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脱ぷ装置 - 特開2008−100173 | j-tokkyo
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【発明の名称】 脱ぷ装置
【発明者】 【氏名】光畑 友啓

【氏名】横田 浩司

【氏名】浜口 正

【要約】 【課題】可動ロールの移動後においても最終流下板から放出される籾を一対のゴムロール間の間隔へ向けて正確に到達させることができ、且つ、籾供給ユニットの再調整を行うことなく一対のゴムロール間に到達する際の籾の速度や姿勢等の籾供給条件を一定に維持できる構造簡単な脱ぷ装置を提供する。

【解決手段】一対のゴムロール11,12と、籾供給ユニット30とを備え、一対のゴムロール11,12の摩耗により拡がる間隔P2の幅を、可動ロール12の移動によって所定幅hに維持し得るように構成された脱ぷ装置100a〜100dにおいて、籾供給ユニット30は、一対のゴムロール11,12に対する最終流下板31a,31bの傾斜角度θを一定に維持した状態で、前記可動ロール12の移動に起因する間隔P2の中心位置の位置変化に追従し得るように移動可能とされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対して所定幅の間隔を存しつつ対向配置される一対のゴムロールであって、少なくとも一方のゴムロールが他方に対して接離可能な可動ロールとされた一対のゴムロールと、前記一対のゴムロールへ供給する籾の供給量を調整する供給量調整部及び前記一対のゴムロール間の前記間隔に向けて籾を放出する最終流下板を含む籾供給ユニットとを備え、前記一対のゴムロールの摩耗により拡がる前記間隔の幅を、前記可動ロールの移動によって前記所定幅に維持し得るように構成された脱ぷ装置であって、
前記籾供給ユニットは、前記一対のゴムロールに対する前記最終流下板の傾斜角度を一定に維持した状態で、前記可動ロールの移動に起因する前記間隔の中心位置の位置変化に追従し得るように移動可能とされていることを特徴とする脱ぷ装置。
【請求項2】
前記籾供給ユニットは、前記可動ロールの移動方向に沿って移動可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の脱ぷ装置。
【請求項3】
前記籾供給ユニットは、前記可動ロールに連動して移動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の脱ぷ装置。
【請求項4】
前記他方のゴムロールは、軸線位置が固定された固定ロールとされており、
前記籾供給ユニットは、前記可動ロールの移動距離の1/2だけ移動するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の脱ぷ装置。
【請求項5】
前記一対のゴムロールの摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置と、
前記籾供給ユニットの位置を検出する位置検出装置と、
前記可動ロールを移動させる可動ロール用アクチュエータと、
前記籾供給ユニットを移動させる籾供給ユニット用アクチュエータと、
制御部とを備え、
前記制御部は、前記摩耗状態検出装置の検出値に基づき、前記可動ロール用アクチュエータを制御して前記可動ロールを移動させると共に、前記摩耗状態検出装置及び前記位置検出装置の検出値に基づき、前記籾供給ユニット用アクチュエータを制御して前記籾供給ユニットを移動させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の脱ぷ装置。
【請求項6】
前記一対のゴムロールの摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置と、
前記可動ロール又は前記籾供給ユニットを移動させるアクチュエータと、
制御部とを備え、
前記籾供給ユニットは、該籾供給ユニットが前記可動ロールの移動距離の1/2だけ移動するように該籾供給ユニットと該可動ロールとを連動させる連動機構を備え、
前記制御部は、前記摩耗状態検出装置の検出値に基づき、前記アクチュエータを制御して前記可動ロール又は前記籾供給ユニットを移動させるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の脱ぷ装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、一対のゴムロール間に籾を供給して籾摺りを行う脱ぷ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所定幅の間隔を存しつつ対向配置された一対のゴムロール間に、最終流下板を含む籾供給ユニットから籾を供給するように構成された脱ぷ装置においては、前記一対のゴムロールの摩耗によって大きくなる前記間隔を前記所定幅に維持する為に、前記一対のゴムロールの少なくとも一方が他方に対して接離可能な可動ロールとされている。
ところで、前記一対のゴムロールが摩耗した際に前記所定幅を維持する為に前記可動ロールを移動させると、前記間隔の中心位置が変化することになり、前記最終流下板から放出される籾が前記一対のゴムロール間に正確に到着しなくなる。
【0003】
この点に関し、例えば、前記最終流下板を前記ゴムロールの軸線方向に沿った枢支軸回り揺動自在に構成し、前記間隔の中心位置が変化した場合には該最終流下板を前記枢支軸回りに揺動させることで、該最終流下板から放出される籾が前記一対のゴムロール間に正確に到達するように構成した脱ぷ装置(下記特許文献1参照)が提案されている。
【0004】
前記特許文献1に記載の脱ぷ装置は、前記可動ロールを移動させた後(即ち、前記一対のゴムロールが摩耗した後)においても、前記最終流下板から放出される籾を前記一対のゴムロール間に正確に到達させることができるが、その一方で下記不都合がある。
【0005】
即ち、前記一対のゴムロール及び前記籾供給ユニットを備えた脱ぷ装置において、籾摺り作業効率を向上させる為には、前記籾供給ユニットによる籾供給条件を前記一対のゴムロールの処理能力に応じて調整することが重要である。例えば、前記一対のゴムロール間に到達する籾の量が、該一対のゴムロールの処理能力に対して過多であると、該一対のゴムロール間に籾が滞留し、その結果、籾摺り作業効率の悪化や砕粒発生率の悪化を招くし、逆に、前記一対のゴムロール間に到達する籾の量が、該一対のゴムロールの処理能力に対して過少であると、籾摺り作業効率が悪化する。
従って、前記籾供給ユニットは、前記一対のゴムロールの処理能力に応じた条件で籾が該一対のゴムロール間に到達するように、初期設定される。
