トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 細断処理装置
【発明者】 【氏名】長谷川 智章

【要約】 【課題】シュレッダに対する収容箱の位置関係をユーザの使い勝手が良いように変更することが可能な細断処理装置を提供する。

【構成】ダクト7は、上流側の略Uターンパス部材71と下流側のエルボー部材72とを互いに接続して構成されている。略Uターンパス部材71は、チップの塊の移送方向を下方から上方へ変える略半円形状である。エルボー部材72は、チップの塊の移送方向を更に上方から他の方向に変える形状である。略Uターンパス部材71の一端部71aは、圧縮ユニットの下流端に接続され、エルボー部材72の他端部72bは、ダクト7の下流端7aとして用紙処理装置の外側に位置するように本体部に取り付けられる。圧縮ユニットに対するダクト7の位置を変えたり、ダクト7の略Uターンパス部材71とエルボー部材72との相対位置を変えたりすることで、下流端7aの位置を変更可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体に配置され、投入された対象物を細断処理して破砕片にする処理手段と、
排出口を有し、前記処理手段による破砕片を当該排出口まで移送する移送手段と、
を含み、
前記移送手段は、前記排出口を前記装置本体に対して変更可能に構成されていることを特徴とする細断処理装置。
【請求項2】
前記装置本体は、前記移送手段の前記排出口を当該装置本体の外に出すための開口部を複数有し、
前記移送手段の前記排出口は、前記複数の開口部のいずれか一つから前記装置本体の外に出ることを特徴とする請求項1に記載の細断処理装置。
【請求項3】
前記装置本体に前記移送手段が取り付けられた姿勢とは異なる別の姿勢で当該装置本体に取り付けできるように、当該装置本体が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の細断処理装置。
【請求項4】
前記移送手段は、複数の部品から構成され、
前記複数の部品により前記移送手段が破砕片を移送する移送路が構成されることを特徴とする請求項1に記載の細断処理装置。
【請求項5】
前記移送手段は、前記排出口と前記移送路の上流端である流入口との相対的な位置関係が変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の細断処理装置。
【請求項6】
前記移送手段は、当該移送手段を構成する複数の部品のうち前記排出口を有する部品のみについて前記装置本体に取り付ける姿勢を変えることで、当該排出口を当該装置本体に対して変更可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の細断処理装置。
【請求項7】
装置本体と、
前記装置本体に配置され、投入された対象物を細断処理して破砕片にする処理手段と、
前記処理手段による破砕片を移送するためのダクトと、
を含み、
前記ダクトは、破砕片を移送する移送路を複数の部品で構成されることを特徴とする細断処理装置。
【請求項8】
前記ダクトを構成する複数の部品は、隣接する部品同士の相対的な位置関係を変更可能なように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の細断処理装置。
【請求項9】
前記ダクトを構成する複数の部品のうち当該ダクトの下流端部を備える下流側部品は、当該ダクトの横断面方向に延びるフランジ部を有し、
前記フランジ部に形成された取り付け部が、前記処理手段による破砕片を移送する方向に沿って前記装置本体に固定可能であることを特徴とする請求項7に記載の細断処理装置。
【請求項10】
前記フランジ部の前記取り付け部が取り付け穴で構成され、
前記取り付け穴を介して前記下流側部品を前記装置本体に固定するための固定部材が、前記処理手段による破砕片を移送する方向に沿って前記フランジ部の当該取り付け穴に挿入されていることを特徴とする請求項9に記載の細断処理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、細断処理装置に係り、より詳しくは、対象物を細断処理するための細断処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が高度に進化するに伴って各種の画像形成装置(プリンタ)が普及し、機密性のある文書の不用意な拡散という問題が懸念される。また、機密性のある文書を扱う機会が増えるに従って情報漏洩の危険等に対する意識が高まっている。このような背景から、機密性のある文書を廃棄する際には、情報漏洩の防止やプライバシー保護等のためにその機密文書をシュレッダ(shredder)で細断処理することが一般的に行われている。
