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【発明の名称】 気流式粉砕機および気流式粉砕機におけるケーシング内の残留物回収方法
【発明者】 【氏名】林元 和智

【氏名】鈴木 孝司

【氏名】長門 貴

【要約】 【課題】ケーシングを分解することなく、ケーシング内部の残留物を除去し得る気流式粉砕機を提供する。

【構成】この気流式粉砕機1は、ケーシング40と、そのケーシング40内に所定距離互いに離隔して設けられて正転および逆転が可能な二つの回転翼を備えており、ケーシング40内の第一回転翼の後方に導入領域Aが画成されている。そして、この導入領域Aには、原料を投入するための原料投入口51、および導入領域A内に空気を導入可能な空気導入口10がそれぞれ連通して設けられており、原料投入口51には、ケーシング40の外部との連通および非連通状態を切換可能な切換弁32が付設されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた第一回転翼および第二回転翼とを備え、前記ケーシング内の第一回転翼の後方に導入領域を、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域を、さらに、第二回転翼の前方に分級領域をそれぞれ画成してなり、前記第一回転翼および第二回転翼の回転で旋回気流を発生させて原料の粉砕および分級をする気流式粉砕機であって、
前記第一回転翼および第二回転翼の回転は、正転および逆転が可能になっており、
前記導入領域には、原料を投入するための原料投入口、および当該導入領域内に空気を導入可能な空気導入口がそれぞれ連通して設けられており、さらに、前記原料投入口には、ケーシング外部との連通および非連通状態を切換可能な切換弁が付設されていることを特徴とする気流式粉砕機。
【請求項2】
前記原料投入口は、前記導入領域の上部に設けられ、前記空気導入口は、前記導入領域の下部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の気流式粉砕機。
【請求項3】
前記空気導入口には、逆止弁が付設されており、当該逆止弁は、前記導入領域へ向かう方向にだけ空気の流れを通ずるようになっており、さらに、当該逆止弁よりも前記導入領域の側には、残留物を回収するための残留物回収槽が付設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気流式粉砕機。
【請求項4】
前記空気導入口には、ケーシングへの付設側とは反対の側に、残留物を回収するための残留物回収槽が付設され、当該残留物回収槽は、前記空気導入口との連通および非連通状態を切換可能な第一の流路開閉弁を介して前記空気導入口に接続され、さらに、その第一の流路開閉弁よりも前記導入領域の側には、前記空気導入口とケーシング外部との連通および非連通状態を切換可能な第二の流路開閉弁が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の気流式粉砕機。
【請求項5】
ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた第一回転翼および第二回転翼とを備え、前記ケーシング内の第一回転翼の後方に導入領域を、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域を、さらに、第二回転翼の前方に分級領域をそれぞれ画成してなり、前記第一回転翼および第二回転翼の回転で旋回気流を発生させて原料の粉砕および分級をする気流式粉砕機における前記ケーシング内の残留物を回収する方法であって、
前記気流式粉砕機として、請求項1〜4のいずれか一項に記載の気流式粉砕機を用いて、
前記切換弁を閉止して前記原料投入口をケーシング外部とは非連通状態とし、前記第一回転翼および第二回転翼を逆転させて、前記ケーシング内の残留物を、前記空気導入口から回収することを特徴とする気流式粉砕機におけるケーシング内の残留物回収方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、農産物や鉱物等の各種原料を粉砕するために用いられる気流式粉砕機に係り、特に、そのケーシング内の残留物を好適に回収し得る気流式粉砕機およびその気流式粉砕機におけるケーシング内の残留物回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
