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籾摺選別機のロール間隙制御装置 - 特開2008−62185 | j-tokkyo
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【発明の名称】 籾摺選別機のロール間隙制御装置
【発明者】 【氏名】岩井 通和

【氏名】森 英二

【氏名】岡田 柚実

【氏名】八塚 浩一

【氏名】丸岡 政司

【氏名】岡田 優

【氏名】別府 敬

【氏名】清家 丈晴

【氏名】喜安 一春

【氏名】武井 澄人

【氏名】大家 生裕

【要約】 【課題】揺動選別板型の籾摺選別機において、再起動時のロール間隙の初期設定を円滑にする。

【構成】籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動あるいは停止を手動ですることのできる手動駆動停止手段(SW2)と、籾摺ロール(7,7)の初期間隙を設定するロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)と、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)の籾の有無を検出する籾センサ(SE5)と、籾センサ(SE5)の籾なし検出により主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)とを具備している。そして、手動駆動停止手段(SW2)の停止操作により主モータ(M1)が停止すると、籾摺ロール(7,7)のロール間隙をそのままの状態で停止し、籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により主モータ(M1)が停止すると、籾摺ロール(7,7)のロール間隙を所定間隙まで開調節した後に停止するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の籾摺ロール(7,7)を有する籾摺部(1)、籾摺部(1)の摺落米を風選する摺落米風選部(2)、及び、揺動選別板(15,…)により混合米を籾・玄米に分離選別する揺動選別板型の混合米選別部(3)を具備する籾摺選別機において、籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動あるいは停止を手動ですることのできる手動駆動停止手段(SW2)と、前記籾摺ロール(7,7)の初期間隙を設定するロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)と、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)の籾の有無を検出する籾センサ(SE5)と、該籾センサ(SE5)の籾なし検出により前記主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)とを具備し、前記手動駆動停止手段(SW2)の停止操作により前記主モータ(M1)が停止すると前記籾摺ロール(7,7)のロール間隙をそのままの状態で停止し、前記籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により前記主モータ(M1)が停止すると前記籾摺ロール(7,7)のロール間隙を所定間隙まで開調節した後に停止するように構成したことを特徴とする籾摺選別機のロール間隙制御装置。
【請求項2】
前記籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により前記主モータ(M1)が停止した後の籾摺選別作業再開時における前記ロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)が設定する初期ロール間隙を広狭に調節できるロール間隙広狭調節手段(SW9)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機のロール間隙制御装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、籾摺選別機のロール間隙制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
籾摺ロールを具備する籾摺部、籾摺部からの摺落米を風選する風選部、風選後の混合米を籾・玄米に分離選別する混合米選別部を有する籾摺選別機において、籾摺選別作業の終了に際し、停止スイッチがONされると、1番目に籾供給調節弁が全閉鎖され、2番目に所定時間後に籾摺選別機駆動用の主モータが停止され、3番目に所定時間後に籾摺ロールの間隙が所定間隙に開調節された後に停止するように構成したものは公知である(特許文献1)。
【特許文献1】特開平4−326946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術では、籾切れによる籾摺作業の自動停止後には必ず籾摺ロールのロール間隙を所定間隙まで開調節するので、籾摺ロール間に穀粒の溜りは防止できるが、籾摺作業再開時にロール間隙の初期設定をする際にあたりロール間隙を閉調節して籾摺ロールを微接触するまでに時間がかかり、籾摺作業が迅速に再開できないという不具合があった。そこで、この発明はこのような不具合を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記問題点を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、一対の籾摺ロール(7,7)を有する籾摺部(1)、籾摺部(1)の摺落米を風選する摺落米風選部(2)、及び、揺動選別板(15,…)により混合米を籾・玄米に分離選別する揺動選別板型の混合米選別部(3)を具備する籾摺選別機において、籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動あるいは停止を手動ですることのできる手動駆動停止手段(SW2)と、前記籾摺ロール(7,7)の初期間隙を設定するロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)と、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)の籾の有無を検出する籾センサ(SE5)と、該籾センサ(SE5)の籾なし検出により前記主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)とを具備し、前記手動駆動停止手段(SW2)の停止操作により前記主モータ(M1)が停止すると前記籾摺ロール(7,7)のロール間隙をそのままの状態で停止し、前記籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により前記主モータ(M1)が停止すると前記籾摺ロール(7,7)のロール間隙を所定間隙まで開調節した後に停止するように構成したことを特徴とする籾摺選別機のロール間隙制御装置とする。