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載のように、前記最終流下板を枢支軸回りに揺動させると、該最終流下板の前記一対のゴムロールに対する傾斜角度が変化すると共に、前記最終流下板の前記籾供給ユニットにおける他の構成部材に対する相対位置(相対姿勢)が変化することになり、その結果、前記籾供給ユニットの籾の供給量が一定であっても、前記一対のゴムロール間に到達する際の籾の到達速度や姿勢が変化してしまう。従って、前記特許文献1に記載の構成では、前記可動ロールを移動させる毎に、前記籾供給ユニットの籾供給量を再調整しなければならない。
【0007】
【特許文献1】特開昭56−28601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、一対のゴムロールの摩耗に応じて可動ロールを移動させた後においても最終流下板から放出される籾を一対のゴムロール間の間隔へ向けて正確に到達させることができ、且つ、可動ロールの移動後においても籾供給ユニットの再調整を行うことなく一対のゴムロール間に到達する際の籾の速度や姿勢等の籾供給条件を一定に維持できる構造簡単な脱ぷ装置の提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記目的を達成する為に、互いに対して所定幅の間隔を存しつつ対向配置される一対のゴムロールであって、少なくとも一方のゴムロールが他方に対して接離可能な可動ロールとされた一対のゴムロールと、前記一対のゴムロールへ供給する籾の供給量を調整する供給量調整部及び前記一対のゴムロール間の前記間隔に向けて籾を放出する最終流下板を含む籾供給ユニットとを備え、前記一対のゴムロールの摩耗により拡がる前記間隔の幅を、前記可動ロールの移動によって前記所定幅に維持し得るように構成された脱ぷ装置であって、前記籾供給ユニットは、前記一対のゴムロールに対する前記最終流下板の傾斜角度を一定に維持した状態で、前記可動ロールの移動に起因する前記間隔の中心位置の位置変化に追従し得るように移動可能とされていることを特徴とする脱ぷ装置を提供する。
【0010】
本発明に係る脱ぷ装置において、前記籾供給ユニットは、前記可動ロールの移動方向に沿って移動可能とされている態様を例示できる。
このように前記籾供給ユニットが前記可動ロールの移動方向に沿って移動可能とされている場合、前記籾供給ユニットは、前記可動ロールに連動して移動するように構成されている態様を例示できる。
【0011】
又、前記籾供給ユニットが前記可動ロールの移動方向に沿って移動可能とされている場合、前記一対のゴムロールの摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置と、前記籾供給ユニットの位置を検出する位置検出装置と、前記可動ロールを移動させる可動ロール用アクチュエータと、前記籾供給ユニットを移動させる籾供給ユニット用アクチュエータと、制御部とを備え、前記制御部は、前記摩耗状態検出装置の検出値に基づき、前記可動ロール用アクチュエータを制御して前記可動ロールを移動させると共に、前記摩耗状態検出装置及び前記位置検出装置の検出値に基づき、前記籾供給ユニット用アクチュエータを制御して前記籾供給ユニットを移動させるように構成されている態様を例示できる。
【0012】
ところで、前記一対のゴムロールのうち他方のゴムロールを軸線位置が固定された固定ロールとした場合において、該一対のゴムロールがそれぞれ籾摺り動作によって略同じ摩耗量で摩耗するとした場合には、前記一対のゴムロール間の前記間隔を維持する為に、前記可動ロールを該一対のゴムロールが摩耗した分だけ前記他方の固定ロール側に移動させると、前記間隔の中心位置は前記可動ロールの移動距離の1/2だけ移動することになる。
【0013】
斯かる観点から、前記籾供給ユニットが前記可動ロールに連動して移動する場合において、前記他方のゴムロールは、軸線位置が固定された固定ロールとされており、前記籾供給ユニットは、前記可動ロールの移動距離の1/2だけ移動するように構成されている態様を例示できる。
又、前記籾供給ユニットが前記可動ロールに連動して移動する場合、前記一対のゴムロールの摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置と、前記可動ロール又は前記籾供給ユニットを移動させるアクチュエータと、制御部とを備え、前記籾供給ユニットは、該籾供給ユニットが前記可動ロールの移動距離の1/2だけ移動するように該籾供給ユニットと該可動ロールとを連動させる連動機構を備え、前記制御部は、前記摩耗状態検出装置の検出値に基づき、前記アクチュエータを制御して前記可動ロール又は前記籾供給ユニットを移動させるように構成されている態様を例示できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る脱ぷ装置は、籾摺りが行われるにあたり、前記籾供給ユニットによって供給される籾供給量が前記一対のゴムロールの処理能力に応じて適切なものに設定される。
そして、前記籾供給ユニットは移動可能とされているので、前記一対のゴムロールの摩耗により拡がる前記間隔の幅を前記可動ロールの移動によって前記所定幅に維持する際に前記間隔の中心位置が変化する場合においては、前記籾供給ユニットにおける構成部材間の相対位置(相対姿勢を含む)は一体のままで、移動することができる。
【0015】
このように前記籾供給ユニットは、前記一対のゴムロールに対する前記最終流下板の傾斜角度を一定に維持した状態で、移動可能とされているので、該籾供給ユニットの移動前後において、前記最終流下板を流下する籾の層厚や流下速度を一定に維持することができる。
従って、前記一対のゴムロールが摩耗して、前記可動ロールを移動させた後においても、前記籾供給ユニットにおける構成部材の再調整を行うことなく、移動前と実質的に同一条件(例えば、前記一対のゴムロールを基準にした籾の供給量や籾の姿勢)で前記一対のゴムロールの前記間隔へ確実に籾を案内することができる。即ち、前記一対のゴムロールの摩耗前後において、籾供給条件が変化することなく、籾摺りを行うことができる。
【0016】
このように本発明に係る脱ぷ装置によれば、前記一対のゴムロールの摩耗に応じて前記可動ロールを移動させた後においても前記最終流下板から放出される籾を前記一対のゴムロール間の前記間隔へ向けて正確に到達させることができ、且つ、前記可動ロールの移動後においても前記籾供給ユニットの再調整を行うことなく前記一対のゴムロール間に到達する際の籾の速度や姿勢等の籾供給条件を一定に維持することができる。
【0017】
