トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 粉粒体処理設備
【発明者】 【氏名】大野 貴司

【要約】 【課題】粉粒体を処理する粉粒体処理設備における粉粒体の生産効率を向上させ、温度変化によって溶融あるいは固結しやすい粉粒体の生産効率も向上させる。

【構成】サイロ2、粉砕機3、ラインシフタ4、計量機5、処理装置6を一の系統に有する粉糖処理設備1には、前記系統の下流側に真空ポンプ7が設けられている。真空ポンプ7によって、原料及び粉糖は吸引圧送され、前記系統内の各機器及び配管内は負圧となる。これによって、各機器と配管の接続部分に外側への圧力負荷がかからず、粉粒体の漏出を防止できる。さらに負圧であるため、各機器と配管内の空気の温度は上昇しない、あるいは上昇しても従来に比べて極めて上昇が小さい。したがって、温度変化によって溶融あるいは固結しやすい粉糖でも、各機器と配管内において、溶融したり固結することはない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも原料を貯留するサイロと、
前記サイロから供給される原料を粉粒体に粉砕する粉砕機と、
前記粉砕された粉粒体をその粒度毎にふるい分けするラインシフタと、
前記粉粒体に所定の処理を行う処理装置と、を一の系統内に有する粉粒体処理設備であって、
前記系統内を負圧にして、前記原料及び粉粒体を前記系統内で移送するための吸引装置を前記系統の下流側に有することを特徴とする、粉粒体処理設備。
【請求項2】
前記ラインシフタによりふるい分けられた粉粒体を計量して、設定量の粉粒体を前記処理装置に供給する計量機をさらに前記系統に有することを特徴とする、請求項1に記載の粉粒体処理設備。
【請求項3】
前記計量機の内部には、前記粉粒体を集塵するためのフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の粉粒体処理設備。
【請求項4】
前記サイロと前記粉砕機との間に、前記原料と空気を分離するサイクロン装置をさらに前記系統に有することを特徴とする、請求項1〜3に記載の粉粒体処理設備。
【請求項5】
前記サイクロン装置には、前記分離された空気を排気する真空ポンプが接続されていることを特徴とする、請求項4に記載の粉粒体処理設備。
【請求項6】
前記粉粒体処理設備は、前記粉粒体を移送する配管の内部と同じ温度及び湿度に保たれた屋内に設置されることを特徴とする、請求項1〜5に記載の粉粒体処理設備。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体に所定の処理を行う設備に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば小麦、蕎麦、豆類、コーン等の原料を粉砕して、例えば食品、化学品、医薬品等の粉粒体を製粉したり、これらの粉粒体を混合する等の所定の処理を行う粉粒体処理設備では、原料を粉砕する粉砕機が当該処理設備の外に設けられていた。したがって、このような粉粒体処理設備では、処理設備の外で原料を粉砕した後に粉砕した粉粒体を処理設備に輸送する必要があり、製粉や混合等の所定の処理を行う効率が悪かった。
【0003】
そこで従来から、粉砕機をインラインに設けた粉粒体処理設備が提案されてきた(特許文献1)。小麦の製粉を例に説明すると図4に示したように、粉粒体処理設備である製粉設備100には、原料投入口110の下流に、粉粒体を粉砕するインラインミル101と、粉砕された粉粒体をふるい分けするインラインシフタ102が、直列的に交互に例えば3段に接続されて平面的に配置されている。インラインシフタ102では、製品としての粒度(粒の大きさ)を満たす粉粒体は排出口102aから排出され、さらに細かく粉砕されることが必要な粉粒体は出口102bから次段のインラインミル101に移送されるようになっている。
【0004】
3段目のインラインシフタ102の下流には、インラインミル101と、粉粒体と空気を分離するレシーバフィルタ103がこの順に配置されている。レシーバフィルタ103で回収された粉粒体のうち、製品としての粒度を満たす粉粒体は、レシーバフィルタ103内のフィルタ(図示せず)でふるい分けられ排出口103aから排出される。製品としての粒度を満たさない粉粒体は、出口103bから排出され、廃棄装置105に移送されて廃棄される。