【0005】
前記構成によると、主モータ(M1)が駆動されると、一対の籾摺ロール(7,7)により籾摺がされ、摺落米風選部(2)により摺落米が風選され、混合米選別部(3)の揺動選別板(15,…)により混合米が籾・玄米に分離選別される。そして、手動駆動停止手段(SW2)の停止操作により主モータ(M1)が停止すると、籾摺ロール(7,7)はロール間隙をそのまま保持した状態で停止し、また、籾センサ(SE5)の籾なし検出により籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により主モータ(M1)が停止すると、籾摺ロール(7,7)のロール間隙は所定間隙まで開調節した後に停止する。
【0006】
請求項2の発明は、前記籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により前記主モータ(M1)が停止した後の籾摺選別作業再開時における前記ロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)が設定する初期ロール間隙を広狭に調節できるロール間隙広狭調節手段(SW9)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機のロール間隙制御装置とする。
【0007】
前記構成によると、請求項1記載の発明の前記作用に加えて、籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により主モータ(M1)が停止した後の籾摺選別作業再開時には、ロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)により設定される初期ロール間隙を広狭に調節して設定することができる。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明は、手動駆動停止手段(SW2)の操作により主モータ(M1)の駆動が停止したときには、オペレータが近くにいて混合米選別部(3)に選別穀粒が残らない状態で停止するため、籾摺ロール(7,7)の狭いロール間隙に穀粒が溜るような不具合もなく、また、籾摺選別作業再開時にはロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)により狭いロール間隙から初期設定を開始することができ迅速にロール間隙の初期設定をすることができる。また、籾センサ(SE5)の籾なし検出により籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)が作動して主モータ(M1)が停止したときには、籾摺ロール(7,7)のロール間隙は所定間隙まで開調節した後に停止するので、籾摺作業再開時に混合米選別部(3)の残留選別穀粒が籾摺ロール(7,7)に還元されても籾摺ロール(7,7)に穀粒が詰まるような不具合もなく、再開作業時のロール間隙初期設定を円滑にすることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の前記効果に加えて、籾切れ自動作業停止手段(40,SE1,SE5)の作動により主モータ(M1)が停止した後の籾摺選別作業再開時には、ロール間隙初期設定手段(40,SE1,M2)の初期ロール間隙を通常より狭く設定すると、再開作業時における混合米選別部(3)の残留穀粒の選別処理を迅速に行なうことができる。また、通常より初期ロール間隙を広く設定すると、再開作業時における混合米選別部(3)の残留穀粒の選別処理を、穀粒の損傷を防止しながら選別処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に示すこの発明の実施形態について説明する。
まず、図1に基づきこの発明を具備する籾摺選別機の全体構成について説明する。
籾摺選別機は、機体の前側上部に配置した籾摺部1、機体の前側下部に配置した摺落米風選部2、機体の後側部に配置した揺動選別板型の混合米選別部3、摺落米を揚穀する混合米揚穀機4、及び、玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5等により構成されている。
【0011】
籾摺部1は籾摺ロール型に構成されていて、籾ホッパ6と、一対の籾摺ロール7,7と、籾摺ロール7,7の下方に設けられている振動型の摺落米移送棚8等により構成されている。籾ホッパ6の籾は籾摺ロール7,7で籾摺されて摺落米移送棚8に供給され、振動している摺落米移送棚8により後側に移送され、摺落米風選部2に供給される。
【0012】
摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9、摺落米風選箱体9内に上下方向に配設されている摺落米選別風路10、摺落米選別風路10の中途部下方に設けられている粃受樋11、摺落米選別風路10の始端部である下側部に設けられている摺落米受樋12、摺落米選別風路10の終端部である上側部に配設されている唐箕13、排塵筒14等により構成されている。
【0013】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。多段の揺動選別板15,…には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、横方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、横方向に直交する縦方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15,…は前後揺動アーム(図示省略)、揺動装置(図示省略)により横方向斜め上下に往復揺動される構成である。
【0014】
この揺動選別板15,…の供給側には供給口が構成されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16及び分配ケース17を経由して揺動選別板15,…に供給される構成である。揺動選別板15,…に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布しながら選別される。そして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される構成である。
【0015】