又、前記籾供給ユニットは、前記可動ロールの移動方向に沿って移動可能とされており、前記可動ロールに連動して移動するように構成されている場合には、前記可動ロールを移動させることで前記籾供給ユニットを前記間隔の中心位置の位置変化に追従させることができる。
【0018】
又、前記摩耗状態検出装置と、前記位置検出装置と、前記可動ロール用アクチュエータと、前記籾供給ユニット用アクチュエータと、前記制御部とを備えている場合には、前記制御部は、前記摩耗状態検出装置の検出値に基づき前記可動ロール用アクチュエータを制御して前記可動ロールを移動させることで、前記一対のゴムロールの摩耗により拡がる前記間隔の幅を前記所定幅に自動的に維持することができると共に、前記摩耗状態検出装置及び前記位置検出装置の検出値に基づき前記籾供給ユニット用アクチュエータを制御して前記籾供給ユニットを移動させることで、前記籾供給ユニットを前記間隔の中心位置の位置変化に自動的に追従させることができる。
【0019】
又、前記摩耗状態検出装置と、前記アクチュエータと、前記制御部とを備え、前記籾供給ユニットは前記連動機構を備えている場合には、前記連動機構によって、前記籾供給ユニットを前記間隔の中心位置の位置変化に追従させる為の構成を簡素化できると共に、該追従させる為の制御を省くことができ、それだけ前記制御部の制御構成の簡素化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る脱ぷ装置の概略側面図である。
図1に示す脱ぷ装置100aは、互いに対して所定幅hの間隔P2を存しつつ対向配置される一対のゴムロール11,12と、前記一対のゴムロール11,12へ供給する籾の供給量を調整する供給量調整部50a及び前記一対のゴムロール11,12間の前記間隔P2に向けて籾を放出する最終流下板31aを含む籾供給ユニット30とを備え、該一対のゴムロール11,12間に籾を供給して籾摺りを行うように構成されている。
【0022】
図1に示す脱ぷ装置100aは、本実施の形態では、前記一対のゴムロール11,12が互いに逆方向に且つ異なる周速度で回転するように構成されている。
詳しくは、前記脱ぷ装置100aは、ゴムロール装置10を備えており、該ゴムロール装置10に前記一対のゴムロール11,12が備えられている。
前記一対のゴムロール11,12は、前記籾落下方向Xを直交する方向に沿った軸線回り回転可能に前記ゴムロール装置10の機枠10’に支持されており、駆動電動機等の駆動源(図示省略)からの動力が駆動ベルト等の駆動伝達手段(図示省略)を介して伝達されることによって、互いに逆方向に周速差をもって回転するように構成されている。
【0023】
前記一対のゴムロール11,12は、少なくとも一方のゴムロールが他方に対して接離可能な可動ロールとされている。ここでは、一方のゴムロールは可動ロール12とされ、他方のゴムロールは軸線位置が固定された固定ロール11とされている。
斯かる構成を備えた脱ぷ装置100aは、前記一対のゴムロール11,12の摩耗により拡がる前記間隔P2の幅を、前記可動ロール12の移動によって前記所定幅hに維持し得るように構成されている。
【0024】
前記籾供給ユニット30は、本実施の形態では、籾供給部20をさらに備えている。
前記籾供給部20は、籾供給部本体21と、前記籾供給部本体21の上部に設けられた供給タンク22と、前記籾供給部本体21の下部に設けられたシャッター機構23とを備えている。
【0025】
前記籾供給部本体21は、上部に設けられた上部開口21’に籾が供給され且つ下部に設けられた下部開口21”から籾が下方に向けて排出されるように構成されている。
前記供給タンク22は、籾を貯留するものであり、下部に設けられた下部開口22’が前記籾供給部本体21の上部開口21’に連通するように構成されている。
前記シャッター機構23は、開閉可能とされたシャッターが開状態のときは前記籾供給部本体21から籾が下方に供給されるように且つ該シャッターが閉状態のときは前記籾供給部本体21からの籾の供給が停止されるように構成されている。
【0026】
前記供給量調整部50aは、リードローラ24a及び流量制御弁25aを備え、前記リードローラ24aに対して前記流量制御弁25aが移動可能とされている。
即ち、前記供給量調整部50aは、前記量制御弁25aが前記リードローラ24aに対して揺動可能とされており、前記一対のゴムロール11,12へ向けて供給する籾の量を調整するように構成されている。
具体的には、前記リードローラ24aは、前記一対のゴムロール11,12の軸線方向に沿った軸線回り回転可能に前記供給量調整部50aに機枠50a’に支持されており、駆動源(図示省略)からの動力が駆動伝達手段(図示省略)を介して伝達されることで回転駆動するように構成されている。
斯かる構成を備えた前記リードローラ24aは、前記駆動源によって回転駆動されることによって、前記籾供給部本体21から排出された籾を下方にかき落としできるようになっている。
【0027】
又、前記流量制御弁25aは、基端部25a’が前記一対のゴムロール11,12の軸線方向に沿った枢支軸Q1回りに揺動自在に前記供給量調整部50aに機枠50a’に支持され且つ先端側25a”が前記リードローラ24aの籾かき落とし部24a’に間隔P1を存し得るように対向配置されている。
斯かる構成を備えることにより、前記流量制御弁25aは、前記枢支軸Q1回りに揺動されることによって、前記リードローラ24aとの前記間隔P1の幅dを調整できるようになっており、これにより前記間隔P1を通過する籾の供給量を調整できるようになっている。
【0028】
前記最終流下板31aは、本実施の形態では、籾の供給量を調整する前記流量制御弁25aの機能を兼ねたものとされている。
【0029】
そして、前記籾供給ユニット30は、前記一対のゴムロール11,12に対する前記最終流下板31aの傾斜角度θを一定に維持した状態で、前記可動ロール12の移動に起因する前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従し得るように移動可能とされている。即ち、前記籾供給ユニット30は、前記最終流下板31aの先端部31a”が前記一対のゴムロール11,12間に向けられるように移動可能とされている。
本実施の形態では、前記籾供給ユニット30は、前記一対のゴムロール11,12に対する前記最終流下板31aの傾斜角度θを一定に維持した状態で、前記可動ロール12の移動方向(図中Y方向)に沿って移動可能とされている。
具体的には、前記籾供給ユニット30は、前記可動ロール12の移動方向Yに沿って摺動するスライド部33を介して前記ゴムロール装置10に支持されており、該籾供給ユニット30を前記ゴムロール装置10に対して固定する固定部材34によって位置調整可能に固定できるようになっている。
