トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 破砕装置
【発明者】 【氏名】石澤 誠也

【氏名】宮田 英男

【要約】 【課題】被破砕物のスクリーンでの残留を防止しして、排出効率ひいてはその処理能力の向上を図ることが可能な破砕装置を提供すること。

【構成】ケーシングと、上記ケーシング内に回転可能に設置され外周部に複数個のスウィングハンマを備えている回転体と、上記ケーシング内であって上記回転体の外周側に設置されたスクリーンと、を備え、上記回転体を回転させることにより導入された被破砕物を上記スウィングハンマによって破砕してスクリーンを通過させる破砕装置において、上記スクリーンの軸方向略全領域又は全領域において上記スウィングハンマの最外周端が回転・通過するように構成したもの。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、上記ケーシング内に回転可能に設置され外周部に複数個のスウィングハンマを備えている回転体と、上記ケーシング内であって上記回転体の外周側に設置されたスクリーンと、を備え、上記回転体を回転させることにより導入された被破砕物を上記スウィングハンマによって破砕してスクリーンを通過させる破砕装置において、
上記回転体は、シャフトと、上記シャフトの外周に積層・配置された複数枚のディスクとから構成され、
上記各ディスクの外周部にはスウィングハンマ取付部が設けられていて、
上記複数枚のディスクは隣接するディスクのスウィングハンマ取付部が干渉しない位置関係で積層・配置されていて、
隣接する何れか一方のディスクのスウィングハンマが何れか他方のディスク側に該他方のディスクの厚み分又は略厚み分と重なるように突出・配置されていて、
以下、同様の規則に沿って各ディスクにスウィングハンマを取り付けることにより全体として上記スクリーンの軸方向略全領域又は全領域においてスウィングハンマの最外周端が回転・通過するように構成したことを特徴とする破砕装置。
【請求項2】
請求項1記載の破砕装置において、
上記各ディスクには180°の対向位置に一対のスウィングハンマ取付部が設けられていて、
隣接する一対のディスクにおいて夫々の一対のスウィングハンマ取付部が相互に直交する方向に指向するように積層・配置されていることを特徴とする破砕装置。
【請求項3】
請求項1記載の破砕装置において、
上記各ディスクには一箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、
隣接する一対のディスクにおいて夫々のスウィングハンマ取付部が180°の対向位置に配置されるように積層・配置されていることを特徴とする破砕装置。
【請求項4】
請求項1記載の破砕装置において、
上記ディスクには120°毎の三箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、
隣接する一対のディスクにおいて回転方向に60°ずれるように積層・配置されていることを特徴とする破砕装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れかに記載の破砕装置において、
上記スウィングハンマの先端はその幅が回転体の軸方向に沿って所定量だけ拡幅されていて、隣接するスウィングハンマとの間の隙間をなくすように構成されていることを特徴とする破砕装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5の何れかに記載の破砕装置において、
上記複数枚のディスクは回転体の軸方向中間位置に配置されたセンターディスクを境にして左側グルーフと右側グループに二分割されていて、
上記左側グループは軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられていて、
上記右側グループは上記左側グループのロングピンとは異なり反対側の軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられていることを特徴とする破砕装置。
【請求項7】
請求項6記載の破砕装置において、
上記左側グループのスウィングハンマの取付位置と右側グループのスウィングハンマの周方向取付位置は所定角度だけずらしてあることを特徴とする破砕装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、段ボール紙、樹皮、木材等を細かく砕く破砕装置に係り、特に、スウィングハンマを使用したタイプのものにおいて、スクリーンの軸方向全領域又は略全領域において、スウィングハンマの先端が通過することができ、それによって、破砕・排出効率ひいては処理能力の向上を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
スウィングハンマを使用した従来の破砕装置は、例えば、図10に示すような構成になっている。図10は破砕装置の構成を示す縦断面図であり、まず、ケーシング201があり、このケーシング201内にはシャフト203が回転可能に設置されている。このシャフト203はその両端が上記ケーシング201より突出・配置されていて、軸受205、207によって夫々回転可能に支持されている。上記シャフト203には複数枚のディスク209がスペーサ211を介して積層・配置されている。そして、上記ディスク209の外周部にはスウィングハンマ213がロングピン214を介してスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
