トップ :: B 処理操作 運輸 :: B02 破砕,または粉砕;製粉のための穀粒の前処理

【発明の名称】 籾摺選別装置
【発明者】 【氏名】門田 浩

【氏名】松下 忠亀

【要約】 【課題】粃還元量の増加に伴い粃を機外に排出可能な、作業性を向上させた籾摺選別装置を提供する。

【解決手段】籾(原料穀粒)を籾摺ロール11cで摺る籾摺部11と、籾摺部11から得られた粃や玄米などの混合米(混合穀粒)を選別する風選部12と、風選部12で選別された小米を含む粃(中間穀粒)を搬送する粃還元装置7と、風選部12で選別された籾や玄米(選別穀粒)をさらに選別する揺動選別部18とを備える籾摺選別装置1において、粃還元装置7を螺旋7aと、目抜き網30とで構成するものである。加えて、目抜き網30を、着脱可能なカバー体32で覆うとともに、カバー体32を支軸32c(支点部)から開閉可能に備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料穀粒を籾摺ロールで摺る籾摺部と、
前記籾摺部から得られた混合穀粒を選別する風選部と、
前記風選部で選別された中間穀粒を搬送する粃還元装置と、
前記風選部で選別された選別穀粒をさらに選別する揺動選別部と、
を備える籾摺選別装置において、
前記粃還元装置を螺旋と、目抜き網と、で構成することを特徴とする籾摺選別装置。
【請求項2】
前記目抜き網を、着脱可能なカバー体で覆うとともに、前記カバー体を支点部から開閉可能に備えることを特徴とする、請求項1に記載の籾摺選別装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、原料穀粒を籾摺ロールで摺る籾摺部と、籾摺部から得られた混合穀粒を選別する風選部と、風選部で選別された中間穀粒を搬送する粃還元装置と、風選部で選別された選別穀粒をさらに選別する揺動選別部とを備える籾摺選別装置に関し、より詳細には、粃還元装置を螺旋と、目抜き網とで構成することに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の籾摺選別装置は、図8に示すように、摺落米風選路40の選別始端側に籾摺部41からの摺落米を受ける揺動する摺落米移送棚42を設け、摺落米風選路40の選別始端側下方に摺落米受樋43を、選別終端側下方に比較的重い粃を受ける粃受樋44,比較的軽い粃を受ける第2粃受樋45を配置し、粃受樋44及び第2粃受樋45に落下した穀粒を籾摺部41に揚穀還元する粃揚穀機46を設け、粃受樋44,第2粃受樋45には開閉して穀粒受け状態としたり、非受け状態に切り替える開閉板47,第2開閉板48を設けることにより、粃を選別して屑米の回収を確実化し、また、粃のうち比較的軽いものは除去し、比較的大きな粃だけを屑米として回収し、選別能率を向上させることができるものがある(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平7−275721号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような従来の籾摺選別装置では、重量の重い粃と、重量の軽い粃とに選別されるものの、それぞれ移送ラセンなどを経由して粃揚穀機を介して、籾摺部に還元され、再度籾摺されるため、装置内で繰り返し粃の還元が行われることにより、装置の処理工程内または原料籾の中の粃混入率が増加して、原料籾から玄米を得る籾摺選別の能率が低下するという問題があった。そこで、この発明の目的は、粃還元量の増加に伴い粃を機外に排出可能な、作業性を向上させた籾摺選別装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、原料穀粒を籾摺ロールで摺る籾摺部と、前記籾摺部から得られた混合穀粒を選別する風選部と、前記風選部で選別された中間穀粒を搬送する粃還元装置と、前記風選部で選別された選別穀粒をさらに選別する揺動選別部とを備える籾摺選別装置において、前記粃還元装置を螺旋と、目抜き網とで構成することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記目抜き網を、着脱可能なカバー体で覆うとともに、前記カバー体を支点部から開閉可能に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、原料穀粒を籾摺ロールで摺る籾摺部と、籾摺部から得られた混合穀粒を選別する風選部と、風選部で選別された中間穀粒を搬送する粃還元装置と、風選部で選別された選別穀粒をさらに選別する揺動選別部とを備える籾摺選別装置において、粃還元装置を螺旋と、目抜き網とで構成するので、粃還元装置で還元する穀粒のうち、小米を含む粃を選別して目抜き網から機外に排出させるとともに、籾を帰り籾入り口部からスロワーを介して籾摺部に還元することができ、原料穀粒内に含有する粃量の増加を防ぎ、選別能率を維持することができる。さらには、籾は目抜き網内を搬送される際に目抜き網の搬送抵抗により受ける衝撃で、還元時に脱ぷし易い状態にすることができる。従って、作業性を向上させた籾摺選別装置を提供することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、目抜き網を、着脱可能なカバー体で覆うとともに、カバー体を支点部から開閉可能に備えるので、必要時にカバー体を目抜き網に覆設できるとともに、粃還元装置内を搬送される小米を含む粃が、目抜き網を通過し、目抜き網の外周部とカバー体の内周部との間のスペースsに溜ったときに、カバー体を開くことでこれら粃などを一度に容易に機外に排出でき、当該粃を再度籾摺部に還元することなく、選別能率を向上させることができる。従って、作業性を向上させた籾摺選別装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の一例としての籾摺選別装置の右側面図、図2は籾摺選別装置の平面図、図3は籾摺選別装置の背面図、図4は図1における籾摺選別装置内部の側面模式図である。
【0010】
この例の籾摺選別装置1は、図1〜図3に示すように、機体上部中央に籾ホッパ2と、この籾ホッパ2の側面視背面には、混合米揚穀機3と混合米タンク4が連設される。さらに機体前端には、籾殻排出筒5および機体後端に玄米揚穀機6が備えられ、玄米揚穀機6の上部後端に仕上米出口9が設けられている。また、機体下部には粃還元装置7と籾還元スロワ16とが連設される。
【0011】
そして、図4に示すように、主軸11aと副軸11bとからなる籾摺ロール11cを有する籾摺部11の下方には、籾摺ロール11cで籾摺され、得られた粃や玄米などの混合米(混合穀粒)が通過する風選路12aを有する風選部12が配設される。この籾摺ロール11c下方であって、風選路12a終端下部の機体前部(側面視左端)には混合米に吸引作用する吸引ファン13、この吸引ファン13の後部(側面視右隣)であって、籾摺ロール11cの下方には、風選路12aから混合米中の小米を含む粃(中間穀粒)が落下する粃排出樋14、さらに粃排出樋14の後部には、混合米中の籾や玄米(選別穀粒)が落下する混合米受樋15などが列設される。
【0012】
混合米受樋15に落下した籾や玄米を搬送する図示しない螺旋の搬送終端側は、側面視機体背面側に立設され、複数のバケット3aを備える混合米揚穀機3に連通し、この混合米揚穀機3の揚穀終端側は混合米タンク4に連通されている。
【0013】
さらに、混合米タンク4の下方には混合米を搬送する渡し樋17を有し、この渡し樋17の下方には揺動選別部18が備えられる。この揺動選別部18は、渡し樋17の搬送終端側に複数の流路からなる分配ケース18aと、分配ケース18aの側方に有し、多段からなる揺動選別板18bと、揺動選別板18bの前部および中央部にそれぞれ配設される籾仕切板18c、玄米仕切板18dなどから構成される。
【0014】
揺動選別部18の下方には、選別部18の前部から順に籾用流路19、混合米用流路20、玄米用流路21がそれぞれ配設される。そして、籾用流路19の終端に有する返り籾入口部16aが、返り籾出口部16bを介して側面視手前に備えられる図1に示す籾還元スロワ16に連通され、この籾還元スロワ16の上部は、籾摺部11に連通される。また、混合米用流路20と玄米用流路21の間には玄米の機内循環と機外排出とを切り替える切替弁22が設けられる。そして、機体後端には玄米用流路21が下部に連設され、複数のバケット6aを備える玄米揚穀機6が立設される。
