットが設置される。駆動モータは減速ユニットを介して破砕ユニット4の回転破砕刃を回転駆動する。詳細は図示しないが、破砕ユニット4に駆動力を伝達する駆動軸10と、破砕ユニット4との嵌合部37とは、互いに係合するように角軸状あるいはスプライン軸状等に形成される。
【0028】
ホッパー3は直立円筒形の筒状体であって、その内周面にはこの例では180°離れた位置に、投入開口部7側から下側に延在する一対の嵌合部(この例では溝部)3aが形成される。破砕ユニット4は、投入開口部7から挿抜されて、ホッパー3に対して着脱自在となっている。
【0029】
ホッパー3の周面の下端に排水管接続口8が設けられる。ホッパー3の内部には、この排水管接続口8へ向かって傾斜した底板9が設けられ、底板9の中心部は減速ユニットの駆動軸10を受ける軸受け部となされる。
【0030】
ホッパー3の投入開口部7には図1に示す開閉蓋(鎖線図示)11が着脱自在に取り付けられる。生ごみ処理装置1を使用するときは、開閉蓋11によって投入開口部7が閉塞され、生ごみ処理中は手などがホッパー3内に不用意に差し込まれないようにすると共に、破砕された生ごみがキッチンシンクS側に飛び散らないようにしている。
【0031】
開閉蓋11に連動して破砕ユニット4用の駆動モータが始動するようになっている。そのため、開閉蓋11に設けられた永久磁石6aなどを利用して、投入開口部7が閉塞されたことを検知する検知手段6を備える。ホッパー3側に設けられた磁気センサ6bによって投入開口部7が閉塞(ロック)されたことを検出すると、制御手段120によって駆動モータの駆動等が制御される。
【0032】
破砕ユニット4について図3以下を参照して説明する。
図3は破砕ユニット4の最上段に配置される第1回転破砕刃12を示し、図3Aはその平面図、同図Bは正面図、同図Cは同図Bの側面図である。第1回転破砕刃12は、軸受部19の側部から水平に延びる1本の攪拌アーム20を備える。第1回転破砕刃12は、攪拌アーム20の回転方向における前後両面に押し込み面20aが形成される。
【0033】
押し込み面20aは、攪拌アーム20の両側面において上端が下端に対して突出する方向に傾斜した斜面(テーパ面)である。攪拌アーム20の両側面に押し込み面20aを形成することで、第1回転破砕刃12は、双方向の回転動作で押し込み面20aに接した生ごみに対して、下方に押し付ける力を加えることができる。これにより、第1回転破砕刃12は、回転動作で生ごみを取り込み、下段の破砕刃へと押し込む。
【0034】
また、第1回転破砕刃12は、押し込み面20aの両側面の下端側にエッジ20bが形成され、図4に示す第1固定破砕刃13との協働で生ごみを粗く破砕する破砕刃として機能する。
【0035】
第1回転破砕刃12には、攪拌アーム20の上面にハンドル21が形成される。ハンドル21は攪拌アーム20と90°離れた位置に、軸受部19から左右に同じ長さだけ延在するように設けられる。ハンドル21は破砕ユニット4を引き上げるときの把持部(取っ手)として機能する。
【0036】
把持部として利用されるため、ハンドル21は指がかかる程度の長さに選定されている。軸受部19には、後述する第3回転破砕刃16に設けられた回転駆動軸36(図7参照)の軸頭部(係止部)36aが挿通できる挿通孔19aが穿設されている。挿通孔19aは、断面D形の形状となされており、したがって回転駆動軸36のうち対応する部分も断面D形となされることで、両者が回転的に一体となされる。
【0037】
図4は第1回転破砕刃12の下段に配置される第1固定破砕刃13を示し、図4Aは平面図、図4Bは正面図、図4Cはその側面図である。第1固定破砕刃13は、ハブ22から180度間隔で水平に延びる2本のアーム23を備える。各アーム23は平板形状で、両側面の上下端にはエッジが形成され、上述した第1回転破砕刃12および図5に示す第2回転破砕刃14との協働で破砕刃として機能する。
【0038】
各アーム23の各先端には回転阻止手段として機能するタブ24が設けられる。タブ24はホッパー3の長手方向に延在するように上下方向に延びるアームであって、このタブ24をホッパー3の嵌合溝3aに嵌合させることで、第1固定破砕刃13の回転を規制する。この例では、第1回転破砕刃12のホッパー3に対する装着位置(深さ)を考慮して、全体の長さが選定された長尺タブが使用される。
