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精米装置 - 特開2008−168258 | j-tokkyo
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【発明の名称】 精米装置
【発明者】 【氏名】杉本 重郎

【氏名】浅野 史也

【要約】 【課題】精米ブラシの回転軸が回転していないことを早急に知ることができるようにして、故障による精米効率の低下を最小限に留めると共に、精米精度を維持する。

【解決手段】玄米タンクから玄米を一定量に計量して精米室に供給し、該精米室内に設けた回転式の精米ブラシで一定時間精米して排出するバッチ式の精米機を備え、該精米機を複数台並設している精米装置において、前記各精米機の精米ブラシを回転駆動させる回転軸の回転検知手段を設け、前記回転検知手段により、前記回転軸が予め設定している回転作動時間内において回転停止したことが検知されると、該回転停止した精米機に故障が発生したことを表示する手段を設けている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米タンクから玄米を一定量に計量して精米室に供給し、該精米室内に設けた回転式の精米ブラシで一定時間精米して排出するバッチ式の精米機を備え、該精米機を複数台並設している精米装置において、
前記各精米機の精米ブラシを回転駆動させる回転軸の回転検知手段を設け、
前記回転検知手段により、前記回転軸が予め設定している回転作動時間内において回転停止したことが検知されると、該回転停止した精米機に故障が発生したことを表示する手段を設けていることを特徴とする精米装置。
【請求項2】
前記各精米機は前記回転軸を回転駆動するモータを個別に備え、該モータの回転をベルトを介してプーリーに伝導し、該プーリーを前記回転軸に固定しており、
前記回転軸の回転検知手段は、前記プーリーの回転と停止を検出する光センサーあるいは磁気センサーからなる請求項1に記載の精米装置。
【請求項3】
前記精米機は、前記精米室への玄米の供給、該玄米の精米、および精米した米と糠の排出からなるサイクルを繰り返し、
複数の前記精米機のうち、稼動停止中の精米機の稼動開始の操作が他の精米機の稼動中に行われると、他の精米機の前記サイクルが終了するまで前記稼動停止中の精米機の稼動開始を待機させ、他の精米機の次のサイクルが開始すると同時に前記稼動停止中の精米機の稼動を開始させて、全ての精米機における前記供給、精米および排出の各工程のタイミングを合わせる制御手段を設けている請求項1または請求項2に記載の精米装置。
【請求項4】
前記複数の精米機の各米排出路から排出される米を収容する共通精米受箱を備え、
前記各精米機は、
計量器を付設した吐出口を有する貯米部と、
前記貯米部の吐出口の下部に配置され、筒状の周壁の内周面の少なくとも一部に摩擦面を有すると共に、周壁に米排出口を備えた処理槽と、
前記処理槽内に垂直方向に配置され、筒状体の外周面に前記精米ブラシを突出している精米部材と、
前記精米部材と連結される前記回転軸を回転駆動するモータを備え、
前記処理槽の前記摩擦面と前記精米ブラシの先端間に垂直方向に延在する空間を設け、該空間を玄米の循環空間とし、垂直方向の前記回転主軸を中心として水平方向に回転される前記精米ブラシに対して玄米を前記循環空間に垂直方向に循環させて玄米にスピン回転を発生させ、該スピン回転により玄米粒表面を研米する構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の精米装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、精米装置に関し、詳しくは、玄米を精米ブラシで擦りながら撹拌する精米機を複数台並設した精米装置において、精米ブラシの回転の停止をユーザーに知らせることができるようにするものである。
【背景技術】
【0002】
近年、玄米の糊粉層には豊富な栄養成分が含まれていることが解明され、この栄養成分を100%摂取するには玄米のまま食べる必要があるが、玄米表面には維管束を含む固い層があり、炊飯するにしても、圧力鍋を使用しなければならないなど、大変手間がかかる問題がある。また、この固い層は食味・食感を非常に悪くするものであり、いやな臭いもあり、人間の体が拒絶する物質も含まれているため、玄米のまま食べられることは非常に少ない。