【0030】
次に、前記脱ぷ装置100aによる籾摺り動作について説明する。
前記脱ぷ装置100aでは、籾摺りが行われるにあたり、前記籾供給ユニット30によって供給される籾供給量は前記一対のゴムロール11,12の処理能力に応じて適切なものに設定される。本実施の形態では、前記流量制御弁25aと前記リードローラ24aとの前記間隔P1の幅dが前記一対のゴムロール11,12の処理能力に応じて適正幅に調整される。
そして、前記籾供給ユニット30から前記一対のゴムロール11,12間に籾が供給されて籾摺りがなされるのであるが、この籾摺り動作によって前記一対のゴムロール11,12の摩耗により前記間隔P2の幅が拡がると、前記可動ロール12の移動によって前記所定幅hに維持される。
【0031】
本実施の形態の脱ぷ装置100aにおいては、前記籾供給ユニット30ごと移動可能とされている。つまり、前記籾供給ユニット30における構成部材(例えば、前記リードローラ24aや前記流量制御弁25a)の相対位置や相対姿勢が維持されたまま、該籾供給ユニット30が前記一対のゴムロール11,12に対して相対的に移動可能とされている。
このように前記籾供給ユニット30は、前記一対のゴムロール11,12に対する前記最終流下板31aの傾斜角度θを一定に維持した状態で、移動できるので、該籾供給ユニット30の移動前も移動後も変化することなく、前記最終流下板31aを流下する籾の層厚や流下速度を一定に維持することができる。
従って、前記一対のゴムロール11,12が摩耗して、前記可動ロール12を移動させた後においても、前記籾供給ユニット30における構成部材の再調整を行うことなく、移動前の籾供給条件(例えば、前記一対のゴムロール11,12に到達する際の籾の供給量や籾の姿勢)と実質的に同一条件で前記一対のゴムロール11,12の前記間隔P2へ確実に籾を案内することができる。
【0032】
即ち、例えば、最終流下板をゴムロールの軸線方向に沿った枢支軸回り揺動自在に構成した前記特許文献1に記載の脱ぷ装置によっても、一対のゴムロールが摩耗して(可動ロールを移動させることによって)、一対のゴムロール間の間隔の中心位置が変化した場合に、最終流下板を枢支軸回りに揺動させることで、最終流下板から放出される籾を一対のゴムロール間に正確に案内することが可能である。
しかしながら、この従来構成においては、最終流下板の一対のゴムロールに対する傾斜角度が変化する。従って、籾供給ユニットの籾の供給量を一定に維持していても、一対のゴムロール間に到達する際の籾の到達速度や姿勢が変化してしまう。その為、一対のゴムロールの処理能力に応じた最適条件で、一対のゴムロールに籾を供給しようとすると、可動ロールを移動させる毎に、籾供給ユニットの籾供給量を再調整しなければならない。
又、最終流下板を前記可動ロールの移動方向に沿って平行移動可能に構成し、一対のゴムロール間の間隔の中心位置が変化した場合には該最終流下板を平行移動させることで、該最終流下板から放出される籾を一対のゴムロール間に正確に案内することも可能である。この構成では、最終流下板の一対のゴムロールに対する傾斜角度は一定に維持されるが、最終流下板の籾供給ユニットにおける他の構成部材に対する相対位置(相対姿勢)は変化することになり、その結果、籾供給ユニットの籾供給量を一定に維持していても、一対のゴムロール間に到達する際の籾の到達速度や姿勢が変化してしまう。従って、斯かる構成の脱ぷ装置においても、一対のゴムロールの処理能力に応じた最適条件で、一対のゴムロールに籾を供給しようとすると、可動ロールを移動させる毎に、籾供給ユニットの籾供給量を再調整しなければならない。
これに対し、本実施の形態の脱ぷ装置100aでは、既述したように、前記一対のゴムロール11,12の摩耗に応じて前記可動ロール12を移動させた後においても前記最終流下板31aから放出される籾を前記間隔P2へ向けて正確に到達させることができ、且つ、前記可動ロール12の移動後においても前記籾供給ユニット30の再調整を行うことなく前記一対のゴムロール11,12間に到達する際の籾の速度や姿勢等の籾供給条件を一定に維持することができる。
【0033】
さらに、前記籾供給ユニット30自体の移動によって前記最終流下板31aから放出される籾を前記一対のゴムロール11,12間に正確に到達させることができるので、前記最終流下板31a自体に前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従させる機能を持たせる必要がない。従って、本実施の形態のように、前記最終流下板31aが前記流量制御弁25aの機能を兼ねたものとされていても、前記籾供給ユニット30自体を移動させることで、籾を支障なく前記一対のゴムロール11,12間に正確に到達させることができる。これにより、装置構成の簡素化及びコンパクト化を図ることができる。
【0034】
(第2実施形態)
図2は、図1に示す脱ぷ装置100aにおいて、前記籾供給ユニット30を前記可動ロール12に連動して移動するように構成した第2実施形態に係る脱ぷ装置100bを示す概略側面図である。
図2に示す脱ぷ装置100bは、図1に示す脱ぷ装置100aの構成において、前記供給量調整部50aに代えて供給量調整部50bを設けてあり、前記籾供給ユニット30はさらに連動機構60を備えている。
図2に示す脱ぷ装置100bにおいて、図1に示す脱ぷ装置100aと同一の構成、作用を有する部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0035】
前記供給量調整部50bは、リードローラ24b及び最終流下板31bを備え、前記最終流下板31bに対して前記リードローラ24bが移動可能とされている。
本実施の形態では、前記供給量調整部50bは、前記リードローラ24bが前記最終流下板31bに対して揺動可能とされており、前記一対のゴムロール11,12へ向けて供給する籾の量を調整するように構成されている。
具体的には、前記最終流下板31bは、前記一対のゴムロール11,12に対して所定の傾斜角度θを持って傾斜した状態で、前記供給量調整部50bに機枠50b’に支持されている。
【0036】
前記リードローラ24bは、前記一対のゴムロール11,12の軸線方向に沿った軸線回り回転可能とされており、駆動源(図示省略)からの動力が駆動伝達手段(図示省略)を介して伝達されることで回転駆動するように構成されている。
斯かる構成を備えた前記リードローラ24bは、前記駆動源によって回転駆動されることによって、前記籾供給部本体21から排出された籾を下方にかき落としできるようになっている。
【0037】
又、前記リードローラ24bは、前記最終流下板31bに対して間隔P1を存し得るように接離可能とされている。
