トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 胚芽分離回収装置
【発明者】 【氏名】能田 清一

【要約】 【課題】粒体の胚芽が得られないという課題、作業時間が短くて作業効率が低く、メンテナンスが容易でないという課題。

【解決手段】略密閉状態のケース2の一方側上部に、精米工程で発生した糠を搬送する糠搬送供給筒3の終端を接続する糠供給口6を形成し、前記ケース2の他方側に、糠を排出するように糠吸引排出口7を形成し、前記ケース2内には、前記糠供給口6と前記糠吸引排出口7との間に一次選別風路Fを形成し、該一次選別風路Fに設けた一次選別装置5により粉体の糠と粒体の整粒および小米ならびに胚芽とを風選別により一次選別し、前記一次選別装置5に続いて該一次選別装置5により選別した粒体の中から整粒を回収発見すると共に、胚芽を風選別する二次選別装置31を設けて構成した胚芽分離回収装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略密閉状態のケース2の一方側上部に、精米工程で発生した糠を搬送する糠搬送供給筒3の終端を接続する糠供給口6を形成し、前記ケース2の他方側に、糠を排出するように糠吸引排出口7を形成し、前記ケース2内には、前記糠供給口6と前記糠吸引排出口7との間に一次選別風路Fを形成し、該一次選別風路Fに設けた一次選別装置5により粉体の糠と粒体の整粒および小米ならびに胚芽とを風選別により一次選別し、前記一次選別装置5に続いて該一次選別装置5により選別した粒体の中から整粒を回収発見すると共に、胚芽を風選別する二次選別装置31を設けて構成した胚芽分離回収装置。
【請求項2】
請求項1において、前記一次選別装置5は、糠は飛ばすが胚芽は自重落下する前記一次選別風路Fの下方に一次選別落下口10を有する一次誘導樋14を設けて構成した胚芽分離回収装置。
【請求項3】
請求項2において、前記一次誘導樋14の前側流下板12の上端と前記糠供給口6との間には傾斜角度調節自在の案内傾斜板20を設けた胚芽分離回収装置。
【請求項4】
請求項3において、前記糠吸引排出口7は糠供給口6に対して低い位置のケース2に形成し、前記一次選別風路Fがケース2内を斜め下方に吹き抜けるように構成した胚芽分離回収装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2または請求項3または請求項4において、前記二次選別装置31は、前記一次誘導樋14の下方に、整粒より小なる目合いの網体により所定長さを有して形成した整粒選別体33を設け、該整粒選別体33により整粒を選別回収および発見すると共に、整粒選別体33の下方に胚芽と小米とを選別する二次風選部34を設けて構成した胚芽分離回収装置。
【請求項6】
請求項5において、前記二次風選部34は、胚芽と小米より小なる目合いの網体により形成した胚芽選別体35を前記整粒選別体33の下方に所定間隔を置いて設け、前記胚芽選別体35の終端下方には、小米と胚芽とが自重落下する風量の二次選別風路Sを形成し、該二次選別風路Sの下方には二次選別落下口38を有する二次誘導樋39を設けて形成した胚芽分離回収装置。
【請求項7】
請求項6において、前記二次誘導樋39には二次選別落下口38に続いて小米落下流路41と胚芽落下流路42とを形成し、小米落下流路41と胚芽落下流路42との間に仕切板45を設け、前記小米落下流路41の下方には小米回収シュート43を、前記胚芽落下流路42の下方には胚芽回収シュート44を夫々設けた胚芽分離回収装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、精米工程中で発生する糠中から胚芽を取り出す胚芽分離回収装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、送風機の吸引風路中に一対の網目状のフィルタを直列状に配置し、直列状に配置したフィルタの間に電気式集塵体を設けた構成は、公知である(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−113376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、精米工程で既に糠と分離した後の玄米に付着している糠を除去する構成であるため、玄米に付着していた粉体の糠中から粉体の胚芽を分離させるに過ぎず、商品価値の高い「粒体の胚芽」を得ることはできないという課題がある。