【0005】
また、原料投入口110と1段目のインラインミル101の間の配管106、及び各段のインラインシフタ102とインラインミル101の間の配管108には、粉粒体を空気移送するための空気を取り込む空気取込口104が設けられている。粉粒体は、空気取込口104から取り込まれた空気と共に、インラインミル101の内部に設けられた回転盤及び回転羽部材(図示せず)により発生する風力と、インラインシフタ102の出口102bに設けられた例えばファンあるいはブロワ等の圧送アダプタ(図示せず)により発生する空気圧によって、製粉設備100内を圧送される。このように発生した粉粒体を圧送するための空気圧は、レシーバフィルタ103で受け止められ消滅する。
【0006】
【特許文献1】特開2005−066552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記したように、インラインミル101の内部に設けられた回転盤及び回転羽部材(図示せず)により発生する風力と、インラインシフタ102の出口102bに設けられた圧送アダプタ(図示せず)によって配管内を圧送する方式では、インラインミル101の出口101aとインラインシフタ102の出口102bの空気、並びに配管107、108内は正圧になる。そのため、出口101aと配管107との接続部分、及び出口102bと配管108との接続部分に外側への圧力負荷かがかかり、当該接続部分から粉粒体が漏出するおそれがあった。
【0008】
また、出口101aと配管107との接続部分、及び出口102bと配管108との接続部分において、空気が正圧になるので空気の温度が上昇し、粉粒体が例えば粉糖のような温度変化によって溶融あるいは固結しやすい物質である場合、粉粒体が溶融したり固結するおそれがあった。このため従来は、例えばグラニュー糖から粉糖に粉砕する場合、粉粒体処理設備の外に設けられた粉砕機で粉砕されていた。その後、粉糖は粉粒体処理設備に投入され、例えば他の粉粒体と混合する等の所定の処理が行われていた。しかしながら、粉糖は粉砕機から粉粒体処理設備に輸送される間でも溶融したり固結しやすいため、タンクローリー等での輸送は困難である。そのため従来は、凝固防止剤であるコンスターチあるいはデキストリンを粉糖に混ぜて袋にパッキングして輸送するようにしている。しかしながらそうすると、製品に本来不要なコンスターチあるいはデキストリンを混入しているので、コストの問題や本来不要の物質を混ぜてしまう問題が起こり、好ましくない。さらにパッキングされた粉糖の開袋、計量、粉体処理設備への投入、投入容器の洗浄、袋の処理、粉塵対策等の作業が余分に発生し、余計な工程が増え生産効率が低下する。しかもこれらの作業スペースを確保しなければならないという問題もあった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、粉粒体を処理する粉粒体処理設備における粉粒体の生産効率を向上させ、さらに例えば粉糖のように温度変化によって溶融あるいは固結しやすい粉粒体の処理に対する生産効率も向上させることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、本発明の粉粒体処理設備は、少なくとも原料を貯留するサイロと、前記サイロから供給される原料を粉粒体に粉砕する粉砕機と、
前記粉砕された粉粒体をその粒度毎にふるい分けするラインシフタと、前記粉粒体に所定の処理を行う処理装置と、を一の系統内に有する粉粒体処理設備であって、前記系統内を負圧にして、前記原料及び粉粒体を前記系統内で移送するための吸引装置を前記系統の下流側に有することを特徴としている。ここで系統とは、配管やチューブによって結ばれたラインのことをいい、必ずしも直線状である必要はなく、適宜枝分かれしていてもよい。
【0011】
