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【発明の名称】 ガス浄化触媒
【発明者】 【氏名】石井 伴和

【要約】 【課題】リッチ定常雰囲気下でのNO(窒素酸化物)浄化能を向上させる。

【構成】セリウム/ジルコニウム複合酸化物および白金担持酸化アルミニウムを含む第1触媒層と、ロジウム担持二酸化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムを含む第2触媒層との少なくとも一方に0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物が含有されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基材に支持された少なくとも2層の触媒層を有し、
前記少なくとも2層の触媒層は、前記支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物、および白金担持酸化アルミニウムを含む第1触媒層と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第2触媒層と、を含むガス浄化触媒。
【請求項2】
支持基材に支持された少なくとも2層の触媒層を有し、
前記少なくとも2層の触媒層は、前記支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物、白金担持酸化アルミニウム、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第1触媒層と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム、および酸化アルミニウムを含む第2触媒層と、を含むガス浄化触媒。
【請求項3】
前記難溶性バリウム化合物が、硫酸バリウムおよび/または炭酸バリウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス浄化触媒。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス等に含まれるNO等のガスの浄化に好適なガス浄化触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、環境保護の要請から、内燃機関などから排出される有害な排気物質を浄化することは極めて重要である。
【0003】
従来より、ガソリン等を燃料とした内燃機関を搭載する自動車には、排出される排出ガス中の有害物質を浄化する浄化触媒として三元触媒が一般に実用されている。この三元触媒には、白金(Pt)やロジウム(Rh)、ジルコニウム(Zr)、セリウム(Ce)などの金属が用いられており、これらの金属成分を単一の層中に存在させたものが広く知られている。
【0004】
ところが、同じ層中に触媒金属であるRhとPtが共存する場合、RhがPtと相互作用して固溶体を作りやすく、固溶体化してしまうとPtおよびRhの双方の触媒活性が低下し、NOを浄化できなくなる。一般的にRhのNO浄化能は高く、Rhの触媒活性が低下するとNO浄化能は著しく低下する。
【0005】
そのため、近年は、単一の層構造のみならず、2層以上の層構造を有する浄化触媒も提案されている。具体的には、例えば、ハニカム基材に上下2層のコート層を有し、その一方のコート層にPtとCeを担持させ、他方のコート層にRhとZrを担持させることで、Ptの炭化水素(HC)および一酸化炭素(CO)浄化能と、Rhの窒素酸化物(NO)浄化能とが高められることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、2層の触媒層を有し、排ガス流れに最初に接する第1の触媒層の側に、Rh等の活性貴金属成分と0.05〜0.2mol/Lの難溶性バリウム化合物を含有し、第1の触媒層に隣る第2の触媒層に、PtやPd等の活性貴金属成分とCe/Zr複合酸化物を含有した排ガス用浄化触媒がある(例えば、特許文献2参照)。この排ガス用浄化触媒では、空燃比がリッチな環境下でのNO除去に対して好適であるとされている。
【特許文献1】実公平4−51864号公報
【特許文献2】特開2004−283692号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、一般に用いられている三元触媒であるPt/Rh触媒は、リッチ雰囲気下に曝されると、NO浄化能を高く維持できず、浄化されずに残ったNOを含む排ガスが排出されてしまうことがある。
【0008】
そのため、既述した上下2層のコート層が設けられた構成でも、必ずしもリッチ定常雰囲気下では良好なNO浄化能が得られない。
【0009】
また、既述の排ガス用浄化触媒では、リッチ環境下でのNO除去に好適であるとはされているものの、RhとCeとが同じ第1触媒層中に共存するためにRhがCeでカバーリングされ、Rhの本来の触媒活性、特にRhの持つ優れたNO浄化能を発揮できない。
【0010】
