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【発明の名称】 籾摺選別機の作業制御装置
【発明者】 【氏名】八塚 浩一

【氏名】岩井 通和

【氏名】森 英二

【氏名】岡田 柚実

【氏名】丸岡 政司

【氏名】岡田 優

【氏名】別府 敬

【氏名】清家 丈晴

【氏名】喜安 一春

【氏名】武井 澄人

【氏名】大家 生裕

【要約】 【課題】揺動選別板型籾摺選別機において、籾切れによる籾摺作業の自動停止後の揺動選別板での残留穀粒の選別作業を円滑にする。

【構成】揺動選別板(15,…)により混合米を籾・玄米に分離選別する揺動選別板型の混合米選別部(3)を具備する籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾の有無を検出する籾センサ(SE5)を設け、籾センサ(SE5)の籾なし検出に関連して籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)を設ける。籾切れ自動作業停止手段(40)の入/切の切り換えをする自動停止入/切スイッチ(SW7)を設け、籾切れ自動作業停止手段(40)の主モータ(M1)の駆動停止作動に関連して、自動停止入/切スイッチ(SW7)の「入り」状態を「切り」状態に切り換える自動停止入/切スイッチ切換手段(40)を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合米を籾・玄米に分離選別する混合米選別部(3)を具備する籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾の有無を検出する籾センサ(SE5)を設け、該籾センサ(SE5)が籾無しを検出すると籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)を設け、前記籾切れ自動作業停止手段(40)の入/切の切り換え用の自動停止入/切スイッチ(SW7)を設け、前記籾切れ自動作業停止手段(40)が前記主モータ(M1)の駆動を停止させると前記自動停止入/切スイッチ(SW7)の「入り」状態を「切り」状態に切り換える自動停止入/切スイッチ切換手段(40)を設けたことを特徴とする籾摺選別機の作業制御装置。
【請求項2】
前記自動停止入/切スイッチ(SW7)の「入り」状態あるいは「切り」状態を点灯表示する自動停止入/切表示手段(46)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機の作業制御装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、籾摺選別機の作業制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
籾摺選別機の作業終了判定装置において、籾摺選別作業中に負荷電流センサにより主モータの負荷電流値を検出して、検出負荷電流値と作業終了基準値とを比較し、検出負荷電流値が作業終了基準値より大のときには、籾摺作業と判定し、検出負荷電流値が作業終了基準値よりも小のときには、籾摺ロールに穀粒の供給されていない作業終了状態と判定し、主モータを停止するものは公知である(特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−226436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、揺動選別板型の籾摺選別機において、籾切れによる籾摺作業の自動停止後において揺動選別板により残留穀粒の選別作業を円滑に進めようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記問題点を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じた。