【0003】
上記ケーシング201の内側であって底部側にはスクリーン215が設置されている。又、上記ケーシング201の上部には被破砕物をケーシング201内に導入するための被破砕物導入ホッパ217が設置されている。又、上記シャフト203の一端にはプーリ219が固着されていて、図示しない駆動モータからの回転が駆動モータの回転軸に固着された同じく図示しないプーリ、ベルト、上記プーリ219を介してシャフト203に伝達されることになる。
【0004】
上記構成によると、上記被破砕物導入ホッパ217を介して被破砕物がケーシング201内に導入される。ケーシング201内ではシャフト203が回転しており、よって、ケーシング201内に導入された被破砕物はスウィングハンマ213によって破砕されることになる。又、破砕された被破砕物はスクリーン215を介して篩にかけられてケーシング201の下方に落下することになる。又、スクリーン215を通過しないものについては、スウィングハンマ213によって繰り返し破砕されることになる。
【0005】
尚、同種の破砕装置の構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等がある。
【0006】
【特許文献1】特開2000−84426号公報
【特許文献2】特開平11−300223号公報
【特許文献3】特開平10−277417号公報
【特許文献4】特開平09−313964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
まず、従来の破砕装置の場合には、シャフト203の軸方向に沿ったスクリーン215の有効幅の全領域にわたって、スウィングハンマ213の軌道が存在する構成にはなっておらず、スウィングハンマ213の先端が通過しない隙間領域が存在する。そのような隙間領域においては、上記スウィングハンマ213による破砕・排出作用が付与されることがないので、破砕された被破砕物がスクリーン215の開口部を通過することなく残留してしまうことになる。このような現象は、被破砕物が高含水率の生木材のような場合に特に顕著であった。
上記のような現象が発生するとスクリーン215において目詰まりが発生してしまう。その結果、排出効率ひいては破砕装置としての処理能力が大幅に低下してしまうという問題があった。
【0008】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、被破砕物のスクリーンでの残留を防止して、排出効率ひいてはその処理能力の向上を図ることが可能な破砕装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による破砕装置は、ケーシングと、上記ケーシング内に回転可能に設置され外周部に複数個のスウィングハンマを備えている回転体と、上記ケーシング内であって上記回転体の外周側に設置されたスクリーンと、を備え、上記回転体を回転させることにより導入された被破砕物を上記スウィングハンマによって破砕してスクリーンを通過させる破砕装置において、上記回転体は、シャフトと、上記シャフトの外周に積層・配置された複数枚のディスクとから構成され、上記各ディスクの外周部にはスウィングハンマ取付部が設けられていて、上記複数枚のディスクは隣接するディスクのスウィングハンマ取付部が干渉しない位置関係で積層・配置されていて、隣接する何れか一方のディスクのスウィングハンマが何れか他方のディスク側に該他方のディスクの厚み分又は略厚み分と重なるように突出・配置されていて、以下、同様の規則に沿って各ディスクにスウィングハンマを取り付けることにより全体として上記スクリーンの軸方向略全領域又は全領域においてスウィングハンマの最外周端が回転・通過するように構成したことを特徴とするものである。
又、請求項2による破砕装置は、請求項1記載の破砕装置において、上記各ディスクには180°の対向位置に一対のスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて夫々の一対のスウィングハンマ取付部が相互に直交する方向に指向するように積層・配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による破砕装置は、請求項1記載の破砕装置において、上記各ディスクには一箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて夫々のスウィングハンマ取付部が180°の対向位置に配置されるように積層・配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による破砕装置は、請求項1記載の破砕装置において、上記ディスクには120°毎の三箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて回転方向に60°ずれるように積層・配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による破砕装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の破砕装置において、上記スウィングハンマの先端はその幅が回転体の軸方向に沿って所定量だけ拡幅されていて、隣接するスウィングハンマとの間の隙間をなくすように構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による破砕装置は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の破砕装置において、上記複数枚のディスクは回転体の軸方向中間位置に配置されたセンターディスクを境にして左側グルーフと右側グループに二分割されていて、上記左側グループは軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられていて、上記右側グループは上記左側グループのロングピンとは異なり反対側の軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられていることを特徴とするものである。
又、請求項7による破砕装置は、請求項6記載の破砕装置において、上記左側グループのスウィングハンマの取付位置と右側グループのスウィングハンマの周方向取付位置は所定角度だけずらしてあることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように本願発明による破砕装置によると、ケーシングと、上記ケーシング内に回転可能に設置され外周部に複数個のスウィングハンマを備えている回転体と、上記ケーシング内であって上記回転体の外周側に設置されたスクリーンと、を備え、上記回転体を回転させることにより導入された被破砕物を上記スウィングハンマによって破砕してスクリーンを通過させる破砕装置において、上記回転体は、シャフトと、上記シャフトの外周に積層・配置された複数枚のディスクとから構成され、上記各ディスクの外周部にはスウィングハンマ取付部が設けられていて、上記複数枚のディスクは隣接するディスクのスウィングハンマ取付部が干渉しない関係で積層・配置されていて、隣接する何れか一方のディスクのスウィングハンマが何れか他方のディスク側にディスクの厚み分又は略厚み分と重なるように突出・配置されていて、以下、同様の規則に沿って各ディスクにスウィングハンマを取り付けることにより全体として上記スクリーンの軸方向略全領域又は全領域においてスウィングハンマの最外周端が回転・通過するように構成したので、スクリーンの有効全領域又は略有効全領域にわたって何れかのスウィングハンマが回転軌道を描くことになり、よって、被破砕物の破砕・排出をより確実なものとし、排出効率ひいては処理能力を大幅に向上させることができる。
又、上記各ディスクには180°の対向位置に一対のスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて夫々の一対のスウィングハンマ取付部が相互に直交する方向に指向するように積層・配置されているように構成した場合には、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、上記各ディスクには一箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて夫々のスウィングハンマ取付部が180°の対向位置に配置されるように積層・配置されているように構成した場合にも、上記効果をより確実なものとすることができる。
又、上記ディスクには120°毎の三箇所にスウィングハンマ取付部が設けられていて、隣接する一対のディスクにおいて回転方向に60°ずれるように積層・配置した場合にも、上記効果をより確実なものとすることができる。
尚、180°の対向位置に一対のスウィングハンマを取り付けた場合には、回転体が一回転する際に二回のハンマ破砕作用が行われる。これに対して、180°の対向位置に夫々一個ずつのスウィングハンマを取り付けた場合には、回転体が一回転する際に一回のハンマ破砕作用が行われる。よって、回転体の回転数が同じであるとすれば前者の方が高い破砕能力を発揮することになる。したがって、三個のスウィングハンマを取り付けた場合には、さらに破砕能力を高めることができる。
但し、本願発明の場合には、スウィングハンマの個数を特に限定するものではなく、例えば、一枚のディスクに4個以上のスウィングハンマを取り付けるような構成も本願発明の範囲である。
又、上記スウィングハンマの先端はその幅が回転体の軸方向に沿って所定量だけ拡幅されていて、隣接するスウィングハンマとの間の隙間をなくすように構成されている場合には、スクリーンの軸方向略全領域において上記スウィングハンマの最外周端が回転・通過することになり、上記効果がより確実なものとなる。
又、上記複数枚のディスクは回転体の軸方向中間位置に配置されたセンターディスクを境にして左側グルーフと右側グループに二分割されていて、上記左側グループは軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられていて、上記右側グループは上記左側グループのロングピンとは異なり反対側の軸方向端から差し込まれた複数本のロングピンによってスウィングハンマが取り付けられているように構成した場合には、分解・組立等その取扱が容易になる。
又、上記左側グループのスウィングハンマの取付位置と右側グループのスウィングハンマの周方向取付位置は所定角度だけずらしてある構成の場合には、上記効果をより確実なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1乃至図4を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態による破砕装置を組み込んだ破砕プラントの一部の構成を示す側面図であり、まず、破砕装置1がある。この破砕装置1の上部には、被破砕対象物を上記破砕装置に導入する被破砕物導入装置3が設置されている。