具体的には、前記リードローラ24bは、揺動部材26を介して前記供給量調整部50bの機枠50b’に揺動自在に支持されている。前記揺動部材26は、前記最終流下板31bに直交する方向に沿った長孔26’を有しており、該長孔26’が前記機枠50b’に固定された固定軸部材26”に摺動されることで、該長孔26’に沿って揺動されるようになっている。
又、前記揺動部材26は、前記リードローラ24bが前記最終流下板31bに対して接離する方向の位置を位置調整部材27によって調整できるようになっており、これにより前記間隔P1を通過する籾の供給量を調整できるようになっている。
【0038】
前記籾供給ユニット30は、前記一対のゴムロール11,12に対する前記最終流下板31bの傾斜角度θを一定に維持した状態で、前記可動ロール12の移動に起因する前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従し得るように移動可能とされている。
本実施の形態では、前記籾供給ユニット30は、前記一対のゴムロール11,12に対する前記最終流下板31bの傾斜角度θを一定に維持した状態で、前記可動ロール12の移動方向Yに沿って移動自在とされている。
【0039】
そして、前記籾供給ユニット30は、前記可動ロール12に連動して移動するように構成されている。
詳しくは、前記籾供給ユニット30は、前記可動ロール12に連動して移動することで、前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従するように構成されている。
斯かる構成を備えた脱ぷ装置100bでは、図1に示す脱ぷ装置100aと実質的に同様の作用、効果が得られることに加えて、前記籾供給ユニット30が前記可動ロール12に連動して移動するので、該可動ロール12を移動させるだけで前記籾供給ユニット30を前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従させることができる。
【0040】
これについてさらに説明すると、前記一対のゴムロール11,12は、それぞれ、籾摺り動作によって互いに異なる摩耗量で摩耗する材料によって形成されていてもよいが、略同じ摩耗量で摩耗する材料によって形成されていることが好ましい。
【0041】
図3は、前記一対のゴムロール11,12の摩耗によって前記間隔P2の中心位置Rの位置変化を説明する為の図である。
図3に示すように、籾摺り動作によって摩耗する前記一対のゴムロール11,12のうち一方を前記可動ロール12とし、他方を前記固定ロール11とした場合において、前記固定ロール11の摩耗量をa1とし、前記可動ロール12の摩耗量をa2とした場合(図3(a)参照)、前記一対のゴムロール11,12間の前記間隔hを維持する為に、前記可動ロール12を該一対のゴムロール11,12が摩耗した分(a1+a2)だけ前記他方の固定ロール11側に移動させると(図3(b)参照)、前記間隔hの中心位置Rは前記固定ロール11の摩耗量a1だけ移動した移動位置R’に位置することになる(図3(c)参照)。即ち、前記可動ロール12が前記一対のゴムロール11,12双方の摩耗量(a1+a2)だけ移動するのに対して、前記間隔hの中心位置は、前記固定ロール11の摩耗量(a1)だけ移動することになる。
【0042】
従って、前記一対のゴムロール11,12をそれぞれ籾摺り動作によって互いに異なる摩耗量で摩耗する材料によって形成した場合には、前記籾供給ユニット30を、前記可動ロール12の移動距離(a1+a2)に対して前記固定ロール11の摩耗量(a1)だけ移動するように構成することができるが、前記一対のゴムロール11,12をそれぞれ籾摺り動作によって略同じ摩耗量で摩耗する材料によって形成した場合には、前記可動ロール12に連動して前記籾供給ユニット30を移動させる構成を簡素化することが可能となる。
即ち、前記一対のゴムロール11,12間の前記間隔hを維持する為に、前記可動ロール12を該一対のゴムロール11,12が摩耗した分だけ前記他方の固定ロール11側に移動させると、前記間隔hの中心位置は前記可動ロール12の移動距離の1/2だけ移動することになる為、前記籾供給ユニット30を、前記可動ロール12の移動距離の1/2だけ移動するように構成することができる。
【0043】
前記籾供給ユニット30は、ここでは、該籾供給ユニット30が前記可動ロール12の移動距離の1/2だけ移動するように該籾供給ユニット30と該可動ロール12とを連動させる前記連動機構60を備えている。
図2に示す例では、前記連動機構60は、前記可動ロール12の移動方向Yに揺動する第1移動部61a及び前記第1移動部61aの移動距離の1/2だけ揺動する第2移動部61bを有する連動部61と、一端部が前記第1移動部61aに連結され且つ他端部が前記可動ロール12の回転軸に連結された第1アーム部62と、一端部が前記第2移動部61bに連結され且つ他端部が前記籾供給ユニット30に連結された第2アーム部63とを備えている。
斯かる構成を備えることにより、前記籾供給ユニット30を、前記可動ロール12の移動距離の1/2だけ移動するように構成することができる。
【0044】
(第3実施形態)
図4は、図1に示す脱ぷ装置100aにおいて、前記他方のゴムロール11に対して前記一方の可動ロール12を前記間隔の幅が前記所定幅hに維持されるように自動的に調整すると共に、前記籾供給ユニット30を前記間隔の中心位置の位置変化に自動的に追従させるように構成した第3実施形態に係る脱ぷ装置100cを示す概略側面図である。
又、図5は、図4に示す脱ぷ装置100aの制御系のシステムブロック図である。
図4に示す脱ぷ装置100cにおいて、図1に示す脱ぷ装置100aと同一の構成、作用を有する部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0045】
図4に示す脱ぷ装置100cは、図1に示す脱ぷ装置100aの構成に加えて、前記一対のゴムロール11,12の摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置40cと、前記籾供給ユニット30の位置を検出する位置検出装置45と、前記可動ロール12を移動させる可動ロール用アクチュエータ70と、前記籾供給ユニット30を移動させる籾供給ユニット用アクチュエータ80と、制御部90c(図4では図示を省略、図5参照)とを備えている。
【0046】
前記摩耗状態検出装置40cは、前記一対のゴムロール11,12のうち少なくとも一方(ここでは双方)の摩耗量を検出するものとされている。
具体的には、前記摩耗状態検出装置40cは、前記固定ロール11の摩耗量を検出する第1検出装置40’と、前記可動ロール12の摩耗量を検出する第2検出装置40”とを備えている。