また、環境問題に対する意識の高まりから紙資源を有効に利用すべく、細断処理の結果物である紙片(細断物)を焼却処分せずに、例えば梱包品の緩衝材や再生紙の原料として再利用されている。
【0003】
このようなシュレッダには、細断処理のための駆動源として電動のモータ(電動機)を内蔵しているものがある。すなわち、細断処理すべき文書が投入口に投入されたことを、投入口に設けられたセンサが検出すると、自動的にモータが作動して回転刃を回転させる。回転刃が回転すると、それに伴って投入口の文書がシュレッダの内部に引き込まれていき、文書の細断処理が開始される。そして、投入口に投入された文書のすべてについて細断処理が終了したと判別したときには自動的にモータが停止し、回転刃の回転が止まる。
なお、モータの発熱によるシュレッダ内部の温度上昇を抑えるために、空冷用ファンが設けられている。また、細断処理による紙片は、予め設置された収容箱に排出され、収容箱が紙片で満杯になったら、収容箱から紙片を回収する。
【0004】
ここで、破砕処理された紙片を圧縮して塊にしてから収容箱に移送するシュレッダが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、同特許文献1では、鉛直方向に押し出された細断処理による紙片を鉛直方向から水平方向に移送することで円滑に収容箱に入れる移送構造が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平6−306787号公報(第3〜4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来から存在する移送構造を採用すると、収容箱をシュレッダからある程度離間させて設置する必要があり、その離間させるためのスペースが必要になる。したがって、従来のシュレッダを設置するスペースを大きく必要とする。
また、収容箱は、シュレッダに対して予め定められた一つの特定位置に設置する必要があるが、シュレッダの設置場所や使い方によっては、この特定位置以外の所に収容箱を設置した方がレイアウト上好ましいという場合がある。
【0007】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、シュレッダに対する収容箱の位置関係をユーザの使い勝手の良いように変更することが可能な細断処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的のもと、本発明が適用される細断処理装置は、装置本体と、装置本体に配置され、投入された対象物を細断処理して破砕片にする処理手段と、排出口を有し、処理手段による破砕片を排出口まで移送する移送手段と、を含み、移送手段は、排出口を装置本体に対して変更可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
装置本体は、移送手段の排出口を装置本体の外に出すための開口部を複数有し、移送手段の排出口は、複数の開口部のいずれか一つから装置本体の外に出ることを特徴とすることができる。また、装置本体に移送手段が取り付けられた姿勢とは異なる別の姿勢で装置本体に取り付けできるように、装置本体が構成されていることを特徴とすることができる。
【0010】
移送手段は、複数の部品から構成され、複数の部品により移送手段が破砕片を移送する移送路が構成されることを特徴とすることができる。そして、移送手段は、排出口と移送路の上流端である流入口との相対的な位置関係が変更可能であることを特徴とすることができる。また、移送手段は、移送手段を構成する複数の部品のうち排出口を有する部品のみについて装置本体に取り付ける姿勢を変えることで、排出口を装置本体に対して変更可能に構成されていることを特徴とすることができる。
【0011】
他の観点から捉えると、本発明が適用される細断処理装置は、装置本体と、装置本体に配置され、投入された対象物を細断処理して破砕片にする処理手段と、処理手段による破砕片を移送するためのダクトと、を含み、ダクトは、破砕片を移送する移送路を複数の部品で構成されることを特徴とするものである。
【0012】
ダクトを構成する複数の部品は、隣接する部品同士の相対的な位置関係を変更可能なように構成されていることを特徴とすることができる。また、ダクトを構成する複数の部品のうちダクトの下流端部を備える下流側部品は、ダクトの横断面方向に延びるフランジ部を有し、フランジ部に形成された取り付け部が、処理手段による破砕片を移送する方向に沿って装置本体に固定可能であることを特徴とすることができる。また、フランジ部の取り付け部が取り付け穴で構成され、取り付け穴を介して下流側部品を装置本体に固定するための固定部材が、処理手段による破砕片を移送する方向に沿ってフランジ部の取り付け穴に挿入されていることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シュレッダに対する収容箱の位置関係をユーザの使い勝手の良いように変更することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る用紙の処理装置(以下、用紙処理装置とも言う)を示す概略構成図である。同図に示す用紙処理装置は、装置の上部を構成する上面部1と、上面部1に設けられ、廃棄する用紙(細断処理すべき用紙)が投入される投入部11と、を備えている。