【0012】
上記破砕装置1は図2乃至図4に示すような構成になっている。まず、図2に示すように、ケーシング5があり、このケーシング5内にはシャフト7が回転可能な状態で設置されている。このシャフト7の両端部は上記ケーシング1を突出・配置されていて、夫々軸受9、11によって回転可能な状態で支持されている。又、上記シャフト7の上記軸受11側の端にはプーリ13が固着されている。
【0013】
又、図1に示すように、破砕装置1の横には駆動モータ15が設置されていて、この駆動モータ15の回転軸にはプーリ17が固着されている。このプーリ17と上記プーリ13との間にはベルト19が巻回されている。そして、駆動モータ15が起動することにより、その回転がプーリ17、ベルト19、プーリ13を介してシャフト7に伝達されることになる。
【0014】
上記シャフト7の軸方向中間位置には、図2及び図4に示すように、円板状のセンターディスク21が取り付けられている。そして、上記センターディスク21を挟んで、図2、図4中左側には左側グループ23が構成されていて、図2、図4中右側には右側グループ25が構成されている。
上記左側グループ23は次のような構成になっている。すなわち、図3(a)及び図4に示すように、まず、菱形の各頂点を切除したような長板状のディスク27が複数枚積層・配置されている。その際、長手方向の向きが交互に90°ずれるような配置で積層・配置されている。
【0015】
例えば、図2、図4において最も左側に配置されたディスク27をみてみると、その長手方向が水平方向に指向した状態で設置されていて、その長手方向の両端であって片面側(図2、図4中左側)にはスウィングハンマ29、29が夫々スウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ29、29はロングピン31、31を介して、ディスク27にスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
【0016】
次に、図2、図4において左側から二番目に配置されたディスク27をみてみると、その長手方向が鉛直方向に指向した状態で設置されていて、その長手方向の両端であって片面側(図2、図4中左側)にはスウィングハンマ29、29がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ29、29はロングピン31、31を介して、ディスク27にスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
【0017】
上記左から二番目のディスク27に取り付けられているスウィングハンマ29、29をみると、最も左側に配置されているディスク27の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当する幅で上記最も左側に配置されているディスク27側に突出した状態で取り付けられている。
以下、同様の構成によって各ディスク27にスウィングハンマ29、29が取り付けられているものである。
【0018】
次に、右側グループ25の構成について説明する。右側グループ25は、図3(b)及び図4に示すように、左側グループ23の構成を45°回転させた構成になっている。
以下、詳細に説明すると、例えば、図2、図4において最も右側に配置されたディスク27をみてみると、その長手方向が水平方向に対して45°だけ傾いた状態で設置されていて、その長手方向の両端であって片面側(図2、図4中右側)にはスウィングハンマ29、29がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ29、29はロングピン35、35を介して、ディスク27にスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
【0019】
次に、図2、図4において右側から二番目に配置されたディスク27をみてみると、右端に設置されたディスク27に対して長手方向の向きが直交する方向に指向した状態で設置されていて、その長手方向の両端であって片面側(図2、図4中右側)にはスウィングハンマ29、29がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ29、29はロングピン35、35を介して、ディスク27にスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
【0020】
上記最も右側に配置されているディスク27に取り付けられているスウィングハンマ29、29をみると、丁度ディスク27の厚み分に相当する幅で図中右側に突出した状態で取り付けられている。又、右から二番目のディスク27に取り付けられているスウィングハンマ29、29をみると、最も右側に配置されているディスク27の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当する幅で上記最も右側に配置されているディスク27側に突出した状態で取り付けられている。
以下、同様の構成によって各ディスク27にスウィングハンマ29、29が取り付けられているものである。