【0047】
前記第1検出装置40’は、前記固定ロール11に当接する検出ローラ41’と、一端部が前記検出ローラ41’を前記固定ロール11の軸線方向に沿った軸線回り回転自在に支持し且つ他端部が前記固定ロール11の軸線方向に沿った枢支軸Q2回り揺動可能とされた支持部材42’と、前記支持部材42’の揺動量を検出する検出部43’とを備えている。
前記検出部43’は、前記ゴムロール装置10の機枠10’内側に支持されており、前記支持部材42’の揺動量の検出信号が前記制御部90cに送信されるように該制御部90cの入力系に電気的に接続されている。
【0048】
前記第2検出装置40”は、前記可動ロール12に当接する検出ローラ41”と、一端部が前記検出ローラ41”を前記可動ロール12の軸線方向に沿った軸線回り回転自在に支持し且つ他端部が前記可動ロール12の軸線方向に沿った枢支軸Q3回り揺動可能とされた支持部材42”と、前記支持部材42”の揺動量を検出する検出部43”とを備えている。
前記検出部43”は、前記可動ロール用アクチュエータ70の後述する連結部材73に支持されており、前記支持部材42”の揺動量の検出信号が前記制御部90cに送信されるように該制御部90cの入力系に電気的に接続されている。
【0049】
なお、前記第1及び第2検出装置40’,40”は、前記検出ローラ41’,41”が前記固定ロール11及び前記可動ロール12にそれぞれ当接する方向に向けて該検出ローラ41’,41”を付勢する付勢部材44’,44”をさらに備えていてもよい。
【0050】
前記位置検出装置45は、本実施の形態では、前記籾供給ユニット30の相対位置を検出するポテンショメータとされている。
前記位置検出装置45は、前記ゴムロール装置10の機枠10’外側に設けられており、前記籾供給ユニット30の相対位置の検出信号が前記制御部90cに送信されるように該制御部90cの入力系に電気的に接続されている。
なお、前記位置検出装置45は、籾の落下位置を検出する籾落下位置検出装置とされていてもよい。この場合、該籾落下位置検出装置は、例えば、図4の破線で示すように、前記最終流下板31aと前記間隔P2との間の籾の落下経路に配設することができる。
【0051】
前記可動ロール用アクチュエータ70は、前記固定ロール11に対して前記可動ロール12が接離するように該可動ロール12を揺動させる可動アーム71と、前記可動アーム71を作動させる駆動部72とを備えている。
前記可動アーム71は、前記駆動部72に対して進退可能とされており、先端部が前記可動ロール12の回転軸に接続された連結部材73に連結されている。
前記駆動部72は、前記ゴムロール装置10の機枠10’内側に支持されており、前記可動アーム71を作動させる為の作動信号が前記制御部90cから送信されるよう該制御部90cの出力系に電気的に接続されている。
【0052】
前記籾供給ユニット用アクチュエータ80は、前記籾供給ユニット30を前記可動ロール12の移動方向Yに沿って移動させる可動アーム81と、前記可動アーム81を作動させる駆動部82とを備えている。
前記可動アーム81は、前記駆動部82に対して進退可能とされており、先端部が前記籾供給ユニット30に連結されている。
前記駆動部82は、前記ゴムロール装置10の機枠10’外側に支持されており、前記可動アーム71を作動させる為の作動信号が前記制御部90cから送信されるよう該制御部90cの出力系に電気的に接続されている。
【0053】
そして、前記制御部90cは、前記摩耗状態検出装置40cの検出値に基づき、前記可動ロール用アクチュエータ70を制御して前記可動ロール12を移動させると共に、前記摩耗状態検出装置40c及び前記位置検出装置45の検出値に基づき、前記籾供給ユニット用アクチュエータ80を制御して前記籾供給ユニット30を移動させるように構成されている。
【0054】
詳しくは、前記制御部90cは、前記摩耗状態検出装置40c及び前記位置検出装置45からの検出信号を入力し、該検出信号に基づき前記駆動部72及び前記駆動部82に作動信号を出力するように構成されており、制御装置91及び記憶部92を備えている。
具体的には、前記制御装置91は、中央処理装置(CPU)からなり、各種演算処理を実行する制御演算手段を含んでいる。
前記記憶部92には、制御プログラムや必要な関数が記憶されており、例えば、ROM92a及びRAM92bを含んでいる。
【0055】
前記ROM92aは、前記制御プログラムを格納したり、演算式又はルックアップテーブルに関する所定のデータを記憶するように構成されている。前記CPU91は、前記ROM92aに格納された前記制御プログラムを必要に応じて前記RAM92bにロードし、該制御プログラムを実行するように構成されている。又、前記RAM92bは、前記CPU91による前記制御プログラムの実行の際に使用され、且つ、該実行の際に生成されるデータを一時的に保持するように構成されている。
【0056】
又、前記制御部90cは、本実施の形態では、前記第1及び第2検出装置40’,40”の検出値から前記一対のゴムロール11,12の前記間隔P2の幅を算出し、該間隔P2の幅が前記所定幅hになるように前記可動ロール用アクチュエータ70を作動させると共に、前記第1及び第2検出装置40’,40”の検出値から前記間隔P2の中心位置の位置変化量を算出し、前記位置検出装置45の検出値から該間隔P2の中心位置の位置変化に追従するように前記籾供給ユニット用アクチュエータ80を作動させるように構成されている。
【0057】
このように図4に示す脱ぷ装置100cでは、前記制御部90cは、前記摩耗状態検出装置40cの検出値に基づき前記間隔P2の幅及び中心位置の位置変化を検出することができる。そして、該検出値に基づき前記可動ロール用アクチュエータ70を制御して前記可動ロール12を移動させることで、前記一対のゴムロール11,12の摩耗により拡がる前記間隔P2の幅を前記所定幅hに自動的に維持することができると共に、前記摩耗状態検出装置40c及び前記位置検出装置45の検出値に基づき前記籾供給ユニット用アクチュエータ80を制御して前記籾供給ユニット30を移動させることで、前記籾供給ユニット30を前記間隔P2の中心位置の位置変化に自動的に追従させることができる。
なお、前記制御部90cは、前記位置検出装置45にて所定の位置を前記籾供給ユニット30の初期位置として予め検出しておき、該初期位置と検出位置とを比較することで、前記籾供給ユニット30の現在位置を認識できるように構成されている。
【0058】
図6は、図4に示す脱ぷ装置100cの制御例の流れを示すフローチャートである。
図4に示す脱ぷ装置100cは、先ず、前記摩耗状態検出装置40cにおける前記第1及び第2検出装置40’,40”にて前記一対のゴムロール11,12の摩耗量を検出し(ステップS1)、該検出値から前記一対のゴムロール11,12の前記間隔P2の幅を算出する(ステップS2)。