取り出された選別玄米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出される。また、取り出された選別混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15,…に供給されて再選別される。また、取り出された選別籾は、籾取出樋25,籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元されて、再度の籾摺がなされる構成である。なお、摺落米風選部2で粃受樋11に選別された粃は、籾揚穀機27により混合米選別部3の選別籾と共に籾摺部1に揚穀還元される。
【0016】
次に、図2〜図3に基づき籾摺選別機の制御装置について説明する。
図2には籾摺ロール7,7の公知のロール間隙調節装置が図示されている。籾摺ロール7,7は定位置で回転する主籾摺ロール7aと、主籾摺ロール7aに対して移動調節される副籾摺ロール7bにより構成されている。回動自在の誘導アーム7cに副籾摺ロール7bは軸架されていて、ロール間隙調節手段7dにより主籾摺ロール7aと副籾摺ロール7bの間隙が開閉調節自在に構成されている。ロール間隙調節モータM2を正転あるいは逆転することにより、ロール間隙調節手段7dが正逆駆動され、誘導アーム7aが時計方向あるいは反時計方向に回動し、主副籾摺ロール7a,7bのロール間隙が開閉調節される。なお、ロール間隙調節ハンドル7eを手動操作し、ロール間隙調節手段7dを正逆駆動しロール間隙を開閉調節することもできる。
【0017】
図3に示すように、CPUを内臓したコントローラ40の入力側には、入力インターフェイスを介して、各種センサ及びスイッチが接続されている。即ち、入力側には、主モータM1の負荷電流値を検出する負荷電流センサSE1、元電源電圧を検出する電源電圧センサSE2、揺動選別板15の揺動回転数を検出する揺動回転数センサSE3、籾摺部1の籾供給調節弁33の弁開度を検出する弁開度センサSE4、籾ホッパ6の穀粒の有無を検出する籾センサSE5、玄米仕切板センサSE6、穀粒有無センサSE7、混合米タンクセンサSE8、還元穀粒センサSE9、揺下側穀粒センサSE10、揺上側穀粒センサ11、及び、ロール間隙初期設定スイッチSW1、運転/停止スイッチSW2、脱ぷ率上げ調節スイッチSW3、脱ぷ率下げ調節スイッチSW4、ロール間隙調節装置の自動/手動を切り換える自動/手動切換スイッチSW5、表示切換スイッチSW6、自動停止入/切スイッチSW7、籾処理量入力スイッチSW8、ロール間隙広狭調節スイッチSW8、穀粒種類設定スイッチSW9を接続している。
【0018】
また、コントローラ40の出力側には、出力インタ−フエイス、駆動回路を経由して主モータM1、ロール間隙調節モータM2、弁開度調節モータM3、表示部47、手順表示ランプ48、選別板角度表示部49、循環ランプ50a、排出ランプ50bを接続している。
【0019】
次に、図4及び図5によりコントローラ40の籾摺作業制御について説明する。
この実施例では、籾ホッパ6の籾の有無を検出する籾センサSE5を、負荷電流センサSE1の検出負荷電流値の増減により判定するように構成している。籾の有無を判定する判定基準値を、図5に示すように、次のように設定している。主モータM1の起動時における籾供給調節弁33の閉鎖状態における空運転時の負荷電流値を「I0」とし、籾摺作業の最低能率の負荷電流値を「Imin」とし、籾摺作業の最大能率の負荷電流値を「Imax」とすると、空運転時の負荷電流値に所定値を加えた「I0+α」を非籾摺作業の判定基準値としている。
【0020】
制御が開始されると、図4に示すように、主モータM1が起動されているか否かを判定し(ステップS1)、主モータM1が起動されていると、籾摺ロール7,7のロール間隙初期調節設定が実行される。ロール間隙初期調節設定は例えば次のような手順でなされる。
【0021】
即ち、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定し、ロール間隙の開調節を停止する(ステップS2)。次いで、籾摺ロール7,7のロール間隙を閉調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、負荷電流値の増加を検出すると籾摺ロール7,7の微接触と判定し、ロール間隙の閉調節を停止する(ステップS3)。次いで、所定時間(例えば8秒)にわたりロール間隙を開調節し、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)を設定する(ステップS4)。
【0022】
ロール間隙の初期間隙設定が終了すると、例えば、タイマ制御によりロール間隙制御が開始される。しかして、タイマ時間(T)がセットされ、籾センサSE5及び弁開度選別SE4の検出情報により、籾ありで且つ籾供給調節弁33が開調節されると、タイマ時間(T)の減算が開始され、タイマ残時間0になると、ロール間隙調節モータM2が所定閉調節時間(t1)駆動されてロール間隙が所定間隙閉調節され、順次同様の閉調節がなされる。
【0023】
なお、前記タイマ制御型のロール間隙制御に代えて、負荷電流値基準により所定のロール間隙を維持するようにロール間隙制御をしてもよい。即ち、籾摺ロール駆動用主モータM1の負荷電流値を負荷電流センサSE1により所定時間毎に検出し、検出負荷電流値が所定基準値を維持するようにロール間隙を開閉調節し、所定のロール間隙を維持する。
【0024】
次いで、籾ホッパ6の籾供給調節弁33が開調節されて籾摺作業が開始されると(ステップS5)、負荷電流センサSE1により所定時間毎に負荷電流値(I1)が検出され(ステップS6)、籾切れ基準値(I0+α)と検出負荷電流値(I1)とが比較され、検出負荷電流値(I1)が「検出負荷電流値(I1)≦籾切れ基準値(I0+α)」の場合には、籾切れによる非籾摺作業状態と判定される(ステップS8)。
【0025】
また、検出負荷電流値(I1)が「検出負荷電流値(I1)>籾切れ基準値(I0+α)」の場合には、籾有りの籾摺作業中と判定される(ステップS9)。次いで、主モータM1がONであると、前記ステップS5に戻り(ステップS10)、主モータM1が停止であると制御は終了する(ステップS10)。
【0026】
前記構成によると、負荷電流センサSE1により主モータM1の負荷電流値を検出することにより、籾ホッパ6の籾の有無を判定し、籾摺作業中か否かを判定することができ、籾センサを省略できてコストの低減を図ることができる。また、籾切れ判定の基準値を、主モータM1の起動時における空運転時の負荷電流値「I0」に所定値を加えた「I0+α」に設定することにより、機械負荷のバラツキや経年変化にも対応でき、籾切れ検出の精度向上を図ることができる。
【0027】
次に、籾摺ロール7,7のロール間隙制御の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、ロール間隙制御においてロール間隙の締り過ぎを防止しようとするものである。
【0028】