また、用紙処理装置は、上面部1の投入部11に投入された用紙の処理(細断処理等)を行う本体部(装置本体)2と、本体部2の外に配置され、本体部2から排出された処理済み用紙(以下、チップとも言う)の塊を収容する収容部としてのボックス8と、を備えている。
また、用紙処理装置は、本体部2における用紙の処理等の指示を使用者が出すと共に用紙の処理等に関して使用者への通知事項を表示するための操作表示部5を上面部1に備えている。また、用紙処理装置は、本体部2の内部に収容されたチップを装置外へ排出する際に開閉可能な開閉扉25と、本体部2の移動を可能にするためのキャスタ26と、を備えている。
【0015】
図2は、用紙処理装置の内部を示す概略構成図である。同図に示すように、用紙処理装置の本体部2は、投入された用紙がチップになるように破砕する破砕ユニット(処理手段)3と、破砕ユニット3により形作られたチップが塊になるように圧縮する圧縮ユニット4と、を備えている。また、用紙処理装置の本体部2は、圧縮ユニット4で形成されたチップの塊を移送する移送手段としてのダクト7と、ダクト7により移送されたチップの塊を収容する収容箱としてのボックス8と、を備えている。
また、用紙処理装置の本体部2は、装置内部の空気流を強制的に形成するためのファン23と、破砕ユニット3や圧縮ユニット4等(各部)の動作を制御する制御部6と、外部からの電源供給についてON/OFFの操作を使用者が行うための主電源スイッチ(メインスイッチ)24と、を備えている。また、外部からの電源供給は、インレット付きブレーカ24aを介してなされる。
【0016】
破砕ユニット3は、互いに略平行である第1の回転軸31Aおよび第2の回転軸31Bと、第1の回転軸31Aに取り付けられた複数の回転刃33Aからなる第1の回転刃列32Aと、第2の回転軸31Bに取り付けられた複数の回転刃33Bからなる第2の回転刃列32Bと、を有する。また、破砕ユニット3は、第1の回転刃列32Aにおいて隣り合う回転刃33Aの間に位置し、用紙を第1の回転刃列32Aに押し付けるための第1の押付部材34Aと、第2の回転刃列32Bにおいて隣り合う回転刃33Bの間に位置し、用紙を第2の回転刃列32Bに押し付けるための第2の押付部材34Bと、を有する。また、破砕ユニット3は、第1の回転刃列32Aおよび第2の回転刃列32Bの駆動源としての破砕モータ36を有する。なお、各回転刃33A,33Bは、円形板状部材であり、その周面に外方に延びる複数の刃が形成されている。
【0017】
第1の回転刃列32Aおよび第2の回転刃列32Bを構成する回転刃33A,33Bの各々は、第1の回転軸31Aおよび第2の回転軸31Bの軸方向(紙面垂直方向)に沿って所定の間隔に配置されている。そして、第1の回転刃列32Aと第2の回転刃列32Bとの相互の位置関係は、一方の回転刃列の回転刃が、他方の回転刃列の隣り合う回転刃の間に位置するようになっている。すなわち、第1の回転刃列32Aの回転刃33Aおよび第2の回転刃列32Bの回転刃33Bは、第1の回転軸31Aおよび第2の回転軸31Bの軸方向に関して互い違いになるように配置されている。また、第1の回転刃列32Aと第2の回転刃列32Bとの相互の位置関係は、一方の回転刃列の回転刃が他方の回転刃列の隣り合う回転刃の間に入り込むようになっている。
このような互い違い配置かつ入り込み配置の回転刃33A,33Bによって、重なり領域である噛合部35が形成されている。
【0018】
破砕モータ36は、制御部6により制御されている。そして、破砕モータ36で発生した駆動力は、図示しない駆動伝達系(例えば駆動ベルト)を介して第1の回転軸31Aおよび第2の回転軸31Bに伝達される。これら第1の回転軸31Aおよび第2の回転軸31Bに駆動力が伝達されることにより、第1の回転刃列32Aおよび第2の回転刃列32Bが回転する。
ここで、第1の回転刃列32Aの回転方向と第2の回転刃列32Bの回転方向とは互いに反対方向である。すなわち、一方の回転刃列が時計方向に回転し、他方の回転刃列が反時計方向に回転する。具体的には、通常(正回転時)には、図2に示すように、第1の回転刃列32Aは時計方向に回転し、第2の回転刃列32Bは反時計方向に回転する。これにより、噛合部35の噛合側35aは、回転軸31A,31Bの位置よりも下方に位置し、噛合部35の反噛合側35bは回転軸31A,31Bの位置よりも上方に位置する。また、破砕モータ36は、正逆反転が可能なものであり、第1の回転刃列32Aおよび第2の回転刃列32Bを図2の矢印方向とは反対の方向に回転させることも可能である。その場合には、噛合部35の噛合側35aと反噛合側35bとが互いに反対の位置になる。