即ち、精米工程中に発生する糠は、玄米の略一割の重量となるので、仮に「1屯」の玄米を精米すると「略100Kg」単位で糠が発生し、この大量の糠から胚芽を選別するには、公知例のフィルタと集塵体により選別する構成では非常に作業効率が低いという課題がある。
換言すると、「100Kg」単位の糠をフィルタにより処理するには、フィルタが短時間で詰まるため、作業時間が短くて作業効率が低く、メンテナンスも容易でなく、また、集塵体に集塵された胚芽の回収についても、具体的記載がなく、作業効率が低い。
したがって、公知例は、糠を分離した後の玄米に付着している糠を除去する場合に限って成立するに過ぎない。
なお、公知例の図3には、白米を落下させて糠を吸引させる構成が記載されているが、公知例は単に玄米に付着している糠を白米から分離させるために、側方から糠を吸引するだけであるから、糠と白米とを選別できても、糠あるいは白米から胚芽粒を選別することはできない。
本願は、精米工程で白米と既に分離させた大量に発生する糠から、利用価値の高い胚芽を効率よく選別して回収すると共に、整粒(白米)を発見して精米工程の不具合を早期に発見して、メンテナンスを容易にし、全体としての作業効率を向上させるように工夫したものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、略密閉状態のケース2の一方側上部に、精米工程で発生した糠を搬送する糠搬送供給筒3の終端を接続する糠供給口6を形成し、前記ケース2の他方側に、糠を排出するように糠吸引排出口7を形成し、前記ケース2内には、前記糠供給口6と前記糠吸引排出口7との間に一次選別風路Fを形成し、該一次選別風路Fに設けた一次選別装置5により粉体の糠と粒体の整粒および小米ならびに胚芽とを風選別により一次選別し、前記一次選別装置5に続いて該一次選別装置5により選別した粒体の中から整粒を回収発見すると共に、胚芽を風選別する二次選別装置31を設けて構成した胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記一次選別装置5は、糠は飛ばすが胚芽は自重落下する前記一次選別風路Fの下方に一次選別落下口10を有する一次誘導樋14を設けて構成した胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記一次誘導樋14の前側流下板12の上端と前記糠供給口6との間には傾斜角度調節自在の案内傾斜板20を設けた胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記糠吸引排出口7は糠供給口6に対して低い位置のケース2に形成し、前記一次選別風路Fがケース2内を斜め下方に吹き抜けるように構成した胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記二次選別装置31は、前記一次誘導樋14の下方に、整粒より小なる目合いの網体により所定長さを有して形成した整粒選別体33を設け、該整粒選別体33により整粒を選別回収および発見すると共に、整粒選別体33の下方に胚芽と小米とを選別する二次風選部34を設けて構成した胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記二次風選部34は、胚芽と小米より小なる目合いの網体により形成した胚芽選別体35を前記整粒選別体33の下方に所定間隔を置いて設け、前記胚芽選別体35の終端下方には、小米と胚芽とが自重落下する風量の二次選別風路Sを形成し、該二次選別風路Sの下方には二次選別落下口38を有する二次誘導樋39を設けて形成した胚芽分離回収装置としたものである。
本発明は、前記二次誘導樋39には二次選別落下口38に続いて小米落下流路41と胚芽落下流路42とを形成し、小米落下流路41と胚芽落下流路42との間に仕切板45を設け、前記小米落下流路41の下方には小米回収シュート43を、前記胚芽落下流路42の下方には胚芽回収シュート44を夫々設けた胚芽分離回収装置としたものである。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、糠供給口6から糠吸引排出口7に流れる一次選別風路F中に一次選別装置5を設けて、粉体の糠と粒体の胚芽とを風選別により一次選別し、前記一次選別装置5により選別した粒体の中から整粒を選別して発見できるので、精米工程の不具合を早期に容易に発見でき、また、胚芽は一次選別装置5により殆ど糠が除去された状態で二次選別装置31により選別するので、目詰まりが少なく、利用価値の高い粒体の胚芽を粒径では選別しにくい小米と効率よく選別して回収でき、胚芽の回収作業の精度および効率を向上させることができる。