【0021】
又、上記左側グループ23のロングピン31は、図2に示すように、左側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものであり、これに対して、右側グループ25のロングピン35は右側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものである。
又、図2に示されているように、積層・配置されている複数枚のディスク27の左端と右端、すなわち、左側グループ23の左側と右側グループ25の右側にはサイドディスク43、45が夫々設置されている。つまり、図2において、左側グループ23の複数枚のディスク27はサイドディスク43とセンターディスク21とによって挟まれた状態で積層・配置されており、右側グループ25の複数枚のディスク27はサイドディスク45とセンターディスク21とによって挟まれた状態で積層・配置されている。
【0022】
又、図2に示すように、ケーシング5の内側にはスクリーン41が設置されている。上記複数個のスウィングハンマ29によって破砕された被破砕物はこのスクリーン41を介して下方に落下するように構成されているものである。
尚、この実施の形態において、上記スクリーン41の軸方向に沿った有効領域とは、既に説明したサイドディスク43の内側からセンターディスク21の内側までの領域と、センターディスク21の内側から反対側のサイドディスク45の内側までの領域となる。
【0023】
上記構成によると、被破砕物がケーシング5内に導入される。ケーシング5内ではシャフト7が回転しており、よって、ケーシング5内に導入された被破砕物はスウィングハンマ29によって破砕される。又、破砕された被破砕物はスクリーン41を介して篩にかけられてケーシング5の下方に落下する。又、スクリーン41を通過しないものについては、スウィングハンマ29によって繰り返し破砕されることになる。
【0024】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、積層・配置された複数枚のディスク27に取り付けられているスウィングハンマ29の取付構造をみると、隣接するディスク27、27の内一方のディスク27に取り付けられたスウィングハンマ29は他方のディスク27側に突出・配置されていて、丁度ディスク27の厚み分に相当する領域にて回転軌道を描くような構成になっている。よって、シャフト7の軸方向に沿ったスクリーン41の有効全領域にわたって何れかのスウィングハンマ29が回転軌道を描くことになる。したがって、被破砕物の破砕・排出をより確実なものとし、排出効率ひいては処理能力を大幅に向上させることができる。そして、従来問題となっていた種類の被破砕物、例えば、高含水率の生木材のような場合に対しても効果的に機能することになる。
又、本実施の形態の場合には、複数枚のディスク27がセンターディスク21を挟んで左右に二分割されて左側グループ23と右側グループ25となっていて、且つ、所定角度だけ回転方向にずれているので、夫々のグループ23、25で使用されているロングピン31、35を夫々外側から引抜可能な状態で取り付けることが可能になっている。その結果、複数枚のディスク27からなる破砕ユニットの取扱が容易になったものであり、例えば、消耗したスウィングハンマ29を交換するような場合もこれを容易に行うことができる。
【0025】
次に、図5及び図6を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この実施の形態の場合には、前記第1の実施の形態の場合に対して、ディスクの形状を変えるとともに、各ディスクに一個のスウィングハンマを取り付けるようにしたものである。以下、詳細に説明する。
まず、左側グループ23には複数枚のディスク57が積層・配置されている。上記ディスク57は、図6に示すように、略長方形を
なしていて、長手方向一端は円弧状に形成されている。
【0026】
又、隣接されているディスク57、57を みてみると、長手方向にその位置を所定量だけずらした状態で積層されている。そして、そのずらした長手方向の一端に夫々スウィングハンマ59がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ59はロングピン61を介してディスク57に取り付けられている。
【0027】
又、図6において、最も左側に配置されたディスク57をみてみると、長手方向の一端であって片面側(図6中左側)にはスウィングハンマ59がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ59はロングピン61を介して、ディスク57にスウィング動作可能な状態で取り付けられている。
又、左から二番目のディスク57に取り付けられているスウィングハンマ59をみると、丁度、最も左側に配置されているディスク57の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当する幅で上記最も左側に配置されているディスク57側に突出した状態で取り付けられている。
以下、同様の構成によって各ディスク57にスウィングハンマ59が取り付けられているものである。
【0028】
次に、右側グループ25の構成について説明する。右側グループ25は、図6に示すように、左側グループ23の構成を90°回転させた構成になっている。まず、右側グループ25には複数枚のディスク57が積層・配置されている。上記ディスク57は、図6に示すように、略長方形を