【0015】
なお、符号23は、籾摺選別装置1を運転操作する操作盤で、装置各部を駆動制御する不図示のコントローラが内臓されている。
【0016】
ここで、籾摺選別装置1を使用して籾摺作業を行うときは、籾ホッパ2に籾(原料穀粒)を供給し、操作盤23の図示しないスイッチにより機体各部を駆動させ、籾ホッパ2底部に有する不図示のシャッタ板を開いて、籾摺ロール11cに供給された籾が籾摺された後、落下した混合米は風選路12aで風選され、最も軽い籾殻は吸引ファン13により吸引され、籾殻排出筒5を介して機外に排出される。
【0017】
また、上記風選路12aで風選された比較的軽い粃(小米を含む)は、粃出口14から排出され、粃還元装置7内に流入する。この粃還元装置7は本願発明の要部であり、詳細を後述するが、風選路12aに有する粃排出樋14に連通される粃出口14aから風選部12を背面に有する風選部枠8に沿って籾還元スロワ16の背面に有する選別部18からの返り籾入口部16aに向って斜設される。また、粃還元装置7下端部には駆動モータ24が備えられており、この駆動モータ24により粃還元装置7の胴部筒内に有する螺旋7aが、粃出口14aと返り籾入口部16aとの間で駆動される。なお、図5では籾還元スロワ16の底部一部分のみを記している。そして、粃出口14aから粃還元装置7内に流入した粃は、螺旋7aにより返り籾入口部16aまで搬送される。一方、重量の重い玄米と籾摺を損ねた籾との混合米は受樋15に落下し、混合米揚穀機3で揚穀されて混合米タンク4に供給された後、渡し樋17および分配ケース18aを介して揺動選別板18bに供給される。
【0018】
混合米は、揺動選別板18bでの揺動により、小さく比重の重い玄米は揺上側に、また玄米よりも大きく比重の軽い籾は揺下側に、さらに中間部分には分離されない籾と玄米との混合米がそれぞれ偏流分布しながら選別される。
【0019】
揺動選別板18bで選別された玄米などの穀粒は、籾仕切板18cと玄米仕切板18dで仕切られ、揺動選別板18bより排出される。このとき、切替弁22は揺動選別板18b上での穀粒の偏流分布が不安定な際、混合米用流路20と玄米用流路21との間を連通させて、混合米と玄米を再度受樋15に流入させるようにするが、揺動選別板18b上での穀粒の偏流分布が安定すると、混合米用流路20と玄米用流路21との間を遮断させるように切り替えられる。
【0020】
その結果、混合米が混合米用流路20に落下し、受樋15を介して再度選別部18に搬送され、玄米は玄米用流路21から玄米揚穀機23を介して機外に取り出される。また、返り籾(返り穀粒)は籾用流路19から流入した返り籾入口部16aで、前述した粃搬送装置7によって搬送されてきた粃と合流し、これら籾および籾は、返り籾出口部16bから籾還元スロワ16を介して籾摺部11に還元され、再度籾摺される。
【0021】
次に、本願発明の特徴である粃還元装置に設けた目抜き網およびカバー体について、その具体的構成を説明する。図5は粃還元装置付近を拡大した斜視図、図6は粃還元装置の内部を示した模式図、図7はカバー体を設けた粃還元装置の模式図である。
【0022】
図5〜6に示すように、この粃還元装置7は、風選路12aに有する粃排出樋14に連通される粃出口14aから風選部12を背面に有する風選部枠8に沿って籾還元スロワ16の背面に有する選別部18からの返り籾入口部16aに向って斜設される。また、粃還元装置7下端部には駆動モータ24が備えられており、この駆動モータ24により粃還元装置7の胴部筒内に有する螺旋7aが、粃出口14aと返り籾入口部16aとの間で駆動される。
【0023】
そして、螺旋7aの外周には、等間隔に設けられた複数の目抜き(穴部)31を有する、例えば円筒形状など、かつアルミなどの金属から成る目抜き網30が、螺旋7aの全長にわたって取り付けられる。この目抜き31は、籾の大きさより小さく粃や小米の大きさよりも大きいそれぞれの穴部から成り、従って、目抜き31は目抜き網30内に有する籾を通過させず、粃や小米を目抜き網30外方に通過させることができる。なお、目抜き網30の形状は、螺旋7aの形状に合わせて円筒形状にすることが好ましいが、この円筒形状に限定されるものではない。また、目抜き31は、目抜き網30の面に等間隔で複数設けることに限定されず、任意の間隔に複数設けてもよい。