また、第1の回転刃列32Aの回転速度(周速度)と第2の回転刃列32Bの回転速度とは互いに異なっている。すなわち、用紙投入側に位置する第1の回転刃列32Aは遅く(低速)回転し、用紙投入側とは反対側に位置する第2の回転刃列32Bは速く(高速)回転する。その速度差は例えば2倍の値を採用することができる。
【0019】
破砕ユニット3の下方には圧縮ユニット4が設けられている。この圧縮ユニット4は、破砕ユニット3から落下するチップを受け入れるホッパ41と、ホッパ41に受け入れられたチップが連続して供給される筒状部材42と、筒状部材42の中に回動自在に配置されたスクリュ43と、スクリュ43の駆動源としての圧縮モータ44と、を有する。
スクリュ43は、筒状部材42の中で支持された回転軸43aの軸方向に沿って延びるようにらせん状のスクリュ片43bが回転軸43aに取り付けられて構成されている。すなわち、スクリュ43は、一方向に回転することにより、ホッパ41から筒状部材42内に連続的に供給されたチップを下方に移動させる(押し出す)。筒状部材42の下端部分42bは、上端部分42aよりも開口径が狭く絞られた絞り形状である。この絞り形状により、チップを下端部分42bで圧縮してチップの塊にすることができる。
圧縮モータ44は、制御部6により制御されている。そして、圧縮モータ44で発生した駆動力は、図示しない駆動伝達系を介してスクリュ43に伝達される。スクリュ43は、チップを下方に押し出す方向に回転する。
ここで、筒状部材42内でチップがスクリュ43の押圧力で円滑に前進できるように、スクリュ片43bの円周方向での範囲は、回転軸43aを中心として360度以内とされている。また、スクリュ43の回転に伴ってチップの塊が同じように回るだけで前進しない共回り現象を防止するために、筒状部材42の内面には、長さ方向に延びる図示しない複数の小突起部が全周にわたって形成されている。
【0020】
圧縮ユニット4に後続してダクト7が用紙処理装置の本体部2に設けられている。ダクト7は、圧縮ユニット4の筒状部材42の下流端42cに接続されている。そして、ダクト7内でチップの塊を移送するための特別な駆動源を必ずしも要しない。すなわち、ダクト7内のチップの塊は、圧縮ユニット4のスクリュ43の押圧力を利用して移送される。
また、ボックス8は、ダクト7内を移送されてダクト7から排出されたチップの塊を受け取るように本体部2に隣接して配置されている。
【0021】
用紙処理装置の本体部2には、各種のセンサが取り付けられている。すなわち、用紙処理装置の本体部2には、投入部11に用紙が投入されたことを検出するペーパーセンサ90と、破砕ユニット3から落下してきたチップが圧縮ユニット4のホッパ41内で満杯になっていることを検出するホッパ満杯検出センサ92とが取り付けられている。また、用紙処理装置の本体部2には、開閉扉25が閉じてロックしていることを検出するドアセンサ94と、が取り付けられている。これらの各種センサ90,92,94の検出結果は、制御部6に出力される。
【0022】
ここで、用紙処理装置の本体部2の主電源スイッチ24がOFFからONに操作されると、それを検出した制御部6により所定のイニシャライズ処理が開始される(イニシャライズ状態)。その後は、制御部6により用紙処理装置の状態管理が行われ、用紙処理装置の状態は、操作表示部5に表示される。
用紙処理装置の状態として、上述のイニシャライズ状態のほかに、停止状態、スタンバイ(待機)状態、処理状態、省電力状態、エラー発生状態およびシステムエラー状態がある。以下、各状態について簡単に説明する。
すなわち、所定のイニシャライズ処理が完了すると、用紙処理装置は停止状態になる。そして、停止状態において、図示しないスタートスイッチが押されると、スタンバイ状態に移行する。ペーパーセンサ90が投入部11に用紙が投入されたことを検出すると、処理状態に移行し、破砕ユニット3が作動して用紙の処理(細断処理)が開始される(オートスタート)。用紙の処理が終了すると、処理状態からスタンバイ状態に戻る(オートストップ)。
【0023】
停止状態に移行してから所定の時間が経過しても操作されないときには、節電のために省電力状態に移行し、図示しないスタートボタンが押されるのを待つ。