【0003】
そこで、この維管束を含む固い層をある程度除去して分搗き米にすることで、精白米より多くの栄養成分を確保しつつ、食べやすくする場合がある。しかしながら、この分搗き技術は難しく、従来の精米機では均一な分搗き米を作ることは困難で、精白米に近い搗精度のものから玄米に近いものまでの混合物となっている。また、各玄米粒についても表面を均一に削ったものではなく、部分的にえぐり取ったような削り方しかできず、削られやすい部分だけ削られて、表皮の特に固い部分はなかなか除去できなかった。これは、食味・食感を良くするために固い部分を除去しようと、搗精度を上げる必要があるが、当然、栄養成分が豊富な糊粉層まで削り取られてしまい、栄養成分を多く残そうとすれば食味・食感を犠牲にしなければならない問題がある。
【0004】
前記問題に対して、本発明者は、食味・食感と栄養価のバランスの良好な搗精米を得るべく、米の糊粉層を残しつつ表面にある維管束を含む固い層のみを除去する研究を進め、特開2004−174422号公報および特開2006−205150号公報において、精米ブラシを用いた撹拌式精米機を提供している。
【0005】
前記した精米機は、いずれも上部に貯米部があり、該貯米部の底部開口に付設した計量器で玄米を計量して精米室へと供給し、定量の玄米を精米ブラシが突出した精米室の通路を循環させて玄米の糠や維管束を分離除去している。除去された糠や維管束は吸引装置で収容部に送ると共に精米は排出口より排出して精米受箱に収容している。
これらの精米機は、例えば、一合等の定量の玄米を一定時間精米している回分式(バッチ式)であるため、精米の均一度が非常に高い利点がある。
【0006】
【特許文献1】特開2004−174422号公報
【特許文献2】特開2006−205150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1、2の精米機において、精米ブラシを回転駆動させるモータが故障したり、該モータと精米ブラシの回転軸とを連結するベルトが破断したりすると、精米ブラシによる玄米の精米が行われなくなる。しかし、この故障は、精米機から精米が出てこないことをユーザーが知ることにより、または、精米機から出てきた米が十分に精米されていないことをユーザーが見ることで、初めて故障を知ることになる。
よって、ユーザが故障の発生を知るまでに時間がかかってしまい、それから故障した部品の修理や交換を行うため、その間は精米ができず、精米機の生産性が低下する問題がある。特に、飲食店等において業務用で精米している場合、精米できない時間が長くなることは業務上の支障を来すこととなる。
また、複数台の精米機を並設した場合、精米の能率が低下するだけでなく、正常な精米機によって精米された米に、故障した精米機によって十分に精米されていない米が混ざってしまい精米度合いを均一にすることができない問題がある。
【0008】
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、精米ブラシの回転軸が回転していないことを早急に知ることができるようにして、故障による精米効率の低下を最小限に留めると共に、精米精度を維持することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明は、玄米タンクから玄米を一定量に計量して精米室に供給し、該精米室内に設けた回転式の精米ブラシで一定時間精米して排出するバッチ式の精米機を備え、該精米機を複数台並設している精米装置において、
前記各精米機の精米ブラシを回転駆動させる回転軸の回転検知手段を設け、
前記回転検知手段により、前記回転軸が予め設定している回転作動時間内において回転停止したことが検知されると、該回転停止した精米機に故障が発生したことを表示する手段を設けていることを特徴とする精米装置を提供している。
【0010】
前記構成の精米装置によれば、精米ブラシを回転駆動させる回転軸が回転しているか否かを検知するための回転検知手段を設け、該回転検知手段により回転軸の回転作動時間内であるにもかかわらず回転軸が回転停止したことが検知されると、精米機に故障が発生したことが表示されるため、ユーザは即座に精米機の故障を知ることができ、故障による能率の低下を最小限に留めることができる。