請求項1の発明は、混合米を籾・玄米に分離選別する混合米選別部(3)を具備する籾摺選別機において、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)には籾の有無を検出する籾センサ(SE5)を設け、該籾センサ(SE5)が籾無しを検出すると籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)の駆動を停止する籾切れ自動作業停止手段(40)を設け、前記籾切れ自動作業停止手段(40)の入/切の切り換え用の自動停止入/切スイッチ(SW7)を設け、前記籾切れ自動作業停止手段(40)が前記主モータ(M1)の駆動を停止させると前記自動停止入/切スイッチ(SW7)の「入り」状態を「切り」状態に切り換える自動停止入/切スイッチ切換手段(40)を設けたことを特徴とする籾摺選別機の作業制御装置とする。
【0005】
前記構成によると、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)から籾が籾摺ロール(7,7)に供給されて籾摺され、混合米は混合米選別部(3)に供給されて籾・玄米に分離選別される。籾摺作業中には、籾摺部(1)の籾ホッパ(6)の籾の有無が籾センサ(SE5)により検出され、籾センサ(SE5)が籾無しの検出をすると、籾切れ自動作業停止手段(40)が作動して、籾摺選別機駆動用の主モータ(M1)が停止されると共に、自動停止入/切スイッチ切換手段(40)が作動し、自動停止入/切スイッチ(SW7)が「入り」状態から「切り」状態に切り換えられる。
【0006】
請求項2の発明は、前記自動停止入/切スイッチ(SW7)の「入り」状態あるいは「切り」状態を点灯表示する自動停止入/切表示手段(46)を設けたことを特徴とする請求項1記載の籾摺選別機の作業制御装置とする。
【0007】
前記構成によると、請求項1記載の発明の前記作用に加えて、自動停止入/切スイッチ(SW7)が「入り」状態では、自動停止入/切表示手段(46)が点灯し、「切り」状態では消灯する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明は、籾切れによる籾摺作業の自動停止時には、自動停止入/切スイッチ(SW7)が「入り」状態から「切り」状態に自動的に切り換えられるので、その後に主モータ(M1)を駆動して混合米選別部(3)により残留穀粒の選別処理を開始すると、主モータ(M1)が途中で停止するようなこともなく円滑に作業を進めることができる。
【0009】
請求項2の発明は、自動停止入/切スイッチ(SW7)が「入り」状態では自動停止入/切表示手段(46)が点灯し、「切り」状態では消灯するので、主モータ(M1)が停止した場合に、籾切れによる自動作業停止による停止か、あるいは、停電やモータ過負荷による停止かを容易に判断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面に示すこの発明の実施形態について説明する。
まず、図1に基づきこの発明を具備する籾摺選別機の全体構成について説明する。
籾摺選別機は、機体の前側上部に配置した籾摺部1、機体の前側下部に配置した摺落米風選部2、機体の後側部に配置した揺動選別板型の混合米選別部3、摺落米を揚穀する混合米揚穀機4、及び、玄米を機外に取り出す玄米揚穀機5等により構成されている。
【0011】
籾摺部1は、籾ホッパ6、籾摺ロ−ル7,7の内装されている籾摺室8等で構成されている。摺落米風選部2は、摺落米風選箱体9、摺落米風選箱体9内に前後方向に斜設されている摺落米選別風路10、摺落米選別風路10の中途部下方に設けられている粃受樋11、摺落米選別風路10の始端部下方に設けられている摺落米受樋12、摺落米選別風路10の終端部に配設されている唐箕13、排塵筒14等により構成されている。
【0012】
次に、揺動選別型の混合米選別部3について説明する。多段の揺動選別板15,…には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、横方向の一側を高い供給側、他側を低い排出側とし、横方向に直交する縦方向の一方側を高い揺上側、反対側を低い揺下側として、揺動選別板15の縦横2方向ともに傾斜した構成とし、揺動選別板15,…は前後揺動アーム15a,15a、揺動装置15bにより横方向斜め上下に往復揺動される構成である。
【0013】
この揺動選別板15,…の供給側には供給口が構成されていて、摺落米受樋12に風選された混合米が混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16及び分配ケース17を経由して揺動選別板15,…に供給される構成である。揺動選別板15,…に供給された混合米は、粒形の大小,比重の大小,摩擦係数の大小等の関係で、比重の重い小形の玄