農産物や鉱物等の各種原料を粉砕するための粉砕機として、ケーシング内で第一回転翼および第二回転翼を回転させ、第一回転翼と第二回転翼との間に形成された粉砕領域へ原料を導入し、この原料を相互の摩擦により粉砕し、気流で分級して製品を回収する気流式粉砕機がある(例えば特許文献1参照)。
この種の気流式粉砕機は、例えば図5に示すように、ケーシング40は、投入側ケーシング43、センターケーシング44、および排出側ケーシング45で構成されており、このケーシング40の内部には、投入側ケーシング43を貫通するシャフト46の前端(同図での左端)に、第一回転翼41と第二回転翼42とが所定距離互いに離隔した状態で取付けられている。シャフト46は、不図示のモータによって回転可能になっている。第一回転翼41および第二回転翼42には複数個の羽根が放射状に設けられており、シャフト46の回転によって回転しケーシング40内に旋回する気流を生じさせるようになっている。
【0003】
投入側ケーシング43には、シャフト46に対して垂直な方向に原料を投入する原料投入口49が設けられている。また、排出側ケーシング45の前端部(同図での左側)には、排出口53が開口している。そして、この排出口53には、吸引管を介して吸引ファン(図示略)が接続される。
そして、上記ケーシング40内には、第一回転翼41と投入側ケーシング43との間に導入領域A、第一回転翼41と第二回転翼42の間に粉砕領域Bが画成されている。また、排出側ケーシング45と第二回転翼42との間およびその前方のテーパー壁52に沿って分級領域Cが画成されている。
【0004】
この気流式粉砕機31において、原料投入口49から投入された原料Gは、ケーシング40内の導入領域Aに入り、まず、導入領域A内で旋回する気流によって旋回し、遠心力により半径方向外側に向かう流れが与えられる。一方、ケーシング40内の空気は、吸引ファンによって排出口53側へ吸引され、これにより、導入領域Aと粉砕領域Bとの間には差圧が生じる。この差圧と第一回転翼41で生じる気流の前方への推力によって、原料Gは第一回転翼41の羽根の間を通って導入領域Aから粉砕領域Bに入り、気流によって旋回し、原料G同士の衝突や摩擦摩滅によって粉砕が行われる。そして、分級領域Cにおいて、砕料のなかで粒子径が小さく質量の小さい粒子は、圧力の低い第二回転翼42の回転中心近傍に集まり、吸引ファン2で吸引されて排出口53から空気とともに排出される。一方、粒子径が大きく質量の大きい粒子は、吸引された空気に随伴せず、テーパー壁52に沿って生じる後方への戻り気流によって粉砕領域Bに戻るという一連の作用によって原料Gの分級が可能になっている。
【特許文献1】特開2000−61340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上述のような気流式粉砕機31では、原料G同士の衝突や摩擦摩滅によって粉砕が行われるので、運転停止後も、一定量の粉砕途中の粒子がケーシング40内に残存する。そのため、一旦運転を終了してから次の運転に入る場合には、ケーシング40内部の残留物Gzを取り除く必要がある。
しかしながら、上記ケーシング40内部は閉空間なので、その内部の残留物Gzを取り除く作業は、分解清掃作業となり手間がかかる。また、残留物Gzを取り除かずに運転を再開した場合には、運転再開時に本来の適正な気流を発生できず、十分に粉砕されない粒子が回収されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、ケーシングを分解することなく、ケーシング内部の残留物を除去し得る気流式粉砕機および気流式粉砕機におけるケーシング内の残留物回収方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた第一回転翼および第二回転翼とを備え、前記ケーシング内の第一回転翼の後方に導入領域を、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域を、さらに、第二回転翼の前方に分級領域をそれぞれ画成してなり、前記第一回転翼および第二回転翼の回転で旋回気流を発生させて原料の粉砕および分級をする気流式粉砕機であって、前記第一回転翼および第二回転翼の回転は、正転および逆転が可能になっており、前記導入領域には、原料を投入するための原料投入口、および当該導入領域内に空気を導入可能な空気導入口がそれぞれ連通して設けられており、さらに、前記原料投入口には、ケーシング外部との連通および非連通状態を切換可能な切換弁が付設されていることを特徴としている。