なしていて、長手方向一端は円弧状に形成されている。
【0029】
又、隣接されているディスク57、57を みてみると、長手方向にその位置を所定量だけずらした状態で積層されている。そして、そのずらした長手方向の一端に夫々スウィングハンマ59がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ59はロングピン63を介してディスク57に取り付けられている。
【0030】
上記最も右側に配置されているディスク57に取り付けられているスウィングハンマ59をみると、丁度、ディスク57の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当する幅で図中右側に突出した状態で取り付けられている。又、右から二番目のディスク57に取り付けられているスウィングハンマ59をみると、最も右側に配置されているディスク57の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当する幅で上記最も右側に配置されているディスク57側に突出した状態で取り付けられている。
以下、同様の構成によって各ディスク57にスウィングハンマ59が取り付けられているものである。
【0031】
又、上記左側グループ23のロングピン61は、図5に示すように、左側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものであり、これに対して、右側グループ25のロングピン63は右側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものである。
【0032】
その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
そして、この第2の実施の形態の場合においても前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
【0033】
次に、図7及び図8を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。前記第1の実施の形態の場合には、一枚のディスクに一個のスウィングハンマを取り付けた場合を例に挙げて示し、第2の実施の形態の場合には一枚のディスクに一個のスウィングハンマを取り付けた場合を例に挙げて示したが、この第3の実施の形態の場合には、一枚のディスクに3個のスウィングハンマを取り付けた場合を例に挙げて示すものである。
【0034】
まず、左側グループ23には複数枚のディスク107が積層・配置されている。上記ディスク107は、図7(b)及び図8に示すように、正三角形をなしていて、三個の各頂点は円弧状に形成されている。
【0035】
又、隣接されているディスク107、107を みてみると、周方向に60°その位置をずらした状態で積層されている。そして、各ディスク107の三個の頂点位置には夫々スウィングハンマ109がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ109はロングピン111を介してディスク107に取り付けられている。
【0036】
又、図8において、最も左側に配置されているディスク107をみると、三個の各頂点位置であって図中左側の側面にスウィングハンマ109が取り付けられている。そのスウィングハンマ109の厚みはディスク107の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当するものである。次に、左側から二番目に配置されているディスク107をみてみると、三個の各頂点位置であって最も左側のディスク107側の側面にスウィングハンマ109が取り付けられている。そのスウィングハンマ109の厚みはディスク107の厚み分又は略厚み分(この実施の形態の場合には厚み分)に相当するものである。
以下、同様の構成によって各ディスク107にスウィングハンマ109が取り付けられているものである。
【0037】
次に、右側グループ25の構成について説明する。右側グループ25は、図8に示すように、左側グループ23の構成を30°回転させた構成になっている。まず、右側グループ25には複数枚のディスク107が積層・配置されている。上記ディスク107は、図7(b)及び図8に示すように、正三角形をなしていて、三個の各頂点は円弧状に形成されている。
【0038】
又、隣接されているディスク107、107を みてみると、周方向に60°その位置をずらした状態で積層されている。そして、各ディスク107の三個の頂点位置には夫々スウィングハンマ109がスウィング動作可能な状態で取り付けられている。上記スウィングハンマ109はロングピン113を介してディスク107に取り付けられている。
【0039】
又、図8において、最も右側に配置されているディスク107をみると、三個の各頂点位置であって右側の側面にスウィングハンマ109が取り付けられている。そのスウィングハンマ109の厚みはディスク107の厚み分に相当するものである。次に、右側から二番目に配置されているディスク107をみてみると、三個の各頂点位置であって最も右側のディスク107側の側面にスウィングハンマ109が取り付けられている。そのスウィングハンマ109の厚みはディスク107の厚み分に相当するものである。