また、このように、精米機の故障を早急に知ることができるため、故障が生じていない複数台の精米機によって精米された米に、故障した精米機によって十分に精米されていない米が混ざってしまうのを防止することができ、精米機に故障が生じても複数台の精米機によって精米される米の精米精度を低下させることがない。
【0011】
前記各精米機は前記回転軸を回転駆動するモータを個別に備え、該モータの回転をベルトを介してプーリーに伝導し、該プーリーを前記回転軸に固定しており、
前記回転軸の回転検知手段は、前記プーリーの回転と停止を検出する光センサーあるいは磁気センサーからなることが好ましい。
【0012】
前記構成によれば、回転検知手段による回転の有無の検知をモータ側ではなく、回転軸に固定したプーリー側で行っているため、精米ブラシが回転しているか否かを確実に検知することができる。即ち、モータとプーリーを連結しているベルトが破断した場合やプーリーがベルトと共に回転しなくなった場合には、モータは正常に稼動しているにもかかわらず、プーリーが回転せず精米ブラシが回転しなくなるが、このようなモータの故障以外の異常も検知することができる。
また、回転検知手段として、光センサーあるいは磁気センサーからなる非接触型のセンサーを用いているため、磨耗や異音の発生等の問題を防止することができる。また、玄米を精米することによって生じた糠による汚れに影響を受けない磁気センサーを用いることが最も好ましい。
【0013】
前記精米機は、前記精米室への玄米の供給、該玄米の精米、および精米した米と糠の排出からなるサイクルを繰り返し、
複数の前記精米機のうち、稼動停止中の精米機の稼動開始の操作が他の精米機の稼動中に行われると、他の精米機の前記サイクルが終了するまで前記稼動停止中の精米機の稼動開始を待機させ、他の精米機の次のサイクルが開始すると同時に前記稼動停止中の精米機の稼動を開始させて、全ての精米機における前記供給、精米および排出の各工程のタイミングを合わせる制御手段を設けていることが好ましい。
【0014】
前記構成によれば、全ての精米機における玄米の供給、玄米の精米および精米と糠の排出の各工程のタイミングを合わせているため、糠を精米機から排出するための吸引装置や精米機から排出された精米を所定の位置へ搬送するための装置(例えば、ベルトコンベヤ)を稼動させるタイミングを全ての精米機で合わせることができる。よって、前記吸引装置等を必要なタイミングで必要な時間だけ間欠的に稼動させることができ、節電になると共に、各装置の長寿命化を図ることができ、かつ、各装置による騒音の発生時間も短縮することができる。
【0015】
前記複数の精米機の各米排出路から排出される米を収容する共通精米受箱を備え、
前記各精米機は、
計量器を付設した吐出口を有する貯米部と、
前記貯米部の吐出口の下部に配置され、筒状の周壁の内周面の少なくとも一部に摩擦面を有すると共に、周壁に米排出口を備えた処理槽と、
前記処理槽内に垂直方向に配置され、筒状体の外周面に前記精米ブラシを突出している精米部材と、
前記精米部材と連結される前記回転軸を回転駆動するモータを備え、
前記処理槽の前記摩擦面と前記精米ブラシの先端間に垂直方向に延在する空間を設け、該空間を玄米の循環空間とし、垂直方向の前記回転主軸を中心として水平方向に回転される前記精米ブラシに対して玄米を前記循環空間に垂直方向に循環させて玄米にスピン回転を発生させ、該スピン回転により玄米粒表面を研米する構成としていることが好ましい。
【0016】
本発明の精米装置は前記構成とすることで、分搗き米の製造に好適に用いられる。詳細には、前記処理槽の摩擦面と前記精米ブラシの先端間に幅3〜10mmの垂直方向に延在する循環空間を設け、精米ブラシの回転方向と略直交方向から玄米を送り込むことで、玄米粒にスピン回転運動を発生させ、玄米がスピン回転しながら処理槽の摩擦面と回転する精米ブラシとの3〜10mmの隙間を通過させることで、玄米の表面に糊粉層を残して、維管束を略完全に効率良く除去できる。
前記処理槽の摩擦面と精米ブラシ先端間の距離を3〜10mmの範囲としているのは、3mm未満とすると、糊粉層も除去することなる一方、10mmよりも大きくすると維管束の完全除去率が低下するからである。この処理槽の摩擦面と精米ブラシ先端間の距離は好ましくは4〜6mm、特に5mmが好適である。
【0017】
本発明の精米装置は、前記処理槽内に投入されて搗精される玄米のうち、維管束が完全に除去されていると共に糊粉層は残存している搗精米が70%以上となるようにすることが好ましい。