【0024】
ここで、籾摺選別装置1の稼働中に、風選路12aで風選され、粃排出樋14から粃出口14aを介して粃還元装置7の螺旋7a内に流入し、この螺旋7a内を返り籾入口部16aに向って搬送される穀粒の中の籾は、目抜き31を通過することができないため、螺旋7a内を籾入口部16aまで移動し、返り籾出口部16bおよび籾還元スロワー16を介して籾摺部11に還元される。なお、このとき粃還元装置7内を螺旋7aに沿って搬送される籾が、目抜き網30の面に有する目抜き31のエッジ部などに搬送抵抗となる衝突を繰り返しながら返り籾入口部16aまで搬送されるため、籾の表面が脆くなり、再度籾摺部11で脱ぷし易くなる。
【0025】
一方、風選路12aで風選され、粃排出樋14から粃出口14aを介して粃還元装置7の螺旋7a内に流入し、この螺旋7a内を返り籾入口部16aに向って搬送される前記穀粒の中の小米を含む粃は、目抜き31を通過することができるため、目抜き網30内から外方の機外に排出される。
【0026】
このような構成にすることで、粃還元装置7で還元される穀粒のうち、小米を含む粃は目抜き網30から選別して機外に排出させることができるとともに、籾を帰り籾入り口部16bからスロワー16を介して籾摺部11に還元することができるので、原料穀粒内に含有する粃量の増加を防ぎ、選別能率を維持することができる。さらには、籾が目抜き網30内を搬送される際に目抜き網30の搬送抵抗により、還元時に籾摺部11で脱ぷ処理し易い状態になり、目抜き網30が還元籾の予備的処理効果を有する。
【0027】
さらに、目抜き網30の外周から適宜間隔を有する、目抜き網30の通路幅よりもさらに大きい、例えば円筒形状を有し、目抜き網30の全長にわたって目抜き網30を覆うようにアルミなどの金属または合成樹脂などから成るカバー体32が着脱自在に設けられる。このカバー体32は、図7に示すように、側部に留め具33を有し、目抜き網30に対して上下に分割されたカバー体上部32aと、カバー体下部32bとから構成される。なお、カバー体下部32bの外周部の任意の位置に取手34を設けてもよい。
【0028】
そして、粃還元装置7の終端側であって、目抜き網30の側方(螺旋7aおよび目抜き網30の設置を妨げない位置)に位置するように設けられたヒンジなどの風選部枠8などに固定した支軸32c(支点部)に、それらカバー体上部32aおよびカバー体下部32bのそれぞれ後端部が取り付けられ、支軸32cを中心にカバー体下部32bが、上方および下方に開閉可能とし、通常は留め具33によりカバー体上部32aとカバー体下部32bとが固定され、粃出口14aを含む目抜き網30がカバー体32に略隙間なく覆われる。
【0029】
また、上方に傾斜して設けられた粃還元装置7の終端側であって、カバー体上部32aまたはカバー体下部32bの後端部近傍、かつ内側部には、カバー体32が閉じられた状態での目抜き網30と、カバー体32との間に溜った粃などの穀粒を検出する、前記コントローラに接続した発光部35aと受光部35bとからなる赤外線センサーなどの検出器35が、粃還元装置7の搬送方向と直交するように設けられる。
【0030】
ここで、前記同様に籾摺選別装置1の稼働中に、風選路12aで風選され、粃排出樋14から粃出口14aを介して粃還元装置7の螺旋7a内に流入する穀粒のうち、螺旋7a内を返り籾入口部16aに向って搬送される籾は、目抜き31を通過することができないため、螺旋7a内を籾入口部16aまで移動し、返り籾出口部16bおよび籾還元スロワ16を介して籾摺部11に還元される一方で、小米を含む粃は、目抜き31を通過することができるため、目抜き網30内から外方に排出され、目抜き網30外周部とカバー体32の内周部との間のスペースs内であって、粃出口14aに近い粃還元装置7の前部かつ下部の駆動モータ24の外壁後端部24aから粃還元装置7の終端側である上方に向けて順に貯留される。
【0031】