そして、処理状態のときに、開閉扉25が開けられたことがドアセンサ94により検出されると、エラー発生状態になり、直ちに用紙の処理が中止される。なお、用紙処理装置の操作表示部5の一部を構成する非常停止ボタン(押しボタンスイッチ)51が上面部1に設けられており、この非常停止ボタン51が処理状態のときに押されると、強制的に停止されてエラー発生状態になる。また、紙詰まりであることを制御部6により判別されたときには、所定の紙詰まり処理が行われる。
また、例えば所定の紙詰まり処理によっても紙詰まりが解除できない等のカスタマーサービスを呼ばなければ対処できない事態になったときには、システムエラー状態になる。
【0024】
ここで、用紙処理装置の他の状態として、使用者を含むユーザ側のための管理者モードと、用紙処理装置の保守のための保守用DIAGモードとがある。
また、スタンバイ状態のときに図示しないスタートボタンが所定の時間押し続けられると、マニュアルモードに移行する。このマニュアルモードでは、図示しないスタートボタンが押されている間は用紙の処理が継続される。なお、ファン23は、制御部6により必要に応じて作動することになる。
【0025】
次に、用紙処理装置の具体的な処理内容について説明する。スタンバイ状態のときに、投入部11に用紙が投入されたことをペーパーセンサ90が検出すると、制御部6の指示により破砕モータ36および圧縮モータ44が作動する。
投入された用紙は、第1の押付部材34Aによって第1の回転刃列32A(低速側)に押し付けられているので、第1の回転刃列32Aの回転刃33Aに引っ掛けられる。このため、破砕ユニット3の第1の回転刃列32Aおよび第2の回転刃列32Bが回転すると、第1の回転刃列32Aの回転刃32Aに引っ掛けられた用紙は、第1の回転刃列32Aに巻き付きながら内部に1枚ずつ引き込まれていく。そして、噛合部35にて、第1の回転刃列32Aに引っ掛けられた用紙は、第2の回転刃列32Bによって剥ぎ取られ、破砕されていく。
細かくなった用紙はチップとなって、次工程(圧縮工程)を行う圧縮ユニット4へと落下していく。そして、大きな用紙は再び噛合部35で破砕され、それでも細かく破砕されなかった用紙は、細かくなるまで噛合部35の通過を繰り返す。このように、用紙処理装置はまず、投入された用紙を第1の回転刃列32Aと第2の回転刃列32Bとの速度差で引きちぎってチップにしていく(細断処理)。
なお、第1の回転刃列32Aに巻き付いたほとんどすべての用紙が第2の回転刃列32Bによって剥ぎ取られて第2の回転刃列32Bに移動する。このため、第1の回転刃列32Aの回転刃33Aは、用紙によって埋まることなく常に露出し、用紙を引っ掛けるという第1の回転刃列32Aの機能が維持される。
【0026】
破砕ユニット3により用紙が破砕されて形作られたチップは、圧縮ユニット4のホッパ41に落下し、筒状部材42の上端部分42aから筒状部材42の中に入っていく。筒状部材42の中では、チップは、圧縮モータ44の駆動力で回転しているスクリュ43により、筒状部材42の下端部分42bに向けて押し進められる。その一方で、筒状部材42の下端部分42bは絞り形状になっているので、チップは、筒状部材42の中を通過する際に所定の抵抗力を受ける。このようにして、筒状部材42の中においてスクリュ43の押付力でチップが圧縮され、やがて筒状部材42から嵩張らないチップの塊になって押し出される。
【0027】
圧縮ユニット4により形成されたチップの塊は、スクリュ43の押付力によって、ダクト7内を移送される。チップの塊がダクト7から押し出されると、本体部2の外に隣接配置されたボックス8内へと排出される。ボックス8内のチップは、ボックス8ごと運び出されて回収される。なお、回収されたチップは、紙の繊維が寸断されていないので、再資源化を容易に実現することができる。また、回収されたチップは、用紙を不定形かつ不規則に破砕したものであるので、高い機密性を保持することができる。
【0028】
次に、用紙の処理装置における圧縮ユニット4とダクト7とボックス8との位置関係について図2〜図4を用いて説明する。図3は、用紙の処理装置の内部を概略的に示す正面図である。図4は、用紙の処理装置の本体部2に対するボックス8の設置位置を説明するための概略平面図である。
図2に示すように、圧縮ユニット4の下流端42cは、装置前後方向Aの装置後ろ側に位置している。また、図3に示すように、圧縮ユニット4の下流端42cは、装置左右方向Bの装置左側に位置している。
【0029】
図4に示すように、本体部2の側面板2L,2R及び背面板2Uの各々には、ダクト7用の穴(開口部)21が形成されている。そして、ダクト7は、側面板2Lの穴21を介して本体部2の外部に突出している。また、ボックス8は、側面板2Lに隣接して配置されている。ダクト7の下流端(排出口、下流端部)7aは、側面板2Lから突出し、ボックス8の上方に位置している。このため、ダクト7の下流端7aから排出されたチップの塊は、ボックス8内に落下する。
【0030】