【0007】
第一の発明によれば、第一回転翼および第二回転翼の回転は、正転および逆転が可能になっており、また、原料投入口には、導入領域に対し、その連通状態を切換可能な切換弁が付設されているので、二枚の回転翼を正転状態とし、さらに、原料投入口を連通状態として運転すれば、原料の粉砕・分級が可能である。そして、二枚の回転翼を逆転状態とし、さらに、原料投入口を非連通状態で運転すれば、ケーシング内に戻り気流を発生させて、ケーシング内部の残留物を、粉砕領域から導入領域に旋回移動させ、さらに、空気導入口から排出することができる。したがって、ケーシングを分解することなく、ケーシング内部の残留物を除去することができる。
【0008】
ここで、第一の発明に係る気流式粉砕機において、前記原料投入口は、前記導入領域の上部に設けられ、前記空気導入口は、前記導入領域の下部に設けられていることは好ましい。また、導入領域の下部に付設される空気導入口は、略円筒をなすケーシングの接線方向に沿って延出し、かつ回転翼が逆回転する方向に対向し開口して設けられることは好ましい。このような構成であれば、二枚の回転翼の逆転による戻り気流の作用に、さらに重力の作用が加わることで、ケーシング内部の残留物をより効果的に空気導入口から除去することができる。
【0009】
また、第一の発明に係る気流式粉砕機において、前記空気導入口には、逆止弁が付設されており、当該逆止弁は、前記導入領域へ向かう方向にだけ空気の流れを通ずるようになっており、さらに、当該逆止弁よりも前記導入領域の側には、残留物を回収するための残留物回収槽が付設されていれば好ましい。このような構成であれば、空気導入口からケーシング外部に排出される残留物を、残留物回収槽から容易に回収することができる。また、逆止弁によって、空気導入口の大気との連通ないし非連通状態の切換が、いわば自動的になされるので、二枚の回転翼の正転・逆転する都度での、逆止弁の操作は不要である。
【0010】
また、第一の発明に係る気流式粉砕機において、前記空気導入口には、ケーシングへの付設側とは反対の側に、残留物を回収するための残留物回収槽が付設され、当該残留物回収槽は、前記空気導入口との連通および非連通状態を切換可能な第一の流路開閉弁を介して前記空気導入口に接続され、さらに、その第一の流路開閉弁よりも前記導入領域の側には、前記空気導入口とケーシング外部との連通および非連通状態を切換可能な第二の流路開閉弁が設けられていることは好ましい。このような構成であれば、空気導入口からケーシング外部に排出される残留物を、残留物回収槽から容易に回収することができる。また、残留物回収槽は、第一の流路開閉弁によって空気導入口との連通および非連通状態を切換可能なので、第一の流路開閉弁を閉止状態にすれば、残留物を残留物回収槽内に残したままでも、運転を再開することができる。
【0011】
また、本発明のうち第二の発明は、ケーシングと、そのケーシング内に所定距離互いに離隔して設けられた第一回転翼および第二回転翼とを備え、前記ケーシング内の第一回転翼の後方に導入領域を、第一回転翼と第二回転翼との間に粉砕領域を、さらに、第二回転翼の前方に分級領域をそれぞれ画成してなり、前記第一回転翼および第二回転翼の回転で旋回気流を発生させて原料の粉砕および分級をする気流式粉砕機における前記ケーシング内の残留物を回収する方法であって、前記気流式粉砕機として、第一の発明に係る気流式粉砕機を用いて、前記切換弁を閉止して前記原料投入口をケーシング外部とは非連通状態とし、前記第一回転翼および第二回転翼を逆転させて、前記ケーシング内の残留物を、前記空気導入口から回収することを特徴としている。
【0012】