【0039】
長尺のタブ24としたのは、第1には、第1固定破砕刃13に対する回転規制を確実に行うためである。第2には、嵌合溝3aの空きをできるだけ少なくしてタブ24によって嵌合溝3aを埋めるためである。そのため、アーム23の下方に設けられるタブ24bよりは上方に延設されたタブ24aの方が数倍長くなるように選定され、嵌合溝3aに対する嵌合長を長くしている。また、このように上側タブ24aを長くすることで図1に示すようにホッパー3に破砕ユニット4を装着したとき、投入開口部7側から上側タブ24aの先端までの空きが少なくなり、嵌合溝3a内に破砕された生ごみが付着するのを防止している。
【0040】
図4Cに示すように、タブ24はその上端側の幅は嵌合溝3aの幅とほぼ同じくなるように選定され、下端に行くにしたがって若干細くなっている。これは嵌合溝3aに対するタブ24の装着後におけるガタを少なくするためと、嵌合溝3aに対するタブ24の係合をよりスムーズに行うためである。
【0041】
下側タブ24bは、第1固定破砕刃13と第2固定破砕刃15の間に、第2回転破砕刃14を介在させたとき、所定の高さの隙間が形成されるようにするために設けられている。そのため、この例では下側タブ24bの長さは第2回転破砕刃14の刃先までの長さのほぼ1/2に選定されている。
【0042】
ハブ22の内孔23aの径は図5に示す第2回転破砕刃14の軸部径や、回転駆動軸36の径より大きく、第2回転破砕刃14の軸部や回転駆動軸36とはそれぞれ干渉しない寸法となっている。
【0043】
図5は第2回転破砕刃14を示す。第2回転破砕刃14は第1固定破砕刃13の下段に配置される。図5Aはその平面図であり、同図BはそのA−A線上断面図である。
【0044】
第2回転破砕刃14は、ハブ27から120度間隔で放射状に延びる3本のアーム28を備える。各アーム28はホッパー3の内壁に接触しないように、ホッパー3の内径よりも僅かに短かな半径となされる。各アーム28にはその底面に所定のピッチを有する櫛歯部28aが形成される。
【0045】
第2回転破砕刃14のハブ27の中心部は係合孔27aが穿設され、回転駆動軸36と嵌合してこれより回転力が第2回転破砕刃14に与えられる。そのため、第2回転破砕刃14と同じく、第2回転破砕刃14と接触する係合孔27aは回転駆動軸36と回転的に一体となるように非円形(例えば角孔)となされている。上述したと同じく断面D形形状であってもよい。
【0046】
図6は第2固定破砕刃15の一例を示す。第2固定破砕刃15は第2回転破砕刃14と歯合するように、第2回転破砕刃14の下段に配置される。図6Aは平面図、同図BはそのA−A断面図である。
【0047】
第2固定破砕刃15は、ハブ30から等間隔で接線方向に放射状に延びる8本のアーム31をリング33が囲んだ形状である。リング33の外周には180°間隔で一対のタブ33aが形成される。一対のタブ33aは第2固定破砕刃15をホッパー3に固定するための回転阻止手段として機能する。そのため、一対のタブ33aはホッパー3の内壁に形成された嵌合溝3aに嵌合できるように、その幅よりも若干幅狭な板体として形成される。この幅は第1固定破砕刃13のタブ24bの幅とほぼ同じである。タブ33aを嵌合溝3aに装着嵌合させることで、第2固定破砕刃15の回転を規制する。
【0048】
これらのタブ33aは所定の高さを有し、第1固定破砕刃13の下側タブ24bがタブ33aの上面と対接することで、第1固定破砕刃13と第2固定破砕刃15との間に所定の高さの隙間が形成され、第2回転破砕刃14と丁度噛み合うような寸法に選定してある。ハブ30の中心孔30aは回転駆動軸36とは干渉しない寸法となっている。
【0049】
第2固定破砕刃15は、8本のアーム31の中で、6本のアーム31は上面に櫛歯部31aが形成される。第2固定破砕刃15の櫛歯部31aは、図5に示す第2回転破砕刃14の櫛歯部28aと噛み合うピッチを有し、図2に示すように、第2回転破砕刃14と第2固定破砕刃15を重ねることで、両者の櫛歯部28a,31aは僅かな隙間が形成された噛み合い状態となる。
【0050】