請求項2の発明では、糠は飛ばすが胚芽は自重落下する一次選別風路Fの下方に一次選別落下口10を有する一次誘導樋14を設けているので、装置の目詰まりや糠の付着がなく、胚芽の回収作業の精度および効率を向上させることができる。
請求項3の発明では、案内傾斜板20の傾斜角度を調節することで、最適な状態で選別でき、胚芽の回収作業の精度および効率を向上させることができる。
請求項4の発明では、一次選別装置5を簡単に構成でき、安価な装置を提供できる。
請求項5の発明では、整流は整粒選別体33により選別し、胚芽と小米とは風選により選別するので、合理的な装置となって、安価な装置を提供できる。
請求項6の発明では、粒径の略同じ胚芽と小米とであっても、高い精度で選別でき、利用価値の高い胚芽を効率よく回収できる。
請求項7の発明では、粒径の略同じ胚芽と小米とであっても比重選別され、しかも、小米落下流路41と胚芽落下流路42との間の仕切板45により分離した胚芽に小米を混入させずに回収でき、一層、高い精度で選別でき、利用価値の高い胚芽を効率よく回収できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は胚芽分離回収装置であり、図示は省略するが玄米を精米する一台あるいは複数台並設した精米装置の精米工程で発生した糠中の胚芽を選別分離すると共に、精米工程で本来糠に混入してはいけない整粒が混入しているのを発見するものである。
精米工程では、玄米が精白されるとき、胚芽部分が粉砕されて粉体になって糠に混入するものと、玄米粒から粒体形状のまま分離するものとがあり、本願は糠の中に混在する粒体形状の胚芽粒を選別分離させるものである。
したがって、精米工程の構成は任意であり、本来、糠には粒体形状のままの胚芽が混入するが、積極的に、玄米粒から粒体形状のままの胚芽部分も糠に混入するように構成すると、胚芽の回収効率が向上して好適である。
なお、粉体の糠も厳密には、粒子により形成され、粒体に包含されるが、本願では肉眼により一見して粒子が認識できない糠を粉体とし、肉眼により粒子と認識できる胚芽粒を粒体としている。
【0007】
胚芽分離回収装置1は、四角箱状のケース(フレーム)2の上部に、前記一台あるいは複数台の精米装置から排出された糠が供給される糠搬送供給筒3の終端を接続する。
ケース2内には、粉体の糠と、糠に混入する整粒(G)および小米(C、砕粒を含む)ならびに胚芽粒(H)とを分離する一次選別装置(粉体粒体選別装置)5を設ける。一次選別装置5は、前記糠搬送供給筒3を接続したケース2の糠供給口6から、糠供給口6の反対側に対峙するように設けた糠吸引排出口7との間に、吸引選別風路(一次選別風路)Fを形成し、吸引選別風路Fにて、粉体の糠と、粒体の整粒および小米ならびに胚芽粒とを一次選別する。
8は前記糠搬送供給筒3内に設けた搬送コンベアである。
【0008】
前記一次選別装置5は、比重により重い順に落下することを利用して糠中の整粒と小米と胚芽粒とを落下させる一次選別落下口10により形成し、一次選別落下口10を前記吸引選別風路F内に形成する。
一次選別落下口10は、ケース2の左右側板9と、左右側板9に固定した前側流下板12と後側流下板13とにより形成した一次誘導樋14の上部に開口しているが、構成は任意である。
一次選別落下口10の下方の糠供給口6に近い側は整粒落下流路15になり、糠吸引排出口7側を胚芽落下流路16になり、整粒落下流路15と胚芽落下流路16の中間は小米砕米落下流路17となって、粉体と粒体とを選別するのみならず、糠供給口6に近い側を落下する整粒と、糠吸引排出口7側に落下する胚芽と、中間に落下する小米・砕米とにも分離させる作用を期待する。
【0009】
また、前側流下板12と後側流下板13は、落下した胚芽粒を集める作用も期待し、下方に至るに従い前側流下板12と後側流下板13との間隔が狭くなるように形成しているが、要件ではない。