米は揺上側に偏流分布し、玄米に比較して大形で比重の軽い籾は、揺下側に偏流分布し、その中間部には分離されない籾・玄米の混合米が分布しながら選別される。そして、これらの選別穀粒は、揺動選別板15の排出側に設けられている玄米仕切板18及び籾仕切板19で仕切られて取り出される構成である。
【0014】
取り出された選別玄米は、玄米取出樋20,玄米流路21,玄米揚穀機5を経て機外に取り出される。また、取り出された選別混合米は混合米取出樋22,混合米流路23,摺落米受樋12,混合米揚穀機4,混合米タンク24,分配供給樋16,分配ケース17を経て、揺動選別板15,…に供給されて再選別される。また、取り出された選別籾は、籾
取出樋25,籾流路26,籾揚穀機27を経て籾摺部1に揚穀還元されて、再度の籾摺がなされる構成である。
【0015】
次に、図2〜図4に基づき籾摺選別機の制御装置について説明する。
図2には籾摺ロール7,7の公知のロール間隙調節装置が図示されている。籾摺ロール7,7は定位置で回転する主籾摺ロール7aと、主籾摺ロール7aに対して移動調節される副籾摺ロール7bにより構成されている。回動自在の誘導アーム7cに副籾摺ロール7bは軸架されていて、ロール間隙調節手段7dにより主籾摺ロール7aと副籾摺ロール7
bの間隙が開閉調節自在に構成されている。ロール間隙調節モータM2を正転あるいは逆転することにより、ロール間隙調節手段7dが正逆駆動され、誘導アーム7aが時計方向あるいは反時計方向に回動し、主副籾摺ロール7a,7bのロール間隙が開閉調節される。なお、ロール間隙調節ハンドル7eを手動操作し、ロール間隙調節手段7dを正逆駆動しロール間隙を開閉調節することもできる。
【0016】
図3に示すように、CPUを内臓したコントローラ40の入力側には、入力インターフェイスを介して、各種センサ及び各種スイッチが接続されている。即ち、入力側には、主モータM1の負荷電流値を検出する負荷電流センサSE1、元電源電圧を検出する電源電圧センサSE2、揺動選別板15の揺動回転数を検出する揺動回転数センサSE3、籾摺部1の籾供給調節弁33の弁開度を検出する弁開度センサSE4、籾ホッパ6の穀粒の有無を検出する籾センサSE5、及び、ロール間隙初期設定スイッチSW1、運転/停止スイッチSW2、脱ぷ率上げ調節スイッチSW3、脱ぷ率下げ調節スイッチSW4、ロール間隙調節装置の自動/手動を切り換える自動/手動切換スイッチSW5、表示切換スイッチSW6、自動停止入/切スイッチSW7及び籾処理量入力スイッチSW8を接続している。
【0017】
また、コントローラ40の出力側には、出力インタ−フエイス、駆動回路を経由して主モータM1、ロール間隙調節モータM2、弁開度調節モータM3、表示部47を接続している。
【0018】
次に、図4及び図5によりコントローラ41の籾摺作業制御について説明する。
この実施例では、籾ホッパ7の籾の有無を検出する籾センサSE5を、負荷電流センサSE1の検出負荷電流値の増減により判定するように構成している。籾の有無を判定する判定基準値を、図4に示すように、次のように設定している。主モータM1の起動時における籾供給調節弁33の閉鎖状態における空運転時の負荷電流値を「I0」とし、籾摺作業の最低能率の負荷電流値を「Imin」とし、籾摺作業の最大能率の負荷電流値を「Imax」とすると、空運転時の負荷電流値に所定値を加えた「I0+α」を非作業判定基準値としている。
【0019】
制御が開始されると、主モータM1が起動されているか否かを判定し(ステップS1)、主モータM1が起動されていると、籾摺ロール7,7のロール間隙初期調節設定が実行される。ロール間隙初期調節設定は例えば次のような手順でなされる。
【0020】
即ち、籾摺ロール7,7のロール間隙を開調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、検出負荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロール7,7の非接触状態と判定し、ロール間隙の開調節を停止する(ステップS2)。次いで、籾摺ロール7,7のロール間隙を閉調節しながら負荷電流センサSE1により負荷電流値を検出し、負荷電