制御が開始されて、主モータM1が起動されると、籾摺ロール7,7のロール間隙初期調節設定が実行され、次いで、タイマ制御型のロール間隙制御が開始される。すると、タイマ時間(T)がセットされ、籾センサSE5及び弁開度選別SE4の検出情報により、籾ありで且つ籾供給調節弁33が開調節されると、タイマ時間(T)の減算が開始される。そして、所定時間毎にタイマ時間の残時間が算出され、タイマ時間(T)がゼロになると、コントローラ40からのロール間隙閉調節指令により、ロール間隙調節モータM2が所定閉調節時間(t1)駆動されてロール間隙が所定間隙閉調節され、順次同様のタイマ制御が実行される。
【0029】
また、前記ロール間隙初期調節設定の最終行程において、籾摺ロール7,7のロール間隙が初期ロール間隙開調節時間t0(例えば、8秒)にわたり開調節され、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)に設定されて籾摺作業が開始されると、籾摺作業開始時の主モータM1の初期籾摺負荷電流値(A)が検出され記憶装置(図示省略)に記憶され、タイマ制御によるロール間隙制御が開始される。
【0030】
しかして、タイマ制御によりタイマ時間(T)の終了毎に順次所定閉調節時間(t1)にわたりロール間隙調節モータM2が閉調節駆動されてロール間隙が閉調節される。すると、これらの閉調節時間(t1)の合計時間と前記初期ロール間隙開調節時間(t0)が比較されて、閉調節時間(t1)の合計時間が初期ロール間隙開調節時間(t0)より大になると、主モータM1の負荷電流値(A1)が検出される。そして、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より大のときには、前記タイマ時間(T)が終了しても、ロール間隙閉調モータM2の前記閉調節駆動が停止され、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より小になると、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動が再開される。
【0031】
前記構成によると、タイマ制御型のロール間隙制御において、籾摺作業が長時間継続されると、ロール間隙が締りぎみとなり主モータM1の負荷電流値が上昇してロール間隙が狭くなる傾向を防止することができ、長時間の籾摺作業でも適正なロール間隙を維持することができる。
【0032】
なお、前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より所定量大の場合には、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動を停止し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より小になると、ロール間隙閉調モータM2を閉調節駆動を再開するようにしてもよい。
【0033】
また、前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より所定基準値大の場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御に変更するように構成しても、同様の効果が期待できる。
【0034】
また、次のように構成してもよい。前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が基準過負荷電流値(AM、例えば、前記初期籾摺負荷電流値Aの125%)より大になると、ロール間隙調節モータM2の閉調節駆動を停止し、過負荷が解消されるまでは閉調節を停止する。そして、前記過負荷比率により、タイマ時間(T)終了後の閉調節指令における閉調節時間、あるいは、タイマ時間(T)を長く補正するように構成し、ロール間隙の締り過ぎを解消するように構成してもよい。このように構成しても同様の効果が期待できる。
【0035】
また、次のように構成してもよい。タイマ時間(T)によるロール間隙制御において、籾摺作業中に所定時間毎に負荷電流値を検出し、負荷電流値の検出が所定時間継続すると、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動を停止するように構成しても、同様の効果が期待できる。
【0036】
次に、図6及び図7に基づき籾ホッパ6の籾切れ時における籾摺作業自動停止装置の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、籾ホッパ6に供給される籾がなくなると、主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置を具備する揺動選別板型の籾摺選別機において、籾が切れたときに自動停止するか否かをオペレータが自在に設定できる自動停止入/切スイッチSW7を設け、籾切れ時の籾摺作業自動停止制御により主モータM1がOFFになると、前記自動停止入/切スイッチSW7の「入り」状態を自動的に「切り」状態に切り換えるものである。
【0037】
図6に示すように、コントローラ40の入力側には、籾センサSE5及び自動停止入/切スイッチSW7を接続し、出力側には主モータM1及び自動停止入/切表示ランプ46を接続している。
【0038】
前記構成によると、自動停止入/切スイッチSW7を入りにして籾摺作業を開始し、籾摺作業中に籾センサSE5が籾切れの検出をすると、籾切れ自動停止制御により主モータM1がOFFにされ、籾摺作業が自動的に停止される。
【0039】
そして、この主モータM1の停止に関連して、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態から「切り」状態に自動的に切り換えられる。また、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態では、自動停止入/切表示ランプ46が点灯し、「切り」状態では消灯する。
【0040】
籾切れ時の籾摺作業自動停止制御では、籾切れにより籾摺選別機が残留穀粒の選別処理行程に移行すると、揺動選別板15,…上の選別穀粒が順次減少して揺上側に移動し選別玄米の分布幅が狭くなり、玄米仕切板18をそのままの位置にしておくと、選別玄米に籾が混じる不具合が発生する。
【0041】
そこで、オペレータは籾切れによる籾摺作業の自動停止後の残留穀粒の選別処理行程では、自動停止入/切スイッチSW7を「入り」から「切り」に切り換えて主モータM1を駆動できる状態にして、主モータM1を起動し、狭くなった選別玄米の分布幅に合わせて玄米仕切板18の仕切位置を調節しながら選別処理をしなければならない。
【0042】
また、自動停止入/切スイッチSW7が入りのままで、残留穀粒の選別処理を実行すると、籾ホッパ6への籾供給がないので、籾センサSE5が籾切れを検出し、主モータM1が選別処理作業途中で自動的に停止する不具合が発生する。
【0043】