第二の発明によれば、上記第一の発明に係る気流式粉砕機を用いており、二枚の回転翼を逆転状態とし、さらに、原料投入口をケーシング外部と非連通状態で運転しているので、ケーシング内に戻り気流を発生させて、ケーシング内部の残留物を、粉砕領域から導入領域に旋回移動させ、さらに、空気導入口から排出することができる。したがって、気流式粉砕機の正規の運転が停止した後に、ケーシングを分解することなく、ケーシング内部の残留物を除去することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ケーシングを分解することなく、ケーシング内部の残留物を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る気流式粉砕機を含む粉末回収装置全体を説明する図であり、また、図2は本発明に係る気流式粉砕機の一実施形態を説明するための構成図である。なお、上記説明した従来の気流式粉砕機と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
図1に示すにように、この気流式粉砕機1には、微粉末を回収するための粉末回収装置として、微粉砕された微粉末を空気と共に吸引して気流式粉砕機1から排出させる吸引ファン62と、その吸引ファン62から送られた気流中の微粉末を捕集し製品として回収する回収ホッパー63とを備えている。そして、気流式粉砕機1の排出口53と吸引ファン62との間には回収管65が設けられ、また、吸引ファン62と回収ホッパー63との間には輸送管66が設けられている。
【0015】
そして、この気流式粉砕機1は、ケーシング40が、投入側ケーシング3、センターケーシング44、および排出側ケーシング45を備えて構成されており、このケーシング40の内部には、投入側ケーシング3を貫通するシャフト46の前端(同図での左端)に、第一回転翼41と第二回転翼42とが所定距離互いに離隔した状態で取付けられている。シャフト46は、フレーム47にベアリング48を介して回転自在に支持されている。そして、シャフト46の後端側には、モータ19が設けられており、このモータ19によってシャフト46の正転および逆転が可能になっている。
【0016】
さらに、この気流式粉砕機1は、図2に拡大して示すように、センターケーシング44は略円筒形をなし、その内部には、第一回転翼41と投入側ケーシング3との間に導入領域A、第一回転翼41と第二回転翼42の間に粉砕領域Bがそれぞれ画成されている。
投入側ケーシング3には、シャフト46に対して垂直な方向に原料を投入する原料投入口49が円周上部に設けられており、この原料投入口49に連通する原料投入口51が、導入領域Aの、後方(同図での右側)に向かって径が漸減するテーパー壁50に開口している。ここで、この原料投入口51と原料投入口49との間には、ケーシング40の外部となる原料投入口49との連通および非連通状態を切換可能な切換弁32が付設されている。
【0017】
第一回転翼41および第二回転翼42は、排出口53と略等しい径を有するボス55、56を備えている。これらのボス55、56の周囲には複数個の羽根57、58が放射状に設けられており、シャフト46の回転によって回転しケーシング40内に旋回する気流を生じさせる。ここで、ボス55、56は、吸引ファン62の気流が導入領域Aや粉砕領域Bにおけるそれぞれの気流に直接影響を及ぼさないようにする機能を有する。なお、第一回転翼41の羽根57は、原料を導入領域Aから粉砕領域Bへ導入しやすくするために、旋回のみでなく前方への推力も与える気流を生じさせる形状となっている。
【0018】
また、排出側ケーシング45は、前方(同図での左側)に向かって径が漸減するテーパー壁52を有し、その前端部には、排出口53が開口しており、この排出口53に、上記の回収管65を介して吸引ファン62が接続される。そして、第二回転翼42には、羽根58の先端部に排出側ケーシング45のテーパー壁52に対向する傾斜面59が設けられており、排出側ケーシング45と第二回転翼42との間およびその前方のテーパー壁52に沿って分級領域Cが画成されている。なお、排出側ケーシング45のテーパー壁52と第二回転翼42の傾斜面59との間に形成されるクリアランスの大きさは、シャフト46の前後位置を変えることで、調整可能になっている。
さらに、この気流式粉砕機1は、上記導入領域Aのテーパー壁50に、当該導入領域A内に空気を導入可能な空気導入口10が連通して設けられている。
【0019】
図2でのZ−Z断面を図3に示す。
同図に示すように、この空気導入口10は導入領域Aの下部に設けられている。そして、この空気導入口10には、空気導入管12が接続されている。ここで、空気導入口10およびこれに連通する空気導入管12は、略円筒をなすケーシング40の接線方向に沿って延出し、かつ回転翼が逆回転する方向に対向し開口して設けられている。そして、この空気導入管12を介して、ケーシング40への付設側とは反対の側に、残留物Gzを回収するための残留物回収槽20が付設されている。