粉粒体処理設備に設けられた吸引装置によって吸引された空気と共に、粉粒体は粉粒体処理設備の各機器内と各機器を接続する配管内を移送される。この場合吸引空気による移送となるために、各機器内と配管内の空気圧が常に負圧となる。したがって、機器と配管の接続部分に外側への圧力負荷がかからず、粉粒体の漏出を防止できる。さらに系統内は負圧であるため、各機器内と配管内の空気の温度が上昇しない、あるいは上昇しても従来に比べて極めて上昇が小さいので、粉粒体が例えば粉糖のような温度変化によって溶融あるいは固結しやすい物質である場合でも、粉粒体が溶融したり固結することを防止することができる。粉粒体が固形の粉粒状態を維持できるため、各機器内や配管内に粉粒体が滞留せず円滑に移送される。したがって、粉粒体処理設備における粉粒体の生産効率を向上させることができる。
【0012】
前記ラインシフタによりふるい分けられた粉粒体を計量して、設定量の粉粒体を前記処理装置に供給する計量機をさらに前記系統に有していてもよい。この場合、ラインシフタによって所定の処理に必要な粒度毎にふるい分けられた粉粒体を、必要な量だけ前記処理装置に供給することができる。従来は粉粒体設備の外に設置されていた計量機から当該処理設備に輸送していたが、このような輸送を省略することができ、粉粒体処理設備における粉粒体の生産効率をさらに向上させることができる。
【0013】
前記計量機の内部には、前記粉粒体を集塵するためのフィルタが設けられていてもよい。フィルタは粉粒体と空気を分離させることができ、粉粒体のみを回収することができる。また、従来のレシーバフィルタ(集塵機)を別に設ける必要がなく、粉粒体処理設備の省スペース化を実現でき、設備コストを削減することができる。
【0014】
前記サイロと前記粉砕機との間に、前記原料と空気を分離するサイクロン装置をさらに前記系統に有していてもよい。サイクロン装置を粉粒体処理設備内に設けることにより、粉砕機に原料のみを供給することができ、粉砕機において効率よく原料を粉砕することができる。
【0015】
前記サイクロン装置には、前記分離された空気を排気する真空ポンプが接続されていてもよい。真空ポンプの空気の吸引によって、サイクロン装置で分離された空気を強制的に排気することができ、サイクロン装置において原料と空気を効率よく分離することができる。
【0016】
前記粉粒体処理設備は、前記粉粒体を移送する配管の内部と同じ温度及び湿度に保たれた屋内に設置されてもよい。粉粒体処理設備を配管内部と外部が同じ温度及び湿度になるように調整した屋内に設置すれば、配管に結露の発生を防止することができる。したがって、粉粒体が溶融し、あるいは凝固することを防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の粉粒体処理設備によれば、各機器と配管の接続部分からの粉粒体の漏出を防止できる。また、粉粒体が例えば粉糖のような温度変化によって溶融あるいは固結しやすい物質である場合でも、各機器内と配管内において、粉粒体が溶融したり固結することを防止することができる。したがって、粉粒体処理設備における粉粒体の生産効率を向上させることができる。また、粉粒体を所定の処理に必要な粒度毎に必要量を処理装置に供給することができる。さらに、粉粒体処理設備の省スペース化を実現することができ、設備コストを削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる粉粒体処理設備としての粉糖処理設備1の系統の概略を示している。本粉糖処理設備1は、原料としてのグラニュー糖を粉糖に粉砕し、粉糖を例えば他の粉粒体と混合する等の所定の処理を行う粉糖処理設備である。
【0019】
粉糖処理設備1は、原料であるグラニュー糖を貯留するサイロ2を例えば2基有している。サイロ2の上部には、グラニュー糖を投入する入口部2aが設けられている。入口部2aの上流には、グラニュー糖を輸送するタンクローリー等からグラニュー糖を受け入れるローリー受入口10が設けられている。入口部2aとローリー受入口10は、例えばステンレスの配管26により接続されている。サイロ2の下部には、グラニュー糖を排出する出口部2bが設けられている。出口部2bには、外部の空気を取り込んでグラニュー糖を供給するスクリューフィーダー11が接続されている。スクリューフィーダー11には、グラニュー糖を移送する配管20が接続されている。各配管20、20には、各サイロ2、2から供給されるグラニュー糖の移送量を調節する原料調節弁12、12がそれぞれ設けられている。各配管20、20は、各原料調節弁12、12の下流側で配管21の一端に接続され合流している。なおサイロ2の貯留部2cには、貯留部2cの表面の結露を防止することができる布製サイロを使用するのが好ましい。