しかし、前記構成によると、籾切れによる籾摺作業の自動停止時には、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」から「切り」に自動的に切り換えられるので、オペレータが運転/停止スイッチSW2をONし主モータM1をONし残留穀粒の選別作業を開始したときに、主モータM1が自動的に停止するような不具合もなく、残留穀粒の選別処理を円滑に実行することができる。
【0044】
また、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態では自動停止入/切表示ランプ46が点灯し、「切り」状態では消灯するので、主モータM1が停止した場合に、籾切れによる自動作業停止による停止か、あるいは、停電やモータ過負荷による停止かを容易に判断することができ、メンテナンスを迅速に行い、籾摺作業を迅速に再開することができる。
【0045】
なお、図7にはコントローラ40及び自動停止入/切表示ランプ46のON/OFF状態を示すタイムチャートが図示されている。
また、籾切れによる籾摺作業自動制御装置を次のように構成してもよい。籾切れによる籾摺作業を自動停止するにあたり、主モータM1を停止すると共に、ロール間隙調節モータM2を所定時間(例えば10秒)にわたり開調節駆動してロール間隙を開調節し、籾摺ロール7,7間に穀粒が溜らないようにし、その後にロール間隙を所定時間(例えば7秒)閉調節駆動し、ロール間隙を微小間隙に復帰させる。
【0046】
前記構成によると、作業終了時における籾摺ロール7,7への穀粒の噛み込みを防止し、また、再開籾摺作業時の籾摺ロール7,7の初期間隙調節設定を迅速に行なうことができる。
【0047】
図8には作業停止時及び作業再開時の主モータM1及びロール間隙調節モータM2のON/OFFを示すタイムチャートが図示されている。
また、籾切れによる籾摺作業自動停止制御装置を次のように構成してもよい。
【0048】
運転/停止スイッチSW2をオペレータが操作して籾摺選別機を停止すると、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節せずにそのままのロール間隙で停止し、また、籾ホッパ6の籾なしを籾センサSE5が検出すると、主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置により籾摺選別機が停止すると、籾摺ロール7,7のロール間隙を所定間隙まで開調節した後の停止するように構成する。
【0049】
オペレータが運転/停止スイッチSW2を操作して籾摺選別機を停止した場合には、オペレータが籾摺選別機の側にいて作業をしており、混合米選別部3の揺動選別板15,…では穀粒が残らない状態で停止する。従って、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節せずにそのままのロール間隙で停止しても、混合米選別部3から穀粒の還元されるようなこともなく、籾摺ロール7,7の狭い間隙部に穀粒が詰まるようことはない。また、籾摺作業の再開時には、籾摺ロール7,7のロール間隙が狭い状態から籾摺ロールの初期間隙調節設定を開始して迅速に初期設定をし、籾摺作業を再開することができる。
【0050】
また、籾ホッパ6の籾なし検出により、主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置により籾摺選別機を停止した場合には、籾摺ロール7,7のロール間隙を所定間隙まで開調節した後の停止させる。この場合には、オペレータが籾摺選別機の側にいない状態で停止することが多く、混合米選別部3の揺動選別板15,…には選別穀粒が残った状態で停止する。しかし、籾摺ロール7,7を所定ロール間隙まで開調節しているので、籾摺作業再開時に籾摺ロール7,7に穀粒が還元されても、ロール間隙に穀粒が詰まるよう不具合は発生しない。
【0051】
前記構成によると、籾摺選別機の作業を停止するにあたり、作業状態に応じて籾摺ロール7,7のロール間隙を狭い状態あるいは展開した広い状態で停止することができ、籾摺作業再開時に籾摺ロール7,7への穀粒の溜りを防止しながら迅速に籾摺作業を行なうことができる。
【0052】
また、籾ホッパ6の籾なし検出に基づき、主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置により籾摺選別機を停止し、次いで、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節し、穀粒が溜らない所定間隙に拡げた後に停止し、籾摺作業再開時にロール間隙の初期設定をするにあたり、初期ロール間隙を広狭に調節して設定できるように構成してもよい。
【0053】
例えば、ロール間隙広狭調節スイッチSW9をコントローラ40の入力側に接続し、ロール間隙の初期設定をするにあたり、基準ロール間隙に対して狭くあるいは広く調節できるように構成する。
【0054】
前記構成によると、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節し所定間隙(K)に拡げた後に停止し、籾摺作業再開時にロール間隙の初期設定をするにあたり、籾摺ロール7,7の微接触後に所定時間開調節する際に、基準時間(例えば8秒)に対して例えば2秒増減してロール間隙を開調節し、初期ロール間隙を広く(0.9mm)あるいは狭く(0.7mm)設定できる。
【0055】
従って、通常よりも狭く変更すると、籾摺作業再開時に混合米選別部3の揺動選別板15,…の残留穀粒の選別処理を迅速に行なうことができる。
なお、残留穀粒の選別処理は次のように実行される。即ち、揺動選別板15,…の穀粒分布状態に合わせてオペレータが揺動選別板15の傾斜角度の調節、玄米仕切板18の揺上側への調節をしなが選別玄米を機外に取り出し、選別混合米を揺動選別板15,…に循環供給しながら再選別し、選別籾を籾摺ロール7,7に還元して再度籾摺し摺落米を摺落米風選部2で風選した後に揺動選別板15,…に供給し、全残留穀粒を玄米にして機外に取り出す。
【0056】
また、通常よりも広く変更すると、籾摺作業再開時の残留穀粒を籾摺ロール7,7で傷をつけずに籾摺しながら、籾摺選別処理をすることができる。
また、籾ホッパ6の籾なし検出に基づき主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置において、揺動選別板15の選別籾が分布する揺下側終端部に穀粒有無センサSE7を板面から所定高さに設け、所定層厚の穀粒の有無を検出するように構成する。しかして、選別開始時には、揺動選別板15の穀粒の拡がり具合を検出し、選別作業終了時には籾センサSE5の籾なし検出、及び、穀粒有無選別SE7の揺動選別板15の穀粒減少検出により、籾摺選別機を自動停止させる。
【0057】
前記構成によると、揺動選別板15の穀粒の分布状態を加味した精度の高い自動停止をすることができる。