これにより、第2固定破砕刃15の櫛歯部31aは、上段の破砕刃から送り込まれた生ごみを、第2回転破砕刃14の櫛歯部28aとの協働で破砕する。
【0051】
上述したように、第2回転破砕刃14のアーム28は3本、第2固定破砕刃15のアーム31は8本であるので、アーム28同士の間隔に対してアーム31同士の間隔が狭い。
【0052】
このため、8本全てのアーム31に櫛歯部31aを設けると、第2回転破砕刃14のアーム28の間に常に第2固定破砕刃15の櫛歯部31aが存在する状態となり、ある程度の大きさのブロック形状の生ごみが投入された場合に、第2回転破砕刃14のアーム28間に生ごみが入り込まず、破砕されにくくなる事態が発生する。
【0053】
そこで、第2固定破砕刃15において、8本のアーム31の中で、例えば2本のアーム32には櫛歯部31aを設けないことで、第2回転破砕刃14の回転動作中に、第2固定破砕刃15の櫛歯部31aを設けていないアーム31が第2回転破砕刃14のアーム28の間に位置する場合は、円周方向に広い空間が形成されるようにする。
【0054】
これにより、ある程度の大きさのブロック形状の生ごみが投入された場合でも、第2回転破砕刃14のアーム28間に生ごみが入り込み、第2回転破砕刃14の回転動作で櫛歯部28aと第2固定破砕刃15の他のアーム31の櫛歯部31aとの協働で生ごみが破砕される。
【0055】
なお、第2固定破砕刃15において櫛歯部31aを設けないアーム31の数が多いと破砕能力が低下するので、例えば8本のアーム31を備える場合は、櫛歯部31aを設けないアーム32は図示するように2本程度が好ましい。
【0056】
各アーム32はハブ30の接線方向に沿って放射状に延在することで、第2回転破砕刃14が回転する際に、第2固定破砕刃15との噛合点を円周方向にずらして、破砕負荷のピークの抑制および負荷の平坦化を図っている。
【0057】
第2固定破砕刃15は、図6Aに示すように、各アーム31,32の側面のうち、回転方向側に位置する側面に押し付け面31b、32aが形成される。押し付け面31b、32aは何れも波状の波面であって、その下端が上端よりも短くなされたテーパを有する波面として形成される。押し付け面31b、32aを波面とすることで、そのテーパを有する凹部で生ごみを捕らえて生ごみの半径方向への移動を抑制し、生ごみを確実に破砕できるようにしている。
【0058】
図7は第3回転破砕刃16の一例を示し、同図Aはその平面図であり、同図BはそのA−A線上断面図である。
【0059】
第3回転破砕刃16は円盤35として構成され、中心の回転駆動軸36を除く円盤35の全面に多数のスリット35aを配列している。本例の第3回転破砕刃16においては、複数のスリット群が形成され、各スリット群においては、隣接するスリット35a同士は略平行に配列される。
【0060】
第3回転破砕刃16の上面は平面で、図6に示す第2固定破砕刃15の各アーム31の底面に接しながら回転する。また、図7に示すスリット35aは第3回転破砕刃16を表裏貫通し、スリット35aの上面側開口縁部には鋭利なエッジが形成される。
【0061】
第3回転破砕刃16の上面は、第2固定破砕刃15のアーム31の底面と擦り合わせながら回転動作を行うが、第2固定破砕刃15のアーム31および32の片面には底面側に傾斜した波面31b、32aが形成されていることから、波面31b、32aに接した生ごみ(ある程度の大きさまで破砕されているもの)に対して、第3回転破砕刃16の回転動作でこの第3回転破砕刃16に押し付ける力を加えることができる。
【0062】
第2回転破砕刃14の櫛歯部28a(図5)と、第2固定破砕刃15の櫛歯部31a(図6)により破砕されて第3回転破砕刃16の上面に落下した生ごみはスリット35aに引っ掛かるが、第3回転破砕刃16が回転することで、波面31b、32aにより生ごみがスリット35aに押し付けられる。この回転動作でスリット35aのエッジ部分により生ごみが破砕される。そして、細かく破砕された生ごみは、スリット35aを通って下方へ落下し、図1に示すホッパー3の底板9を通り排水管接続口8から外部へと排出される。
【0063】
なお、スリット35aは底面側に向かって広くなるような開口部(又は開口段部)を形成することで、スリット35a内に押し込まれた生ごみが落下し易くなる。
【0064】
第3回転破砕刃16の中心部には回転駆動軸36が円盤35と一体形成される。回転駆動軸36は、第1および第2回転破砕刃12および14に対しては回転的に一体となり、第1および第2固定破砕刃13と15に対しては回転的にフリーとなるような形状となされている。そのため、第1および第2回転破砕刃12および14に対応する回転駆動軸36は角軸部(嵌合軸部)となされ、それ以外は丸軸となされる。そして、その軸頭部にはネジ部が切られて係止部36aとして機能するように構成されている。
【0065】
円盤35の下面には回転駆動軸36の一部として機能する嵌合部37が設けられ、上述した図示しない減速ユニットの駆動軸10と係合して回転駆動される構成となされている。嵌合部37は駆動軸10との嵌合状態を良好にするため、その内穴37a(図2参照)は角穴か六角穴となされる。図2には後者が例示されている。また、嵌合部37は減速ユニットの駆動軸10とはできるだけ充分な嵌合状態となるように嵌合部37の嵌合長が選定されているものとする。
【0066】
このように構成された第1回転破砕刃12,第1固定破砕刃13,第2回転破砕刃14,第2固定破砕刃15および第3回転破砕刃16は、図1に示すようにこの順に並べられ、第3回転破砕刃16に設けられた回転駆動軸36を貫通させることで互いに積層される。その後、回転駆動軸36の軸頭部である係止部36aの上端よりネジ29aを螺合させて緊締することで、複数の破砕刃12〜16が一体化された破砕ユニット4が得られる。このとき、第1固定破砕刃13のタブ24と、第2固定破砕刃15のタブ33aとが連続する(一直線となる)ようにそれぞれの位置関係が調整された状態で一体化される。
【0067】
そして、タブ24および33aを嵌合溝3aに沿って嵌め込んだ状態で、破砕ユニット4を嵌合溝3aに沿いながらホッパー3内を降下させる。このとき把持部21を利用して破砕ユニット4を降下させる。破砕ユニット4をホッパー3の底面部まで降下させると、第3回転破砕刃16に設けられた嵌合部37が減速ユニットの駆動軸10に嵌合する。
【0068】
ここで、破砕ユニット4のタブ24や33aは何れも嵌合溝3aに装着されるだけであり、タブ24や33aをネジなどによってホッパー3に固定させる必要はない。タブ24と比較的短かなタブ33aを用いることで破砕ユニット4を安定してホッパー3に係止できるからである。このようにタブ24を比較的長く延在させることで、破砕ユニット4の回転を阻止した状態でホッパー3内に確実に固定できる。破砕ユニット4は、ホッパー3に単に嵌合しているだけであるから、破砕ユニット4を簡単に引き上げることができ、ホッパー3や破砕ユニット4などの清掃が容易になる。
【0069】
このようにグラインダー型の生ごみ処理装置1では、積層している回転破砕刃と固定破砕刃のそれぞれの櫛歯部はわずかな間隔をもって噛み合っていて、回転破砕刃が回転することにより、回転破砕刃と固定破砕刃の櫛歯部にて厨芥を挟んで破砕する。
【0070】
さて、このような破砕ユニット4をホッパー3内に収めた生ごみ処理装置1にあって、この発明では開閉蓋11の開閉動作に関連させて自動給水を行うとき、上述したように開閉蓋11のホッパー3に対するロックが検知されたタイミングより若干遅れて自動給水を実行するものである。
【0071】
図8にその制御手段120の一例を示す。この制御手段120は装置全体の制御を司るCPUを含む制御部121を有する。制御部121には、開閉蓋11のロック状態を検知する検知センサ6bからの検知信号Saが供給される。この制御部121からの制御信号Sb,Scに関連して破砕ユニット4を駆動するための駆動モータ122と、図1に示す分岐管112に連結された開閉弁(吐水量調整手段)100Bが制御される。
【0072】
さらに、制御部121からの制御信号Sd,Seによって、報知手段としてのこの例ではブザー124および音声案内を行うスピーカ126などが制御される。図12ではさらに制御信号Sfが生成され、これで表示手段(例えばLCD)125も表示制御する場合を示す。報知手段124、表示手段125およびスピーカ126の組み合わせ使用例は任意である。
【0073】