【0020】
この残留物回収槽20は、略円筒状の容器であり、その軸線を上下にして配置されている。そして、前記空気導入管12はその上部側の側面に接続されている。さらに、残留物回収槽20の略円筒状の上面には、逆止弁30が付設されている。ここで、この逆止弁30は、導入領域Aへ向かう方向にだけ空気の流れが通ずるように設置されている。
【0021】
次に、この気流式粉砕機1の作用・効果について説明する。
この気流式粉砕機1において、通常の運転をする場合には、モータ19を正転させて、二枚の回転翼41、42を正転状態とし、さらに、原料投入口51の切換弁32を開いて連通状態として運転すれば、原料の粉砕・分級が可能である。
つまり、図3(a)に示すように、原料投入口49から投入された原料Gは、原料投入口51を通ってケーシング40内の導入領域Aに入り、まず、導入領域A内で旋回する気流NR(以下、「正転気流」という)によって旋回し、遠心力により半径方向外側に向かう流れが与えられる。ここで、通常の運転をする場合には、切換弁32を開いており、また、逆止弁30は、導入領域Aへ向かう方向にだけ空気の流れが通ずるように設置されているので、切換弁32および逆止弁30双方からケーシング40内に空気が導入される。
【0022】
一方、ケーシング40内の空気は、吸引ファン62によって排出口53側へ吸引され、これにより、導入領域Aと粉砕領域Bとの間には差圧が生じる。この差圧と第一回転翼41で生じる正転気流NRの前方への推力によって、原料は第一回転翼41の羽根57の間を通って導入領域Aから粉砕領域Bに入り、正転気流NRによって旋回し、原料同士の衝突と摩擦摩滅によって粉砕が行われる。つまり、原料は粒子径の大きなもの程大きい遠心力が作用して周速の速い半径方向外周側に集まり、主として粒子同士の摩砕により、また、粒子同士の衝突による破砕も生じて粉砕される。
【0023】
そして、分級領域Cにおいては、砕料のなかで粒子径が小さく質量の小さい粒子は、圧力の低い第二回転翼42の回転中心近傍に集まり、吸引ファン2で吸引されて排出口53から空気とともに排出される。一方、粒子径が大きく質量の大きい粒子は、吸引された空気に随伴せず、クリアランス付近でテーパー壁52に沿って生じる後方への戻り気流によって粉砕領域Bに戻るという一連の作用によって原料の分級が可能になっている。
【0024】
これに対し、この気流式粉砕機1において、ケーシング40内の残留物を回収する場合には、モータ19を逆転させて、二枚の回転翼41、42を逆転状態とし、さらに、原料投入口51の切換弁32を閉じて非連通状態として運転すれば、残留物の回収が可能である。
つまり、図3(b)に示すように、二枚の回転翼41、42を逆転状態とすることにより、ケーシング40内に戻り気流RRを発生させて、ケーシング内部の残留物Gzを、粉砕領域Bから導入領域Aに旋回移動させ、さらに、空気導入口10から空気導入管12を介して、ケーシング40外部に設置されている残留物回収槽20に排出することができる。したがって、ケーシング40を分解することなく、ケーシング40内部の残留物Gzを除去することができる。
【0025】
そして、空気導入口10は、空気導入管12とともに、略円筒をなすケーシング40の接線方向に沿って延出し、かつ回転翼が逆回転する方向に対向し開口して設けられているので、二枚の回転翼41、42の逆転による戻り気流の作用に、さらに重力の作用が加わることで、ケーシング40内部の残留物Gzをより効果的に除去することができる。
【0026】
さらに、この空気導入口10には、ケーシング40への付設側とは反対の側に、残留物Gzを回収するための残留物回収槽20が付設されているので、空気導入口10からケーシング40の外部に排出される残留物Gzを、残留物回収槽20から容易に回収することができる。また、残留物回収槽20の上部に逆止弁30が付設されており、この逆止弁30は、空気の流れを導入領域Aへ向かう方向にだけ通ずるように設置されているので、この逆止弁30によって、空気導入口10の大気との連通ないし非連通状態の切換が、いわば自動的になされる。そのため、二枚の回転翼41、42の正転・逆転する都度での、逆止弁30の操作が不要である。