【0020】
配管21の他端は、グラニュー糖を粉糖に粉砕する粉砕機3の入口部3aに接続される。粉砕機3の入口部3aは、配管21がどの角度から進入しても入口部3aと接続できるように、ユニバーサルジョイントとしてもよい。粉砕機3には、例えば高速回転式の粉砕機が用いられる。高速回転式の粉砕機では、例えば複数のピンが設けられた回転盤(図示せず)を有する粉砕室にグラニュー糖を投入し、回転盤を高速回転させてグラニュー糖とピンの衝突によってグラニュー糖が粉砕されて粉糖が生成される。この粉砕機3によると、回転盤の回転数を制御することにより、粉砕された粉糖の粒度を調節することができる。粉砕機3には、粉糖が排出される出口部3bが設けられ、出口部3bには粉糖を移送する配管22の一端が接続されている。
【0021】
配管22の他端は、粉砕機3で粉砕された粉糖をふるい分けて所定の処理に必要な粒度の粉糖を供給するラインシフタ4の入口部4aに接続されている。ラインシフタ4の内部には、必要粒度の網目を有したシーブ(図示せず)が設けられており、粉糖が粒度毎にふるい分けられる。シーブを通過した粉糖を排出するラインシフタ4の出口部4bには、粉糖を移送する配管23の一端が接続されている。
【0022】
配管23の他端では、例えば2本の配管24、24に分岐される。各配管24、24には、ラインシフタ4から供給される粉糖の粒度に基づいてどの計量機5に粉糖を輸送するかを選択する、ライン選択弁13、13が設けられている。
【0023】
各配管24、24の他端は、計量機5、5の入口部5a、5aにそれぞれ接続されている。計量機5は、ラインシフタ4から供給された粉糖を計量して、処理装置6における所定の処理に必要な量を供給する。計量機5は、粉糖処理設備1内に例えば2基設けられている。計量機5の内部には、粉糖と空気を分離して粉糖を集塵するフィルタ(図示せず)が設けられている。
【0024】
計量機5の上部には、サイロ2から計量機5まで、グラニュー糖及び粉糖を吸引移送する真空ポンプ7が設けられている。計量機5と真空ポンプ7は、例えばステンレスの配管27により接続されている。なお真空ポンプ7には、空気移送用の吸引ブロワを用いてもよい。
【0025】
計量機5の出口部5bには、空気を取り込んで粉糖を供給するスクリューフィーダー14が接続されている。スクリューフィーダー14の下流には粉糖の輸送経路を開閉するロータリーバルブ15が設けられ、さらにロータリーバルブ15の下流には粉糖に混じった不要金属を除去するマグネット装置16が設けられている。マグネット装置16には、粉糖を移送する配管25の一端が接続されている。
【0026】
配管25の他端は、粉糖に所定の処理が行われる処理装置6の入口部6aに接続される。処理装置6としては、例えば粉糖処理設備1で製造された粉糖と他の粉粒体を混合するミキサー等が用いられる。
【0027】
なお、前記の配管20、20、21、22、23、24、25は例えば外径が60mmから115mmであり、配管の材料としては例えばステンレス、ゴム等が用いられる。
【0028】
本実施の形態にかかる粉糖処理設備1は以上のように構成されており、次にこの粉糖処理設備1で行われる粉糖の処理について、図2に示したフローに基づいて説明する。
【0029】
タンクローリー等によって輸送されたグラニュー糖は、ローリー受入口10から配管26を通ってサイロ2の入口部2aに移送される。移送されたグラニュー糖は、貯留部2cに貯留される(図2(S1))。
【0030】
粉糖処理設備1において粉糖の処理を開始する場合、先ず使用するサイロ2の原料調節弁12と計量機5のライン選択弁13を開け、真空ポンプ7を稼動させる。真空ポンプ7は、スクリューフィーダー11から取り込んだ空気と共に、サイロ2から計量機5まで、グラニュー糖及び粉糖を吸引移送する。ここで真空ポンプ7の吸引力の設定は、粉砕機3の回転盤の回転数の設定に基づいて行われる。すなわち、粉砕機3の回転盤の回転により発生する風量よりも大きい吸引力に設定する。したがって、粉糖処理設備1の各機器及び配管の内部の空気圧は常に負圧となる。
【0031】
サイロ2から排出されたグラニュー糖は、スクリューフィーダー11及び配管20及び配管21を通って、粉砕機3の入口部3aに移送される。この際、グラニュー糖の移送量は、配管20に設けられた原料調節弁12の開度によって調節される。