また、一次選別落下口10で分離した胚芽が他と混合しないように、各流路を仕切る仕切板18を、整粒落下流路15と小米砕米落下流路17との間、および、小米砕米落下流路17と胚芽落下流路16との間に夫々に設けると、一層、選別精度が向上して好適である。
【0010】
しかして、糠供給口6の臨むケース2内には供給された糠を一次選別落下口10に誘導する案内傾斜板20を設ける。
即ち、糠供給口6に対して糠吸引排出口7は相対的に低い位置に設け、吸引選別風路Fがケース2内を斜め下方に吹き抜けるようにして、胚芽粒の風選を効率よく行えるようにしており、糠供給口6と一次選別落下口10の前側流下板12との間に所定の間隔を開け、この前側流下板12の上方に案内傾斜板20を設ける。
【0011】
案内傾斜板20は、供給される糠の量や、粒体の混合率等の条件によって案内傾斜板20の傾斜角度を調節し、風選効率を向上させている。
案内傾斜板20の傾斜角度調節の構成は任意であるが、実施例では、案内傾斜板20の基部に横軸21を固定し、横軸21をケース2に回転のみ自在に取付け、横軸21を任意の手段(方法)により回転させて、案内傾斜板20の先端が横軸21中心に回動するように構成している。
この場合、ケース2の左右側板9のうち一方を透明部材により形成すると、一次選別落下口10から落下する胚芽粒の様子が視認でき、案内傾斜板20の傾斜角度調節や後述する風量の調節等の操作が容易になって、好適である。
【0012】
しかして、前記糠吸引排出口7からは一次選別落下口10に落下しない糠を排出するが、糠の排出を良好にするため、糠吸引排出口7と一次選別落下口10の後側流下板13との間に傾斜板25を設け、糠吸引排出口7には吸引手段Kを接続する。
吸引手段Kの構成は、任意であるが、糠吸引排出口7に吸引用搬送筒26の一端を接続し、吸引用搬送筒26の中間部には送風機27の吸引口28を接続し、吸引用搬送筒26の他端にはサイクロン29を接続し、サイクロン29にて搬送風と糠とを分離させる。30は吸引圧力調節弁である。
【0013】
したがって、胚芽分離回収装置1は、案内傾斜板20の傾斜および糠吸引排出口7からの吸引風により粉体の糠と整粒および胚芽粒等との粒体を一次選別し、後述する二次選別装置31により粒体の中から整粒と胚芽粒とを選別するように構成する。
【0014】
しかして、前記二次選別装置31は、前記一次誘導樋14の下部の排出口32の下方に、整粒より小なる目合いの網体により形成した整粒選別体33を設け、整粒選別体33により整粒を選別回収し、精米工程における整粒の漏れを発見し、次に、胚芽と小米とを選別する二次風選部34を設けて構成する。
前記二次風選部34は、胚芽と小米より小なる目合いの網体により形成した胚芽選別体35を前記整粒選別体33の下方に所定間隔を置いて設け、胚芽選別体35の終端(下端)下方には、小米と胚芽とが自重落下する風量の二次選別風路Sを形成し、二次選別風路Sでは更に小米と胚芽とを比重選別するように構成する。
【0015】
二次選別風路Sは、胚芽選別体35の終端(下端)下方に送風口36を設けて構成し、送風口36には送風機(図示省略)の送風ホース37を接続する。二次選別風路Sの下方には二次選別落下口38を設ける。二次選別落下口38は二次誘導樋39の上部に形成し、二次誘導樋39の上部または前記胚芽選別体35の下面に送風ホース37を取付ける。
【0016】
二次選別風路Sでは、胚芽選別体35から二次選別落下口38に落下する胚芽と小米に送風口36から選別風を当てて、比重の重い小米を手前に落下させ、比重の軽い胚芽を遠くに飛ばして二次選別する。
しかして、整粒選別体33および胚芽選別体35は一端を高く、他端を低く傾斜させると、整粒選別体33および胚芽選別体35で流下中に選別でき、連続作業が行えて好適である。
【0017】
また、整粒選別体33および胚芽選別体35は、振動モータ40等により常時微振動するようにすると、整粒選別体33および胚芽選別体35からの胚芽および糠の落下が良好になって、好適である。
しかして、二次誘導樋39の形状は任意であるが、二次誘導樋39には小米落下流路41と胚芽落下流路42とを形成し、小米落下流路41の下方には小米回収シュート43を設け胚芽落下流路42の下方には胚芽回収シュート44を設ける。
また、二次誘導樋39には、二次選別落下口38で分離した胚芽に小米が混合しないように、各流路を仕切る仕切板45を、小米落下流路41と胚芽落下流路42との間に設けると、一層、選別精度が向上して好適である。
【0018】