なお、前記穀粒有無センサSE7を揺動選別板15の玄米が分布する揺上側終端部に設けてもよい。
【0058】
また、籾ホッパ6の籾なし検出に基づき主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置において、混合米タンク24の下部に混合米タンクセンサSE8を設け、混合米タンクSE7の穀粒の有無を検出する。なお、この混合米タンクセンサSE7は運転/停止スイッチSW2がONし作業を開始してから所定時間(例えば5分)は作動しないように構成する。
【0059】
前記構成によると、選別作業終了時には、籾センサSE5の籾なし検出、及び、混合米タンクセンサSE7の穀粒なし検出により、籾摺選別機を自動停止させるもので、混合米タンク24の穀粒の状態を加味しながら精度の高い自動停止をすることができる。
【0060】
なお、なお、この混合米タンクセンサSE7を混合米タンク24の穀粒流出口に設けてもよい。
次に、図11及び図12に基づき籾ホッパ6の籾なし検出に基づき主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置の他の実施形態について説明する。
【0061】
籾揚穀機27の排出口近傍に籾粒や粃粒の飛散状態を検出する還元穀粒センサSE9を設け、還元穀粒センサSE9が穀粒の還元検出時には、籾摺ロール7,7のロール間隙初期設定を開始しないように構成している。
【0062】
なお、図11(A)は、籾摺部1の側面図、図11(B)は、主モータM1、ロール間隙調節モータM2、還元穀粒センサSE9のタイムチャートを示すものである。図12は制御のフローチャートを示すものである。
【0063】
籾揚穀機27を有する籾摺選別機では、籾摺作業の自動停止後に主モータM1が再起動されると、籾揚穀機27も駆動され、籾摺ロール7,7への穀粒の還元が開始される。このため、籾摺ロールのロール間隙の初期設定時に、籾摺ロール7,7が相互に接触しないのに還元穀粒が籾摺ロール7,7を通過することにより、籾摺ロール7,7の接触と判定し誤検出が生じ、ロール間隙の初期設定が通常よりも広く設定され、脱ぷ率が低くなるという不具合が発生する。
【0064】
しかし、前記構成によると、籾揚穀機27による還元穀粒が籾摺ロール7,7を通過した後に、籾摺ロールのロール間隙の初期設定がなされるので、籾摺ロール7,7相互の接触によるロール間隙の初期設定が実行され、前記不具合を解消することができる。
【0065】
また、図13に示すようにロール間隙の初期設定をしてもよい。この実施形態は、籾摺ロール7,7に穀粒が還元されている状態では、ロール間隙の初期設定をするにあたり、籾摺ロール接触後の開調節時間を長くすることにより、ロール間隙の初期設定を適正化しようとするものである。
【0066】
ロール間隙の初期設定が開始され、主モータM1がONすると(ステップS1)、ロール間隙の開調節が開始され(ステップS2)、負荷電流センサSE1により負荷電流値が検出され、検出負荷電流値が変化しなくなる無負荷電流値(I0)を検出すると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定してロール間隙の開調節を停止する(ステップS3)。次いで、ロール間隙の閉調節を開始し(ステップS4)、還元穀粒センサSE9の検出情報が検出入力され(ステップS5)、還元穀粒の有無が判定される(ステップS6)。
【0067】
そして、還元穀粒なしの場合には(ステップS6)、籾摺ロールの接触負荷電流値(I1)を「I0+α1」と設定し(ステップS7)、負荷電流センサSE1により負荷電流値(I)を検出し(ステップS8)、「検出負荷電流値(I)>接触負荷電流値(I1:I0+α1)」になると、籾摺ロールの微接触と判定して閉調節を停止し(ステップS9)、次いで、ロール間隙の開調節を短いN1秒間実行し、ロール間隙の初期設定を終了する(ステップS10)。
【0068】
また、還元穀粒ありの場合には(ステップS6)、籾摺ロールの接触負荷電流値(I1)を「I0+α2」(なお、α1=α2とする)と設定し(ステップS11)、負荷電流センサSE1により負荷電流値(I)を検出し(ステップS12)、「検出負荷電流値(I)>接触負荷電流値(I1:I0+α2)」になると、籾摺ロールの微接触と判定して閉調節を停止する(ステップS13)。次いで、ロール間隙の開調節を短いN2秒(なお、N1>N2とする)間実行し、ロール間隙の初期設定を終了する(ステップS14)。
【0069】
前記構成によると、籾摺ロール7,7への還元穀粒があるときには、籾摺ロール接触時のロール間隙が通常よりも広くなるが、ロール間隙の初期設定をするにあたり、籾摺ロール接触後のロール間隙の開調節時間を短くすることにより、適正なロール間隙に調整することができ、前記不具合を解消することができる。
【0070】
また、図14に示すようにロール間隙の初期設定をしてもよい。この実施形態は、籾摺ロール7,7に穀粒が還元されている状態では、ロール間隙の初期設定をするにあたり、籾摺ロールの接触を判定する負荷電流値を高くすることにより、ロール間隙の初期設定を適正化しようとするものである。
【0071】
ロール間隙の初期設定が開始され、主モータM1がONすると(ステップS1)、ロール間隙の開調節が開始され(ステップS2)、負荷電流センサSE1により負荷電流値が検出され、検出負荷電流値が変化しなくなる無負荷電流値(I0)を検出すると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定してロール間隙の開調節を停止する(ステップS3)。次いで、ロール間隙の閉調節を開始し(ステップS4)、還元穀粒センサSE9の検出情報が検出入力され(ステップS5)、還元穀粒の有無が判定される(ステップS6)。
【0072】
そして、還元穀粒なしの場合には(ステップS6)、籾摺ロールの接触負荷電流値(I1)を「I0+α1」と設定し(ステップS7)、負荷電流センサSE1により負荷電流値(I)を検出し(ステップS8)、「検出負荷電流値(I)>接触負荷電流値(I1:I0+α1)」になると、籾摺ロールの微接触と判定して閉調節を停止する(ステップS9)。次いで、ロール間隙の開調節をN1秒間実行し、ロール間隙の初期設定を終了する(ステップS10)。
【0073】
また、還元穀粒ありの場合には(ステップS6)、籾摺ロールの接触負荷電流値(I1)を「I0+α2」(なお、α1<α2とする)と設定し(ステップS11)、負荷電流センサSE1により負荷電流値(I)を検出し(ステップS12)、「検出負荷電流値(I)>接触負荷電流値(I1:I0+α2)」になると、籾摺ロールの微接触と判定して閉調節を停止する(ステップS13)。次いで、ロール間隙の開調節をN2秒(なお、N1=N2とする)間実行し、ロール間隙の初期設定を終了する(ステップS14)。
【0074】