【0027】
以上説明したように、この気流式粉砕機1によれば、ケーシング40を分解することなく、ケーシング40内部の残留物Gzを除去することができる。
なお、本発明に係る気流式粉砕機は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、空気導入口10には、逆止弁30が付設されており、この逆止弁30は、導入領域Aへ向かう方向にだけ空気の流れが通ずるようになっている例で説明したが、これに限定されず、例えば、二枚の回転翼41、42の正転・逆転する都度に、手動で切換をする流路開閉弁を用いてもよい。このような構成からなる変形例を、図4に示す。
【0028】
同図に示す変形例は、上記実施形態での逆止弁30に替えて、残留物回収槽20と空気導入口10との間に、空気導入口10との連通および非連通状態を切換可能な第一の流路開閉弁34を付設するとともに、その第一の流路開閉弁34よりも導入領域Aの側に、ケーシング40の外部との連通および非連通状態を切換可能な第二の流路開閉弁36が付設されている点が上記実施形態とは異なっている。
このような構成であっても、通常の運転をする場合には、同図(a)に示すように、第一の流路開閉弁34を閉止するとともに第二の流路開閉弁36を開き、さらに、原料投入口51の切換弁32を開いて連通状態としてから、モータ19を正転させて、二枚の回転翼41、42を正転状態で運転すれば、原料の粉砕・分級が可能である。
【0029】
そして、ケーシング40内の残留物Gzを回収する場合には、同図(b)に示すように、第一の流路開閉弁34を開くとともに第二の流路開閉弁36を閉止し、さらに、原料投入口51の切換弁32を閉じて非連通状態としてから、モータ19を逆転させて、二枚の回転翼41、42を逆転状態で運転すれば、残留物Gzを回収することができる。
また、この変形例のような構成であれば、残留物回収槽20は、第一の流路開閉弁34によって空気導入口10との連通および非連通状態を切換可能なので、第一の流路開閉弁34を閉止状態にすれば、残留物Gzを残留物回収槽20内に残したままでも、運転を再開することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る気流式粉砕機を含む粉末回収装置全体を説明する図である。
【図2】本発明に係る気流式粉砕機の一実施形態を説明するための構成図である。
【図3】本発明に係る気流式粉砕機の残留物を回収するための機構を説明する図であり、同図は図2でのZ−Z断面を示しており、また、同図(a)は通常の運転状態を、同図(b)は残留物の回収状態をそれぞれ示している。
【図4】本発明に係る気流式粉砕機の残留物を回収するための機構の変形例を説明する図であり、同図は図3に対応する図を示している。
【図5】従来の気流式粉砕機を説明するための構成図である。
【符号の説明】
【0031】
1 気流式粉砕機
3 投入側ケーシング
10 空気導入口
12 空気導入管
19 モータ
20 残留物回収槽
30 逆止弁
32 切換弁
34 第一の流路開閉弁
36 第二の流路開閉弁
40 ケーシング
41 第一回転翼
42 第二回転翼
44 センターケーシング
45 排出側ケーシング
46 シャフト
47 フレーム
49 原料投入口
50 テーパー壁
51 原料供給部
52 テーパー壁
53 排出口
55、56 ボス
57、58 羽根
59 傾斜面
62 吸引ファン
63 回収ホッパー
65 回収管
66 輸送管
【出願人】 【識別番号】505328085
【氏名又は名称】古河産機システムズ株式会社
【識別番号】504139765
【氏名又は名称】Corso Idea株式会社
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也

【識別番号】100075579
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 嘉昭

【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 秀▲てつ▼


【公開番号】 特開2008−12477(P2008−12477A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188168(P2006−188168)