しかして、一次選別装置5は吸引選別風路F内に設ける都合上、実施例では、ケース2内を略密閉した空間となるように構成し、ケース2の所定位置にはケース内圧力調節用のケース内圧力調節弁46を複数適宜の箇所に設けている。
また、前記二次選別装置31は、二次風選部34の二次選別風路Sからの微風の送風で小米と胚芽とを選別分離するようにしているので、必ずしも、ケース2内に設置する必要はないが、異物混入防止のため、好ましくは、ケース内に設置すると良い。
51は前記整粒選別体33の終端が臨む整粒回収シュートである。
【0019】
(実施例の作用)
精米装置を駆動して、玄米を精白し、白米と糠とを分離し、精米装置から排出された糠を搬送して胚芽分離回収装置1のケース2内に糠搬送供給筒3から供給する。
ケース2の一方側には、糠搬送供給筒3の糠を供給する糠供給口6を形成し、ケース2の他方側にはケース2内を吸引する糠吸引排出口7を形成し、糠供給口6と糠吸引排出口7との間に粉体の糠は通過するが粒体の胚芽粒は自重落下する風量の吸引選別風路Fを形成し、吸引選別風路Fで糠と胚芽粒とを選別分離する一次選別装置5を設けているから、糠供給口6から吸引供給された被処理物のうち糠は吸引選別風により飛ばされて一次選別落下口10上を通過してそのまま糠吸引排出口7から排出され、その後、粉体の糠は吸引用搬送筒26内を通ってサイクロン29にて搬送風と分離されて回収され、糠より比重が重い整粒および胚芽粒等の粒体は一次選別装置5の一次選別落下口10内に自重で自然落下する。
【0020】
したがって、一次選別装置5にて、粉体である糠と整粒および粒体である胚芽粒等とを分離させる。
また、吸引選別風路Fには、糠供給口6から供給された被処理物を誘導する案内傾斜板20が設けられ、案内傾斜板20は傾斜角度調節自在に構成しているから、胚芽粒が一次選別落下口10内に落下し、糠は糠吸引排出口7から吸引されるように、案内傾斜板20の傾斜角度を調節できて、一層、胚芽粒の選別効率向上させる。
【0021】
即ち、一次選別落下口10の糠供給口6側には粒体のうち主として整粒が落下し、一次選別落下口10の糠吸引排出口7側には主として胚芽粒が落下するので、この胚芽粒の落下を基準に、案内傾斜板20の傾斜角度を調節すると、一層、胚芽粒の選別効率向上させる。
この場合、ケース2には、適宜の箇所に複数のケース内圧力調節弁46を設けているから、ケース内圧力調節弁46および吸引圧力調節弁30により吸引選別風路Fの風量および風力等を調節できるので、案内傾斜板20の傾斜角度調節と相俟って、最適な選別状態に調節する。
【0022】
しかして、一次選別落下口10の糠供給口6側には一次選別装置5で粉体から分離された粒体のうち主として整粒が流下し、一次選別落下口10の糠吸引排出口7側には主として胚芽粒が流下し、中間の一次選別落下口10では小米・砕米が流下するが、落下する整粒および胚芽粒には、一部小米・砕米が夫々混入する。
そのため、二次選別装置31により粒体の中から胚芽粒を選別する。
二次選別装置31は、一次選別装置5の排出口32の下方に、所定長さを有する整粒選別体33を設けているから、排出口32から供給された整粒と胚芽粒と小米等の粒体のうちの小米および胚芽粒は整粒選別体33から落下させ、整粒は整粒選別体33から落下させないで整粒選別体33上を流下させて分離して整粒回収受樋51に回収する。
【0023】
精米工程では、精白された白米(整粒)と糠とは、本来、別々に回収されるから、このとき、精米機の一部の破損等の原因で糠中に整粒が混入しても、従来では、糠と共に廃棄していたが、本願では、糠中に混入した整粒も整粒選別体33で容易に回収できるので、整粒回収受樋51を所定時間(期間)ごとに点検すると、精米機の不具合等の原因で糠中に整粒が混入しているのを発見でき、直ちに、精米工程のメンテナンスを行える。
【0024】
この場合、整粒選別体33は、整粒より小なる目合いの網体により形成しているから、粒体中の小米および胚芽は落下させるが、整粒は整粒選別体33上を流下させて分離回収するので、連続作業が可能であり、作業効率を向上させる。
しかして、胚芽と小米は、整粒選別体33から胚芽選別体35上に落下し、傾斜する胚芽選別体35上を流下しているときに、胚芽と小米に付着している糠は胚芽選別体35から落下し、胚芽選別体35から落下しない胚芽と小米は、胚芽選別体35の下端から二次選別落下口38に落下する。
【0025】