図9は制御部121による制御例を示すタイミングチャートである。まず、ホッパー3に装着された開閉蓋11がロック位置まで回動されると、検知センサ6bによってそのロックが検知される。開閉蓋11のロックが検知されたときの検知信号Saが制御部121に供給されることで、制御部121では開閉蓋11のロック状態と判断する(図9A)。
【0074】
開閉蓋11のロック状態が検知されると、この検知タイミングより若干遅れて(ta=1〜2秒程度)、開閉弁100Bが開状態に制御される(図9C)。これで開閉蓋11を介してホッパー3内に破砕水が自動給水される。開閉弁100Bの開度は予め調整されているので、自動給水される破砕水として最適な水量がホッパー3内に給水できる。
【0075】
このように開閉蓋11がロックされたと同時に水道水を自動給水するのではなく若干遅れて自動給水することで、開閉蓋11の取っ手から操作者の手が離れるに十分な間隔を置いてから給水できるようになり、これによって吐水した水道水で操作者の袖口が濡らされるような事態をほぼ確実に回避できる。
【0076】
開閉蓋11の検知タイミングよりさらに若干遅れて、例えばロック検知タイミングより、tb=5秒程度遅れてから駆動モータ122が駆動される(図9B)。これで、破砕処理モードがスタートする。
【0077】
このように破砕水を給水してから実際の破砕処理が開始されるが、破砕処理を給水処理と同時に行わずに、給水処理の後に破砕処理を行ったのは、ホッパー3内や破砕ユニット4を事前に濡らしておくことで、破砕処理時にホッパー3の内壁や破砕刃12〜16の表面などに生ごみの破砕物が付着しにくくするためである。もちろん、給水処理と同時に破砕処理を実行してもよい。
【0078】
一方、上述した自動給水処理や破砕処理以前であって、上述したロック検知とほぼ同じタイミングに、報知手段であるブザー124が所定の時間に亘り(後述する)駆動される(図9D)。ブザー124を駆動することで、ブザー音が響き渡り、これによってユーザは開閉蓋11のロックが確実になされ、これに続いて破砕処理が開始されることを確実に予測できるようにするためである。
【0079】
ブザー音による報知処理が終了すると、今度は音声案内が起動される(図9E)。例えば、「破砕モードがスタートしました」などと言った音声案内が行われる。これで、破砕処理モードが開始したのか、終了したのかを間違うことなく確実に認識できる。
【0080】
破砕処理時間は任意に設定できる。この例では、60秒程度が破砕処理時間として設定される(図9B)。破砕処理が終了しても給水処理は所定時間だけ続行される(図9C)。この後給水は追い水であって、この例では5秒程度が追い水処理として確保されている。追い水をすることで、ホッパー3の内壁や破砕ユニット4などに付着した破砕物を洗い落とすことができる。つまり、追い水は洗浄処理水として利用される。
【0081】
破砕処理が終了するとブザー124が再び駆動され、ブザー音によって破砕処理の終了を確認できる(図9D)。この例では、破砕処理が半分ほど終了した時点でもブザー124が駆動される。これで、破砕処理が半分ほど進んでいることが判るので、ユーザにとっては食器洗いなど後の段取りを行うのが楽になる。
【0082】
ブザー124を何回か駆動した場合、そのブザー音が何のタイミングを報知するための音であるかを判別できなくなってしまう。これをさけるため、音の長さなど、音の送出パターンを変えることで峻別できるようにする。
【0083】
図10はその一例を示すもので、破砕処理の開始を告げるブザー音としては図10Aのように、例えば「ピィピィピィー」と3回鳴らす。例えば150msecだけ音を鳴らし、500msecのインターバルを開けて再び150msec駆動する。そして500msec空けた3回目には500msec音を鳴らす。
【0084】
破砕処理が半分終わったときは、図10Bに示すように例えば「ピィピィ」と2回ブザーを鳴らす。鳴らす時間と間隔は図10Aの場合よりも短くする。例えば100msec間隔で鳴らす。
【0085】
そして、破砕処理が終了したときは、終了を告げるブザー音としては図10Cのように、「ピィピィピィー」と3回鳴らす場合でも、その長さを変える。例えば200msecだけ音を鳴らし、500msecのインターバルを開けて再び2000msec駆動する。そして500msec空けた3回目には500msecだけ長い音を鳴らす。