使っていない側面板2Rの穴21及び背面板2Uの穴21は、図示しないカバー部材で覆われている。また、チップの塊の出口部分に脱着可能な部材を取り付ける構成も考えられる。この部材としては、例えば、穴21がユーザの視点からは見えないように隠す形状に形成することが考えられる。すなわち、ユーザがかがんで覗き込めば出口部分を見ることができるが、立っている状態(上方から見下ろした状態)では出口部分が見えないように構成するものである。
【0031】
ここで、ボックス8を、図4に示す左配置、図7に示す右配置及び図8に示す背面配置のいずれにも対応できるように、本体部2の内部でダクト7を保持するための図示しない複数の保持部が本体部2に予め設けられている。
【0032】
なお、本実施の形態では、ボックス8を本体部2の外部に配置しているが、ボックス8を本体部2の内部に配置する構成も考えられる。また、本実施の形態では、ダクト7の下流端7aが本体部2から突出しているが、突出させないような構成も考えられる。
【0033】
次に、ダクト7について説明する。
図5は、ダクト7を説明するための分解斜視図である。
図5に示すように、ダクト7は、チップの塊の移送方向を下方から上方へ変える略半円形状の略Uターンパス部材71と、湾曲形状に形成され、チップの塊の移送方向を更に上方から他の方向に変えるためのエルボー部材(下流側部品)72と、を備えている。略Uターンパス部材71は、略一定の曲率半径ρで延びる中心線を有する。また、エルボー部材72は、略一定の曲率半径ρで延びる中心線を有する。
【0034】
更に説明すると、チップの塊の移送方向において、略Uターンパス部材71はエルボー部材72の上流側に位置している。なお、略Uターンパス部材71及びエルボー部材72の材料としては、表面抵抗の小さい樹脂を用いることができる。
【0035】
略Uターンパス部材71は、圧縮ユニット4の下流端42c(図2又は図3参照)に接続する上流側の一端部(上流端、流入口)71aと、その一端部71aの反対側の端部である下流側の他端部71bと、を有する。
略Uターンパス部材71には、フランジ部73,74,75,76が設けられている。更に説明すると、フランジ部73,74,75は、略Uターンパス部材71の曲率半径ρにおける外側に位置し、フランジ部76は、曲率半径ρにおける内側に位置している。
【0036】
フランジ部73には、本体部2への取り付けるための取り付け穴73aが穿設されている。フランジ部74には、本体部2への取り付けるための2つの取り付け穴74aが穿設されている。フランジ部75には、本体部2への取り付けるための2つの取り付け穴75aが穿設されている。フランジ部76には、本体部2への取り付けるための2つの取り付け穴76aが穿設されている。これらの取り付け穴73a,74a,75a,76aは、図示しないネジ等の固定手段によって本体部2に取り付けられる。
【0037】
エルボー部材72は、略Uターンパス部材71の他端部71bに接続される上流側の一端部72aと、その一端部72aの反対側の端部である下流側の他端部72bと、を有する。エルボー部材72の長手方向における中間部には、ダクト7の横断面方向に延びるフランジ部77が設けられている。すなわち、フランジ部77は、エルボー部材72における一端部72aと他端部72bとの間に位置している。このフランジ部77には、本体部2への取り付けるための取り付け穴77a,77bが穿設されている。2つの取り付け穴77aは、エルボー部材72の曲率半径ρにおける外側に位置し、2つの取り付け穴77bは、曲率半径ρにおける内側に位置している。取り付け穴77a,77bは、図示しないネジ等の固定手段によって本体部2に取り付けられる。このようにして、略Uターンパス部材71及びエルボー部材72は、チップの塊の流れに沿って固定される。
【0038】
このように、本実施の形態におけるダクト7は、一体で形成されておらず、複数の部品を互いに接続することで構成されている。すなわち、チップの塊を移送する通路は、複数の部品を組み立てて形成されている。このため、略Uターンパス部材71とエルボー部材72とを互いに組み立ててダクト7とする際に、略Uターンパス部材71とエルボー部材72との相対的な位置関係を任意にすることができる。また、ダクト7を圧縮ユニット4の下流端42c(図2又は図3参照)に接続する際に、ダクト7と圧縮ユニット4との相対的な位置関係を任意とすることができる。このため、本実施の形態では、一体成形されたダクトを用いる場合に比べて、ダクト7のレイアウト上の自由度が上がっている。
【0039】
付言すると、レイアウト上の自由度があまり要求されないような場合には、1つのダクト7を複数の部品で構成するのではなく、一体成形したダクトを用いることも考えられる。ダクト7が一体成形の場合には、図3に示す圧縮ユニット42の下流端42cに対してダクト7の姿勢を変えることができ、ダクト7の下流端7aの本体部2に対する位置関係を調整することが可能である。