胚芽選別体35の下端下方には二次風選部34が設けられているから、整粒選別体33から落下した胚芽と小米とは、二次風選部34により比重選別され、胚芽粒に混入している小米は、二次風選部34により除去されるので、一層、胚芽粒の選別精度を向上させられる。
この場合、二次風選部34は、胚芽と小米より小なる目合いの網体により形成した胚芽選別体胚芽選別体35を前記整粒選別体33の下方に所定間隔を置いて設け、胚芽選別体35の下端下方には、二次選別落下口38を形成し、該二次選別落下口38に向けて送風する送風口36を設けて構成しているから、二次選別落下口38から落下する胚芽と小米のうち、比重の重い小米は手前に落下し、比重の軽い胚芽を遠くに飛ばして二次選別する。
【0026】
したがって、粒径で選別しにくい小米と胚芽であっても、風選による比重選別により選別するので、選別精度が向上し、しかも、目詰まりもなく、連続作業が可能であり、作業効率を向上させる。
以上のように、一次選別装置5と二次選別装置31とにより、二段階で風選するので、粒径で選別しにくい小米と胚芽であっても、精度の高い選別が行える。
【0027】
しかして、二次選別落下口38は、二次選別落下口38から落下する胚芽および小米を誘導する二次誘導樋39の上部に形成し、二次誘導樋39には小米落下流路41と胚芽落下流路42とを形成し、小米落下流路41の下方には小米回収シュート43を設け、胚芽落下流路42の下方には胚芽回収シュート44を設けているから、小米は小米落下流路41から小米回収シュート43を通って回収され、胚芽は胚芽落下流路42から胚芽回収シュート44を通って回収される。
【0028】
この場合、二次誘導樋39では、胚芽選別体35の下端に近い側の小米落下流路41に小米が落下し、胚芽選別体35の下端の遠い側の胚芽落下流路42に胚芽粒が落下するので、二次誘導樋39の小米落下流路41と胚芽落下流路42との間に仕切板45を設けると、一層、選別精度が向上して好適である。
【0029】
また、整粒選別体33および胚芽選別体35は、振動モータ40等により選別中に微振動するようにすると、整粒選別体33からの胚芽の落下が良好になって、好適である。
また、一次選別落下口10で分離した胚芽が他と混合しないように、各流路を仕切る仕切板18を、整粒落下流路15と小米砕米落下流路17との間、および、小米砕米落下流路17と胚芽落下流路16との間に夫々に設け、各排出口の下方に、前記二次選別装置31を夫々設けると、選別精度が向上して好適である。
この場合、実施例では、同じ構成の二次選別装置31を3個設けているが、整粒選別体33を一部省略して設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】胚芽分離回収装置の一例の一部展開状態側面図。
【図2】二次選別装置の一部正面図。
【図3】同一部斜視図。
【図4】ケースと二次選別装置の他の実施例の位置関係を示す概略図。
【符号の説明】
【0031】
1…胚芽分離回収装置、2…ケース、3…糠搬送供給筒、5…一次選別装置、6…糠供給口、7…糠吸引排出口、10…一次選別落下口、11…流下板、12…前側流下板、13…後側流下板、14…一次誘導樋、15…整粒落下流路、16…胚芽落下流路、17…小米砕米落下流路、18…仕切板、20…案内傾斜板、21…横軸、25…傾斜板、26…吸引用搬送筒、27…送風機、28…吸引口、29…サイクロン、30…吸引圧力調節弁、31…二次選別装置、32…排出口、33…整粒選別体、34…二次風選部、35…胚芽選別体、36…送風口、37…送風ホース、38…二次選別落下口、39…二次誘導樋、40…振動モータ、41…小米落下流路、42…胚芽落下流路、43…小米回収シュート、44…胚芽回収シュート、45…仕切板、46…ケース内圧力調節弁。
【出願人】 【識別番号】300008793
【氏名又は名称】精研工業株式会社
【出願日】 平成19年2月22日(2007.2.22)
【代理人】 【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎

【識別番号】100092945
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 千秋


【公開番号】 特開2008−200655(P2008−200655A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−42738(P2007−42738)