【0086】
このように同じ破砕処理であってもそのタイミングに応じた音の長さと間隔、つまり音の送出パターンを調整することで、破砕処理が開始したのか、途中なのか、それとも終了したのかを容易かつ確実に認識できる。
【0087】
ブザー音と同様に、音声案内の方も、破砕処理のタイミングによってその内容を変更する。破砕処理が途中の場合には、例えば「まもなく終了です」のような案内を放送し、そして破砕処理が終了したときは、例えば「破砕処理が終了しました」のように案内する。この音声案内を併用することで破砕処理がどのタイミングであるかを簡単に把握できる。
【0088】
報知手段124などは、キッチンシンクSの裏面側に配置することもできれば、キッチンシンクSの上面側であって、台所の邪魔にならないスペースに据え付けることでもよい。表示手段としてのLCD125や音声手段としてのスピーカ126と併用する場合には、上述したスペースに据え付けるのが好ましい。聞き取りやすくなるからである。
【0089】
ブザーと表示を併用する場合には、図11Eに示すように、「破砕処理モード開始」、「まもなく終了です」、「破砕処理モードが終了しました」のように表示手段125に表示することで、破砕処理がどのタイミングであるかを確実に把握できる。ブザーと音声案内と表示案内を全て行うこともできる。耳や目が不自由な場合や、老人にも対処できるからである。
【0090】
図11A〜図11Dまでの処理は、図10A〜図10Dに示した処理と同じであるため、その説明は割愛する。
【0091】
上述した自動給水手段100は一例であって、例えば蛇口100Aとして吐水口102をキッチンシンクS側に引き出してシャワー用ノズルとしても使用できるようにしたシャワー引出水栓方式の蛇口にも適用できる。破砕ユニット4としては、グラインダー方式ではなく、ハンマーミル方式やチェーンミル方式の破砕ユニットも使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
この発明は、集合住宅や戸建て住宅などの一般家庭や、レストランなどのキッチンに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】この発明に係る生ごみ処理装置の一例を示す要部概念図である。
【図2】生ごみ処理装置本体部の要部断面図である。
【図3】破砕ユニットを構成する第1回転破砕刃を示し、図3Aは平面図、図3Bは正面図、図3Cは側面図である。
【図4】第1固定破砕刃を示し、図4Aは正面図、図4Bは平面図、図4Cは側面図である。
【図5】第2回転破砕刃を示し、図5Aは平面図、図5BはそのA−A断面図である。
【図6】第2固定破砕刃を示し、図6Aは平面図、図6BそのA−A断面図である。
【図7】第3回転破砕刃を示し、図7は平面図、図7Bはその側面図である。
【図8】この発明に係る制御手段の一例を示す要部のブロック図である。
【図9】その一例を示すタイミングチャートを示す図である。
【図10】ブザー音のパターン例を示す図である。
【図11】タイミングチャートの他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0094】
1・・・生ごみ処理装置、3・・・ホッパー、4・・・破砕ユニット、11・・・開閉蓋、6・・・検知手段、6b・・・磁気センサ、120・・・制御手段、121・・・制御部、122・・・駆動モータ、100B・・・開閉弁、124・・・報知手段(ブザー)、125・・・表示手段、126・・・スピーカ
【出願人】 【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】 【識別番号】100090376
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 邦夫

【識別番号】100124109
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 隆史


【公開番号】 特開2008−23430(P2008−23430A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−197151(P2006−197151)