【0040】
ここで、ダクト7内においてチップの塊が方向を変えながら移動するためには、ある程度の曲率(曲率半径ρが170mm以上)が必要であり、かつ、高い剛性と低摩擦の通路が必要である。
とりわけ、ダクト7の排出部であるエルボー部材72は、本体部2に強固に固定する必要がある。エルボー部材72が固定される本体部2側の部材やネジには、横方向(せん断方向)の力が作用する。このため、エルボー部材72のフランジ部77を本体部2側に取り付けるに際し、チップの塊が移送される方向に対して図示しないネジ(固定部材)を同じ向きにする。より具体的に説明すると、エルボー部材72のフランジ部77を本体部2側に取り付けるときには、エルボー部材72の一端部72a側の方向からフランジ部77の取り付け穴77a,77bにネジを挿入して固定する。このようにすることで、ネジ等には圧縮方向の力になり、フランジ部77を本体部2に強固に固定できる。また、略Uターンパス部材71の取り付けに際しても、図示しないネジを同じ向きにすることで、同様の効果を得ることができる。
【0041】
なお、本実施の形態では、フランジ部77の固定方法として、図示しないネジをフランジ部77の取り付け穴77a,77bに取り付ける取り付け穴型を採用しているが、これ以外の例えば、はめ込み型、台座型、ベルト型等を採用することも考えられる。
【0042】
また、曲率半径ρがより小さいエルボー部材72を用いると、エルボー部材72内を進む際に、チップの塊が移送方向に短く折れるので、ダクト7の下流端7aから排出されたチップの塊がボックス8に落下し易くなり、また、ボックス8の隅に入ってより多くのチップ塊を収容することができる。付言すると、このように曲率半径ρを小さくすると、チップの塊がエルボー部材72内を進ませるための力も大きくなるので、より強固に本体部2に固定する必要がある。
【0043】
図6は、略Uターンパス部材71とエルボー部材72との接続部分を説明するための断面図である。
図6に示すように、略Uターンパス部材71の他端部71bとエルボー部材72の一端部72aとが互いに嵌合している。更に説明すると、略Uターンパス部材71の他端部71bは、エルボー部材72の一端部72aよりも拡径して形成されている。すなわち、略Uターンパス部材71の他端部71bの外径は、エルボー部材72の一端部72aの内径よりも小さく拡径して形成されている。このため、略Uターンパス部材71の他端部71bがエルボー部材72の一端部72aに入り込む形で接続される。したがって、このように構成された接続部分には段差が生じるが、その段差は、ダクト7内におけるチップの塊の円滑な移送を妨げない。
【0044】
図7及び図8は、用紙の処理装置の本体部2に対するボックス8の設置位置を説明するための概略平面図である。なお、図7及び図8には、理解の便宜のために、図4に示すダクト7及びボックス8の設置位置を破線で図示している。
図7に示すように、ボックス8は、図4に示す場合(図7の破線で図示した配置の場合)とは反対側である本体部2の正面から見て右側に置かれている。また、ダクト7は、圧縮ユニット4の下流端42cからボックス8に移送する配置構成になっている。すなわち、ダクト7の略Uターンパス部材71及びエルボー部材72は、本体部2の内部においてボックス8の方向に延びるように本体部2に固定されている。そして、エルボー部材72の他端部72b(図5参照)すなわちダクト7の下流端7aは、側面板2Rの穴21を介して、本体部2の外に露出している。なお、側面板2Lの穴21及び背面板2Uの穴21は、図示しないカバー部材で覆われている。
【0045】
また、図8に示すように、ボックス8は、本体部2の背面板2Uに隣接して置かれている。また、ダクト7の略Uターンパス部材71及びエルボー部材72は、本体部2の背面側に延びるように本体部2に固定されている。そして、ダクト7の下流端7aは、背面板2Uの穴21を介して、本体部2の外に露出している。なお、側面板2Lの穴21及び側面板2Rの穴21は、図示しないカバー部材で覆われている。
【0046】
このように、本実施の形態では、ボックス8を本体部2の外に配置し、かつ、チップの塊を排出するための排出口の向きないしは排出口の位置を変更可能に構成されている。すなわち、多方向の排出口に対応している。このため、ボックス8の位置を任意の位置に置くことができ、設置場所の汎用性を向上させることができる。そして、同じダクト7を使用して回転可能にしているため、用いるダクト7は、一種類で良い。
また、本実施の形態では、ダクト7の移送路を複数の部品を接続することで形成している。このため、本体部2をコンパクトにすることが可能になる。また、本体部2内におけるダクト7のレイアウトの自由度を高めることができる。したがって、用紙処理装置の設置時及びボックス8の位置変更時の作業を簡易に行うことができる。