そして、粃還元装置7の終端側に位置する検出器35が、目抜き網30外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsであって、粃還元装置7の終端側にまで溜ってきた粃などを検出すると、この検出情報に基づいて前記コントローラは、粃還元装置7の近傍や操作盤23などに設けられた警告灯など不図示の警報器を点灯もしくは点滅させて、オペレータに粃還元装置7のカバー体32内に粃などが溜ったことを知らせる。なお、警報器は警告灯に限定されず警報ブザーや警報音声にしてもよい。
【0032】
その結果、オペレータは、容器などを粃還元装置7下方に設置して、カバー体32の留め具33を外して取手34を掴み、接合されるカバー体上部32aからカバー体下部32bを支軸32cを中心に下方に開くことにより、目抜き網30の外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsに溜った粃などが下方の容器などに落下し、機外に排出される。
【0033】
そして、前記粃などの機外排出が終了すると、オペレータは、前記警報器をリセットするとともに、支軸32cを中心にカバー体下部32bを上方に押し上げて、カバー体下部32b側部をカバー体上部32a側部に接合させ、カバー体32の留め具33でカバー体上部32aとカバー体下部32bとの双方を固定して、目抜き網30がカバー体32で覆われる。
【0034】
このような構成にすることで、必要時にカバー体32を目抜き網30に覆設できるとともに、粃還元装置7内を搬送される小米を含む粃が、目抜き網30を通過し、目抜き網30の外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsに溜ったときに、カバー体32を開くことでこれら粃などを一度に容易に機外に排出でき、当該粃を再度籾摺部11に還元することなく、選別能率を向上させることができる。
【0035】
また、カバー体32の開閉を自動で行うこともできる。この場合、支軸32cに図示しないモータに連係されるモータ軸などを連設し、前記モータは前記コントローラに接続される。そして、前術したように検出器35が、目抜き網30外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsであって、粃還元装置7の終端側にまで溜ってきた粃などを検出すると、この検出情報に基づいて前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを回動させてカバー体下部32bを下方に開くことにより、スペースsに溜った粃などが下方の容器などに落下し機外に排出される。そして、粃などの排出後に前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを中心にカバー体上部32aまたはカバー体下部32bを上方もしくは下方に閉じることで目抜き網30をカバー体32で覆う構成としてもよい。
【0036】
さらに、検出器35に代えて、もしくは加えて、図示しない流量センサを設けることができる。該流量センサは、羽根車式や浮き子式、電磁式など任意のものが用いられ、限定はしないが、返り籾入口部16aなどに設置し、前記コントローラに接続される。そして、目抜き網30外周部とカバー体32の内周部との間のスペースs内の全てに粃などが溜って、目抜き網30を通過することができない、粃出口14aを介して粃還元装置7の螺旋7a内に流入する還元粃などは、還元籾とともに返り籾入口部16aに向って搬送されるので、返り籾入口部16aを通過するこれら穀粒の流量が増加する。
【0037】
この返り籾入口部16aでの穀粒の流量が、予め設定された流量以上になったことを前記流量センサが検出すると、この検出情報に基づいて前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを回動させてカバー体下部32bを下方に開くことにより、目抜き網30の外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsに溜った粃などが下方の容器などに落下し機外に排出され、当該粃を再度籾摺部11に還元することなく、選別能率を向上させることができる。そして、粃などの排出後に前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを中心にカバー体上部32aまたはカバー体下部32bを上方もしくは下方に閉じることで目抜き網30をカバー体32で覆う構成としてもよい。なお、流量センサ35の検出情報に基づいて前記コントローラによる前記警報器の警報で、オペレータがカバー体下部32bを手動で開閉操作することもできる。