流値の増加を検出すると籾摺ロール7,7の微接触と判定し、ロール間隙の閉調節を停止する(ステップS3)。次いで、所定時間(例えば8秒)にわたりロール間隙を開調節し、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)に設定する(ステップS4)。
【0021】
ロール間隙の前記初期間隙設定が終了すると、タイマ制御によりロール間隙制御が開始される。しかして、タイマ時間(T)がセットされ、籾センサSE5及び弁開度選別SE4の検出情報により、籾ありで且つ籾供給調節弁33が開調節されると、タイマ時間(T)の減算が開始され、タイマ残時間0になると、ロール間隙調節モータM2が所定閉調節時間(t1)駆動されロール間隙が閉調節され、順次同様の閉調節がなされる。
【0022】
なお、前記タイマ制御型のロール間隙制御に代えて、負荷電流値基準により所定のロール間隙を維持するように制御してもよい。即ち、籾摺ロール駆動用主モータM1の負荷電流値を負荷電流センサSE1により所定時間毎に検出し、検出負荷電流値が所定基準値を維持するようにロール間隙を開閉調節し、所定のロール間隙を維持するものである。
【0023】
次いで、籾ホッパ7の籾供給調節弁33が開調節されて籾摺作業が開始されると(ステップS5)、負荷電流センサSE1により所定時間毎に負荷電流値(I1)が検出され(ステップS6)、籾切れ基準値(I0+α)と検出負荷電流値(I1)とが比較され、検出負荷電流値(I1)が「検出負荷電流値(I1)≦籾切れ基準値(I0+α)」の場合には、籾切れによる非籾摺作業状態と判定される(ステップS8)。
【0024】
また、検出負荷電流値(I1)が「検出負荷電流値(I1)>籾切れ基準値(I0+α)」の場合には、籾有りの籾摺作業中と判定される(ステップS9)。次いで、主モータM1がONであると、前記ステップS5に戻り(ステップS10)、主モータM1が停止であると制御は終了する(ステップS10)。
【0025】
前記構成によると、負荷電流センサSE1により主モータM1の負荷電流値を検出することにより、籾ホッパ6の籾の有無を判定し籾摺作業中か否かを判定することができ、籾センサを省略できてコストの低減を図ることができる。また、籾切れ判定の基準値を、主モータM1の起動時における空運転時の負荷電流値「I0」に所定値を加えた「I0+α」に設定することにより、機械負荷のバラツキや経年変化にも対応でき、籾切れ検出の精度向上を図ることができる。
【0026】
次に、籾摺ロール7,7のロール間隙制御の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、ロール間隙制御においてロール間隙の締り過ぎを防止しようとするものである。
【0027】
制御が開始されて、主モータM1が起動されると、籾摺ロール7,7のロール間隙初期調節設定が実行され、次いで、タイマ制御型のロール間隙制御が開始される。すると、タイマ時間(T)がセットされ、籾センサSE5及び弁開度選別SE4の検出情報により、籾ありで且つ籾供給調節弁33が開調節されると、タイマ時間(T)の減算が開始される。そして、所定時間毎にタイマ時間の残時間が算出され、タイマ時間(T)がゼロになると、コントローラ40からのロール間隙閉調節指令により、ロール間隙調節モータM2が所定閉調節時間(t1)駆動されてロール間隙が所定間隙閉調節され、順次同様のタイマ制御が実行される。
【0028】
また、前記ロール間隙初期調節設定の最終行程において、籾摺ロール7,7のロール間隙が初期ロール間隙開調節時間t0(例えば、8秒)にわたり開調節され、所定の初期ロール間隙(例えば、0.8mm)に設定して籾摺作業が開始されると、籾摺作業開始時の主モータM1の初期籾摺負荷電流値(A)が検出され記憶装置(図示省略)に記憶され、タイマ制御によるロール間隙制御が開始される。
【0029】
しかして、タイマ制御によりタイマ時間(T)の終了毎に順次所定閉調節時間(t1)にわたりロール間隙調節モータM2が駆動されロール間隙が閉調節される。すると、これらの閉調節時間(t1)の合計時間と前記初期ロール間隙開調節時間(t0)が比較されて、閉調節時間(t1)の合計時間が初期ロール間隙開調節時間(t0)より大になる