このように、本発明の精米装置によれば、除去しにくい維管束を確実に除去できることより、維管束が完全に除去された搗精米を精米する玄米の内の70%以上とすることができ、更には、維管束の完全除去率は80〜90%とすることも可能である。
【発明の効果】
【0018】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、精米ブラシを回転駆動させる回転軸が回転しているか否かを検知するための回転検知手段を設け、該回転検知手段により回転軸の回転作動時間内であるにもかかわらず回転軸が回転停止したことが検知されると、精米機に故障が発生したことが表示されるため、ユーザは即座に精米機の故障を知ることができ、故障による能率の低下を最小限に留めることができる。
また、このように、精米機の故障を早急に知ることができるため、故障が生じていない複数台の精米機によって精米された米に、故障した精米機によって十分に精米されていない米が混ざってしまうのを防止することができ、精米機に故障が生じても複数台の精米機によって精米される米の精米精度を低下させることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図7に、本発明の実施形態を示す。
本実施形態の精米装置100は、図1に示すように、複数台(本実施形態では5台)の精米機101を基台102に並列に搭載すると共に、上方に共用の玄米タンク103を搭載し、該玄米タンク103の下部に並設した供給シュート104を介して玄米タンク103の玄米を各精米機101に供給している。
【0020】
前記複数台の精米機101の下方に連続する1つのベルトコンベヤ105を配置し、該ベルトコンベヤ105上に各精米機101で精米した米を落下させ、これら米をベルトコンベヤ105の先端から共通精米受箱106に落下させて収集している。
また、基台102に吸引管107を配管し、該吸引管107の複数に分岐した一端を各精米機101に連通させる一方、他端を吸引装置108に連通させ、該吸引装置108により、各精米機による精米で発生した糠を吸引して収集している。
【0021】
さらに、精米装置100は集中制御装置109を備え、該集中制御装置109により複数台の精米機101、ベルトコンベヤ105および吸引装置108を集中的に制御している。
また、精米機101は、後述するように精米室への玄米の供給、該玄米の精米、および精米した米と糠の排出からなるサイクルを繰り返し行うものであり、このサイクルを集中制御装置109により制御している。即ち、集中制御装置109により全ての精米機101の前記工程を同期させ、精米室への玄米の供給、該玄米の精米、および精米した米と糠の排出の各工程を全ての精米機101において同じタイミングで行わせている。
【0022】
前記各精米機101は、一定量の玄米を精米ブラシで一定時間精米して排出するバッチ式の精米機であり、図2に示すように、垂直方向の縦長なケース1内に上下方向に間隔をあけて仕切壁1a、1bを備え、上方より下方にかけて、貯米部10、精米部11、駆動部12を設けている。
【0023】
前記精米部11内には内枠材5を備え、該内枠材5の内部に処理槽2を配置し、該処理槽2の内部を精米室Rとし、該処理槽2の内部に円筒形状の精米部材3を回転自在に配置している。
精米部材3の軸穴3aに回転軸20を内嵌固定し、該回転軸20は処理槽2の貫通穴2aに配置した軸受21、内枠材5の貫通穴5aおよび仕切壁1bの貫通穴1b−1を貫通して、その下端部が駆動部12内に突出している。
【0024】
駆動部12内にはモータ25を搭載しており、該モータ25の駆動軸25aと、駆動部12内に突出させた回転軸20に取り付けたプーリー27をベルト26で連結し、モータ25の駆動軸25aの回転に連動して回転軸20が回転する構成としている。
また、回転軸20に取り付けたプーリー27の下面に周方向に間隔をあけて複数の磁石40を取り付けると共に、ケース1の底壁1c内面に立設した支持台41の上端面に磁気センサー42を取り付けて回転検知手段を設けている。
【0025】
モータ25を駆動させるとベルト26を介してプーリー27が回転し、該プーリー27に取り付けた磁石40が磁気センサー42に対向する上方位置を通過する。このように、磁石40が磁気センサー42上を通過すると、磁気センサー42が磁石40の通過を検知する。