前記構成によると、籾摺ロール7,7への還元穀粒があるときには、籾摺ロール接触時のロール間隙が通常よりも広くなるが、ロール間隙の初期設定にあたり、籾摺ロールの微接触の判定基準値を大きくすることにより、適正なロール間隙に調整することができ、前記不具合を解消することができる。
【0075】
また、次のように構成してもよい。籾ホッパ6の籾なし検出に基づき主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置において、籾供給調節弁33操作用のレバー(図示省略)の開閉に関連して、籾摺ロール7,7のロール間隙を展開あるいは展開復帰するように構成している。
【0076】
しかして、レバーにより籾供給調節弁33を閉調節状態にすると、籾摺ロール7,7のロール間隙を展開し、籾摺ロール間に穀粒が溜らないように、また、籾供給調節弁33の開調節時には非展開状態に戻すようにしている。籾ホッパ6の籾なし検出に基づき主モータM1の駆動を自動的に停止し、次いで、籾摺作業再開時に籾摺ロールのロール間隙の初期設定をする際には、前記ロール間隙の展開分だけロール間隙を閉調節した後に、前記ロール間隙の初期設定を実行する。
【0077】
前記構成によると、籾摺ロールの展開状態を戻した後にロール間隙の初期設定を開始するので、適正なロール間隙の初期設定をすることができる。
また、籾摺ロールのロール間隙初期設定をするにあたり、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定し、ロール間隙の開調節を停止する。次いで、籾摺ロール7,7のロール間隙を閉調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、負荷電流値の増加検出を開始し基準接触負荷電流値になると籾摺ロール7,7の微接触と判定し、負荷電流値の増加検出から基準接触負荷電流値になるまでの時間を測定する。
【0078】
そして、測定時間が基準時間よりも短いときには、籾摺ロールの微接触後にロール間隙の開調節をするにあたり、基準開調節時間(例えば8秒)よりも長い時間(例えば10秒)にわたりロール間隙を開調節し、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)よりも広い初期ロール間隙(例えば、1mm)に設定する。
【0079】
前記構成によると、電源事情が悪いときに籾摺開始時のロール間隙が狭くなりすぎることによる肌擦れ米の発生を防止することができる。
次に、穀粒の短いジャポニカ米と穀粒の長いインディカ米に対応できる籾摺ロール7,7のロール間隙初期設定装置について説明する。
【0080】
穀物種類設定スイッチSW10を設け、穀物種類設定スイッチSW10をコントローラ40の入力側に接続している。
ロール間隙の初期設定が開始され、主モータM1が起動されると、穀物種類設定スイッチSW10の設定内容の判定をし、ジャポニカ米の設定であると、籾摺ロール7,7の通常のロール間隙初期調節設定が実行される。即ち、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定し、ロール間隙の開調節を停止し、次いで、ロール間隙の閉調節をしながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、負荷電流値の増加を検出すると籾摺ロール7,7の微接触と判定し、ロール間隙の閉調節を停止し、次いで、基準時間(例えば8秒)にわたりロール間隙を開調節し、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)に設定する。
【0081】
また、インディカ米の設定であると、通常のロール間隙初期調節設定に対して籾摺ロールの微接触後のロール間隙開調節時間を短く変更して、ロール間隙の初期設定がなされる。即ち、籾摺ロール7,7の微接触と判定し、ロール間隙の閉調節を停止し、次いで、基準時間より短い時間(例えば6秒)にわたりロール間隙を開調節し、所定の初期ロール間隙(例えば、0.6mm)に設定する。
【0082】
前記構成によると、穀物種類設定スイッチSW10の穀物種類の設定により、短いジャポニカ米と長いインディカ米に対応した籾摺ロールの初期設定をすることができ、所定の脱ぷ率を保ちながら円滑に籾摺作業をすることができる。
【0083】
次に、図15及び図16に基づき揺動選別式籾摺選別機の作業手順表示装置について説明する。
揺動選別式の混合米選別部3を具備する籾摺選別機において、一連の作業手順を手順表示ランプにより指示し、その表示手順を実行することにより、初心者でも安心して籾摺選別作業ができるようにしようとするものである。
【0084】
籾摺部1の籾ホッパ6の籾供給調節弁33の開閉を検出する弁開度センサSE4、揺動選別板15,…の選別籾の分布領域である揺下側に揺下側穀粒センサSE10、及び、選別玄米の分布領域である揺上側に揺上側穀粒センサSE11を設け、操作パネル56には作業手順を表示する表示部47及び表示切換スイッチSW6を設けている。
【0085】
電源スイッチをONすると、図16に示すように、操作パネル56の表示部47に作業手順が表示される。この作業手順としては、第1手順の「玄米仕切板18を標準仕切り位置へ移動、及び、揺動選別板15の傾斜角度を標準傾斜角度に調節」、第2手順の「運転/停止スイッチのON操作」、第3手順の「籾供給調節弁33の開調節操作」、第4手順の「揺動選別板の傾斜調節」、第5手順の「穀粒循環、及び、排出」がある。
【0086】
電源スイッチ(図示省略)をONすると、第1手順の手順表示ランプ48aが点灯し、オペレータに第1手順の実行を促す。オペレータが第1手順の「玄米仕切板18を標準仕切り位置への移動、及び、揺動選別板15の傾斜角度を標準傾斜角度に調節」を実行し、オペレータが表示切換スイッチSW6をONすると、第2手順表示ランプ48bがONし、第2手順の実行を促す。オペレータが第2手順の「運転スイッチのON操作」を実行し、表示切換スイッチSW6をONすると、第3手順表示ランプ48cが点灯し、第3手順の実行を促す。オペレータが第3手順「籾供給調節弁33の開調節操作」を実行し、表示切換スイッチSW6をONすると、第4手順ランプ48dが点灯し、第4手順の実行を促す。
【0087】
第4手順の「揺動選別板の傾斜調節」に移行すると、表示部47の選別板角度表示部49には、揺動選別板の選別状態に応じて緩傾斜ランプ49a、適正ランプ49b、急傾斜ランプ49cの何れかが点灯する。オペレータはこの選別点灯表示に基づき揺動選別板が緩傾斜の場合には急傾斜側に調節し、また、急傾斜の場合には緩傾斜側に調節し、適正選別に調節する。しかして、適正選別状態となり適正ランプ49bが点灯すると、オペレータが表示切換スイッチSW6をONすると、第5手順に移行する。
【0088】