と、主モータM1の負荷電流値(A1)が検出される。そして、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より大のときには、前記タイマ時間(T)が終了しても、ロール間隙閉調モータM2の前記閉調節駆動が停止され、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より小になると、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動が再開される。
【0030】
前記構成によると、タイマ制御型のロール間隙制御において、籾摺作業が長時間継続されると、ロール間隙が締りぎみとなり主モータM1の負荷電流値が上昇してロール間隙が狭くなる傾向を防止することができ、長時間の籾摺作業でも適正なロール間隙を維持することができる。
【0031】
なお、前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より所定量大の場合には、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動を停止し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より小になると、ロール間隙閉調モータM2を閉調節駆動を再開するようにしてもよい。
【0032】
また、前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が初期籾摺負荷電流値(A)より所定基準値大の場合には、負荷電流値基準によるロール間隙制御に変更するように構成しても、同様の効果が期待できる。
【0033】
また、次のように構成してもよい。前記タイマ時間(T)が終了する毎に、主モータM1の負荷電流値(A1)を検出し、検出負荷電流値(A1)が基準過負荷電流値(AM、例えば、前記初期籾摺負荷電流値Aの125%)より大になると、ロール間隙調節モータM2の閉調節駆動を停止し、過負荷が解消されるまでは閉調節を停止する。そして、前
記過負荷比率により、タイマ時間(T)終了後の閉調節指令における閉調節時間、あるいは、タイマ時間(T)を長く補正するように構成し、ロール間隙の締り過ぎを解消してもよい。このように構成しても同様の効果が期待できる。
【0034】
また、次のように構成してもよい。タイマ時間(T)によるロール間隙制御において、籾摺作業中に所定時間毎に負荷電流値を検出し、負荷電流値の検出が所定時間継続すると、ロール間隙閉調モータM2の閉調節駆動を停止するように構成しても、同様の効果が期待できる。
【0035】
次に、図6及び図7に基づき籾ホッパ6の籾切れ時における籾摺作業自動停止装置の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、籾ホッパ6に供給される籾がなくなると、主モータM1の駆動を自動的に停止する籾切れ自動停止装置を具備する揺動選別板型の籾摺選別機において、籾が切れたときに自動停止するか否かをオペレータが自在に設定できる自動停止入/切スイッチSW7を設け、籾切れ時の籾摺作業自動停止制御により主モータM1がOFFになると、
前記自動停止入/切スイッチSW7の「入り」状態を自動的に「切り」状態に切り換えるものである。
【0036】
図6に示すように、コントローラ40の入力側には、籾センサSE5及び自動停止入/切スイッチSW7を接続し、出力側には主モータM1及び自動停止入/切表示ランプ46を接続している。
【0037】
前記構成によると、自動停止入/切スイッチSW7を入りにして籾摺作業を開始し、籾摺作業中に籾センサSE5が籾切れの検出をすると、籾切れ自動停止制御により主モータM1がOFFにされ、籾摺作業が自動的に停止される。
【0038】
そして、この主モータM1の停止に関連して、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態から「切り」状態に自動的に切り換えられる。また、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態では、自動停止入/切表示ランプ46が点灯し、「切り」状態では消灯する。
【0039】