したがって、これまで触媒のNO浄化能を向上する技術については種々検討がなされているものの、特にリッチ雰囲気下では触媒活性を高い水準に保つことが難しく、NO浄化の水準に対しては更なる改善の余地が残されているのが実情である。
【0011】
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、リッチ定常雰囲気下でのNO(窒素酸化物)浄化能に優れたガス浄化触媒を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、RhとPtとを互いに別の層に含ませてこれらの固溶体化を抑えると共に、塩基性のバリウム化合物の併用がRhのNO浄化能の向上(メタル化)に有効で、バリウム化合物の添加量がNO浄化能に依存するとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
【0013】
前記目的を達成するために、第1の発明であるガス浄化触媒は、支持基材に支持された少なくとも2層の触媒層を有し、少なくとも2層の触媒層は、前記支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物(Ce/Zr複合酸化物)、および白金担持酸化アルミニウム(Pt担持Al)を含む第1触媒層(支持基材からみて下記第2触媒層の下層)と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム(Rh担持ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第2触媒層(支持基材からみて前記第1触媒層の上層)と、を含む構成としたものである。
【0014】
第1の発明においては、Ptを含む層とRhを含む層との2層を少なくとも設けることで、PtとRhとが相互作用して起きる固溶体化が防止されるので、特にPtの触媒活性(NO浄化能を含む)の低下が抑えられると共に、Rhを含む層に所定量のバリウム化合物を加えることで、層中のRhが塩基性のBaの電子を受容してメタル化するので、Rhの触媒活性が高められ、リッチ定常雰囲気下であってもより高いNO浄化能を確保することができる。
【0015】
また、Ce/Zr複合酸化物を含有することで、酸素を吸収/放出するOSC機能を持たせることができる。下記の第2の発明についても同様である。
【0016】
第2の発明であるガス浄化触媒は、支持基材に支持された少なくとも2層の触媒層を有し、少なくとも2層の触媒層は、前記支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物(Ce/Zr複合酸化物)、白金担持酸化アルミニウム(Pt担持Al)、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第1触媒層(支持基材からみて下記第2触媒層の下層)と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム(Rh担持ZrO)、および酸化アルミニウム(Al)を含む第2触媒層(支持基材からみて前記第1触媒層の上層)と、を含む構成としたものである。
【0017】
第2の発明においても、同様に、Ptを含む層とRhを含む層との2層を少なくとも設けることで、PtとRhとが相互作用して起きる固溶体化が防止されるので、特にPtの触媒活性(NO浄化能を含む)の低下が抑えられると共に、所定量のバリウム化合物を加えることで、Rhがメタル状態で維持されるので、リッチ定常雰囲気下であってもより高いNO浄化能を確保することができる。
【0018】
第2の発明においては、支持基材からみて第2触媒層の下層である第1触媒層にバリウム化合物を添加する構成であるため、上層中のRhのメタル化が効果的に進行しにくいことから、バリウム化合物が上層に添加された第1の発明の構成による方がNO浄化能の点でより有効である。
【0019】
前記第1および第2の発明においては、難溶性バリウム化合物として、硫酸バリウムおよび/または炭酸バリウムを用いることが好適である。硫酸バリウムおよび炭酸バリウムは、窒素酸化物(No)吸蔵特性を有さず、安定で、Rhをメタル状態に保持するので、ロジウム(Rh)の触媒活性を高く維持して、Noの還元処理、特に内燃機関などのリッチ定常雰囲気下での窒素酸化物(No)の排出をより効果的に抑えることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、リッチ定常雰囲気下でのNO(窒素酸化物)浄化能に優れたガス浄化触媒を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明のガス浄化触媒について詳細に説明する。
本発明のガス浄化触媒は、支持基材と、該支持基材に支持された少なくとも2層の触媒層とを設けて構成されたものであり、少なくとも2層の触媒層のうちの一層は白金(Pt)を含み、他の一層はロジウム(Rh)を含むように構成され、この2層の触媒層の少なくとも一方に更に、0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含有してなるものである。好ましくは、下記の第1および第2の態様のガス浄化触媒である。