一方、モータ25を駆動しているにもかかわらず、磁気センサー42が磁石40の通過を検知しない場合には、磁気センサー42が回転停止を検知し、磁気センサー42から集中制御装置109へ回転停止の検知信号が送信される。この信号を集中制御装置109が受信すると、該集中制御装置109のランプ109aが点灯すると共に警報が発せられ、ユーザに故障を即座に伝えるようにしている。集中制御装置109のランプ109aは各精米機101ごとにそれぞれ設けており、点灯するランプ109aによってどの精米機101が故障しているかをユーザは一見して知ることができる。
【0026】
前記モータ25の回転、停止、回転時間、回転速度の制御は接続した前記集中制御装置109で行っている。
また、モータ25は、精米部材3の精米ブラシ6の先端における周速度が9.5〜13.5m/sとなるように回転軸20の回転速度を設定している。
集中制御装置109は、ユーザが開始ボタン(図示せず)を操作すると、モータ25を1合当たり15〜35秒間動作させて停止するようにタイマー制御している。
【0027】
前記内枠材5は、円筒状の側壁5bと、底壁5cとを備え、側壁5bの一部にケース1の下端まで延在させた米排出路5dを設けると共に、底壁5cの一部にケース1の下端まで延在させた糠排出路5eを設けている。
各米排出路5dの下端排出口5d−1はベルトコンベヤ105の上方に開口する一方、各糠排出路5eの下端排出口5e−1は吸引管107に連通させ、該吸引管107を介して吸引装置108に連通している。
【0028】
内枠材5の側壁5bのうち、米排出路5dを設けた側の側壁5bを前記処理槽2の周壁外面と接触させ、その下部に米排出路5dと連通する米排出口5fを設けている。
内枠材5の上面開口5gには蓋9を開閉自在に取り付けていると共に、側壁5bの上端には処理槽2を載置するための段差部5hを設けている。
【0029】
処理槽2は、円筒状の周壁2bと、底壁2cとを備えている。周壁2bには前記内枠材5の糠排出路5eと連通する糠排出穴2dを形成していると共に、該糠排出穴2dと対向する部分に米排出口2eを形成している。周壁2bの内面は糠排出穴2dと米排出口2e以外は凹凸を設けて摩擦面2fとし、かつ、上端に前記段差部5hに係止する鍔部2gを設けている。また、底壁2cは、糠排出路5eと連通する部位に糠排出穴2hを形成している。
前記糠排出穴2dの大きさは、糠が通過して米が通過しない大きさに設定している。
【0030】
前記処理槽2の米排出口2eと内枠材5の米排出口5fとは連通し、米排出路5dへと精米した米を導出している。
前記内枠材5の米排出口5fには開閉扉15を取り付けている。該開閉扉15は、その上端をピン16で軸支して内枠材5に取り付け、精米排出時には開閉扉15を自動的に外開きに開放動作させている。
【0031】
前記精米部材3は、円筒状で外周面に精米ブラシ6を植毛した筒部3bと、該筒部3bの下端縁より周方向に間隔をあけて突出した支持脚部3cと、支持脚部3cを介して筒部3bに固定された円板座部3dと、円板座部3dの中心より上方に突出して内部に軸穴3aを有する軸取付部3eを備えている。
筒部3bと円板座部3dとの間に形成された空隙は米の循環空間Aとしている。
【0032】
精米ブラシ6は、66ナイロン製とし、線径が0.1〜0.3mmで突出量が1〜6mmとしている。筒部3bの外径は、筒部3bの高さの2倍〜3倍としている。円板座部3dの外径は筒部3bの外径よりも大としている。円板座部3dの外径は処理槽2の内径よりやや小さくし(米が噛み込まない程度の微小隙間がある)、米は常に円板座部3dの上で撹拌される設定としている。
【0033】
前記精米ブラシ6の先端と処理槽2の周壁2bの内周側の摩擦面2fとの間で垂直方向に延在する米の循環空間Bを設け、この空間Bの幅を3〜10mmとしている。前記垂直方向に延在する循環空間Bの下端は前記空間Aと連通すると共に上端は蓋9と精米部材3の筒部3bの上端との空間Cと連通し、前記上下空間CとAとが筒部3bの内部空間Dで連通し、前記空間A、B,C、Dで米の循環空間を形成している。
【0034】
前記蓋9の下面には、精米部材3の筒部3bの内周面に摺接する一対の掻き落とし部材18を下方に向けて垂直方向に対して傾斜した状態で突出している。掻き落とし部材18は、蓋9と接続される棒部18aと、棒部18aの外面より外方に突出する摺接ブラシ18bを備えている。また、蓋9の所要箇所に一定量(本実施形態では1合)の玄米を精米室Rに供給するための吐出口9aを設けている。
【0035】
