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【発明の名称】 液体酸素を観察する実験器具
【発明者】 【氏名】森 克徳

【氏名】西村 克彦

【氏名】畠山 直美

【要約】 【課題】

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス製デュワー瓶の中に液体窒素用のガラス製液溜と該液溜下にガラス製漏斗、該漏斗下に液体酸素用のガラス製液溜を設けたことを特徴とする実験器具。
【請求項2】
ガラス製デュワー瓶の底周辺に磁性体片と非磁性体片を配置した請求項1記載の実験器具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、液体酸素の性状・性質を観察するための実験器具に関する。
【背景技術】
【0002】
児童や一般人に科学知識を習得させ、興味を惹起させるため各種の科学実験が考案されている。
その一つに、液体酸素を作り、その色と常磁性を観察する理科実験がある。この理科実験は、試験管に酸素ガスが入った風船をつなぎ、試験管を液体窒素に直接入れて冷却し、試験管の底に溜まった液体酸素を観察するという場合が多い(非特許文献1)。また、液化窒素を用いて簡便に酸素を液化する金属性の実験器具が知られている(非特許文献2)。
【0003】
【非特許文献1】http://www.mpec.tsu.mie.jp/kyoiku/kyouzai/kagaku/oxygen.html
【非特許文献2】http://www.chiba-muse.or.jp/SCIENCE/doc/topics/tetu.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の理科実験において、(1)液体酸素を観察できる時間10秒程度と短い(2)空気中の水蒸気が試験管を覆って見えにくい(3)低温であるため目を近づけると危険であるといった問題点がある。
本発明は、簡便に酸素を液化し長時間、安全に液体酸素を観察できるように設計された実験器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
簡便に液体酸素を生成できる事、液体窒素の冷却による酸素の液化が観測できる事、長時間にわたり液体酸素の常磁性を観察できる事等の課題を解決するため、創意工夫を重ねた結果、ガラス製デュワー瓶の中に液体窒素用のガラス製液溜と該液溜下にガラス製漏斗、該漏斗下に液体酸素用のガラス製液溜を設けた構造とすることにより目的とする器具とすることができ、本発明を完成させた。以下、詳細に本発明を説明する。
【0006】
本発明は、図1に示すように、ガラス製デュワー瓶1の中に、液体窒素用のガラス製液溜2と該液溜下にガラス製漏斗3、該漏斗下に液体酸素用のガラス製液溜4を設けた理科実験器具である。
さらに、ガラス製デュワー瓶1の底近辺に磁性体7および非磁性体8を置くことにより、液体酸素の磁性を観察できるようにしている。
【0007】
本発明の器具は、主要部分をガラスで製造し透明にする事で、寒剤となる液体窒素が液溜1に入り、その周囲で酸素が液化され、落下することを観測する事ができる。
液体窒素用液溜は、酸素液化の効率を高めるため、例えば、図2における液体窒素用液溜2のように表面積が大きくなるようにデザインすることができる。
液体窒素用液溜をガラス製とすることにより、該窒素用液溜を金属製にした場合に比して、熱容量を小さくできるため、液化作業を始めてから、1分程度で液体酸素を落下させ始めることができる。
【0008】
液体窒素溜の下に、液体酸素の受け容器としてガラス製漏斗3をおき、その下に小さい液体酸素用液溜4を取り付け、液化作業を始めてから短時間(5分程度)の内に液体酸素の色を観測できる。さらにガラス製デュワー瓶1の底近辺に磁性体7および非磁性体8を置くことにより、ガラス製デュワー瓶1の底に溜まった液体酸素の磁性を観察することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の器具は、外側のガラス容器を魔法瓶のような2重構造とすることにより、真空空間を設け、その為、外気と断熱され中は−183℃に保持できる。液体窒素を注ぎ続けることで長時間、液体酸素の色や磁石に引き寄せられる現象(常磁性)を詳細に観察することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施例
図2の器具について説明する。ガラス製デュワー瓶1の上部の開口部は、蓋6で覆われている。蓋6には、ガラス製液体窒素用液溜2が貫通し、導入管5が設けられている。蓋6は金属性であることが好ましい。蓋6を貫通して設けられたガラス製液体窒素用液溜2は、表面積を大きくするため鼎状(3本足)となっている。ガラス製液体窒素用液溜2の下に、液化した酸素を受けるために、ガラス製漏斗3が配置されている。ガラス製漏斗3は銅線10で蓋6から吊り下げられている。ガラス製漏斗3の下にガラス製液体酸素用液溜4が配置されている。ガラス製液体酸素用液溜4は銅線等によりガラス製漏斗3結ばれ固定されている。ガラス製デュワー瓶1の底近辺に、ステンレス線9で蓋6に半固定された磁性体7および非磁性体8が配置されている。
磁性体7は永久磁石片、非磁性体8はアルミ金属片である。
【0011】
図2の器具を用いて理科実験を行うには、以下の手順で行う。
(1)ガラス製デュワー瓶1に蓋6で覆う。
(2)導入管5からガラス製デュワー瓶1内の空気を排気してする。
(3)導入管5に50リットル程度の酸素ガスが入った風船をつなぎ、ガラス製デュワー瓶1の中に酸素を導入する。
(4)液体窒素用液溜2にロートを使って、液体窒素を流し込む。
(5)数分で、液体酸素用液溜4に液体が溜まるので、液体の色を観察する。
(6)液体酸素用液溜4からこぼれ出た液体酸素が、ガラス製デュワー瓶1の底に溜まったら、永久磁石片7を液体に近づけて引き寄せられる現象を観測する。似た形のアルミ金属片8を液体に近づけて、液体酸素がアルミ金属に引き寄せられないことが確認する。
【産業上の利用可能性】
【0012】
本発明の器具は、簡便に液体酸素の色と常磁性を詳細に観測でき、理科実験器具として最適である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の器具の概念を示す図である。
【図2】本発明の器具の一形態を示す図である。
【図3】本発明の器具全体の写真である。
【図4】本発明の器具に液体窒素を注入している写真である。
【符号の説明】
【0014】
1:ガラス製デュワー瓶 2:液体窒素用液溜 3:漏斗 4:液体酸素用液溜
5:導入管 6:蓋 7:磁性体片 8:非磁性体片
【出願人】 【識別番号】305060567
【氏名又は名称】国立大学法人富山大学
【出願日】 平成18年9月12日(2006.9.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−68157(P2008−68157A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−246413(P2006−246413)