【0032】
粉砕機3の入口部3aに移送されたグラニュー糖は、粉砕機3内において粉糖に粉砕される(図2(S2))。この際、粉糖は処理装置6における処理に必要な粒度に調節される。粉砕された粉糖は、粉砕機3の出口部3bから排出され配管22を通ってラインシフタ4の入口部4aに移送される。なお、例えば2基の処理装置6における所定の処理に必要な粉糖の粒度が異なる場合、粉砕機3で粉砕される粉糖は、複数の粒度に粉砕されるように調節されてもよい。
【0033】
ラインシフタ4の入口部4aに移送された粉糖は、ラインシフタ4の内部に設けられたシーブによって粒度毎にふるい分けられる(図2(S3))。このシーブを通過した粉糖は、ラインシフタ4の出口部4bから排出され配管23及び配管24を通って計量機5の入口部5aに移送される。またラインシフタ4では、万が一粉糖に不純物が混じっていた場合、シーブによる粉糖のふるい分けの際に、その不純物も同時に除去されている。この不純物以外の粉糖はすべて計量機5に移送される。
【0034】
配管24において粉糖を移送中、配管24に設けられたライン選択弁13により、例えば2基の計量機5のうち、ラインシフタ4から排出された粉糖が移送される計量機5が選択される。この選択は、移送される粉糖の粒度が、処理装置6における所定の処理に必要な粒度に適合するように選択される。
【0035】
計量機5の入口部5aに移送された粉糖は、計量機5の内部に設けられたフィルタによって空気と分離されて集塵される。計量機5では、処理装置6における処理に必要な粉糖の量を計量する(図2(S4))。粉糖の処理が行われるときにロータリーバルブ15が開き、粉糖は計量機5の出口部5bから排出され、スクリューフィーダー14、ロータリーバルブ15、マグネット装置16、配管25を通って処理装置6の入口部6aに輸送される。なお万が一、不要金属が粉糖に混じっていても、マグネット装置16で除去される。
【0036】
処理装置6の入口部6aに輸送された粉糖は、処理装置6において例えば他の粉粒体との混合等の処理が行われる(図2(S5))。
【0037】
以上のように、本実施の形態の粉糖処理設備1によると、粉糖は、真空ポンプ7による吸引圧送で、粉糖処理設備1の各機器内と各機器を接続する配管内を移送される。したがって、各機器内と配管内の空気圧が常に負圧となる。この場合、各機器と配管の接続部分に外側への圧力負荷がかからず、粉粒体の漏出を防止できる。さらに負圧であるため、各機器と配管内の空気の温度は上昇しない、あるいは上昇しても従来に比べて極めて上昇が小さい。したがって、粉粒体が例えば粉糖のような温度変化によって溶融あるいは固結しやすい物質である場合でも、溶融したり固結することはない。
このように粉粒体が溶融したり固結するおそれがないため、これらを防止するために粉糖に混入させるコンスターチあるいはデキストリンが不要となる。したがって、本来不要なものを含まない純粋な製品を提供することができる。また、既述したように粉糖処理設備の外で粉糖を粉砕する必要がなくなり、粉糖をパッキングして輸送する必要がない。したがって、パッキングされた粉糖の開袋、計量、粉体処理設備への投入、投入容器の洗浄、袋の処理、粉塵対策等の従来の作業が余分に発生せず、しかもこれらの作業スペースを確保する必要もない。
また、計量機5を同一系統内に、すなわちインラインに設けているので、粉砕機3とラインシフタ4によって所定の処理に必要な粒度に粉砕されふるい分けられた粉糖を計量して、その処理に必要な量を処理装置6に供給することができる。
また、計量機5の内部には、粉糖を集塵するためのフィルタが設けられているため、従来ようにレシーバフィルタを別に設ける必要がなく、粉糖処理設備1の省スペース化を実現でき、設備コストを削減することができる。
さらに、粉糖処理設備1では、原料はグラニュー糖の状態でサイロ2に貯留されるので、保管が容易である。
【0038】
次に他の実施の形態の粉粒体処理設備について、図3に基づいて説明する。図3は、他の実施の形態にかかる粉粒体処理設備としての粉糖処理設備30の系統の概略を示している。
【0039】