【0038】
さらに、検出器35および流量センサに代えて、もしくは加えて、図示しない水分検出センサを設けることができる。該水分検出センサは、赤外線吸収式やマイクロ波吸収式、半導体レーザ式など任意のものが用いられ、限定はしないが、粃排出樋14などに設置し、前記コントローラに接続される。
【0039】
そして、籾に含まれる水分量よりも粃に含まれる水分量の方が多いことから、風選路12aで風選され、粃排出樋14から粃出口14へ向う籾と粃などが混合した穀粒の水分量が、予め設定された水分量以上になった(粃の還元量が増加した)ことを前記水分検出センサが検出すると、この検出情報に基づいて前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを回動させてカバー体下部32bを下方に開くことにより、目抜き網30の外周部とカバー体32の内周部との間のスペースsに溜った粃などが下方の容器などに落下し機外に排出され、当該粃を再度籾摺部11に還元することなく、選別能率を向上させることができる。
【0040】
そして、粃などの排出後に前記コントローラは、前記モータを駆動させ、支軸32cを回動させることでカバー体下部32bを下方に閉じることで目抜き網30をカバー体32で覆う構成としてもよい。なお、前記水分検出センサの検出情報に基づいて前記コントローラによる前記警報器の警報で、オペレータがカバー体下部32bを手動で開閉操作することもできる。
【0041】
以上詳述したように、この例の籾摺選別装置1は、籾(原料穀粒)を籾摺ロール11cで摺る籾摺部11と、籾摺部11から得られた粃や玄米などの混合米(混合穀粒)を選別する風選部12と、風選部12で選別された小米を含む粃(中間穀粒)を搬送する粃還元装置7と、風選部12で選別された籾や玄米(選別穀粒)をさらに選別する揺動選別部18とを備える籾摺選別装置1において、粃還元装置7を螺旋7aと、目抜き網30とで構成するものである。加えて、目抜き網30を、着脱可能なカバー体32で覆うとともに、カバー体32を支軸32c(支点部)から開閉可能に備える。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の籾摺選別装置の一例を示す側面図である。
【図2】籾摺選別装置の平面図である。
【図3】籾摺選別装置の背面図である。
【図4】籾摺選別装置の内部構造を示す側面模式図である。
【図5】粃還元装置付近の拡大斜視図である。
【図6】粃還元装置の内部を示した側面模式図である。
【図7】カバー体を設けた粃還元装置の模式図である。
【図8】従来の籾摺機を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 籾摺選別装置
7 粃搬送装置
7a 螺旋
14 粃排出樋
14a 粃出口
24a 外壁後端部
30 目抜き網
31 目抜き
32 カバー体
32a カバー体上部
32b カバー体下部
32c 支軸
33 留め具
34 取手
35 検出器
34a 発光部
34b 受光部
s スペース
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成18年12月13日(2006.12.13)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏


【公開番号】 特開2008−142672(P2008−142672A)
【公開日】 平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願番号】 特願2006−335271(P2006−335271)