籾切れ時の籾摺作業自動停止制御では、籾切れにより籾摺選別機が残留穀粒の選別処理行程に移行すると、揺動選別板15,…上の選別穀粒が減少して揺上側に移動し選別玄米の分布幅が狭くなり、玄米仕切板18をそのままの位置にしておくと、選別玄米に籾が混じる不具合が発生する。
【0040】
そこで、オペレータは籾切れによる籾摺作業の自動停止後の残留穀粒の選別処理行程では、自動停止入/切スイッチSW7を「入り」から「切り」に切り換えて主モータM1を駆動できる状態にして、主モータM1を起動し、狭くなった選別玄米の分布幅に合わせて玄米仕切板18の仕切位置を調節しながら選別処理をしなければならない。
【0041】
また、自動停止入/切スイッチSW7が入りのままで、残留穀粒の選別処理を実行すると、籾ホッパ6への籾供給がないので、籾センサSE5が籾切れを検出し、主モータM1が選別処理作業途中で自動的に停止する不具合が発生する。
【0042】
しかし、前記構成によると、籾切れによる籾摺作業の自動停止時には、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」から「切り」に自動的に切り換えられるので、オペレータが運転/停止スイッチSW2をONし主モータM1をONし残留穀粒の選別作業を開始したときに、主モータM1が自動的に停止するような不具合もなく、残留穀粒の選別処理を円滑に実行することができる。
【0043】
また、自動停止入/切スイッチSW7が「入り」状態では自動停止入/切表示ランプ46が点灯し、「切り」状態では消灯するので、主モータM1が停止した場合に、籾切れによる自動作業停止による停止か、あるいは、停電やモータ過負荷による停止かを容易に判断することができ、メンテナンスを迅速に行い、籾摺作業を迅速に再開することができる。
【0044】
なお、図7はコントローラ40及び自動停止入/切表示ランプ46のON/OFF状態を示すタイムチャートである。
また、籾切れによる籾摺作業自動制御装置を次のように構成してもよい。籾切れによる籾摺作業を自動停止するにあたり、主モータM1を停止すると共に、ロール間隙調節モータM2を所定時間(例えば10秒)にわたり開調節駆動してロール間隙を開調節し、籾摺ロール7,7間に穀粒が溜らないようにし、その後にロール間隙を所定時間(例えば7秒)閉調節駆動し、ロール間隙を微小間隙に復帰させる。
【0045】
前記構成によると、作業終了時における籾摺ロール7,7への穀粒の噛み込みを防止し、また、再開籾摺作業時の籾摺ロール7,7の初期間隙調節設定を迅速に行なうことができる。
【0046】
図8は作業停止時及び作業再開時の主モータM1及びロール間隙調節モータM2のON/OFFを示すタイムチャートである。
次に、コントローラ40による籾摺作業制御の他の実施形態について説明する。
【0047】
この実施形態は、籾摺作業開始前に操作パネル56を操作して籾摺処理量を入力し、籾摺処理量、及び、玄米仕切板センサSE6による揺動選別板15,…の玄米仕切板18の仕切位置検出情報から籾摺作業時間を予測し、コントローラ40の表示部47に表示するものである。
【0048】
籾摺選別機の操作パネル56には、図9に示すように、運転/停止スイッチSW2、主モータM1の負荷電流値を表示する主モータ負荷電流表示部57、籾摺ロール7,7のロール間隙及び電源電圧を表示する表示部47、表示切換スイッチSW6、脱ぷ率調整表示部59、脱ぷ率下げ調節スイッチSW3、脱ぷ率上げ調節スイッチSW4、自動/手動切換スイッチSW5、表示切換スイッチSW6、自動停止入/切スイッチSW7、籾摺処理量入力スイッチSW8を設けている。
【0049】
また、脱ぷ率調整表示部59には、低目〜標準〜高目の表示LED59a,59b,59c,59d,59e,59f,59gを設けて、コントローラ40に電源を投入すると、脱ぷ率調整表示部59には現在のロール間隙の初期調節設定状態に当該表示LEDが点灯するように構成している。
【0050】
前記構成によると、例えば、籾摺処理量入力スイッチSW8及び自動/手動切換スイッチSW5を同時にONすると、籾摺作業終了時間予測モードに移行し、表示部47に基準籾摺量が表示される。そして、籾摺処理量入力スイッチSW8を昇側あるいは降側に操作する毎に、籾摺処理量が順次増加側あるいは減少側に変更表示され、籾摺処理量入力スイ