次いで、前記間隔P2の幅が前記所定幅hを超えているか否かを判断し(ステップS3)、該幅が該所定幅hを超えていると判断した場合には前記間隔P2が狭くなるように前記可動ロール用アクチュエータ70の前記駆動部72を作動させ(ステップS4)、ステップS7に移行する一方、該幅が該所定幅h以下であると判断した場合にはステップS5に移行する。
【0059】
前記間隔P2の幅が前記所定幅h以下であると判断した場合には、該幅が該所定幅hを下回っているか否かを判断する(ステップS5)。
前記ステップS5で該幅が該所定幅hを下回っていると判断した場合には前記間隔P2が拡がるように前記可動ロール用アクチュエータ70の前記駆動部72を作動させ(ステップS6)、ステップS7に移行する。
又、前記ステップS5で該幅が該所定幅hと等しいと判断した場合にはそのままステップS7に移行する。
【0060】
次に、前記ステップS1で検出した検出値から前記間隔P2の中心位置の位置変化量を算出し(ステップS7)、前記間隔P2の中心位置が変化しているか否かを判断する(ステップS8)。
前記ステップS8で前記中心位置が変化していると判断した場合には前記位置検出装置45にて前記籾供給ユニット30の相対位置を検出し(ステップS9)、該検出した前記籾供給ユニット30の相対位置から該中心位置の位置変化に追従するように前記籾供給ユニット用アクチュエータ80を作動させ(ステップS10)、ステップS11に移行する一方、前記ステップS8で前記中心位置が変化していないと判断した場合にはそのままステップS11に移行する。
【0061】
ステップS11では、動作終了か否かを判断し、動作が終了していないと判断した場合には、前記ステップS1に移行し、前記ステップS1〜ステップS10の処理を繰り返す一方、動作が終了したと判断した場合には、処理を終了する。
【0062】
なお、前記摩耗状態検出装置40cは、本実施の形態では、前記一対のゴムロール11,12双方の摩耗量を検出するものとされているが、前記一対のゴムロール11,12のうち何れか一方の摩耗量を検出する検出装置とされていてもよい。
【0063】
斯かる構成では、前記制御部90cは、前記一対のゴムロール11,12の摩耗量の比率(例えば、前記固定ロール11の摩耗量に対する前記可動ロール12の摩耗量の比率)を前記記憶部92に予め記憶しておき、前記一対のゴムロール11,12のうち何れか一方の摩耗量を検出する検出装置の検出値と、前記予め記憶しておいた前記摩耗量の比率とから何れか他方の摩耗量を算出するように構成されていてもよい。
これにより、前記制御部90cは、前記何れか一方のゴムロールの摩耗量の検出値と前記何れか他方のゴムロールの摩耗量の算出値とから前記間隔P2の幅を算出し、該間隔P2の幅が前記所定幅hになるように前記可動ロール用アクチュエータ70を作動させると共に、前記何れか一方の検出値と前記何れか他方の算出値とから前記間隔P2の中心位置の位置変化量を算出し、該間隔P2の中心位置の位置変化に追従するように前記籾供給ユニット用アクチュエータ80を作動させるように構成され得る。
【0064】
又、本実施の形態では、前記摩耗状態検出装置40cにて前記一対のゴムロール11,12の摩耗量を検出することで、前記間隔P2の幅及び前記間隔P2の中心位置の位置変化量を算出するように構成したが、前記摩耗状態検出装置40cにて前記間隔P2の幅及び前記間隔P2の中心位置の位置変化量を直接検出するように構成してもよい。
【0065】
(第4実施形態)
図7は、図2に示す脱ぷ装置100bにおいて、前記他方のゴムロール11に対して前記一方の可動ロール12を前記間隔の幅が前記所定幅hに維持されるように自動的に調整することで、前記籾供給ユニット30を前記間隔の中心位置の位置変化に自動的に追従させるように構成した第4実施形態に係る脱ぷ装置100dを示す概略側面図である。
又、図8は、図7に示す脱ぷ装置100dの制御系のシステムブロック図である。
図7に示す脱ぷ装置100dにおいて、図2及び図4に示す脱ぷ装置100b,100cと同一の構成、作用を有する部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0066】
図7に示す脱ぷ装置100dは、図2に示す脱ぷ装置100bの構成に加えて、前記一対のゴムロール11,12の摩耗状態を検出する摩耗状態検出装置40dと、前記可動ロール12又は前記籾供給ユニット30(ここでは前記可動ロール12)を移動させるアクチュエータ70と、制御部90d(図7では図示を省略、図8参照)とを備えている。
【0067】
前記摩耗状態検出装置40dは、前記一対のゴムロール11,12のうち少なくとも一方(ここでは前記固定ロール11)の摩耗量を検出するものとされている。
具体的には、前記摩耗状態検出装置40dは、図4に示す摩耗状態検出装置40cにおいて、前記固定ロール11の摩耗量を検出する前記第1検出装置40’のみを具備した構成とされている。
前記第1検出装置40’は、図4に示すものと同様であり、ここでは説明を省略する。
【0068】
又、前記籾供給ユニット30は、図2に示す脱ぷ装置100bで説明したように、前記連動機構60を備えている。
【0069】
前記アクチュエータ70は、前記固定ロール11に対して前記可動ロール12が接離するように該可動ロール12を揺動させる可動アーム71と、前記可動アーム71を作動させる駆動部72とを備えている。
前記可動アーム71は、前記駆動部72に対して進退可能とされており、先端部が前記連動機構60の前記第1アーム部62に連結されている。
前記駆動部72は、前記ゴムロール装置10の機枠10’内側に支持されており、前記可動アーム71を作動させる為の作動信号が前記制御部90dから送信されるよう該制御部90dの出力系に電気的に接続されている。
【0070】
そして、前記制御部90dは、前記摩耗状態検出装置40dの検出値に基づき、前記アクチュエータ70を制御して前記可動ロール12又は前記籾供給ユニット30(ここでは前記可動ロール12)を移動させるように構成されている。
【0071】
前記制御部90dは、本実施の形態では、前記一対のゴムロール11,12の摩耗量の比率(ここでは前記一対のゴムロール11,12が略同じ摩耗量で摩耗するものとして比率1)が前記記憶部92に予め記憶されており、前記固定ロール11の摩耗量を検出する前記第1検出装置40’の検出値と、前記予め記憶しておいた前記摩耗量の比率とから前記可動ロール12の摩耗量を算出するように構成されている。