第5手順に移行すると、揺動選別板の選別状態に応じて不適正選別状態であると循環ランプ50aが点灯し、適正選別状態であると、排出ランプ50bが点灯する。しかして、オペレータは循環ランプ50aが点灯中には、循環/排出レバー(図示省略)をそのまま循環状態を保ち、選別状態が適正になり、排出ランプ50bが点灯すると、循環・排出レバー(図示省略)を循環側から排出側に切り替え、揺動選別板の選別玄米を機外に取り出す。
【0089】
前記構成によると、初心者でも作業手順の手順表示ランプ48a,48b,48c,48d、循環ランプ50a、排出ランプ50bの点灯に従い作業手順を順次実行することにより、揺動選別板型籾摺選別機の作業を適正に実行することができる。
【0090】
次に、図9に基づきコントローラ40による籾摺作業制御の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、籾摺作業開始前に操作パネル56を操作して籾摺処理量を入力し、籾摺処理量、及び、玄米仕切板センサSE6による揺動選別板15,…の玄米仕切板18の仕切位置検出情報から籾摺作業時間を予測し、コントローラ40の表示部47に表示しようとするものである。
【0091】
籾摺選別機の操作パネル56には、図9に示すように、ロール間隙初期設定スイッチSW1、運転/停止スイッチSW2、主モータM1の負荷電流値を表示する主モータ負荷電流表示部57、籾摺ロール7,7のロール間隙及び電源電圧を表示する表示部47、表示切換スイッチSW6、脱ぷ率調整表示部59、脱ぷ率下げ調節スイッチSW3、脱ぷ率上げ調節スイッチSW4、自動/手動切換スイッチSW5、表示切換スイッチSW6、自動停止入/切スイッチSW7、籾摺処理量入力スイッチSW8を設けている。
【0092】
また、脱ぷ率調整表示部59には、低目〜標準〜高目の表示LED59a,59b,59c,59d,59e,59f,59gを設けて、コントローラ40に電源を投入すると、脱ぷ率調整表示部59には現在のロール間隙の初期調節設定状態に当該する表示LEDが点灯するように構成している。
【0093】
前記構成によると、例えば、籾摺処理量入力スイッチSW8及び自動/手動切換スイッチSW5を同時にONすると、籾摺作業終了時間予測モードに移行し、表示部47に基準籾摺量が表示される。そして、籾摺処理量入力スイッチSW8を昇側あるいは降側に操作する毎に、籾摺処理量が順次増加側あるいは減少側に変更表示され、籾摺処理量入力スイッチSW8をONすると籾摺処理量が決定され、コントローラ40に入力される。次いで、玄米仕切板センサSE6の検出値がコントローラ40に入力され、所定の計算式により籾摺処理量及び玄米仕切板の仕切位置情報により籾摺作業予測時間が算出され、表示部47に表示される。しかして、オペレータはおおよその籾摺作業時間を知ることができる。
【0094】
なお、籾摺処理量入力スイッチSW8及び表示切換スイッチSW6を同時にONすると、通常籾摺作業モードに復帰する。
また、操作パネル56にはタイマ増減スイッチ(図示省略)を設け、オペレータがタイマ増減スイッチ(図示省略)を増加側あるいは減少側に操作し、前記計算式による算出籾摺作業予測時間を増減補正するように構成してもよい。このように構成することにより、穀粒品種に合った籾摺作業予測時間とすることができる。
【0095】
次に、図10に基づきコントローラ40の籾摺作業制御の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、籾摺選別機Aで籾摺選別した玄米を穀粒選別機Bに送り、穀粒選別機Bにより小粒を除去し精粒を取り出して穀粒タンクCに貯溜する作業形態において、籾摺選別機Aのコントローラ40に穀粒選別機Bのコントローラ(図示省略)を接続してデータを転送できるようにし、籾摺選別機Aの籾摺作業開始前に籾摺処理量を入力し、籾摺処理量と揺動選別板15,…における玄米仕切板18の仕切位置を検出する玄米仕切板センサSE6の検出情報から籾摺作業時間を予測すると共に、籾摺選別された選別玄米の穀粒選別機Bでの穀粒選別時間を合わせてコントローラ40の表示部47に算出表示するものである。
【0096】
前記構成によると、例えば、籾摺処理量入力スイッチSW8及び自動/手動切換スイッチSW5を同時にONすると、籾摺作業終了時間予測モードに移行し、表示部47に基準籾摺量が表示される。そして、籾摺処理量入力スイッチSW8を昇側あるいは降側に操作する毎に、籾摺処理量が順次増加側あるいは減少側に変更表示され、籾摺処理量入力スイッチSW8をONすると籾摺処理量が決定され、コントローラ40に入力される。次いで、玄米仕切板センサSE6の検出値がコントローラ40に入力され、所定の計算式により籾摺作業予測時間が算出され、表示部47に表示される。
【0097】
次いで、籾摺処理量入力スイッチSW8及び脱ぷ率上げ調節スイッチSW4を同時にONすると、穀粒選別機Bの作業時間予測モードに移行し、穀粒選別機Bのコントローラ(図示省略)から穀粒選別設定データが籾摺選別機Aのコントローラ40に入力され、所定の計算式により前記籾摺処理量及び穀粒選別設定データから穀粒選別時間が算定され表示部47に表示される。しかして、オペレータは籾摺処理量に対するおおよその穀粒選別作業時間を知ることができる。
【0098】
なお、籾摺処理量入力スイッチSW8及び表示切換スイッチSW6を同時にONすると、通常籾摺作業モードに復帰する。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】籾摺選別機全体の切断側面図
【図2】ロール間隙調節装置の切断側面図
【図3】制御ブロック図
【図4】制御フローチャート
【図5】主モータの負荷電流値を示す図
【図6】制御ブロック図
【図7】コントローラ、自動停止入/切表示ランプのON/OFF状態を示すタイムチャート
【図8】主モータ、ロール間隙調節籾摺のON/OFFを示すタイムチャート
【図9】操作パネルの正面図
【図10】籾摺選別機、穀粒選別機の斜視図
【図11】(A)籾摺部の側面図、 (B)主モータ、ロール間隙調節モータ、還元穀粒センサのタイムチャート
【図12】フローチャート
【図13】フローチャート
【図14】フローチャート
【図15】揺動選別板の平面図、斜視図、正面図
【図16】作業手順内容
【符号の説明】
【0100】
1 籾摺部
3 混合米選別部
6 籾ホッパ
7 籾摺ロール
15 揺動選別板
40,SE1,M2 ロール間隙初期設定手段
40,SE1,SE5 籾切れ自動作業停止手段
M1 主モータ
SW2 手動駆動停止手段
SW9 ロール間隙広狭調節手段(ロール間隙広狭調節SW)
SE5 籾センサ
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−62185(P2008−62185A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−242996(P2006−242996)