【0022】
本発明における難溶性バリウム化合物の「難溶性」とは、水100gに対する25℃での溶解度が11g以下である性質をいう。
【0023】
本発明の第1の態様のガス浄化触媒は、支持基材に、該支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物、および白金担持酸化アルミニウムを含む第1触媒層と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第2触媒層との少なくとも2層を設けて構成されたものである。
【0024】
この第1の態様では、支持基材側から白金(Pt)含有の第1触媒層とロジウム(Rh)含有の第2触媒層とを別層にして設け、第1触媒層の上層であって排ガス等の被浄化ガスに先行して接する第2触媒層に0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含有させることで、PtとRhとの固溶体の生成を抑えて触媒活性を維持し、層中のRhのメタル化を促してRhの持つNO浄化能を効果的に発揮させることができる。したがって、リッチ定常雰囲気下でのNO浄化能を高めることができる。
【0025】
本態様の第1触媒層は、セリウム/ジルコニウム複合酸化物と白金担持酸化アルミニウムとを含んでなる。第1触媒層には、第2触媒層に含有する難溶性バリウム化合物が含有されていてもよく、さらにLi、K、La、Nd、Prなどのアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類などを用いて構成することができる。
【0026】
セリウム/ジルコニウム複合酸化物は、CeZrOで表され、酸素を吸収/放出するOSC機能を持たせるために用いられる。CeZrOは、市販品あるいは既知の方法で生成したものを適宜用いることができる。
【0027】
第1触媒層におけるCeZrOの含有濃度としては、前記OSC機能を確保する観点から、0.16〜1.02mol/Lが好ましく、0.33〜0.68mol/Lがより好ましい。
【0028】
白金担持酸化アルミニウムは、酸化アルミニウム(Al)1個に0.00348〜0.1045個の白金(Pt)粒子が担持されたものを好適に用いることができる。白金担持酸化アルミニウムは、Alの粉状物や粒状物とジ硝酸ジアンミン白金溶液、塩化白金溶液などとを混合し、乾燥、焼成(例えば400〜800℃)する等により得られる。
【0029】
第1触媒層におけるPt担持Alの含有濃度としては、剥離防止とリッチ定常雰囲気下でのNO排出抑制の点で、0.098〜1.47mol/Lが好ましく、0.147〜1.226mol/Lがより好ましい。
【0030】
CeZrOと白金担持酸化アルミニウム(Pt担持Al)との混合比(CeZrO4:Pt担持Al2O3)としては、OSC機能の確保、剥離防止の点で、1:8.766〜1:0.1016が好ましく、1:3.6467〜1:0.2247がより好ましい。
【0031】
本態様の第2触媒層は、ロジウム担持二酸化ジルコニウムと酸化アルミニウムと0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物とを含んでなる。第2触媒層は、さらにアルミナ、イットリウム、ネオジウムなどを用いて構成することができる。
【0032】
ロジウム担持二酸化ジルコニウムは、二酸化ジルコニウム(ZrO)1個に7.98×10−4〜5.99×10−4個のロジウム(Rh)粒子が担持されたものを好適に用いることができる。ロジウム担持二酸化ジルコニウムは、ZrOの粉状物や粒状物と硝酸ロジウム溶液、塩化ロジウム溶液などとを混合し、乾燥、焼成(例えば400〜800℃)する等により得られる。
【0033】
第2触媒層におけるRh担持ZrOの含有濃度としては、Rhの高分散担持の点で、0.1623〜1.2173mol/Lが好ましく、0.3246〜0.8116mol/Lがより好ましい。
【0034】
酸化アルミニウムは、Alで表され、市販品あるいは生成したものを適宜用いることができる。
【0035】
第2触媒層におけるAlの含有濃度としては、剥離防止とリッチ定常雰囲気下でのNO排出抑制の点で、0.098〜1.47mol/Lが好ましく、0.147〜1.226mol/Lがより好ましい。
【0036】
難溶性バリウム化合物としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硝酸バリウムなどが含まれ、硫黄被毒対策の点で、硫酸バリウム、炭酸バリウムが好ましい。
【0037】
第2触媒層では、難溶性バリウム化合物の含有濃度を0.03〜0.045mol/Lとする。難溶性バリウム化合物の含有濃度が、0.03mol/L未満であるとNO排出量の低減効果が小さく、0.045mol/Lを超えるとNO排出量の低減効果が小さい。
難溶性バリウム化合物の含有濃度は、0.035〜0.0428mol/Lが特に好ましい。
【0038】