粉糖処理設備30は、前記した粉糖処理設備1におけるサイロ2と粉砕機3の間に、グラニュー糖と空気を分離するサイクロン装置31をさらに設置したものである。サイロ2からのグラニュー糖を移送する配管21は、サイクロン装置31の入口部31aに接続される。サイクロン装置31の出口部31bの下流には、グラニュー糖の粉砕機3への移送経路を開閉するロータリーバルブ32が設けられている。ロータリーバルブ32には配管33の一端が接続され、配管33の他端は粉砕機3の入口部3aに接続されている。配管33は例えば外径が60mmから115mmであり、配管の材料としては例えばステンレス、ゴム等が用いられる。
【0040】
さらにサイクロン装置31には、グラニュー糖と分離された空気を排気する真空ポンプ34が設けられている。サイクロン装置31と真空ポンプ34は、例えばステンレスの配管35により接続されている。その他の構成は、図1に示す粉糖処理設備1と同一である。
【0041】
他の実施の形態にかかる粉糖処理設備30は以上のように構成されており、次にこの粉糖処理設備30のサイクロン装置31におけるグラニュー糖の処理方法について説明する。
【0042】
サイロ2に貯留されたグラニュー糖は、真空ポンプ34によってスクリューフィーダー11から取り込まれた空気と共に、配管20及び配管21を通ってサイクロン装置31の入口部31aに移送される。サイクロン装置31では、投入されたグラニュー糖と空気が旋回され、その旋回の際に発生する遠心力とグラニュー糖の重力を利用してグラニュー糖と空気は分離される。分離された空気は真空ポンプ34によって強制排気される。そして、粉砕機3による粉糖の精製が必要なときにロータリーバルブ33が開き、分離されたグラニュー糖は配管33を通って粉砕機3の入口部3aに移送される。
【0043】
以上のように、上述した粉糖処理設備30によると、サイクロン装置31を設けることによって、粉砕機3にグラニュー糖のみを供給することができ、粉砕機3において効率よくグラニュー糖を粉砕することができる。また、真空ポンプ34によって、サイクロン装置31で分離された空気が強制的に排気されるため、サイクロン装置31においてグラニュー糖と空気を効率よく分離することができる。
【0044】
前記粉糖処理設備1及び粉糖処理設備30は、グラニュー糖及び粉糖を移送する配管20、21、22、23、24、25、33の内部と同じ温度及び湿度に保たれた屋内に設置されることが好ましい。これによって、配管20、21、22、23、24、25、33に結露が発生するのを防止することがきる。したがって、配管内を移送されるグラニュー糖及び粉糖が溶融し、あるいは凝固することをより一層確実に防止することができる。
【0045】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、特に温度変化によって溶融あるいは固化しやすい粉粒体を処理する設備に有益である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施の形態にかかる粉糖処理設備の系統の概略図である。
【図2】粉粒体の処理方法についてのフローである。
【図3】他の実施の形態にかかる粉粒体処理設備の系統の概略図である。
【図4】従来の粉粒体処理設備の系統の概略図である。
【符号の説明】
【0048】
1 粉糖処理設備
2 サイロ
3 粉砕機
4 ラインシフタ
5 計量機
6 処理装置
7 真空ポンプ
30 粉糖処理設備
31 サイクロン装置
34 真空ポンプ
【出願人】 【識別番号】506188965
【氏名又は名称】株式会社エムアンドケー
【識別番号】391043871
【氏名又は名称】株式会社ネオテック
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】 【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男

【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明

【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司


【公開番号】 特開2008−12458(P2008−12458A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−187377(P2006−187377)