【0047】
図9は、他の実施の形態に係る用紙の処理装置を説明する概略構成図である。なお、図1〜図8を用いて説明した用紙の処理装置の構成と同じ構成については、その説明を省略する。
図9に示すように、本体部2の側面板2L,2Rの各々には、ダクト7用の穴21が形成されている。そして、ボックス8は、本体部2の側面板2Lに隣接して配置されている。
【0048】
ダクト7は、圧縮ユニット4の下流端42cに上流端が接続される第1の移送部材78と、第1の移送部材78に上流端が接続され、側面板2L又は側面板2Rから下流端が露出される第2の移送部材79と、を備えている。すなわち、第1の移送部材78はダクト7の上流側に位置し、第2の移送部材79はダクト7の下流側に位置する。
第1の移送部材78及び第2の移送部材79は、ダクト7の下流端7aが側面板2Lの穴21から突出するように、本体部2内に形成された図示しない保持部に保持されている。
【0049】
ここで、ボックス8を本体部2の側面板2Rに隣接して配置するときには、図9において破線で図示するように、第2の移送部材79の保持位置が異なるだけである。すなわち、ボックス8を側面板2Lに隣接配置する際には、第2の移送部材79を側面板2Lの穴21から突出するように保持し、ボックス8を側面板2Rに隣接配置する際には、第2の移送部材79を側面板2Rの穴21から突出するように保持する。このように、第1の移送部材78の保持位置は、ボックス8の配置により変更する必要がない。したがって、ボックス8の位置変更を容易に行うことができる。また、ボックス8の位置に応じて第1の移送部材78の保持位置を変える必要がないので、第1の移送部材78を保持する図示しない保持部を簡易に構成することができる。
【0050】
図10は、第1の移送部材78と第2の移送部材79との接続部分を説明するための断面図である。
図10に示すように、第1の移送部材78の他端部78bの外周面に、円周方向に延びる係合保持部78cが形成されている。また、第2の移送部材79の一端部79aの内周面に、係合保持部78cに係合する係合凸部79cが円周方向に延びるように形成されている。
第1の移送部材78の係合保持部78cと第2の移送部材79の係合凸部79cとが係合することで、両者の接続をより強固に行うことができ、接続後の抜けを防止することができる。また、第1の移送部材78の係合保持部78cと第2の移送部材79の係合凸部79cとの係合により、第1の移送部材78と第2の移送部材79との相対的な回転が可能になり、ボックス8の位置変更の対応が容易になる。
【0051】
なお、本実施の形態では、用紙の処理装置について説明したが、本発明を用紙以外の対象物を処理する処理装置にも適用することが考えられる。ここにいう対象物としては、例えば木材やコンクリート、タイヤ、畳等の破砕処理が必要なものをいう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本実施の形態に係る用紙の処理装置を示す概略構成図である。
【図2】用紙の処理装置の内部を示す概略構成図である。
【図3】用紙の処理装置の内部を概略的に示す正面図である。
【図4】用紙の処理装置の本体部に対するボックスの設置位置を説明するための概略平面図である。
【図5】ダクトを説明するための分解斜視図である。
【図6】略Uターンパス部材とエルボー部材との接続部分を説明するための断面図である。
【図7】用紙の処理装置の本体部に対するボックスの設置位置を説明するための概略平面図である。
【図8】用紙の処理装置の本体部に対するボックスの設置位置を説明するための概略平面図である。
【図9】他の実施の形態に係る用紙の処理装置を説明する概略構成図である。
【図10】第1の移送部材と第2の移送部材との接続部分を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0053】
2…本体部、2L,2R…側面板、2U…背面板、21…穴、7…ダクト、71…略Uターンパス部材、72…エルボー部材、73,74…フランジ部、78…第1の移送部材、79…第2の移送部材、8…ボックス
【出願人】 【識別番号】591227686
【氏名又は名称】富士ゼロックスエンジニアリング株式会社
【出願日】 平成18年7月14日(2006.7.14)
【代理人】 【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎

【識別番号】100118201
【弁理士】
【氏名又は名称】千田 武


【公開番号】 特開2008−18391(P2008−18391A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−194341(P2006−194341)