Alとロジウム担持二酸化ジルコニウム(Rh担持ZrO)との混合比(Al2O3:Rh担持ZrO2)としては、剥離防止とリッチ定常雰囲気下でのNO排出抑制の点で、1:12.51〜1:0.11098が好ましく、1:5.587〜1:0.2656がより好ましい。
【0039】
支持基材は、触媒金属を担持する等して支持するための担体等の基材であり、目的や場合により炭素や金属製の公知のものを選択することができる。具体的な例としては、多孔性炭素担体、ハニカム担体、メタル担体などである。
【0040】
第1触媒層は、例えば水等の媒体中にCeZrOとPt担持Alと必要に応じて他の成分とを加えて撹拌し、得られた溶液を所望の支持基材上にコートし、焼成して形成することができる。また、第2触媒層は、同様に例えば水等の媒体中にAlとRh担持ZrOと難溶性バリウム化合物と必要に応じて他の成分とを加えて撹拌し、得られた溶液を第1触媒層上にコートし、焼成して形成することができる。
【0041】
次に、第2の態様のガス浄化触媒について説明する。
本発明の第2の態様のガス浄化触媒は、支持基材に、該支持基材側から順に、セリウム/ジルコニウム複合酸化物、白金担持酸化アルミニウム、および0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含む第1触媒層と、ロジウム担持二酸化ジルコニウム、および酸化アルミニウムを含む第2触媒層との少なくとも2層を設けて構成されたものである。
【0042】
この第2の態様では、上記の第1の態様と同様に、支持基材側から白金(Pt)含有の第1触媒層とロジウム(Rh)含有の第2触媒層とを別層にして設けるが、第2触媒層の下層となる第1触媒層の側に、0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含有させる。本態様でも、既述のようにPtとRhとを別層にしてPtとRhとの固溶体の生成を抑えて触媒活性を維持でき、さらに難溶性バリウム化合物の添加により、Rhをメタル状態で保持する効果が得られ、リッチ定常雰囲気下でのNO浄化能を高めることができる。
【0043】
第2の態様における第1触媒層は、0.03〜0.045mol/Lの難溶性バリウム化合物を含有すること以外は、既述の第1の態様における第1触媒層と同様に構成することができる。
また、第2触媒層についても、既述の第1の態様における第2触媒層に難溶性バリウム化合物を含有しないこと以外は同様に構成することができる。
【0044】
第2の態様における第1触媒層に含有する難溶性バリウム化合物としては、既述したものと同様の化合物が含まれ、硫黄被毒対策の点で、硫酸バリウム、炭酸バリウムが好ましい。
【0045】
また、第2触媒層における難溶性バリウム化合物の含有濃度は、0.03〜0.045mol/Lである。難溶性バリウム化合物の含有濃度が、0.03mol/L未満であるとNO排出量の低減効果が小さく、0.045mol/Lを超えるとNO排出量の低減効果が小さい。また、難溶性バリウム化合物の好ましい含有濃度は、0.035〜0.0428mol/Lである。
【0046】
難溶性バリウム化合物は、上記のように、ガス浄化触媒を構成する第1触媒層および第2触媒層の少なくとも一方に含有すればよいが、両層に含有するようにしてもよい。難溶性バリウム化合物によるRhのメタル化に伴なうNO浄化性能の向上効果が高い点から、少なくとも被浄化ガスと先行して接するRh含有の上層(第2触媒層)側に含有することが望ましい。
【0047】
なお、上記の第1触媒層および第2触媒層は、それぞれが1層のみ設けられた形態のほか、第1触媒層および/または第2触媒層が2層以上設けられた形態に構成されたものであってもよい。
また、本発明のガス浄化触媒は、上記の第1触媒層および第2触媒層と共に、さらに別の層を設けて3層以上に構成されてもよい。
【実施例】
【0048】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、「%」は質量基準である。
【0049】
(実施例1)
水160mlに、θ−Al40gと、4.4%のジ硝酸ジアンミン白金溶液34.09mlとを加え、5分間攪拌した。続いて、これを150℃で5分間乾燥させた後、500℃で1時間焼成して粉末Aを得た。
【0050】
これと別に、水200mlに、二酸化ジルコニウム(ZrO)50gと、2.75%の硝酸ロジウム溶液14.55mlとを加え、5分間撹拌した。続いて、これを150℃で5分間乾燥させた後、500℃で1時間焼成して粉末Bを得た。
【0051】
次に、水710mlに、上記の粉末A41.5gと、CeZrO135gとを加えて撹拌し、溶液C〔Pt(1.5g/L)/θ−Al(40g/L)/CeZrO(135g/L)を含有〕を得た。
【0052】
得られた溶液Cをコージェライト社製のハニカム(基材)に厚み70μmになるようにコートし、100℃で5分間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して下層(第1触媒層)を形成した。
【0053】