上段の貯米部10では、ケース1の内面より下向き円錐状に突出すると共にその下端から円筒状に突出させた仕切壁1dを設け、該仕切壁1dの下部円筒部の内部で且つ前記蓋9の上面に計量器35を搭載している。
かつ、該仕切壁1dの上部にホッパー材37を取り付け、該ホッパー材37の下端供給口37aに対向して計量器35を配置し、該計量器35で計量しながら、蓋9に設けた吐出口9aを通して一定量(本実施形態では1合)の玄米を精米室Rに供給している。
詳しくは、計量器35は回転計量器で、一端開口から投入された玄米を升切りし、其の後、精米室Rへ一定量の玄米を供給している。
【0036】
次に、前記構成からなる精米機101の動作について説明する。
ユーザは玄米タンク103に玄米を投入し、玄米タンク103の供給シュート104を介して精米機101の貯米部10に玄米を供給しておく。
図6に示すように、開始ボタン(図示せず)を押すと、計量器35のモータがオンして予め設定した回転数だけ回転し、一定量(1合)の玄米を精米室Rへと投入する。設定数だけ回転すると計量器35のモータは停止する。
一定量が精米室Rに投入され、計量器35のモータが停止すると、精米部材3を回転駆動させる米トギ用のモータ25が回転駆動する。該モータ25が設定時間回転した後、モータ25は停止する。このモータ25が停止後に開閉扉15が設定時間だけ開作動し、精米室R内で精米された米が排出され、ベルトコンベヤ105により共通精米受箱106に収容される。
【0037】
モータ25が回転駆動している間、ベルト26を介して回転軸20と共にプーリー27が回転すると、該プーリー27に取り付けた磁石40が磁気センサ42上を通過し、回転軸20の回転が検知される。この回転軸20の回転が検知されている間は、磁気センサ42から集中制御装置109へ信号は送られない。
一方、モータ25を稼動させているにもかかわらず、回転軸20が回転せず、磁気センサ42上を磁石40が通過しない場合には、磁気センサ42により回転軸20の回転停止が検知され、磁気センサ42から集中制御装置109へ回転停止の検知信号が伝達される。この信号を受けた集中制御装置109は回転停止が検知された精米機のモータ25を停止した後、ランプ109aを点灯させると共に警報を発し、ユーザに故障が発生したことを知らせる。
なお、本実施形態では、磁気センサ42上を磁石40が通過しない場合に集中制御装置109へ回転停止の検知信号を伝達する構成としているが、磁気センサ42上を磁石40が通過すると、通過信号が磁気センサ42から集中制御装置109に伝達されるようにし、この通過信号が受信されなくなったことをもって回転軸の回転停止を検知する構成としてもよい。
【0038】
ユーザは、前記回転軸20の回転停止が検知された精米機101の故障箇所を修理した後、再度開始ボタン(図示せず)を押す。
前記開始ボタンを押した精米機101は、即座に稼動を開始するのではなく、他の精米機101の前記サイクルが終了するまで待機するように集中制御装置109により制御される。
他の精米機101のサイクルが終了し、次のサイクルが開始すると同時に待機中の精米機101の稼動を開始させて、全ての精米機101における前記供給、精米および排出の各工程のタイミングを合わせている。
【0039】
前記精米室R内における精米動作(米トギ動作)を詳述する。
モータ25により精米部材3が周速度9.5〜13.5m/sで回転して玄米が撹拌されると共に吸引装置108が作動する。
この精米部材3の回転による撹拌で、主に精米部材3の精米ブラシ6と処理槽2の摩擦面2fとの間の循環空間Bにおいて玄米の表面に摩擦力が付与され、玄米から糠が剥離される。
【0040】
詳しくは、図5に示すように、精米部材3を回転させると、円板座部3d上の米は遠心力で循環空間Aを通過して外周方向へ移動し、処理槽2の周壁2bに達した米は次々に押しやられてくる米の圧力で、摩擦面2fと精米ブラシ6の隙間の循環空間Bを通って精米されながら上昇し、上端に達した米は循環空間Cを通って精米部材2の内側の循環空間Dへ落下して循環を繰り返す。
【0041】
前記循環空間Bで玄米から糠が剥離されると共に、垂直方向の循環空間Bに下方から垂直方向に上昇してくる玄米に対して精米ブラシ6が直交する水平方向に回転して摺接するため、玄米にはスピン回転することとなり、玄米の表面全体が内周側の精米ブラシ6と外周側の摩擦面2fと接触する。即ち、玄米の小さいカーブの稜線も精米ブラシ6および摩擦面2fと接触し、該稜線に位置する維管束も削ることとなる。