ッチSW8をONすると籾摺処理量が決定され、コントローラ40に入力される。次いで、玄米仕切板センサSE6の検出値がコントローラ40に入力され、所定の計算式に基づき籾摺処理量及び玄米仕切板の仕切位置情報により籾摺作業予測時間が算出され、表示部47に表示される。しかして、オペレータは籾摺作業時間の目安を知ることができる。
【0051】
なお、籾摺処理量入力スイッチSW8及び表示切換スイッチSW6を同時にONすると、通常籾摺作業モードに復帰する。
また、操作パネル56にはタイマ増減スイッチ(図示省略)を設け、オペレータがタイマ増減スイッチ(図示省略)を増加側あるいは減少側に操作し、前記計算式による算出籾摺作業予測時間を増減補正するように構成してもよい。このように構成することにより、穀粒品種に合った籾摺作業予測時間とすることができる。
【0052】
次に、図10に基づきコントローラ40の籾摺作業制御の他の実施形態について説明する。
この実施形態は、籾摺選別機Aで籾摺選別した玄米を穀粒選別機Bに送り、穀粒選別機Bにより小粒を除去し精粒を取り出し穀粒タンクCにす作業形態において、籾摺選別機Aのコントローラ40に穀粒選別機Bのコントローラ(図示省略)を接続してデータを転送できるようにし、籾摺選別機Aの籾摺作業開始前に籾摺処理量を入力し、籾摺処理量と揺
動選別板15,…における玄米仕切板18の仕切位置を検出する玄米仕切板センサSE6の検出情報から籾摺作業時間を予測すると共に、籾摺選別された選別玄米の穀粒選別機Bでの穀粒選別時間を合わせてコントローラ40の表示部47に算出表示するものである。
【0053】
前記構成によると、例えば、籾摺処理量入力スイッチSW8及び自動/手動切換スイッチSW5を同時にONすると、籾摺作業終了時間予測モードに移行し、表示部47に基準籾摺量が表示される。そして、籾摺処理量入力スイッチSW8を昇側あるいは降側に操作する毎に、籾摺処理量が順次増加側あるいは減少側に変更表示され、籾摺処理量入力スイ
ッチSW8をONすると籾摺処理量が決定され、コントローラ40に入力される。次いで、玄米仕切板センサSE6の検出値がコントローラ40に入力され、所定の計算式により籾摺作業予測時間が算出され、表示部47に表示される。
【0054】
次いで、籾摺処理量入力スイッチSW8及び脱ぷ率上げ調節スイッチSW4を同時にONすると、穀粒選別機Bの作業時間予測モードに移行し、穀粒選別機Bのコントローラ(図示省略)から穀粒選別設定データが籾摺選別機Aのコントローラ40に入力され、所定の計算式により前記籾摺処理量及び穀粒選別設定データから穀粒選別時間が算定され表示部47に表示される。しかして、オペレータは籾摺処理量に対する穀粒選別作業時間の目安を知ることができる。
【0055】
なお、籾摺処理量入力スイッチSW8及び表示切換スイッチSW6を同時にONすると、通常籾摺作業モードに復帰する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】籾摺選別機全体の切断側面図
【図2】ロール間隙調節装置の切断側面図
【図3】制御ブロック図
【図4】制御フローチャート
【図5】主モータの負荷電流値を示す図
【図6】制御ブロック図
【図7】コントローラ、自動停止入/切表示ランプのON/OFF状態を示すタイムチャート
【図8】主モータ、ロール間隙調節籾摺のON/OFFを示すタイムチャート
【図9】操作パネルの正面図
【図10】籾摺選別機、穀粒選別機の斜視図
【符号の説明】
【0057】
1 籾摺部
2 摺落米風選部
3 混合米選別部
4 混合米揚穀機
5 玄米揚穀機
6 籾ホッパ
15 揺動選別板
40 籾切れ自動作業停止手段(コントローラ)
40 自動停止入/切スイッチ切換手段(コントローラ)
46 自動停止入/切表示手段(自動停止入/切表示ランプ)
M1 主モータ
SW7 自動停止入/切スイッチ
SE5 籾センサ
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年6月30日(2006.6.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−6412(P2008−6412A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−181868(P2006−181868)