次に、水490mlに、上記の粉末B50.4gと、θ−Al60gとBaSO10g(0.0428mol/L)とを加えて撹拌し、溶液D〔Rh(0.4g/L)/ZrO(50g/L)、θ−Al(60g/L)、BaSO(10g/L)を含有〕を得た。
【0054】
得られた溶液Dを下層(第1触媒層)の上に厚み30μmになるようにコートし、100℃で5分間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して上層(第2触媒層)を積層した。
以上のようにして、BaSOを上層に含む本発明のガス浄化触媒を作製した。
【0055】
(実施例2、比較例1〜3)
実施例1において、上層中に含有するBaSOの量を、0.0428mol/Lから0mol/L(比較例1)、0.02mol/L(比較例2)、0.03mol/L(実施例2)、0.05mol/L(比較例3)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、ガス浄化触媒を作製した。
【0056】
(実施例3)
実施例1と同様にして、粉末Aおよび粉末Bを得た。
次に、水750mlに、粉末A41.5gと、CeZrO135gとBaSO10g(0.0428mol/L)とを加えて撹拌し、溶液E〔Pt(1.5g/L)/θ−Al(40g/L)、CeZrO(135g/L)、BaSO(10g/L)を含有〕を得た。
【0057】
得られた溶液Eをコージェライト社製のハニカム(基材)に厚み70μmになるようにコートし、100℃で5分間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して下層(第1触媒層)を形成した。
【0058】
次に、水450mlに、粉末B50.4gと、θ−Al60gとを加えて撹拌し、溶液F〔Rh(0.4g/L)/ZrO(50g/L)、θ−Al(60g/L)を含有〕を得た。
【0059】
得られた溶液Fを下層(第1触媒層)の上に厚み30μmになるようにコートし、100℃で5分間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して上層(第2触媒層)を積層した。
以上のようにして、BaSOを下層に含む本発明のガス浄化触媒を作製した。
【0060】
(実施例4、比較例4〜6)
実施例1において、下層中に含有するBaSOの量を、0.0428mol/Lから0mol/L(比較例4)、0.02mol/L(比較例5)、0.03mol/L(実施例4)、0.05mol/L(比較例6)に変更したこと以外、実施例1と同様にして、ガス浄化触媒を作製した。
【0061】
(比較例7)
実施例1と同様にして、粉末Aおよび粉末Bを得た。
次に、水1200mlに、粉末A41.5gと、粉末B50.4gと、θ−Al60gと、CeZrO135gとBaSO0g〜11.67g(0、0.02、0.03、0.0428、0.05mol/L;表1参照)とを加えて撹拌し、溶液G〔Rh(0.4g/L)/ZrO(50g/L)、Pt(1.5g/L)/θ−Al(40g/L)、θ−Al(60g/L)、CeZrO(135g/L) /BaSO(10g/L)を含有〕を得た。
【0062】
得られた溶液Gをコージェライト社製のハニカム(基材)に厚み70μmになるようにコートし、100℃で5分間、乾燥させ、更に500℃で1時間焼成して触媒層を形成した。
以上のようにして、単一層に構成された比較のガス浄化触媒を作製した。
【0063】
(評価)
実施例および比較例で作製した各ガス浄化触媒をそれぞれ、エンジンより下流のスタートコンバーターに配置してエンジンを始動し、MOTOR EXHAUST GAS ANALYZER〔(株)堀場製作所製〕により、排出される排ガス中のNO濃度[ppm]を計測し、ガス浄化能を評価するための指標とした。計測結果は、下記表1に示す。
【0064】
【表1】



【0065】
前記表1に示すように、Rh含有の触媒層とPt含有の触媒層の2層構成とすると共に、その下層または上層に硫酸バリウムを所定量含むガス浄化触媒では、NO浄化能を飛躍的に向上させることができた。また、硫酸バリウム(バリウム化合物)の導入による浄化能の向上効果は、硫酸バリウムを上層に加えた方がより顕著であった。
これに対し、硫酸バリウムの量が所定範囲を超える比較のガス浄化触媒では、単層の構成よりもガス浄化能は比較的良好なものの、NOの排出抑制効果の点では不充分であった。また、従来のように単層に構成されたガス浄化触媒では、NOの排出量を抑えることはできなかった。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳

【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一

【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志


【公開番号】 特開2008−12441(P2008−12441A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186565(P2006−186565)