かつ、循環空間Bの幅を3〜10mmとしているため、玄米の表面がかなり強く精米ブラシ6と摩擦面2fと接触することで、玄米の表面全体の維管束を含む固い層が削られることとなり、その結果、維管束を玄米の表面から略均一に除去することができる。
この際、掻き落とし部材18の摺接ブラシ18bが、回転する精米部材3の筒部3bの内周面に摺接するので、循環する一部の米が遠心力で精米部材3の筒部3bの内周面に貼り付いても即座に掻き落とすことができ、米粒ごとに循環度合いが不均一になるのを防止している。
【0042】
除去された糠(果皮)は、吸引装置108による空気の流れと精米部材3の回転による遠心力とで、糠排出穴2d、糠排出路5e及び吸引管107を通過して吸引装置108側に排出される。また、除去された糠が処理槽2の底壁2c上に落ちたとしても、その糠は、精米部材3の回転に伴って円板座部3dの下面で外周方向に掃き出され、糠排出穴2hから排出される。
最終的には、設定された精米時間(20〜35秒)が経過すると開閉扉15が開き、処理槽2内の米は撹拌の遠心力で米排出口2e、5f→米排出路5dの順に通過してベルトコンベヤ105上へ落下して、共通精米受箱106に収容される。
【0043】
前記構成によれば、精米ブラシ6を回転駆動させる回転軸20が回転しているか否かを検知するための磁気センサ42と磁石40からなる回転検知手段を設けているため、モータ稼動中における回転軸20の回転の有無を検知することができる。該回転検知手段によりモータ稼動時であるにもかかわらず回転軸20が回転停止したことが検知されると、精米機101に故障が発生したことが表示されるため、ユーザは即座に精米機101の故障を知ることができ、故障による能率の低下を最小限に留めることができる。
また、このように、精米機101の故障を早急に知ることができるため、故障が生じていない複数台の精米機101によって精米された米に、故障した精米機101によって十分に精米されていない米が混ざってしまうのを防止することができ、精米機101に故障が生じても複数台の精米機101によって精米される米の精米精度を低下させることがない。
【0044】
さらに、集中制御装置109により全ての精米機101における玄米の供給、玄米の精米および精米と糠の排出の各工程のタイミングを合わせているため、糠を精米機101から排出するための吸引装置108や精米機101から排出された精米を共通精米受箱106へ搬送するためのベルトコンベヤ105を稼動させるタイミングを全ての精米機101で合わせることができる。よって、吸引装置108やベルトコンベヤ105を必要なタイミングで必要な時間だけ間欠的に稼動させることができ、節電になると共に、各装置の長寿命化を図ることができ、かつ、各装置による騒音の発生時間も短縮することができる。
なお、本実施形態では、磁気センサーと磁石により回転検知手段を構成しているが、光源と光センサーにより回転検知手段を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態の精米装置の正面図である。
【図2】撹拌式精米機の垂直断面図である。
【図3】処理槽の斜視図である。
【図4】精米部材の斜視図である。
【図5】精米状況を説明する要部断面図である。
【図6】精米作業のフローチャートである。
【図7】精米機の修理後から稼動を開始するまでのフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
1 ケース
2 処理槽
2b 周壁
2c 底壁
2e 米排出口
2f 摩擦面
3 精米部材
5 内枠材
5d 米排出路
5f 米排出口
6 精米ブラシ
9 蓋
10 貯米部
11 精米部
12 駆動部
20 回転軸
25 モータ
35 計量器
100 精米装置
101 精米機
106 共通精米受箱
109 集中制御装置
109a ランプ
R 精米室
A、B,C,D 循環空間
【出願人】 【識別番号】000100469
【氏名又は名称】みのる産業株式会社
【出願日】 平成19年1月15日(2007.1.15)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美


【公開番号】 特開2008−168258(P2008−168258A)
【公開日】 平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願番号】 特願2007−5711(P2007−5711)