さらに、前記制御部90dは、前記固定ロール11の摩耗量の検出値と前記可動ロール12の摩耗量の算出値とから前記間隔P2の幅を算出し、該間隔P2の幅が前記所定幅hになるように前記アクチュエータ70を作動させるように構成されている。
【0072】
このように図7に示す脱ぷ装置100dでは、前記制御部90dは、前記摩耗状態検出装置40dの検出値に基づき前記間隔P2の幅を検出することができる。そして、該検出値に基づき前記アクチュエータ70を制御して前記可動ロール12を移動させることで、前記一対のゴムロール11,12の摩耗により拡がる前記間隔P2の幅を前記所定幅hに自動的に維持できると共に、前記可動ロール12を移動させることで前記連動機構60を介して前記籾供給ユニット30を前記間隔P2の中心位置の位置変化に自動的に追従させることができる。
斯かる構成によれば、前記籾供給ユニット30を前記間隔P2の中心位置の位置変化に追従させる為の構成を簡素化できると共に、該追従させる為の制御を省くことができ、それだけ前記制御部90dの制御構成の簡素化を図ることができる。
【0073】
図9は、図7に示す脱ぷ装置100dの制御例の流れを示すフローチャートである。
図7に示す脱ぷ装置100dは、先ず、前記摩耗状態検出装置40dにおける前記第1検出装置40’にて前記固定ロール11の摩耗量を検出すると共に該検出値と前記記憶部92に記憶された比率とから前記可動ロール12の摩耗量を算出する(ステップS1’)。
次いで、前記ステップS1’で得られた検出値及び算出値から前記一対のゴムロール11,12の前記間隔P2の幅を算出する(ステップS2’)。
前記ステップS2’で算出された前記間隔P2の幅が前記所定幅hを超えているか否かを判断し(ステップS3’)、該幅が該所定幅hを超えていると判断した場合には前記間隔P2が狭くなるように前記アクチュエータ70の前記駆動部72を作動させ(ステップS4’)、ステップS7’に移行する一方、該幅が該所定幅h以下であると判断した場合にはステップS5’に移行する。
【0074】
前記間隔P2の幅が前記所定幅h以下であると判断した場合には、該幅が該所定幅hを下回っているか否かを判断する(ステップS5’)。
前記ステップS5’で該幅が該所定幅hを下回っていると判断した場合には前記間隔P2が拡がるように前記アクチュエータ70の前記駆動部72を作動させ(ステップS6’)、ステップS7’に移行する。
又、前記ステップS5’で該幅が該所定幅hと等しいと判断した場合にはそのままステップS7’に移行する。
【0075】
ステップS7’では、動作終了か否かを判断し、動作が終了していないと判断した場合には、前記ステップS1’に移行し、前記ステップS1’〜ステップS6’の処理を繰り返す一方、動作が終了したと判断した場合には、処理を終了する。
【0076】
なお、本実施の形態では、前記間隔P2の幅を検出し、該間隔P2の幅が前記所定幅hになるように前記アクチュエータ70を作動させて前記可動ロール12を移動させることで前記連動機構60を介して前記籾供給ユニット30を移動させるように構成したが、前記アクチュエータ70に代えて図4に示す籾供給ユニット用アクチュエータ80を設けると共に、前記間隔P2の中心位置の位置変化量を検出し、該中心位置の位置変化に追従するように該籾供給ユニット用アクチュエータ80を作動させて前記籾供給ユニット30を移動させることで前記連動機構60を介して前記可動ロール12を移動させるように構成してもよい。
【0077】
又、前記第1及び第3実施形態の脱ぷ装置100a,100cでは、前記リードローラ24aに対して前記流量制御弁25a(前記最終流下板31a)が移動可能とされているが、前記第2及び第4実施形態の脱ぷ装置100b,100dのように、前記最終流下板31bに対して前記リードローラ24bが移動可能とされていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、第1実施形態に係る脱ぷ装置の概略側面図である。
【図2】図2は、図1に示す脱ぷ装置において、籾供給ユニットを可動ロールに連動して移動するように構成した第2実施形態に係る脱ぷ装置を示す概略側面図である。
【図3】図3は、一対のゴムロールの摩耗によって該一対のゴムロールの間隔の中心位置の位置変化を説明する為の図である。
【図4】図4は、図1に示す脱ぷ装置において、他方のゴムロールに対して一方の可動ロールを一対のゴムロールの間隔の幅が所定幅に維持されるように自動的に調整すると共に、籾供給ユニットを前記間隔の中心位置の位置変化に自動的に追従させるように構成した第3実施形態に係る脱ぷ装置を示す概略側面図である。
【図5】図5は、図4に示す脱ぷ装置の制御系のシステムブロック図である。
【図6】図6は、図4に示す脱ぷ装置の制御例の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、図2に示す脱ぷ装置において、他方のゴムロールに対して一方の可動ロールを一対のゴムロールの間隔の幅が所定幅に維持されるように自動的に調整することで、籾供給ユニットを前記間隔の中心位置の位置変化に自動的に追従させるように構成した第4実施形態に係る脱ぷ装置を示す概略側面図である。
【図8】図8は、図7に示す脱ぷ装置の制御系のシステムブロック図である。
【図9】図9は、図7に示す脱ぷ装置の制御例の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0079】
11,12 一対のゴムロール
11 固定ロール
12 可動ロール
30 籾供給ユニット
31a,31b 最終流下板
40c,40d 摩耗状態検出装置
45 位置検出装置
50a、50b 供給量調整部
60 連動機構
70 可動ロール用アクチュエータ(アクチュエータ)
80 籾供給ユニット用アクチュエータ
90c,90d 制御部
100a〜100d 脱ぷ装置であって、
h 所定幅
P2 間隔
Y 可動ロールの移動方向
θ 最終流下板の傾斜角度
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成18年10月19日(2006.10.19)
【代理人】 【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人

【識別番号】100114410
【弁理士】
【氏名又は名称】大中 実

【識別番号】100108992
【弁理士】
【氏名又は名称】大内 信雄

【識別番号】100145621
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 聰


【公開番号】 特開2008−100173(P2008−100173A)
【公開日】 平成20年5月1日(2008.5.1)
【出願番号】 特願2006−285135(P2006−285135)