以下、同様の構成によって各ディスク107にスウィングハンマ109が取り付けられているものである。
【0040】
又、上記左側グループ23のロングピン111は、左側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものであり、これに対して、右側グループ25のロングピン113は右側から差し込まれてセンターディスク21に螺合されるものである。
【0041】
その他の構成は前記第1及び第2の実施の形態の場合と同様であり、同一部分には同一符号を付して示しその説明は省略する。
そして、この第3の実施の形態の場合においても、前記第1の実施の形態、第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができる。
又、各ディスクに一対のスウィングハンマを取り付けた前記第1の実施の形態、各ディスクに一個ずつのスウィングハンマを取り付けた前記第2の実施の形態に比べて、回転体の回転数が同じであるとすれば、三個のスウィングハンマを取り付けているので、より高い破砕能力を得ることができる。
【0042】
次に、図9を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。この実施の形態の場合には、スウィングハンマ157の先端部157aの幅(L)をシャフト7の軸方向に沿って所定量だけ拡幅したものである。これによって、隣接するスウィングハンマ157との間の軌道の隙間を完全に埋めて、スクリーン41の全有効領域にわたってスウィングハンマ157の軌道が描けるように構成したものである。
それによって、前記第1、第2の実施の形態の場合の効果をより高めることができる。
【0043】
尚、本発明は前記第1〜第4の実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1の実施の形態の場合には、各ディスクに取り付けられるスウィングハンマの個数を2とし、第2の実施の形態の場合には1個としているが、第3の実施の形態の場合には3個としているが、それに限定されるものではなく、4個以上の場合も考えられる。
又、ディスクの形状、スウィングハンマの形状等についても図示したものに限定されることはない。
前記第1、第2、第3の実施の形態の場合には、センターディスクを境にして左右に二分割して左側グループと右側グループを構成したが、それに限定されるものではなく、特に、グループ分けしない構成、3個以上のグループに分割する構成等様々な構成が想定される。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、スウィングハンマを使用した破砕装置において、スクリーンの軸方向全有効領域又は略全有効領域において、スウィングハンマが通過することができるように工夫したものに関し、例えば、含水率の高い生樹皮・木材等を細かく砕く破砕装置に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、破砕装置の全体の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1のII−II断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3(a)は図2のa−a断面図、図3(b)は図2のb−b断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、破砕装置の要部の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す図で、破砕装置の構成を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す図で、破砕装置の要部の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態を示す図で、図7(a)は破砕装置の一部の構成を示す側面図、図7(b)は図7(a)のb−b矢視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す図で、破砕装置の要部の構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態を示す図で、スウィングハンマの構成を示す斜視図である。
【図10】従来例を示す図で、破砕装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 破砕装置
5 ケーシング
7 シャフト
9 軸受
11 軸受
13 プーリ
15 駆動モータ
17 プーリ
19 ベルト
21 センターディスク
23 左側グループ
25 右側グループ
27 ディスク
29 スウィングハンマ
31 ロングピン
33 ロングピン
35 ロングピン
37 ロングピン
57 ディスク
59 スウィングハンマ
61 ロングピン
63 ロングピン
77 スウイングハンマ
79a 先端部



【出願人】 【識別番号】000237400
【氏名又は名称】富士鋼業株式会社
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智


【公開番号】 特開2008−656(P2008−656A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170825(P2006−170825)